JP2018132307A - 水位判定装置、水位判定システム - Google Patents
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Abstract
【課題】河川等の増水危険時のみに効率的に駆動し、一部に故障等が生じても正確に動作する水位判定装置及び水位判定システムを実現すること。【解決手段】浸水検出ユニット2a〜2cは、判定水位に対応した高度に設置され、浸水した際に起電力を生じるマグネシウム電池4と、マグネシウム電池4にて生じた電流を情報処理ユニット3に出力するための配線5と、上方からの浸水を遮断し、下方からの浸水のみを許容する形状からなる外装6からなる。浸水時にマグネシウム電池4にて生じた駆動電力に基づき情報処理ユニット3から無線信号を送信することにより、河川の水位が判定水位に到達したこと等を通知する。【選択図】図2
Description
本発明は、河川等の水位を測定する水位判定装置及び水位判定システムに関するものである。
従来より、河川に水位判定装置を設置し、豪雨等により測定水位が予め設定された閾値を超えた場合に、周辺住民に対し付属の拡声装置にて警告音を発することで、周辺住民に対し河川氾濫の危険性等を告知する技術が知られている。
例えば特許文献1では、川底付近(水中)に設置された水中アンテナと川上(空気中)に設置された水上アンテナ間における無線送信において、水位変化に応じた受信強度の変化により河川等の水位を正確に検出する技術が開示されている。当該技術は、水面との間の距離を直接測定する超音波水位計と対比して、水位判定装置の設置場所を柔軟に設定できる利点があるとされている。
また、特許文献2では、絶対的な水位のみならず水位の変動速度を算出して氾濫時を予測する技術が開示されている。当該技術により、集中豪雨のような急激な増水時でも即応できる利点があるとされている。
しかし、従来の水位判定装置は、実際の運用面においていくつかの課題がある。まず、従来の水位判定装置は危険時に警告音にて氾濫の危険性を告知する構成を採用するが、豪雨時は雨音が大きく、かつ、風雨を避けるため建物の窓等が厳重に閉じられること等から、警告音が周辺住民に到達しないこともしばしばである。
また、従来の水位判定装置はいずれも水位計が電力駆動にて動作するものであるところ、年に数回程度の氾濫危険性に備えて常時水位計を駆動させることは大変非効率である。この点に関して例えば台風接近時等、豪雨が予想される時期のみ駆動させる対応も考えられるが、その場合、昨今のいわゆるゲリラ豪雨(突発的かつ局所的に発生する豪雨)による河川等の増水には対応できないという課題が新たに生じる。また、多数設置された個々の水位判定装置すべてに対し人員を派遣してスイッチのオン・オフを行う運用とすることは現実的でない。
また、水位測定装置は、その目的から河川の近傍等屋外に設置されるのが通常であるため故障しやすく、安定駆動のためには定期的なメンテナンスが必須となる。このため、水位測定装置はメンテナンスの負担を軽減するため単純な構成とすることが望ましく、かつ、一部に故障が生じた場合でも水位測定に支障が生じぬようシステム的に対策を設けておくことが望ましい。しかしながら、従来の水位測定装置においては、このような点で工夫されたものは見受けられない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであって、河川等の増水危険時のみに効率的に駆動し、一部に故障等が生じても正確に動作する水位判定装置及び水位判定システムを実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる水位判定装置は、予め設定した一以上の判定対象水位に達したこと及び前記判定対象水位を下回ったことを判定する水位判定装置であって、前記判定対象水位に対応した高度に設置され、マグネシウムを含む材料により形成される負極電極と、前記負極と相対配置された正極電極とを具備し、前記負極電極及び前記正極電極の間に増水した河川の水が浸入した際に生じるマグネシウムの酸化反応に基づき電流を出力する一以上の電流供給手段と、前記電流供給手段より出力された電流により駆動し、前記電流の値が所定の閾値を下回った時点にて前記判定対象水位を下回ったと判定し、それ以外の駆動時において前記判定対象水位に達したと判定する判定手段とを備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項2にかかる水位判定装置は、上記の発明において、前記電流供給手段より出力された電流により駆動し、前記判定手段によって得られた判定結果を外部に無線送信する無線送信手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項3にかかる水位判定装置は、上記の発明において、前記判定対象水位は、第一の判定対象水位、前記第一の判定対象水位と異なる水位である第二の判定対象水位、前記第一、第二の判定対象水位と異なる水位である第三の判定対象水位であって、前記電流供給手段は、前記第一の判定対象水位に対応した高度に設置された第一の電流供給手段と、前記第二の判定対象水位に対応した高度に設置された第二の電流供給手段と、前記第三の判定対象水位に対応した高度に設置された第三の電流供給手段であって、前記判定手段は、前記第一ないし第三の電流供給手段から出力された電流の値に基づき前記第一ないし第三の判定対象水位の判定を行うことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、請求項4にかかる水位判定システムは、河川近傍の第一の場所に設置された第一の請求項1ないし3記載の水位判定装置と、前記第一の場所よりも同一河川の上流に位置する第二の場所に設置された第二の請求項1ないし3記載の水位判定装置と、前記第一の請求項1ないし3記載の水位判定装置から得られた判定結果のみならず、前記第二の請求項1ないし3記載の水位判定装置から得られた判定結果に基づき、前記第一の場所の水位を判定する情報処理装置とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、構成が簡易かつ設置が容易であって、河川等の増水危険時のみに効率的に駆動し、故障等が生じても正確に動作する水位判定装置及び水位判定システムを実現できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明の実施の形態として最も適切と考えられる例について記載するものであり、当然のことながら、本発明の内容を本実施の形態にて示された具体例に限定して解すべきではない。同様の作用・効果を奏する構成であれば、実施の形態にて示す具体的構成以外のものであっても、本発明の技術的範囲に含まれることは勿論である。
(実施の形態1)
実施の形態にかかる水位判定装置について説明する。図1は、水位判定装置の構成を示す模式図である。図1に示すとおり、水位判定装置は異なる高度に設置された複数の浸水検出ユニット2a〜2cと、浸水検出ユニット2a〜2cから出力された電流に基づき、所定の情報を外部に無線送信する情報処理ユニット3によって構成される。浸水検出ユニット2a~2cを設置する位置としては、浸水検出ユニット2aは、河川氾濫の可能性は低いものの通常の水位よりも一定程度増水した水位(警戒開始水位)に対応した高度の場所、浸水検出ユニット2bは、警戒水位よりも増水した水位であって、ある程度河川氾濫の危険性が認められ地元の消防団等が対応準備を開始すべき水位(対応準備水位)に対応した高度の場所、浸水検出ユニット2cは、対応準備水位よりも増水した水位であって、河川氾濫の危険性が高まり周辺住民が避難を開始すべき水位(避難開始水位)に対応した高度の場所に設置するものとする。本実施の形態1における警戒開始水位、対応準備水位、避難開始水位は、それぞれ特許請求の範囲における第一ないし第三の判定対象水位に相当する。
実施の形態にかかる水位判定装置について説明する。図1は、水位判定装置の構成を示す模式図である。図1に示すとおり、水位判定装置は異なる高度に設置された複数の浸水検出ユニット2a〜2cと、浸水検出ユニット2a〜2cから出力された電流に基づき、所定の情報を外部に無線送信する情報処理ユニット3によって構成される。浸水検出ユニット2a~2cを設置する位置としては、浸水検出ユニット2aは、河川氾濫の可能性は低いものの通常の水位よりも一定程度増水した水位(警戒開始水位)に対応した高度の場所、浸水検出ユニット2bは、警戒水位よりも増水した水位であって、ある程度河川氾濫の危険性が認められ地元の消防団等が対応準備を開始すべき水位(対応準備水位)に対応した高度の場所、浸水検出ユニット2cは、対応準備水位よりも増水した水位であって、河川氾濫の危険性が高まり周辺住民が避難を開始すべき水位(避難開始水位)に対応した高度の場所に設置するものとする。本実施の形態1における警戒開始水位、対応準備水位、避難開始水位は、それぞれ特許請求の範囲における第一ないし第三の判定対象水位に相当する。
図2は、浸水検出ユニット2aと情報処理ユニット3の具体的構成を示す模式図である(なお、浸水検出ユニット2b、2cは浸水検出ユニット2aと同一構成からなるため図2では図示を省略する。)。まず浸水検出ユニット2a〜2cは、浸水した際に起電力を生じるマグネシウム電池4と、マグネシウム電池4にて生じた電流を情報処理ユニット3に出力するための配線5と、上方からの浸水を遮断し、下方からの浸水のみを許容する形状からなる外装6からなる。
マグネシウム電池4は、特許請求の範囲における電流供給手段に相当するものである。具体的には図2に示すとおり、マグネシウム電池4は、正極引出電極7、正極電極8、水溶性電解質を含有した吸水層9、マグネシウムを含有する金属材料からなる負極電極10、負極電極を外気から保護するための保護膜11によって構成される。
正極電極8は、導電性のカーボン布によって構成され、吸水層9は、水溶性電解質を含有した、シート状の絶縁不織布によって構成される。負極電極10は、マグネシウム含有率が95%の合金によって構成され、保護膜11は、負極電極10が外気に接触することを防止するために設置されている。また、図示は省略したもののマグネシウム電池4を構成する各部材は、吸水層9を除き外部の水分が直接触れることがないよう外気から遮断されている。このことはマグネシウム電池4と配線5の接触部分及び配線5についても同様であり、これらの構成により、漏電、短絡といった誤動作のほか、マグネシウム電池4が故障することを防止している。
吸水層9に水分が供給された際にはマグネシウムの酸化、具体的には、正極電極8付近、負極電極10付近において以下の化学反応が発生し、これにより配線5を通じて情報処理ユニット3に対し電流を供給する。
正極側:O2+2H2O+4e- → 4OH-
負極側:2Mg → 2Mg2++4e-
外装6は、降雨等、河川の増水以外の要因による水分が吸水層9に浸入することのないよう、マグネシウム電池4の上方を覆う形状を有すると共に、河川増水時に増水した水が吸水層9に浸入するよう、下方が開放された形状の部材からなる。なお、下方からの水の浸入時にマグネシウム電池4の周囲の空気が速やかに外部に排出されるよう、外装6の側面あるいは上面の一部に、通気口を設けることも好ましい。
正極側:O2+2H2O+4e- → 4OH-
負極側:2Mg → 2Mg2++4e-
外装6は、降雨等、河川の増水以外の要因による水分が吸水層9に浸入することのないよう、マグネシウム電池4の上方を覆う形状を有すると共に、河川増水時に増水した水が吸水層9に浸入するよう、下方が開放された形状の部材からなる。なお、下方からの水の浸入時にマグネシウム電池4の周囲の空気が速やかに外部に排出されるよう、外装6の側面あるいは上面の一部に、通気口を設けることも好ましい。
以上の構成を有することにより、浸水検出ユニット2a〜2cは、それぞれが設置した位置まで河川の水位が増大した際に、内部に水分を取り込み発電することによって、電流を情報処理ユニット3に出力する機能を有している。なお、上述したマグネシウム電池4等の具体的な構成について、本発明はかかる構成に限定して解釈されるべきものではないことは勿論である。
次に、情報処理ユニット3について説明する。情報処理ユニット3は、浸水検出ユニット2a〜2cから出力される電流により駆動する電子部品によって構成され、電流発生時に河川の水位が判定対象水位に達したと判断し、また、電流値が所定の閾値まで低下した際には判定対象水位を下回ったと判断して、自ら判断内容について表示するほか、外部に対し判断内容に関する情報を出力する機能を有する。
具体的な構成としては、情報処理ユニット3は、図2に示すとおり浸水検出ユニット2a〜2cから出力された電流値を検出する電流検出部12a〜12cと、電流検出部12a〜12cの検出結果に基づき水位に関する判定を行う判定部13と、判定部13による判定結果を視覚的又は音声的に出力する出力部14と、判定結果に関する情報を外部に送信する情報送信部15によって構成される。
判定部13は、浸水検出ユニット2a〜2cと接続された電流検出部12a〜12cにおける電流出力状況に応じて、河川の水位を判定する機能を有する。具体的には、判定部13は、電流検出部12aにて電流が検出された場合に河川の水位が警戒開始水位に達したと判断して出力部14及び情報送信部15に対し警戒開始水位に達したとの判定結果を出力する。同様に判定部13は、電流検出部12b、12cにて電流が検出された場合に、それぞれ対応準備水位、避難開始水位に達したとの判定結果を出力する。
また、判定部13は、一旦増水した河川の水位の低下についても判断する機能を有する。具体的には、判定部13は、浸水検出ユニット2a〜2cから出力される電流値が所定の閾値、例えばピーク値の半分にまで低下した時点で、河川の水位が浸水検出ユニット2a〜2cの設置場所に対応した水位よりも低下したと判断する。すなわち、判定部13は、例えば浸水検出ユニット2bから出力される電流値がピークの半分に低下した時点で、河川の水位が避難開始水位を下回ったと判断し、かかる判断結果についても出力する。
判定部13における水位低下判断のアルゴリズムについて説明する。図3は、吸水層9に所定量の水分を含有させたマグネシウム電池(規格上の連続駆動時間は一般的な乾電池と同様の12時間程度のものを用いている。)により駆動する発光装置の輝度がどのように変化するかを測定した結果を示す表である。図3に示すとおり時刻0以降に水分の供給がなされない環境下では、発光装置の輝度は僅か1時間程度で輝度が大幅に低下している。
上述のとおり図3の測定に使用したマグネシウム電池は一般的な乾電池と同等の容量を有しており、それにも関わらず短時間で輝度が大幅に低下したのは、電流供給に必要な水分が、蒸散等によって減少したことが原因である。すなわち、マグネシウム電池4から出力される電流値は、吸水層9における含水量の低下に応じて電流値が減少する関係にある。
本実施の形態1にかかる水位判定装置においても、河川の増水時は吸水層9が増水した河川の水に浸されて続けているため、マグネシウム電池4は最大値の電流を継続的に出力する。他方で、河川の水位が低下した際には新たな水分の供給が途絶えるため、図3の表にて示す結果と同様に、出力される電流値が急激に低下することになる。このことを利用して、判定部13は、例えば浸水検出ユニット2bから出力される電流値がピークの半分程度にまで低下した時点で、河川の水位が対応準備水位を下回ったと判断し、判断結果を出力部14及び情報送信部15に出力する。
出力部14は、判定部13の指示に基づき、河川の水位に関する情報を出力する。最も単純な構成としては、出力部14は、例えば警戒開始水位、対応準備水位及び避難開始水位のそれぞれに対応した色(例えばそれぞれ青、黄、赤)を発する構成を有する。より複雑な構成としては、それぞれの水位に対応した画像情報や文字情報を表示する構成としてもよいし、視覚的な表示のみならず音声による表示を併用する構成としてもよい。
また、出力部14は、判定部13により一旦上昇した水位が低下したと判断された際にその旨表示する機能も併せて有する。最も単純な構成としては例えば警戒開始水位等とは別の色を表示する構成が考えられ、このほか、画像情報または文字情報を視覚的に表示してもよいし、併せて音声による表示を併用してもよい。
なお、出力部14の駆動電力は浸水検出ユニット2a〜2cから出力される電流によるものであり、例えば視覚的な表示を行う場合には、消費電力の少ないLEDを使用することが望ましい。
情報送信部15は、判定部13の判断内容を外部機器に向けて送信するためのものである。具体的には、なお送信部19の具体的構成としては、外部機器との間で有線接続により情報通信を行う構成としてもよいが、本実施の形態2においては、設置が容易であること及び災害時等においても情報通信を可能とすべく、無線接続により情報通信を行う構成を採用する。
次に、本実施の形態1にかかる水位判定装置の利点について説明する。
まず、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、マグネシウム電池4というバッテリーにて駆動する構成を採用したため、例えば送電網と接続する必要がないという利点を有する。そのため、設置費用が安価で済むほか、台風等による河川増水時にしばしば生じる停電の影響を回避することが可能である。
また、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、浸水により発電を開始するマグネシウム電池4を採用したため、従来のように超音波にて装置と水位間の距離を測定し、もって水位を計測するといった複雑な構成を採用する必要がなく、単純な構造が可能である。また、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、無線信号の強度変化にて水位を測定する特許文献1記載の技術や、超音波を利用して水位を測定する従来の技術のように、部品の位置関係を正確に設定する必要がなく、単に警戒開始水位等の高さに対応した位置に設置すれば正確な水位測定が可能であるため、河川への設置も容易に行うことが可能である。
さらに、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、吸水層9に水分が浸入して初めて駆動するマグネシウム電池4を採用したため、平常時(すなわち、浸水検出ユニット2の設置場所まで水位が上昇していない時)に駆動せず、増水時のみ駆動するという利点がある。これにより駆動スイッチを別途設ける必要が無く構造が単純化するほか、河川の増水状況を出力する必要がある時のみ駆動することとなるため、消費電力を極力低減でき、バッテリー交換の頻度を大幅に抑制できるという利点が生じる。
また、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、判定対象水位に達した際のみならず、判定対象水位よりも水位が低下した際にも、その旨を判定できるという利点を有する。これにより周辺住民は、河川氾濫の危険等が消滅したことを即座に認識できるほか、行政の災害対策本部も、河川氾濫に関する危険の発生及び解消を速やかに把握でき、的確な災害対応を行うことが可能となる。
また、判定対象水位よりも水位が低下したことの判定について、本実施の形態1では、吸水層9への水分供給が停止した後のマグネシウム電池4からの電流出力値が、一定期間に渡る電流低下期間を経て電流値が0となる特性を利用している。これにより、情報処理ユニット3の駆動が可能な程度であって、かつピーク電流値とは明らかに異なる電流値を閾値として設定することが可能となり、別途駆動電源等を用意することなく、簡易な構成にて水位低下についても判断できるという利点を有する。
さらに、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、出力電流値に基づき警戒開始水位、対応準備水位、避難開始水位に達した、或いは下回ったと判定する構成であるため、判断機構を単純化できるという利点がある。例えば判定部13について、複雑な演算処理を行うことなく電流値に関する情報をそのまま出力する構成とすることも可能であり、複雑な演算処理を行う必要がないことから、安価かつ低駆動電力にて動作させることが可能である。このことは情報送信部15についても同様であり、情報送信部15は予め決まった6パターンの信号を判定結果に応じて適宜出力する構成であればよい。このように、本実施の形態1にかかる水位判定装置は、マグネシウム電池4の特性を利用して極めて簡易な構成により、水位に関する有用な情報を取得できるという利点がある。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる水位判定システムについて説明する。実施の形態2にかかる水位判定システムは、同一河川の流域の異なる場所において、実施の形態1にかかる水位判定装置を複数配置し、各々の水位判定装置に具備される浸水検出ユニットからの電流の有無に関する情報を利用することで、観測地点における水位が実際よりも低い水位であるとの誤判定(いわゆる擬陰性判定)を可能な限り抑制した構成としている。
次に、実施の形態2にかかる水位判定システムについて説明する。実施の形態2にかかる水位判定システムは、同一河川の流域の異なる場所において、実施の形態1にかかる水位判定装置を複数配置し、各々の水位判定装置に具備される浸水検出ユニットからの電流の有無に関する情報を利用することで、観測地点における水位が実際よりも低い水位であるとの誤判定(いわゆる擬陰性判定)を可能な限り抑制した構成としている。
図4は、本実施の形態2にかかる水位判定システムの構成を示す模式図である。図4に示すとおり、本実施の形態2にかかる水位判定システムは、同一河川の異なる箇所に各々配置された水位判定装置16、17と、水位判定装置16、17から出力される情報を入力し、河川氾濫の危険性の判定を行う情報処理装置18により構成される。
水位判定装置16、17は、実施の形態1にかかる水位判定装置と同じ構成からなる。ただし、実施の形態2においては、情報処理ユニット3に備わる判定部13は電流検出部12が検出した電流の有無に関する情報をそのまま情報送信部15を通じて外部に送信させ、また、情報送信部15は、情報処理装置18から送信された水位に関する情報を受信する機能を有する。
水位判定装置16、17の設置場所としては、観測地点に対応した場所に水位判定装置16を設置し、観測地点よりも上流の場所に水位判定装置17を設置するものとする。なお説明上の便宜のため、本実施の形態においては水位判定装置16を構成する3個の浸水検出ユニットについて、低位に設置されたものから順に浸水検出ユニット2a、2b、2cと称し、同じく水位判定装置16を構成する情報処理ユニットについて、情報処理ユニット3aと称する(図示は省略)。同様に、上流に設置された水位判定装置17を構成する3個の浸水検出ユニットについて、低位に設置されたものから順に浸水検出ユニット2d、2e、2f(「警戒開始水位」に対応するのが2d、「対応準備水位」に対応するのが2e、「避難開始水位」に対応するのが2f)と称し、水位判定装置17を構成する情報処理ユニットについて、情報処理ユニット3bと称する(図示は省略)。
情報処理装置18は、観測地点に設置された水位判定装置16のみならず、より上流に設置された水位判定装置17から送信される情報をも考慮したうえで、観測地点における河川の水位を判断する機能を有する。具体的には、情報処理装置18は、水位判定装置16、17等との間で情報の送受信を行うための情報送受信部19と、送受信した情報の処理を行う情報処理部20とを備える。
情報送受信部19は、水位判定装置16、17からのデータを受信すると共に、情報処理部20により得られた観測地点の水位に関する情報を拡声器等の情報出力装置及び周辺住民の情報端末に対し出力する機能を有する。情報送受信部19の具体的な構成としては、情報送信部15と同様に、有線接続により情報の送受信を行う構成としても良いが、本実施の形態においては、設置の容易性等を考慮して無線にて送受信する構成とする。
次に、本実施の形態2にかかる水位判定システムの動作について説明する。実施の形態1にて説明したとおり、水位判定装置を構成する浸水検出ユニット2は極めて単純な構造によって水位測定機能を実現することから、従来の水位判定装置と比較して誤動作が生じる可能性は非常に低い。しかしながら、例えばマグネシウム電池4と配線5の間に断線が生じる可能性や、何らかの理由で増水時の河川以外の原因により吸水層9に水分が浸入する可能性は皆無でなく、これにより誤動作が生じることも理論上はありうる。このような誤動作の結果として、水位判定装置が実際の水位よりも低い水位であるとの誤った判定(「擬陰性判定」と称する。)が生じうるところ、かかる擬陰性判定は、災害対策の観点からは極めて危険である。
図5は、観測地点に設置された水位判定装置16を構成する浸水検出ユニット2a〜2cからの電流出力結果(正常動作時、誤動作発生時の双方を含む。)と、誤動作が生じなかった場合(すなわち、水位に応じて理論上生じるはずの電流出力結果)の電流出力結果について示す表である。図5に示すように、例えば、水位判定装置16に備わる情報処理ユニット3aが、浸水検出ユニット2aからの電流出力を検知し、浸水検出ユニット2b、2cからの電流出力を検知しなかった場合(すなわち、「警戒開始水位」と判断される場合)、客観的には「警戒開始水位」(誤動作がない場合)のほかに、平均水位以下(浸水検出ユニット2aが誤動作により電流を出力した場合)、「対応準備水位」(浸水検出ユニット2bが誤動作により電流を出力しなかった場合)の3通りがありうることとなる。誤動作発生を想定した場合、水位判定装置16に備わる情報処理ユニット3単独では、これら3通りのうちいずれが正しいのかを判断する術はない。
このため本実施の形態2における情報処理装置18は、水位判定装置16よりも上流に設置された水位判定装置17に備わる浸水検出ユニット(低位から順に2d、2e、2fと称する)からの電流出力結果をも考慮して、擬陰性判定とならぬよう配慮のうえで、水位判定装置16が設置された場所における水位を判定することとしている。
図6は、情報処理装置18における結果修正のアルゴリズムを示す表である。図6に示すとおり情報処理装置18は、例えば水位判定装置16に備わる浸水検出ユニット2a〜2cのすべてにおいて電流出力がない場合に、上流の水位判定装置17に備わる浸水検出ユニット2d、2eの双方から電流出力がない場合は平均水位以下との判断を維持し(=水位測定結果の修正は行わない。)、浸水検出ユニット2d、2eの少なくとも一方から電流出力が認められる場合は、水位判定装置16が設置された観測地点における河川の水位が警戒開始水位にあるものと判定し、水位測定結果を修正する。
同様に情報処理装置18は、観測地点における水位判定装置16に備わる浸水検出ユニット2aのみから電流が出力され、2b、2cから電流出力がない場合に以下のように水位測定結果の修正を行う。すなわち、上流の浸水検出ユニット2d〜2fすべてから電流出力がない場合は表示なし(=平均水位以下)と判定して水位測定結果を修正し、浸水検出ユニット2dのみから電流が出力され、2e、2fから電流出力がない場合は警戒開始水位であるとの判断を維持し(=修正は行わない。)、浸水検出ユニット2e、2fの少なくとも一方から電流が出力された場合は対応準備水位であるとして判断を修正する。このほかのケースについても、図6に示すとおり、水位判定装置17に備わる浸水検出ユニット2d〜2fからの電流出力に応じて、1段階低い水位に引き下げる修正を行ったり、水位を維持したり、1段階高い水位に引き上げる修正を行うといった判断を行う。
情報処理装置18による水位測定結果の修正アルゴリズムは、上流に設置された水位判定装置17における電流発生状況に基づき、実際の水位が水位判定装置16の出力結果から算出されるものよりも確実に低いと見込まれる場合に限り水位を引き下げ、確実に同じであると見込まれる場合に限り水位を維持している。他方で、観測地点の実際の水位が水位判定装置16の出力結果よりも高い「可能性がある」場合は、確実でなくても水位を一段階引き上げる処理を行う。
例えば図6の表の下から3段目では、水位判定装置16の浸水検出ユニット2a,2bが○、2cが×の場合(すなわち、対応準備水位と判定される場合)において、水位判定装置17の浸水検出ユニット2fが○の場合に避難開始水位に引き上げている。かかる修正は、浸水検出ユニット2cが誤動作により電流を生じない場合を想定したうえで、上流に位置する水位判定装置17にて避難開始水位に対応した浸水検出ユニット2fから電流が出力されていることを考慮してなされている。
もっとも上流にて避難開始水位に達したからといって、観測地点においても同時点で避難開始水位に達していると断言することはできない。しかしながら、本実施の形態2においては、より高い水位であることにつき一定程度の可能性がある場合は、敢えて水位を1段階引き上げる扱いとしている。
次に、本実施の形態2にかかる水位判定システムの利点について説明する。まず、本実施の形態2にかかる水位判定システムでは、万一浸水検出ユニットが誤動作した場合でも擬陰性判定を抑制できるという利点を有する。すなわち、誤動作を考慮した結果、より上位の水位である「可能性が認められる」場合に水位を1段階引き上げる修正を行うことで、実際の水位よりも低い水位であると誤判定するケースを極力抑制し、よって、水害時に対応が遅れること(対応準備の遅延、避難の遅れ)を防止できるという利点を有する。
また、擬陰性判定を抑制する構成とした結果、本実施の形態2においては多少の擬陽性判定(=実際の水位よりも高い水位であると誤判定すること)が避けられないものであるところ、本実施の形態2の擬陽性判定の大部分は、実際には一定時間経過後の水位上昇について事前に通知するものに過ぎず、擬陽性判定による問題は、通常の場合と比較して僅少なものに留まる。
すなわち、図6の表の下から3段目の例でいえば、上流と観測地点が同時に避難開始水位に達していると断言できないことから、観測地点における水位を避難開始水位に引き上げる修正が擬陽性判定となる可能性がある。しかしながら、観測地点の水位は上流から流入する水量によって決せられるものである以上、一定時間経過後は、観測地点でも上流と同じ水位となる可能性が高い。したがって、本実施の形態2における擬陽性判定は、近い将来における水位を予告するものであることから、河川氾濫への対応において利点にこそなれ、実害が生じる可能性は非常に低い。
本発明は、河川等の水位を測定する水位判定装置、水位判定システムとして利用可能である。
2 浸水検出ユニット
3 情報処理ユニット
4 マグネシウム電池
5 配線
6 外装
7 正極引出電極
8 正極電極
9 吸水層
10 負極電極
11 保護膜
12 電流検出部
13 判定部
14 出力部
15 情報送信部
16、17 水位判定装置
18 情報処理装置
19 情報送受信部
20 情報処理部
3 情報処理ユニット
4 マグネシウム電池
5 配線
6 外装
7 正極引出電極
8 正極電極
9 吸水層
10 負極電極
11 保護膜
12 電流検出部
13 判定部
14 出力部
15 情報送信部
16、17 水位判定装置
18 情報処理装置
19 情報送受信部
20 情報処理部
Claims (4)
- 予め設定した一以上の判定対象水位に達したこと及び前記判定対象水位を下回ったことを判定する水位判定装置であって、
前記判定対象水位に対応した高度に設置され、マグネシウムを含む材料により形成される負極電極と、前記負極と相対配置された正極電極とを具備し、前記負極電極及び前記正極電極の間に増水した河川の水が浸入した際に生じるマグネシウムの酸化反応に基づき電流を出力する一以上の電流供給手段と、
前記電流供給手段より出力された電流により駆動し、前記電流の値が所定の閾値を下回った時点にて前記判定対象水位を下回ったと判定し、それ以外の駆動時において前記判定対象水位に達したと判定する判定手段と、
を備えたことを特徴とする水位判定装置。 - 前記電流供給手段より出力された電流により駆動し、前記判定手段によって得られた判定結果を外部に無線送信する無線送信手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の水位判定装置。
- 前記判定対象水位は、第一の判定対象水位、前記第一の判定対象水位と異なる水位である第二の判定対象水位、前記第一、第二の判定対象水位と異なる水位である第三の判定対象水位であって、
前記電流供給手段は、前記第一の判定対象水位に対応した高度に設置された第一の電流供給手段と、前記第二の判定対象水位に対応した高度に設置された第二の電流供給手段と、前記第三の判定対象水位に対応した高度に設置された第三の電流供給手段であって、
前記判定手段は、前記第一ないし第三の電流供給手段から出力された電流の値に基づき前記第一ないし第三の判定対象水位の判定を行うことを特徴とする請求項1ないし3記載の水位判定装置。 - 河川近傍の第一の場所に設置された第一の請求項1ないし3記載の水位判定装置と、
前記第一の場所よりも同一河川の上流に位置する第二の場所に設置された第二の請求項1ないし3記載の水位判定装置と、
前記第一の請求項1ないし3記載の水位判定装置から得られた判定結果のみならず、前記第二の請求項1ないし3記載の水位判定装置から得られた判定結果に基づき、前記第一の場所の水位を判定する情報処理装置と、
を備えたことを特徴とする水位判定システム。
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JP2017023809A JP2018132307A (ja) | 2017-02-13 | 2017-02-13 | 水位判定装置、水位判定システム |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2022249329A1 (ja) * | 2021-05-26 | 2022-12-01 | 日本電信電話株式会社 | 冠水センサおよび通知システム |
JP7427471B2 (ja) | 2020-02-25 | 2024-02-05 | 藤倉コンポジット株式会社 | 液体検知センサ |
JP7461164B2 (ja) | 2020-02-25 | 2024-04-03 | 藤倉コンポジット株式会社 | 液体検知センサ |
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-
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