JP2021092566A - 完全に受動的な残留力除去(dhr)システムを組み込んだ液体金属冷却原子炉 - Google Patents
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Abstract
Description
残留力の除去に関しては、全体的な信頼性を向上させるために、システムの受動性の向上と多様化が常に求められている。目的は、フクシマ型のシナリオに対応するような長期間にわたって一般的な電圧不足が発生した場合でも、構造の完全性、つまり第1(燃料集合体被覆)および第2(主容器)封じ込めバリアを維持することである。
A/エネルギー変換システムの上流のループに配置されたもの。
B/原子炉の一次容器内に少なくとも部分的に配置されたもの。
C/原子炉の一次または二次容器の外側に配置されたもの。
− アクティブな操作、つまり強制対流による操作が必要。
− 使用される内部流体(熱油)が優れた熱伝達媒体ではないため、効率が制限される。
− 300〜350°Cを超える温度での伝熱流体の化学的不安定性。
− 二次容器からの放射によって実行されるため、冷却性能が低い。
− 原子炉の一次回路の熱伝達流体である液体金属で満たされた、一次容器と呼ばれる容器と、
− 一次容器の周囲に配置され、容器間スペースを画定する容器槽と、
− 一次容器内に液体金属を封入するための上部スラブと、
− 原子炉の公称出力と残留出力の両方の少なくとも一部を除去するためのシステムであって、このシステムは、
・熱伝達液体で満たされた閉回路であって、
− 容器間スペースに配置され、一次容器の周りに分布し、それぞれが一次容器に沿って延在し、U字型の底部が一次容器の底部に面する複数のU字型パイプの配列と、
− 配列の各パイプのUの一方のブランチ(コールドブランチと呼ばれる)に接続された、コールドコレクターと呼ばれる第1のコレクターであって、コールドコレクターは、上部スラブの上の外側に配置される、第1のコレクターと、
− 配列の各パイプのUの他のブランチ(ホットブランチと呼ばれる)に接続された、ホットコレクターと呼ばれる第2のコレクターであって、ホットコレクターは、上部スラブの上の外側に配置される、第2のコレクターと、
− 一端がコールドコレクターに接続され、他端がホットコレクターに接続されている単管熱交換器と
を備え、
原子炉の公称運転中および残留力を放出する原子炉の停止運転中の両方において、熱伝達液体が自然対流によって内部を流れ、かつ液体状態のままであるように回路が構成されている、閉回路と、
・一次容器から離れて上部スラブの上に配置された少なくとも1つのコンテナを含む冷熱源であって、コンテナは、単管熱交換器が挿入される固液相変化材料(PCM)を含み、PCMは、単管熱交換器の液体金属との熱交換中に、原子炉の公称運転中に固体状態になり、残留力を放出する原子炉の停止運転中に液体状態に切り替わることができる、冷熱源と、
を備えるシステムと
を備える。
− 事故の最初の瞬間から完全に受動的な方法で残留力を除去する。
− 一次容器を介した熱の除去
− 従来技術で使用されているナトリウム/空気またはNaK/空気熱交換器以外の最終的な冷熱源(PCMを備えたコンテナ)の実装。
− 一次ポンプと熱交換器が、炉心を囲む主容器内に完全に含まれ、この容器の上部スラブを介して主容器の冷却材に浸される、統合FNR。
− 炉心を囲む主容器内に一次ポンプのみが含まれる、部分的に統合された(「ハイブリッド」)FNR。
− 一次ポンプと中間熱交換器が原子炉の主容器の外側の専用容器に配置され、原子炉の主容器には炉心と内部構造のみが含まれ、主容器と構成容器は一次パイプによって収集される、「ループ」FNRと呼ばれるFNR。
− ダイアグリッド12と呼ばれる第1の機械的圧力溶接構造であり、燃料集合体110の脚部が配置され、一次ポンプによって冷ナトリウム(400℃)が供給される。
− ダイアグリッドを支持するストロングバック13と呼ばれる第2の機械的溶接構造であって、ストロングバックは、一般に、一次容器10の底部の内壁の一部によって支持される。
− 複数のU字型パイプ400の配列40であって、容器間スペースEに配置され、一次容器10の周りに分布し、それぞれが一次容器10に沿って延在し、U字型の底部が一次容器の底部に面する、複数のU字型パイプ400の配列40と、
− コールドコレクターと呼ばれる第1のコレクター41であって、配列の各パイプのコールドブランチと呼ばれるU字の一方のブランチ401に直接溶接され、コールドコレクターは上部スラブ17の外側の上方に配置される、第1のコレクター41と、
− ホットコレクターと呼ばれる第2のコレクター42であって、配列の各パイプのホットブランチと呼ばれるU字の他方のブランチ402に直接溶接され、ホットコレクターは、上部スラブ17の外側の上方、好ましくはコールドコレクター41の真上に配置される、第2のコレクター42と、
− 単管熱交換器43であって、その一端431はホットコレクター42に接続され、他端432はコールドコレクター41に接続される、単管熱交換器43と、
を備える。
2 除去システム
3 支持および封じ込めシステム
4 閉回路
5 冷熱源
10 一次容器
11 炉心
12 ダイアグリッド
13 ストロングバック
15 中間熱交換器
16 内部容器
17 上部スラブ
18 炉心カバープラグ
30 容器槽
31 断熱層
32 ライナーコーティング
40 配列
41 第1のコレクター、コールドコレクター
42 第2のコレクター、ホットコレクター
43 単管熱交換器
44 支持部品
45 循環ループ
50 コンテナ
51 固液相変化材料(PCM)
52 格納建築物
110 燃料集合体
150 ポンプ手段
151 出口ダクト
152 入口ダクト
400 U字型パイプ
401 コールドブランチ
402 ホットブランチ
451 コールドブランチ
452 ホットブランチ
Claims (15)
- 液体金属冷却高速中性子原子炉(1)であって、
前記原子炉の一次回路の熱伝導流体である液体金属で満たされた一次容器と呼ばれる容器(10)と、
前記一次容器の周囲に配置され、容器間スペースを画定する容器槽(30)と、
前記液体金属を前記一次容器の内部に封入するための上部スラブ(17)と、
前記原子炉の公称出力および残留出力の両方の少なくとも一部を除去するためのシステム(2)と、
を備え、前記システムが
熱伝導液体で満たされた閉回路(4)であって、
前記容器間スペースに配置された複数のU字型パイプ(400)の配列(40)であって、前記一次容器の周囲に分配され、かつ前記U字型の底部が前記一次容器の底部に面するように前記一次容器に沿ってそれぞれ延在する、複数のU字型パイプ(400)の配列(40)と、
コールドブランチと呼ばれる前記配列の各パイプのU字のブランチの一方(401)に接続されたコールドコレクターと呼ばれる第1のコレクター(41)であって、前記コールドコレクターは、前記上部スラブの上の外側に配置される、第1のコレクター(41)と、
ホットブランチと呼ばれる前記配列の各パイプのU字の他方のブランチ(402)に接続されたホットコレクターと呼ばれる第2のコレクター(42)であって、前記ホットコレクターは、前記上部スラブの上の外側に配置される、第2のコレクター(42)と、
単管熱交換器(43)であって、前記単管熱交換器(43)の一方の端部(431)は、前記コールドコレクターに接続され、他方の端部(432)は、前記ホットコレクターに接続された、単管熱交換器(43)と、
を備え、前記回路は、前記原子炉の公称運転中、および残留出力を放出する前記原子炉の運転停止中の両方において、前記熱伝導液体が自然対流によって前記回路内を流れ、かつ液体状態のままであるように構成されている、閉回路(4)と、
前記一次容器から離れて前記上部スラブの上に配置された少なくとも1つのコンテナ(50,50.1,50.2)を備える冷熱源(5)であって、前記コンテナは、前記単管熱交換器が挿入される固液相変化材料(PCM)(51)を含み、前記PCMは、前記原子炉の公称運転中では、前記単管熱交換器の前記液体金属との熱交換中に固体状態であることができ、残留出力を放出する前記原子炉の運転停止中では、液体状態に変化することができる、冷熱源(5)と、
を備える、液体金属冷却高速中性子原子炉(1)。 - ループ原子炉タイプである、請求項1に記載の原子炉(1)。
- 前記容器槽を断熱するための断熱層(31)を備え、前記断熱層は、前記配列の各前記パイプの前記コールドブランチを前記ホットブランチから断熱するように配置されている、請求項1に記載の原子炉(1)。
- 前記一次容器の表面を冷却するために、前記容器間スペース(E)は、熱伝導性ガスで満たされている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記ホットコレクターおよびコールドコレクターはそれぞれ、前記一次容器の中心軸(X)を中心とするトロイダル形状を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記ホットコレクターおよびコールドコレクターは、前記スラブに直接溶接された支持部品によって支持される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 2つの個別のコンテナ(50.1,50.2)を備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記2つの個別のコンテナの2つの単管熱交換器の一方は、前記単管熱交換器の他方が接続されている端部(432)の反対側の前記コールドコレクターの端部(431)に接続されている、請求項7に記載の原子炉(1)。
- 前記単管熱交換器がコイルタイプの熱交換器である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記コールドコレクターを前記単管熱交換器の端部に接続する少なくとも1つの流体ブランチ(451)および前記ホットコレクターを前記単管熱交換器の端部に接続する少なくとも1つの流体ブランチ(452)を備える循環ループ(45)を備える、請求項1〜9のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 除去システムの各コンテナを収容する少なくとも1つの格納建築物(52)を備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記回路の前記熱伝導液体が、鉛ビスマス(Pb−Bi)二元合金、ナトリウム−カリウム(NaK)二元合金、または液体金属の他の三元合金から選択される液体金属である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記コンテナを満たす前記PCMが、鉛、カドミウム、または質量パーセントで53%のKNO3、40%のNaNO2、および7%のNaNOからなる塩の混合物から選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 前記回路の前記パイプおよび前記ホットコレクターおよびコールドコレクター、および該当する場合はループの構成要素が、ステンレス鋼AISI 316L、フェライト鋼鉄、ニッケル、インコネル(登録商標)、およびハステロイ(登録商標)から選択された材料から作られる、請求項1〜13のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
- 除去システムの前記コンテナがハステロイ(登録商標)Nから作られる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の原子炉(1)。
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