JP2021091654A - 歯磨剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】歯ブラシに載せ易く成形性に優れ、かつ保存後も収容容器からの排出性に優れる水溶性多価金属塩含有の歯磨剤組成物を提供する。【解決手段】(A)水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる1種以上の水溶性多価金属塩、(B)キサンタンガム、及び(C)カチオン性高分子化合物を含有する歯磨剤組成物、及び、更に、研磨剤を含有し、その含有量が15質量%以下である上記歯磨剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性多価金属塩が配合され、歯ブラシに載せ易く成形性に優れ、かつ保存後も収容容器からの排出性に優れる歯磨剤組成物に関する。
アルミニウム塩、銅塩、亜鉛塩等の水溶性多価金属塩は、歯磨剤組成物に配合可能な薬効成分であり、成分により知覚過敏抑制効果や口臭抑制効果、歯茎のひきしめ効果等を有し、口腔疾患予防又は抑制に有効である。しかし、これらの水溶性多価金属塩を配合すると、歯磨剤組成物の一般的な物性に悪影響を与え易く、バインダー(粘結剤)によっては十分な成形性、抱水性が得られず、歯ブラシに載せ難くなることがあった。歯ブラシへの載せ易さの改善には、バインダーとして耐塩性高分子物質であるキサンタンガムが用いられており、特許文献1(特許第5573120号公報)では、銅又は亜鉛化合物を配合した歯磨剤組成物にキサンタンガムと粉末セルロースとを配合することで歯ブラシへの載せ易さを改善し、長期保存後の液分離や練肌劣化も防止している。また、特許文献2(特許第5790455号公報)では、乳酸アルミニウム配合の歯磨剤組成物の泡立ち及び液分離安定性の改善にアニオン性界面活性剤、アルギン酸プロピレングリコール及びキサンタンガムを組み合わせて用いている。
ところで、知覚過敏等の口腔疾患の有症者は、歯磨き時に歯茎への刺激が少ないほど継続使用、効果向上にも繋がり望ましく、水溶性多価金属塩配合の歯磨剤組成物についても低刺激性であるほうが効果的である。しかし、低刺激で優しい磨き心地の歯磨剤組成物に設計するために研磨剤量を減らすと、成形性が悪化して歯ブラシに載せ難くなり、またその一方で、成形性維持のため、例えばバインダーの配合量を増やすと経時で硬化して収容容器からの排出が困難になる傾向があり、水溶性多価金属塩配合の歯磨剤組成物でこれら物性を維持することは一層難しかった。
特許第5573120号公報 特許第5790455号公報
このため、水溶性多価金属塩を含有し、その薬効(知覚過敏抑制等)を有すると共に、歯ブラシに載せ易く、かつ保存後も収容容器からの排出性が良く、研磨剤の配合量が比較的少なくても上記両特性に優れる歯磨剤組成物が望まれるが、これら全てを満たすことは従来の技術では難しかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、歯ブラシに載せ易く成形性に優れ、かつ保存後も収容容器からの排出性に優れる水溶性多価金属塩含有の歯磨剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、特定の水溶性多価金属塩とキサンタンガムとが配合された歯磨剤組成物にカチオン性高分子化合物を配合すると、歯ブラシに載せ易く成形性に優れ、しかも、キサンタンガムと水溶性多価金属塩とを併用することで発生する経時における組成物(歯磨剤組成物)の硬化が防止され、保存後においても収容容器から排出させ易く、収容容器からの排出性に優れ、研磨剤量が比較的少なく低刺激の組成としても上記両特性に優れることを知見した。
即ち、本発明では、(A)水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる1種以上の水溶性多価金属塩、(B)キサンタンガム、及び(C)カチオン性高分子化合物を含有する歯磨剤組成物が、(A)成分による知覚過敏抑制、口臭抑制等の効果を有すると共に、歯ブラシに載せ易く成形性に優れ、かつ保存後も収容容器からの排出性に優れることを知見し、本発明をなすに至った。
歯磨剤組成物に(A)水溶性多価金属塩を配合し、歯ブラシへの載せ難さを改善するために粘結剤として(B)キサンタンガムを配合し、特に研磨剤の配合量を例えば15質量%以下に減らすと、(B)成分の配合量が増えるにつれて、経時でカチオン性の多価金属塩がキサンタンガムに吸着してゲル化が生じて硬くなり、組成物が硬くなって、保存後に収容容器、例えばチューブ容器からの排出性が悪くなるという、(B)成分に特有の課題が生じ、収容容器からの排出性を確保して、かつ歯ブラシに載せ易い適度な成形性を与えることができなかった。しかし、(B)成分と共に(C)成分を組み合わせて配合すると、(C)成分によって、(A)及び(B)成分による経時での組成物の硬化が防止されて上記課題も解消し、歯ブラシに載せ易い優れた成形性と保存後も収容容器から排出させ易い優れた排出性とを付与することができた。
したがって、本発明の歯磨剤組成物は、研磨剤の配合量が比較的少なくても上記両特性に優れ、歯ブラシに載せ易く、かつ収容容器から排出させ易く、低刺激で優しい磨き心地のもとで(A)成分による知覚過敏抑制等の効果を与えることもできる。
本発明の作用効果は、(A)、(B)及び(C)成分の組み合わせに特異な作用効果であり、(C)成分が配合されていないと保存後の収容容器からの排出性が悪く、(C)成分が配合されていても(B)成分が配合されていないと歯ブラシに載せ難くなり、本作用効果に劣るものであった。
後述の比較例に示すように、(B)成分が配合されていない比較例1〜3は、歯ブラシへの載せ易さが悪く、これらでは、(C)成分、あるいは粘結剤のカラギーナン又はポリアクリル酸ナトリウムが添加されていても、保存後のチューブ容器からの排出性の悪化は認められず押し出し易かった。また、(C)成分が配合されていない比較例4〜7は、非カチオン性のセルロース誘導体であるヒドロキシエチルセルロース、更にはカルボシキメチルセルロースナトリウムが配合されていても、保存後のチューブ容器からの押し出し易さが悪かった。これに対して、後述の実施例に示すように、(A)、(B)及び(C)成分が配合された歯磨剤組成物は、歯ブラシへの載せ易さ及び保存後(60℃で1ヶ月間保存後)のチューブ容器からの押し出し易さが共に優れていた。
従って、本発明は、下記の歯磨剤組成物を提供する。
〔1〕
(A)水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる1種以上の水溶性多価金属塩、
(B)キサンタンガム
及び
(C)カチオン性高分子化合物
を含有することを特徴とする歯磨剤組成物。
〔2〕
水溶性アルミニウム塩が、乳酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム及び硝酸アルミニウムから選ばれ、水溶性銅塩が、グルコン酸銅、硫酸銅、クエン酸銅及び銅クロロフィリンから選ばれ、水溶性亜鉛塩が、グルコン酸亜鉛及び塩化亜鉛から選ばれる〔1〕に記載の歯磨剤組成物。
〔3〕
カチオン性高分子化合物が、カチオン化セルロースである〔1〕又は〔2〕に記載の歯磨剤組成物。
〔4〕
カチオン化セルロースが、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩及び塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる〔3〕に記載の歯磨剤組成物。
〔5〕
(A)成分の含有量が0.1〜5質量%である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
〔6〕
(B)成分の含有量が0.1〜3質量%である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
〔7〕
(C)成分の含有量が0.03〜2質量%である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
〔8〕
(C)/(B)が質量比として0.01以上である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
〔9〕
更に、研磨剤を含有し、その含有量が15質量%以下である〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
〔10〕
練歯磨剤組成物である〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の歯磨剤組成物。
本発明によれば、(A)成分による知覚過敏抑制、口臭抑制、歯茎のひきしめ等の効果を有すると共に、成形性に優れ歯ブラシに載せ易く、かつ経時硬化が抑制され保存後も収容容器からの排出性に優れる歯磨剤組成物を提供できる。この歯磨剤組成物は、歯磨剤組成物の物性が満足に保たれ、しかも、研磨剤量が比較的少ないか、あるいは研磨剤無配合で低刺激の優しい磨き心地が確保される歯磨剤組成物に製剤化することもでき、特に知覚過敏又は口臭の抑制用、歯茎のひきしめ用として有用である。
以下、本発明につき更に詳述する。本発明の歯磨剤組成物は、(A)水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる1種以上の水溶性多価金属塩、(B)キサンタンガム、及び(C)カチオン性高分子化合物を含有する。
(A)水溶性多価金属塩は、水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる。これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用し得る。
水溶性アルミニウム塩は、知覚過敏抑制作用を有する乳酸アルミニウム、歯茎のひきしめ作用を有する硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等を用いることができる。
水溶性銅塩は、口臭抑制作用や歯茎のひきしめ作用を有するグルコン酸銅、硫酸銅、クエン酸銅、銅クロロフィリン等、水溶性亜鉛塩は、口臭抑制作用や歯茎のひきしめ作用を有するグルコン酸亜鉛、塩化亜鉛等を用いることができる。
これら水溶性多価金属塩は、市販品を使用できる。
(A)水溶性多価金属塩の配合量は、組成物全体の0.1〜5%(質量%、以下同様)が好ましく、より好ましくは0.1〜3.5%である。
更に、(A)成分として水溶性アルミニウム塩を配合する場合、その好ましい配合量は、組成物全体の0.1〜5%、特に0.5〜3.5%である。
(A)成分として水溶性銅塩、水溶性亜鉛塩を配合する場合、これらの好ましい配合量は、組成物全体の0.1〜1%、特に0.1〜0.5%である。
(A)成分の配合量が上記範囲内であると、歯ブラシへの載せ易さ及び保存後の収容容器からの排出性を十分に優れたものとすることができる。なお、(A)成分の配合量が多すぎると、それ自身由来の刺激感が発現する場合がある。
(B)キサンタンガムは、成形性を適度に保持して歯ブラシへの載せ易さを改善する作用を奏する。
キサンタンガムは、市販品、例えばモナートガムDA(DSP五協フード&ケミカル(株)製)等を使用できる。
(B)キサンタンガムの配合量は、組成物全体の0.1〜3%が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5%である。配合量が0.1%以上であると、製剤の成形性が適度に保たれて歯ブラシへの載せ易さが十分に改善する。(B)成分の配合量が多すぎると、曳糸性が悪くなったり、製剤が硬くなりすぎて使用性が低下する場合がある。
(C)カチオン性高分子化合物は、(A)及び(B)成分を併用することで生じる経時における組成物の硬化を防止し、保存後も収容容器から組成物を押し出すなどして排出させ易くする排出性改善作用を奏する。
カチオン性高分子化合物は、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガム、ジメチルジアリルアンモニウムのホモポリマー、塩化ジメチルジアリルアンモニウムとエチレン性不飽和炭化水素基を有する重合可能な単量体とのコポリマー、カチオン化ポリビニルピロリドン、カチオン化ポリアミド、カチオン化ポリメタクリレート、カチオン化ポリアクリルアミド、カチオン化メタクリレートとアクリルアミドとのコポリマー、カチオン化メタクリレートとメタクリレートとのコポリマー、ポリエチレンイミド、カチオン化デンプン、カチオン化アミロース、カチオン化ローストビーンガム、カチオン化寒天等が挙げられ、中でもカチオン化セルロース、カチオン化グアーガム(例えば塩化O−{2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル}グアーガム等)が好ましく、より好ましくはカチオン化セルロースである。
カチオン化セルロースは、例えばカチオン基として塩化ジメチルジアリルアンモニウム、2−ヒドロキシ−3(トリメチルアンモニオ)プロピル基等を、セルロース誘導体に付加したものが挙げられ、例えば、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等を用いることができ、特に保存後の収容容器からの排出性の点で、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩が好ましい。
カチオン性高分子化合物の窒素含有量は、0.1〜3%のものが好ましく、0.5〜2.5%のものがより好ましい。
カチオン性高分子化合物の重量平均分子量は、ポリエチレングリコールを標準物質としたゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法による重量平均分子量(以下同様)が250,000〜1500,000であることが、保存後の収容容器からの排出性の点から、好ましい。
カチオン性高分子化合物は、21℃における2%水溶液の粘度が30〜3,000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは35〜350mPa・sである。
上記粘度は、カチオン性高分子化合物の2%水溶液を21℃においてBH型ブルックフィールド粘度計(ローターNo.2、20回転、測定時間1分)を用いて測定した(以下同様)。
このようなカチオン性高分子化合物としては、市販品を使用でき、具体的にヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩としては、セルコートL−200(日本エヌエスシー(株)製、重量平均分子量:250,000〜350,000、21℃での2%水溶液粘度:35〜350mPa・s)等が挙げられる。塩化O−{2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル}グアーガムとしては、ジャガーC−17(三晶(株)製)等が挙げられる。
(C)カチオン性高分子化合物の配合量は、組成物全体の0.03〜2%が好ましく、より好ましくは0.05〜1%、更に好ましくは0.1〜0.5%である。配合量が0.03%以上であると、保存後の収容容器からの排出性が十分に改善して排出させ易くなる。配合量が多すぎると刺激感が発現する場合があり、2%以下であると刺激感が十分に抑制された良い使用感を確保できる。
更に、(B)成分と(C)成分との量比を示す(C)/(B)は、好ましくは質量比として0.01以上、特に0.06以上、とりわけ0.1以上であり、また、10以下、特に4以下、とりわけ2以下である。(C)/(B)の質量比が上記範囲内であると、歯ブラシへの載せ易さ及び保存後の収容容器からの排出性が更に優れる。
本発明の歯磨剤組成物は、特に練歯磨剤組成物として好適であり、上記成分に加えて、通常、歯磨組成物に使用されている公知成分を、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて配合できる。配合できる任意成分としては、研磨剤、粘結剤、湿潤剤、界面活性剤、甘味剤、香料、pH調整剤、防腐剤、薬効成分等が挙げられ、これら成分と水とを混合して通常の方法で調製できる。
研磨剤は、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ等のシリカ系研磨剤;第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物;炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム系研磨剤;水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベントナイト、ハイドロキシアパタイトなどが挙げられ、これらの1種又は2種以上を配合できる。これらの中では、特に研磨性、歯ブラシへの載せ易さ及びチューブ容器からの押し出し性の点から、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、チタン結合性シリカ等のケイ酸塩であるシリカ系研磨剤や炭酸カルシウム系研磨剤、とりわけ沈降性シリカ等のシリカ系研磨剤が好ましい。
シリカ系研磨剤は、例えば、粒径が1〜40μm、BET比表面積が1gあたり80〜250平方メートルのものが好ましい。
これら研磨剤の配合量は、組成物全体の0〜70%とすることができるが、特に低刺激で優しい磨き心地とする場合は、組成物全体の15%以下とすることが好ましく、より好ましくは12%以下、特に好ましくは10%以下である。即ち、本発明では、研磨剤の配合量は、組成物全体の0〜15%、特に3〜15%が好ましく、より好ましくは3〜12%、更に好ましくは5〜10%である。
任意の粘結剤は、本発明の効果を損なわない範囲で、(B)及び(C)成分以外の有機粘結剤、無機粘結剤を用いることができる。
有機粘結剤は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、カラギーナン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ビーガム、アルギン酸プロピレングリコール等が挙げられる。これら任意の有機粘結剤の配合量は、好ましくは組成物全体の0.1〜5%、特に0.1〜2%である。
無機粘結剤は、増粘性シリカ、ケイ酸アルミニウム等が挙げられる。これら無機粘結剤の配合量は、好ましくは組成物全体の0.1〜10%、特に0.5〜8%である。
なお、本発明では、(B)成分、更には(C)成分が粘結剤としても作用するため、これら以外の粘結剤(任意の粘結剤)の配合量は、組成物全体の2%以下、特に1%以下でもよい。
湿潤剤は、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、ソルビット、キシリット等の糖アルコールが挙げられる。湿潤剤の配合量は、組成物全体の5〜60%、特に10〜50%である。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性活性剤があげられる。
アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン塩等のN−アシルタウレート、アシルサルコシン塩、N−アシル−L−グルタミン酸塩等のアシルアミノ酸塩が挙げられる。これらは1種又は2種以上で使用できる。中でも、アニオン性界面活性剤の中では低刺激である点から、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルイミダゾリニウムベタイン、アルキルスルホベタイン等のベタイン型両性界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤の配合量は、通常、組成物全体の0.01〜10%、特に0.1〜5%である。
甘味剤は、サッカリンナトリウム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、ペルラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステル等が挙げられる。
香料は、口腔用組成物用として公知の香料、例えばメントール、アネトール、カルボン、オイゲノール、リモネン、n−デシルアルコール、シトロネロール、α−テレピネオール、シトロネリルアセテート、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、桂皮油、ピメント油、桂葉油、シソ油、冬緑油、丁字油、ユーカリ油等が挙げられる。
pH調整剤は、クエン酸、乳酸等の有機酸やその塩類;塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等の無機化合物が挙げられる。
防腐剤は、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
薬効成分は、(A)成分以外の物質、例えばデキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ等の酵素;トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、アズレン、グリチルリチン酸塩、グリチルレチン酸塩等の抗炎症剤;塩化ナトリウム、ビタミン類等の細胞賦活剤;イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌剤;ゼオライト等の歯石予防剤;ビタミンE等の血行促進剤;アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類が挙げられる。なお、薬効成分の配合量は、本発明の効果を妨げない範囲で有効量とすることができる。
更に、任意成分として、雲母チタン、酸化チタン、ベントナイト等の無機化合物;結晶性セルロース等のセルロース系の有機粉末;寒天、ゼラチン、デンプン、グルコマンナン等の天然高分子化合物;ポリ酢酸ビニル、アクリル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ナイロン末、ポリエチレン末等の合成高分子化合物又はそれらの共重合体;カルナバワックス、ロジン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス、ミツロウ、パラフィンワックス等のワックス類;セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール;ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリウレタン、シリコーン、天然ゴムを、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。
本発明の歯磨剤組成物は、充填される容器は特に制限はなく、公知のチューブ容器を使用することができる。チューブ容器の材質は特に制限されず、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、アルミニウム等の単層又は多層の容器等が使用できる。チューブ径、抽出口の内径は通常の範囲であれば特に制限されず、例えば、チューブ本体の長さ(抽出口部分は除く)が50〜160mm、幅方向の外周長さが20〜120mmであることが好ましく、注出口の内径は1〜10mmであることが好ましい。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において%は特に断らない限りいずれも質量%を示す。
[実施例、比較例]
表1〜4に示す組成の練歯磨剤組成物を常法によって調製してラミネートチューブ容器(長さ120mm、外周100mm、抽出口内径2mm)に収容し、これをサンプルとして使用し、下記方法で評価した。結果を表に併記した。なお、(A)成分として乳酸アルミニウムが配合された組成は知覚過敏抑制効果を有し、グルコン酸銅又は塩化亜鉛が配合された組成は口臭抑制効果、ひきしめ効果を有していた。
<歯ブラシへの載せ易さの評価>
サンプルの成形性を、歯ブラシへの載せ易さで評価した。調製直後のサンプルについて、被験者の専門パネラー5人による使用感評価を行った。歯ブラシ(クリニカアドバンテージハブラシ、4列コンパクト、ふつうタイプ、ライオン(株)製)に、チューブ容器から練歯磨剤組成物を押し出して1g載せ、下記の評点基準で歯ブラシへの載せ易さを判定した。5人の平均点を求め、下記の評価基準で評価した。
評点基準
1:成形性がほとんどなく歯ブラシに非常に載せにくい
2:成形性が低く歯ブラシに載せにくい
3:成形性がややあり歯ブラシにやや載せ易い
4:成形性があり歯ブラシにかなり載せ易い
5:成形性が良好で歯ブラシに非常に載せ易い
評価基準(○以上を合格とした)
☆:5人の平均点が4.5点以上
◎:5人の平均点が4点以上4.5点未満
○:5人の平均点が3点以上4点未満
×:5人の平均点が3点未満
<保存後のチューブ容器からの押し出し易さの評価>
保存後のサンプルの硬さを、上記チューブ容器からの押し出し易さで評価した。調製直後のサンプルを60℃で1ヶ月間保存し、保存後にサンプルのチューブ容器の中央を指で持って練歯磨剤組成物を紙の上に押し出し、下記の評点基準でチューブ容器からの押し出し易さを、被験者の専門パネラー5人により判定した。5人の平均点を求め、下記の評価基準で評価した。製造直後のサンプルは、いずれもチューブ容器からの押し出し易さは良好であった。
評点基準
1:チューブ容器から非常に押し出しにくい
2:チューブ容器から押し出しにくい
3:チューブ容器からやや押し出し易い
4:チューブ容器からかなり押し出し易い
5:チューブ容器から非常に押し出し易い
評価基準(○以上を合格とした)
☆:5人の平均点が4.5点以上
◎:5人の平均点が4点以上4.5点未満
○:5人の平均点が3点以上4点未満
×:5人の平均点が3点未満
なお、(B)キサンタンガムは、モナートガムDA(DSP五協フード&ケミカル(株)製)を使用した。(C)成分のヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリドは、セルコートL−200、日本エヌエスシー(株)製を使用し、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガムは、ジャガーC−17(三晶(株)製)を使用した。
Figure 2021091654
Figure 2021091654

*実施例9のサンプルは、やや糸曳きを生じた。
Figure 2021091654

**実施例14のサンプルは、やや糸曳きを生じた。
Figure 2021091654

Claims (10)

  1. (A)水溶性アルミニウム塩、水溶性銅塩及び水溶性亜鉛塩から選ばれる1種以上の水溶性多価金属塩、
    (B)キサンタンガム
    及び
    (C)カチオン性高分子化合物
    を含有することを特徴とする歯磨剤組成物。
  2. 水溶性アルミニウム塩が、乳酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アルミニウム及び硝酸アルミニウムから選ばれ、水溶性銅塩が、グルコン酸銅、硫酸銅、クエン酸銅及び銅クロロフィリンから選ばれ、水溶性亜鉛塩が、グルコン酸亜鉛及び塩化亜鉛から選ばれる請求項1記載の歯磨剤組成物。
  3. カチオン性高分子化合物が、カチオン化セルロースである請求項1又は2記載の歯磨剤組成物。
  4. カチオン化セルロースが、ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム塩及び塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる請求項3記載の歯磨剤組成物。
  5. (A)成分の含有量が0.1〜5質量%である請求項1〜4のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
  6. (B)成分の含有量が0.1〜3質量%である請求項1〜5のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
  7. (C)成分の含有量が0.03〜2質量%である請求項1〜6のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
  8. (C)/(B)が質量比として0.01以上である請求項1〜7のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
  9. 更に、研磨剤を含有し、その含有量が15質量%以下である請求項1〜8のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
  10. 練歯磨剤組成物である請求項1〜8のいずれか1項記載の歯磨剤組成物。
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