JP2021091491A - シート搬送装置、後処理装置、及び、画像形成システム - Google Patents

シート搬送装置、後処理装置、及び、画像形成システム Download PDF

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Abstract

【課題】厚さの異なるシートなどが湾曲搬送経路を搬送されるときであっても、搬送不良を生じにくくする。【解決手段】湾曲搬送経路K60の外側に設置された外側ガイド部材65と、外側ガイド部材65にギャップGをあけて対向して湾曲搬送経路K60の内側に設置された内側ガイド部材66と、が設けられている。そして、内側ガイド部材66は、シートP(シート束PT)の搬送方向に直交する幅方向と略同方向に延在する回転軸66aを中心に回転してギャップG1、G2の大きさを調整可能に構成されている。【選択図】図4

Description

この発明は、シートを搬送するシート搬送装置と、それを備えた後処理装置、及び、画像形成システムと、に関するものである。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置に接続された後処理装置などにおいて、シートの搬送経路として湾曲した湾曲搬送経路が設置されたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このような湾曲搬送経路は、内側の搬送ガイド部材と、外側の搬送ガイド部材と、がギャップ(隙間)をあけて対向することで、形成されている。
一方、特許文献1には、薄紙などのコシの弱いシートでも座屈せずに搬送させることを目的として、座屈のしやすいシートが搬送されるときに、内側の搬送ガイド部材を搬送方向に対して垂直な方向に移動して、外側の搬送ガイド部材との隙間を広げる技術が開示されている。
従来の技術は、湾曲搬送経路で搬送されるシート(シート束を含む。)の厚さに比べて、対向する2つのガイド部材(搬送ガイド部材)によって形成される湾曲搬送経路の隙間が広すぎてしまうことにより、シートが幅方向にずれてしまうなどの搬送不良が生じてしまう可能性があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、厚さの異なるシートなどが湾曲搬送経路を搬送されるときであっても、搬送不良が生じにくい、シート搬送装置、後処理装置、及び、画像形成システム、を提供することにある。
この発明におけるシート搬送装置は、シートを搬送するシート搬送装置であって、湾曲搬送経路の外側に設置された外側ガイド部材と、前記外側ガイド部材にギャップをあけて対向して、前記湾曲搬送経路の内側に設置された内側ガイド部材と、を備え、前記内側ガイド部材は、シートの搬送方向に直交する幅方向と略同方向に延在する回転軸を中心に回転して前記ギャップの大きさを調整可能に構成されたものである。
本発明によれば、厚さの異なるシートなどが湾曲搬送経路を搬送されるときであっても、搬送不良が生じにくい、シート搬送装置、後処理装置、及び、画像形成システム、を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成システムを示す全体構成図である。 画像形成装置を示す構成図である。 後処理装置を示す構成図である。 シート搬送装置の要部を示す図である。 内側ガイド部材を示す斜視図である。 内側ガイド部材の回転制御の一例を示すフローチャートである。 比較例としての、シート搬送装置の要部を示す図である。 変形例1としての、内側ガイド部材を示す斜視図である。 変形例2としての、シート搬送装置の要部を示す図である。 変形例3としての、シート搬送装置の要部を示す図である。 変形例4としての、シート搬送装置の要部を示す図である。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成システム100における全体の構成について説明する。
本実施の形態において、画像形成装置1は、長尺シート用給紙装置90や後処理装置50が着脱可能に設置されていて、それらの装置50、90とともに1つの画像形成システム100を構成している。
なお、本実施の形態において、後処理装置50には、特徴的なシート搬送装置60(図3参照)が内設されているが、これについては後で詳しく説明する。
長尺シート用給紙装置90は、シート状媒体としてのA3、A4サイズなどの汎用性の高い通常シートに比べて搬送方向の長さ(サイズ)が長いシート、例えば、A0、A1サイズなどのシートP(長尺シート)を給紙するための給紙装置である。本実施の形態における長尺シート用給紙装置90には、複数枚の長尺シートP(カット紙)を収容可能な2つの給紙カセット91が設置されている。
そして、給紙カセット91から給送された長尺シートPは、搬送経路K0を経由して画像形成装置1に搬入される。そして、画像形成装置1で所望の画像が形成された長尺シートPは、後処理装置50を経由して排出トレイ56、81、82上に排出されることになる。
次に、図2を用いて、画像形成装置1の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、画像形成装置1の中央上方には、中間転写ベルト8が設置されている。また、中間転写ベルト8に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した感光体ドラム2Y、2M、2C、2K(作像部)が並設されている。さらに、中間転写ベルト8は、その下方で2次転写ローラ15(2次転写ベルト16)に圧接して、画像形成部としての2次転写ニップを形成している。
図2に示すように、ブラックに対応した感光体ドラム2Kの周囲には、帯電部3、現像部4、クリーニング部5、除電部などが配置されている。そして、感光体ドラム2K上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程、除電工程)がおこなわれて、感光体ドラム2Kの表面にブラック画像が形成されることになる。
なお、他の3つの感光体ドラム2Y、2M、2Cの周囲もほぼ同じように構成されていて、それぞれのトナー色に対応した画像が感光体ドラム2Y、2M、2Cの表面に形成される。以下、他の3つの感光体ドラム2Y、2M、2C上の作像プロセスの説明を適宜に省略して、ブラックに対応した作像プロセスのみの説明をおこなうことにする。
感光体ドラム2Kは、メインモータによって図2の反時計方向に回転駆動される。そして、帯電部3の位置で、感光体ドラム2Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム2Kの表面は、露光部7から発せられたレーザ光の照射位置に達して、この位置での幅方向(図2の紙面垂直方向であって、主走査方向である。)の露光走査によってブラックに対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム2Kの表面は、現像部4との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、ブラックのトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム2Kの表面は、中間転写ベルト8及び1次転写ローラ6の対向位置に達して、この位置で感光体ドラム2Kの表面に形成されたトナー像が中間転写ベルト8の表面に1次転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム2K上には、僅かながら未転写トナーが残留する。
その後、感光体ドラム2Kの表面は、クリーニング部5との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム2K上に残留した未転写トナーがクリーニングブレードによってクリーニング部5内に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム2Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム2K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム2K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
なお、上述した作像プロセスは、他の感光体ドラム2Y、2M、2Cの表面でも、ブラックの感光体ドラム2Kと同様におこなわれる。
そして、それぞれの感光体ドラム2Y、2M、2C、2Kの表面に形成された各色のトナー像が、中間転写ベルト8上に重ねて1次転写されることになる。こうして、中間転写ベルト8上にカラー画像が形成される。
その後、各色のトナー像が重ねて1次転写された中間転写ベルト8は、2次転写ローラ15(2次転写ベルト16)との対向位置に達する。この位置では、2次転写対向ローラ9が、2次転写ローラ15との間に中間転写ベルト8と2次転写ベルト16とを挟み込んで2次転写ニップ(画像形成部)を形成している。そして、中間転写ベルト8上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送された用紙等のシートP上に2次転写される(2次転写工程である。)。このとき、中間転写ベルト8には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残留する。
その後、中間転写ベルト8は、中間転写クリーニング部の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト8の表面に付着した未転写トナーなどの付着物が除去される。
こうして、中間転写ベルト8上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、図1、図2を参照して、2次転写ニップ(画像形成部)の位置に搬送されるシートPは、画像形成装置1の下方に配設された給紙カセット10から、給紙ローラ11やレジストローラ12等が配置された搬送経路K1を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙カセット10には、シート状媒体としての用紙などのシートP(通常シート)が複数枚重ねて収容されている。そして、給紙ローラ11が図2の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPが搬送経路K1を経由してレジストローラ12のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ12に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ12のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト8上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ12が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップ(画像形成部)に向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、2次転写ベルト16によって搬送されて、2次転写ベルト16から分離された後に、搬送ベルト18によって定着部19の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト及び圧力ローラによる熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である。)。
その後、シートPは、排出搬送経路K2を経由して、排紙ローラ25によって画像形成装置1の外部へと排出される。
さらに、画像形成装置1から排出されたシートPは、図3に示す後処理装置50の内部に搬送されて、後処理装置50内でパンチ処理、綴じ処理、中折り処理などの後処理が施される。そして、後処理が施されたシートP(又は、シート束PT)は、3つの排出トレイ56、81、82(図1、図3参照)のいずれかに排出される。なお、後処理装置50の構成・動作については後で詳しく説明する。
こうして、画像形成装置1における、一連の画像形成プロセス(画像形成動作)が完了する。
なお、長尺シート用給紙装置90(図1参照)から給送した長尺シートPに対して画像を形成する場合にも、給紙経路が異なる以外は、上述したものと同様の画像形成プロセスがおこなわれることになる。
なお、図2を参照して、シートPの両面(オモテ面とウラ面とである。)へのプリントをおこなう「両面プリントモード」が選択されている場合には、オモテ面への定着工程が終了したシートPは、第1、第2切替爪35、36の動作により、上述した「片面プリントモード」が選択されているときのようにそのまま画像形成装置1から排出されることなく、垂直搬送経路K4に導かれる。そして、垂直搬送経路K4に導かれたシートPは、第3切替爪37の動作により、反転搬送経路K3に導かれる。そして、反転搬送経路K3に導かれたシートPは、その搬送方向が反転ローラ27の正回転から逆回転の駆動切替によって反転された後に、第3切替爪37の動作により、水平搬送経路K5に導かれる。そして、水平搬送経路K5に導かれたシートPは、再び2次転写ニップ(画像形成部)の位置に向けて搬送される。そして、2次転写ニップの位置で先に説明したものと同様の画像形成プロセス(画像形成動作)によってシートPのウラ面への画像形成がおこなわれ、その後に定着部19での定着工程を経て、排出搬送経路K2を経由して、画像形成装置1から排出される。
すなわち、「両面プリントモード」が選択されている場合には、垂直搬送経路K4、反転搬送経路K3、水平搬送経路K5が両面搬送経路として機能することになる。
なお、「片面プリントモード」、「両面プリントモード」は、ユーザーによる操作表示パネル39(画像形成装置1の外装部に設置されている。)の操作によって選択される。
以下、図3を用いて、後処理装置50について詳述する。
まず、画像形成装置1から排出されたシートPは、入口ローラ71によって後処理装置50の内部に送入される。このとき、そのシートPがシート検知センサ72によって検知される。
そして、操作表示パネル39にユーザーによって予め「通常処理モード」が選択されている場合には、切替爪74による搬送経路の切り替えによって、シートPは直線搬送経路K20を経由して排出ローラ対73によって第2排出トレイ81上にそのまま排紙される。
その際、ユーザーによって操作表示パネル39に予め「パンチ処理」が付加的に選択されている場合には、シートPがパンチ処理部80を通過するときに、パンチ処理部80によってシートPにパンチ処理が施される。
また、ユーザーによって操作表示パネル39に予め「ソート処理」が付加的に選択されている場合には、シートPが排出ローラ対73によって第2排出トレイ81上に排出されるときに、ソート処理部として機能する第2排出トレイ81(ソートトレイ)が、シートPを仕分けるタイミングに合わせて幅方向に移動して、第2排出トレイ81に排出される際にソート処理が施される。
これに対して、画像形成装置1の操作表示パネル39にユーザーによって予め「綴じ処理モード」が選択されている場合には、切替爪74による搬送経路の切り替えによって、シートPは綴じ処理用搬送経路K21を経由して積載部76に向けて搬送される。そして、積載部76に積載されたシートP(シート束PT)に対して、搬送方向と幅方向との揃え処理が施される。
詳しくは、積載部76の載置面上にシートP(シート束PT)が載置されると、そのたびに、その上方に配置された叩きローラ75が回転軸を中心にして退避位置から最上方のシートPに当接する位置に回動して、叩きローラ75が図3の反時計方向に回転駆動されることで、そのシートPがエンドフェンス78に向けて搬送される。これにより、複数枚のシートP(シート束PT)の後端がエンドフェンス78に突き当たって、複数枚のシートP(シート束PT)の搬送方向の位置が揃えられることになる。なお、先端ストッパによってシート先端をエンドフェンス78の側に向けて押し付けることで、シートPの搬送方向の位置を揃えることで、さらに揃え精度が高まることになる。
また、このようにシート束PTに対して搬送方向の揃え処理がおこなわれるとき、積載部76の幅方向両端部に設置されたサイドフェンス(ジョガーフェンス)が、積載部76上にシートPが載置されるたびに(又は、所望の枚数のシートPが積載された後に)、シートP(シート束PT)を挟み込むように幅方向(搬送方向に直交する方向であって、図3の紙面垂直方向である。)に移動して、シートP(シート束PT)の幅方向の位置が揃えられることになる。
そして、搬送方向と幅方向とがそれぞれ揃えられたシート束PTの後端に対して、綴じ装置85によって綴じ処理が施されることになる。
その後、綴じ処理が施されたシート束PTは、放出爪(不図示)によって積載部76の載置面に沿って斜め上方に移動して、傾斜搬送経路K22を通過した後に、排出ローラ対73による搬送によって第2排出トレイ81に排紙される。
また、このような綴じ処理モードに加えて「中折り処理モード」が選択されている場合には、シート束PTは、積載部76から傾斜搬送経路K22を経由して、シート搬送装置60によって湾曲搬送経路を通過して縦搬送経路K23に向けて搬送される。そして、縦搬送経路K23において、シート束PTは、シート端部がエンドフェンス86に突き当たるまで搬送される。ここで、エンドフェンス86は、搬送方向に移動可能に構成されていて、シート束PTの搬送方向中央部が中綴じ装置(不図示)の綴じ位置に対向する位置になるように移動調整されて、中綴じ処理がおこなわれる。その後、エンドフェンス86は、シート束PTの搬送方向中央部がシート折りブレード87に対向する位置になるように移動調整される。
そして、シート束PTは、図3の左方に移動するシート折りブレード87によって中央部が折り込まれた状態で、その折込部がシート折りローラ対88によって圧接されて、中折り処理が施されることになる。その後、中折り処理後のシート束PTは、排出ローラ対89によって搬送されて、第3排出トレイ82(中綴じトレイ)上に排出されることになる。
なお、綴じ処理モード時や中折り処理時においても、ユーザーによって操作表示パネル39に予め「パンチ処理」が付加的に選択されている場合には、シートPがパンチ処理部80を通過するときに、パンチ処理部80によってシートPにパンチ処理が施される。
また、複数のシートPに綴じ処理を施してなるシート束PTではなくて、1枚のシートPに対して、中折り処理を施す場合には、綴じ装置85で綴じ処理をおこなうことなく、積載部76から傾斜搬送経路K22を経由して、シート搬送装置60によって湾曲搬送経路K60を通過して縦搬送経路K23に向けて搬送して、その後に同じように中折り処理をおこなうことになる。
なお、本実施の形態における後処理装置50には、その上部にシフトトレイ排出部55が設置されている。
このシフトトレイ排出部55は、切替爪74による搬送経路の切り替えによって、シートPを上部搬送経路K25を経由して排出ローラ対によって第1排出トレイ56上に排出するための装置である。
第1排出トレイ56は、第2排出トレイ81と同じように、ソート処理部として機能するように構成されている。すなわち、ユーザーによって操作表示パネル39に予め「ソート処理」が付加的に選択されている場合には、シートPが排出ローラ対によって第1排出トレイ56上に排出されるときに、ソート処理部として機能する第1排出トレイ56(ソートトレイ)が、シートPを仕分けるタイミングに合わせて幅方向に移動して、第1排出トレイ56に排出される際にソート処理が施される。
このようなシフトトレイ排出部55(第1排出トレイ56)を設けることで、第2排出トレイ81と交互にシートPの排出(リミットレス排紙)をおこなうことが可能になる。
以下、本実施の形態における後処理装置50(画像形成システム100)において特徴的な、シート搬送装置60について詳述する。
先に、図1、図3等を用いて説明したように、本実施の形態における後処理装置50には、湾曲した搬送経路としての湾曲搬送経路K60(図4参照)が設けられて、シートP(シート束PTを含む。)を搬送するシート搬送装置60が設置されている。
図4に示すように、このシート搬送装置60には、湾曲搬送経路K60の外側に外側ガイド部材65が設置されて、湾曲搬送経路K60の内側に外側ガイド部材65にギャップをあけて対向して内側ガイド部材66が設置されている。換言すると、外側ガイド部材65と内側ガイド部材66とのギャップ(隙間)によって、湾曲搬送経路K60が形成されている。
また、シート搬送装置60(湾曲搬送経路K60)に対して搬送方向上流側には、複数枚のシートPに対して綴じ処理をおこないシート束PTを形成する綴じ装置85(図3参照)が設置されている。
そして、綴じ装置85によって綴じ処理がされなかったシート束PT(又は、綴じ処理されなかった1枚のシートP)は、上流側搬送ローラ対61によって湾曲搬送経路K60に導かれて、湾曲搬送経路K60を通過した後に下流側搬送ローラ対62によって中折り処理部86〜88に向けて搬送されることになる。
なお、図4に示すように、外側ガイド部材65は、シート搬送面(内側ガイド部材66に対向する面である。)の断面が略円弧状になるように形成されている。本実施の形態において、外側ガイド部材65のシート搬送面は低摩擦材料で形成されていて、シートP、PTがシート搬送面に摺接したときの摩擦抵抗を減じている。
また、外側ガイド部材65は、制御部40に制御された第2モータ69の駆動によって、幅方向に延在する支軸65aを中心に回転可能に構成されている。そして、中折り処理時に、外側ガイド部材65が図4の回転位置に位置することによって、上流側搬送ローラ対61によって搬送されたシート束PT(又は、シートP)が湾曲搬送経路K60に導かれることになる。これに対して、中折り処理がおこなわれないときには、外側ガイド部材65が図4の回転位置から支軸65aを中心に時計方向に回転した回転位置に移動して、上流側搬送ローラ対61によって搬送されたシート束PT(又は、シートP)が、湾曲搬送経路K60に導かれずに、直線搬送経路K20(図3参照)を経由して排出ローラ対73によって第2排出トレイ81上にそのまま排紙されることになる。
ここで、図4(A)、(B)に示すように、本実施の形態において、内側ガイド部材66は、幅方向(シートP、PTの搬送方向に直交する方向であって、図4の紙面垂直方向である。)と略同方向に延在する回転軸66aを中心に回転してギャップG1、G2(外側ガイド部材65と内側ガイド部材66とのギャップである。)の大きさを調整可能に構成されている。
詳しくは、内側ガイド部材66は、回転軸66aを中心とした半径が異なる複数の円弧状の外周面(第1外周面66bと、第2外周面66cと、である。)を具備した略円柱状の部材であって、シート搬送装置60の筐体に回転可能に支持されている。具体的に、内側ガイド部材66の第1外周面66bは、第2外周面66cに比べて、回転軸66a(回転中心)からの距離(半径)が短くなるように設定されている。
そして、内側ガイド部材66は、制御部40に制御された駆動手段としての第1モータ68の駆動によって、回転軸66aを中心に回転して、図4(A)に示すように第1外周面66bが外側ガイド部材65に対向する回転位置や、図4(B)に示すように第2外周面66cが外側ガイド部材65に対向する回転位置に移動することになる。
すなわち、本実施の形態において、内側ガイド部材66は、外側ガイド部材65とのギャップG1、G2の大きさを2段階で調整可能に構成されている。
具体的に、図4(A)に示すように、第1外周面66bが外側ガイド部材65に対向しているときのギャップG1が、第2外周面66cが外側ガイド部材65に対向しているときのギャップG2に比べて大きくなる(G1>G2)。
なお、内側ガイド部材66の回転駆動は、第1モータ68によって直接おこなうものであってもよいし、タイミングベルトを介しておこなうものであってもよいし、ギア列を介しておこなうものであってもよい。
また、内側ガイド部材66が図4(A)に示す回転位置や図4(B)に示す回転位置に精度良く回転移動するように、エンコーダなどの回転位置検知手段を設けることが好ましい。
そして、湾曲搬送経路K60に搬送されるシートP又はシート束PTの厚さ、枚数、種類のうち少なくとも1つを検知する検知手段の検知結果に基づいて、第1モータ68(駆動手段)を制御して内側ガイド部材66を所望の回転位置に回転させてギャップG1、G2の大きさを調整している。
具体的に、検知手段によって、厚さの厚いシートPが検知されたり、枚数(シート枚数)が多くて厚さが厚いシート束PTが検知されたり、厚さの厚い種類のシートPやシート束PTが検知されたりしたときには、制御部40による第1モータ68の制御によって、図4(A)に示すように、大きなギャップG1となるように内側ガイド部材66が回転される。これに対して、検知手段によって、厚さの薄いシートPが検知されたり、枚数(シート枚数)が少なくて厚さが薄いシート束PTが検知されたり、厚さの薄い種類のシートPやシート束PTが検知されたりしたときには、制御部40による第1モータ68の制御によって、図4(B)に示すように、小さなギャップG2となるように内側ガイド部材66が回転される。
すなわち、湾曲搬送経路K60を通過するシートPやシート束PTの厚さに応じて、湾曲搬送経路K60のギャップGが最適化されるように、内側ガイド部材66が回転制御されることになる。
ここで、本実施の形態では、湾曲搬送経路K60に搬送されるシートPやシート束PTの厚さ、枚数、種類を検知する検知手段として、画像形成装置1に設置された操作表示パネル39(図2参照)を用いている。
具体的に、ユーザーによって操作表示パネル39に入力されるシートPの種類(厚さT)などに関する情報や、後処理(中折り処理)に関する折り枚数Nなどの情報に基づいて、最終的に湾曲搬送経路K60を通過するシートPやシート束PTの厚さ(T×N)を制御部40で求めて、その求めた厚さ(T×N)が所定値A以上となる場合に湾曲搬送経路K60のギャップG1が大きくなるように制御して、それ以外の場合には湾曲搬送経路K60のギャップG2が小さくなるように制御している。
なお、本実施の形態において、湾曲搬送経路K60を通過するシートPやシート束PTの厚さを直接的に検知する厚さセンサなどを検知手段として用いることもできる。
このように、本実施の形態におけるシート搬送装置60は、外側ガイド部材65とのギャップG1、G2を調整可能な内側ガイド部材66を設けているため、厚さの異なるシートPやシート束PTが湾曲搬送経路K60を搬送されるときであっても、シートPが幅方向にずれてしまうなどの搬送不良が生じにくくなる。
詳しくは、図7に比較例として示すシート搬送装置160のように、固定設置された内側ガイド板166を用いる場合には、外側ガイド部材65とのギャップGが、調整できずに、常に一定の大きさになる。そのような場合、そのギャップGに比べて厚さが極めて薄いシートP、PTが搬送されると、シートP、PTの先端が図7(B)の両矢印方向にばたついて、シートP、PTが幅方向にずれてしまいやすくなる。
さらに具体的に、薄いシートP、PTの先端が湾曲搬送経路に送入されると、シートの重力によって、最初は内側ガイド板166に沿うように搬送される。そして、シートP、PTの搬送が進むと、図7(A)に示すように、シートのコシによって、シートの先端が外側ガイド部材65に沿うように搬送される。そして、シートP、PTの搬送がさらに進むと、図7(B)に示すように、シートのコシと重力とが相反するように、シートの先端が外側ガイド部材65の側や内側ガイド板166の側に両矢印方向にばたつきながら搬送される。そして、このようにシートの先端が外側ガイド部材65の側と内側ガイド板166の側との間でばたつきながら移動することにより、搬送抵抗によってシート先端が捻じれて幅方向にズレ(横レジストのズレ)が発生しやすくなる。このような現象は、シートP、PTの厚さに対して湾曲搬送経路のギャップGが広すぎるときに生じやすくなる。
他方、シートP、PTの厚さに対して湾曲搬送経路のギャップGが狭すぎると、そのギャップGにシートが引っ掛かってしまって、ジャム(紙詰り)などの搬送不良が生じやすくなってしまう。
これに対して、本実施の形態では、湾曲搬送経路K60で搬送されるシートPやシート束PTの厚さに比べて、対向する2つのガイド部材65、66によって形成される湾曲搬送経路K60の隙間Gが広すぎも狭すぎもせずに最適化されるため、シートPやシート束PTの搬送不良が生じにくくなる。
特に、本実施の形態におけるシート搬送装置60は、綴じ装置85の下流側に配置されていて、シート束PTを構成するシート枚数によって、湾曲搬送経路K60を通過するシート束PT(シートP)の厚さが大きく変化するため、本発明の構成が有用になる。
また、内側ガイド部材66を回転制御するだけで、精度の高いギャップ調整をおこなうことができるため、装置全体がコンパクト化、低コスト化されることになる。
ここで、図5に示すように、本実施の形態において、内側ガイド部材66は、幅方向(回転軸66aの軸方向に一致する方向である。)に間隔をあけて複数設置されている。具体的に、8つの分割された内側ガイド部材66Aが、幅方向に間隔をあけて、回転軸66a上に設けられている。
これらの分割された複数の内側ガイド部材66Aは、いずれも第1、第2外周面66b、66cが設けられている。そして、複数の内側ガイド部材66Aを軸方向にみると、図4に示すように、それぞれの第1、第2外周面66b、66cの位置、形状が一致している。また、分割された複数の内側ガイド部材66Aは、湾曲搬送経路K60における幅方向の中心(搬送されるシートP、PTのサイズに関わらず幅方向の搬送中心となる固定位置である。)から一端側と他端側とにそれぞれ等距離の位置に対となって配置されたものが複数対設けられたものである。これらの複数対の内側ガイド部材66Aは、通紙可能な複数サイズのシートPのそれぞれの幅方向両端部に対応する位置に設けられている。湾曲搬送経路K60を通過するシートP、PTの幅方向両端部のばたつきを抑えることができれば、先に説明したシートP、PTの幅方向のズレはほとんど生じることがないため、各サイズのシートに合わせて複数対の内側ガイド部材66を設けている。
ここで、図5に示すように、幅方向の中央部に分割された内側ガイド部材66Aを設置していないのは、その範囲内を通紙領域とする小サイズのシートが搬送されないためである。すなわち、通紙可能な最も小サイズのシートの幅方向の通紙領域よりも狭い範囲には、分割された内側ガイド部材Aを設置していない。これにより、全体として、内側ガイド部材66を小型化、軽量化することができる。
なお、本実施の形態では、内側ガイド部材66として、幅方向に複数分割された内側ガイド部材66Aが設けられたものを用いたが、幅方向の全域(少なくとも通紙可能な最大サイズのシートの通紙領域を含む範囲である。)にわたって延在するように形成されたもの(幅方向に分割されていないもの)を用いることもできる。
ここで、本実施の形態において、内側ガイド部材66は、その位置を通過するシートP(又は、シート束PT)に対向する対向面が低摩擦材料で形成されている。
具体的に、第1外周面66bと第2外周面66cとが低摩擦材料で形成されるように、内側ガイド部材66自体をPOM(ポリアセタール)などの低摩擦材料で形成したり、第1外周面66bと第2外周面66cとにそれぞれフッ素コーティングを施したり、などしている。
このように構成することにより、シートP、PTが第1、第2外周面66b、66c(シート搬送面)に摺接したときの摩擦抵抗を減じて、搬送不良の発生を軽減することができる。
また、本実施の形態において、内側ガイド部材66の回転によって調整されるギャップG1、G2は、湾曲搬送経路K60において搬送方向の略全域となるように構成されている。
具体的に、図4(A)に示すように、外側ガイド部材65に内側ガイド部材66の第1外周面66bが対向するときには、湾曲搬送経路K60のほぼ全域にわたって、大きなギャップG1がほぼ均一に形成される。また、図4(B)に示すように、外側ガイド部材65に内側ガイド部材66の第2外周面66cが対向するときには、湾曲搬送経路K60のほぼ全域にわたって、小さなギャップG2がほぼ均一に形成される。
このように構成することにより、シートPやシート束PTの厚さに関わらず搬送不良が生じにくくなる効果が発揮されやすくなる。
ただし、先に図7(B)を用いて説明したように、シートP、PTの先端のばたつきは、湾曲搬送経路K60の下流側で特に生じやすいため、内側ガイド部材66の回転によって調整されるギャップGを、湾曲搬送経路K60において搬送方向の下流側のみとした場合であっても、上述した本発明の効果を得ることができる。
以下、図6のフローチャートを用いて、内側ガイド部材の回転制御の一例について、まとめとして説明する。
図6に示すように、ユーザーによって操作表示パネル39に一連の印刷動作に関わる指令が入力されると、まず、シートPの厚さや種類に関わる情報が制御部40で取得される(ステップS1)。
さらに、制御部40にて、制御テーブルが参照されて、搬送されるシートPの厚さTが決定される(ステップS2)。特に、ステップS1にて、シートPの銘柄などの種類に関する情報のみが取得される場合には、そのシート種類ごとのシート厚さTがデータ化された制御テーブルを参照して、シートPの厚さTが決定される。
さらに、ユーザーによって操作表示パネル39に入力された印刷動作に関わる指令が基づいて、折り処理動作時におけるシートPの折り枚数Nに関わる情報が制御部40で取得される(ステップS3)。
そして、ステップS2で取得したシートPの厚さTと、ステップS3で取得したシートPの折り枚数Nと、を掛け合わせた数値(T×N)をシート束PTの厚さとして、その厚さが所定値A以上であるかが制御部40で判別される(ステップS4)。
その結果、シート束PTの厚さ(T×N)が所定値A以上であるものと判別された場合には、図4(A)に示すように、湾曲搬送経路K60のギャップG1が広くなるように内側ガイド部材66が回転制御される(ステップS5)。これに対して、シート束PTの厚さ(T×N)が所定値A以上でないものと判別された場合には、図4(B)に示すように、湾曲搬送経路K60のギャップG2が狭くなるように内側ガイド部材66が回転制御される(ステップS6)。
そして、ステップS5又はステップS6で定められたギャップの湾曲搬送経路K60にシート束PTが搬送され(ステップS7)、不図示の中綴じ装置と中折り処理部86〜88とで所望の中綴じ・中折り処理がおこなわれる(ステップS8)。そして、湾曲搬送経路K60におけるシート束PTの搬送が終了した後に、内側ガイド部材66がホームポジション(例えば、図4(B)の回転位置である。)に戻されて(ステップS9)、本フローが終了する。
<変形例1>
図8に示すように、変形例1では、内側ガイド部材66の回転によって調整されるギャップG1、G2が、湾曲搬送経路K60において幅方向の両端部(図8にて最大通紙領域Mのうち領域mの外側の部分である。)のみとなっている。
詳しくは、変形例1における内側ガイド部材66も、幅方向に間隔をあけて複数に分割された内側ガイド部材66A1、66A2が設けられている。しかし、8つの分割された内側ガイド部材のうち、両端部の4つの内側ガイド部材66A1は小径の第1外周面66bと大径の第2外周面66cとが形成されているのに対して、中央部の4つの内側ガイド部材66A2は小径の第1外周面66bのみで形成されている。
ここで、中央部の4つの内側ガイド部材66A2が設置された幅方向の範囲mは、幅方向のサイズが所定値に達しない通紙可能な小サイズのシートP、PTの通紙領域に対応している。したがって、湾曲搬送経路K60に搬送されるシートP、PTの幅方向のサイズが所定値m以上であるときに、内側ガイド部材66(66A1)の回転によってギャップG1、G2の大きさが調整されることになる。すなわち、幅方向のサイズが所定値mに達しない、小サイズのシートPが搬送されるときには、ギャップG1、G2の調整が実質的におこなわれず、シートP、PTの厚さに関わらず湾曲搬送経路K60は大きなギャップG2に設定される。
このように構成したのは、小サイズのシートP、PTは、大サイズのシートP、PTに比べて、シートP、PTの厚さに対して湾曲搬送経路K60のギャップGが広すぎてもシートPの幅方向ズレが生じにくいためである。
したがって、変形例1のように構成した場合であっても、湾曲搬送経路K60における搬送不良を生じにくくすることができる。
<変形例2>
図9に示すように、変形例2における内側ガイド部材66も、湾曲搬送経路K60におけるギャップGの大きさを2段階以上で調整可能に構成されている。しかし、変形例2では、湾曲搬送経路K60におけるギャップG1〜G3の大きさを3段階で調整可能に構成している。
具体的に、図9に示すように、内側ガイド部材66は、回転軸66aを中心とした半径が異なる3つの円弧状の外周面(第1外周面66bと、第2外周面66cと、第3外周面66dと、である。)が形成されている。そして、厚さが最も厚いシートP、PTが搬送されるときには、図9(A)に示すように、最も大きなギャップG1となるように、内側ガイド部材66の第1外周面66bが外側ガイド部材65に対向するように回転される。これに対して、厚さが中程度のシートP、PTが搬送されるときには、図9(B)に示すように、中程度のギャップG2(<G1)となるように、内側ガイド部材66の第2外周面66cが外側ガイド部材65に対向するように回転される。さらに、厚さが最も薄いシートP、PTが搬送されるときには、図9(C)に示すように、最も小さなギャップG3(<G2)となるように、内側ガイド部材66の第3外周面66dが外側ガイド部材65に対向するように回転される。
変形例2のように構成した場合には、シートP、PTの厚さが大きく変化しても、湾曲搬送経路K60における搬送不良を生じにくくすることができる。
なお、変形例2では、湾曲搬送経路K60のギャップG1〜G3を3段階で調整可能に構成したが、湾曲搬送経路K60のギャップGを4段階以上で調整可能に構成することもできる。そのような場合には、湾曲搬送経路K60の搬送方向全域を均一なギャップとすることが難しくなっていくため、湾曲搬送経路K60の搬送方向下流側を中心にギャップ調整をおこなうことになる。
<変形例3>
図10に示すように、変形例3における内側ガイド部材66は、回転軸66aが偏心した略円柱状の部材である。
このような場合、図10(A)に示すように、偏心した回転軸66aから近い第1外周面66bが外側ガイド部材65に対向するときは、湾曲搬送経路K60におけるギャップG1が大きくなる。これに対して、偏心した回転軸66aから遠い第2外周面66cが外側ガイド部材65に対向するときは、湾曲搬送経路K60におけるギャップG2が小さくなる。
したがって、厚さが厚いシートP、PTが搬送されるときには、図10(A)に示すように、大きなギャップG1となるように、内側ガイド部材66の第1外周面66bが外側ガイド部材65に対向するように回転される。これに対して、厚さが薄いシートP、PTが搬送されるときには、図10(B)に示すように、小さなギャップG2(<G1)となるように、内側ガイド部材66の第2外周面66cが外側ガイド部材65に対向するように回転される。
変形例2のように構成した場合にも、湾曲搬送経路K60における搬送不良を生じにくくすることができる。特に、変形例2では、内側ガイド部材66の外径が単純な円形であるため、製造コストを低廉化することができる。
<変形例4>
図11に示すように、変形例4における内側ガイド部材66は、その位置を通過するシートP、PTに対向する対向面に、コロ66fが回転可能に設置されている。
コロ66fは、円柱状の回転体であって、その外周面が第1外周面66bや第2外周面66cから大きく突出しないように軸支されていて、周方向に複数設けられている。
このように構成することにより、シートP、PTが第1、第2外周面66b、66c(シート搬送面)に摺接したときの摩擦抵抗を減じて、搬送不良の発生を軽減することができる。
以上説明したように、本実施の形態におけるシート搬送装置60は、湾曲搬送経路K60の外側に設置された外側ガイド部材65と、外側ガイド部材65にギャップGをあけて対向して湾曲搬送経路K60の内側に設置された内側ガイド部材66と、が設けられている。そして、内側ガイド部材66は、シートP(シート束PT)の搬送方向に直交する幅方向と略同方向に延在する回転軸66aを中心に回転してギャップG1、G2の大きさを調整可能に構成されている。
これにより、厚さの異なるシートP(シート束PT)などが湾曲搬送経路K60を搬送されるときであっても、搬送不良が生じにくくなる。
なお、本実施の形態では、カラーの画像形成装置1が設けられた画像形成システム100に対して本発明を適用したが、モノクロの画像形成装置が設けられた画像形成システムに対しても当然に本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、後処理装置50に設置されたシート搬送装置60に対して本発明を適用したが、後処理装置50に設置されていないシート搬送装置に対しても、湾曲搬送経路を備えたものであれば、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、綴じ装置85の下流側に設置されたシート搬送装置60に対して本発明を適用したが、それ以外の位置に設置されたシート搬送装置に対しても、湾曲搬送経路を備えたものであれば、本発明を適用することができる。
また、本実施の形態では、電子写真方式の画像形成装置1が設けられた画像形成システム100に対して本発明を適用したが、本発明の適用はこれに限定されることなく、その他の方式の画像形成装置(例えば、インクジェット方式の画像形成装置や、孔版印刷装置などである。)が設けられた画像形成システムに対しても当然に本発明を適用することができる。さらに、シート搬送装置を画像形成装置に内蔵することもできる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、後処理装置50における後処理機構として、綴じ装置85、パンチ処理部80、ソート処理部73、中折り処理部86〜88を設けたが、後処理機構はこれらのものに限定されることなく、別の処理をもおこなうように後処理機構を構成することもできるし、上述した複数の処理部のうち別の組み合わせからなるように後処理機構を構成することもできる。
そして、そのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、内側ガイド部材66を駆動手段(第1モータ68)によって自動で回転駆動するように構成したが、内側ガイド部材66を手動で回転するように構成することもできる。
また、本実施の形態において、内側ガイド部材66を回転駆動する駆動手段(第1モータ68)を制御する制御部40は、後処理装置50に設けることもできるし、画像形成装置1に設けることもできる。
そして、それらのような場合であっても、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「シート」とは、用紙に限定されることなく、シート状の記録媒体のすべて、例えば、コート紙、ラベル紙、OHPシート、等も含むものと定義する。
また、本願明細書等において、「湾曲搬送経路の外側」とは湾曲搬送経路の中心から遠い側(大径側)であって、「湾曲搬送経路の内側」とは湾曲搬送経路の中心から近い側(小径側)であるものと定義する。
1 画像形成装置、
39 操作表示パネル(検知手段)、
50 後処理装置、
60 シート搬送装置、
61 上流側搬送ローラ対、
62 下流側搬送ローラ対、
65 外側ガイド部材、
66 内側ガイド部材、
66a 回転軸、
66b 第1外周面、
66c 第2外周面、
66d 第3外周面、
66f コロ、
68 第1モータ(駆動手段)、
85 綴じ装置、
100 画像形成システム、
K60 湾曲搬送経路、
P シート、 PT シート束。
特開2012−166936号公報

Claims (16)

  1. シートを搬送するシート搬送装置であって、
    湾曲搬送経路の外側に設置された外側ガイド部材と、
    前記外側ガイド部材にギャップをあけて対向して、前記湾曲搬送経路の内側に設置された内側ガイド部材と、
    を備え、
    前記内側ガイド部材は、シートの搬送方向に直交する幅方向と略同方向に延在する回転軸を中心に回転して前記ギャップの大きさを調整可能に構成されたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. 前記内側ガイド部材は、前記回転軸を中心とした半径が異なる複数の円弧状の外周面を具備した略円柱状の部材であることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  3. 前記内側ガイド部材は、前記回転軸が偏心した略円柱状の部材であることを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置。
  4. 前記内側ガイド部材は、幅方向に間隔をあけて複数設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のシート搬送装置。
  5. 前記内側ガイド部材は、前記ギャップの大きさを2段階以上で調整可能に構成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のシート搬送装置。
  6. 前記内側ガイド部材を前記回転軸を中心に回転させる駆動手段を備え、
    前記湾曲搬送経路に搬送されるシート又はシート束の厚さ、枚数、種類のうち少なくとも1つを検知する検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を制御して前記ギャップの大きさを調整することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のシート搬送装置。
  7. 前記内側ガイド部材は、その位置を通過するシートに対向する対向面が低摩擦材料で形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のシート搬送装置。
  8. 前記内側ガイド部材は、その位置を通過するシートに対向する対向面に、コロが回転可能に設置されたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のシート搬送装置。
  9. 前記内側ガイド部材の回転によって調整される前記ギャップは、前記湾曲搬送経路において搬送方向の略全域であることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のシート搬送装置。
  10. 前記内側ガイド部材の回転によって調整される前記ギャップは、前記湾曲搬送経路において搬送方向の下流側のみであることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のシート搬送装置。
  11. 前記内側ガイド部材の回転によって調整される前記ギャップは、前記湾曲搬送経路において幅方向の両端部のみであることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のシート搬送装置。
  12. 前記湾曲搬送経路に搬送されるシートの幅方向のサイズが所定値以上であるときに、前記内側ガイド部材の回転によって前記ギャップの大きさが調整されることを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載のシート搬送装置。
  13. 前記湾曲搬送経路に対して搬送方向上流側に設置された上流側搬送ローラ対と、
    前記湾曲搬送経路に対して搬送方向下流側に設置された下流側搬送ローラ対と、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のシート搬送装置。
  14. 画像形成装置から排出されたシートに対して後処理を施す後処理装置であって、
    請求項1〜請求項13のいずれかに記載のシート搬送装置を備えたことを特徴とする後処理装置。
  15. 前記シート搬送装置に対して搬送方向上流側に、複数枚のシートに対して綴じ処理をおこないシート束を形成する綴じ装置が設置されたことを特徴とする請求項14に記載の後処理装置。
  16. 請求項1〜請求項13のいずれかに記載のシート搬送装置と、画像形成装置と、を備えたことを特徴とする画像形成システム。
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