JP2021089154A - ガラス板の熱収縮率測定方法 - Google Patents

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Masahiko Ikeda
昌彦 池田
三和 晋吉
Nobuyoshi Miwa
晋吉 三和
加藤 嘉成
Yoshinari Kato
嘉成 加藤
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Abstract

【課題】ガラス板の熱収縮率を精度良く測定する。【解決手段】熱収縮率の測定方法は、第一マークM1と第二マークM2とを離間させてガラス板Gに形成するマーキング工程S2と、マーキング工程S2後にガラス板Gに熱処理を施す加熱工程S3と、ガラス板Gの熱収縮率Cを測定する測定工程S4と、を備える。マーキング工程S2では、金属ナノ粒子を含有するインクによって第一マークM1及び第二マークM2をガラス板Gに形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス板の熱収縮率を測定する方法に関する。
近年、ディスプレイパネルの分野では、画質の向上のために画素の高精細化が進展している。この高精細化の進展に伴って、ディスプレイパネルに用いられるガラス板においても高い寸法精度が求められる。このため、ディスプレイパネルの製造工程中に、高温で熱処理されても寸法が変化しにくい、すなわち熱収縮率の小さなガラス板が必要となる。
熱収縮率の小さなガラス板を製造するにあたり、当該ガラス板の熱収縮率を精度良く測定する必要がある。例えば特許文献1に開示される熱収縮率の測定方法では、まずガラス板上の両端部にレーザを照射することで、二本の平行なマーキング線を形成する。次に、これら二本のマーキング線に対して垂直な方向に沿ってガラス板を二分割する。
その後、分割された一方のガラス板に熱処理を施し、このガラス板と、熱処理を施していない他方のガラス板とを密着させて測定台に固定する。そして、熱処理前および熱処理後におけるガラス板上のマーキング線のずれを測定し、その測定値に基づいて熱収縮率が算出されることとなる。
特開2017−65981号公報
しかしながら、従来の熱収縮率測定方法では、レーザの照射によってガラス板にマーキング線を形成すると、当該マーキング線の線幅が一定にならないため、当該マーキング線のずれを精度良く測定することができず、熱収縮率の測定精度を高めることができなかった。また、フォトリソグラフィによってマーキング線をガラス板に形成することも考えられるが、マークの形成に長時間を要するため、好ましくない。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、ガラス板の熱収縮率を精度良く測定することを技術的課題とする。
本発明は上記の課題を解決するためのものであり、第一マークと第二マークとを離間させてガラス板に形成するマーキング工程と、前記マーキング工程後に前記ガラス板に対して熱処理を施す加熱工程と、前記熱処理が施されていない前記ガラス板の前記第一マークと前記第二マークとの距離と、前記熱処理が施された前記ガラス板の前記第一マークと前記第二マークとの距離とに基づいて、前記ガラス板の熱収縮率を測定する測定工程と、を備えるガラス板の熱収縮率測定方法であって、前記マーキング工程では、金属ナノ粒子を含有するインクによって前記第一マーク及び前記第二マークを前記ガラス板に形成することを特徴とする。
かかる構成によれば、金属ナノ粒子を含有するインクによってガラス板にマークを形成することで、レーザによってマークを形成した場合と比較して、当該マークの幅及び長さの寸法精度を高めることができる。これにより、第一マークと第二マークとの距離の変化に基づくガラス板の熱収縮率の測定を精度良く行うことが可能になる。また、フォトリソグラフィによってガラス板にマークを形成する場合と比較して、より短時間でマークをガラス板に形成することが可能になる。
前記マーキング工程では、インクジェット印刷によって前記第一マーク及び前記第二マークを前記ガラス板に形成してもよい。インクジェット印刷では、少量のインクの塗布によって第一マーク及び第二マークを形成できることから、ガラス板に対する高精細なマーキングが可能となる
金属ナノ粒子は、銅ナノ粒子を含み得る。金属ナノ粒子を銅によって構成することで、ガラス板を高温で加熱した場合であっても、熱収縮率の高精度な測定が可能となる
本方法において、前記マーキング工程では、第一の方向において前記第一マーク及び前記第二マークを離間させてもよい。これにより、第一の方向におけるガラス板の熱収縮率を精度良く測定できる。
本方法において、前記ガラス板は、四角形状に構成されており、前記第一の方向は、前記ガラス板の一辺に沿う方向であってもよい。これにより、四角形状のガラス板において、一辺に沿う方向の熱収縮率を精度良く測定できる。
前記マーキング工程では、前記第一の方向に交差する第二の方向において、第三マークを前記第一マークから離間させて前記ガラス板に形成し、前記測定工程では、前記熱処理が施されていない前記ガラス板の前記第一マークと前記第三マークとの距離と、前記熱処理が施された前記ガラス板の前記第一マークと前記第三マークとの距離とに基づいて、前記ガラス板の熱収縮率を測定してもよい。
かかる構成によれば、第一の方向におけるガラス板の熱収縮率のみならず、第二の方向におけるガラス板の熱収縮率をも精度良く測定することが可能となる。
前記ガラス板は、LTPSディスプレイ用ガラス板、又は酸化物半導体TFTディスプレイ用ガラス板であってもよい。上記用途のガラス板では、熱収縮率が低くかつそのばらつきが小さいことが要求されることから、本方法を実施することで、上記用途のガラス板の熱伝導率を精度良く測定することができる。
本発明によれば、ガラス板の熱収縮率を精度良く測定できる。
第一実施形態に係る熱収縮率測定方法のフローチャートである。 マーキング工程を示す概念図である。 マークが形成されたガラス板の平面図である。 第二実施形態に係る熱収縮率測定方法のフローチャートである。 マークが形成されたガラス板の平面図である。 マークが形成されたガラス板の平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。図1乃至図3は、本発明に係るガラス板の熱収縮率測定方法の第一実施形態を示す。
本発明に使用される測定用のガラス板は、例えばオーバーフローダウンドロー法によって成形される長尺状のガラスリボンを所定の寸法に切断することにより製造される。オーバーフローダウンドロー法は、断面が略くさび形の成形体の上部に設けられたオーバーフロー溝に溶融ガラスを流し込み、このオーバーフロー溝から両側に溢れ出た溶融ガラスを成形体の両側の側壁部に沿って流下させながら、成形体の下端部で融合一体化し、一枚のガラスリボンを連続成形するというものである。
ガラス板は、オーバーフローダウンドロー法に限定されず、他の方法、例えば、スロットダウンドロー法、ロールアウト法又はフロート法、アップドロー法、リドロー法等により形成され得る。必要に応じ、製造されたガラス板には、端面の研削、研磨処理、及び洗浄処理が施される。
ガラス板は、無アルカリガラスにより構成されることが好ましい。ここで、無アルカリガラスとは、アルカリ成分(アルカリ金属酸化物)が実質的に含まれていないガラスのことであって、アルカリ成分が3000ppm以下のガラスのことである。アルカリ成分の含有量は、好ましくは1000ppm以下であり、より好ましくは500ppm以下であり、最も好ましくは300ppm以下である。
本方法は、図1に示すように、ガラス板を用意する準備工程S1と、ガラス板にマークを形成するマーキング工程S2と、ガラス板に熱処理を施す加熱工程S3と、ガラス板の熱収縮率を測定する測定工程S4と、を備える。
準備工程S1は、例えばガラス板の表面を清浄化する清浄化工程を備えてもよい。この清浄化工程では、プラズマ照射装置又は紫外線照射装置により、プラズマ又は紫外線をガラス板の表面に照射する。次に、プラズマ照射処理または紫外線照射処理を施したガラス板の表面を洗剤にて洗浄する。さらに、ガラス板の表面に帯電防止剤を塗布し、当該ガラス板を乾燥させることで、準備工程S1(清浄化工程)が終了する。
マーキング工程S2では、図2に示す塗布装置1を使用し、インクジェット印刷により、金属ナノ粒子を含有するインク(以下、「金属インク」ともいう)をガラス板Gの表面に線状に塗布する。金属インクは、金属ナノ粒子に分散剤を吸着させて溶媒中に分散させた溶液である。金属インクは、例えば質量%で45〜75%の金属ナノ粒子を含有する。金属インクの粘度は、例えば25℃の環境下において、45〜90mPa・sである。
金属ナノ粒子としては、耐熱性に優れた銅ナノ粒子が使用されるが、これに限らず、金、銀、白金、パラジウム、タングステン、タンタル、ビスマス、鉛、錫、インジウム、亜鉛、チタン、ニッケル、鉄、コバルト、アルミニウム等の粒子が使用されてもよい。
塗布装置1は静電吸引式であり、ノズル(インクジェットヘッド)2と、圧力調整器3と、電圧発生装置4と、制御装置5とを主に備える。
ノズル2は、例えばガラス製のキャピラリチューブからなり、先細り形状を有する。ノズル2は、先端部に超微細の吐出口2aを有する。この吐出口2aの開口径は0.01μm〜10μmとされている。ノズル2の内部には、金属線が電極として挿入されており、電極は電圧発生装置4に接続されている。
塗布装置1は、制御装置5の制御信号に基づき、電圧発生装置4により所定の波形を有する電圧を発生させ、この電圧を高電圧アンプによって増幅して電極に印加する。これにより、ノズル2内部の金属インクに電荷が付与される。
塗布装置1は、圧力調整器3によってノズル2の吐出圧力を調整しつつ、金属インクをノズル2の吐出口2aから帯電した微小流体としてガラス板Gに向けて噴射し、ノズル2の先端部における電界の集中効果と、ガラス板Gに誘起される鏡像力により、当該金属インクをガラス板Gに付着させる。これにより、直線状で一定の線幅を有するマークM1,M2がガラス板Gに形成される。
具体的には、図3(a)に示すように、ガラス板Gには、一対のマーク、すなわち第一マークM1及び第二マークM2が形成される。第一マークM1と第二マークM2は、長方形状のガラス板Gの長辺に沿う第一の方向(長手方向)Xに離間してガラス板Gに形成されている。第一マークM1と第二マークM2は、第一の方向Xと交差(例えば直交)する第二の方向Yに沿って直線状に形成される。第一マークM1と第二マークM2はほぼ平行に形成されている。
マークM1,M2が形成されると、ガラス板Gは、仮想線で示す切断線CLに沿って切断される(切断工程)。これによりガラス板Gは、図3(b)に示すように、第一ガラス板G1と第二ガラス板G2とに分割される。
加熱工程S3では、例えば管状炉、RTA炉(Rapid Thermal Annealer)等の加熱炉によって第二ガラス板G2に熱処理が施される。加熱工程S3では、加熱温度を一定に維持した状態で第二ガラス板G2及び第一マークM1及び第二マークM2を一定時間、加熱・焼成する。加熱工程S3における第二ガラス板G2の加熱温度は、300〜800℃とすることができる。加熱工程S3における加熱時間は1〜10時間とすることができる。
この加熱工程S3によって、第二ガラス板G2は収縮する。このため、熱処理後における第二ガラス板G2の第一マークM1と第二マークM2の距離L1aは、熱処理が施されていない第一ガラス板G1の第一マークM1と第二マークM2との距離L1よりも小さくなる。
測定工程S4では、第一ガラス板G1の第一マークM1と第二マークM2との距離L1と、第二ガラス板G2における第一マークM1と第二マークM2との距離L1aとを測定する。マークM1,M2の距離L1,L1aの測定には、例えば測定顕微鏡、線幅測定機、座標測定機等が使用され得る。
各距離L1,L1aの測定が終了すると、その測定値に基づいて第二ガラス板G2の熱収縮率Cが次式(1)により算出される。
C=(L1−L1a)/L1 ・・・(1)
熱収縮率Cは、マークM1,M2の距離L1,L1aの測定値に基づいて、演算処理装置により算出されてもよく、測定者により算出されてもよい。また、測定工程S4では、図3(c)に示すように、第一ガラス板G1と第二ガラス板G2とを、第二マークM2同士が一致するように並べて配置し、第一ガラス板G1の第一マークM1と、第二ガラス板G2の第一マークM1とのずれ量ΔLを測定装置によって直接測定し、その測定値に基づいて熱収縮率Cを算出してもよい。これに限らず、第二マークM2同士を一致させることなく第一ガラス板G1と第二ガラス板G2とを並べて配置し、第一マークM1同士のずれ量、及び第二マークM2同士のずれ量を測定し、これらのずれ量の和(ΔL)に基づいて、熱収縮率Cを算出してもよい。
以上説明した本実施形態に係る熱収縮率測定方法によれば、マーキング工程S2において金属ナノ粒子をインクジェット印刷によってガラス板GにマークM1,M2を形成することで、そのマークM1,M2の線幅及び長さの寸法精度を高めることができる。これにより、従来のようにレーザによってマークを形成する場合と比較して、ガラス板Gの熱収縮率Cを精度良く測定することが可能となる。また、本方法では、フォトリソグラフィによってマークをガラス板に形成する場合と比較して、マークの形成に要する時間を短縮することが可能となる。
熱収縮率を精度良く測定する効果を向上させる観点から、ガラス板Gは低熱収縮率のガラス板Gであることが望ましく、ガラス板Gの熱収縮率Cは、1×10-6〜20×10-6であることが望ましい。より具体的には、ガラス板Gは、LTPS(Low Temperature Poly Silicon)ディスプレイ用ガラス板、又は酸化物半導体TFT(Thin Film Transistor)ディスプレイ用ガラス板であることが望ましい。このような低熱収縮率のガラス板Gであっても、本発明によれば、誤差を±1×10-6以内に抑えることができる。
図4乃至図6は、本発明の第二実施形態を示す。図4に示すように、本実施形態に係るガラス板の熱収縮率測定方法は、準備工程S11と、マーキング工程S12と、加熱工程S14とを備える。また、本実施形態に係る熱収縮率の測定工程は、加熱工程S14前にガラス板のマークの距離を測定する第一測定工程S13と、加熱工程S14後にガラス板のマークの距離を測定する第二測定工程S15とを含む。
本実施形態に係るガラス板の熱収縮率測定方法では、第一実施形態と同様に準備工程S11を実行する。その後のマーキング工程S12では、インクジェット印刷により、ガラス板Gに対して複数のマークM1〜M4が形成される。すなわち、図5(a)に示すように、ガラス板Gには、第一マークM1、第二マークM2、第三マークM3及び第四マークM4が形成される。
各マークM1〜M4は、交差する第一直線部SL1および第二直線部SL2を有する。本実施形態における第一直線部SL1と第二直線部SL2との交差角度は90°であるが、この角度に限定されるものではない。
第一マークM1と第二マークM2は、ガラス板Gの第一の方向Xにおいて離間してガラス板Gに形成されており、対のマークを構成する。第三マークM3と第四マークM4も同様に、第一の方向Xにおいて対のマークを構成する。また、第一マークM1と第三マークM3は、第二の方向Yにおいて離間してガラス板Gに形成されており、対のマークを構成する。第二マークM2と第四マークM4も同様に、第二の方向Yにおいて対のマークを構成する。
第一測定工程S13では、加熱工程S14による熱処理が施される前に、ガラス板Gの第一の方向Xにおける、第一マークM1(第一直線部SL1)と第二マークM2(第一直線部SL1)との距離L1、及び第三マークM3(第一直線部SL1)と第四マークM4(第一直線部SL1)との距離L1が測定される。同様に、ガラス板Gの第二の方向Yにおける、第一マークM1(第二直線部SL2)と第三マークM3(第二直線部SL2)との距離L2、及び第二マークM2(第二直線部SL2)と第四マークM4(第二直線部SL2)との距離L2が測定される。
加熱工程S14では、第一実施形態と同様に、加熱炉によってガラス板Gに熱処理が施される。図5(b)に示すように、熱処理後のガラス板Gは、その熱収縮により、熱処理が施される前のガラス板Gよりも小さくなる。
第二測定工程S15では、加熱工程S14によって収縮したガラス板Gにおいて、第一の方向Xにおける、第一マークM1と第二マークM2との距離L1a、及び第三マークM3と第四マークとの距離L1aが測定される。同様に、熱処理が施されたガラス板Gの第二の方向Yにおける、第一マークM1と第三マークM3との距離L2a、及び第二マークM2と第四マークM4との距離L2aが測定される。
その後、熱処理前の第一マークM1と第二マークM2との距離L1と、熱処理後の第一マークM1と第二マークM2との距離L1aとに基づいて、第一の方向Xにおけるガラス板Gの熱収縮率Cが算出される。さらに、熱処理前の第一マークM1と第三マークM3との距離L2と、熱処理後の第一マークM1と第三マークM3との距離L2aとに基づいて、第二の方向Yにおけるガラス板Gの熱収縮率Cが算出される(C=(L2−L2a)/L2)。
同様に、熱処理前及び熱処理後における第三マークM3と第四マークM4との距離L1,L1aの差(ΔL)に基づいて、第一の方向Xにおけるガラス板Gの熱収縮率Cが算出される。また、熱処理前及び熱処理後における第二マークM2と第四マークM4との距離L2,L2aの差(ΔL)に基づいて、第二の方向Yにおけるガラス板Gの熱収縮率Cが算出される。
図6は、マークが形成されたガラス板の他の例を示す。図6(a)は熱処理が施される前のガラス板を示し、図6(b)は熱処理が施された後のガラス板を示す。
図6(a)(b)に示すように、ガラス板Gには、図5の例と同様に第一マークM1乃至第四マークM4が形成されている。さらに、ガラス板Gには、第一マークM1と第二マークM2との間、及び第三マークM3と第四マークM4との間に、第一の方向Xに間隔をおいて複数のマークMa,Mbが形成されている。同様に、第一マークM1と第三マークM3との間、及び第二マークM2と第四マークM4との間に、第二の方向Yに間隔をおいて複数のマークMc,Mdが形成されている。
第一マークM1と第二マークM2との間に形成されるマークMaと、第三マークと第四マークM4との間に形成されるマークMbとは、第二の方向Yにおいて対を為すように離間して形成されている。同様に、第一マークM1と第三マークM3との間に形成されるマークMcと、第二マークM2と第四マークM4との間に形成されるマークMdとは、第一の方向Xにおいて対を為すように離間して形成されている。
本例では、第一測定工程S13において、第一の方向Xで対を為すマークM1〜M4,Mc,Mdの距離L1(図6(a)参照)が測定される。同様に、第二の方向Yにおいて対を為すマークM1〜M4,Ma,Mbの距離L2が測定される。
次に、加熱工程S14によって、ガラス板Gに熱処理が施される。その後の第二測定工程S15では、熱収縮したガラス板Gについて、第一の方向Xで対を為すマークM1〜M4,Mc,Mdの距離L1aが測定される(図6(b)参照)。同様に、第二の方向Yで対を為すマークM1〜M4,Ma,Mbの距離L2aが測定される。その後、各距離L1,L1a,L2,L2aの測定値に基づいて、対のマークM1〜M4,Ma〜Mdが形成されたガラス板Gの各所における熱収縮率Cが算出される。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、上記した作用効果に限定されるものでもない。本発明は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記の実施形態では、四角形状に構成されたガラス板Gの熱収縮率Cを測定する例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。ガラス板Gは、円形、四角形以外の多角形、異形形状等の各種形状に形成されてもよい。
上記の第二実施形態では、複数のマークM1〜M4,Ma〜Mdを第一の方向X又は第二の方向Yに沿って、直線上に位置するように形成したガラス板Gを例示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。複数のマークは、円環状に配されてもよく、曲線上に位置するようにガラス板Gに形成されてもよい。
上記の第二実施形態では、第一の方向Xで対を為すマークM1〜M4,Mc,Mdの距離と、第二の方向Yにおいて対を為すマークM1〜M4,Ma,Mbの距離を測定する第一測定工程S13及び第二測定工程S15を例示したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。第一測定工程S13及び第二測定工程S15では、複数のマークM1〜M4,Mc,Mdから選択された任意の2個のマークについて距離を測定してもよい。
上記の第二実施形態では、第一の方向は、長方形状のガラス板Gの長辺に沿う方向Xとし、第二の方向は、第一の方向Xと直交する方向Yとする構成を例示したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。第一の方向は、例えばガラス板Gの一辺に対して角度を有する方向であってもよい。また、第二の方向は、第一の方向と直交することがない斜め方向であってもよい。
上記の実施形態では、インクジェット印刷により、ガラス板Gに対してマークM1〜M4,Ma〜Mdを形成するマーキング工程S2,S12を例示したが、本発明はこの態様に限定されるものではない。マーキング工程では、スクリーン印刷、グラビア印刷その他の各種印刷法によってマークをガラス板に形成してもよい。
上記の実施形態では、準備工程S1の実行後にマーキング工程S2を実行する方法を例示したが、本発明はこの構成に限定されない。本方法では、ガラス板の表面の状態に応じて準備工程S1を省略してもよい。
上記の第一実施形態では、熱処理が施されていない第一ガラス板G1のマークM1,M2の距離L1を加熱工程S3後に測定する例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。第一ガラス板G1に係るマークM1,M2の距離L1は、加熱工程S3前に測定されてもよい。
上記の第一実施形態では、直線状のマークM1,M2を用い、第二実施形態では、交差する第一直線部SL1および第二直線部SL2を有するマークM1〜M4を用いる例を示したが、本発明はこの構成に限定されるものではない。マークの座標或いはマーク同士間の距離を測定できる限り、他の形状のマークを用いてもよい。例えば円形状や多角形状のマークを用いてもよい。
C 熱収縮率
G ガラス板
G1 第一ガラス板
G2 第二ガラス板
L1 熱処理が施されていないガラス板の第一マークと第二マークとの距離
L1a 熱処理が施されたガラス板の第一マークと第二マークとの距離
L2 熱処理が施されていないガラス板の第一マークと第三マークとの距離
L2a 熱処理が施されたガラス板の第一マークと第三マークとの距離
M1 第一マーク
M2 第二マーク
M3 第三マーク
S2 マーキング工程
S3 加熱工程
S4 測定工程
S12 マーキング工程
S13 第一測定工程
S14 加熱工程
S15 第二測定工程
X 第一の方向
Y 第二の方向

Claims (7)

  1. 第一マークと第二マークとを離間させてガラス板に形成するマーキング工程と、
    前記マーキング工程後に前記ガラス板に対して熱処理を施す加熱工程と、
    前記熱処理が施されていない前記ガラス板の前記第一マークと前記第二マークとの距離と、前記熱処理が施された前記ガラス板の前記第一マークと前記第二マークとの距離とに基づいて、前記ガラス板の熱収縮率を測定する測定工程と、を備えるガラス板の熱収縮率測定方法であって、
    前記マーキング工程では、金属ナノ粒子を含有するインクによって前記第一マーク及び前記第二マークを前記ガラス板に形成することを特徴とするガラス板の熱収縮率測定方法。
  2. 前記マーキング工程では、インクジェット印刷によって前記第一マーク及び前記第二マークを前記ガラス板に形成する請求項1に記載のガラス板の熱収縮率測定方法。
  3. 前記金属ナノ粒子は、銅ナノ粒子を含む請求項1又は2に記載のガラス板の熱収縮率測定方法。
  4. 前記マーキング工程では、第一の方向において前記第一マーク及び前記第二マークを離間させる請求項1から3のいずれか一項に記載のガラス板の熱収縮率測定方法。
  5. 前記ガラス板は、四角形状に構成されており、
    前記第一の方向は、前記ガラス板の一辺に沿う方向である請求項4に記載の熱収縮率測定方法。
  6. 前記マーキング工程では、前記第一の方向に交差する第二の方向において、第三マークを前記第一マークから離間させて前記ガラス板に形成し、
    前記測定工程では、前記熱処理が施されていない前記ガラス板の前記第一マークと前記第三マークとの距離と、前記熱処理が施された前記ガラス板の前記第一マークと前記第三マークとの距離とに基づいて、前記ガラス板の熱収縮率を測定する請求項4又は5に記載の熱収縮率測定方法。
  7. 前記ガラス板は、LTPSディスプレイ用ガラス板、又は酸化物半導体TFTディスプレイ用ガラス板である請求項1から6のいずれか一項に記載のガラス板の熱収縮率測定方法。
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