JP2021088697A - 粘着シート、積層シート、フレキシブル画像表示装置部材及びフレキシブル画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
このような表示装置では、カバーレンズ、円偏光板、タッチフィルムセンサー、発光素子等の複数のシート部材が、透明な粘着シートで貼り合された積層構造をしており、ある粘着シートに焦点を当てると、部材シートと粘着シートが積層された積層シートとみなすことができる。
また、画面を折り畳んだ状態から開いたときに、速やかに平らな状態に復元する積層シートが求められている。
さらに、折り畳み操作を繰り返すうちに、粘着シートの被着体である部材シートにストレスがかかることで亀裂が生じ、遂には破断する場合があり、特に低温での繰り返しの折り畳み操作で耐久性のある積層シートであることも求められている。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
本発明の実施形態の一例に係る粘着シート(以下、「本粘着シート」と称することがある。)は、下記(1)及び(2)の要件を満たす。
(1)前記粘着シートについて、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2)前記粘着シートについて、3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
本発明の実施形態の一例に係るフレキシブル画像表示装置部材(以下、「本フレキシブル画像表示装置部材」と称することがある。)は、2つのフレキシブル部材が粘着層を介して貼り合わされた構成を有し、前記粘着層(以下、「本粘着層」と称することがある。)が、下記(1)及び(2)の要件を満たす。
(1)前記粘着層について、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2)前記粘着層について、3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
なお、本粘着層は、その形態に制限はなく、予めシート状に成形されたシート状粘着製品が本フレキシブル画像表示装置部材に貼り合わされて形成されたものであっても、本フレキシブル画像表示装置部材に粘着層が直接形成されたものであってもよい。
先ず、本粘着シート及び本粘着層について説明する。
本粘着シート及び本粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が、0.005MPa以上0.20MPa未満であることであるのが好ましい。
他方、当該貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))の下限値に関しては、形状維持の観点から、0.005MPa以上であるのが好ましい。
なお、本粘着シート及び本粘着層の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.20MPa未満であっても、損失正接(tanδ(60℃))が大きい場合は、本粘着シート及び本粘着層が高温屈曲時にクリープ変形することになる。
しかしながら、損失正接(tanδ(60℃))を0.60未満とすることで、クリープ変形を抑えることができ、折り曲げ状態から開いた際の復元性も良好にできる。
一般的に粘着シート及び粘着層は、低温から常温間にガラス転移温度(Tg)があるため、貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))は貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))よりも大きくなる。
しかし、貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下であれば、低温で折り曲げ操作をしても、部材シート又はフレキシブル部材の割れを防止することができる。
本粘着シート及び本粘着層の周波数1Hzの剪断モードで、動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点は、−25℃以下にあるのが好ましい。
当該損失正接(tanδ)の極大点は、ガラス転移温度(Tg)と解釈することができ、ガラス転移温度(Tg)が上記範囲にあることで、本粘着シートの貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))を1.0MPa以下に調整しやすい。
本粘着シート及び本粘着層について、3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が、1.0未満であることが好ましい。
但し、クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)の調整方法は、これらの方法に限定されるものではない。
ここで、画像表示装置に含まれ、本粘着シート及び本粘着層に貼着される部材シートとしては、例えばシクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を主成分とするシートを挙げることができる。
中でも、環状オレフィン樹脂を主成分とするシートの25℃の引張強度は、厚み100μmで40MPa〜60MPaと低く、このような引張強度が低い部材シートを用いた積層シートの場合、折り曲げ時に割れが生じやすく、従来技術の範囲では割れを解消することが困難であった。
かかる観点から、前記クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)は1.0未満であるのが好ましく、中でも0.9以下、その中でも0.8以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート及び本粘着層のゲル分率は70%以上であることが好ましく、75%以上であることがさらに好ましく、80%以上であることがより好ましい。
本粘着シート及び本粘着層のゲル分率が70%以上であることにより、形状を十分に保持することができる。
本粘着シート及び本粘着層の全光線透過率は85%以上であることが好ましく、88%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることがより好ましい。
本粘着シート及び本粘着層のヘイズが1.0%以下であることにより、画像表示装置用の用途に使用することができる。
本粘着シート及び本粘着層のヘイズを上記範囲にするためには、本粘着シート及び本粘着層が有機粒子等の粒子を含まないことが好ましい。
本粘着シート及び本粘着層の厚みは、特に制限されるものではなく、その厚みが5μm以上であれば、ハンドリング性が良好であり、また、厚みが1000μm以下であれば、積層体の薄型化に寄与することができる。
よって、本粘着シート及び本粘着層の厚みは、5μm以上であるのが好ましく、中でも8μm以上、特に10μm以上であるのがより好ましい。
一方、上限に関しては、1000μm以下であるのが好ましく、中でも500μm以下、特に250μm以下であるのがさらに好ましい。
本粘着シート及び本粘着層は、(メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び後述する硬化性組成物を含む樹脂組成物を硬化して形成されることが好ましい。
硬化前成分としてアクリル系(共)重合体を含むことで、本粘着シート及び本粘着層の接着力及び凝集力を高めることができる。
また、「(共)重合体」とは、単独重合体及び共重合体をそれぞれ包括する意味である。
アクリル系(共)重合体の構成モノマーとなる単官能アクリレートとしては、アルキル(メタ)アクリレート以外に、カルボキシル基含有(メタ)アクリレート、水酸基含有(メタ)アクリレート、エポキシ基含有(メタ)アクリレート、アミノ基含有(メタ)アクリレート、アミド基含有(メタ)アクリレート等の官能基を有する(メタ)アクリレートを挙げることができる。
単官能(メタ)アクリレート(a1)のアルキル炭素数が4〜20の範囲内であれば、本粘着シートの粘弾性を上記の範囲に調整しやすくなる。分岐構造であるアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートは、炭素数が大きい場合でも結晶性がなく低いガラス転移温度であるので、特に好ましい。
アクリル系(共)重合体の構成モノマーとして、上記単官能(メタ)アクリレート(a1)の他、複数の(メタ)アクリレート基を有する多官能(メタ)アクリレートを含有してもよい。
上記したアルキル(メタ)アクリレートに加えて、多官能ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として選択することで、適切なネットワーク形成をしやすくなる。
したがって、アクリル系(共)重合体として、多官能ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として含むウレタンアクリル系(共)重合体を使用することが好ましい。
特に架橋密度を上げ過ぎず、且つ貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))を0.20MPa未満にする観点から、多官能(メタ)アクリレート(a2)は、2〜3個の(メタ)アクリレート基を有する2〜3官能のウレタン(メタ)アクリレートがより好ましく、2官能ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
中でも、透明性に優れ、耐久性に優れることから、ポリカーボネートジオール、ポリブタジエンポリオール、水添ポリブタジエンポリオールが好ましく、特に好ましくは、高温高湿度条件下でも白濁を生じないという観点からポリカーボネートジオール、水添ポリブタジエンポリオールを挙げることができる。これらは単独で使用してもよく、複数を組み合わせて使用してもよい。
本粘着シートは、上記以外の(メタ)アクリレート成分をアクリル系(共)重合体のモノマー成分として含有することができる。
例えば、部材シート又はフレキシブル部材との密着性を向上させるために、極性官能基を有するモノマーを含有することが好ましい。
また、上記単官能モノマー以外にも2官能以上のアクリレートを含有してもよい。
硬化性化合物は、熱又は光照射により硬化する性質を有する化合物である。本粘着シート及び本粘着層において、硬化性化合物は、上記アクリル系(共)重合体と架橋構造を形成していることが好ましい。
なお、「架橋構造を形成している」とは、ポリマー鎖が化学結合を介して架橋している場合のみならず、ポリマー鎖内又はポリマー鎖間の水素結合、静電的相互作用、ファンデルワールス力等の相互作用による非共有結合によって(疑似)架橋している場合も含む。
特に硬化性化合物は(メタ)アクリレートであることが好ましく、とりわけ、単官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。例えば、ウレタン(メタ)アクリレートを挙げることができる。
なお、ここで単官能(メタ)アクリレートとは、(メタ)アクリロイル基を一つ有する(メタ)アクリレートをいう。
硬化性化合物が、かかる範囲のガラス転移温度を有することにより、上記アクリル系(共)重合体のガラス転移温度を比較的高く設定することができるようになる。
したがって、本粘着シート及び本粘着層が、接着性を担保しながら、かつ、曲げ変形時の座屈に耐える柔軟性を付与し、耐屈曲性を兼備できるという、特に優れた効果を奏することができる。
とりわけ、質量平均分子量5,000以上、より好ましくは7,000以上、さらに好ましくは9,000以上のグリコール骨格を有するウレタン(メタ)アクリレートが好ましい。このようなウレタン(メタ)アクリレートを用いることで、被着体への良好な濡れ性も付与することができる。
かかる観点から、硬化性化合物は、前記(メタ)アクリル系(共)重合体100質量部に対して15質量部を超え75質量部未満の割合で含有されるのが好ましく、その中でも20質量部以上或いは70質量部以下、その中でも30質量部以上或いは65質量部以下の割合で含有されるのが好ましい。
硬化性化合物を硬化させて本粘着シート又は本粘着層を得るために用いるラジカル開始剤としては、例えば紫外線や可視光線等の光、より具体的には、波長200nm〜780nmの光を照射することにより活性なラジカル種を発生する化合物を、好ましい例として挙げることができる。
また、その上限値としては、前記(メタ)アクリル系(共)重合体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましく、3質量部以下であることがより好ましく、2質量部以下であることが最も好ましい。
本粘着シート及び本粘着層は、上記アクリル系(共)重合体及び硬化性化合物以外の成分(「その他成分」とも称する)を含有することができる。その他成分については特に制限されず、本粘着シート及び本粘着層は、他のモノマー成分やポリマー成分を含有していてもよい。
防錆剤の種類としては、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類が特に好ましく、タッチパネル上の透明電極が腐食するのを防止することができる。
好ましい添加量は、本粘着シート及び本粘着層全体に対して0.01〜5質量%であるのが好ましく、中でも0.1質量%以上或いは3質量%以下であるのがさらに好ましい。
シランカップリング剤の種類としては、グリシジル基を含有する物や、(メタ)アクリル基、ビニル基を有するものが特に好ましい。
これらを含有することで、粘着シート及び本粘着層を用いて積層体にした際に、部材シート又はフレキシブル部材との密着性が向上し、湿熱環境下での発泡現象を抑制することができる。
一方で、3質量%以下に調整することで脱アルコールによる発泡を抑えることができる。
これら添加剤の量は、典型的には、粘着シート及び粘着層の硬化に悪影響を与えないように、又は粘着シート及び粘着層の物理的特性に悪影響を与えないように選択するのが好ましい。
本粘着シートは、ディスプレイ部材を構成する部材(「ディスプレイ部材」とも称する)、とりわけ、ディスプレイを作製するのに用いるディスプレイ用のフレキシブル部材の貼合に使用することが好ましく、フレキシブルディスプレイを作製するのに用いるフレキシブルディスプレイ用の粘着部品として使用することが特に好ましい。
なお、フレキブル部材については、後述するものと同一のものを使用することができる。
次に、本フレキシブル画像表示装置部材の構成要素のうち、本粘着層以外の要素について説明する。
本フレキシブル画像表示装置部材を構成するフレキシブル部材としては、例えば有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等のフレキシブルディスプレイ、カバーレンズ(カバーフィルム)、偏光板、偏光子、位相差フィルム、バリアフィルム、視野角補償フィルム、輝度向上フィルム、コントラスト向上フィルム、拡散フィルム、半透過反射フィルム、電極フィルム、透明導電性フィルム、金属メッシュフィルム、タッチセンサーフィルム等のディスプレイ用のフレキシブル部材を挙げることができる。これらのうちのいずれか1種又は2種のうちの2つを組み合わせて使用すればよい。例えばフレキシブルディスプレイと、その他のフレキシブル部材との組み合わせや、カバーレンズと、その他のフレキシブル部材との組み合わせを挙げることができる。
ここで「主成分」とは、フレキブル部材を構成する成分の中で最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的にはフレキシブル部材を形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、55質量%以上、中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
また、フレキブル部材は、薄膜ガラスからなるものであってもよい。
他方、引張強度がやや低いフレキシブル部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本フレキシブル画像表示装置部材は、このような引張強度がやや低い材料からなるフレキシブル部材を有していても、本粘着層の作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
本発明の実施形態の一例に係る積層シート(以下、「本積層シート」と称することがある。)は、本粘着シート又は本粘着層の少なくとも片面に、(3)の要件を満たす部材シートを備える。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。
この際、第2の部材シートも上記(3)の要件を満たすことが好ましい。
第1の部材シートと第2の部材シートは同じでもよいし、異なるものでもよい。
よって、本積層シートの厚みは、0.01mm以上であるのが好ましく、中でも0.03mm以上、特に0.05mm以上であるのがより好ましい。
一方、上限に関しては、1.0mm以下であるのが好ましく、中でも0.7mm以下、特に0.5mm以下であるのがさらに好ましい。
フレキシブル画像表示装置の構成や本粘着シート又は本粘着層の位置にも依るが、第1の部材シート及び第2の部材シートとしては、カバーレンズ、偏光板、位相差フィルム、バリアフィルム、タッチセンサーフィルム、発光素子等を挙げることができる。
ここで「主成分」とは、部材シートを構成する成分の中で、最も多い質量比率を占める成分であることをいい、具体的には部材シート又は該部材シートを形成する樹脂組成物の50質量%以上を占めるものであり、55質量%以上、中でも60質量%以上を占めるのがさらに好ましい。
他方、引張強度がやや低い部材シートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、環状オレフィンポリマー(COP)フィルム等を挙げることができ、これらの引張強度としては10MPa以上である。
本積層シートは、このような引張強度がやや低い材料からなる部材シートを有していても、粘着シートの作用により割れなどの不具合を抑制することができる。
次に、本粘着シート、本積層シートの製造方法について説明する。但し、以下の説明は、本粘着シート及び本積層シートを製造する方法の一例であり、本粘着シート及び本積層シートはかかる製造方法により製造されるものに限定されるものではない。
但し、この方法に限定するものではない。
なお、種々の原料を混合する際、シランカップリング剤、酸化防止剤等の各種添加剤は、予め樹脂とともにブレンドしてから混練機に供給してもよいし、予め全ての材料を溶融混合してから供給してもよいし、添加剤のみを予め樹脂に濃縮したマスターバッチを作製し供給してもよい。
この際、第1の部材シート乃至第2の部材シートに本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を塗布して重合させてもよいし、本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を重合させて貼着してもよい。
特に、本粘着シート又は本粘着層形成用樹脂組成物を成形体、例えばシート体に成形したものに、熱及び/又は活性エネルギー線を照射することにより、本粘着シート又は本粘着層を製造することができる。
ここで、照射する活性エネルギー線としては、α線、β線、γ線、中性子線、電子線などの電離性放射線、紫外線、可視光線などを挙げることができ、中でも光学装置構成部材へのダメージ抑制や反応制御の観点から紫外線が好適である。
ラジカル開始剤として水素引抜開始剤を用いた場合、アクリル系(共)重合体からも水素引抜反応を起こして、光硬化性化合物のみならずアクリル系(共)重合体も架橋構造に取り込まれ、架橋点が多い架橋構造を形成することができる。
従って、本粘着シート又は本粘着層は水素引抜開始剤を用いて硬化してなるものであることが好ましい。
コーティング手法を用いた場合、上記の活性エネルギー線照射硬化の他、熱硬化させることにより本粘着シートを得ることもできる。コーティングの場合、粘着シートの厚みは塗工厚みと塗工液の固形分濃度によって調整できる。
また、必要に応じて、エンボス加工や種々の凹凸(円錐や角錐形状や半球形状など)加工を行ってもよい。また、各種部材シートへの接着性を向上させる目的で、表面にコロナ処理、プラズマ処理及びプライマー処理などの各種表面処理を行ってもよい。
本フレキシブル画像表示装置部材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、上述のように、本粘着層形成用の樹脂組成物をフレキブル部材上に塗布して形成してもよいし、予め当該樹脂組成物を用いてシート状に成形した後に、フレキブル部材と貼合してもよい。
本積層シートを組み込むことで、例えば本積層シートを他の画像表示装置構成部材に積層することで、本積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置を形成することができる。
フレキシブル画像表示装置とは、繰り返し折り曲げても折り曲げの跡を残さず、折り曲げを解放した際には折り曲げる前の状態まで素早く回復することができ、折り曲げても歪みなく画像を表示できる画像表示装置をいう。
より具体的には、屈曲半径が25mm以上の湾曲固定形状が可能な部材、とりわけ、屈曲半径25mm未満、より好ましくは、屈曲半径3mm未満での繰り返しの曲げ作用に耐えることができる部材からなる画像表示装置をいう。
特に本積層シートは、高温における環境下で折り畳み操作をしても、積層シートのデラミや割れを防止でき、復元性も良好であるので、フレキシブル性にすぐれた画像表示装置を製造できることが特長である。
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
また、画像表示パネル、保護パネル等のように「パネル」と表現する場合、板体、シート及びフィルムを包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
先ず、実施例で調製した樹脂組成物の原料の詳細について説明する。
・アクリル系共重合体a;2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート及び4−ヒドロキシアクリレートからなるアクリル共重合体(質量平均分子量:約70万)
・アクリル系共重合体b;ブチルアクリレート約85mol%、2−ヒドロキシルアクリレート約15mol%からなる共重合体に、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(「カレンズMOI」昭和電工社製)を600ppm付加させた、ウレタンアクリル系共重合体(質量平均分子量:約90万)
・アクリル系共重合体c;市販の2−エチルヘキシル系アクリル共重合体(質量平均分子量:約54万))
・アクリル系共重合体d;側鎖にアクリロイル基を有する、市販の2−エチルヘキシル系アクリル共重合体
・ウレタンアクリレートa;プロピレングリコール骨格含有単官能ウレタンアクリレート、PEM−X264(AGC社製)、質量平均分子量:約10,000、ガラス転移温度:−53℃
・ウレタンアクリレートb;二官能ウレタンアクリレート(ポリプロピレングリコールとヘキサメチレンジイソシアネートポリマーの末端にヒドロキシエチルアクリレートが付加した、二官能ウレタンアクリレート、質量平均分子量:約8,000)
・4−メチルベンゾフェノン(水素引抜型開始剤)
4.シランカップリング剤
・KBM403(信越シリコーン社製)
5.防錆剤
・1,2,3−ベンゾトリアゾール
6.溶剤
・酢酸エチル
実施例1〜2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された厚さ100μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)上に、樹脂組成物の厚みが50μmとなるようにシート状に展開した。
実施例3〜4では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して溶剤を含んだ樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された前述の厚さ100μmの離型フィルム上に、樹脂組成物の厚みが220μmとなるようにシート状に展開した。
次に、離型フィルムと共に当該シート状の樹脂組成物を、90℃に加熱した乾燥機内に入れて10分保持し、樹脂組成物が含有する溶剤を揮発させた。
さらに、溶剤を乾燥させた当該シート状の樹脂組成物の上に、シリコーン離型処理された前述の厚さ75μmの離型フィルムを積層して積層体を形成し、メタルハライドランプ照射装置(ウシオ電機社、UVC−0516S1、ランプUVL−8001M3−N)を用いて、離型フィルムを通して前記樹脂組成物に対して、波長365nmの照射量が積算で表1に記載の値となるように光照射を行い、厚み50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された粘着シート積層体を得た。
実施例5〜6では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して溶剤を含んだ樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された前述の厚さ100μmの離型フィルム上に、樹脂組成物の厚みが230μmとなるようにシート状に展開した。
次に、離型フィルムと共に当該シート状の樹脂組成物を、90℃に加熱した乾燥機内に入れて10分保持し、樹脂組成物が含有する溶剤を揮発させた。
さらに、溶剤を乾燥させた当該シート状の樹脂組成物の上に、シリコーン離型処理された前述の厚さ75μmの離型フィルムを積層して積層体を形成し、メタルハライドランプ照射装置(ウシオ電機社、UVC−0516S1、ランプUVL−8001M3−N)を用いて、離型フィルムを通して前記樹脂組成物に対して、波長365nmの照射量が積算で表1に記載の値となるように光照射を行い、厚み50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された粘着シート積層体を得た。
比較例1〜2では、以下のようにして粘着シートを得た。
表1に示した質量比で原料を配合して樹脂組成物を作製し、シリコーン離型処理された厚さ100μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)上に、樹脂組成物の厚みが50μmとなるようにシート状に展開した。
次に、当該シート状の樹脂組成物の上に、シリコーン離型処理された厚さ75μmの離型フィルム(三菱ケミカル社製PETフィルム)を積層して積層体を形成し、メタルハライドランプ照射装置(ウシオ電機社、UVC−0516S1、ランプUVL−8001M3−N)を用いて、離型フィルムを通して前記樹脂組成物に対して、波長365nmの照射量が積算で表1に記載の値となるように光照射を行い、50μmの粘着シート(サンプル)の表裏両側に離型フィルムが積層された粘着シート積層体を得た。
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)の測定・評価を次のように行った。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで厚さ1.0mmの積層体とした。得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。上記サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)を用いて、以下の条件で3,000Paの応力を印加し続け、クリープコンプライアンスJ(t)(MPa−1)を測定した。
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート
・測定温度:25℃
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)を複数層積層することで厚さ1.0mmの積層体とした。
得られた粘着剤層の積層体から、直径8mmの円柱体(高さ1.0mm)を打ち抜き、これをサンプルとした。
上記サンプルについて、粘弾性測定装置(T.A.Instruments社製,製品名「DHR 1」)を用いて、以下の測定条件下で、貯蔵剪断弾性率(G’)及び損失正接(tanδ)を測定した。
得られたデータから、損失正接(tanδ)の極大点があらわれる温度(ガラス転移温度(Tg))、−20℃における貯蔵剪断弾性率G’(−20℃)、60℃における貯蔵剪断弾性率G’(60℃)を求めた。
・粘着治具:Φ8mmパラレルプレート、
・歪み:0.1%
・周波数:1Hz
・測定温度:−60〜100℃
・昇温速度:5℃/分の条件
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から離型フィルムを取り除き、約0.1gの粘着シート(サンプル)を採取し、酢酸エチルに24時間浸透させた後、75℃で4.5時間乾燥させ、その後に残留したゲル成分の質量分率を求めゲル分率とした。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体から、一方の離型フィルムを取り除き、裏打ちフィルムとしてポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡績社製「コスモシャインA4300」、厚さ100μm)をハンドローラーにて粘着シート(サンプル)にロール圧着した。これを、10mm幅×150mm長の短冊状に裁断し、残る離型フィルムを剥がして露出した粘着面を、あらかじめステンレス製板に貼りあわせた透明ポリイミドフィルム(主成分:透明ポリイミド、KOLON社製「C_50」、以下「CPIフィルム」と称する。)にハンドローラーを用いてロール貼着して、CPIフィルム/粘着シート(サンプル)/裏打ちフィルムからなる積層体を作製し、この積層体にオートクレーブ処理(60℃、ゲージ圧0.2MPa、20分)を施して仕上げ貼着し、ピール力測定サンプルを作製した。
180°をなす角度に剥離速度60mm/分にて引っ張りながら、CPIフィルムから裏打ちフィルムを剥離し、ロードセルで引張強度を測定して、光硬化前における粘着シートのCPIフィルムに対する180°剥離強度(N/25mm)を測定し、ピール力(60℃)として表2に示した。
実施例及び比較例で作製した各粘着シート積層体の離型フィルムを取り除き、粘着シート(サンプル)の両面に第1の部材シート及び第2の部材シートをハンドロールにより貼り合わせ、積層シート(サンプル)を得た。
実施例及び比較例で得た粘着シート(サンプル)を用いて上記のように作製した積層シート(サンプル)を次のように評価した。
積層シート(サンプル)を、恒温恒湿器内耐久システムと面状体無負荷U字伸縮試験機(ユアサシステム機器(株)製)を用いて、曲率半径R=3mm、60rpm(1Hz)の設定にて、CPIフィルム又はCOPフィルム側を内側としてU字曲げのサイクル評価を行った。
温度とサイクル数は−20℃、10万回で評価した。なお、下記の評価基準で評価した。
×:屈曲部のデラミ、破断、座屈、流動のいずれかが発生した。
積層シート(サンプル)を、CPIフィルム又はCOPフィルム側を内側として曲率半径R=3mmにて屈曲し、60℃,90%RHの条件で24時間保管後、治具を開いて1時間後の復元性を評価した。デラミ及び復元性を下記の評価基準で評価した。同様に部材シート(CPIフィルム及びCOPフィルム)のみの復元性を確認したところ、フィルムの内角度は90°であった。
○:屈曲部の内角度が70°以上90°以下に復元した。
×:屈曲部の内角度が70°未満、又は、デラミ・破断・座屈・流動のいずれかが見られた。
特に、−20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下である実施例1〜6においては、低温での動的屈曲性においても優れた性能を示すことがわかった。
また、比較例2では、同じく、クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満に制御されているが、側鎖に有する(メタ)アクリロイル基の反応が進行し過ぎて架橋密度が高くなり過ぎ、G‘(60℃)が0.005MPa未満であるため、動的屈曲性及び静的屈曲性が悪くなることが分かった。
以上から、クリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)、(G’(60℃))及び60℃の損失正接(tanδ(60℃))の3つの要件は、互いに密接に関連する技術的事項であり、これらのいずれかが欠けると、復元性と屈曲性を兼備できないことが分かった。
Claims (26)
- 下記(1)及び(2)の要件を満たす粘着シート。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。 - 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる−20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下である請求項1に記載の粘着シート。
- 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点が−25℃以下にある請求項1又は2に記載の粘着シート。
- ゲル分率が70%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の粘着シート。
- ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として有するウレタンアクリル系(共)重合体を含む樹脂組成物から形成される請求項1〜4のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、多官能ウレタン(メタ)アクリレートである、請求項5に記載の粘着シート。
- (メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び硬化性化合物を含む樹脂組成物から形成される請求項1〜6のいずれかに記載の粘着シート。
- 前記樹脂組成物が、ラジカル開始剤を含む請求項5に記載の粘着シート。
- 前記硬化性化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートである請求項7に記載の粘着シート。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、グリコール骨格を有する請求項9に記載の粘着シート。
- 2つのフレキシブル部材が粘着層を介して貼り合わされた構成を有するフレキシブル画像表示装置部材であって、
前記粘着層は、(1)及び(2)の要件を満たす、フレキシブル画像表示装置部材。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。 - 前記粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる−20℃の貯蔵剪断弾性率(G’(−20℃))が1.0MPa以下である請求項11に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる損失正接の極大点が−25℃以下にある請求項11又は12に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、ゲル分率が70%以上である請求項11〜13のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、ウレタンアクリル系(共)重合体を含む樹脂組成物から形成される請求項11〜14のいずれかに記載のフレキブル画像表示装置部材。
- 前記ウレタンアクリル系(共)重合体は、多官能ウレタン(メタ)アクリレートをモノマー成分として含む、請求項15に記載のフレキブル画像表示装置部材。
- 前記粘着層は、(メタ)アクリレートをモノマー成分として有するアクリル系(共)重合体及び硬化性化合物を含む樹脂組成物から形成される請求項11〜14のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記樹脂組成物が、ラジカル開始剤を含む請求項17に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記硬化性化合物が、ウレタン(メタ)アクリレートである請求項17又は18に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記ウレタン(メタ)アクリレートが、グリコール骨格を有する請求項19に記載のフレキシブル画像表示装置部材。
- 前記2つのフレキシブル部材の少なくとも一方が、(3)の要件を満たす、請求項11〜20のいずれかに記載のフレキシブル画像表示装置部材。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の粘着シートの少なくとも片面に、(3)の要件を満たす部材シートを備えた積層シート。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 粘着層の少なくとも片面に部材シートを備えた積層シートであって、
前記粘着層は、下記(1)及び(2)の要件を満たし、
前記部材シートは、下記(3)の要件を満たす、積層シート。
(1) 周波数1Hzの剪断モードで動的粘弾性測定により得られる、60℃の貯蔵剪断弾性率(G’(60℃))が0.005MPa以上0.20MPa未満であり、且つ、60℃の損失正接(tanδ(60℃))が0.60未満である。
(2) 3,000Paの応力を印加した時に測定されるクリープコンプライアンス値を最小クリープコンプライアンスJ(t)min(MPa−1)とし、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minが測定されてから3757秒後まで3,000Paの応力を印加し続け、その間に測定される最大のクリープコンプライアンス値を最大クリープコンプライアンスJ(t)max(MPa−1)とした場合に、当該最小クリープコンプライアンスJ(t)minと最大クリープコンプライアンスJ(t)maxとの差から算出されるクリープコンプライアンス変動値ΔlogJ(t)が1.0未満である。
(3) ASTMD882に準拠して測定した25℃の引張強度が、10MPa〜900MPaである。 - 前記部材シートの主成分が、シクロオレフィン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、エポキシ樹脂及びポリイミド樹脂からなる群から選択される一種又は二種以上の樹脂である請求項22又は23に記載の積層シート。
- 前記部材シートが、薄膜ガラスである請求項22又は23に記載の積層シート。
- 請求項22〜25のいずれかに記載の積層シートを備えたフレキシブル画像表示装置。
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