JP2021088266A - 油回収システムおよび油回収方法 - Google Patents

油回収システムおよび油回収方法 Download PDF

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大塚 誠治
Seiji Otsuka
誠治 大塚
和史 青山
Kazufumi Aoyama
和史 青山
洋右 上野
Yosuke Ueno
洋右 上野
圭祐 太田
Keisuke Ota
圭祐 太田
河合 達司
Tatsuji Kawai
達司 河合
大輔 石神
Daisuke Ishigami
大輔 石神
麻衣子 大橋
Maiko Ohashi
麻衣子 大橋
昭治 瀬尾
Shoji Seo
昭治 瀬尾
昌也 三成
Masaya Mitsunari
昌也 三成
勇也 小▲柳▼
Yuya Koyanagi
勇也 小▲柳▼
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Abstract

【課題】コストを抑えて効率よく油を回収できる油回収システムおよび油回収方法を提供する。【解決手段】油回収システム1は、平板状のドレーン材9と、吸引ホース17と、真空吸引部39と、を具備する。ドレーン材9は、保持部材2のシャベル部3の底面18や側面16に取り付けられる。吸引ホース17の一端はドレーン材9に連結され、他端は延伸してヘッダーパイプ19に連結される。ヘッダーパイプ19はホース22を介して真空吸引部39に連結される。作業者は、保持部材2の持ち手7を操作して、上部が開放された油層29にドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置する。そして、真空吸引部39を作動させ、保持部材2を押し引きしてシャベル部3を水平方向に移動させつつ、ドレーン材9を用いて油層29の油を吸引する。【選択図】図1

Description

本発明は、油回収システムおよび油回収方法に関するものである。
事故等により河川や海洋に油が流出すると、水面上に油膜が浮遊する。このような油膜を回収する方法として、真空ポンプに連結されたパイプの端部に吸引室が設けられた装置を用い、吸引室の吸込口が水面上の油面で開口するようにフロートと錘とによって位置を調整し、真空ポンプで油を吸い上げる方法があった(例えば、特許文献1参照)。また、吸引ホースの吸引口を水面より上方に保ち、吸引ホースの基端部に取り付けたターボファンの吸引力によって、水面に浮遊する油膜を水面上の空気および水面付近の表面水とともに吸引して回収する方法があった(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−002379号公報 特許第6392290号公報
しかしながら、従来の方法では、面積の小さい吸込口や吸引口から油を吸引するため、回収作業の効率が悪かった。また、吸引時に油とともに水や空気を大量に吸い込んでしまい、分離して回収することが困難であった。さらに、大がかりな油回収装置の設置と移設には多くのコストと手間がかかっていた。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、コストを抑えて効率よく油を回収できる油回収システムおよび油回収方法を提供することである。
前述した目的を達成するために第1の発明は、上部が開放された油層に、延伸方向が前記油層に沿った方向となるように配置された平板状のドレーン材と、一端が前記ドレーン材に連結され、他端が延伸している吸引ホースと、前記吸引ホースの他端に連結された真空吸引部と、を具備することを特徴とする油回収システムである。
第1の発明では、上部が開放された油層に、延伸方向が油層に沿った方向となるように平板状のドレーン材が配置されるので、ドレーン材の面状の吸引部を油層に接触させることができる。そのため、面積の小さい吸込口や吸引口から吸引する場合と比較して、コストを抑えて油を効率よく回収できる。
前記ドレーン材が、幅方向が略水平方向となるように配置されることが望ましい。
これにより、油層が薄い場合にもドレーン材の吸引部の大部分を油層に容易に接触させることができる。そのため、空気や水を大量に吸引することがなくなる。
前記ドレーン材の延伸方向に平行で幅方向に直交する断面が、湾曲部または屈曲部を有してもよい。
例えばドレーン材が上記の断面において上に凸の部分と下に凸の部分とを交互に有すれば、断面が直線状の場合と比較して長さあたりの吸引部の表面積を増やすことができる。また、油層の位置が下降した場合に、下に凸の部分の表面に油をトラップさせて吸引することができる。
第2の発明は、平板状のドレーン材と、一端が前記ドレーン材に連結され、他端が延伸している吸引ホースと、前記吸引ホースの他端に連結された真空吸引部と、を具備する油回収システムを用い、前記ドレーン材を保持部材に取り付け、上部が開放された油層に前記ドレーン材を延伸方向が前記油層に沿った方向となるように配置して、前記油層の油を吸引することを特徴とする油回収方法である。
第2の発明によれば、平板状のドレーン材を保持部材に取り付けて、上部が開放された油層にドレーン材を延伸方向が油層に沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材の面状の吸引部を油層に接触させることができる。そのため、面積の小さい吸込口や吸引口から吸引する場合と比較して、コストを抑えて油を効率よく回収できる。特に、ドレーン材を幅方向が略水平方向となるように配置すれば、油層が薄い場合にもドレーン材の吸引部の大部分を油層に容易に接触させることができる。
前記保持部材は前記ドレーン材の鉛直方向の位置を調節可能であり、前記ドレーン材の吸引部が前記油層に接触するように前記ドレーン材の鉛直方向の位置を調整しつつ、前記ドレーン材を用いて前記油層の油を吸引してもよい。
これにより、油層が上下方向に移動した場合に、ドレーン材の鉛直方向の位置を調節してドレーン材を油層に沿った方向に再配置することができる。
前記保持部材を水平方向に移動させつつ、前記ドレーン材を用いて前記油層の油を吸引してもよい。
これにより、油層に沿った方向に配置した状態のドレーン材を容易に水平方向に移動させて油を吸引することができる。
前記保持部材は、例えば浮体である。
前記保持部材が油吸着マットであり、前記油吸着マットに吸収された前記油層の油を前記ドレーン材を用いて吸引してもよい。
保持部材が浮体や油吸着マットであれば、上部が開放された油層にドレーン材を延伸方向が油層に沿った方向となるように容易に配置することができる。また、油層が上下方向に移動した場合にドレーン材の鉛直方向の位置を油層に追随させることができる。
油吸着マットのみを用いて油層の油を回収する場合は油の吸着量を超えた油吸着マットを順次交換する必要があるが、油吸着マットを保持部材としてドレーン材を取り付ければ、油吸着マットが油層から吸収した油をドレーン材を用いて吸引し回収することができるので、油吸着マットの交換がほぼ不要になる。
また、前記保持部材が車輪を有してもよい。
保持部材が車輪を有すれば、保持部材を押したり引いたりして動かすことにより油層に沿った方向に配置した状態のドレーン材を水平方向に容易に移動させることができる。
前記油層は、例えば、油貯蔵施設の底に溜まった廃油の層である。
第2の発明の油回収方法を用いれば、油貯蔵施設の底のような面積の広い範囲に溜まった廃油の層から油を効率よく回収することができる。
前記油層が、オイルフェンスの内側に囲い込まれた水の液面に浮遊するものであってもよい。
第2の発明の油回収方法を用いれば、事故等により河川や海洋に流出した油を囲い込んだオイルフェンスの内側において、水面上に浮遊する油膜から油を効率よく回収することができる。
前記油層が、油水分離槽に溜まった水の液面に浮遊するものであってもよい。
第2の発明の油回収方法を用いれば、油水分離槽に流入した水と油類との混合物から油を効率よく回収し、油水の分離を促進することができる。
前記油層が、地盤に設けられた溝内に浸入した地下水層の液面に浮遊するものであってもよい。
第2の発明の油回収方法を用いれば、地盤中に漏洩した油を溝内から回収し、油の拡散を防止することができる。
本発明によれば、コストを抑えて効率よく油を回収できる油回収システムおよび油回収方法を提供できる。
油回収システム1を示す図。 油貯蔵施設23の鉛直方向の断面図。 油回収システム31を示す図。 油回収システム41を示す図。 油回収システム51を示す図。 油回収システム61を示す図。 油回収システム75を用いた油の回収方法を示す図。 油回収システム81を用いた油の回収方法を示す図。 油回収システム81を用いた油の回収方法を示す図。 他のドレーン材9c、9dの延伸方向に平行で幅方向に直交する断面を示す図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は本発明の第1の実施形態に係る油回収システム1を示す図である。図1(a)は、油回収システム1の側面図、図1(b)は油回収システム1の底面図である。図2は、油貯蔵施設23の鉛直方向の断面図である。
図2に示す油貯蔵施設23では、内部の清掃時に側壁の排液口27から油を排出するが、排液口27以深の油は底版25上に廃油の油層29として残る。第1の実施形態では、図1に示す油回収システム1を用いて、この油層29の油を回収する。
図1に示すように、油回収システム1は、保持部材2、ドレーン材9、ホース17、ヘッダーパイプ19、真空吸引部39等からなる。保持部材2は、シャベル部3、車輪5、持ち手7等を有する。シャベル部3は、底面18と、底面18の2辺に設けられてシャベル部3の先端12から後端14に向けて高さが増す側面16と、底面18の後端14側に連続して設けられた背面20とからなる。車輪5はシャベル部3の背面20に取り付けられる。持ち手7はシャベル部3の後端14付近に取り付けられる。
シャベル部3の下面および外側面にはドレーン材9が固定される。ドレーン材9のうち、ドレーン材9aは底面18および背面20に沿って、延伸方向6aがシャベル部3の先端12から後端14へ向かう方向となるように配置される。ドレーン材9bは側面16に沿って、延伸方向6bがシャベル部3の先端12から後端14へ向かう方向となるように配置される。
ドレーン材9は、板状の芯材と、芯材の表面を被覆するフィルター不織布部とからなる。ドレーン材9は平板状である。ドレーン材9は、親油性が高いために相対的に撥水効果の期待できるフィルター不織布部の素材を基本とするが、さらに撥水性能を高めた、プラスチックボードドレーンないしペーパードレーンの使用も可能である。
ドレーン材9の後端14側の端部にはキャップ15が取り付けられる。ドレーン材9とキャップ15との境界部には、シール材13が設けられる。シール材13は、ドレーン材9とキャップ15との隙間からの空気等の流入を防ぐものである。ドレーン材9の先端12側の端部にはシール材11が設けられる。シール材11は、ドレーン材9の先端12側の端部からの空気等の流入を防ぐものである。ドレーン材9は、シール材11とシール材13との間の部分の全長が吸引部10として機能する。
吸引用のホース17は、一端がドレーン材9のキャップ15の先端に連結され、他端が持ち手7に沿って延伸している。ホース17にはそれぞれバルブ21が設けられる。ホース17の他端は持ち手7に取り付けられたヘッダーパイプ19に連結され、ヘッダーパイプ19の端部はホース22を介して真空吸引部39に連結される。
図2に示すように、油貯蔵施設23の底版25上に溜まった廃油の油層29は、上部が開放されている。油回収システム1を用いて油層29の油を回収するとき、図2に示すように、作業者は、車輪5を底版25に着けた状態で保持部材2の持ち手7を持ってシャベル部3の角度を調整する。車輪5を底版25に着けた状態において、ドレーン材9aは、図1(b)に示す幅方向8aが底版25に平行な方向すなわち略水平方向となる。また、ドレーン材9bは、図1(a)に示す幅方向8bが鉛直面に平行な方向となる。
作業者は、シャベル部3の角度と高さを調整して、ドレーン材9a、9bを延伸方向6a、6bが油層29に沿った方向となるように配置する。延伸方向6a、6bが油層29に沿った方向とは、ドレーン材9a、9bの吸引部10の大部分が油層29内に位置するような方向であり、例えば、ドレーン材9aのうち底面18に沿った部分の延伸方向6aやドレーン材9bの延伸方向6bが油層29の液面に対して0度から45度の角度を成すような方向である。また、望ましくは油層29の液面に対して0度から30度の角度を成すような方向である。このような方向にドレーン材9a、9bを配置することにより、ドレーン材9a、9bの吸引部10を油層29に広い面積で接触させることができる。
ドレーン材9a、9bを延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置したら、作業者が油貯蔵施設23の底版25上で保持部材2を押し引きすることでシャベル部3を水平方向に移動させつつ、真空吸引部39を作動させてドレーン材9a、9bから油層29の油を吸引する。このとき、複数のドレーン材9a、9bのうち吸引部10の表面積の一部(例えば1/2未満)しか油層29に接触していないものについては、ホース17のバルブ21を閉鎖して吸引を行わないことが望ましい。これは、吸引部10の表面積の大部分が油層29に接触せずに空中に露出していると、空気を多く吸引してしまうためである。
このように、第1の実施形態によれば、平板状のドレーン材9を保持部材2のシャベル部3に取り付けて、上部が開放された油層29にドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29に接触させることができる。そのため、面積の小さい吸込口や吸引口から吸引する場合と比較して、コストを抑えて効率よく油を回収できる。特に、ドレーン材9aのように幅方向8aが略水平方向であれば、油層29が薄い場合にもドレーン材9aの吸引部10の大部分を油層29に容易に接触させることができる。油層29が厚い場合には、ドレーン材9bのように幅方向8bが鉛直面に平行な方向のものを補助的に用いることも有効である。
第1の実施形態では、車輪5を有する保持部材2のシャベル部3にドレーン材9を取り付けるので、人力で保持部材2を水平方向に移動させることで、油層29に沿った方向に配置した状態のドレーン材9を容易に水平方向に移動させて油を吸引することができる。そのため、油貯蔵施設23の底版25のような面積の広い範囲に溜まった廃油の層から油を効率よく回収することができる。第1の実施形態では、シャベル部3で油層29の油を掬って回収することもできる。
なお、第1の実施形態では、シャベル部3の下面および外側面の代わりに上面および内側面にドレーン材9を取り付けてもよい。また、シャベル部3の下面および外側面に加えて上面および内側面にもドレーン材9を取り付ければ、油の回収効率をより高めることができる。
第1の実施形態では車輪5を有する保持部材2を用いたが、保持部材はこれに限らない。
図3は、油回収システム31を示す図である。図3(a)は油回収システム31の一部を示す斜視図、図3(b)は油回収システム31を用いた油の回収方法を示す図である。油回収システム31は、保持部材32が車輪を有さない点で油回収システム1と主に異なる。
図3に示すように、保持部材32は、スコップ部33と、スコップ部33に取り付けられた持ち手37とからなる。スコップ部33には孔35が設けられる。ドレーン材9は、スコップ部33の下面に固定される。ホース17は持ち手37に沿って配置され、ヘッダーパイプを介さずに図示しない真空吸引部に連結される。
油回収システム31を用いて油層29の油を回収するとき、作業者は保持部材32の持ち手37を持ってスコップ部33の角度と高さを調整して、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置する。そして、作業者が保持部材32を動かすことでスコップ部33を水平方向に移動させつつ、真空吸引部を作動させてドレーン材9から油層29の油を吸引する。ドレーン材9は、主に底版25と対向する面から油を吸引するが、スコップ部33に固定された面からも孔35を通して油を吸引する。
第1の実施形態や図3に示す油回収システム31において、油の回収が進んで油層29が浅くなった場合、作業者は、保持部材2のシャベル部3や保持部材32のスコップ部33を動かしてドレーン材9の鉛直方向の位置を調整する。これにより、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように再配置して油を吸引することができる。
第1の実施形態では、油貯蔵施設23の底版25上に油のみが溜まっている例を示したが、油貯蔵施設23の底版25上に溜まった水の液面に油層が浮遊する場合もある。このような油層の油を回収するとき、油回収システム1のシャベル部3や、油回収システム31のスコップ部33の高さを調整することにより、吸引部10が油層の下の水になるべく触れないようにドレーン材9の鉛直方向の位置を調整することができる。
以下、本発明の別の例について、第2〜第7の実施形態として説明する。各実施形態はそれまでに説明した実施形態と異なる点について説明し、同様の構成については図等で同じ符号を付すなどして説明を省略する。また、第1の実施形態も含め、各実施形態で説明する構成は必要に応じて組み合わせることができる。
[第2の実施形態]
図4は、油回収システム41を示す図である。図4(a)は油回収システム41を示す斜視図、図4(b)(c)は油回収システム41を用いた油の回収方法を示す図である。油回収システム41は、保持部材42が台車状である点で第1の実施形態の油回収システム1と主に異なる。第2の実施形態では、油回収システム41を用いて油貯蔵施設の底版25上に溜まった油層29の油を回収する。
図4に示すように、保持部材42は、荷台43と、荷台43に取り付けられた車輪45および持ち手47とからなる。荷台43は中央に開口を有する枠体である。車輪45は荷台43に対して上下方向に移動し、荷台43の高さを変更可能である。ドレーン材9は、荷台43の上面と、荷台43の車輪45の進行方向に平行な2つの側面とに固定される。各ドレーン材9に連結されたホース17は、持ち手47に沿って配置されてヘッダーパイプ19に連結される。
油回収システム41を用いて油層29の油を回収するとき、作業者は保持部材42の荷台43の高さを調整してドレーン材9の鉛直方向の位置を調節し、図4(b)に示すようにドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置する。油回収システム41では、ドレーン材9が直線状であり、その延伸方向は略水平方向である。そのため、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置すると、吸引部10の全体を油層29内に位置させることができる。
ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置したら、作業者が持ち手47を持って保持部材42を動かすことで荷台43を水平方向に移動させつつ、真空吸引部39を作動させてドレーン材9から油層29の油を吸引する。荷台43は枠体なので、荷台43の上面に固定されたドレーン材9は、吸引部10の上面および下面から油を吸引する。
図4(b)に示す状態から油の回収が進んで図4(c)に示すように油層29が浅くなった場合には、荷台43と車輪45の距離を縮めてドレーン材9の鉛直方向の位置を調整する。そして、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように再配置し、吸引部10の全体を油層29内に位置させる。
第2の実施形態においても、平板状のドレーン材9を保持部材42の荷台43に取り付けて、上部が開放された油層29にドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29に接触させることができる。特に、荷台43の上面に固定されたドレーン材9のように幅方向が略水平方向であれば、油層29が薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29に容易に接触させることができる。油層29が厚い場合には、荷台43の側面に固定されたドレーン材9のように幅方向が鉛直面に平行な方向のものを補助的に用いることも有効である。
第2の実施形態では、車輪45を有する保持部材42の荷台43にドレーン材9を取り付けるので、人力で保持部材42を水平方向に移動させることで、油層29に沿った方向に配置した状態のドレーン材9を容易に水平方向に移動させて油を吸引することができる。また、車輪45は荷台43に対して上下方向に移動可能なので、油層29の厚さが変化したときにドレーン材9の鉛直方向の位置を調整して油層29に追随させ、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように再配置することができる。そのため、油貯蔵施設23の底版25のような面積の広い範囲に溜まった廃油の層から油を効率よく回収することができる。
[第3の実施形態]
図5は、油回収システム51を示す図である。図5(a)は油回収システム51の平面図である。図5(b)(c)は図5(a)に示す線A−Aによる断面図であり、油回収システム51を用いた油の回収方法を示す。油回収システム51は、保持部材52が浮体である点で第1の実施形態の油回収システム1と主に異なる。第3の実施形態では、油回収システム51を用いて油貯蔵施設の底版25上に溜まった油層29の油を回収する。
図5に示すように、油回収システム51では、保持部材52がフレーム53、フロート54、持ち手55を有する。フレーム53は中央に開口を有する枠体であり、フロート54を取り付けることによって浮体として機能する。フレーム53は、フロート54による浮力を調整することで鉛直方向の位置を調整可能である。持ち手55はフレーム53に取り付けられる。ドレーン材9は、フレーム53の上面に固定される。ホース17はフレーム53上に設けられたヘッダーパイプ19に連結される。
油回収システム51を用いて油層29の油を回収するとき、作業者はフロート54による浮力を調整して、図5(b)に示すようにドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置する。油回収システム51では、ドレーン材9が直線状であり、その延伸方向および幅方向は略水平方向である。そのため、ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置すると、吸引部10の全体を油層29内に位置させることができる。
ドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置したら、作業者が持ち手55を持って動かすことで保持部材52を水平方向に移動させつつ、真空吸引部39を作動させてドレーン材9から油層29の油を吸引する。フレーム53は枠体なので、フレーム53の上面に固定されたドレーン材9は、吸引部10の上面および下面から油を吸引する。
ここで、ドレーン材9を取り付けた保持部材52はフロート54の浮力によって油層29の液面に浮かんでいるので、図5(b)に示す状態から油の回収が進んで図5(c)に示すように油層29が浅くなるにつれて、保持部材52は油層29の液面に対する鉛直方向の位置が不変のまま、油層29の液面とともに下降する。そのため、ドレーン材9も油層29に沿って配置された状態で油層29の液面とともに下降する。なお、必要であれば、フロート54による浮力を調整することによって油層29の液面に対するドレーン材9の鉛直方向の位置を変化させてもよい。
第3の実施形態においても、平板状のドレーン材9を保持部材52のフレーム53に取り付けて、上部が開放された油層29にドレーン材9を延伸方向が油層29に沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29に接触させて油を効率よく吸引することができる。ドレーン材9は幅方向が略水平方向となるように保持部材52に取り付けられているので、油層29が薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29に容易に接触させることができる。
第3の実施形態では、フロート54を有する保持部材52にドレーン材9を取り付けるので、人力で保持部材52を水平方向に移動させることで、油層29に沿った方向に配置した状態のドレーン材9を容易に水平方向に移動させて油を吸引することができる。また、フロート54を有する保持部材52を用いるので、油層29の厚さが変化したときに油層29の液面にドレーン材9の鉛直方向の位置を追随させたり、油層29の液面に対するドレーン材9の鉛直方向の位置を調整したりすることができる。そのため、油貯蔵施設23の底版25のような面積の広い範囲に溜まった廃油の層から油を効率よく回収することができる。
なお、第2、第3の実施形態では枠状の荷台43やフレーム53に網を取り付けて、網によってドレーン材9の落下を防いでもよい。また、第2、第3の実施形態では枠状の荷台43やフレーム53の上面にドレーン材9を固定したが、下面に固定してもよい。
[第4の実施形態]
図6は、油回収システム61を示す図である。図6(a)は油回収システム61の平面図である。図6(b)は図6(a)に示す線B−Bによる断面図であり、油回収システム61を用いた油の回収方法を示す。油回収システム61は、保持部材が浮体である点で第1の実施形態の油回収システム1と主に異なる。
図6に示す油層29aは、事故などによって河川や海洋などに流出した油が河川や海洋の液面49に浮遊することで形成される。液面49にはフロート59とスカート部63とからなるオイルフェンス57が設置され、オイルフェンス57の外側(図6(a)(b)の右方向)への油層29aの拡散が遮断されている。第4の実施形態では、油回収システム61を用いて、この油層29aの油を回収する。
図6に示すように、油回収システム61では、保持部材として油吸着マット62が用いられる。油吸着マット62は油層29a内に浮かぶ浮体である。ドレーン材9は、油吸着マット62に埋め込まれる。ホース17は油吸着マット62付近に設けられたヘッダーパイプ19に連結される。
油回収システム61を用いて油層29aの油を回収するときは、図6に示すようにドレーン材9が埋め込まれた油吸着マット62を油層29aに浮かべて、ドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置する。油回収システム61では、ドレーン材9が直線状であり、その延伸方向および幅方向は略水平方向である。そのため、ドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置すると、吸引部10の全体を油層29a内に位置させることができる。
ドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置したら、図示しない真空吸引部を作動させる。油吸着マット62は油層29aの油を吸収しているので、真空吸引部を作動させると、ドレーン材9は油吸着マット62に吸収された油を吸引部10の上面および下面から吸引する。油吸着マット62は浮力によって油層29aの液面に浮かんでいるので、油の回収が進んで油層29aが薄くなるにつれて、油吸着マット62は油層29aの液面に追随して下降する。
第4の実施形態では、平板状のドレーン材9を保持部材である油吸着マット62に埋め込み、上部が開放された油層29aにドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置することにより、油吸着マット62が油層29aから吸収した油をドレーン材9の油吸着マット62に接触する面から吸引することができる。ドレーン材9は幅方向が略水平方向となるように油吸着マット62に埋め込まれているので、油層29aが薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29aに容易に接触させることができる。
第4の実施形態では、油回収システム61とオイルフェンス57とを併用することで、油層29aの拡散防止と油の回収とを同時に実施できる。油吸着マット62のみを用いて油層29aの油を回収する場合は油の吸着量を超えた油吸着マット62を順次交換する必要があるが、油回収システム61を用いれば、ドレーン材9から油吸着マット62が吸収した油を回収できるので油吸着マット62の交換が不要となる。または油吸着マット62を頻繁に交換する必要がなくなる。
なお、第4の実施形態ではオイルフェンス57に対してドレーン材9の延伸方向が直交するように油回収システム61を設置したが、オイルフェンス57に対するドレーン材9の方向はこれに限らず、例えばオイルフェンス57とドレーン材9の延伸方向とが平行であってもよい。また、第4の実施形態では油吸着マット62にドレーン材9を埋め込んだが、油吸着マット62の上面や下面にドレーン材9を取り付けてもよい。
[第5の実施形態]
図7は、油回収システム75を用いた油の回収方法を示す図である。油回収システム75は、保持部材が浮体である点で第1の実施形態の油回収システム1と主に異なる。第5の実施形態では、油回収システム75を用いて河川や海洋などの液面49に浮遊する油層29aの油を回収する。
図7に示すように、油回収システム75では、保持部材としてボートの船体77が用いられる。船体77は液面49に浮かぶ浮体である。ドレーン材9は、船体77の底面や側面に固定される。ホース17は船体77に設けられたヘッダーパイプ19に連結される。
油回収システム75を用いて油層29aの油を回収するときは、図7に示すようにドレーン材9が固定された船体77を液面49に浮かべて、ドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置する。延伸方向が油層29aに沿った方向とは、ドレーン材9の吸引部10の大部分が油層29a内に位置するような方向である。油回収システム75ではドレーン材9の延伸方向が途中で曲がっているが、ドレーン材9の延伸方向が油層29aに沿った方向とは、例えばドレーン材9の船体77の底面に沿った範囲において、第1の実施形態と同様に延伸方向が油層29aの液面に対して0度から45度(望ましくは0度から30度)の角度を成すような方向とする。
ドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置したら、作業者がボートを操作して船体77を水平方向に移動させつつ、図示しない真空吸引部を作動させてドレーン材9を用いて油層29aの油を吸引する。このとき、複数のドレーン材9のうち吸引部10の表面積の一部(例えば1/2未満)しか油層29aに接触していないものについては、ホース17のバルブ21を閉鎖して吸引を行わないことが望ましい。これは、吸引部10の表面積の大部分が油層29に接触せずに空中や水中に露出していると、空気や水を多く吸引してしまうためである。
このように、第5の実施形態によれば、平板状のドレーン材9を保持部材である船体77に取り付けて、上部が開放された油層29aにドレーン材9を延伸方向が油層29aに沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29aに接触させて油を効率よく吸引することができる。特に、幅方向が略水平方向となるように船体77に取り付けられたドレーン材9では、油層29aが薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29aに容易に接触させることができる。
第5の実施形態では、ボートを操作して船体77を水平方向に移動させることで、油層29aに沿った方向に配置した状態のドレーン材9を容易に水平方向に移動させて油を吸引することができる。そのため、海洋や河川の液面49のような面積の広い範囲に浮遊する油層29aから油を効率よく回収することができる。第5の実施形態においても、油回収システム75と図示しないオイルフェンスとを併用すれば、油層29aの拡散防止と油の回収とを同時に実施できる。
[第6の実施形態]
図8は、油回収システム81を用いた油の回収方法を示す。油回収システム81は、保持部材が浮体である点で第1の実施形態の油回収システム1と主に異なる。
図8に示す油水分離槽65は、油と水とが混合された液体を分離するための槽である。油水分離槽65では、まず、矢印に示すように管69−1から槽67−1に油と水とが混合された液体を取り入れる。槽67−1内では、液中に分散した油が分離されて油層29b−1となって液面49b−1上に浮遊し、液面49b−1より下方の液体が管69−2を介して槽67−2に移動する。槽67−2内では、液中に分散した油が分離されて油層29b−2となって液面49−2上に浮遊し、液面49b−2より下方の液体が管69−3を介して槽67−3に移動する。液体は移動を重ねるにつれて含まれる油類が減少し、槽67−3からは管69−4を介して水が取り出される。第6の実施形態では、油回収システム81を槽67−1、67−2に設置して、油水分離槽65の液面49b−1、49b−2に浮遊する油層29b−1、29b−2の油を回収する。
油回収システム81では、保持部材として浮体であるフロート79が用いられ、フロート79にドレーン材9が固定される。ホース17は図示しないヘッダーパイプに連結されてもよいし、ヘッダーパイプを介さずに真空吸引部に連結されてもよい。
油回収システム81を用いて油層29b−1、29b−2から油を回収するときは、ドレーン材9を延伸方向が油層29b−1、29b−2に沿った方向となるように配置する。油回収システム81では、ドレーン材9が直線状であり、その延伸方向および幅方向は略水平方向である。そのため、ドレーン材9を延伸方向が油層29b−1、29b−2に沿った方向となるように配置すると、吸引部10の全体を油層29b−1、29b−2内に位置させることができる。
ドレーン材9を延伸方向が油層29b−1、29b−2に沿った方向となるように配置したら、図示しない真空吸引部を作動させて、ドレーン材9の吸引部10の上面および下面から油層29b−1、29b−2の油を吸引する。油の回収が進んで油層29b−1、29b−2が薄くなると、フロート79は油層29b−1、29b−2の液面に対する鉛直方向の位置が不変のまま、油層29b−1、29b−2の液面とともに下降する。そのため、ドレーン材9も油層29b−1、29b−2に沿って配置された状態で油層29b−1、29b−2の液面とともに下降する。
このように、第6の実施形態によれば、平板状のドレーン材9を上部が開放された油層29b−1、29b−2にドレーン材9を延伸方向が油層29b−1、29b−2に沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29b−1、29b−2に接触させて油を吸引することができる。ドレーン材9は幅方向が略水平方向となるようにフロート79に取り付けられているので、油層29b−1、29b−2が薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29b−1、29b−2に容易に接触させることができる。
第6の実施形態では、油層29b−1、29b−2から油を吸引することにより、槽67−1、67−2内の液体中から油を除去して油の占める割合を低減することができるので、油水を効率よく分離できる。また、油を除去して液体の体積を減少させることで油水分離槽を小型化できる。
[第7の実施形態]
図9は、油回収システム81を用いた油の回収方法を示す図である。図9(a)は油貯蔵施設23aの敷地の平面図、図9(b)は図9(a)に示す線C−Cによる断面図である。
図9に示す油貯蔵施設23aでは、敷地内の地盤73に溝71が形成される。溝71は、地下水の流れの下流側の敷地境界付近に形成される。油貯蔵施設23aから漏洩した油が地盤73中の地下水上を拡散すると、地盤73から溝71に油が浸入し、溝71内に溜まった液面49c(地下水層)上に油層29cが浮遊する。第7の実施形態では、油回収システム81を用いて液面49cに浮遊する油層29cの油を回収する。
油回収システム81を用いて油層29cから油を回収するときは、図9に示すようにドレーン材9を延伸方向が油層29cに沿った方向となるように配置する。上記したように油回収システム81ではドレーン材9が直線状であり、延伸方向および幅方向が略水平方向であるため、ドレーン材9を延伸方向が油層29cに沿った方向となるように配置すると、吸引部10の全体を油層29c内に位置させることができる。
ドレーン材9を延伸方向が油層29cに沿った方向となるように配置したら、真空吸引部39を作動させて、ドレーン材9の吸引部10の上面および下面から油層29cの油を吸引する。油の回収が進んで油層29cが薄くなると、ドレーン材9は油層29cに沿って配置された状態で油層29cの液面とともに下降する。また、地下水の増減によって液面49cが上下すると、フロート79が上下することによってドレーン材9も油層29cに沿って配置された状態で油層29cの液面とともに上下する。
このように、第7の実施形態においても、平板状のドレーン材9を上部が開放された油層29cにドレーン材9を延伸方向が油層29cに沿った方向となるように配置することにより、ドレーン材9の面状の吸引部10を油層29cに接触させて油を吸引することができる。ドレーン材9は幅方向が略水平方向となるようにフロート79に取り付けられているので、油層29cが薄い場合にもドレーン材9の吸引部10の大部分を油層29cに容易に接触させることができる。
第7の実施形態では、溝71内の油層29cから油を吸引することにより、油貯蔵施設23aから漏洩した油を敷地境界内で回収することができるので、敷地外への油の流出を防止できる。
第6、第7の実施形態では保持部材としてフロート79を用いたが、他の治具を用いてもよい。例えば、油水分離槽の各槽の隔壁や溝71の壁面に引っ掛ける方式の治具などを保持部材として用いてもよい。
各実施形態では、延伸方向に平行で幅方向に直交する断面が直線状または緩やかに湾曲しているドレーン材9を用いたが、ドレーン材9の形状はこれらに限らない。図10は、他のドレーン材9c、9dの延伸方向に平行で幅方向に直交する断面を示す図である。図10(a)はドレーン材9cの断面を示す図、図10(b)はドレーン材9dの断面を示す図である。
図10(a)に示すドレーン材9cは、延伸方向に平行で幅方向に直交する断面が、上に凸の湾曲部と下に凸の湾曲部とを交互に有する波状である。図10(b)に示すドレーン材9dは、延伸方向に平行で幅方向に直交する断面が、上に凸の屈曲部と下に凸の屈曲部とを交互に有する三角波状である。
ここで、図10に示すドレーン材9c、9dにおける延伸方向とは、個々の凹凸面の延びる方向ではなく、ドレーン材9c、9dの全体での長さ方向、すなわち図10における左右の方向である。ドレーン材9c、9dを油層に沿った方向に配置するとは、ドレーン材9c、9dの全体での長さ方向が油層に沿った方向となるように配置することを言う。
ドレーン材9c、9dと通常のドレーン材9との長さあたりの吸引部の表面積を比較すると、ドレーン材9c、9dの方が通常のドレーン材9よりも大きい。そのため、油層に十分な油が存在する状態で真空吸引部を用いて吸引すれば、ドレーン材9c、9dを用いた方が効率よく油を回収することができる。また、ドレーン材9c、9dを用いれば、油層の位置が下降した場合に下に凸の部分の表面に油をトラップさせて吸引することができる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1、31、41、51、61、75、81………油回収システム
2、32、42、52………保持部材
3………シャベル部
5、45………車輪
7、37、47、55………持ち手
9、9a、9b、9c、9d………ドレーン材
10………吸引部
11、13………シール材
12………先端
14………後端
15………キャップ
16………側面
17、22………ホース
18………底面
19………ヘッダーパイプ
20………背面
21………バルブ
23、23a………油貯蔵施設
25………底版
27………排液口
29、29a、29b−1、29b−2、29c………油層
33………スコップ部
35………孔
39………真空吸引部
43………荷台
49、49b−1、49b−2、49b−3、49c………液面
53………フレーム
54、59、79………フロート
57………オイルフェンス
62………油吸着マット
63………スカート部
65………油水分離槽
67−1、67−2、67−3………槽
69−1、69−2、69−3、69−4………管
71………溝
73………地盤
77………船体

Claims (13)

  1. 上部が開放された油層に、延伸方向が前記油層に沿った方向となるように配置された平板状のドレーン材と、
    一端が前記ドレーン材に連結され、他端が延伸している吸引ホースと、
    前記吸引ホースの他端に連結された真空吸引部と、
    を具備することを特徴とする油回収システム。
  2. 前記ドレーン材が、幅方向が略水平方向となるように配置されることを特徴とする請求項1記載の油回収システム。
  3. 前記ドレーン材の延伸方向に平行で幅方向に直交する断面が、湾曲部または屈曲部を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油回収システム。
  4. 平板状のドレーン材と、
    一端が前記ドレーン材に連結され、他端が延伸している吸引ホースと、
    前記吸引ホースの他端に連結された真空吸引部と、
    を具備する油回収システムを用い、
    前記ドレーン材を保持部材に取り付け、上部が開放された油層に前記ドレーン材を延伸方向が前記油層に沿った方向となるように配置して、前記油層の油を吸引することを特徴とする油回収方法。
  5. 前記保持部材は前記ドレーン材の鉛直方向の位置を調節可能であり、
    前記ドレーン材の吸引部が前記油層に接触するように前記ドレーン材の鉛直方向の位置を調整しつつ、前記ドレーン材を用いて前記油層の油を吸引することを特徴とする請求項4記載の油回収方法。
  6. 前記保持部材を水平方向に移動させつつ、前記ドレーン材を用いて前記油層の油を吸引することを特徴とする請求項4または請求項5記載の油回収方法。
  7. 前記保持部材が浮体であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の油回収方法。
  8. 前記保持部材が油吸着マットであり、前記油吸着マットに吸収された前記油層の油を前記ドレーン材を用いて吸引することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の油回収方法。
  9. 前記保持部材が車輪を有することを特徴とする請求項4から請求項6のいずれかに記載の油回収方法。
  10. 前記油層が、油貯蔵施設の底に溜まった廃油の層であることを特徴とする請求項4から請求項9のいずれかに記載の油回収方法。
  11. 前記油層が、オイルフェンスの内側に囲い込まれた水の液面に浮遊することを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の油回収方法。
  12. 前記油層が、油水分離槽に溜まった水の液面に浮遊することを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の油回収方法。
  13. 前記油層が、地盤に設けられた溝内に浸入した地下水層の液面に浮遊することを特徴とする請求項4から請求項8のいずれかに記載の油回収方法。
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