JP2021087619A - 保湿ペーパーの製造方法およびその方法により製造された保湿ペーパー製品 - Google Patents

保湿ペーパーの製造方法およびその方法により製造された保湿ペーパー製品 Download PDF

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Abstract

【課題】ティシュペーパーに保湿剤を充分に浸透させ、且つ、保湿剤を馴染ませるために、より適切にエージングを実施するようにして、保湿剤による効果が十分に得られる保湿ペーパーの製造方法を提供する。【解決手段】保湿剤が添加された保湿ペーパーの製造方法であって、抄紙工程で製造されたペーパーに保湿剤を塗布する工程を含む塗工工程S2と、保湿剤が塗布された保湿ペーパーをロール状にしたペーパーロールをエージングエリアに所定時間保管するエージング工程S4と、を含み、エージングエリアの保管環境は、温度が30℃以上で且つ湿度が75%RH以上である。【選択図】図2

Description

本件は、保湿剤が添加された保湿ペーパーに関する。
従来、肌触りを良くするため、保湿剤を添加されたティシュペーパーが広く使用されている。
このようなティシュペーパーの製造としては、原反ロールから引き出された連続シートに対して保湿剤を塗布して巻き取り、塗布後のロール状の連続シート(以下、単にシートともいう)を所定時間エージングし保湿剤をシートに馴染ませ、その後製品幅に裁断され折り畳まれることによって、保湿剤が添加されたティシュペーパーが製造される。この製造については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2011−207580号公報
ところで、上記のようにエージングによって保湿剤をシートに馴染ませる際に、エージングさせる空間の温度や湿度などの保管する環境が、製品に影響することが判明した。
例えば、高温環境下でエージングを行うと、シートへの保湿剤の馴染みの進行と共に保湿剤の揮発が進んでしまい、シートの保湿剤の含有量が減少してしまい、保湿剤の効果が低下してしまう。
保湿剤をシートに馴染ませるエージング工程において、保湿剤の揮発を抑えるため、塗布後のロール状の連続シートをプラスチック製フィルムで覆うことがあるが、この場合にも、エージング時の温度や湿度などの保管環境に影響されるものと考えられる。
これらの点について、特許文献1に記載された発明では考慮されておらず、ティシュペーパーに保湿剤を馴染ませる最適な方法は依然として改良の余地がある。
なお、紙に保湿剤を塗布した製品は、現状では、いわゆる保湿ティシュと呼ばれるティシュペーパーが中心であるが、例えばトイレットペーパーなど他の衛生用紙類においても保湿剤を塗布することで紙質の改善を図ることができる。これらの保湿剤を塗布された紙類(「保湿ペーパー」という)の全般において、上記エージングによって紙類に保湿剤を馴染ませる最適な方法には改良の余地がある。
本件の目的は、ティシュペーパーに保湿剤を充分に浸透させ、且つ、保湿剤を馴染ませるために、より適切にエージングを実施するようにして、保湿剤による効果が十分に得られる保湿ペーパーの製造方法を提供することにある。
本件にかかる保湿ペーパーの製造方法は、保湿剤が添加された保湿ペーパーの製造方法であって、抄紙工程で製造されたペーパーに保湿剤を塗布する工程を含む塗工工程と、前記保湿材を塗布された保湿ペーパーをエージングエリアに所定時間保管するエージング工程と、を含み、前記エージングエリアの保管環境は、温度が30℃以上で且つ湿度が75%RH以上であることを特徴としている。
前記エージングエリアの保管環境は、温度が33〜46℃で且つ湿度が80%RH以上であることが好ましい。
前記塗工工程における前記保湿剤の温度が34〜48℃であることが好ましい。
前記塗工工程と前記エージング工程との間に、前記ペーパーロールを非透水性部材で覆うカバー工程を備えていることが好ましい。
前記所定時間は、3時間以上12時間以下であることが好ましい。
前記ペーパーロールは、前記保湿剤の塗布開始から、60分以内に前記非透水性部材で覆われることが好ましい。
前記塗工工程は、前記保湿剤が塗布された保湿ペーパーを巻き取ってロール状にする巻取り工程を含み、前記巻取り工程と前記カバー工程との間に5分以上の間隔を空けることが好ましい。
前記エージング工程では、前記非透水性部材で覆われた前記ペーパーロールを、前記ペーパーロールの巻き軸が垂直になる姿勢で前記エージングエリアに保管することが好ましい。
前記非透水性部材は、袋状となっており、前記カバー工程では、前記エージングエリア内において板状部材に前記ペーパーロールを、その巻き軸が垂直になるように設置して、前記袋状の非透水性部材を覆いかぶせ、前記袋状の非透水性部材の開口部を前記板状部材に固定することが好ましい。
前記塗工工程は、前記抄紙工程で製造されたペーパーの両面に前記保湿剤を塗布する工程を含むことが好ましい。
前記エージング工程の後の前記ペーパーロールから引き出した保湿ペーパーを所望の幅に切断する工程と、前記切断された保湿ペーパーを折り畳む工程と、前記折り畳まれた保湿ペーパーの束をカートンに充填する工程と、をさらに含み、前記折り畳む工程は、ロータリー式またはマルチスタンド式のインターフォルダを含む設備において行われることが好ましい。
前記非透水性部材は、プラスチック製フィルムで構成されていることが好ましい。
前記プラスチック製フィルムは、ポリプロピレンまたはポリエチレンを含むことが好ましい。
また、本件にかかる保湿ペーパー製品は、上記の保湿ペーパーの製造方法により製造された保湿ペーパーをカートンに充填したものである。
本方法によれば、保湿ペーパーのエージングエリアの保管環境の温度が30℃以上と常温域(25〜15℃)あるいは常温の基準温度(20℃)に比べて比較的高温であるため、ペーパーに保湿剤が馴染みやすくエージング時間を短縮させることができる。この反面、保管環境の温度が高温であるほど、保湿材の揮発が進行し易いが、保管環境の湿度が75%RH以上と常湿の基準湿度(65%RH)に比べて比較的高湿度であるため、保湿材の揮発の進行が抑制されて、保湿剤の含有量が保持され、保湿剤による所望の効果を確保することができる。
一実施形態に係る保湿ペーパーの製造方法のうち塗工工程を行う装置のブロック図である。 一実施形態に係る保湿ペーパーの製造方法のフローである。 一実施形態に係る保湿ペーパーの製造方法の塗工工程における温度について説明する模式図〔図3(a)〕及びエージング工程における温度,湿度について説明する模式図〔図3(b)〕である。
本発明による保湿ペーパーの製造方法の一実施形態について、図1および図2を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、保湿ペーパーとして、保湿剤を添加されたティシュペーパー(保湿ティシュペーパー)を例示する。そこで、「保湿ペーパーの製造方法」については「ティシュペーパーの製造方法」と呼んで説明する。ただし、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態によるティシュペーパーの製造方法は、抄紙工程、塗工工程、カバー工程、エージング工程、およびカートン充填工程の5つの工程を含むものである。
抄紙工程を行う抄紙装置(抄紙手段)は、抄紙原料から複数の第1次原反ロールを製造する。
抄紙原料としてのパルプスラリーに含まれるパルプ成分としては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては、例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)のような化学パルプが挙げられる。また、木材パルプとしては、例えば、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)のような半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)のような機械パルプが挙げられる。非木材パルプとしては、例えば、コットンリンターやコットンリントのような綿系パルプ、麻、麦わら、バガスのような非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられる。脱墨パルプとしては、例えば、古紙を原料とし、脱墨することで得られるパルプが挙げられる。なお、パルプ成分には、上記のパルプのうちの1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。パルプ成分としては、針葉樹パルプおよび広葉樹パルプから選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。中でも、パルプ成分としては、針葉樹パルプと広葉樹パルプとを併用することが好ましく、針葉樹クラフトパルプ(NKP)と広葉樹クラフトパルプ(LKP)とを併用することがより好ましい。
本実施形態では、パルプスラリーは、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)70質量%と、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)30質量%との混合物を用意し、この混合物0.1質量部に対して水99.9質量部を添加し調製したものである。ただし、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)との混合比率(質量%の比率)は、20:80〜80:20の範囲で調整することができる。
また、本実施形態では、第1次原反ロールに巻かれた連続シート(原紙)は、上記パルプスラリーを、2層抄きツインワイヤーフォーマーを用いて抄造した後、脱水および乾燥することで得られるものであって、坪量が15.1g/mのものである。
図1に本実施形態に係る、ティシュペーパーの製造方法のうち塗工工程を行う塗工装置(塗工手段)1のブロック図を示す。塗工装置1は、複数の第1次原反ロールWR1a,WR1b(両者を区別しない場合は、符号WR1で示す)から引き出された(または繰り出された)連続シート(1プライのティシュペーパー)を重ねるプライ工程を行うプライ部(プライ手段)RPと、プライされた連続シートに対して保湿剤を塗布する塗布工程を行う塗布部(塗布手段)2とを含んで構成される。
本実施形態では、塗工工程において、抄紙工程にて抄紙された2本の第1次原反ロールWR1を塗工エリアに移動させ、図1に示すように、塗工装置1にセットする。第1次原反ロールWR1に巻かれた連続シートW1は、プライするときに内側になる内側面(すなわち接着面)FBと、外側になる外側面FFとを有する。そして、塗工装置1は、図1に示すように、巻戻しリールRU1aによって第1次原反ロールWR1aから加工速度VUaで繰り出された1層の連続シートW1の内側面FBと、巻戻しリールRU1bによって第1次原反ロールWR1bから加工速度VUbで繰り出された1層の連続シートW1の内側面FBと、をプライ部RPにおいて重ね合わせ、第1層F1と第2層F2とを有する2層の積層連続シート(2プライのティシュペーパー)W2を製造する。次に、塗工装置1は、図1に示すように、プライされた積層連続シートW2に対して、塗布部2において、保湿剤を塗布する。保湿剤の塗布後、塗工装置1は、巻取りリールRWによって、保湿剤が塗布された積層連続シートW2を巻き取り、第2次原反ロールWR2を製造する。その後、当該第2次原反ロールWR2は、後述のエージング用カバー部材で覆われることが可能な大きさにカットされる。このカットされたロールを、以下「第1ロール(ペーパーロール)」という。
保湿剤としては、例えば、アロエエキス、延命草エキス、オトギリソウエキス、オオムギエキス、オレンジエキス、海藻エキス、カミツレエキス、キューカンバエキス、コンフリーエキス、ゴボウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シソエキス、セージエキス、デュークエキス、冬虫夏草エキス、ドクダミエキス、ハタケシメジエキス、ビワエキス、ブドウ葉エキス、フユボダイジュエキス、プルーンエキス、ヘチマエキス、ボタンピエキス、マイカイエキス、モモノハエキス、ユリエキス、リンゴエキス、アーモンド油、オリーブ油、ゴマ油、サフラワー油、ジメチルシリコーン、シリコーン油、変性シリコーン、大豆油、椿油、ヒマシ油、ホホバ油、ミンク油、ヤシ油、ラノリン、アラビノース、ガラクトース、キシロース、グルコース、ショ糖、ソルビトール、フルクトース、マルトース、マルチトール、マンノース、ミツロウ、ヒアルロン酸、プラセンタエキス、ラムノース、キシロビオース、キシロオリゴ糖、チューベローズポリサッカライド、トリサッカライド、トレハロース、可溶性コラーゲン、グリチルリチン、コンドロイチン硫酸、ジグリセリン、スクワラン、セラミド類似化合物、トリグリセリン、尿素、ビタミンCリン酸エステルカルシウム塩、ビタミンE、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒノキチオール、流動パラフィン、ワセリン、多価アルコール等が挙げられる。これらの保湿剤の中でも、アロエエキス、延命草エキス、オトギリソウエキス、コンフリーエキス、シソエキス、セージエキス、セラミド類似化合物、ドクダミエキス、ハタケシメジエキス、ビワエキス、フユボダイジュエキス、ボタンピエキス、ヒマシ油、ホホバ油、ラノリン、ヒアルロン酸、プラセンタエキス、ラムノース、キシロオリゴ糖、可溶性コラーゲン、グリセリン、コンドロイチン硫酸、スクワラン、尿素および多価アルコールが好ましい。多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。中でも、保湿剤は、グリセリンを含むことが好ましい。保湿剤には、上記化合物のうちの1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態では、保湿剤として、グリセリン85質量%と水15質量%とを含有するものを使用した。そして、当該構成の保湿剤を、オフセットグラビア方式を用いて2プライの原紙に塗布した。ただし、グリセリンと水とを含有する保湿剤におけるグリセリンと水との比率(質量%の比率)は、70:30〜85:15の範囲で調整することができる。
なお、塗布工程において、積層連続シートW2に塗布する保湿剤は、その温度を、34〜48℃程度の塗布温度域に、より好ましくは38〜42℃程度の塗布温度域に管理される。例えば夏季のように外気温が比較的高い場合には、塗布温度域の中でも比較的低い34〜38℃程度の温度に管理される。また、冬季のように外気温が比較的低い場合には、塗布温度域の中でも比較的高い42〜48℃程度の温度に管理される。なお、通常、保湿剤を加温し、その加温の程度を調整することで塗布温度域に管理する。本実施形態では、図3(a)に示すように、38〜42℃程度の塗布温度域に管理される。
このように、保湿剤の塗布温度域を比較的高温に管理するのは、保湿剤の粘性を低下させてシートW2への保湿剤の浸透性を確保するためである。つまり、保湿材は、低温になるほど粘性が高まり塗布した紙シートに浸透し難い。そこで、保湿材を比較的高温に管理して粘性を低下させて塗布後の紙シートへの浸透の促進を図るようにしている、ただし、保湿剤の温度が高過ぎると揮発しやすくなるので、粘性を低下させ且つ揮発が促進されない温度として、34〜48℃程度の塗布温度域に、より好ましくは38〜42℃程度の塗布温度域に管理している。
また、気温が比較的低い場合には、塗布後に保湿材の温度が低下するため、この低下分を見込んで保湿材の温度を比較的高い42℃程度の温度に管理している。
なお、本実施形態では、塗工装置1がプライ工程を行う手段を含んでいるがこの限りでなく、塗工装置1がプライ工程を行う手段を含まずに、塗布工程とプライ工程とを別々に行ってもよい。つまり、先にプライ工程によって2層にされた積層連続シートを巻き取り、巻き取ったロールを塗工エリアに移動させ、当該ロールから引き出した積層連続シートに対して保湿剤を塗布してもいい。この際、抄紙工程で製造された1プライのティシュペーパー(連続シート)は、2プライで重ねられた状態で巻かれてロール状になっている。このロール状のティシュペーパーを第2ロール(ペーパーロール)としたとき、当該第2ロールの巻径は、1100mm以下であることが好ましく、巻幅(ロール幅)は、200mm以上2500mm以下であることが好ましく、巻長さ(ロール長)は、1000m以上7000m以下であることが好ましい。本実施形態では、当該第2ロールの巻幅は1200mmであり、巻長さは5000mである。
また、本実施形態では、塗布部2によって、積層連続シートW2の片面だけ保湿剤が塗布されているが、積層連続シートW2の両面に保湿剤が塗布されてもよい。
この構成により、ティシュペーパー全体に保湿剤を馴染ませる速度が速くなり、生産性を向上させることができる。
本実施形態では、塗工工程は、保湿剤が塗布された連続シートを巻き取ってロール状にする巻取り工程を含むが、その巻取り工程とカバー工程との間に5分以上30分以内の間隔を空ける。これは、第1ロールにおいて、最も外側に位置するシート、つまり、後述のエージング用の非透水性部材に接触する可能性が高いシートの保湿剤を適度に揮発させ、非透水性部材で覆いやすくするためである。本実施形態では、上記巻取り工程とカバー工程との間隔(つまり、塗布終了(巻き取り後)からカバー開始までの時間)は10分である。
図3(b)に示すように、保湿剤が塗布された第1ロール3は、エージングエリア4に移動され、その巻き軸が垂直になる姿勢でパレット(板状部材)5に設置され、パレット5に載せたまま、床面または棚に保管される。
エージングエリア4の保管環境は、本実施形態では、温度(保管温度)が40℃前後(ここでは、38〜42℃)で且つ湿度(保管湿度)が80%RH以上に設定されている。こうした保管環境の管理は、湿度調整機能を有するエアコンディショナーを用いて行うことができる。
このエージングエリア4内の保管温度は、塗布工程において、積層連続シートW2に塗布する保湿剤の塗布温度域38〜42℃程度と一致又はほぼ一致している。上記のように、保湿剤の塗布温度域は、保湿剤の粘性を低下させてシートW2への保湿剤の浸透を促進する温度、すなわち、保湿剤をシートW2に速やかに浸透させるのに適した温度である。保湿剤のシートW2への浸透を促進できることは、塗布後の保湿剤のシートW2への馴染みを促進できることにつながる。
このような観点から、保管温度は40℃前後が好ましい。
また、エージング時の保管温度に変化があると、シートW2への保湿剤の馴染みにばらつきが生じ易い。このため、保温度変化は少ないほうが好ましい。
しかし、保管温度が40℃前後と高いと、シートW2への保湿剤の馴染みは促進されるものの、保湿剤の揮発が進んでしまい、シートの保湿剤の含有量が減少して保湿剤の効果が低下してしまう。ここでは、保管湿度を80%RH以上に管理することにより、保湿剤の揮発を抑制しているが、保管温度が高過ぎると、湿度を上げても保湿剤の揮発を抑制し難くなる。
そこで、保管温度は40℃前後とし保管湿度は80%RH以上としている。
ただし、シートへの保湿剤の馴染みの促進は弱まるものの、温度(保管温度)を33〜46℃で且つ湿度(保管湿度)を80%RH以上に設定しても、シートへの保湿剤の馴染みの促進程度はやや低下するものの、シートへの保湿剤の馴染みの促進と保湿剤の揮発の抑制とをバランスさせることが可能になる。さらに、保管温度の下限を30℃程度(常温域(25〜15℃)あるいは常温の基準温度(20℃)に比べて比較的高温)とし、保管湿度の下限を75%RH程度としても、シートへの保湿剤の馴染みの促進程度は低下するものの、シートへの保湿剤の馴染みの促進と保湿剤の揮発の抑制とをバランスさせることが可能になる。
本実施形態では、パレット5に設置された第1ロール3は、非透水性部材(例えば、プラスチック製フィルム6)で胴巻きにして覆われうる。本実施形態では、この限りでなく、パレット5に設置された第1ロール3は、袋状の非透水性部材(プラスチック製フィルム)6をかぶせられ、この袋状の非透水性部材(プラスチック製フィルム6)の開口6aをパレットに固定される。この構成により、胴巻きと比較して、第1ロールに対する密封性が向上し、保湿剤の揮発を抑制することができる。本実施形態では、後述のとおり、非透水性部材6の素材はポリプロピレンである。また、第1ロール3のエージングを行うエージングエリアは、専用のエリアでなくてもよく、エージングの保管環境さえ満たせば、上記塗工エリアやその他のエリアにおいて、エージングを行ってもよい。
第1ロールを覆う非透水性部材は、プラスチック製フィルムが好ましい。ここで、プラスチック製フィルムに機能を付与するために添加される添加剤等の低分子量成分は、プラスチック製フィルムの表面に表出しブリードする可能性があり、当該添加剤の臭いが、ティシュペーパーに移るおそれがある。本実施形態では、後述するように、エージング時間を3〜12時間にすることで、保湿剤の浸透性を確保すると共に上記添加剤の臭いの移りを抑制している。上記添加剤は、例えば、プラスチック製フィルムを柔らかくするために添加されている可塑剤や安定剤が挙げられる。
上記非透水性部材は、例えば、プラスチック製フィルムで構成されており、上記プラスチック製フィルムは、例えば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、ポリ塩化ビニル、ポリエステルなどを含む。上記プラスチック製フィルムは、PP(ポリプロピレン)またはPE(ポリエチレン)を含むことが好ましい。本実施形態では、上記非透水性部材の素材はポリプロピレンである。プラスチック製フィルムは、例えば、厚さ0.02mmのもので構成されうる。また、上記可塑剤の例としては、特に限定されないが、例えばPPランダム共重合体等が挙げられる。
また、カットされた第1ロールは、塗布部2による保湿剤の塗布開始から、60分以内にカバー部において非透水性部材で覆われ始める。これは、エージングエリアに移動する際に、保湿剤が不必要に揮発するのを抑制するためである。本明細書および特許請求の範囲において、「覆う」とは、いわゆる、物の上や外側に他の物をかぶせる意味の「覆う」のほか、「包む」や、「密封する」を含むものとして参照される。本実施形態では、カットされた第1ロールは、塗布部2による保湿剤の塗布開始から、50分以内にカバー部において非透水性部材で覆われ始める。
非透水性部材によって覆われた第1ロールは、エージングエリアにおいて、保湿剤を馴染ませるエージングを行うため、カバー工程の後、エージングエリアに所定時間設置したままにしておかれる。当該所定時間は、その効果を有効に発揮する上で、3時間以上12時間以下であることが好ましく、3時間以上6時間以下であることがより好ましい。本実施形態では、当該所定時間は4時間である。
エージング時間の下限値はシートW2への保湿剤の浸透性を確保するために必要な最低限の値であり、エージング時間を3時間以上とすれば保湿剤の浸透性を確保することができる。
エージング時間の上限値は添加剤の臭いの移りを抑制するために必要な値であり、エージング時間を12時間以下に抑えれば添加剤の臭いの移りを抑制することができ、エージング時間を6時間以下に抑えれば添加剤の臭いの移りをより一層抑制することができる。
エージング工程が行われるエージングエリア内の保管環境は、保管温度が40℃前後(38〜42℃)で且つ保管湿度が80%RH以上に設定されている。これにより、シートW2への保湿剤の馴染みを促進しつつ、保湿剤の揮発を抑えることができ、エージング時間を短縮しながら保湿剤が所定量含有されたティシュペーパーを得ることができる。
保管温度を40℃前後とし、保管湿度が80%RH以上とするため、特に、高温多湿の夏季には、エアコンディショナーによる温度調整量や湿度調整量が少なくなり、エアコンディショナーに要する電力を抑えることができる。
また、本実施形態では、保管温度を40℃前後の所定範囲内(38〜42℃)に保持しているので、シートW2の各部に保湿剤が均一に馴染むようになり、保湿ティシュペーパーの品質が安定する。なお、保管湿度を80%RH以上に設定しているが、保管湿度についても一定に保持した方が、シートW2の各部に保湿剤を均一に馴染ませることができ好ましい。
カートン充填工程を行うカートン充填装置(カートン充填手段)は、エージング工程の後の第1ロールから引き出したティシュペーパーを所望の幅(例えば、製品幅)に切断(裁断)し、切断されたティシュペーパーを折り畳み、折り畳まれたティシュペーパーの束をカートンに充填する。当該折り畳む工程は、ロータリー式またはマルチスタンド式のインターフォルダを含む設備において行われる。上述したティシュペーパーの製造方法により製造されたティシュペーパーをカートンに充填することで、保湿剤が添加されたティシュペーパー製品が出来上がる。
図2は、本実施形態に係る、ティシュペーパーの製造方法のフローである。
抄紙工程S1において、抄紙手段は、抄紙原料から第1原反ロールを製造する。
塗工工程S2において、塗工手段(塗工装置1)は、塗工エリアに移動させられた2本の第1原反ロールから引き出された1層のティシュペーパーを2層に重ね合わせ、2プライのティシュペーパーの片面(または両面)に保湿剤を塗布し、そして、保湿剤塗布後のティシュペーパーを巻き取ってカットして第1ロールを製造する。
カバー工程S3において、保湿剤塗布後の第1ロールをエージングエリアに移動させ、エージングエリア内においてパレットに設置してプラスチック製フィルムで胴巻きにして覆う。または、例えば、図3(b)に示すように、パレット5に設置した第1ロール3に、袋状のプラスチック製フィルム6をかぶせ、当該袋の開口6aをパレット5に固定する。
エージング工程S4において、プラスチック製フィルム6で覆った第1ロール3は、エージングエリア4における所定の保管環境(保管温度が40℃前後で且つ保管湿度が80%RH以上)で、所定時間(例えば、3時間から12時間)、パレット5に設置したままにされ、ティシュペーパーに保湿剤を馴染ませる。
カートン充填工程S5において、カートン充填手段は、保湿剤を馴染ませた後の第1ロールから引き出したティシュペーパーを、製品幅に裁断した後に、ロータリー式またはマルチスタンド式のインターフォルダによって折り畳みカートンに充填する。
従来、保湿剤を添加した保湿ティシュペーパーの製造として、原反ロールから引き出された連続シートに対して保湿剤を塗布して巻き取り、塗布後のロール状の連続シートを所定時間エージングし保湿剤を連続シートに馴染ませ、その後製品幅に裁断され折り畳まれることによって、保湿剤が添加されたティシュペーパーが製造される。
ここで、保湿剤を上記連続シートに馴染ませる上記工程において、保湿剤の揮発を抑えるため、塗布後のロール状の連続シートをプラスチック製フィルムで胴巻きにした場合、連続シートに保湿剤を馴染ませる上記時間が長すぎると、巻いたプラスチック製フィルムの臭い(例えば、可塑剤の臭い)が、ティシュペーパーに移るおそれが生じる。一方、上記時間が短いと、保湿剤がティシュペーパーに充分に馴染まない可能性がある。
本実施形態によれば、上記非透水性部材が保湿剤塗布後のロール状のティシュペーパーを所定時間覆うので、保湿剤が不必要に揮発することが抑えられ、保湿剤をティシュペーパーに充分に浸透させることが可能となる。また、エージングする時間を一定の範囲に制限することによって、上記非透水性部材の臭いがティシュペーパーに移ることを抑制することが可能となる。
また、ティシュペーパー全体に充分に保湿剤が浸透し、ムラなく行き渡るため、肌触り感やしっとり感を向上させることができる。
さらに、従来と比較してエージング時間が短いため、製造にかける時間が短縮され、生産性を向上させることが可能となる。
<その他>
本発明は、上述した実施形態や随所に述べた変形例等に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。
例えば、上記実施形態易いその変形例に係るティシュペーパーは、2プライのものであるが、本発明ではこれに限られず、1プライや3プライ以上のものも適用可能である。
上記実施形態では、ロールを非透水性部材で覆ってエージングをしており、これにより、エージング時間の短縮が促進されると共に保湿剤の揮発が抑制されるが、ロールを非透水性部材で覆うことなくエージングをした場合にも、エージングの保管環境(保管温度及び保管湿度)を適切に管理することで、エージング時間の短縮と保湿剤の揮発抑制とを図ることができる。
上記実施形態では、第1ロール3をパレット5に設置してエージングを行っているが、エージングに際してパレット5に設置することは必須ではない。
また、上記実施形態では、保湿ペーパーとしてティシュペーパーを例示したが、本方法で製造しうる保湿ペーパーは、これに限るものではなく、トイレットペーパーやペーパータオル類などの衛生用紙をはじめとした種々の紙類に適当することができる。
WR1a、WR1b 第1次原反ロール
WR2 第2次原反ロール
RU1a、RU1b 巻戻しリール
RW 巻取りリール
RP プライ部
VUa、VUb 加工速度
W1 連続シート
W2 積層連続シート
FF 積層連続シートの外側面
FB 積層連続シートの内側面
F1 第1層シート
F2 第2層シート
1 塗工装置
2 塗布部
3 第1ロール
4 エージングエリア
5 パレット(板状部材)
6 プラスチック製フィルム(非透水性部材)

Claims (6)

  1. 保湿剤が添加された保湿ペーパーの製造方法であって、
    抄紙工程で製造されたペーパーに保湿剤を塗布する工程を含む塗工工程と、
    前記保湿剤が塗布された保湿ペーパーをロール状にしたペーパーロールをエージングエリアに所定時間保管するエージング工程と、を含み、
    前記エージングエリアの保管環境は、温度が30℃以上で且つ湿度が75%RH以上である
    ことを特徴とする保湿ペーパーの製造方法。
  2. 前記エージングエリアの保管環境は、温度が33〜46℃で且つ湿度が80%RH以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載の保湿ペーパーの製造方法。
  3. 前記塗工工程における前記保湿剤の温度が34〜48℃である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の保湿ペーパーの製造方法。
  4. 前記塗工工程と前記エージング工程との間に、前記ペーパーロールを非透水性部材で覆うカバー工程を備えている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の保湿ペーパーの製造方法。
  5. 前記所定時間は、3時間以上12時間以下である
    ことを特徴とする請求項4に記載の保湿ペーパーの製造方法。
  6. 請求項1〜5に記載の保湿ペーパーの製造方法により製造された保湿ペーパーをカートンに充填した
    ことを特徴とする保湿ペーパー製品。
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