JP2021087350A - ピンを有する電気機械用ステータ - Google Patents

Abstract

【課題】製造が容易な、ピンから作られた巻線を有するステータを提供する。【解決手段】電気機械用ステータ１は、ステータ１のスロット内に、ステータ中心までの距離が異なる同心円上に配置された複数のピン２，３を備え、各同心円は層を形成し、異なる層にあるピン２，３がそれぞれ互いに直列に接続されて巻線を形成する。第１のピンは第１のスロットの４ｎ−１層に、第２のピンは第２のスロットの４ｎ層に、第３のピンは第３のスロットの４ｎ−２層に、第４のピンは第４のスロットの４ｎ−３層に配置され、第２のスロットは、ステータ１の第１の周方向に第１のスロットまで放射状の第１の距離を有し、第３のスロットは第１のスロットに隣接し、第４のスロットは第２のスロットに隣接する。【選択図】図１

Description

本発明は、ピンを有する電気機械用ステータ、特に、ピンを有する電動機用ステータに関する。

電気機械は一般的に知られており、自動車を駆動するための電動機として使用されることが多くなっている。電動機は、ステータとロータとを備える。

ステータは、巻線が案内される複数のスロットが形成されている。巻線は、絶縁された銅棒から作られる、いわゆるピンとして形成されていてもよい。ロータは、ステータ内に配置され、ロータシャフトに連結されている。

このようなピン、Ｕピン、又はヘアピンモータは、例えば、US 9,136,738 B2（特許文献１）から知られている。

米国特許第９１３６７３８号明細書

本発明の目的は、製造が容易な、ピンから作られた巻線を有するステータを提供することにある。

本発明によれば、電気機械用ステータは、ステータのスロット内に配置され、かつ、ステータ中心までの距離が異なる同心円上に配置された複数のピンを備える。各同心円は層を形成し、それぞれの場合において、それぞれ異なる層にある４つのピンが互いに直列に接続されて巻線を形成する。巻線の第１のピンは、第１のスロット内の４ｎ−１層に配置され、ｎは整数数である。巻線の第２のピンは、第２のスロット内の４ｎ層に配置され、第２のスロットは、ステータの第１の周方向に第１のスロットまでの放射状の第１の距離を有し、巻線の第３のピンは、第３のスロットが第１のスロットに隣接している４ｎ−２層の第３のスロット内に配置され、巻線の第４のピンは、第４のスロットが第２のスロットに隣接している第４のスロット内の４ｎ−３層に配置され、巻線の第４のピンは、第４のスロットが第２のスロットに隣接している第４のスロット内に配置されている。

層は、外側からステータ中心に向かって内側に向かって昇順に番号が付けられていてもよい。整数はゼロを含まない。

本発明に従った巻線を有するステータは、容易に製造することができ、より低い鉄損又は磁気損失を有する効率的な電磁界を発生させ、鋼板スタックをより良く利用することができる。接続タイプは、スロット内のピン間に電気的に導電性の接続を確立する。接続タイプは、ピンへの導電体の溶接であってもよいし、ピンは、ダブルピン、いわゆるＵピンとして既に設計されていてもよく、したがって、ステータへの挿入時に既に接続を確立している。さらに、互いに向かって曲げられたピンの端部の接合もまた、接続タイプを表す。

好ましくは、第３のスロット及び第４のスロットは、第１のスロット及び第２のスロットの周方向の同じ側に隣接して配置されている。

このような巻線で発生する回転場は、外乱高調波が少ないため、トルクリップルが少なく、トルク変動が小さく、また、ＮＶＨ特性も良好である。

第１の距離は、追加的に好ましくは、第１のスロットと第２のスロットとの間と、第３のスロットと第４のスロットとの間とに存在してもよく、第２の距離は、第３のスロットと第２のスロットとの間に存在してもよく、第２の距離は、第１の距離よりも小さくてもよい。

異なる距離を有するスロットに配された巻線を有するステータは、より低い交流オーミック損失を有し、より低い飽和度を有する。

本発明の一実施形態では、ステータは、第１の端面と第２の端面とを有してもよく、第１及び第２のピンは、第１の接続タイプによって第２の端面上で互いに接続されてもよく、第２のピン及び第３のピンは、第２の接続タイプによって第１の端面上で互いに接続されてもよく、第３のピン及び第４のピンは、第３の接続タイプによって第２の端面上で互いに接続されてもよい。第１の接続タイプ、第２の接続タイプ及び第３の接続タイプは、互いに異なる。

異なる接続タイプは、製造の改善を可能にする。異なる端面に接続タイプを交互に配置することで、スロットの間に配置されるステータの歯のまわりに巻線を効率的に形成することができる。

ステータの同じ端面での接続タイプであっても、ステータの内側又は外側に向かってピンフットの曲げ方向が異なるため、接続タイプが異なる場合がある。

また、ステータの端面が異なる場合や、同じ端面であっても、前述の接続タイプの組み合わせも可能である。同一の端面には同一の接続タイプが１つ、ステータの異なる端面には異なる接続タイプが存在するため、簡単かつ迅速な製造が可能である。例えば、接続は、一方の端面上に予め曲げられたピン、いわゆるダブルピン、又はＵピンのタイプによって確立され、ピンは、個々に互いに溶接されるか、又は、それぞれの場合のダブルピンの一方の側がステータの別の端面上に溶接される。溶接箇所は、ピン又はダブルピンの脚部に接触してもよい。

好ましくは、ステータは、少なくとも２つの巻線を有してもよく、少なくとも第４のスロット内の第４のピンは、第４の接続タイプによって第５のスロット内の４ｎ−１層の第５のピンに接続されている。

さらに好ましくは、ステータは、複数の巻線を有してもよく、この巻線は、ステータの全周にわたって延在して、部分コイルを形成する。

したがって、巻線は、均一な回転場を生成する対称性を有する。

別の実施形態では、２つの部分コイルからそれぞれ１つのピンが、第５の接続タイプ又は第６の接続タイプによって互いに接続されてコイルを形成してもよい。

これらのピンは、部分コイルの終端を表す、いわゆるエンドピンであってもよい。

部分コイルは、好ましくは６個のコイルを形成してもよく、これらは、それぞれの場合に、同じ位相に割り当てられた２つのコイルが、３つの隣接するスロット内に配置され、それによって、それぞれの場合に、外側の２つのスロット内の２つの層が、他の位相からのピンによって占有されるように、３つの位相に割り当てられてもよい。

少なくとも２つのコイルからの１つの入力は、追加的に好ましくは、第７の接続タイプによって互いに接続されてもよい。

第７の接続タイプは、ピンに適用された導体によって、又は導電リングによって確立されてもよい。

本発明の１つの好ましい実施形態では、少なくとも２つのコイルの１つの出力は、互いに接続されてもよく、２つのコイルは、このようにして並列に切り替えられてもよく、特に、１つの相に割り当てられてもよい。

２つのコイルは並列に接続されていてもよく、さらに同相で供給されていてもよい。並列接続は、１つの第１のエンドピンと第５のエンドピン、又は１つの第４のエンドピンと第８のエンドピンのペア接続によって行われてもよい。

さらに、２つの相は、それぞれほぼ同一の電流及び電圧曲線を有してもよく、したがって、６相インバータは、３相モータのみを制御してもよい。この配置を使用したインバータでは、スイッチング素子の電流分割が可能です。

このようにして、同じスロット内の２つのコイルを並列に切り替えて、１つの相から供給することができ、その結果、ステータは、３相の電気機械のための巻線を有することになる。

本発明によれば、車両は、好ましい実施形態の１つに従ったステータを有する電気機械を備える。

図１はステータを示す。 図２は８つのスロットと４つの層を有するステータを示す。 図３は第１の部分コイルの巻線方式を示す。 図４は第２の部分コイルの巻線方式を示す。 図５は、第１及び第２の部分コイルとそれらの互いの接続、すなわち第１のコイルを有するステータを示す。 図６は他の部分コイルの巻線方式を示す。 図７は他の部分コイルの巻線方式を示す。 図８は、２つの他の部分コイルとそれらの互いの接続、すなわち第２のコイルを有するステータを示す。 図９は、それぞれ２つの部分コイルからなる２つのコイルを有するステータを示す。 図１０は２つの他のコイルを有するステータを示す。 図１１は２つの他のコイルを有するステータを示す。 図１２は６つのコイルを有するステータを示す。 図１３は２つのコイルの巻線方式を示す。 図１４は、ステータを有する電気機械、特に電動機を備え、かつインバータを備える車両を示す。

図１は、ピン２，３が案内される複数のスロット５を有するステータ１を示す。ステータ１は、第１の端面７と、対向して延在する第２の端面９とを有する。第１の端面７には、電気機械を動作させるためのエネルギー源にピンを接続するための部分コイルの入力８１，８７，１０１，１０７，１１１，１１７及び出力８３，８５，１０３，１０５，１１３，１１５が示されている。当然のことながら、電気機械を作動させるためには、ロータが追加的に必要である。接続用のピンは、密接に隣接して配置されており、短い接続線を可能にしている。

図２は、スロットとピンが４層に配置されたステータ１を示している。ここでは、８つのスロット５１，５２，５３，５４，５５，５６，５７，５８のみが描かれている。ピン２１，２２がスロット内に配置されている。ピンは、スロット内で互いに隣接して配置されている。図２の例では、１つのスロット内に、互いに隣接して配置されている４つのピンのためのスペースがある。１つのスロット内の４つのピンは、このようにして、ステータ中心Ｍの周りの異なる同心円Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４上に配置されており、このようにして個々の層を形成している。第１の距離１１が、各２つのスロットの間に設けられている。この第１の距離１１は、図２に示す全てのスロット間で同一である。

図３は、図２からのステータ１を示している。ピンは、さらに、同心円上に、したがって層の上に配置されており、ここでは、同心円は、より良い描写のために図示されていない。図３は、どのピンが互いに直列に接続されているかを描いている。エンドピンでもある第１のピン２１が、第１のスロット５１内の層Ｌ３に配置されている。この第１のピン２１は、実線で描かれた第１の接続タイプ６１によって、第２のスロット５８内の第２のピン２２に接続されている。第２ピン２２は、層Ｌ４に配置されている。第２のピン２２は、間隔の短い破線で描かれた第２の接続タイプ６２によって、第３のスロット９１内の第３のピン２３に接続されている。第３のスロット９１は、第１スロット５１に放射状に隣接し、第１スロット５１と第２のスロット５８との間に配置されている。第３のピン２３は、層Ｌ２に配置されている。

第３のスロット９１は、第２のスロット５８まで第２の距離１３を有している。第２の距離１３は、前の図からの第１の距離１１よりも１スロット分が短い。

異なる距離が常に同じ層に関連していることは、当業者には明らかである。例えば、層Ｌ４上の２つのスロット間の距離は、層Ｌ４の半径が層Ｌ１の半径よりも小さいので、当然ながら、層１上よりも小さい。

第３のピン２３は、点線で描かれた第３の接続タイプ６３を介して、第４のピン２４に接続されている。第４のピン２４は、第４のスロット９８に配置されている。第４のスロット９８は、第２のスロット５８に放射状に隣接し、第２のスロット５８と第５のスロット５７との間に配置されている。第４のピン２４は、層Ｌ１内に配置されている。

第１ピン、第２ピン、第３ピン、及び第４のピンの接続により、第１の巻線４１が形成される。

第４のピン２４は、破線で描かれた第４の接続タイプ６４によって、第５のスロット５７内の第５のピン２５に接続される。第５のピン２５は、層Ｌ３内に配置されている。第５のピン２５では、ステータ内の連続したピンの前記した直列接続が再び開始され、ここで、第５のピン２５は、スロットを９０度オフセットした第１のピン２１と同様である。第１のピン２１は、１つのピンのみに、すなわち第２のピン２２に接続されるエンドピン２１である。第１のピン２１とは対照的に、第５のピン２５は、２つの他のピンに接続されているため、エンドピンではない。

第５のピン２５の、他の３つのスロット５６，９７，９６内の他のピンへの直列接続は、第２の巻線４２を形成する。これらのピン間の第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３は、第１の巻線４１のピンのそれぞれの第１、第２、第３の接続タイプ６１，６２，６３と同一である。

２つの巻線４１，４２は、第４の接続タイプ６４によって接続されている。直列接続の継続により、第３の巻線４３と第４の巻線４４とが、４つの追加のスロット５５，５４，９５，９４に形成され、さらに、スロット５３，５２，９３，９２にも形成されている。巻線４１，４２，４３，４４は、それぞれ第４の接続タイプ６４と接続されている。各巻線間の第４の接続タイプ６４は、このようにして同一である。巻線４３，４４のピン間の第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３もまた、第１及び第２の巻線４１，４２の第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３と同一である。

４つの巻線４１，４２，４３，４４は、ステータ１のまわりの反時計方向の１つの回路を介して第１の部分コイルを形成する。第１のピン２１は、さらに、エネルギー源に接続するための入力８１を有する。したがって、巻線４１の第１のピン２１は、第１のエンドピンに相当する。部分コイルは、巻線４４の層Ｌ１のピン２８で終了する。巻線４４の最後のピン２８は、したがって、第２のエンドピンに相当する。

図４は、ステータ１を示す。ここでは、８つの他のスロット７１，７２，７３，７４，７５，７６，７７，７８が示されている。

ピン３１，３２，３３，３４，３５，３８は、図３のピン２１，２２，２３，２４，２５，２８と同様に接続されている。接続タイプは、まさに図３と同一であり、同一の符号と線画で強調表示されている。巻線４５，４６，４７，４８は、図３で説明したのと同じ方法で形成され、第４の接続タイプ６４によって互いに反時計回りに接続されている。

４つの巻線４５，４６，４７，４８は、ステータ１のまわりの反時計方向の１つの回路を介して第２の部分コイルを形成する。部分コイルは、第３のエンドピンである第１のピン３１で始まる。部分コイルは、巻線４８のピン３８で終わる。したがって、層Ｌ１の巻線４８の最後のピン３８は、第４のエンドピンに相当する。第４のエンドピン３８は、さらに、エネルギー源に接続するための出力８３を有する。入力８１と出力８３は、当然ながら逆になっていてもよい。

図５は、図３及び図４からの第１及び第２の部分コイルによるピンの割り当てを示しており、これらは黒い正方形で表されている。図において、同一の符号は、同一のピン、スロット、接続を示す。スロット９２、層Ｌ１の第１の部分コイルの第４の巻線４４の第６のピン２８（これは、第２のエンドピンでもある。）と、スロット７１、層Ｌ３の第２の部分コイルの第１の巻線４５の第１のピン３１（これは、第３のエンドピンでもある。）とは、第５の接続タイプ６５によって接続されている。

このようにして、２つの部分コイルは、ステータのまわりの反時計方向の２つの放射状回路の後に、入力８１及び出力８３を有する第１のコイル２０１を形成する。図示された第３の距離１５は、図２の第１の距離１１よりも２つのスロット分が短く、図３の第２の距離１３よりも１つのスロット分が短くなっている。

図６は、ステータ１を示している。ピンは、さらに、同心円上に、したがって層に配置され、ここでは、より良い描写のために同心円は表されていない。二重の正方形で描かれているどのピンが、互いに直列に接続され、第２のコイル２０２の第１の部分コイルを形成しているかを表している。第５のエンドピン２１ａは、第１のスロット５１内の層Ｌ４に配置されている。第５のエンドピン２１ａは、さらに、エネルギー源に接続するための入力８７を有する。第５のエンドピン２１ａは、第１の接続タイプ６１によってスロット５２内の第６のピン２６ａに接続されている。第６のピン２６ａは、層Ｌ３に配置されている。第６のピン２６ａは、第４の接続タイプ６４によって、スロット９３内の層Ｌ１の第４のピン２４ａに接続されている。

第４のピン２４ａは、点線で描かれた第３の接続タイプ６３を介して、第３のピン２３ａに接続されている。第３のピン２３ａは、スロット９４内に配置されている。スロット９４は、スロット５４に放射状に隣接し、かつ、スロット５３とスロット５４との間に配置さている。第３のピン２３ａは、層Ｌ２に配置されている。

第３のピン２３ａは、間隔が短い破線で描かれた第２の接続タイプ６２を介して、第２のピン２２ａに接続されている。第２ピン２２ａは、スロット５３に配置されている。スロット５３は、スロット９３に放射状に隣接し、スロット９３とスロット９４との間に配置されている。第２ピン２２ａは、層Ｌ４に配置されている。

第２のピン２２ａは、実線で描かれた第１の接続タイプ６１を介して、第５のピン２５ａに接続されている。第５のピン２５ａは、スロット５４に配置されている。スロット５４は、スロット９４に放射状に隣接し、スロット９４とスロット９５との間に配置されている。第５のピン２５ａは、層Ｌ３に配置されている。第１、第２、第３、及び第４のピン２５ａ，２２ａ，２３ａ，２４ａの直列接続により、第１の巻線４１が形成される。

第５のピン２５ａは、破線で描かれた第４の接続タイプ６４を介して、第７のピン２７ａに接続されている。第７のピン２７ａは、スロット９５内に配置されている。スロット９５は、スロット５５に放射状に隣接し、かつスロット５５とスロット５４との間に配置されている。第７のピン２７ａは、層Ｌ１に配置されている。第７のピン２７ａにおいて、ステータ内の連続したピンの上述した直列接続が再び開始され、ここで、第７のピン２７ａは、スロットを９０度オフセットした第４のピン２４ａと同様である。

第７のピン２７ａの、他の３つのスロット９６，５５，５６内の他のピンへの直列接続は、第２の巻線４２を形成する。これらのピン間の第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３は、第１の巻線４１のピンの第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，２，６３それぞれと同一である。

２つの巻線４１，４２は、第４の接続タイプ６４によって接続されている。直列接続の継続により、第３の巻線４３は、４つの他のスロット９７，９８，５７，５８に形成されている。

第４の巻線４４は、第２の接続タイプを有しないため、他の区別できる特徴を呈している。巻線４４は、図８に関連して記載され、そこに示されている第６の接続タイプ６６によって形成されている。第６の接続タイプ６６は、第１の部分コイルの第６のエンドピン２８ａと、図７に示されている第７のエンドピン３１ａとを接続している。

図７は、ステータ１を示す。ここでは、８つの他のスロット７１，７２，７３，７４，７５，７６，７７，７８が示されている。

ピンは、さらに、同心円上に、したがって層に、配置されており、同心円は、より良い描写のために表されていない。二重の正方形で描かれたどのピンが、互いに直列に接続され、第２のコイル２０２の第２の部分コイルを形成しているかが示されている。第７のエンドピン３１ａが、スロット７１内の層Ｌ４に配置されている。この第７のエンドピン３１ａは、第１の接続タイプ６１によって、スロット７２内の第６のピン３６ａに接続されている。第６のピン３６ａは、層Ｌ３に配置されている。第６のピン３６ａは、第４の接続タイプ６４により、スロット５３内の層Ｌ１の第４のピン３４ａに接続されている。

第４のピン３４ａは、点線で描かれた第３の接続タイプ６３を介して、第３のピン３３ａに接続されている。第３ピン３３ａは、スロット５４内に配置されている。スロット５４は、スロット７４に照射状に隣接し、スロット７４とスロット７３との間に配置されている。第３のピン３３ａは、層Ｌ２に配置されている。

第３のピン３３ａは、間隔の短い破線で描かれた第２の接続タイプ６２を介して、第２のピン３２ａに接続されている。第２のピン３２ａは、スロット７３に配置されている。スロット７３は、スロット５３に放射状に隣接し、かつスロット５３とスロット５４との間に配置されている。第２のピン３２ａは、層Ｌ４に配置されている。

第２のピン３２ａは、実線で描かれた第１の接続タイプ６１を介して、第５のピン３５ａに接続されている。第５のピン３５ａは、スロット７４に配置されている。スロット７４は、スロット５４に放射状に隣接し、スロット５４とスロット５５との間に配置されている。第５のピン３５ａは、層Ｌ３に配置されている。第１、第２、第３、及び第４のピンの接続により、第１の巻線４５が形成される。

第５のピン３５ａは、破線で描かれた第４の接続タイプ６４を介して、第７のピン３７ａに接続されている。第７のピン３７ａは、スロット５５に配置されている。スロット５５は、スロット７５に放射状に隣接し、スロット７５とスロット７４との間に配置されている。第７のピン３７ａは、層Ｌ１に配置されている。第７のピン３７ａでは、ステータ内の連続したピンの前述した直列接続が再び開始され、ここで、第７のピン３７ａは、スロットを９０度オフセットした第４のピン３４ａと同様である。

第７のピン３７ａの、他の３つのスロット５６，７５，７６内の他のピンへの直列接続は、第２の巻線４６を形成する。これらのピン間の第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３は、第１の巻線４５のピンの第１、第２、及び第３の接続タイプ６１，６２，６３それぞれと同一である。

２つの巻線４５，４６は、第４の接続タイプ６４によって接続されている。直列接続の継続により、第３の巻線４７が４つの他のスロット５７，５８，７７，７８に形成されている。第４の巻線４８は、第２の接続タイプを有しないため、他と区別できる特徴を呈している。この巻線４８は、図８に関連して記載され、そこに示されている第６の接続タイプ６６によって形成されている。

第８のエンドピン３８ａは、エネルギー源に接続するための出力８５を追加的に有する。入力８７及び出力８５は、当然ながら逆になっていてもよい。

図８は、図６及び図７からの第１及び第２の部分コイルによるピンの割り当てを示しており、ピンは、二重の正方形で描かれている。図中、同一の符号は、同一のピン、スロット、接続を示す。スロット９２、層Ｌ２にある第１の部分コイルの第４の巻線４４の第１のピン２８ａ（これは、第６のエンドピンでもある。）と、スロット７１、層Ｌ４にある第２の部分コイルの第４の巻線４８の第１のピン３１ａ（これは、第７のエンドピンでもある。）とは、第６の接続タイプ６６によって接続されている。

このようにして、２つの部分コイルは、ステータのまわりを時計回りに２つの放射状の回路の後に、入力８７及び出力８５を有する第２のコイル２０２を形成する。図示された第３の距離１５は、前の図の第１の距離１１よりも２つのスロット分が短く、前の図の第２の距離１３よりも１つのスロット分が短い。

図９は、図５から第１のコイル２０１によるピンの割り当てを示しており、ピンは黒い正方形で描かれている。図中、同一の符号は、同一のピン、スロット、接続を示している。さらに、図８からの第２のコイル２０２は、二重の正方形で描かれており、同じスロットに配置されているが、異なる層に配置されている。２つのコイルの部分コイルは、第５の接続タイプ６５（第１のコイル）又は第６の接続タイプ６６（第２のコイル）によって接続されている。２つの接続タイプ６５，６６は、類似しており、異なる層に配置されている点でのみ異なる。

したがって、それぞれが２つの部分コイルからなる２つのコイルが示されている。コイルの入力及び出力も同様に示されている。第１のコイルの入力８１はスロット５１に配置され、出力８３はスロット５２に配置される。第２のコイルの入力８７は同様にスロット５１に配置され、出力８５はスロット５２に配置される。したがって、両方のコイルの入力及び出力は、それぞれ同一のスロットに位置する。

図１０は、白い点を付した黒い正方形と、黒い点を付した白い正方形とで、第３及び第４のコイルによるピンの割り当てを示している。これは、図３、図４、図５、図６、図７、及び図８から分かる巻線方式の結果であり、これらの図に示されている部分コイルのピン及び接続と比較して、それぞれの場合に、２つのスロットが時計回りにオフセットされている。第３のコイルの入力１０１及び出力１０３と、第４コイルの入力１０７及び出力１０５も、同様に示されている。したがって、両方のコイルの入力及び出力は、それぞれ同一のスロットに配置されている。

図１１は、白い×印を付した黒い正方形と、黒い×印を付した白い正方向とで、第５及び第６のコイルによって描かれたピンの割り当てを示している。これは、図３、図４、図５、図６、及び図７から分かる巻線方式の結果であり、これらの図に示されている部分コイルのピン及び接続と比べ、それぞれの場合に４つのスロットが時計回りにオフセットされている。第３のコイルの入力１１１及び出力１１３と、第４のコイルの入力１１７及び出力１１５も、同様に示されている。したがって、両方のコイルの入力及び出力は、それぞれ同一のスロット内に配置されている。

図１２は、図９、図１０、図１１からの組み合わせとしての６つのコイルによるピンの割り当てを示している。特に、入力８１，８７，１０１，１０７，１１１，１１７及び出力８３，８５，１０３，１０５，１１３，１１５の位置から明らかなように、コイルの相互接続は、それぞれの場合に１１のスロット内で行ってもよい。したがって、例として描かれているスロット数が４８のステータでは、入力と出力の相互接続は、ステータの円周の１／３以内で可能である。入力又は出力に厳密に基づけば、図１０のスロットとその入力及び出力を反時計回りに４５度回転させれば、５つのスロット内に、分離された配線も可能である。図１２に示された例示的な実施形態は、図１に従った入力及び出力の相互接続に導く。

図１３は、第１のコイル２０１と第２のコイル２０２との２つの部分コイルの巻線方式をそれぞれ示す。表中の連続する「スロット番号」は、符号ではない。スロットに矢印を付した符号は、先行する図と同一であり、これらの図との比較を可能にする。

図１４は、車両４０３の例示的な実施形態の基本的な略図である。車両４０３は、例えばハイブリッド車両又は電気自動車であり、車両４０３を駆動するための、例示的な実施形態のステータ１を有する電気機械４０１、特に電動機を備える。さらに、車両４０３は、直流電源から交流電流を電気機械４０１に供給するインバータ４０５を備えてもよい。

１ ステータ
２，３ ピン
７ 第１の端面
９ 第２の端面
１１ 第１の距離
１３ 第２の距離
１５ 第３の距離
２１ 第１のエンドピン
２８ 第２のエンドピン
３１ 第３のエンドピン
３８ 第４のエンドピン
２１ａ 第１のエンドピン
２８ａ 第２のエンドピン
３１ａ 第３のエンドピン
３８ａ 第４のエンドピン
２２〜２７，２２ａ〜２７ａ ピン
３２〜３７，３２ａ〜３７ａ ピン
４１〜４８ 巻線
５１〜５８ スロット
６１ 第１の接続タイプ
６２ 第２の接続タイプ
６３ 第３の接続タイプ
６４ 第４の接続タイプ
６５ 第５の接続タイプ
６６ 第６の接続タイプ
７１〜７８ スロット
８１，８７，１０１，１０７，１１１，１１７ 入力
８３，８５，１０３，１０５，１１３，１１５ 出力
９１〜９８ スロット
２０１ 第１のコイル
２０２ 第２のコイル
４０１ 電気機械
４０３ 車両
４０５ インバータ
Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４ 層
Ｍ ステータ中心

Claims (11)

1. 電気機械（１００）用のステータ（１）であって、
   前記ステータ（１）のスロット（５１〜５８，９１〜９８）内に、ステータ中心（Ｍ）までの距離が異なる同心円上に配置された複数のピン（２１，２２，２３，２４，２５）を備え、前記同心円それぞれが層（Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４）を形成し、
   それぞれ異なる前記層（Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３，Ｌ４）にある４つの前記ピン（２１，２２，２３，２４，２５）が互いに直列に接続されて巻線（４１）を形成し、
   前記巻線（４１）の第１の前記ピン（２１）は、第１の前記スロット（５１）内の４ｎ−１層（Ｌ３）に配置され、ｎは整数であり、
   前記巻線（４１）の第２の前記ピン（２２）は、第２の前記スロット（５８）内の４ｎ層（Ｌ４）に配置され、前記第２のスロット（５８）は、前記ステータ（１）の第１の周方向に、前記第１のスロット（５１）まで放射状の第１の距離（１１）を有し、
   前記巻線（４１）の第３の前記ピン（２３）が、第３の前記スロット（９１）内の４ｎ−２層（Ｌ２）に配置され、前記第３のスロット（９１）は、前記第１のスロット（５１）に隣接して配置され、
   前記巻線（４１）の第４の前記ピン（２４）は、第４の前記スロット（９８）内の４ｎ−３層（Ｌ１）に配置され、前記第４のスロット（９８）は、前記第２のスロット（５８）に隣接して配置されている、電気機械（１００）用のステータ（１）。
2. 前記第３及び第４のスロット（９１，９８）が、好ましくは、前記第１及び第２のスロット（５１，５８）の前記周方向の同じ側に隣接している、請求項１に記載のステータ（１）。
3. 前記第１の距離（１１）は、前記第１のスロット（５１）と前記第２のスロット（５８）との間の距離であり、かつ、前記第３のスロット（９１）と前記第４のスロット（９８）との間の距離でもあり、
   第２の距離（１３）は、前記第３のスロット（９１）と前記第２のスロット（５８）との間の距離であり、
   前記第２の距離（１３）は、前記第１の距離（１１）よりも小さい、請求項１又は２に記載のスロット（１）。
4. 前記ステータ（１）は、第１の端面（７）と第２の端面（９）とを有し、
   前記第１のピン（２１）と前記第２のピン（２２）とは、第１の接続タイプ（６１）によって、前記第２の端面（９）において互いに接続され、
   前記第２のピン（２２）と前記第３のピン（２３）とは、第２の接続タイプ（６２）によって、前記第１の端面（７）において互いに接続され、
   前記第３のピン（２３）と前記第４のピン（２４）とは、第３の接続タイプ（６３）によって、前記第２の端面（９）において互いに接続され、
   前記第１の接続タイプ、前記第２の接続タイプ、及び前記第３の接続タイプは、互いに異なる、請求項１乃至３のいずれか一つに記載のステータ（１）。
5. 前記ステータ（１）は、少なくとも２つの前記巻線（４１，４２，４３）を有し、前記第４のスロット（９８，９６，９４）内の少なくとも前記第４のピン（２４）が、第４の接続タイプ（６４）によって、第５のスロット（５７）内の前記４ｎ−１層（Ｌ３）の第５のピン（２５）に接続されている、請求項１乃至４のいずれか一つに記載のステータ（１）。
6. 前記ステータ（１）は、前記ステータ（１）の全周にわたって延在して部分コイルを形成する複数の巻線（４１，４２）を有する、請求項５に記載のステータ（１）。
7. ２つの前記部分コイルから各１つのピン（２８，３１，２８ａ，３１ａ）が、第５の接続タイプ（６５）又は第６の接続タイプ（６６）によって、互いに接続されて、コイル（２０１，２０２）を形成している、請求項６に記載のステータ（１）。
8. 前記部分コイルは、６つの前記コイルを形成し、
   同じ相に割り当てられた各２つの前記コイルが、それぞれの場合において、３つの隣接する前記スロット（５１〜５８，７１〜７８，９１〜９８）に位置し、外側の２つの前記スロット（７１〜７８，９１〜９８）内の２つの前記層が、それぞれの場合において、他の相からの前記ピンに占有されるように、６つの前記コイルが３つの相に割り当てられている、請求項７に記載のステータ（１）。
9. 少なくとも２つの前記コイル（２０１，２０２）から各１つの入力（８１，１０１，１１１，８７，１０７，１１７）が、第７の接続タイプによって、互いに接続されている、請求項８に記載のステータ（１）。
10. 少なくとも２つの前記コイル（２０１，２０２）から各１つの出力（８３，１０３，１１３，８５，１０５，１１５）が互いに接続されて、前記２つのコイル（２０１，２０２）が並列に切り替えられ、特に、１つの相に割り当てられる、請求項９に記載のステータ（１）。
11. 請求項１乃至１０のいずれか一つに記載のステータ（１）を有する電気機械（４０１）を備えた車両（４０３）。

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