JP2021087331A - 回転電機 - Google Patents

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眞矢 鈴木
Shinya Suzuki
眞矢 鈴木
杉本 篤
Atsushi Sugimoto
篤 杉本
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【課題】奇数ターンのコイルが形成されているステータを備えたアキシャル型の回転電機を実現する。【解決手段】回転電機は、アキシャル型であり、ステータが三相の波巻コイルを有している。各相のコイル線は、ステータの径方向内側と外側を往復するとともに、ステータの軸方向に並んでいる第1環状領域と第2環状領域の双方を通過しながらステータの周方向に奇数ターン周回している。この回転電機では、電気角180度の範囲において、ステータの周方向に第1相コイル線が通過している第1相領域、第2相コイル線が通過している第2相領域、第3相コイル線が通過している第3相領域がこの順に並んでいる。第1相領域では、第1相コイル線が第1環状領域をn(n≧1)回通過するとともに第2環状領域をn+1回通過し、第2相領域では、第2相コイル線が第1環状領域をn+1回通過するとともに第2環状領域をn回通過している。【選択図】 図4

Description

本明細書は、回転電機に関する技術を開示する。特に、本明細書は、アキシャル型の回転電機のステータに関する技術を開示する。
特許文献1に、アキシャル型の回転電機のステータが開示されている。特許文献1では、配線パターンが形成された実質的に同一のコイルプレートを接合している。その結果、各相のコイルは、ステータの径方向内側と外側を往復するとともに、ステータの軸方向に並んでいる2段の環状領域の双方を通過しながらステータの周方向に周回する構造を形成している。すなわち、特許文献1のステータは、各相のコイルが波巻状である。特許文献1では、上記構造により、コイルのターン数(周回数)を多く確保しながら、薄型のステータを実現している。
特開2008−61357号公報
上記したように、特許文献1は、実質的に同一のコイルプレートを接合している。すなわち、特許文献1では、ステータの軸方向(ロータの回転軸方向)において、U相コイル同士、V相コイル同士、W相コイル同士を対向させている。このような構造は、コイルのターン数が偶数である場合は有用である。しかしながら、各相のコイルが奇数ターンの場合、各相において軸方向でコイル同士が対向しない部分が生じ、無駄なスペースが生じる。換言すると、特許文献1の技術では、各相のコイルが奇数ターンの場合、ステータのサイズが増大したり、各相の電気角にずれが生じることがある。そのため、各相のコイルが奇数ターンであるステータを備える回転電機においては、新たな構造のステータを開発することが必要とされている。本明細書は、奇数ターンのコイルが形成されているステータを備えた新規なアキシャル型の回転電機を実現する技術を提供する。
本明細書で開示する第1技術は、アキシャル型の回転電機である。この回転電機は、ステータが三相の波巻コイルを有していてよい。各相のコイル線は、ステータの径方向内側と外側を往復するとともに、ステータの軸方向に並んでいる第1環状領域と第2環状領域の双方を通過しながらステータの周方向に奇数ターン周回していてよい。この回転電機では、電気角180度の範囲において、ステータの周方向に第1相コイル線が通過している第1相領域、第2相コイル線が通過している第2相領域、第3相コイル線が通過している第3相領域がこの順に並んでいてよい。また、第1相領域では、第1相コイル線が第1環状領域をn(n≧1)回通過するとともに第2環状領域をn+1回通過し、第2相領域では、第2相コイル線が第1環状領域をn+1回通過するとともに第2環状領域をn回通過していてよい。
本明細書で開示する第2技術は、上記第1技術の回転電機であって、ステータの軸心と同心の円筒面に現れる各相のコイル群の断面を観察したときに、各相のコイル線がn+1回通過する環状領域における各相のコイル線が存在する範囲をステータの軸方向に伸ばした範囲内に、各相のコイル線がn回通過する環状領域における同相のコイル線が存在していてよい。
本明細書で開示する第3技術は、上記第2技術の回転電機であって、ステータが、各相のコイル線を支持するコアを有していないコアレス構造であってよい。また、上記した範囲の周方向端部よりも内側に、各相のコイル線がn回通過する環状領域における同相のコイル線が存在していてよい。
本明細書で開示する第4技術は、上記第3技術の回転電機であって、各相のコイル線がn回通過する環状領域におけるコイル線が、上記した範囲内で隣り合うコイル線の周方向中点をステータの軸方向に伸ばした直線上に存在していてよい。
本明細書で開示する第5技術は、上記第1から第4技術のいずれかの回転電機であって、ステータの軸心と同心の円筒面に現れるコイル線の断面を観察したときに、第1相領域において第1相コイル線が成す形状が、第2相領域において第2相コイル線が成す形状を180度回転させた形状であってよい。
第1技術によると、2段の環状領域(第1環状領域、第2環状領域)のうちのいずれか一方に、コイル線が存在しない空間が集中することを防止することができる。例えば、各相(U相,V相,W相)のコイル線がステータを3ターン周回する場合、全てのコイル線において、第1環状領域を1ターン周回させ、第2環状領域を2ターン周回させると、電気角180度において、第1環状領域をコイル線が合計3回、第2環状領域をコイル線が合計6回通過する。その結果、第2環状領域において、コイル線3ターン分(3スロット分)の空間が生じる。
しかしながら、第1技術によると、例えば第1相,第2相,第3相が各々U相,V相,W相の場合、U相コイル線が第1環状領域を1ターン周回し、V相コイル線が第1環状領域を2ターン周回する。また、U相コイル線は第2環状領域を2ターン周回し、V相コイル線は第2環状領域を1ターン周回する。U相コイル線とV相コイル線に着目すると、コイル線は、第1環状領域及び第2環状領域を3回通過する。W相コイル線は第1環状領域又は第2環状領域を2ターン周回するので、コイル線は、第1環状領域又は第2環状領域を最大で5回通過する。すなわち、第1技術によると、上記した全てのコイル線を第1環状領域に1ターン周回させ、第2環状領域に2ターン周回させる形態と比較して、波巻コイル(ステータ)の周方向サイズを小さくすることができる。
なお、各相のコイル線がステータを3ターン周回する場合、電気角180度の範囲において上記した関係を満足していればよく、次の電気角180度の範囲では、U相コイル線が第1環状領域を2ターン,第2環状領域を1ターン周回し、V相コイル線が第1環状領域を1ターン,第2環状領域を2ターン周回してもよい。この場合、次の電気角180度の範囲では、例えば、第1相,第2相,第3相を各々V相,U相,W相と捉えればよい。なお、第1技術は、コイル線がステータを5ターン以上周回する形態にも適用することができる。すなわち、第1技術は、コイルのターン数が「2n+1回(n≧1)」のステータを利用する回転電機の何れにも適用することができる。
第2技術によると、各相のコイル線をまとまった範囲に集合させることができる。その結果、波巻コイル(ステータ)の周方向において、各相のコイル線が存在する領域(第1相領域,第2相領域,第3相領域)が重複することが抑制される。第1環状領域と第2環状領域で他相のコイル同士が対向することが抑制され、回転電機の各相の出力を最適な間隔(電気角120度間隔)に近づけることができる。
第3技術によると、各相のコイル線が存在する領域が重複することがさらに抑制され、回転電機の各相の出力を最適な間隔(電気角120度間隔)にさらに近づけることができる。なお、第3技術では、波巻コイルを軸方向から観察すると、第1環状領域を通過するコイル線と第2環状領域を通過するコイル線が周方向にずれた位置に存在する。第3技術では、ステータをコアレス構造にすることによって、第1環状領域を通過するコイル線と第2環状領域を通過するコイル線が周方向にずれた形態を容易に実現している。
第4技術によると、回転電機の各相の出力を最適な間隔(電気角120度間隔)にすることができる。回転電機の効率(出力効率)が向上し、高出力の回転電機を実現することができる。
第5技術によると、第1相領域と第2相領域を軸方向で部分的に重複させることが容易となり、波巻コイル(ステータ)の周方向サイズを小型化することができる。
回転電機の斜視図を示す。 回転電機の分解斜視図を示す。 第1実施例の波巻コイルについて、第1相コイル線の部分拡大図を示す。 第1実施例の波巻コイルについて、各相のコイル線の配置図を示す。 第1実施例の波巻コイルの変形例を示す。 第2実施例の波巻コイルについて、各相のコイル線の配置図を示す。 第3実施例の波巻コイルについて、各相のコイル線の配置図を示す。 第4実施例の波巻コイルについて、各相のコイル線の配置図を示す。
(特許請求の範囲との対応関係)
図面を参照し、アキシャルギャップモータ100について説明する。まず、以下に説明するアキシャルギャップモータ100と特許請求の範囲で用いている用語との対応関係を説明する。アキシャルギャップモータ100は、アキシャル型の回転電機の一例である。U相コイル線20U,V相コイル線20V及びW相コイル線20Wは、各々第1相コイル線,第2相コイル線及び第3相コイル線の一例である。U相領域34U,V相領域34V及びW相領域34Wは、各々第1相領域,第2相領域及び第3相領域の一例である。
(アキシャルギャップモータ)
図1及び図2を参照し、アキシャルギャップモータ100について説明する。アキシャルギャップモータ100は、ロータ2とステータ10を備えている。ステータ10は、波巻コイル20とコイルプレート12を有している。波巻コイル20は、三相のコイル線(U相コイル線20U,V相コイル線20V,W相コイル線20W)の集合体であり、コイルプレート12内に収容されている。波巻コイル20では、各相のコイル線は、ステータ10の径方向内側と外側を往復しながら、ステータ10の周方向20Rに3ターン周回している。
波巻コイル20(ステータ10)は、コイル線20U,20V,20Wを支持するステータコア(ヨーク,ティース等)を有していないコアレス構造である。すなわち、コイル線20U,20V,20W自身が径方向内側と外側を往復しながら周方向20Rに周回することによって、波巻コイル20が形成されている。なお、U相コイル線20Uの一端はU相端子22Uに接続されており、V相コイル線20Vの一端はV相端子22Vに接続されており、W相コイル線20Wの一端はW相端子22Wに接続されている。また、各コイル線20U,20V及び20Wの他端は、結線部24で互いに接続されている。波巻コイル20のさらなる詳細については後述する。
ロータ2は、一対の第1ロータ2aと第2ロータ2bを備えている。第1ロータ2aは、第1ロータプレート4aと第1永久磁石6aを備えている。第2ロータ2bは、第2ロータプレート4bと第2永久磁石6bを備えている。第1ロータ2a及び第2ロータ2bは、ステータ10に対して軸線30方向の両側に、各々永久磁石6a,6bをステータ10に対向させた状態で配置されている。換言すると、ステータ10は、第1ロータ2aと第2ロータ2bの間に配置されている。第1ロータ2aと第2ロータ2bは、軸線30方向において第1永久磁石6aと第2永久磁石6bの極性(N極、S極)が一致する状態で、互いに相対回転不能に固定されている。また、第1ロータ2aと第2ロータ2b(ロータ2)は、軸線30方向においてステータ10との間に隙間を有しており、ステータ10に対して回転可能である。なお、軸線30は、ロータ2の回転軸であり、ステータ10(波巻コイル20)の中心軸と捉えることもできる。
(波巻コイル:第1実施例)
図3及び図4を参照し、波巻コイル20について説明する。図3は、波巻コイル20を構成しているU相コイル線20Uの一部を示している。図4は、波巻コイル20の電気角180度分(図3のIV−IV曲線の範囲)について、各コイル線(U相コイル線20U,V相コイル線20V,W相コイル線20W)の配置状態を模式的に示している。具体的には、図4は、軸線30と同心の円筒面(IV−IV曲線を含む面)に現れるコイル線20U,20V,20Wの断面図である。なお、図4において、(a)が波巻コイル20(ステータ10)における各コイル線の配置状態を示しており、(b)は従来の波線コイル520における各コイル線の配置状態を示している。
図3に示すように、U相コイル線20Uは、波巻コイル20(ステータ10)の径方向内側と外側を往復しながら波巻コイル20の周方向20Rに3ターン周回している。但し、U相コイル線20Uの1ターン目のコイル線U1は、2ターン目のコイル線U2及び3ターン目のコイル線U3とは、軸線30方向において異なる位置を通過している。具体的には、図4に示すように、コイル線U1は、軸線30方向において第1ロータ2a側(図2も参照)に位置する第1環状領域40を周回している。一方、コイル線U2及びコイル線U3は、第2ロータ2b側に位置する第2環状領域42を周回している。すなわち、U相コイル線20Uは、第1環状領域40を1回通過し、第2環状領域42を2回通過している。また、コイル線U2とコイル線U3は、第2環状領域42において周方向20Rにずれた位置を周回している。
波巻コイル20では、U相コイル線20Uと同様に、V相コイル線20V及びW相コイル線20Wも、第1環状領域40と第2環状領域42の双方を通過して、周方向20Rに3ターン周回している。具体的には、V相コイル線20Vは、1ターン目のコイル線V1及び2ターン目のコイル線V2は第1環状領域40を周回し、3ターン目のコイル線V3は第2環状領域42を周回している。V相コイル線20Vは、第1環状領域40を2回通過し、第2環状領域42を1回通過している。コイル線V1とコイル線V2は、第1環状領域40において周方向20Rにずれた位置を周回している。また、W相コイル線20Wは、1ターン目のコイル線W1は第1環状領域40を周回し、2ターン目のコイル線W2及び3ターン目のコイル線W3は第2環状領域42を周回している。W相コイル線20Wは、第1環状領域40を1回通過し、第2環状領域42を2回通過している。コイル線W1とコイル線W2は、第2環状領域42において周方向20Rにずれた位置を周回している。波巻コイル20では、電気角180度の範囲180dにおいて、第1環状領域40をコイル線(20U,20V,20W)が4回周回し、第2環状領域をコイル線(20U,20V,20W)が5回周回している。
また、図4に示すように、コイル線20U,20V,20Wは、周方向20Rにおいて、各々まとまった領域を通過している。具体的には、U相コイル線20UはU相領域34Uを通過し、V相コイル線20VはV相領域34Vを通過し,W相コイル線20WはW相領域34Wを通過している。波巻コイル20では、U相領域34U,V相領域34V,W相領域34Wが、この順番で、周方向20Rに並んでいる。また、各相のコイル線20U,20V,20Wが2回通過する環状領域(U相コイル線20U及びW相コイル線20Wは第2環状領域42、V相コイル線20Vは第1環状領域40)における各相のコイル線20U,20V,20Wが存在する範囲32U,32V,32Wを軸線30方向に伸ばした範囲よりも内側に、各相のコイル線20U,20V,20Wが1回通過する環状領域(U相コイル線20U及びW相コイル線20Wは第1環状領域40、V相コイル線20Vは第2環状領域42)における同相のコイル線20U,20V,20Wが存在している。
より具体的には、U相領域34Uでは、第1環状領域40を通過するコイル線U1が、第2環状領域42を通過するコイル線U2,U3間の周方向20Rの中点(範囲32Uの中点)を軸線30方向に伸ばした直線上に存在する。V相領域34Vでは、第2環状領域42を通過するコイル線V3が、第1環状領域40を通過するコイル線V1,V2間の周方向20Rの中点(範囲32Vの中点)を軸線30方向に伸ばした直線上に存在する。W相領域34Wでは、第1環状領域40を通過するコイル線W1が、第2環状領域42を通過するコイル線W2,W3間の周方向20Rの中点(範囲32Wの中点)を軸線30方向に伸ばした直線上に存在する。なお、波巻コイル20では、コイル線U1,U2及びU3、コイル線V1,V2及びV3、コイル線W1,W2及びW3は、正三角形(俵状)に配置されている。また、U相領域34Uにおいてコイル線U1,U2及びU3が成す形状は、W相領域34Wにおいてコイル線W1,W2及びW3が成す形状と等しく、V相領域34Vにおいてコイル線V1,V2及びV3が成す形状を180度回転させた形状である。
(波巻コイル20の変形例)
図5を参照し、波巻コイル120について説明する。波巻コイル120は、電気角180度の範囲内では、コイル線20U,20V,20Wが有する特徴は、実質的に波巻コイル20と同一である。しかしながら、波巻コイル120では、電気角0−180度の範囲と電気角180−360度の範囲を比較すると、各領域34U,34V,34W内でコイル線U1−U3,V1−V3,W1−W3が成す形状が互いに180度回転している。すなわち、波巻コイル120は、電気角0−180度の範囲では、コイル線20U,20V,20Wは波巻コイル20と同一に形成されている。しかしながら、電気角180−360度の範囲では、コイル線U1は第2環状領域42を周回し、コイル線U2及びコイル線U3は第1環状領域40を周回し、コイル線V1及びコイル線V2は第2環状領域42を周回し、コイル線V3は第1環状領域40を周回し、コイル線W1は第2環状領域42を周回し、コイル線W2及びコイル線W3は第1環状領域40を周回している。
(波巻コイル20,120の利点)
図4に示すように、軸線30方向に並ぶ2領域(第1環状領域40,第2環状領域42)を奇数ターン(3ターン)周回する場合、波線コイル520のように、各コイル線が第1環状領域40を1回通過し、第2環状領域42を2回通過すると、電気角180度の構造を実現するために、周方向20Rにおいて、6ターン分(6スロット分)の長さL520を必要とする。一方、第1環状領域40には、コイル線3ターン分の隙間50が形成される。しかしながら、波巻コイル20では、コイル線20U,20Wは、第1環状領域40を1回通過し、第2環状領域42を2回通過する。また、コイル線20Vは、第1環状領域40を2回通過し、第2環状領域42を1回通過する。
その結果、波巻コイル20では、電気角180度の構造を実現するために、周方向20Rにおいて、5ターン分(5スロット分)の長さL20で済む。波巻コイル120も、波巻コイル20と同様に、電気角180度の構造を実現するために、周方向20Rにおいて、5ターン分の長さL20で済む。波巻コイル20,120を用いることにより、ステータ10のサイズを小型化することができ、小型のアキシャルギャップモータ100を実現することができる。
図4及び図5に示すように、波巻コイル20(120)では、各相のコイルが通過している領域(U相領域34U,V相領域34V,W相領域34W)の間隔が、周方向20Rに等間隔で出現している。すなわち、U相領域34U,V相領域34V,W相領域34Wの中心が、各々周方向20Rに60度離れている。アキシャルギャップモータ100の各相の位相を120度ずらすことができ、モータ出力を最適化することができる。なお、ステータ10がコアレス構造なので、第1環状領域40と第2環状領域42で各相のコイル線の通過位置を容易に調整することができ、各領域34U,34V,34Wを各々60度離れた位置に配置することができる。
(第2−第4実施例)
図6から図8を参照し、波巻コイル220,320,420について説明する。波巻コイル220−420は、波巻コイル20又は120の変形性であり、何れも図1に示すアキシャルギャップモータ100のステータ10のコイルとして利用することができる。以下の説明では、波巻コイル220−420について、波巻コイル20又は120と実質的に同じ構成については、波巻コイル20又は120と同一の参照番号を付すことにより説明を省略することがある。
(第2実施例:波巻コイル220)
図6に示す波巻コイル220は、ステータコア60を利用して各コイル線20U,20V,20Wが周回している。具体的には、コイル線20U,20V,20Wは、ステータコア60に設けられているティース62,62間の空間(スロット)64を通過して、周方向20Rに3ターン周回している。波巻コイル220では、通過するターン数が少ない環状領域40,42を通過するコイル線(コイル線U1,V3,W2)は、通過するターン数が多い環状領域40,42を通過するコイル線に対向している。具体的には、コイル線U1はコイル線U2に対向し、コイル線V3はコイル線V2に対向し、コイル線W2はコイル線W1に対向している。
上記したように、コイル線U1,U2が対向し、コイル線V2,V3が対向し、コイル線W1,W2が対向している。そのため、波巻コイル220は、コイル線20U,20V,20Wが2回通過する環状領域40,42におけるコイル線20U,20V,20Wが存在する範囲32U,32V,32Wを軸線30方向に伸ばした範囲内に、コイル線20U,20V,20Wが1回通過する環状領域40,42における同相のコイル線20U,20V,20Wが存在しているといえる。そのため、周方向20Rにおいて、U相領域34U,V相領域34V,W相領域34Wが重複せず、アキシャルギャップモータ100の各相の位相を120度ずらすことができる。
なお、波巻コイル220においても、電気角180度の範囲内において、周方向20RにU相領域34U,V相領域34V,W相領域34Wの順に並んでいる。また、コイル線V1−V3が成す形状は、コイル線U1−U3が成す形状を180度回線させた形状である。そして、コイル線U3とコイル線V1が軸線30方向で対向している。そのため、波巻コイル220においても、周方向20Rの5スロット分のスペースに、電気角180度分のコイル線を配置することができる。
(第3実施例:波巻コイル320)
図7に示すように、波巻コイル320では、コイル線20U,20V,20Wが、周方向20Rに5ターン周回している。波巻コイル320では、U相領域34Uにおいてコイル線U1−U5が成す形状が、W相領域34Wにおいてコイル線W1−W5が成す形状と同一である。また、V相領域34Vにおいてコイル線V1−V5が成す形状は、コイル線U1−U5が成す形状及びコイル線W1−W5が成す形状を180度回転させた形状である。波巻コイル320では、電気角180度の範囲180dにおいて、第1環状領域40を、U相コイル線20U(コイル線U1,U2)は2回通過し、V相コイル線20V(コイル線V1,V2,V3)は3回通過し、W相コイル線20W(コイル線W1,W2)は2回通過している。また、第2環状領域42を、U相コイル線20U(コイル線U3,U4,U5)は3回通過し、V相コイル線20V(コイル線V4,V5)は2回通過し、W相コイル線20W(コイル線W3,W4,W5)は3回通過している。
波巻コイル320では、コイル線U1−U3−U4,U2−U4−U5,V1−V2−V4,V2−V4−V5,W1−W3−W4,W2−W4−W5は、正三角形(俵状)に配置されている。例えば、コイル線U1−U3−U4の配置に着目すると、コイル線U1は、コイル線U3,U4間の周方向20Rの中点に位置している。コイル線U2−U4−U5,V1−V2−V4,V2−V4−V5,W1−W3−W4,W2−W4−W5Vも同様の特徴を有している。また、波巻コイル320は、コイル線20U,20V,20Wが3回通過する環状領域40,42におけるコイル線20U,20V,20Wが存在する範囲32U,32V,32Wを軸線30方向に伸ばした範囲内に、コイル線20U,20V,20Wが2回通過する環状領域40,42における同相のコイル線20U,20V,20Wが存在している.そのため、波巻コイル320も、U相領域34U,V相領域34V,W相領域34Wの中心が、各々周方向20Rに60度離れており、モータ出力を最適化することができる。
(第4実施例:波巻コイル420)
図8に示すように、波巻コイル320は、波巻コイル320と同様に、コイル線20U,20V,20Wが、周方向20Rに5ターン周回している。また、電気角180度の範囲180dにおいて、第1環状領域40を、U相コイル線20U(コイル線U1,U2)は2回通過し、V相コイル線20V(コイル線V1,V2,V3)は3回通過し、W相コイル線20W(コイル線W1,W2)は2回通過している。また、第2環状領域42を、U相コイル線20U(コイル線U3,U4,U5)は3回通過し、V相コイル線20V(コイル線V4,V5)は2回通過し、W相コイル線20W(コイル線W3,W4,W5)は3回通過している。
なお、波巻コイル320では、コイル線U2は範囲32Uの外側に位置し、コイル線V4は範囲32Vの外側に位置し、コイル線W2は範囲32Wの外側に位置している。このような形態であっても、U相領域34UではU相コイル線2Uが第1環状領域40を2回通過するとともに第2環状領域42を3回通過し、V相領域34VではV相コイル線20Vが第1環状領域40を2回通過するとともに第2環状領域42を2回通過し、W相領域34WではW相コイル線2Wが第1環状領域40を2回通過するとともに第2環状領域42を3回通過することによって、ステータ10のサイズを小型化することができ、小型のアキシャルギャップモータ100を実現することができる。
(他の実施形態)
上記実施例では、波巻コイル220を除き、波線コイル自身がステータの径方向内側と外側を往復しながら周方向に周回する波巻コイルについて説明した。しかしながら、コイル線を通過させる位置にスロットを備えたステータコアを用意し、ステータコアのスロットにコイル線を通過させてもよい。
波巻コイル20,120,220,320では、第1環状領域と第2環状領域を通過するコイル線が正三角形に配置されている形態について説明した。しかしながら、例えば、波線コイル20において、コイル線U1−U2―U3が二等辺三角形を形成していてもよい。すなわち、第1環状領域40を通過するコイル線U1が、第2環状領域42を通過するコイル線U2,U3の周方向の中点を軸線30方向に伸ばした直線上に位置していればよい。このことは、実施例においてコイル線が正三角形に配置されていると説明した全ての構成について適用される。
波巻コイル20,120,220,320は、U相コイル線とW相コイル線が成す形状が同一であり、V相コイル線が成す形状はU相コイル線が成す形状を180度回転させた形状である。しかしながら、W相コイル線が成す形状は、V相コイル線が成す形状と同一であってもよい。ステータの周方向で隣り合う相を構成するコイル線が成す形状が互いに180度回転していればよい。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:ステータ
20:波巻コイル
20U:U相コイル線
20V:V相コイル線
20W:W相コイル線
40:第1環状領域
42:第2環状領域
34U:U相領域(第1相領域)
34V:V相領域(第2相領域)
34W:W相領域(第3相領域)
100:回転電機

Claims (5)

  1. アキシャル型の回転電機であって、
    ステータが三相の波巻コイルを有しており、
    各相のコイル線が、ステータの径方向内側と外側を往復するとともに,ステータの軸方向に並んでいる第1環状領域と第2環状領域の双方を通過しながらステータの周方向に奇数ターン周回しており、
    電気角180度の範囲において、ステータの周方向に第1相コイル線が通過している第1相領域、第2相コイル線が通過している第2相領域、第3相コイル線が通過している第3相領域がこの順に並んでおり、
    第1相領域では、第1相コイル線が第1環状領域をn(n≧1)回通過するとともに第2環状領域をn+1回通過し、
    第2相領域では、第2相コイル線が第1環状領域をn+1回通過するとともに第2環状領域をn回通過している、回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機であって、
    ステータの軸心と同心の円筒面に現れる各相のコイル線の断面を観察したときに、各相のコイル線がn+1回通過する環状領域における各相のコイル線が存在する範囲をステータの軸方向に伸ばした範囲内に、各相のコイル線がn回通過する環状領域における同相のコイル線が存在している、回転電機。
  3. 請求項2に記載の回転電機であって、
    ステータが、各相のコイル線を支持するコアを有していないコアレス構造であり、
    前記範囲の周方向端部よりも内側に、各相のコイル線がn回通過する環状領域における同相のコイル線が存在している、回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電機であって、
    各相のコイル線がn回通過する環状領域におけるコイル線が、前記範囲内で隣り合うコイル線の周方向の中点をステータの軸方向に伸ばした直線上に存在する、回転電機。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の回転電機であって、
    ステータの軸心と同心の円筒面に現れるコイル線の断面を観察したときに、第1相領域において第1相コイル線が成す形状が、第2相領域において第2相コイル線が成す形状を180度回転させた形状である、回転電機。
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