JP2021087312A - モータ制御装置、モータ制御システムおよびモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、モータ制御システムおよびモータ制御方法 Download PDF

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Mitsunori Inaba
光則 稲葉
右京 志賀
Ukyo Shiga
右京 志賀
正大 石島
Masahiro Ishijima
正大 石島
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Rei Ichihara
怜 市原
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Abstract

【課題】モータの回転数が高くなった場合においても安定した電流の供給が可能なモータ制御装置等を提供する。【解決手段】角度検出センサ及び駆動回路に電気的に接続され、モータの力行動作状態又は回生動作状態において駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置とを備え、処理装置は、所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部と、所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、ロータの角度に対応付けて設定する設定部と、角度検出センサの検出結果に基づいて、設定部により設定された割り込み処理タイミングに対応付けられたロータの角度に合わせて、通電切換を実行する通電切換実行部とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、モータを制御するモータ制御装置およびモータ制御方法に関する。
ロータに永久磁石を使用しないスイッチト・リラクタンス・モータ(Switched Reluctance Motor)が知られている(例えば、特許文献1参照)。このモータでは、ステータに設けられたコイルに通電することにより磁界を発生させ、この磁界による吸引力を利用して回転力を得ている。永久磁石を使用しないシンプルな構成とすることができるため、堅牢で高温や高速回転に対するロバスト性が高いモータを得ることができる。
特開2017−208890号公報
スイッチト・リラクタンス・モータの制御が制御周期に従った周期処理として実行される場合、通電状態を切り換える通電切換も、この制御周期によるタイミングに拘束される。このため、モータの回転数が高くなった場合に、通電切換のタイミングが遅れ、電流の供給にばらつきが生ずるおそれがある。
本発明は、モータの回転数が高くなった場合においても安定した電流の供給が可能なモータ制御装置等を提供することを目的とする。
1つの側面では、突極を有するステータコアと、前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、を備えるモータ、を制御するモータ制御装置であって、前記ロータの角度を検出する角度検出センサと、前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路と、前記角度検出センサ及び前記駆動回路に電気的に接続され、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置とを備え、前記処理装置は、所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部と、前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定部と、前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行部とを備える、モータ制御装置を提供する。
本発明によれば、モータの回転数が高くなった場合においても安定した電流の供給が可能となる。
3相のスイッチト・リラクタンス・モータおよびスイッチト・リラクタンス・モータを制御するモータ制御装置の構成を示す図である。 低速モードにおける駆動信号生成部の機能を示す図である。 高速モードにおける駆動信号生成部の機能を示す図である。 スイッチト・リラクタンス・モータの力行原理を模式的に示す図である。 スイッチト・リラクタンス・モータの回生原理を模式的に示す図である。 ロータの回転角θと、力行領域および回生領域との関係を示す図である。 励磁区間におけるu相の駆動回路の状態を示す図である。 還流区間におけるu相の駆動回路の状態を示す図である。 回生区間におけるu相の駆動回路の状態を示す図である。 還流区間におけるu相の駆動回路の状態を示す図である。 低速モードでのモータの力行動作時の通電パターンを示す図である。 低速モードにおけるモータの回生動作時の通電パターンを示す図である。 高速モードにおけるモータの力行動作時の通電パターンを示す図である。 高速モードにおけるモータの回生動作時の通電パターンを示す図である。 割り込み信号発生部の動作を示すフローチャートである。 次の通電切換のタイミングに対応するレゾルバ角を割り込み信号発生部に設定する設定部の動作を示すフローチャートである。 通電切換実行部の動作を示すフローチャートである。 高速モードにおける通電切換の動作を示すタイムチャートである。 常に高速モードに相当する制御を実行する例における割り込み信号発生部の動作を示すフローチャートである。 図18の動作に対応する通電切換の動作を示すタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1は、3相のスイッチト・リラクタンス・モータおよびスイッチト・リラクタンス・モータを制御するモータ制御装置の構成を示す図、図2は、低速モードにおける駆動信号生成部の機能を示す図、図3は、高速モードにおける駆動信号生成部の機能を示す図、図4Aは、スイッチト・リラクタンス・モータの力行原理を模式的に示す図、図4Bは、スイッチト・リラクタンス・モータの回生原理を模式的に示す図である。なお、図4A及び図4Bには、磁束の流れが点線の矢印で模式的に示されている。
図1に示すように、スイッチト・リラクタンス・モータ装置Mは、モータ10と、モータ10を駆動する駆動回路20と、を備える。
モータ10は、突極11A(図1、図4A)を有するステータコア11と、突極12A(図1、図4A)を有するロータ12と、ステータコア11の突極11Aに取り付けられた各相(u相、v相およびw相)のコイル13u、13v、13wと、を備える。図1に示すように、コイル13uは互いに向かい合う2つの突極11Aにそれぞれ取り付けられ、2つのコイル13uは互いに直列に接続される。同様に、コイル13vは互いに向かい合う2つの突極11Aにそれぞれ取り付けられ、2つのコイル13vは互いに直列に接続される。コイル13wは互いに向かい合う2つの突極11Aにそれぞれ取り付けられ、2つのコイル13wは互いに直列に接続される。なお、図1は6極モータを例示しているが、モータの極数は任意である。
互いに直列に接続された各コイル13u、13v、13wに電流を流すと、各コイル13u、13v、13wに対応する突極11Aには、ロータ12の中心軸に対して回転対象の磁場が形成される。
ロータ12の回転角は、角度検出センサとしてのレゾルバ15によって検出される。
駆動回路20は、各相(u相、v相およびw相)の駆動回路20u、20v、20wを備える。駆動回路20uはコイル13uを、駆動回路20vはコイル13vを、駆動回路20wはコイル13wを、それぞれ独立駆動する。
駆動回路20uは、直列接続されたコイル13uの一端に接続される高電位側スイッチング素子21uおよび低電位側スイッチング素子22uと、直列接続されたコイル13uの他端に接続される高電位側スイッチング素子23uおよび低電位側スイッチング素子24uと、を備える。
本実施例では、各スイッチング素子21u〜24uとしてn型FET(Field effect transistor)を用いた例を示しているが、任意の素子を用いることができる。駆動回路20v、20wを構成する後述のスイッチング素子も同様である。
駆動回路20vは、直列接続されたコイル13vの一端に接続される高電位側スイッチング素子21vおよび低電位側スイッチング素子22vと、直列接続されたコイル13vの他端に接続される高電位側スイッチング素子23vおよび低電位側スイッチング素子24vと、を備える。
駆動回路20wは、直列接続されたコイル13wの一端に接続される高電位側スイッチング素子21wおよび低電位側スイッチング素子22wと、直列接続されたコイル13wの他端に接続される高電位側スイッチング素子23wおよび低電位側スイッチング素子24wと、を備える。
図1に示すように、高電位側スイッチング素子21u、21v、21wおよび高電位側スイッチング素子23u、23v、23wのドレインは、電源25の正極に、低電位側スイッチング素子22u、22v、22wおよび低電位側スイッチング素子24u、24v、24wのソースは、電源25の負極に、それぞれ接続される。
また、電源25にはコンデンサ26が並列に接続されている。
各相のコイル13u、コイル13v、コイル13wに流れる電流の値は、電流検出センサ28により検出される。
モータ装置Mを制御する本実施例のモータ制御装置は、上述した駆動回路20と、上述したレゾルバ15と、マイクロコンピュータ等を含む処理装置1を含む。モータ制御装置には、上位ECU(Electronic Control Unit)(図示せず)から各種の指令値が与えられる。なお、モータ制御装置は、上位ECUの機能の一部又は全部を実現してもよい。
図1に示すように、処理装置1は、レゾルバ15から出力されるレゾルバ角(ロータ回転角)に基づいて、後述する割り込み信号を出力する割り込み信号発生部2(タイミング検出部の一例)と、トルクや速度を指示する指令値に応じた駆動信号を出力する駆動信号生成部5と、処理装置1の動作に必要なデータを格納する記憶部6と、を備える。
なお、指令値は、モータ10が生み出すべきトルク値やモータ10の目標回転速度をリアルタイムで規定する値であり、処理装置1は、モータ10のトルク値やモータ10の回転速度が指令値に追従するように、駆動回路20を制御する。なお、指令値がトルク値である場合、トルク値はコイルに供給される電流値と対応付けられ、例えば、テーブルとして記憶部6に格納される。指令値がトルク値の場合には、当該テーブルを参照して、電流検出センサ28により検出される電流検出値(図1)を介してトルク値が制御される。
本実施例のモータ制御装置は、低速モードと高速モードのいずれかから選択されたモードでモータ10を駆動する。駆動信号生成部5には、低速モードと高速モードのいずれかを選択するモード切換部50が設けられている。モード切換部50は、ロータ回転角に基づいて、低速モードと高速モードのいずれかを選択する。例えば、モード切換部50は、ロータ回転角の時間当たりの変化量からロータの回転速度を算出し、回転速度が一定値を超えると高速モードを選択し、この一定値を超えなければ低速モードを選択する。
図2は、低速モードにおける駆動信号生成部5の機能を示す図である。
低速モードでは、駆動信号生成部5は、一定の制御周期での制御を繰り返し、この制御周期で通電切換を実行する。低速モードにおける制御では、割り込み信号発生部2は関与しない。
図2に示すように、駆動信号生成部5は、低速モードにおける機能として、通電パターン制御部52(周期処理実行部の一例)と、駆動信号出力部53と、を備える。
通電パターン制御部52は、上記の制御周期で、処理装置1に与えられる上記指令値と、レゾルバ15によって検出されるロータ12の回転角(および/またはロータ12の角速度)および電流検出値などに基づいて、記憶部6に記憶された通電パターンの中から適切な通電パターンを選択する。通電パターンは、後述する通電区間および非通電区間を規定する情報である。
図3は、高速モードにおける駆動信号生成部5の機能を示す図である。
高速モードでは、上記の制御周期での制御に加え、駆動信号生成部5は割り込み信号発生部2からの割り込み信号をトリガとする制御を実行する。
図3に示すように、駆動信号生成部5は、高速モードにおける機能として、割り込み信号発生部2からの割り込み信号が入力されると、次の通電切換の切換角度を算出する設定部55と、割り込み信号発生部2からの割り込み信号が入力されると、駆動信号出力部53および駆動回路20を介して通電切換を実行する通電切換実行部56と、を備える。
高速モードが選択されている場合も、通電パターン制御部52は上記の制御周期で、通電切換後の通電パターンを記憶部6に記憶された通電パターンの中から選択する。
高速モードが選択されている場合の処理装置1の動作については後述する。
次に、低速モードが選択されている場合における処理装置1の動作について説明する。
モータ10は、正のトルク(回転方向と同じ方向のトルク)を発生させる力行動作と、発電を行う回生動作とを行う。
図4Aに示すように、モータ10が力行動作を行うとき、例えば、状態Aにおいて、ステータコア11の突極11Aに取り付けられたコイル13uに電流を供給すると、突極11Aおよびロータ12の突極12Aが磁化され、突極11Aと突極12Aとの間に磁気吸引力が発生し、ロータ12に正のトルクが与えられる。
ロータ12が回転を続け、突極11Aと突極12Aが正対する状態Bに至ると、磁気吸引力が正のトルクに寄与しなくなる。しかし、このとき、次相のコイル13vが取り付けられたステータコア11の突極11Aと、ロータ12の突極12Aとの位置関係は、状態Aのような関係となる。したがって、所定のタイミングでコイル13uから次相のコイル13vに電流を転流させることにより、正のトルクが維持される。
このように、状態Aのようにロータ12の突極12Aがステータコア11の突極11Aに近づいてくるタイミングで、対応する相のコイルに電流を流し、状態Bのように突極11Aと突極12Aが正対する近傍で、その電流を切る動作を繰り返すことにより、正のトルクを継続的に発生させることができる。
一方、図4Bに示すように、モータ10が回生動作を行うとき、状態Cからロータ12の突極12Aがステータコア11の突極11Aに近づき、突極11Aと突極12Aが正対する状態Dに至る直前から短時間だけコイル13uに電流を供給し、ロータ12の突極12Aを磁化する。その後、突極11Aと突極12Aが状態Eのように正対位置からずれた位置関係にある間、残留磁界とロータ12の回転に伴う磁束の変化によりコイル13uに起電力が発生し、発電電流が流れる。またこのとき、コイル13uに流れる電流Iに応じて、供給突極11Aと突極12Aとの間に磁気吸引力が発生し、ロータ12に負のトルクが与えられる。
図5は、ロータ12の回転角(電気角)θと、力行領域および回生領域との関係を示す図である。図5のグラフの縦軸に示すコイル13uのインダクタンスは、ロータ12の突極12Aとステータコア11との磁気的な結合の度合いに対応する。コイル13uのインダクタンスが最も高くなるθ=θ0の状態は、ロータ12の突極12Aとステータコア11の突極11Aとが正対する状態(図4Aの状態B、図4Bの状態D)に相当する。
図5に示すように、ロータ12の回転に従ってコイル13uのインダクタンスが増加する領域に力行領域が、ロータ12の回転に従ってコイル13uのインダクタンスが減少する領域に回生領域が、それぞれ位置付けられる。力行領域および回生領域はロータ12の回転角について、約120°ずつ確保され、基本的には力行領域においてコイル13uに通電することによりロータ12に正のトルクが与えられ、回生領域においてコイル13uに通電することによりロータ12に負のトルクが与えられる。
コイル13uへの通電区間は、要求されるモータの特性等に応じて設定でき、例えば、力行動作に対して図5に示す通電区間100を、回生動作に対して図5に示す通電区間200を、それぞれ設定することができる。この場合、通電区間100は、その開始角が、力行領域の開始角に先行する角度幅に相当する進角Δθ1と、通電区間100の長さに相当する通電角θ1とにより規定される。同様に、通電区間200は、その開始角が、回生領域の開始角に先行する角度幅に相当する進角Δθ2と、通電区間200の長さに相当する通電角θ2とにより規定される。
コイル13uへ通電する通電区間、すなわち、進角Δθ1、通電角θ1、進角Δθ2および通電角θ2は、指令値やロータの回転速度(角速度)などに応じて変化する。
コイル13v、13wについても、コイル13uと同様に通電区間が規定される。
図6〜図9は、u相の駆動回路20u(スイッチング素子21u〜24u)の状態を示す図である。力行動作および回生動作における通電区間では、駆動回路20uは、図6〜図9に示すいずれかの状態をとる。なお、以下の説明では、u相について述べるが、v相、w相についても同様の動作が行われる。
図6は、電源25またはコンデンサ26からコイル13uへ電流が供給される励磁区間を示している。
励磁区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子24uがオンしており、他のスイッチング素子22u、23uがオフしている。励磁区間では、コイル13uへ電流によりステータコア11の突極11Aが励磁される。
図7は、コイル13uが電源25の正極から切り離され、コイル13uの電流が閉回路を還流する還流区間を示している。
この還流区間では、スイッチング素子22uと、スイッチング素子24uがオンしており、他のスイッチング素子21u、23uがオフしている。
図8は、コイル13uから電源25またはコンデンサ26へ電流が供給される回生区間を示している。
回生区間では、スイッチング素子22uと、スイッチング素子23uがオンしており、他のスイッチング素子21u、24uがオフしている。
図9は、コイル13uが電源25の負極から切り離され、コイル13uの電流が閉回路を還流する還流区間を示している。
この還流区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子23uがオンしており、他のスイッチング素子22u、24uがオフしている。
次に、u相の力行動作について説明する。
図10は、低速モードにおけるモータ10の力行動作時の通電パターンを示す図である。図10に示すように、コイル13uへの通電区間は励磁区間T1であり、非通電区間は還流区間T2である。通電区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図6に示す状態)が維持され、非通電区間ではスイッチング素子22uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図7に示す状態)が維持される。通電区間(励磁区間T1)は、進角Δθ1および通電角θ1(図5)により規定される。したがって、設定部55には、進角Δθ1および通電角θ1がセットされ、上記の制御周期ごとに設定部55にセットされる進角Δθ1および通電角θ1が更新される。また、通電パターンも上記の制御周期ごとに切り換わる。すなわち、通電切換は上記の制御周期に従って実行される。
上記のように、還流区間T2では、スイッチング素子22uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図7に示す状態)が維持される。還流区間T2が終了すると、次の通電パターンに移行し、次の通電パターンの通電区間(励磁区間T1)となる。なお、非通電区間に、図8に示す状態が含まれてもよい。例えば、図7に示す状態を経由して、図8に示す状態に移行してもよい。
次に、u相の回生動作について説明する。
図11は、低速モードにおけるモータ10の回生動作時の通電パターンを示す図である。図11に示すように、コイル13uへの通電区間は、励磁区間T11であり、非通電区間は還流区間T12である。通電区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図6に示す状態)が維持され、非通電区間ではスイッチング素子21uと、スイッチング素子23uがオンする状態(図9に示す状態)が維持される。通電区間(励磁区間T11)は、進角Δθ2および通電角θ2(図5)により規定される。したがって、設定部55には、進角Δθ2および通電角θ2がセットされ、上記の制御周期ごとに設定部55にセットされる進角Δθ2および通電角θ2が更新される。また、通電パターンも上記の制御周期ごとに切り換わる。すなわち、通電切換は上記の制御周期に従って実行される。
上記のように、還流区間T12では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子23uがオンする状態(図9に示す状態)が維持される。還流区間T12が終了すると、次の通電パターンに移行し、次の通電パターンの通電区間(励磁区間T11)となる。なお、非通電区間に、図8に示す状態が含まれてもよい。例えば、図9に示す状態を経由して、図8に示す状態に移行してもよい。
以上のように、低速モードでは、一定の制御周期(上記の制御周期)で、処理装置1に与えられるトルク指令値と、レゾルバ15によって検出されるロータ12の回転角(および/またはロータ12の角速度)に基づいて、記憶部6に記憶された通電パターンの中から適切な通電パターンが選択される。また、通電切換も上記の制御周期に従って実行される。
このように、低速モードでは、上記の制御周期で通電パターンを切り換える動作、すなわち通電切換を行っている。このため、モータ10の回転速度が非常に高くなると、上記の制御周期に対する通電切換の頻度が高くなり、通電切換が遅れるという問題が生ずる。この場合、通電区間の長さやタイミングがまちまちとなり、想定している電流をモータ10に安定的に供給できなくなるとともに、トルクリップルやトルクリップルに起因する騒音の発生を招くおそれがある。このため、本実施例では、高速モードを設けることにより、このような問題を解消している。
次に、高速モードが選択されている場合における処理装置1の動作について説明する。上記のように、高速モードでは、駆動信号生成部5は割り込み信号発生部2からの割り込み信号をトリガとして通電切換を実行する。以下、低速モードが選択されている場合との相違を中心として処理装置1の動作について説明する。
高速モードが選択されている場合、低速モードの場合と同様、通電パターン制御部52は、上記の制御周期に従って、指示値、電流検出値、レゾルバ角およびロータ回転速度などに基づいて、通電パターンを決定する(図3)。なお、ロータ回転速度は、例えば、モード切換部50から取得することができる。通電パターンは、記憶部6に記憶された通電パターンの中から選択され、設定部55にセットされる。
図12は、高速モードにおけるモータ10の力行動作時の通電パターンを示す図である。図12に示すように、コイル13uへの通電区間は励磁区間T21であり、非通電区間は還流区間T22である。通電区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図6に示す状態)が維持され、非通電区間ではスイッチング素子22uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図7に示す状態)が維持される。低速モードの場合と同様、通電区間(励磁区間T21)は、進角Δθ1および通電角θ1(図5)により規定されるので、設定部55には、進角Δθ1および通電角θ1がセットされ、上記の制御周期ごとに設定部55にセットされる進角Δθ1および通電角θ1が更新される。上記のように、還流区間T22では、スイッチング素子22uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図7に示す状態)が維持される。還流区間T22が終了すると、次の通電パターンに移行し、次の通電パターンの通電区間(励磁区間T21)となる。なお、非通電区間に、図8に示す状態が含まれてもよい。例えば、図7に示す状態を経由して、図8に示す状態に移行してもよい。
図13は、高速モードにおけるモータ10の回生動作時の通電パターンを示す図である。図13に示すように、コイル13uへの通電区間は、励磁区間T31であり、非通電区間は還流区間T32である。通電区間では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子24uがオンする状態(図6に示す状態)が維持され、非通電区間ではスイッチング素子21uと、スイッチング素子23uがオンする状態(図9に示す状態)が維持される。低速モードの場合と同様、通電区間(励磁区間T31)は、進角Δθ2および通電角θ2(図5)により規定されるため、設定部55には、進角Δθ2および通電角θ2がセットされ、上記の制御周期ごとに設定部55にセットされる進角Δθ2および通電角θ2が更新される。上記のように、還流区間T32では、スイッチング素子21uと、スイッチング素子23uがオンする状態(図9に示す状態)が維持される。還流区間T32が終了すると、次の通電パターンに移行し、次の通電パターンの通電区間(励磁区間T31)となる。なお、非通電区間に、図8に示す状態が含まれてもよい。例えば、図9に示す状態を経由して、図8に示す状態に移行してもよい。
図14は、割り込み信号発生部2の動作を示すフローチャートである。
図14のステップS102では、割り込み信号発生部2は、設定部55からレゾルバ角(図3)が設定(後述のステップS208)されるのを待って、ステップS106へ処理を進める。このレゾルバ角は、次回の通電切換を行うべきタイミングをレゾルバ角として規定したものである。なお、本実施例では、レゾルバ角の1回転は、電気角の3回転に対応するが、モータの極数によりこれらの関係は変化する。
ステップS106では、割り込み信号発生部2は、レゾルバ15から現在のレゾルバ角(ロータ回転角)を取得する(図1)。
ステップS108では、割り込み信号発生部2は、ステップS106で取得されたレゾルバ角が、設定部55から設定されたレゾルバ角(後述のステップS208)に到達したか否か判断し、判断が肯定されれば、処理をステップS110へ進め、判断が否定されれば、処理をステップS106へ進める。
ステップS110では、割り込み信号発生部2は、割り込み信号を設定部55および通電切換実行部56(図3)に出力し、処理をステップS102へ進める。
図15は、次の通電切換のタイミングに対応するレゾルバ角を割り込み信号発生部2に設定する設定部55の動作を示すフローチャートである。
図15のステップS202では、設定部55は、割り込み信号発生部2からの割り込み信号(ステップS110)が入力されるのを待って、その時のレゾルバ角を取得し、ステップS204へ処理を進める。
ステップS204では、設定部55は、次の通電切換のタイミングに対応するレゾルバ角を算出する。
具体的には、モータ10の力行動作時であって、通電区間(励磁区間T21)にある場合には、設定部55は、非通電区間(還流区間T22)へ移行するタイミングに対応する電気角を算出する。この場合、電気角は、
電気角=基準角−進角Δθ1+通電角θ1 ・・・(1式)
で算出される。基準角は各相に割り当てられた固定値であり、例えば、図5における力行領域の開始角に定められる。
また、モータ10の力行動作時であって、非通電区間(還流区間T22)にある場合には、設定部55は、通電区間(励磁区間T21)へ移行するタイミングに対応する電気角を算出する。この場合、電気角は、
電気角=基準角−進角Δθ1 ・・・(2式)
で算出される。
(1式)または(2式)で算出された電気角が360°を超えたとき、(1式)または(2式)による算出結果から360°を減算した値を電気角の算出値とする。また、(1式)または(2式)で算出された電気角が0°未満のとき、(1式)または(2式)による算出結果に360°を加算した値を電気角の算出値とする。
モータ10の回生動作時にも、基準角(例えば、図5における回生領域の開始角)、進角Δθ2、および通電角θ2を用いて同様に電気角が算出される。すなわち、通電区間(励磁区間T31)にある場合には、設定部55は、非通電区間(還流区間T32)へ移行するタイミングに対応する電気角を算出する。また、非通電区間(還流区間T32)にある場合には、設定部55は、通電区間(励磁区間T31)へ移行するタイミングに対応する電気角を算出する。
ステップS206では、設定部55は、ステップS204で算出された電気角をレゾルバ角へ変換する。具体的には、設定部55は、ステップS202で取得されたレゾルバ角、すなわち、割り込み信号発生部2からの割り込み信号(ステップS110)が入力されたときのレゾルバ角を電気角に変換する。次に、ステップS204で算出された電気角をレゾルバ角に変換する。
ステップS208では、設定部55は、ステップS206において電気角から変換されたレゾルバ角を割り込み信号発生部2に設定し、処理をステップS202へ進める。
図16は、通電切換実行部56の動作を示すフローチャートである。
図16のステップS302では、通電切換実行部56は、割り込み信号発生部2から割り込み信号(ステップS110)が入力されるのを待って、ステップS304へ処理を進める。
ステップS304では、通電切換実行部56は、通電切換を実行する。ここでは、モータ10の力行動作時であって、通電区間(励磁区間T21)にある場合には、通電切換実行部56は、非通電区間(還流区間T22)へ移行するように通電切換を実行する。また、モータ10の力行動作時であって、非通電区間(還流区間T22)にある場合には、通電切換実行部56は、通電区間(励磁区間T21)へ移行するように通電切換を実行する。モータ10の回生動作時であって、通電区間(励磁区間T31)にある場合には、通電切換実行部56は、非通電区間(還流区間T32)へ移行するように通電切換を実行する。また、モータ10の回生動作時であって、非通電区間(還流区間T32)にある場合には、通電切換実行部56は、通電区間(励磁区間T31)へ移行するように通電切換を実行する。その後、通電切換実行部56は、処理をステップS302へ進める。
図17は、高速モードにおける通電切換の動作を示すタイムチャートである。
図17に示すように、高速モードでは、時刻t1における通電区間から非通電区間に切り換わった通電切換の時点で、時刻t2における非通電区間から通電区間への通電切換のタイミングがレゾルバ角に対応して算出される。同様に、時刻t2における非通電区間から通電区間に切り換わった通電切換の時点で、時刻t3における通電区間から非通電区間への通電切換のタイミングがレゾルバ角に対応して算出される。
図17に示すように、高速モードでは、実質的にレゾルバ角に応じたタイミングで、通電切換を上記の制御周期と同期せずに実行することができる。このため、通電切換が適切なタイミング、すなわち、適切な電気角で実行されるとともに、モータ10の高回転域においても狙った通りの通電時間が確保される。その結果、想定している電流をモータ10に正確に供給することができ、電流のばらつきを大幅に抑制できる。また、トルクリップルやトルクリップルに起因する騒音の発生を大幅に抑制できる。
また、上記のように、高速モードにおいても、通電パターン制御部52は、上記の制御周期に従って、電流指示値、電流検出値、トルク指令値、ロータ回転角およびロータ回転速度などに基づいて、通電パターン(進角Δθ1および通電角θ1、または進角Δθ2および通電角θ2)を決定する。このため、状況に応じて通電パターンを変化させることにより、モータ10の動作を最適化することができる。上記実施例では、直前の通電切換の時点で次の通電切換のタイミングが算出されるので、通電パターンの変化に対応することが可能となる。
上記実施例では、通電期間ではコイルに印加する電圧を一定に維持しているが、例えば、コイルに供給される電流の値(電流検出値)を目標値(指令値)に追従させるように、フィードバック制御を行なってもよい。この場合、スイッチング素子をオンさせるデューティー値(オン時間の比率)などを介して通電期間における電圧値を制御することができる。
上記実施例では、低速モードと高速モードの2つの動作モードを有する例を示しているが、モータ10の低速動作時も含め、常に高速モードに相当する制御を実行してもよい。
図18は、常に高速モードに相当する制御を実行する例における割り込み信号発生部2の動作を示すフローチャートである。以下、図14に示す動作との相違について説明する。なお、設定部55および通電切換実行部56は、図15、図16に示した動作を行う。
図18に示す例では、図14に示す動作に対してステップS112の処理が追加されている。
ステップS102の判断が否定された場合、ステップS112では、割り込み信号発生部2は、モータ10の動作が開始されたか否か判断し、判断が肯定されれば、処理をステップS106へ進め、判断が否定されれば、処理をステップS102へ進める。
ステップS112の判断は、モータ10が停止された状態から力行動作または回生動作に移行した場合に肯定される。これにより、力行動作または回生動作が開始されると、互いに連動する割り込み信号発生部2、設定部55および通電切換実行部56の動作(図16および図17)が開始される。
なお、通電切換実行部56は、モータ10の状態が停止状態から力行動作状態または回生動作状態に移行した後、レゾルバ15で検出されるレゾルバ角が安定化した場合に限り、通電切換を実行してもよい。レゾルバ角が安定化したか否かは、例えば、所定時間内におけるレゾルバ角の変動幅に基づいて判定することができる。
図19は、図18の動作に対応する通電切換の動作を示すタイムチャートである。
図19に示すように、ステップS112の判断が肯定されると、その時点(時刻t0)で時刻t11における通電区間から非通電区間への通電切換のタイミングがレゾルバ角に対応して算出される。また、時刻t11における通電区間から非通電区間に切り換わった通電切換の時点で、時刻t12における非通電区間から通電区間への通電切換のタイミングがレゾルバ角に対応して算出される。同様に、時刻t12における非通電区間から通電区間に切り換わった通電切換の時点で、時刻t13における通電区間から非通電区間への通電切換のタイミングがレゾルバ角に対応して算出される。なお、図19に示すように、モータ10が停止された状態から力行動作または回生動作に移行する動作は、上記の制御周期での周期処理の一部として実行される。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形および変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部または複数を組み合わせることも可能である。
なお、以上の実施例に関し、さらに以下の付記を開示する。
[付記1]
突極を有するステータコア(11)と、
前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイル(13u、13v、13w)と、
突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータ(12)と、
を備えるモータ(20)、を制御するモータ制御装置であって、
前記ロータの角度を検出する角度検出センサ(15)と、
前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子(21u〜24u、21v〜24v、21w〜24w)を備える駆動回路(20)と、
前記角度検出センサ及び前記駆動回路に電気的に接続され、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置(1)とを備え、
前記処理装置は、
所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部(52)と、
前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定部(55)と、
前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行部(56)とを備える、モータ制御装置。
付記1の構成によれば、割り込み処理タイミングに対応付けられたロータの角度に合わせて、通電切換を実行するので、モータが高速回転する場合でも、通電切換の遅れが大幅に抑制される。このため、通電切換が適切なタイミング、すなわち、適切な電気角で実行されるとともに、モータの高回転域においても狙った通りの通電時間が確保される。その結果、想定している電流をモータに正確に供給することができ、電流のばらつきを大幅に抑制できる。また、トルクリップルやトルクリップルに起因する騒音の発生を大幅に抑制できる。
[付記2]
前記設定部は、前記通電切換実行部により一の前記通電切換が実行される際に、次の一の前記通電切換のための前記割り込み処理タイミングを設定する、付記1に記載のモータ制御装置。
付記2の構成によれば、一の通電切換が実行される際に、次の一の通電切換のための割り込み処理タイミングを設定するので、通電パターンが変化しても通電切換のタイミングが通電パターンの変化に迅速に追従するので、常に、通電切換が適切なタイミング、すなわち、適切な電気角で実行されるとともに、モータの高回転域においても狙った通りの通電時間が確保される。
[付記3]
前記複数のスイッチング素子は、相ごとに、電源と前記コイルとの間に接続され、
前記第1通電状態は、前記通電切換実行部により前記スイッチング素子を介して前記コイルが前記電源に接続される通電状態であり、
前記第2通電状態は、前記通電切換実行部により前記スイッチング素子を介して前記コイルが短絡される非通電状態である、付記1または付記2に記載のモータ制御装置。
付記3の構成によれば、スイッチング素子のオン/オフ状態を切り換えることにより、第1通電状態である通電状態と、第2通電状態である非通電状態とを、切り換えることができる。
[付記4]
前記通電切換実行部は、前記モータの状態が停止状態から力行動作状態又は回生動作状態に移行した後、前記角度検出センサの検出結果が所定条件(レゾルバ出力の安定化が確認できる条件)を満たす場合に、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに基づく前記通電切換を実行する、付記1〜付記3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
付記4の構成によれば、角度検出センサの検出結果が所定条件を満たす場合に、通電切換が実行される。所定条件は、例えば、角度検出センサが安定してロータの角度を検出可能となっていることでもよい。
[付記5]
前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングを検出するタイミング検出部(2)を備え、
前記通電切換実行部は、前記タイミング検出部により前記割り込み処理タイミングが検出されると、前記通電切換を実行し、
前記設定部は、前記通電切換のタイミングに対応する電気角を算出して、算出した電気角を機械角に変換し、変換した機械角に基づいて、前記割り込み処理タイミングを設定する、付記1〜付記4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
付記5の構成によれば、設定部により設定された割り込み処理タイミングは、ロータの機械度に対応付けられ、ロータがこの機械角を示すことが検出されたときに通電切換が実行される。
[付記6]
前記設定部は、算出された前記通電切換のタイミングに対応する前記電気角が360°を超える場合には、前記電気角から360°を減算する上限処理を実行する、付記5に記載のモータ制御装置。
付記6の構成によれば、上限処理によって正しい電気角を算出することができる。
[付記7]
前記設定部は、算出された前記通電切換のタイミングに対応する前記電気角が0°未満の場合には、前記電気角に360°を加算する下限処理を実行する、付記5に記載のモータ制御装置。
付記7の構成によれば、下限処理によって正しい電気角を算出することができる。
[付記8]
突極を有するステータコアと、前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、を具備するモータと、
前記モータを制御するモータ制御装置と、
を備えるモータ制御システムであって、
前記モータ制御装置は、
前記ロータの角度を検出する角度検出センサと、
前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路と、
前記角度検出センサ及び前記駆動回路に電気的に接続され、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置とを備え、
前記処理装置は、
所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部と、
前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定部と、
前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定ステップにより設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行部とを備える、モータ制御システム。
付記8の構成によれば、割り込み処理タイミングに対応付けられたロータの角度に合わせて、通電切換を実行するので、モータが高速回転する場合でも、通電切換の遅れが大幅に抑制される。このため、通電切換が適切なタイミング、すなわち、適切な電気角で実行されるとともに、モータの高回転域においても狙った通りの通電時間が確保される。その結果、想定している電流をモータに正確に供給することができ、電流のばらつきを大幅に抑制できる。また、トルクリップルやトルクリップルに起因する騒音の発生を大幅に抑制できる。
[付記9]
突極を有するステータコアと、
前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、
突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、
を備えるモータ、を制御するモータ制御方法であって、
角度検出センサにより前記ロータの角度を検出する角度検出ステップと、
前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路を介し、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理ステップとを備え、
前記処理ステップでは、
所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行ステップと、
前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定ステップと、
前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行ステップとを備える、モータ制御方法。
1 処理装置
2 割り込み信号発生部
11 ステータコア
12 ロータ
13u コイル
13v コイル
13w コイル
20 駆動回路
21u〜24u スイッチング素子
21v〜24v スイッチング素子
21w〜24w スイッチング素子
55 設定部
56 通電切換実行部

Claims (9)

  1. 突極を有するステータコアと、
    前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、
    突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、
    を備えるモータ、を制御するモータ制御装置であって、
    前記ロータの角度を検出する角度検出センサと、
    前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路と、
    前記角度検出センサ及び前記駆動回路に電気的に接続され、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置とを備え、
    前記処理装置は、
    所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部と、
    前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定部と、
    前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行部とを備える、モータ制御装置。
  2. 前記設定部は、前記通電切換実行部により一の前記通電切換が実行される際に、次の一の前記通電切換のための前記割り込み処理タイミングを設定する、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記複数のスイッチング素子は、相ごとに、電源と前記コイルとの間に接続され、
    前記第1通電状態は、前記通電切換実行部により前記第スイッチング素子を介して前記コイルが前記電源に接続される通電状態であり、
    前記第2通電状態は、前記通電切換実行部により前記第スイッチング素子を介して前記コイルが短絡される非通電状態である、請求項1または請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記通電切換実行部は、前記モータの状態が停止状態から力行動作状態又は回生動作状態に移行した後、前記角度検出センサの検出結果が所定条件を満たす場合に、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングに基づく前記通電切換を実行する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定部により設定された前記割り込み処理タイミングを検出するタイミング検出部を備え、
    前記通電切換実行部は、前記タイミング検出部により前記割り込み処理タイミングが検出されると、前記通電切換を実行し、
    前記設定部は、前記通電切換のタイミングに対応する電気角を算出して、算出した電気角を機械角に変換し、変換した機械角に基づいて、前記割り込み処理タイミングを設定する、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記設定部は、算出された前記通電切換のタイミングに対応する前記電気角が360°を超える場合には、前記電気角から360°を減算する上限処理を実行する、請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 前記設定部は、算出された前記通電切換のタイミングに対応する前記電気角が0°未満の場合には、前記電気角に360°を加算する下限処理を実行する、請求項5に記載のモータ制御装置。
  8. 突極を有するステータコアと、前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、を具備するモータと、
    前記モータを制御するモータ制御装置と、
    を備えるモータ制御システムであって、
    前記モータ制御装置は、
    前記ロータの角度を検出する角度検出センサと、
    前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路と、
    前記角度検出センサ及び前記駆動回路に電気的に接続され、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理装置とを備え、
    前記処理装置は、
    所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行部と、
    前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定部と、
    前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定ステップにより設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行部とを備える、モータ制御システム。
  9. 突極を有するステータコアと、
    前記ステータコアの突極に取り付けられる複数相のコイルと、
    突極を有し、前記複数相のコイルにより発生する磁界により磁化されるロータと、
    を備えるモータ、を制御するモータ制御方法であって、
    角度検出センサにより前記ロータの角度を検出する角度検出ステップと、
    前記複数相のコイルに電気的に接続され、前記複数相のコイルを流れる電流を相ごとに独立して制御可能となる態様で複数のスイッチング素子を備える駆動回路を介し、前記モータの力行動作状態又は回生動作状態において前記駆動回路の通電状態を第1通電状態と第2通電状態との間で切り換える通電切換を実行する処理ステップとを備え、
    前記処理ステップでは、
    所定周期ごとの処理を実行する周期処理実行ステップと、
    前記所定周期ごとの処理タイミングとは異なる割り込み処理タイミングを、前記ロータの角度に対応付けて設定する設定ステップと、
    前記角度検出センサの検出結果に基づいて、前記設定ステップにより設定された前記割り込み処理タイミングに対応付けられた前記ロータの角度に合わせて、前記通電切換を実行する通電切換実行ステップとを備える、モータ制御方法。
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