JP2021086993A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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将彦 春本
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正也 浅井
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知佐世 毛利
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Abstract

【課題】基板上に微細化されたレジスト膜のパターンを形成することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供する。【解決手段】カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜が基板の加工対象膜上に形成される。紫外線が下層膜に照射される。紫外線が照射された後の下層膜上に感光性のレジスト膜が形成される。レジスト膜が所定のパターンに露光される。露光後のレジスト膜が現像されることによりレジスト膜にパターンが形成される。【選択図】図3

Description

本発明は、基板に処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
半導体デバイス等の製造におけるリソグラフィ工程では、基板上に感光性のレジスト膜のパターンが形成される。例えば、特許文献1に記載されたパターン形成方法においては、基板上の被加工基板に中間介在層を介してレジスト膜が形成される。次に、レジスト膜が所定のパターンに露光される。続いて、現像液を用いてレジスト膜の未露光部分が溶解されることにより、ネガティブパターンが基板上に形成される。
特開2014−219661号公報
近年、基板上に形成されるレジスト膜のパターンをより微細化することが求められている。しかしながら、パターンが微細化されると、レジスト膜と中間介在層との接触面積が小さくなることにより、中間介在層に対するレジスト膜の密着力が低下する。この場合、レジスト膜が剥離または倒壊しやすくなる。そのため、レジスト膜のパターンをより微細化することは困難となる。
本発明の目的は、基板上に微細化されたレジスト膜のパターンを形成することが可能な基板処理方法および基板処理装置を提供することである。
(1)第1の発明に係る基板処理方法は、カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜を基板の加工対象膜上に形成するステップと、紫外線を下層膜に照射するステップと、紫外線が照射された後の下層膜上に感光性のレジスト膜を形成するステップと、レジスト膜を所定のパターンに露光するステップと、露光後のレジスト膜を現像することによりレジスト膜にパターンを形成するステップとを含む。
この基板処理方法によれば、カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜が基板の加工対象膜上に形成される。ここで、本発明者らによる種々の実験および考察を行った結果、レジスト膜の形成前に下層膜に紫外線を照射することにより、レジスト膜と下層膜との密着力が向上することが判明した。
そこで、レジスト膜の形成前に、紫外線が下層膜に照射される。紫外線が照射された後の下層膜上に感光性のレジスト膜が形成される。レジスト膜が所定のパターンに露光される。露光後のレジスト膜が現像されることによりレジスト膜にパターンが形成される。
この方法によれば、レジスト膜と下層膜との密着力が向上しているので、レジスト膜のパターン幅が小さい場合でも、レジスト膜のパターンが剥離または倒壊しにくくなる。その結果、基板上に微細化されたレジスト膜のパターンを形成することが可能になる。
(2)紫外線を下層膜に照射するステップは、紫外線を下層膜の全面に照射することを含んでもよい。この場合、レジスト膜と下層膜との密着力がより向上する。これにより、形成されるレジスト膜のパターン幅をより小さくすることができる。
(3)紫外線を下層膜に照射するステップは、120nm以上200nm以下の波長を有する真空紫外線を下層膜に照射することを含んでもよい。この場合、レジスト膜と下層膜との密着力がより向上する。これにより、形成されるレジスト膜のパターン幅をより小さくすることができる。
(4)真空紫外線を下層膜に照射することは、下層膜が存在する環境下の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも低くすることと、低下された酸素濃度を有する環境下で真空紫外線を下層膜に照射することを含んでもよい。この場合、真空紫外線が酸素分子に吸収されることが防止される。これにより、真空紫外線を下層膜に効率よく照射することができる。
(5)感光性のレジスト膜を形成するステップは、金属成分を含有する感光性の金属含有レジスト膜を形成することを含んでもよい。この場合、波長が極めて短い紫外線を用いてレジスト膜を露光することが容易になる。これにより、形成されるレジスト膜のパターン幅をより小さくすることができる。
(6)基板処理方法は、レジスト膜のパターンを下層膜に転写することにより下層膜にパターンを形成するステップと、レジスト膜と下層膜との積層構造をマスクとして用いて基板の加工対象膜を加工するステップとをさらに含んでもよい。この場合、下層膜により加工対象膜のエッチングレートが増幅されるので、レジスト膜の厚みを大きくする必要がない。そのため、レジスト膜がさらに剥離または倒壊しにくくなる。これにより、微細化された加工対象膜のパターンを容易に形成することが可能になる。
(7)第2の発明に係る基板処理装置は、基板を所定のパターンに露光する露光装置とともに用いられる基板処理装置であって、カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜を基板の加工対象膜上に形成するとともに、下層膜上に感光性のレジスト膜を形成する膜形成部と、レジスト膜が形成される前の下層膜に紫外線を照射する紫外線照射部と、レジスト膜が形成された基板を露光装置に搬入するとともに、レジスト膜が所定のパターンに露光された基板を露光装置から搬出する搬送部と、露光後のレジスト膜を現像することによりレジスト膜にパターンを形成する現像部とを備える。
この基板処理装置においては、カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜が膜形成部により基板の加工対象膜上に形成される。紫外線照射部により下層膜に紫外線が照射される。紫外線が照射された後の下層膜上に感光性のレジスト膜が膜形成部により形成される。レジスト膜が形成された基板が搬送部により露光装置に搬入される。また、レジスト膜が所定のパターンに露光された基板が搬送部により露光装置から搬出される。露光後のレジスト膜が現像部により現像されることによりレジスト膜にパターンが形成される。
この構成によれば、レジスト膜と下層膜との密着力が向上しているので、レジスト膜のパターン幅が小さい場合でも、レジスト膜のパターンが剥離または倒壊しにくくなる。その結果、基板上に微細化されたレジスト膜のパターンを形成することが可能になる。
本発明によれば、基板上に微細化されたレジスト膜のパターンを形成することが可能になる。
本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す模式的ブロック図である。 紫外線照射部の構成を示す模式的断面図である。 図1の基板処理装置により実行される基板処理のアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。 第1の下層膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 第1の下層膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 第2の下層膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 第2の下層膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部の模式的側面図である。 レジスト膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 レジスト膜の形成工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 露光工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 現像工程を示す基板の部分拡大縦断面図である。 第2の実施の形態における基板処理のアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。 図18の基板処理が実行された後の基板の部分拡大縦断面図である。 実施例1および比較例1におけるレジスト膜のパターンを示す画像である。 実施例2および比較例2におけるレジスト膜のパターンを示す画像である。 実施例3および比較例3におけるレジスト膜のパターンを示す画像である。 実施例4および比較例4におけるレジスト膜のパターンを示す画像である。
以下、本発明の一実施の形態に係る基板処理方法および基板処理装置について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置もしくは有機EL(Electro Luminescence)表示装置等のFPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、セラミック基板または太陽電池用基板等をいう。
[1]第1の実施の形態
(1)基板処理装置
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の概略構成を示す模式的ブロック図である。図1に示すように、基板処理装置200は、露光装置300に隣接するように設けられ、紫外線照射部100、制御部110、搬送部120、熱処理部130、塗布部140および現像部150を備える。露光装置300は、基板を所定のパターンに露光可能に構成される。
紫外線照射部100は、120nm以上200nm以下の波長を有する紫外線(以下、真空紫外線と呼ぶ。)を基板の上面の全面に照射可能に構成される。紫外線照射部100の詳細については後述する。制御部110は、例えばCPUおよびメモリ、またはマイクロコンピュータを含み、紫外線照射部100、搬送部120、熱処理部130、塗布部140および現像部150の動作を制御する。搬送部120は、例えば搬送ロボットを含み、処理対象の基板を紫外線照射部100、熱処理部130、塗布部140、現像部150および露光装置300の間で搬送する。
熱処理部130は、例えば加熱プレートおよび冷却プレートを含み、塗布部140による塗布処理および現像部150による現像処理の前後に基板に熱処理を行う。塗布部140は、例えばスピンコータを含み、所定の処理液を基板の上面に塗布することにより、感光性のレジスト膜を含む種々の塗布膜を基板の上面に形成する。現像部150は、例えばスピンデベロッパを含み、基板に現像液を供給することにより、露光装置300による露光後のレジスト膜にパターンを形成する。
上記のように、紫外線照射部100においては、基板に真空紫外線が照射される。ここで、基板に向かう真空紫外線の経路上に多量の酸素が存在すると、酸素分子が真空紫外線を吸収して酸素原子に分離するとともに、分離した酸素原子が他の酸素分子と再結合することによりオゾンが発生する。この場合、基板に到達する真空紫外線が減衰する。真空紫外線の減衰は、約200nmよりも長い波長の紫外線の減衰に比べて大きい。そこで、紫外線照射部100においては、酸素濃度が低く維持された処理空間内で基板に真空紫外線が照射される。
図2は、紫外線照射部100の構成を示す模式的断面図である。図2に示すように、紫外線照射部100は、光出射部10、周壁部材20、下蓋部材30、基板支持部40、給気部50、排気部60および昇降部70を含む。周壁部材20は、例えば上部開口21および下部開口22を含む円筒形状を有する。周壁部材20の内周面により取り囲まれる空間が基板Wに処理を行うための処理空間20Sとして用いられる。
光出射部10は、周壁部材20の上部開口21を塞ぐように周壁部材20の上方に設けられ、ハウジング11、透光板13、面状の光源部14および電源装置15を含む。ハウジング11は内部空間10Sを有し、ハウジング11の底面には、内部空間10Sにつながる例えば円形状の下部開口12が形成される。透光板13は、例えば石英ガラス板であり、下部開口12を閉塞するようにハウジング11の底面に取り付けられる。ハウジング11の下部は、周壁部材20の上部に接続される。
光源部14および電源装置15は、ハウジング11の内部空間10Sに収容される。本例では、光源部14は、波長172nmの真空紫外線を出射する複数の棒形状の光源素子LEが所定間隔で水平に配列された構成を有する。各光源素子LEは、例えばキセノンエキシマランプであってもよいし、他のエキシマランプまたは重水素ランプ等であってもよい。電源装置15は、光源部14に電力を供給する。
下蓋部材30は、周壁部材20の下方で上下方向に移動可能に設けられる。下蓋部材30は、上下方向の移動により下部開口22を閉塞可能および開放可能に構成される。以下、下蓋部材30が下部開口22を閉塞する位置を閉塞位置と呼び、下蓋部材30が下部開口22を開放する位置を開放位置と呼ぶ。昇降部70は、例えばステッピングモータを含み、閉塞位置と開放位置との間で下蓋部材30を上下方向に移動させる。
下蓋部材30は、光出射部10に対向する平坦な上面31を有する。下蓋部材30の上面31には、例えばOリングからなるシール部材35が取り付けられる。下蓋部材30が閉塞位置にある状態においては、シール部材35が周壁部材20の下部開口22を取り囲むように周壁部材20の下端面に密着する。また、下蓋部材30の上面31には、基板Wの下面を支持可能に構成された複数(本例では3つ)の支持部材34が取り付けられる。各支持部材34は、球状のプロキシミティボールであり、例えばセラミックにより形成される。
下蓋部材30の中央部には、後述する複数の支持ピン41にそれぞれ対応する複数の貫通孔32が形成される。また、下蓋部材30の下面における複数の貫通孔32の形成部分には、一定距離下方に延びるように複数の収容管33が設けられる。各収容管33は、貫通孔32の内径と同じ内径を有する。収容管33の下端部には、その収容管33の内周面からその軸心に向かうように形成された内向きフランジが形成される。
基板支持部40は、複数(本例では3つ)の支持ピン41およびピン連結部材42を含む。複数の支持ピン41は、上下方向に延びるように設けられ、下蓋部材30の複数の貫通孔32および複数の収容管33にそれぞれ挿入される。ピン連結部材42は、複数の支持ピン41の下端部を連結するとともに紫外線照射部100の図示しないベース部分に固定される。
下蓋部材30が開放位置にある場合、複数の支持ピン41の上端部は、下蓋部材30に取り付けられた複数の支持部材34の上端よりも上方に位置する。これにより、複数の支持ピン41の上端部上に処理対象の基板Wを載置することが可能になる。このとき、基板Wの上面は光出射部10に対向する。
下蓋部材30が開放位置から閉塞位置に向けて上方に移動すると、基板支持部40の複数の支持ピン41の上端部は、下蓋部材30の複数の貫通孔32を通して収容管33の内部に収容される。そのため、下蓋部材30が閉塞位置にある場合、複数の支持ピン41の上端部は、下蓋部材30に取り付けられた複数の支持部材34の上端よりも下方に位置する。これにより、複数の支持ピン41により支持された基板Wは、複数の支持部材34に渡される。
ここで、基板支持部40の各上部には、外向きフランジが形成される。一方、複数の収容管33の各々の下端部に形成された内向きフランジの上面部分には、支持ピン41の外向きフランジの下面に接触可能なOリング等のシール部材(図示せず)が設けられる。各シール部材は、下蓋部材30が閉塞位置にあるときに、処理空間20S、貫通孔32の内部空間および収容管33の内部空間と処理空間20Sの外部との間の気体の流れを遮断する。これにより、処理空間20Sが密閉される。
周壁部材20には、外部と処理空間20Sとを連通する給気流路23および排気流路24が形成される。周壁部材20においては、給気流路23および排気流路24は、処理空間20Sを挟んで互いに対向するように形成される。給気流路23には、給気部50から延びる配管51が接続される。排気流路24には、排気部60から延びる配管61が接続される。
給気部50は、図示しない不活性ガス供給源から配管51および給気流路23を通して処理空間20Sに窒素ガス等の不活性ガスを供給する。排気部60は、周壁部材20の処理空間20Sの雰囲気を排気流路24および配管61を通して周壁部材20の外部に排出する。配管61には、酸素濃度計25が設けられる。酸素濃度計25は、配管61を流れる気体の酸素濃度を処理空間20S内の酸素濃度として計測する。酸素濃度計25は、例えばガルバニ電池式酸素センサまたはジルコニア式酸素センサである。
光源部14は、酸素濃度計25により計測される処理空間20Sの酸素濃度が予め定められた目標酸素濃度まで低下した時点で、透光板13を通して処理空間20S内の基板Wに真空紫外線を出射する。目標酸素濃度は、例えば真空紫外線の照射後で周壁部材20の下部開口22が開放される際に、周壁部材20の近傍におけるオゾンの濃度が予め許容された濃度(0.1ppm)以下となるように設定され、例えば1%である。
(2)基板処理
図3は、図1の基板処理装置200により実行される基板処理のアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。以下、図1の基板処理装置200および図3のフローチャートを用いて基板処理を説明する。まず、制御部110は、搬送部120、熱処理部130および塗布部140を制御することにより、基板Wの加工対象膜上に塗布膜として第1の下層膜を形成する(ステップS1)。
次に、制御部110は、搬送部120、熱処理部130および塗布部140を制御することにより、第1の下層膜上に塗布膜として第2の下層膜を形成する(ステップS2)。第1および第2の下層膜は、基板Wの加工対象膜をエッチングするためのマスクであり、加工対象膜のエッチングレートを増幅させるために用いられる。
続いて、制御部110は、紫外線照射部100および搬送部120を制御することにより、第2の下層膜に真空紫外線を照射する(ステップS3)。なお、真空紫外線は、第2の下層膜の全面に照射されることが好ましいが、第2の下層膜の一部には照射されなくてもよい。その後、制御部110は、搬送部120、熱処理部130および塗布部140を制御することにより、第2の下層膜上に感光性のレジスト膜を形成する(ステップS4)。
次に、制御部110は、搬送部120を制御することにより、基板Wを露光装置300に搬入する(ステップS5)。露光装置300においては、レジスト膜が所定のパターンに露光される(露光工程)。続いて、制御部110は、搬送部120を制御することにより、露光後の基板Wを露光装置300から搬出する(ステップS6)。
その後、制御部110は、搬送部120および熱処理部130を制御することにより、レジスト膜中の酸が拡散されるように基板Wに露光後ベークを行う(ステップS7)。最後に、制御部110は、搬送部120、熱処理部130および現像部150を制御することにより、レジスト膜にパターンが形成されるようにレジスト膜を現像する(ステップS8)。
以下、図3の基板処理の詳細を説明する。第1の下層膜の形成前に、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、基板Wに冷却処理が行われる。その後、基板Wは、塗布部140に搬送される。図4および図5は、第1の下層膜の形成工程を示す基板Wの部分拡大縦断面図である。図6および図7は、第2の下層膜の形成工程を示す基板Wの部分拡大縦断面図である。図4〜図7に示すように、塗布部140は、スピンチャック141、複数の塗布ノズル142および複数のエッジリンスノズル143を含む。
図4に示すように、基板Wは、スピンチャック141により水平姿勢で吸着保持されつつ回転される。この状態で、いずれかの塗布ノズル142から第1の塗布液が基板Wの上面の略中央部に吐出される。これにより、基板Wの上面に第1の塗布液が塗布され、第1の下層膜F1が塗布膜として形成される。第1の下層膜F1は、例えばSOC(Spin On Carbon)膜である。
また、図5に示すように、いずれかのエッジリンスノズル143から基板Wの周縁部にリンス液が吐出される。リンス液は、例えば有機溶媒であってもよいし、純水または水溶液であってもよい。これにより、エッジリンス処理が行われ、基板Wの周縁部に付着する第1の塗布液が除去される。エッジリンス処理の後、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、基板Wに所定の熱処理(冷却処理を含む。)が行われる。これにより、第1の下層膜F1が焼成される。
次に、図6に示すように、基板Wは、塗布部140に搬送され、スピンチャック141により水平姿勢で吸着保持されつつ回転される。この状態で、いずれかの塗布ノズル142から第2の塗布液が基板Wの上面の略中央部に吐出される。これにより、基板Wの上面に第2の塗布液が塗布され、第2の下層膜F2が塗布膜として形成される。第2の下層膜F2は、例えばSOG(Spin On Glass)膜またはSiARC(Si-rich Anti Reflective Coating)膜である。
また、図7に示すように、いずれかのエッジリンスノズル143から基板Wの周縁部にリンス液が吐出される。これにより、エッジリンス処理が行われ、基板Wの周縁部に付着する第2の塗布液が除去される。エッジリンス処理の後、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、基板Wに所定の熱処理が行われる。これにより、第2の下層膜F2が焼成される。
第2の下層膜F2の形成工程の後、真空紫外線の照射工程が実行される。図8〜図13は、真空紫外線の照射工程を示す紫外線照射部100の模式的側面図である。図8〜図13では、開放位置P1および閉塞位置P2がそれぞれ下蓋部材30の上面31の高さ位置で示される。紫外線照射部100に電源が投入される前の初期状態において、下蓋部材30は閉塞位置P2にある。紫外線照射部100の電源がオン状態になると、図8に白抜きの矢印a1で示すように、下蓋部材30が開放位置P1に移動する。
次に、基板支持部40の複数の支持ピン41の上端部が周壁部材20よりも下方に位置する状態で、紫外線照射部100の外部から紫外線照射部100の内部に基板Wが搬入される。この場合、図9に白抜きの矢印a2で示すように、図1の搬送部120により基板Wが紫外線照射部100に搬入され、複数の支持ピン41の上端部上に載置される。
次に、図10に白抜きの矢印a3で示すように、下蓋部材30が閉塞位置P2に移動する。これにより、基板Wが処理空間20S内に収容された状態で、周壁部材20の下部開口22が下蓋部材30により閉塞される。また、処理空間20S内で、基板Wが複数の支持部材34により支持される。さらに、下蓋部材30に設けられた複数の収容管33の下端部が複数の支持ピン41の上端部および図示しないシール部材により閉塞される。これにより、処理空間20Sが密閉される。
この状態で、図10に太い一点鎖線の矢印で示すように、図2の給気部50から給気流路23を通して処理空間20S内に不活性ガスが供給される。また、処理空間20S内の雰囲気が排気流路24を通して図2の排気部60により紫外線照射部100の外部に排出される。これにより、処理空間20S内の雰囲気が漸次不活性ガスに置換され、処理空間20S内の酸素濃度が低下する。
その後、処理空間20S内の酸素濃度が目標酸素濃度まで低下すると、図11に太い実線の矢印で示すように、光出射部10の光源部14から透光板13を通して基板Wに真空紫外線が照射される。基板Wに照射される真空紫外線の露光量(基板W上の単位面積当たりに照射される真空紫外線のエネルギー)が予め定められた設定露光量に到達すると、基板Wの上面に対する真空紫外線の照射が停止される。このようにして基板Wの上面が露光されることにより、基板Wに形成された図7の第2の下層膜F2が所定の露光条件に従って改質される。
ここで、目標酸素濃度の環境下で基板Wに照射される真空紫外線の照度は既知であり、本例では200mJ/cm〜300mJ/cmである。この場合、基板Wに照射される真空紫外線の露光量は、真空紫外線の照度と真空紫外線の照射時間とに基づいて定まる。本実施の形態では、基板Wに照射される真空紫外線の露光量が予め定められた設定露光量に到達したか否かは、真空紫外線の照射が開始されてから設定露光量に対応する時間が経過したか否かに基づいて判定される。
基板Wの上面に対する真空紫外線の照射が停止された後、図12に白抜きの矢印a4で示すように、下蓋部材30が開放位置P1に移動する。これにより、周壁部材20の下部開口22が開放され、基板Wが複数の支持ピン41上に支持された状態で処理空間20Sの下方に取り出される。最後に、図13に白抜きの矢印a5で示すように、複数の支持ピン41上に支持された基板Wが、図1の搬送部120により受け取られ、紫外線照射部100から搬出される。
真空紫外線の照射工程の後、レジスト膜の形成工程が実行される。レジスト膜の形成前に、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、基板Wに冷却処理が行われる。その後、基板Wは、塗布部140に搬送される。図14および図15は、レジスト膜の形成工程を示す基板Wの部分拡大縦断面図である。図4に示すように、基板Wは、スピンチャック141により水平姿勢で吸着保持されつつ回転される。この状態で、いずれかの塗布ノズル142からレジスト液が基板Wの上面の略中央部に吐出される。これにより、第2の下層膜F2上にレジスト膜F3が塗布膜として形成される。
本実施の形態では、レジスト膜F3は感光性の金属含有レジスト膜であり、13nm以上14nm以下のEUV(Extreme Ultra Violet;超紫外線)を効率よく吸収するための金属成分または金属酸化物等の金属成分を含有する。金属成分は、例えばSn(スズ)、HfO(酸化ハフニウム)またはZrO(二酸化ジルコニウム)を含む。
また、図5に示すように、いずれかのエッジリンスノズル143により基板Wの周縁部にリンス液が吐出される。リンス液は、例えばMIBC(methyl isobutyl carbinol:メチルイソブチルカルビノール)またはMIBK(methyl isobutyl ketone:メチルイソブチルケトン)等の溶解性が低い有機溶媒が用いられる。これにより、エッジリンス処理が行われ、基板Wの周縁部に付着するレジスト液が除去される。エッジリンス処理の後、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、基板Wに所定の熱処理が行われる。これにより、レジスト膜F3が焼成される。
レジスト膜F3の形成工程の後、基板Wは露光装置300に搬送され、露光工程が実行される。図16は、露光工程を示す基板Wの部分拡大縦断面図である。図16に太い矢印で示すように、露光装置300は、所定のパターンを有するマスク301を介してEUVを基板Wに照射する。これにより、基板W上のレジスト膜F3が所定のパターンに露光される。その後、基板Wは図1の熱処理部130に搬送され、露光後ベーク工程が実行される。この場合、露光時の光化学反応により生じた生成物の触媒作用が促進され、現像液に対するレジスト膜F3の溶解速度の変化を引き起こす化学反応が活性化される。
露光後ベーク工程の後、現像工程が実行される。図17は、現像工程を示す基板Wの部分拡大縦断面図である。図17に示すように、現像部150は、スピンチャック151および現像ノズル152を含む。基板Wは、現像部150に搬送され、スピンチャック151により水平姿勢で吸着保持されつつ回転される。この状態で、現像ノズル152から現像液が基板Wの上面の略中央部に吐出される。現像液は、例えば2−ヘプタノン(2-Heptanone)またはnBA(酢酸n−ブチル:n-butyl acetate)である。これにより、レジスト膜F3の未露光部分が溶解するネガティブトーン現像処理が行われ、レジスト膜F3が所定のパターンに形成される。
(3)効果
本実施の形態に係る基板処理方法においては、第1の下層膜F1が基板Wの加工対象膜上に形成され、第1の下層膜F1上に第2の下層膜F2が形成される。なお、本例では、第1の下層膜F1はカーボンを主成分とするSOC膜であり、第2の下層膜F2はガラスを主成分とするSOG膜またはSiARC膜である。レジスト膜F3の形成前に、真空紫外線が第2の下層膜F2に照射される。真空紫外線が照射された後の第2の下層膜F2に感光性のレジスト膜F3が形成される。レジスト膜F3が所定のパターンに露光される。露光後のレジスト膜F3が現像されることによりレジスト膜F3にパターンが形成される。
この方法によれば、レジスト膜F3と第2の下層膜F2との密着力が向上する。これは、真空紫外線の照射により第2の下層膜F2のポリマの結合が切断され、第2の下層膜F2とレジスト膜F3とのミキシングが起きやすくなったことが原因の1つであると考えられる。そのため、レジスト膜F3のパターン幅が小さい場合でも、レジスト膜F3のパターンが剥離または倒壊しにくくなる。その結果、基板W上に微細化されたレジスト膜F3のパターンを形成することが可能になる。
また、レジスト膜F3としては、金属成分を含有する感光性の金属含有レジスト膜F3が用いられる。この場合、EUVを用いてレジスト膜F3を露光することが容易になる。これにより、形成されるレジスト膜F3のパターン幅をより小さくすることができる。
[2]第2の実施の形態
第2の実施の形態に係る基板処理方法について、第1の実施の形態に係る基板処理方法と異なる点を説明する。なお、本実施の形態に係る基板処理装置200の構成は、第1の実施の形態に係る基板処理装置200の構成と同様である。図18は、第2の実施の形態における基板処理のアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。図19は、図18の基板処理が実行された後の基板Wの部分拡大縦断面図である。
図18に示すように、本実施の形態における基板処理においては、図3のステップS2が実行されない。すなわち、第1の下層膜F1上に第2の下層膜F2が形成されない。この場合、ステップS3では、第2の下層膜F2ではなく第1の下層膜F1に真空紫外線が照射される。また、ステップS4では、第2の下層膜F2ではなく第1の下層膜F1上にレジスト膜F3が形成される。そのため、図19に示すように、第1の下層膜F1上のレジスト膜F3が所定のパターンに形成されることとなる。
このように、本実施の形態に係る基板処理方法においては、第1の下層膜F1が基板Wの加工対象膜上に形成される。レジスト膜F3の形成前に、真空紫外線が第1の下層膜F1に照射される。真空紫外線が照射された後の第1の下層膜F1に感光性のレジスト膜F3が形成される。レジスト膜F3が所定のパターンに露光される。露光後のレジスト膜F3が現像されることによりレジスト膜F3にパターンが形成される。
この方法によれば、レジスト膜F3と第1の下層膜F1との密着力が向上する。これは、真空紫外線の照射により第1の下層膜F1のポリマの結合が切断され、第1の下層膜F1とレジスト膜F3とのミキシングが起きやすくなったことが原因の1つであると考えられる。そのため、レジスト膜F3のパターン幅が小さい場合でも、レジスト膜F3のパターンが剥離または倒壊しにくくなる。その結果、基板W上に微細化されたレジスト膜F3のパターンを形成することが可能になる。
[3]他の実施の形態
(1)上記実施の形態において、レジスト膜F3は金属含有レジスト膜であるが、実施の形態はこれに限定されない。レジスト膜F3は無機材料または有機材料により形成された感光性のレジスト膜であってもよい。この場合、露光装置300は、EUVではなく、他の波長を有する露光光を基板Wに照射してもよい。
(2)上記実施の形態において、レジスト膜F3の現像後、基板Wにリンス処理が実行されないが、実施の形態はこれに限定されない。レジスト膜F3の現像後、基板Wにリンス処理が実行されてもよい。この場合、リンス液として、MIBCまたはMIBK等の溶解性が低い有機溶媒が用いられる。
(3)上記実施の形態において、レジスト膜F3が現像され、レジスト膜F3にパターンが形成されることにより基板処理が終了するが、実施の形態はこれに限定されない。基板処理は、レジスト膜F3にパターンが形成された後、レジスト膜F3のパターンを下層膜に転写することにより下層膜にパターンを形成する工程をさらに含んでもよい。また、基板処理は、レジスト膜F3と下層膜との積層構造をマスクとして用いて基板Wの加工対象膜を加工する工程をさらに含んでもよい。
この場合、下層膜により加工対象膜のエッチングレートが増幅されるので、レジスト膜F3の厚みを大きくする必要がない。そのため、レジスト膜F3がさらに剥離または倒壊しにくくなる。これにより、微細化された加工対象膜のパターンを容易に形成することが可能になる。
(4)上記実施の形態において、紫外線照射部100は真空紫外線を基板Wに照射するが、実施の形態はこれに限定されない。紫外線照射部100は、レジスト膜F3と下層膜との密着力を向上可能である限り、他の波長を有する紫外線を基板Wに照射してもよい。例えば、紫外線の波長は、200nmよりも大きく300nm以下であってもよい。この場合、基板Wへの紫外線の照射は、不活性ガスの環境下で行われなくてもよい。
(5)上記実施の形態において、レジスト膜F3と接触する下層膜はSOC膜またはSOG膜であるが、実施の形態はこれに限定されない。レジスト膜F3と接触する下層膜は、シリコン酸化物を主成分として含むシリコン酸化膜、またはシリコン窒化物を主成分として含むシリコン窒化膜等であってもよい。
[4]実施例および比較例
以下の実施例および比較例では、露光装置300から基板WへのEUVの照射時間(露光時間)を変化させつつ、基板W上のレジスト膜F3にパターンを形成した。また、形成されたレジスト膜F3のパターンの幅を画像解析により露光時間ごとに計測した。
具体的には、実施例1では、基板W上に第1の下層膜F1として厚み65nmのSOC膜を形成し、基板Wを温度220℃で熱処理した。また、第1の下層膜F1上に第2の下層膜F2として厚み5nmのSOG膜を形成し、基板Wを温度180℃で熱処理した。次に、不活性ガスの環境下で、第2の下層膜F2の全面に波長172nmの真空紫外線を照射した。続いて、第2の下層膜F2上に厚み25nmの金属含有レジスト膜F3を形成した。
同様の基板Wを複数(本例では6つ)準備し、露光装置300において、マスク301を通して複数の基板Wにそれぞれ異なる時間だけEUVを照射することによりレジスト膜F3を露光した。ここで、マスク301のハーフピッチは32nmであり、L/S(パターン幅/パターン間隔)比は1:1である。その後、各基板Wを露光後ベークした。次に、回転する各基板Wに現像液として2−ヘプタノンを10秒間吐出し、基板Wを10秒間停止させることによりレジスト膜F3を現像した。これらの工程により、基板Wごとに異なる幅を有するパターンをレジスト膜F3に形成した。
比較例1では、第2の下層膜F2に真空紫外線が照射されない点を除き、実施例1と同様の基板処理を行った。図20は、実施例1および比較例1におけるレジスト膜F3のパターンを示す画像である。図20の各画像においては、レジスト膜F3のパターンが白色の部分により示される。また、各画像におけるレジスト膜F3のパターン幅が当該画像の下に示される。後述する図21〜図23においても同様である。
図20に示すように、実施例1および比較例1のいずれにおいても、露光時間が比較的長い場合には、レジスト膜F3のパターン幅が大きくなるため、レジスト膜F3のパターンの倒壊は確認されなかった。一方、実施例1および比較例1のいずれにおいても、露光時間が所定時間よりも短くなると、レジスト膜F3のパターンの倒壊が確認された。しかしながら、実施例1におけるレジスト膜F3のパターンの倒壊の程度は、比較例1におけるレジスト膜F3のパターンの倒壊の程度よりも軽減された。
実施例2では、基板W上に第1の下層膜F1として厚み65nmのSOC膜を形成し、基板Wを温度220℃で熱処理した。次に、不活性ガスの環境下で、第1の下層膜F1の全面に波長172nmの真空紫外線を照射した。続いて、第1の下層膜F1上に厚み25nmの金属含有レジスト膜F3を形成した。
同様の基板Wを複数(本例では5つ)準備し、露光装置300において、実施例1と同様のマスク301を通して複数の基板Wにそれぞれ異なる時間だけEUVを照射することによりレジスト膜F3を露光した。その後、実施例1と同様の基板処理を行うことにより基板Wごとに異なる幅を有するパターンをレジスト膜F3に形成した。比較例2では、第1の下層膜F1に真空紫外線が照射されない点を除き、実施例2と同様の基板処理を行った。
図21は、実施例2および比較例2におけるレジスト膜F3のパターンを示す画像である。図21に示すように、実施例2においては、露光時間が比較的短い場合でも、レジスト膜F3のパターンの倒壊が確認されなかった。比較例2においては、露光時間が比較的長い場合には、レジスト膜F3のパターンの倒壊は確認されなかった。しかしながら、比較例2においては、露光時間が所定時間よりも短くなると、レジスト膜F3のパターンの倒壊が確認された。
実施例3では、第1の下層膜F1として実施例2のSOC膜とは異なる種類のSOC膜を用いた点を除き、実施例2と同様の基板処理を行った。比較例3では、第1の下層膜F1に真空紫外線が照射されない点を除き、実施例3と同様の基板処理を行った。
図22は、実施例3および比較例3におけるレジスト膜F3のパターンを示す画像である。図22に示すように、実施例3および比較例3のいずれにおいても、比較的長い場合には、レジスト膜F3のパターンの倒壊は確認されなかった。一方、実施例3および比較例3のいずれにおいても、露光時間が所定時間よりも短くなると、レジスト膜F3のパターンの倒壊が確認された。しかしながら、実施例3におけるレジスト膜F3のパターンの倒壊の程度は、比較例3におけるレジスト膜F3のパターンの倒壊の程度よりも大きく軽減された。
実施例4では、第1の下層膜F1を220℃ではなく350℃で熱処理した点を除き、実施例3と同様の基板処理を行った。比較例4では、第1の下層膜F1に真空紫外線が照射されない点を除き、実施例4と同様の基板処理を行った。
図23は、実施例4および比較例4におけるレジスト膜F3のパターンを示す画像である。図23に示すように、実施例4においては、露光時間が比較的長い場合には、レジスト膜F3のパターンの倒壊は確認されなかった。一方、露光時間が所定時間よりも短くなると、レジスト膜F3のパターンの倒壊がわずかに確認された。比較例4においては、露光時間が比較的長い場合でも、レジスト膜F3のパターンの倒壊が確認された。そのため、比較例4においては、レジスト膜F3のパターン幅を計測することができなかった。
実施例1〜4と比較例1〜4との比較結果から、レジスト膜F3の形成前にレジスト膜F3と接触する下層膜に真空紫外線を照射することにより、レジスト膜F3のパターンの倒壊が発生しにくくなることが確認された。
[5]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応関係
上記実施の形態においては、第1の下層膜F1または第2の下層膜F2が下層膜の例であり、基板Wが基板の例であり、レジスト膜F3がレジスト膜の例であり、露光装置300が露光装置の例である。基板処理装置200が基板処理装置の例であり、塗布部140が膜形成部の例であり、紫外線照射部100が紫外線照射部の例であり、搬送部120が搬送部の例であり、現像部150が現像部の例である。
10…光出射部,10S…内部空間,11…ハウジング,12,22…下部開口,13…透光板,14…光源部,15…電源装置,20…周壁部材,20S…処理空間,21…上部開口,23…給気流路,24…排気流路,25…酸素濃度計,30…下蓋部材,31…上面,32…貫通孔,33…収容管,34…支持部材,35…シール部材,40…基板支持部,41…支持ピン,42…ピン連結部材,50…給気部,51,61…配管,60…排気部,70…昇降部,100…紫外線照射部,110…制御部,120…搬送部,130…熱処理部,140…塗布部,141,151…スピンチャック,142…塗布ノズル,143…エッジリンスノズル,150…現像部,152…現像ノズル,200…基板処理装置,300…露光装置,301…マスク,F1…第1の下層膜,F2…第2の下層膜,F3…レジスト膜,LE…光源素子,P1…開放位置,P2…閉塞位置,W…基板

Claims (7)

  1. カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜を基板の加工対象膜上に形成するステップと、
    紫外線を前記下層膜に照射するステップと、
    紫外線が照射された後の前記下層膜上に感光性のレジスト膜を形成するステップと、
    前記レジスト膜を所定のパターンに露光するステップと、
    露光後の前記レジスト膜を現像することにより前記レジスト膜にパターンを形成するステップとを含む、基板処理方法。
  2. 前記紫外線を前記下層膜に照射するステップは、前記紫外線を前記下層膜の全面に照射することを含む、請求項1記載の基板処理方法。
  3. 前記紫外線を前記下層膜に照射するステップは、120nm以上200nm以下の波長を有する真空紫外線を前記下層膜に照射することを含む、請求項1または2記載の基板処理方法。
  4. 前記真空紫外線を前記下層膜に照射することは、
    前記下層膜が存在する環境下の酸素濃度を大気中の酸素濃度よりも低くすることと、
    前記低下された酸素濃度を有する前記環境下で前記真空紫外線を前記下層膜に照射することを含む、請求項3記載の基板処理方法。
  5. 前記感光性のレジスト膜を形成するステップは、金属成分を含有する感光性の金属含有レジスト膜を形成することを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  6. 前記レジスト膜のパターンを前記下層膜に転写することにより前記下層膜にパターンを形成するステップと、
    前記レジスト膜と前記下層膜との積層構造をマスクとして用いて基板の前記加工対象膜を加工するステップとをさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理方法。
  7. 基板を所定のパターンに露光する露光装置とともに用いられる基板処理装置であって、
    カーボン、ガラス、シリコン酸化物またはシリコン窒化物を主成分とする下層膜を基板の加工対象膜上に形成するとともに、前記下層膜上に感光性のレジスト膜を形成する膜形成部と、
    前記レジスト膜が形成される前の前記下層膜に紫外線を照射する紫外線照射部と、
    前記レジスト膜が形成された基板を前記露光装置に搬入するとともに、前記レジスト膜が所定のパターンに露光された基板を前記露光装置から搬出する搬送部と、
    露光後の前記レジスト膜を現像することにより前記レジスト膜にパターンを形成する現像部とを備える、基板処理装置。
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