JP2021086384A - 電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラム - Google Patents

電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】少ない電力量計で自家消費電力を切り分けることができる電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムを提供する。【解決手段】電力管理装置10は、制御部12を備える。制御部12は、需要家が利用する負荷30に電力を供給する電源装置40から電力網80への逆潮流電力量の測定値に基づいて、電源装置40の発電電力量のうち負荷30で消費される自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出する。【選択図】図1

Description

本開示は、電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムに関する。
太陽電池の発電電力量を測定する電力センサと、機器の消費電力量を測定する電力センサとを備える構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−36253号公報
太陽電池等の発電装置を備える施設において発電電力が施設の負荷で自家消費される場合に、負荷の消費電力から自家消費電力を切り分けることがある。自家消費電力を切り分けるために、電力網との間に接続される電力量計に加えて、新たな電力量計が設けられることがある。電力量計の数をできるだけ少なくすることが求められる。
本開示の目的は、少ない電力量計で自家消費電力を切り分けることができる電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムを提供することにある。
本開示の一実施形態に係る電力管理装置は、制御部を備える。前記制御部は、電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出する。前記電源装置は、需要家が利用する負荷に電力を供給する。前記自家消費電力量は、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に相当する。
本開示の一実施形態に係る電力管理方法において、電力管理装置が電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出する。前記電源装置は、需要家が利用する負荷に電力を供給する。前記自家消費電力量は、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に相当する。
本開示の一実施形態に係る電力管理プログラムは、電力管理装置に、電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出させる。前記電源装置は、需要家が利用する負荷に電力を供給する。前記自家消費電力量は、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に相当する。
本開示の一実施形態に係る電力管理装置、電力管理方法及び電力管理プログラムによれば、少ない電力量計で自家消費電力が切り分けられ得る。
一実施形態に係る電力管理システムの構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係る電力管理方法の手順の一例を示すフローチャートである。 電力管理方法の手順の他の例を示すフローチャートである。 蓄電装置を更に備える電力管理システムの構成例を示すブロック図である。
太陽電池等の発電装置を備える施設において発電電力が施設の負荷で自家消費される場合に、負荷の消費電力から自家消費電力を切り分けることがある。自家消費電力を切り分けることによって、発電装置の発電コストを負荷の消費電力に課す料金に転嫁することができる。発電装置の発電コストは、設置費用の償却コスト又は発電装置のメンテナンスコストを含んでよい。
自家消費電力を切り分けて自家消費電力量を把握するために、電力網との間に接続される電力量計に加えて、新たな電力量計が設けられることがある。例えば、施設が発電装置の発電電力量を測定する電力量計を備える場合、自家消費電力量は、発電電力量の測定値と、電力網に逆潮流される電力量の測定値との差によって算出される。例えば、施設が負荷の消費電力量を測定する電力量計を備える場合、自家消費電力量は、負荷の消費電力量の測定値と、電力網から供給される電力量の測定値との差によって算出される。新たな電力センサの設置スペース又はコストの問題に鑑みれば、新たな電力センサが増設されることなく自家消費電力量を推定することが求められる。
(電力管理システム100の構成例)
図1に示されるように、一実施形態に係る電力管理システム100は、電力管理装置10と、電力量計20と、需要家負荷30と、発電装置40とを備える。
電力管理システム100は、発電装置40を一戸建て住宅、集合住宅又は商業施設等の施設に設置する事業主体によって運用され得る。事業主体は、施設に発電装置40を設置する。事業主体は、発電装置40が発電する電力によって得られる収益によって、発電装置40の設置費用を償却してよい。この場合、施設の所有者は、発電装置40の設置費用を負担せずに済む。事業主体は、発電装置40の設置費用を償却するまで発電装置40の所有権を有してもよい。事業主体は、発電装置40の設置費用を償却した後、発電装置40の所有権を施設の所有者に譲渡してもよい。このようなビジネスモデルは、PPA(Power Purchase Agreement)モデル又は屋根貸しビジネスモデルとも称される。
需要家負荷30は、例えば、施設に含まれる住戸で使用される照明器具、冷蔵庫、テレビ、又はエアコンディショナ等の電気機器を含んでよい。施設の所有者又は住戸の居住者は、需要家とも称される。需要家負荷30は、需要家が利用する負荷に対応する。
需要家負荷30は、発電装置40に接続されている。発電装置40は、需要家負荷30に電力を供給可能に構成される。需要家負荷30と発電装置40とは、節点31を介して接続されているとする。節点31は、説明のために設けられており、実在しなくてもよい。
需要家負荷30及び発電装置40は、電力量計20を介して、電力網80に接続されている。電力網80は、需要家負荷30及び発電装置40に電力を供給する。需要家負荷30は、電力網80が供給する電力、及び、発電装置40が供給する電力のうち少なくとも一方の電力を消費する。発電装置40は、電力網80に向けて電力を逆潮流する。
発電装置40は、太陽電池(PV)41と、パワーコンディショナ(PCS:Power Conditioning System)42とを備える。PV41は、太陽光のエネルギーを電力に変換する。PV41は、再生可能エネルギー源に含まれる。PV41は、風力発電等の他の再生可能エネルギー源に置き換えられてもよい。電力を生成する再生可能エネルギー源は、再生可能エネルギー発電装置とも称される。PV41は、燃料電池等の他の非再生可能エネルギー電源に置き換えられてもよい。
PCS42は、コンバータ又はインバータ等の電力変換装置を含んでよい。PCS42は、PV41が出力する直流電力を、交流電力に変換したり、異なる電圧の直流電力に変換したりする。PCS42は、変換した電力を出力する。PCS42は、出力する電力量を測定してよい。PCS42は、電力量計20と需要家負荷30との間に位置する節点31に接続されている。PCS42は、需要家負荷30に接続されている。PCS42は、変換した電力を需要家負荷30に供給する。PCS42は、電力量計20を介して電力網80に接続されている。PCS42は、変換した電力のうち、需要家負荷30で消費されない余剰電力を電力網80に逆潮流してよい。余剰電力は、PCS42が出力する電力のうち、需要家負荷30の消費電力を超える電力に相当する。
電力量計20は、需要家負荷30と発電装置40との間に位置する節点31と、電力網80との間に接続されている。電力量計20は、電力網80から需要家負荷30及び発電装置40に供給される電力量を測定する。電力量計20は、発電装置40から電力網80に逆潮流される電力量を測定する。電力量計20は、検定付きのメータであるとする。検定付きのメータは、検定メータとも称される。
計量法の規定に基づけば、検定メータによる電力量の測定値に電力単価を乗じた金額を電気料金として請求することが認められる。言い換えれば、計量法の規定に基づけば、検定付きではないメータによる電力量の測定値に電力単価を乗じた金額を電気料金として請求することは認められない。計量法の規定に基づいて電気料金を請求するために、検定メータによって電力量を測定した上で、検定メータの測定値に電力単価を掛けて従量料金を算出することが求められる。
発電装置40の数は、1つに限られず、2つ以上であってもよい。1つの発電装置40に含まれるPV41及びPCS42それぞれの数は、1つに限られず、2つ以上であってもよい。PV41は、例えば、電力管理システム100が設置されている施設の屋根、又は、施設の敷地内等に分割して設けられてよい。
電力管理装置10は、破線で表されている通信線によって電力量計20に接続される。電力管理装置10は、電力量計20から測定値を取得する。電力量計20の測定値は、電力網80から需要家負荷30及び発電装置40に供給される電力量の測定値と、発電装置40から電力網80に逆潮流される電力量の測定値とを含む。電力管理装置10は、通信線によってPCS42に接続されてよい。電力管理装置10は、PCS42から、PCS42が出力する電力量の測定値を取得してよい。PCS42が出力する電力量の測定値は、検定メータによる測定値に該当しない。つまり、計量法の規定に基づけば、PCS42が出力する電力量の測定値に電力単価を乗じて算出した金額を電気料金として請求することは認められない。
電力管理装置10は、サーバ等の装置として構成されてよい。電力管理装置10は、施設に設置されてもよい。電力管理装置10は、施設から離れた、例えば事業主体が管理する施設に設置されてもよい。
電力管理装置10は、制御部12を備える。制御部12は、電力管理装置10の種々の機能を実行するための制御及び処理能力を提供するために、少なくとも1つのプロセッサを含んで構成されてよい。プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)を含んで構成されてよい。プロセッサは、電力管理装置10の種々の機能を実現するプログラムを実行しうる。プロセッサは、単一の集積回路として実現されてよい。集積回路は、IC(Integrated Circuit)とも称される。プロセッサは、複数の通信可能に接続された集積回路及びディスクリート回路として実現されてよい。プロセッサは、他の種々の既知の技術に基づいて実現されてよい。
電力管理装置10は、記憶部を更に備えてよい。記憶部は、各種情報、又は、電力管理装置10の各構成部を動作させるためのプログラム等を格納してよい。記憶部は、例えば半導体メモリ等で構成されてよい。記憶部は、制御部12のワークメモリとして機能してよい。記憶部は、制御部12に含まれてもよい。
電力管理装置10は、情報の入力を受け付ける入力部を更に備えてよい。入力部は、例えば需要家に関する情報等の入力を受け付ける。入力部は、キーボード等の入力デバイスを含んでよいし、通信インタフェース等の通信デバイスを含んでもよい。
(発電装置40の償却モデル)
事業主体は、発電装置40を施設の屋根等に設置し、発電装置40が発電する電力によって得られる収益によって償却する。事業主体が得る収益は、発電装置40の発電電力を電力網80に逆潮流して得られる売電料金を含んでよい。事業主体は、需要家から逆潮流される電力を買い取る電気事業者から売電料金を得てもよい。売電料金は、逆潮流された電力量の測定値と、電力網80に逆潮流される電力を買い取る電気事業者が指定する単価とに基づいて算出される。売電料金は、電気事業者から事業主体に支払われる。
事業主体が得る収益は、発電装置40が発電する電力を施設に設けられている需要家負荷30で自家消費させて、自家消費させた電力に課される電気料金を含んでよい。自家消費させた電力に課される料金は、自家消費料金とも称される。事業主体は、電力管理システム100によって自家消費料金を算出し、需要家から自家消費料金を徴収する。自家消費料金の算出方法は、後述される。
電気事業者は、電力網80から需要家負荷30に供給した電力に課金する。電力網80から需要家負荷30に供給した電力は、購入電力とも称される。購入電力に課される料金は、購入電気料金とも称される。電気事業者は、消費電力量と電力単価とに基づいて購入電気料金を決定してよい。需要家負荷30に電力を供給する電気事業者は、電力会社を含んでよいし、小売電気事業者を含んでもよい。小売電気事業者は、いわゆる新電力に対応する。
需要家は、需要家負荷30の消費電力に課される料金として、購入電気料金と自家消費料金とを支払う。需要家は、購入電気料金を電気事業者に支払い、自家消費料金を事業主体に支払ってよい。
事業主体は、小売電気事業者を兼ねてもよい。つまり、事業主体は、発電事業者から調達した電力を、電力網80を介して需要家に供給する事業を運営してもよい。事業主体は、小売電気事業者を兼ねる場合、購入電気料金と自家消費料金とを合わせた電気料金を需要家から徴収してもよい。
事業主体が小売電気事業者を兼ねていない場合でも、需要家は、購入電気料金と自家消費料金とを合わせた電気料金を事業主体に支払ってよい。この場合、事業主体は、徴収した購入電気料金を、需要家に電力を供給する電気事業者に支払う。
<自家消費料金の算出方法>
自家消費料金は、発電装置40から需要家負荷30に供給された電力量と、発電装置40の電力単価との積として算出される金額に対応する。しかし、本実施形態に係る電力管理システム100において、電力量計20は、発電装置40から需要家負荷30に供給される電力量を測定しない。電力管理システム100は、発電装置40から需要家負荷30に供給される電力量を直接測定できる他の手段を有しないとする。したがって、本実施形態に係る電力管理システム100において、電力管理装置10は、発電装置40から需要家負荷30に供給された電力量の測定値を参照せずに自家消費料金を算出できるように構成される。言い換えれば、電力管理システム100が電力量計20に加えて新たな検定メータを備えることなく、電力管理装置10が自家消費料金を算出できる。
電力管理装置10は、例えば、電力量計20が測定しないパラメータを推定し、その推定値に基づいて自家消費料金を算出してよい。電力管理装置10は、電力量計20が測定しないパラメータとして、需要家負荷30の自家消費電力量を推定してよい。電力管理装置10は、需要家に関する情報に基づいて自家消費電力量を推定できる。需要家に関する情報は、例えば、需要家負荷30の構成、需要家負荷30が設置されている場所、発電装置40に関する情報又は、需要家の家族構成若しくは生活パターン等を含んでよい。需要家に関する情報は、需要家情報とも称される。電力管理装置10は、需要家情報として、例えば、発電装置40及びEMS(Energy Management System)が既に設置されている施設のデータを多く保有している場合、これらのデータを分類することによって、自家消費電力量の推定値の精度を高めることできる。電力管理装置10は、例えば、市町村、太陽電池容量、又は世帯人数等によってデータを分類してよい。電力管理装置10は、同等の条件のデータより算出された自家消費電力量の平均値を推定値として用いることができる。発電装置40に関する情報は、例えば、PV41の容量、設置方位若しくは設置角度、又は、PCS42の容量若しくは変換効率等を含んでよい。
電力管理装置10は、需要家負荷30における自家消費率を推定してよい。自家消費率は、発電装置40の発電電力量のうち需要家負荷30の消費電力量の比率に対応する。自家消費率は、変数Aで表されるとする。自家消費率(A)は、以下の式(1)及び(2)のように表され得る。
A=B/(B+D)=B/C (1)
A=(C−D)/C=1−D/C (2)
Bは、自家消費電力量を表す。Cは、発電電力量を表す。Dは、逆潮流電力量を表す。式(1)は、自家消費電力量と逆潮流電力量との和が発電電力量に等しいこと、つまり、C=B+Dであることを前提として成立する。
式(2)を変形して、以下の式(3)が得られる。
C=D/(1−A) (3)
式(1)に式(3)を代入することで、以下の式(4)が得られる。
B=D×A/(1−A) (4)
発電装置40が発電した電力に課される電気料金の単価がEで表されるとして、自家消費料金は、以下の式(5)で算出される。
(自家消費料金)=B×E=D×E×A/(1−A) (5)
発電装置40が発電した電力に課される電気料金の単価は、発電単価とも称される。
E×A/(1−A)は、発電単価を補正した電力単価に対応する。発電単価を補正した電力単価は、自家消費料金を算出するための単価として用いられる。自家消費料金を算出するための単価は、自家消費単価とも称される。電力管理装置10は、逆潮流電力量の測定値と自家消費単価との積を、自家消費料金として算出できる。逆潮流電力量の測定値は、検定メータである電力量計20によって測定される。逆潮流電力量の測定値と自家消費単価との積として算出された自家消費料金を需要家に請求することは、計量法の規定に基づいて認められる。また、逆潮流電力量の測定値に基づいて自家消費料金を需要家に請求することになるため、需要家は逆潮流電力量を減らすために、自家消費率を上げる方向に意識が働く。その結果、環境への貢献度を大きくすることができる。電力管理装置10は、自家消費単価を、例えば、自家消費率の推定値の年間平均値に基づいて、年間で一定の値に設定してもよい。電力管理装置10は、自家消費単価を、例えば、自家消費率の推定値の季節ごと(例えば3か月ごと)の平均値に基づいて、季節ごとに一定の値に設定してもよい。電力管理装置10は、自家消費単価を、自家消費率の推定値の1か月ごとの平均値に基づいて、毎月異なる値に設定してもよい。
<<発電電力量の推定>>
電力管理装置10は、発電装置40の発電電力量を推定してよい。電力管理装置10は、PCS42の出力電力量を発電電力量の推定値とみなしてもよい。電力管理装置10は、需要家情報に基づいて発電電力量を推定してよい。電力管理装置10は、発電装置40が設置されている施設の位置情報に基づいて発電電力量を推定してよい。電力管理装置10は、JIS(Japan Industrial Standard)のC8907:2005に規定されている太陽光発電システムの発電電力量推定方法に基づいて、発電電力量を推定してもよい。
電力管理装置10は、発電電力量の推定値から逆潮流電力量の測定値を差し引くことによって、自家消費電力量を推定できる。電力管理装置10は、自家消費電力量の推定値と発電単価とに基づいて、自家消費料金を算出できる。しかし、例えば、PCS42の出力電力量に基づいて算出された自家消費電力量の推定値は、検定メータで測定した電力量に該当しない。検定メータで測定した電力量に該当しない値に基づいて算出された自家消費料金を需要家に請求することは、計量法の規定に基づいて認められない。しかしながら、例えば、JISのC8907:2005に規定されている太陽光発電システムの発電電力量推定方法に基づいて、発電電力量を推定した場合、推定に用いられる各種パラメータはPV41の仕様又は設置状態によって定数として定まる。よって、発電電力量は、定数とみなされる。自家消費料金は、検定メータである電力量計20で測定された逆潮流電力量の測定値に基づく。よって、計量法の規定に基づけば、上記の料金を電気料金として需要家に請求することが認められる。そして、発電単価を電気事業者から購入する電力単価よりも安く設定することにより、自家消費率を上げる方向に意識が働く。その結果、環境への貢献度を大きくすることができる。
電力管理装置10は、発電電力量の推定値に基づいて自家消費率を推定できる。つまり、電力管理装置10は、上述の式(2)に基づいて発電電力量の推定値を用いて自家消費率を推定できる。電力管理装置10は、上述の式(2)に発電電力量の推定値と逆潮流電力量の測定値とを代入して計算することで、自家消費率を推定できる。電力管理装置10は、発電電力量を推定するとともに、自家消費率を推定することによって、自家消費単価を算出できる。電力管理装置10は、逆潮流電力量の測定値と自家消費単価との積で算出される自家消費料金を算出する。電力管理装置10が発電電力量の推定値だけでなく自家消費率の推定値を算出することによって、事業主体は、計量法の規定に基づいた自家消費料金を需要家から徴収できる。電力管理装置10は、契約が更新されるタイミングで、それまでの契約期間における逆潮流電力量の測定値に基づいて自家消費率を推定しなおすことによって、自家消費単価を見直してもよい。
<<消費電力量の推定>>
電力管理装置10は、需要家負荷30の消費電力量を推定してよい。電力管理装置10は、需要家情報に基づいて需要家負荷30の消費電力量を推定してよい。電力管理装置10は、需要家の家族構成又は生活パターンに基づいて消費電力量を推定してよい。
電力管理装置10は、需要家負荷30の消費電力量の推定値から購入電力量の測定値を差し引くことによって、自家消費電力量を推定できる。電力管理装置10は、上述の式(1)に自家消費電力量の推定値と逆潮流電力量の測定値とを代入することで、自家消費率を推定できる。電力管理装置10は、自家消費電力量を推定するとともに、自家消費率を推定することによって、自家消費単価を算出できる。電力管理装置10は、逆潮流電力量の測定値と自家消費単価との積で算出される自家消費料金を算出する。電力管理装置10が発電電力量の推定値だけでなく自家消費率の推定値を算出することによって、事業主体は、計量法の規定に基づいた自家消費料金を需要家から徴収できる。電力管理装置10は、契約が更新されるタイミングで、需要家負荷30の消費電力量の推定値から購入電力量の測定値を差し引くことによって、自家消費電力量を推定してもよい。
<比較例>
比較例に係るシステムは、発電装置40の発電電力量を測定する検定メータを備えるとする。比較例に係るシステムにおいて、検定メータで測定された発電電力量と、検定メータである電力量計20で測定された逆潮流電力量とに基づいて、自家消費電力量が算出される。比較例に係るシステムにおいて算出される自家消費電力量は、検定メータの測定データに基づく測定値である。比較例に係るシステムにおいて、自家消費電力量に発電単価を乗じて算出される自家消費料金は、計量法の規定に基づいて、需要家に対して請求可能な電気料金として認められる。しかし、電力量計20の他に設けられる検定メータは、追加のコストを生じさせる。追加のコストは、検定メータ自体のコストだけでなく、検定メータの測定データを取得するためのネットワーク又はEMSのコストも含む。
以上述べてきたように、本実施形態に係る電力管理システム100は、発電装置40の発電電力量又は需要家負荷30の消費電力量を直接測定する検定メータを備えない。電力管理システム100が電力量計20の他に検定メータを備えない場合でも、電力管理装置10は、計量法の規定に基づいて需要家に請求することが認められる自家消費料金を算出できる。電力管理システム100が電力量計20の他に検定メータを備える必要が無いことによって、検定メータの数が減らされ得る。検定メータの数が減らされることによって、施設に発電装置40が設置される場合に、検定メータを設置するための追加のコストが低減され得る。また、既設の施設に発電装置40が増設される場合に、設置スペースの問題が生じにくい。その結果、発電装置40の設置が促進され得る。
(電力管理方法)
電力管理装置10は、図2のフローチャートに示される手順を一例として含む電力管理方法を実行してもよい。電力管理方法は、電力管理プログラムとして、電力管理装置10が有するプロセッサによって実行されてもよい。
電力管理装置10の制御部12は、需要家情報を取得する(ステップS1)。制御部12は、需要家情報を外部のサーバ等から取得してよい。制御部12は、電力管理装置10に入力される情報を需要家情報として取得してもよい。
制御部12は、需要家負荷30における自家消費率を推定する(ステップS2)。制御部12は、需要家情報に基づいて自家消費率を推定してよい。制御部12は、需要家情報に基づいて発電装置40の発電電力量を推定してよい。制御部12は、発電装置40に関する情報に基づいて発電装置40の発電電力量を推定してよい。制御部12は、発電電力量の推定値に基づいて自家消費率を推定してよい。制御部12は、需要家情報に基づいて需要家負荷30の消費電力量を推定し、消費電力量の推定値と購入電力量の測定値とに基づいて自家消費率を推定してよい。
制御部12は、電力単価を算出する(ステップS3)。制御部12は、ステップS2で推定した自家消費率(A)と、発電単価(E)とを以下の式(6)に代入することによって、自家消費料金を算出するための電力単価として用いられる自家消費単価を算出する。
(自家消費単価)=E×A/(1−A) (6)
制御部12は、電力量計20の測定値を取得する(ステップS4)。制御部12は、電力量計20から逆潮流電力量の測定値を取得する。制御部12は、電力量計20から購入電力量の測定値を更に取得してもよい。
制御部12は、料金を算出する(ステップS5)。制御部12は、逆潮流電力量の測定値と、自家消費単価との積を自家消費料金として算出してよい。制御部12は、購入電力量の測定値と、購入電力単価との積を購入電気料金として算出してよい。制御部12は、ステップS5の手順の実行後、図2に例示されるフローチャートの実行を終了する。
電力管理装置10は、図3のフローチャートに示される手順を一例として含む電力管理方法を実行してもよい。電力管理方法は、電力管理プログラムとして、電力管理装置10が有するプロセッサによって実行されてもよい。
電力管理装置10の制御部12は、需要家情報を取得する(ステップS11)。制御部12は、図2のステップS1と同一又は類似の動作を実行してよい。
制御部12は、発電電力量を推定する(ステップS12)。制御部12は、需要家情報に基づいて発電電力量を推定してよい。制御部12は、発電装置40に関する情報に基づいて発電電力量を推定してよい。
制御部12は、電力単価を読み出す(ステップS13)。電力単価は、自家消費単価を含んでよい。電力単価は、購入電力単価を含んでよい。電力管理装置10は、契約時にあらかじめ決定されている電力単価を記憶部に格納してよい。制御部12は、記憶部から電力単価を読み出してよい。
制御部12は、電力量計20の測定値を取得する(ステップS14)。制御部12は、図2のステップS4と同一又は類似の動作を実行してよい。
制御部12は、料金を算出する(ステップS15)。制御部12は、発電電力量の推定値と逆潮流電力量の測定値との差分と、電力単価との積を購入電気料金として算出してよい。制御部12は、ステップS15の手順の実行後、図3に例示されるフローチャートの実行を終了する。
以上述べてきたように、本実施形態に係る電力管理方法及び電力管理プログラムによれば、発電装置40の発電電力量又は需要家負荷30の消費電力量の測定値を取得せずに、計量法の規定に基づいて需要家に請求することが認められる自家消費料金が算出され得る。このようにすることで、検定メータの数が減らされ得る。検定メータの数が減らされることによって、施設に発電装置40が設置される場合に、検定メータを設置するための追加のコストが低減され得る。また、既設の施設に発電装置40が増設される場合に、設置スペースの問題が生じにくい。その結果、発電装置40の設置が促進され得る。
(他の実施形態)
<電気料金の算出例>
事業主体は、需要家に請求する自家消費料金を算出するための複数の電気料金プランを準備し、需要家に選択させてよい。事業主体が需要家に電力を供給する電気事業者を兼ねる場合、電力管理装置10は、購入電気料金と自家消費料金とを一括で考慮した一括電気料金を算出してもよい。言い換えれば、電力管理装置10は、購入電力量の測定値と、自家消費電力量とに基づいて、需要家に請求する電気料金を算出してよい。電力管理装置10は、自家消費電力量を発電電力量の推定値と逆潮流電力量の測定値とに基づいて算出してもよい。電力管理装置10は、自家消費電力量そのものを推定してもよい。
電力管理装置10は、購入電力量の測定値と、自家消費電力量の推定値との和を、需要家負荷30における消費電力量の推定値として算出してよい。電力管理装置10は、一括電気料金を、基本料金と、消費電力量の推定値に基づく従量料金との和として算出してもよい。電力管理装置10は、消費電力量の推定値が所定値以下である場合に一括電気料金を定額料金としつつ、消費電力量の推定値が所定値を超えた場合に、一括電気料金に従量料金を加算してもよい。
電力管理装置10は、従量料金を算出するための電力単価に、燃料費調整単価、又は、再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を加算した単価に基づいて購入電気料金を算出する。燃料費調整単価及び再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、電力網80を介して供給される電力の電気料金に特有の単価である。
電力管理装置10は、燃料費調整単価及び再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を含まない自家消費電力の単価に基づいて自家消費料金を算出する。自家消費料金は、賦課金の分だけ安くなる。燃料費の高騰によって燃料費調整単価がプラスの金額である場合、自家消費料金は、燃料費の分だけ安くなる。自家消費料金が安くなることは、需要家にとって発電装置40を施設に設置するメリットとなり得る。その結果、事業主体は、需要家に発電装置40の設置を勧めやすくなる。
<購入電力量を考慮した自家消費率の推定>
電力管理装置10は、電力量計20で測定された購入電力量に基づいて、自家消費率を推定してもよい。例えば、施設に含まれる住戸の居住者が長期間留守にする等の理由で需要家負荷30の消費電力量が想定されていた電力量よりも減少することがある。この場合、購入電力量が減少する。電力管理装置10は、購入電力量として想定する所定の電力量をあらかじめ設定しておき、購入電力量が所定の電力量より少ない場合に、自家消費率の推定値を低くしてよい。自家消費率の推定値が低くされることによって、自家消費料金が低くされる。電力管理装置10は、契約が見直されるタイミングで、自家消費率を推定しなおしてもよい。自家消費率の推定値が見直されることで、自家消費料金が需要家負荷30の実際の稼働状況に合いやすくなる。その結果、需要家が自家消費料金に納得しやすくなる。
<電力量計20の測定データ>
電力量計20は、電力網80を管理する送配電事業者によって所有されている。送配電事業者は、電力量計20の測定データを取得するサーバ等の情報処理装置を保有してよい。電力量計20の測定データは、購入電力量の測定値と、逆潮流電力量の測定値とを含む。送配電事業者は、電力網80を介して需要家に電力を供給する電気事業者に対して、電力量計20の測定データを提供する。電気事業者は、電力量計20の測定データを取得するサーバ等の情報処理装置を保有してよい。電気事業者の情報処理装置は、電力量計20の測定データに基づいて、需要家に請求する購入電気料金を算出するとともに、発電装置40の所有者である事業主体に支払う売電料金を算出する。
事業主体は、電力網80からの電力供給を行う電気事業者を兼ねる場合、電力量計20の測定データを送配電事業者から取得できる。つまり、電力管理装置10は、送配電事業者の情報処理装置から電力量計20の測定データを取得する。
事業主体が電気事業者を兼ねていない場合、電力管理装置10は、電力量計20の測定データを送配電事業者の情報処理装置から取得できないことがある。電力管理システム100は、電力量計20と通信可能なEMSを更に備えてよい。EMSは、電力量計20からWi−SUN(登録商標)(Wireless Smart Utility Network)等の通信規格に基づいて測定データを取得できる。電力管理装置10は、EMSを介して、電力量計20の測定データを取得してよい。EMSは、PCS42から、LAN(Local Area Network)等の通信インタフェースを介してPCS42の出力電力量を取得してもよい。EMSは、PCS42から、RS485等の通信規格に基づいて、PCS42の出力電力量を取得してもよい。
<発電装置40が燃料電池を含む構成例>
発電装置40は、燃料電池を含んでよい。燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)又は固体高分子形燃料電池(PEFC:Polymer Electrolyte Fuel Cell)を含んでよい。燃料電池は、燃料ガスを消費して、電力と湯とを生成する。
電力管理システム100は、燃料電池が生成した電力の少なくとも一部を電力網80に逆潮流してもよい。電力管理装置10は、発電装置40がPV41を含む場合と同一又は類似に、電力量計20から取得した逆潮流電力量の測定値に基づいて自家消費料金を算出してよい。このようにすることで、電力管理装置10は、燃料電池の発電電力量を取得せずに自家消費料金を算出できる。
<蓄電装置50を備える実施形態>
図4に示されるように、電力管理システム100は、蓄電装置50を更に備えてよい。蓄電装置50は、発電装置40とともに電源装置と総称される。蓄電装置50は、需要家負荷30及び発電装置40に接続されている。蓄電装置50は、発電装置40の発電電力の少なくとも一部を充電してよい。蓄電装置50は、放電して需要家負荷30に電力を供給してよい。需要家負荷30及び発電装置40と蓄電装置50とは、節点31を介して接続されているとする。節点31は、説明のために設けられており、実在しなくてもよい。
蓄電装置50は、電力量計20を介して、電力網80に接続されている。電力網80は、蓄電装置50に電力を供給してよい。蓄電装置50は、電力網80から供給された電力を充電してよい。蓄電装置50は、放電して電力網80に向けて電力を逆潮流してもよい。
蓄電装置50は、蓄電池(BT)51と、パワーコンディショナ(PCS)52とを備える。BT51は、電力を充電するとともに、放電することによって需要家負荷30に電力を供給する。BT51は、リチウムイオン電池等の二次電池を含んで構成されてよい。
PCS52は、PCS42と同一又は類似に構成されてよい。PCS52は、節点31を介して、需要家負荷30及び発電装置40に接続されている。PCS52は、節点31に出力されている発電装置40の発電電力の少なくとも一部を、BT51に充電させるように所定の電圧の直流電力に変換する。PCS52は、節点31に出力されている発電装置40の余剰電力をBT51に充電させるように直流電力に変換してよい。発電装置40の余剰電力は、発電装置40の発電電力から需要家負荷30で消費された電力を差し引いた電力に対応し得る。電力管理システム100は、発電装置40の余剰電力を蓄電装置50に充電しきれない場合、充電しきれない電力を電力網80に逆潮流してよい。電力管理装置10は、PCS52を制御することで、蓄電装置50に充電する電力と、電力網80に逆潮流する電力とを制御してもよい。
PCS52は、電力網80から供給される電力をBT51に充電させるように所定の電圧の直流電力に変換してもよい。このようにすることで、電力管理装置10は、発電装置40の余剰電力にかかわらず、蓄電装置50の充電率(SOC:State of Charge)を所定値に制御できる。その結果、電力管理システム100は、電力網80の停電等に起因して電力が供給されなくなる場合に、蓄電装置50を需要家負荷30のバックアップ電源として機能させやすくなる。
PCS52は、BT51が放電する直流電力を、交流電力に変換する。PCS52は、変換した交流電力を需要家負荷30に供給してもよいし、電力網80に逆潮流してもよい。なお、PCS52は、BTおよびPVの電力変換が可能なハイブリッド型のパワーコンディショナを用いてもよい。これにより、PCS42が不要となる。
蓄電装置50が充電したり放電したりする場合、充放電する電力の一部が損失し得る。電力管理システム100が蓄電装置50を備える場合、電力管理装置10は、蓄電装置50の充放電電力の損失を考慮して、自家消費料金を算出してよい。
蓄電装置50で生じる電力損失は、蓄電装置50の充電電力量に、BT51の充放電効率と、PCS52の電力変換効率とを乗じた値に対応する。PCS52の電力変換効率は、BT51に充電する電力の変換効率と、BT51が放電する電力の変換効率とを含む。
発電装置40がPV41を含む場合、発電装置40の余剰電力は、1日周期で変化し得る。蓄電装置50は、1日周期で充電と放電とを繰り返すとみなされ得る。発電装置40の1日当たりの余剰電力量の少なくとも一部が、蓄電装置50の1日当たりの充電電力量になる。蓄電装置50の1日当たりの充電電力量にBT51の充放電効率とPCS52の電力変換効率とを乗じた値は、蓄電装置50で1日当たりに損失する電力量に対応する。
電力管理装置10は、蓄電装置50の1日当たりの損失電力量に基づいて、自家消費料金を算出する期間における蓄電装置50の損失電力量を算出できる。
電力管理システム100が蓄電装置50を備える場合、需要家負荷30は、蓄電装置50に充電された電力を効率よく消費できる。したがって、蓄電装置50がある場合の自家消費率は、蓄電装置50が無い場合の自家消費率よりも高くなり得る。
電力管理装置10は、蓄電装置50での損失が無いと仮定した場合における自家消費率を設定した上で、自家消費料金を算出する。損失が無い仮定において、蓄電装置50で実際に生じている損失は、自家消費料金に転嫁されている。電力管理装置10は、蓄電装置50で生じる損失電力量に相当する料金を自家消費料金から差し引く。
蓄電装置50で生じる損失電力量に相当する料金は、損失電力量と電力単価との積として算出され得る。損失電力量は、充電電力量と蓄電装置50の変換効率とに基づいて算出され得る。蓄電装置50の変換効率は、装置構成によって定められ得る。蓄電装置50の変換効率は、温度等の使用環境、使用期間、又は、充放電電流の大きさ等の種々の条件に基づいて定められ得る。蓄電装置50の変換効率は、定数とみなされ得る。
充電電力量は、蓄電装置50の定格容量と、蓄電装置50の放電深度と、蓄電池劣化率と、利用率との積で算出され得る。蓄電装置50の定格容量は、蓄電装置50を選定する際に装置仕様として定められる。蓄電装置50は、発電装置40を設置する場所等に基づいて予測される発電電力量に合わせて定まる定格容量を有するように選定されるとする。定格容量は、定数である。蓄電装置50の放電深度は、電力管理装置10が蓄電装置50の充電率(SOC:State of Charge)を制御する際に、蓄電装置50が劣化しにくいようにするために定める充電率の上限及び下限の幅に対応する。放電深度は、定数である。蓄電池劣化率は、定格容量に対する実際の充電容量の比率である。蓄電池劣化率は、健全度(SOH:State of Health)とも称される。実際の充電容量は、劣化によって定格容量よりも低くなる。よって、蓄電池劣化率は1以下の値である。蓄電池劣化率は、長期的に変化するものの、自家消費料金の計算時において定数とみなされる。利用率は、天候等の不確定要素に起因する発電電力の変動を平均化するために定められる値であり、定数である。
以上のとおり、充電電力量を算出するために用いられるパラメータは、定数である。よって、充電電力量は、定数とみなされる。充電電力量が定数とみなされることによって、損失電力量は、定数とみなされる。よって、蓄電装置50で生じる損失電力量に相当する料金は、定額になる。したがって、電力管理装置10は、蓄電装置50での損失が無いと仮定して算出した自家消費料金から定額を差し引いた金額を需要家に請求する金額として算出する。このように算出される料金は、検定メータである電力量計20で測定された逆潮流電力量の測定値に基づく。よって、計量法の規定に基づけば、上記の料金を電気料金として需要家に請求することが認められる。上記の料金を定める体系は、従量料金制において、基本料金がマイナスの金額になっている体系に相当するともいえる。損失電力量に相当するマイナスの料金は、基本料金又は定額料金から差し引かれてもよい。
本実施形態に係る電力管理装置10は、蓄電装置50の充電電力量を検定メータで測定しなくても、蓄電装置50で生じる損失電力量に相当する料金を自家消費料金の計算に反映させることができる。このようにすることで、損失分の料金は、需要家に請求する自家消費料金に転嫁されない。その結果、需要家が負担する自家消費料金の公平性が高められ得る。
電力管理装置10は、PCS42の出力電力量に基づく発電電力量の推定値、又は、消費電力量の推定値を、ある需要家における家族構成又は生活パターン等の需要家情報と関連付けて管理してよい。電力管理装置10は、発電電力量の推定値又は消費電力量の推定値と需要家情報との関連付けに基づいて、今後契約を結ぶ他の需要家の自家消費率を推定してもよい。
本開示に係る実施形態について説明する図は模式的なものである。図面上の寸法比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。
本開示に係る実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部などに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部などを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
10 電力管理装置(12:制御部)
20 電力量計
30 需要家負荷
31 節点
40 発電装置(41:太陽電池(PV)、42:パワーコンディショナ(PCS))
50 蓄電装置(51:蓄電池(BT)、52:パワーコンディショナ(PCS))
80 電力網
100 電力管理システム

Claims (10)

  1. 制御部を備え、
    前記制御部は、需要家が利用する負荷に電力を供給する電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出する、電力管理装置。
  2. 前記制御部は、前記需要家に関する情報に基づいて前記発電電力量に対する前記自家消費電力量の比率である自家消費率を推定し、前記自家消費率の推定値に基づいて前記自家消費料金を算出する、請求項1に記載の電力管理装置。
  3. 前記制御部は、前記需要家に関する情報に基づいて前記発電電力量を推定し、前記発電電力量の推定値及び前記逆潮流電力量の測定値に基づいて前記自家消費電力量の推定値を算出する、請求項1に記載の電力管理装置。
  4. 前記需要家に関する情報は、前記需要家の施設に関する情報、及び、前記施設に含まれる住戸の居住者に関する情報の少なくとも一方を含む、請求項2又は3に記載の電力管理装置。
  5. 前記制御部は、前記電力網から前記負荷に供給された購入電力量の測定値と、前記自家消費電力量とに基づいて前記需要家に請求する電気料金を算出する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の電力管理装置。
  6. 前記電源装置は、再生可能エネルギー発電装置を含む、請求項1から5までのいずれか一項に記載の電力管理装置。
  7. 前記電源装置は、蓄電装置を含む、請求項1から6までのいずれか一項に記載の電力管理装置。
  8. 前記制御部は、前記蓄電装置の損失電力量に更に基づいて前記自家消費料金を算出する、請求項7に記載の電力管理装置。
  9. 電力管理装置が、需要家が利用する負荷に電力を供給する電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出する、電力管理方法。
  10. 電力管理装置に、需要家が利用する負荷に電力を供給する電源装置から電力網への逆潮流電力量の測定値に基づいて、前記電源装置の発電電力量のうち前記負荷で消費される自家消費電力量に対して課される自家消費料金を算出させる、電力管理プログラム。
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