JP2021085801A - 磁気検出装置 - Google Patents

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Akitoshi Saito
彰利 齋藤
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【課題】磁気シェイキングによるノイズの影響を抑える【解決手段】磁気シールドと、前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサと、を備え、前記フラックスゲートセンサは、検出コイルが巻かれたコアと、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路と、を有するものであり、前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、ことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、磁気検出装置に関する。
磁気検出装置においては、外部磁界の影響を抑えるための磁気シールドが設けられる場合がある。このような磁気シールドの性能を高める方法として、磁気シールドを構成する磁性体に交流磁界を印加する、磁気シェイキングが知られている(例えば、特許文献1)。
特開2006−261618号公報
しかし、磁気シェイキングでは、外部磁界の影響を抑える反面、磁気シェイキング自体によるノイズが別途発生するという問題がある。
本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、磁気シェイキングによるノイズの影響を抑えた磁気検出装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための磁気検出装置の第一の態様は、
磁気シールドと、
前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサと、
を備え、
前記フラックスゲートセンサは、検出コイルが巻かれたコアと、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路と、を有するものであり、
前記励磁電流は、交流電流であり、
前記検波信号は、前記励磁電流の周波数の二倍の周波数の信号であり、
前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するための磁気検出装置の第二の態様は、
磁気シールドと、
前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサと、
を備え、
前記フラックスゲートセンサは、検出コイルが巻かれたコアと、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路と、を有するものであり、
前記励磁電流は、交流電流と該交流電流の振幅よりも大きい直流電流とを重畳した電流であり、
前記検波信号は、前記励磁電流の周波数と同じ周波数の信号であり、
前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
ことを特徴とする。
上記の磁気検出装置によれば、磁気シールド内部における磁気シェイキングの影響を軽減することができる。
また、上記記載の磁気検出装置は、
前記磁気シェイキング層が、アモルファス合金製であってもよい。
また、上記記載の磁気検出装置は、
前記磁気シールドが、前記磁気シェイキング層の内側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なアモルファス合金製の層を有するものであってもよい。
この磁気検出装置によれば、磁気シェイキングによるバルクハウゼンノイズを遮蔽することができる。
また、上記記載の磁気検出装置は、
前記磁気シールドが、前記磁気シェイキング層の外側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なパーマロイの層を有するものであってもよい。
この磁気検出装置によれば、より強い外部磁界を遮蔽することができる。
上記の磁気検出装置の態様によれば、磁気シェイキングによるノイズの影響を抑えた磁気検出装置を提供することができる。
本実施形態の磁気検出装置1のうち、主に磁気シールド11に関する構成を示す概略図である。 本実施形態の磁気検出装置1のうち、主に直交型フラックスゲートセンサ12に関する構成を示す概略図である。 直交型フラックスゲートセンサ12のコア121の状態の変化の一例を示すモデル図である。 交流電流のみの励磁電流と、これに伴うコア121の軸方向の磁束および検出コイル122の出力電圧の変化の一例を示す図である。 交流電流をバイアスした励磁電流と、これに伴うコア121の軸方向の磁束および検出コイル122の出力電圧の変化を示す図である。
以下、図面を用いて本実施形態の磁気検出装置の一例について説明する。
[磁気検出装置概要]
図1は、本実施形態の磁気検出装置1のうち、主に磁気シールド11に関する構成を示す概略図である。図2は、本実施形態の磁気検出装置1のうち、主に直交型フラックスゲートセンサ12に関する構成を示す概略図である。これらの図に示すように本実施形態の磁気検出装置1は、磁気シールド11と、この磁気シールド11の内側に配置された直交型フラックスゲートセンサ12と有するものである。磁気検出対象となるワークは、不図示の着磁装置を経由して図中の矢印で示す方向に搬送され、磁気検出装置1の内部を通過する。磁気検出装置1は、この内部を通過するワークにおける磁気を検出するものである。以下、磁気シールド11および直交型フラックスゲートセンサ12について、それぞれ説明する。
[磁気シールドについて]
磁気シールド11は、アモルファス合金製の円筒状のものであり、その周囲にコイル111が設けられている。このコイル111には、発振器123からの周波数fHzの出力を増幅器110によって増幅した交流電流が供給される。すなわち磁気シールド11は、周波数fHzの交流電流によって交流磁化(以下、磁気シェイキング)される構成となっている。磁気シールド11を交流磁化する際には、磁気シールド11が磁気飽和しない程度の電流をコイル111に供給する。なお、発振器123は、後述する直交型フラックスゲートセンサ12のコア121を励磁するためにも用いられる。
磁気シールド11の素材としては、例えば、コバルトアモルファス金属やパーマロイなどの軟磁性材料を用いることができる。また、磁気シールド11を磁化するにあたっては、本実施形態のようにコイルを用いて磁化する構成であってもよいし、直接電流を磁気シールド11に供給して磁化する構成であってもよい。また、本実施形態では磁気シールド11が単層構造となっているが、この構成に限らず互いに非接触である複数の層からなる磁気シールドを採用してもよく、その場合は磁気シェイキング層が少なくとも一層設けられていればよい。
[フラックスゲートセンサについて]
直交型フラックスゲートセンサ12は、強磁性体(例えば、スーパーマロイ、アモルファス合金、等)のコア121と、このコア121に巻かれた検出コイル122と、コア121の励磁に用いられる発振器123、バイアス回路124、増幅器125と、検出コイル122の出力に基づき磁気検出信号を出力するための検波回路126、比較器127とを有するものである。
コア121は、発振器123からの周波数fHz(例えば、10kHz)の交流電流に、バイアス回路124においてバイアス電流を重畳し、これを増幅器125で増幅した励磁電流Id(例えば、数十〜数百mA)によって励磁される。これらの、発振器123、バイアス回路124、増幅器125は、コア121の励磁回路の一例に相当する。ここで、バイアス回路124のバイアス電流の大きさは、発振器123の交流電流の振幅よりも大きく設定されているため、励磁電流Idは、プラスの極性に偏った状態となる。なお、バイアス回路124からのバイアス電流は、プラスの極性のものであるが、極性についてはマイナスであってもよく、励磁電流全体でプラスとマイナスのいずれかの極性となっていればよい。また、励磁電流Idの大きさは、コア121が磁気飽和しない程度の大きさであればよい。上記コア121は、円筒形のものであるが、細長い形状であれば、例えば薄い板状やワイヤー状のものを用いてもよい。なお、コア121の配置については、なるべく磁気シェイキングによる影響が少ない位置に配置することが好ましい。
検出コイル122では、コア121の軸方向に印加されている外部磁界の強さに応じて周波数fHzの誘起電圧が生じる。本実施形態では、検波回路126において検出コイル122からの出力を増幅した後、これに発振器123の出力を乗じて、外部磁界の強さ(誘起電圧のうちの周波数fHzの成分)に応じた信号を得る。こうして得られた信号に対し、フィルタを用いて直流分およびノイズ(例えば、50/60Hzのノイズ)を除去して出力する。以上の構成では外部磁界の強さが変化したとき(例えば、磁化された金属異物の通過時)に、これに応じた電圧が検波回路126から出力される。なお、検波回路126からの出力にはノイズ成分が含まれる場合があることを考慮し、検波回路126からの出力は比較器127において予め設定された閾値と比較され、この閾値を超えた場合に金属異物の検出信号が出力される構成としている。
なお、以下の説明では磁束密度Bと磁界Hおよび磁化Jの間のB=μH+Jの関係を用いる(ここでμは真空の透磁率)。なお磁束は磁束密度を特定の面で面積積分したものである。たとえば、コア内の磁束密度をコアの断面にわたって面積積分するとコアを通過する磁束が求まる。
[[励磁電流が交流成分のみの場合]]
上記直交型フラックスゲートセンサ12の動作原理を説明する前に、バイアス電流を重畳せずに交流電流のみの励磁電流を用いた場合(バイアス回路124がない場合)の動作について説明する。図3は、直交型フラックスゲートセンサ12のコア121の状態の変化の一例を示すモデル図である。また図4は、交流電流のみの励磁電流と、これに伴うコア121の軸方向の磁束および検出コイル122の出力電圧の変化の一例を示す図である。なお、以下の説明では、コア121の軸方向に沿って(図2、図3では下から上に向かう方向)外部磁界が印加されているものとする。
コア121への励磁電流Idが0の場合、コア121は外部磁界によってのみ磁化された状態となる。ここでは、この状態でコア121内部の軸方向の磁束が最大(外部磁界の磁束がコア121に最も引き寄せられた状態)になるものとして説明する。図3(A)は、コア121への励磁電流Idが0の場合に、外部磁界の磁束がコア121に引き寄せられてコア121の内部を通っていることが破線で示した磁束線によって定性的に示されている。
ここから、励磁電流Idが増加すると、これに伴ってコア121は外部磁界と励磁電流Idによる磁界によって磁化される。この状態では、励磁電流Idが増加するほどコア121の磁化の方向は励磁方向である周方向に向けられ、コア121内部の軸方向の磁束が減少する(コア121に引き寄せられる磁束が減少する)。図3に示す矢印(1)は、励磁電流Idがプラス方向に対して増加することでコア121内部の軸方向の磁束が減少する期間を示している。さらに励磁電流Idが増加してコア121の磁化の方向が最も周方向に向けられた状態になると、コア121内部の軸方向の磁束が最小になる(外部磁界の磁束がコア121に最も引き寄せられない状態)。図3(B)には、図3(A)と比較してコア121の軸方向の磁束が少なくなっていることが破線で示した磁束線によって定性的に示されている。
続いて励磁電流Idが減少に転じると、これに伴ってコア121の磁化の方向を周方向に向ける力が弱まり、コア121内部の軸方向の磁束が増加する(コア121に引き寄せられる磁束が増加する)。図3に示す矢印(2)は、励磁電流Idがプラスから0へ減少することでコア121内部の軸方向の磁束が増加する期間を示している。そして励磁電流Idが0になると、再びコア121が外部磁界によってのみ磁化された状態になり(図3(A))、コア121内部の軸方向の磁束が最大になる(外部磁界の磁束がコア121に最も引き寄せられた状態)。
さらに、励磁電流Idが減少(マイナス側に増加)すると、これに伴ってコア121は外部磁界と励磁電流Idによる磁界によって磁化される。この状態では、励磁電流Idの絶対値が増加するほどコア121の磁化の方向は励磁方向である周方向(励磁電流Idがプラスの場合とは逆方向)に向けられていき、コア121内部の軸方向の磁束が減少する(コア121に引き寄せられる磁束が減少する)。図3に示す矢印(3)は、励磁電流Idがマイナス方向に増加することでコア121内部の軸方向の磁束が減少する期間を示している。さらに励磁電流Idが減少(マイナス側に増加)してコア121の磁化の方向が最も周方向に向けられた状態になると、コア121内部の軸方向の磁束が最小になる(外部磁界の磁束がコア121に最も引き寄せられない状態)。図3(C)には、図3(A)と比較してコア121の軸方向の磁束が少なくなっていることが破線で示した磁束線によって定性的に示されている。
続いて励磁電流Idがマイナスから0への増加に転じると、これに伴ってコア121の磁化の方向を周方向に向ける力が弱まり、コア121内部の軸方向の磁束が増加する(コア121に引き寄せられる磁束が増加する)。図3に示す矢印(4)は、励磁電流Idがマイナスから0へ増加することでコア121内部の軸方向の磁束が増加する期間を示している。そして、励磁電流Idが0になると、再びコア121が外部磁界によってのみ磁化された状態になり(図3(A))、上記説明した変化が繰り返される。
図4には、上記図3で説明した励磁電流Idの一周期の変化に対して、コア121の軸方向の磁束の変化は二周期分になっていることが示されている。また、図4には検出コイル122の出力が示されているが、この周期は、コア121の軸方向の磁束の変化の周期と同じ周期である。すなわち、コア121の軸方向に沿って外部磁界が印加されている場合、検出コイル122から励磁電流Idの周波数の2倍の周波数の誘起電圧が出力されることになる。なお、励磁電流が交流成分のみの場合構成を採用した場合には、検波回路126において検出コイル122に誘起される電圧のうち励磁電流の周波数の2倍の周波数成分を抽出することで、検波回路126から外部磁界の大きさに相当する電圧が出力されることになる。
[[交流成分の振幅よりも大きなバイアス電流を重畳した励磁電流を用いた場合]]
次に、図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12の動作原理を説明する。図5は、交流電流をバイアスした励磁電流と、これに伴うコア121の軸方向の磁束および検出コイル122の出力電圧の変化を示す図である。
上述したように図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12では、バイアス回路124からのバイアス電流の大きさが、発振器123からの交流電流の振幅よりも大きく設定されている。このため図5に示すように、励磁電流の極性が反転せず、コア121の励磁についても一方向のみに磁化される。この過程では磁化の方向が周面において逆方向へ反転することがなく、磁化の反転に付随するバルクハウゼンノイズが発生しない。図5では、励磁電流は常に正で、周期的に平均値からの増減を繰り返すことが示されている。また同図には、励磁電流Idが最小値から最大値まで増加してコア121内部の軸方向の磁束が減少する期間(矢印(1)で示す期間)と、励磁電流Idが最大値から最小値まで減少することでコア121内部の軸方向の磁束が増加する期間(矢印(2)で示す期間)が繰り返されることが示されている。なお、本実施形態ではバルクハウゼンノイズを抑えるため、図5に示すように励磁電流の最小値が0にならない構成を採用しているが、励磁電流の最小値が0になる構成であってもよい。
図4の例(励磁電流が交流電流のみの場合)では、励磁電流の一周期の間にコア121の周方向の磁化が二回最大になり、これによってコア121の軸方向の磁束が二回最小になる(図4では、期間(1)(2)の間と、期間(3)(4)の間の二回)。しかし、図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12では、図4の例とは異なり、励磁電流の一周期の間にコア121が一回だけ最大になるサイクルとなるため、コア121の軸方向の磁束も一回だけ最小になる(図5に示す期間(1)から期間(2)になる場合のみ)。これに伴い、励磁電流と検出コイル122の出力の周波数が同じになる。
図5には、図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12で用いる励磁電流Idの一周期の変化が示されており、またこの励磁電流に対して、コア121の軸方向の磁束の変化が一周期分になっていることが示されている。また、図5には検出コイル122の出力が示されているが、この周期は、コア121の軸方向の磁束の変化の周期と同じ周期である。すなわち図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12では、コア121の軸方向に沿って外部磁界が印加されている場合、検出コイル122から励磁電流Idの周波数と同じ周波数の誘起電圧が出力されることになる。なお、図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12では、検波回路126において検出コイル122に誘起される電圧のうち励磁電流の周波数と同じ周波数成分を抽出することで、検波回路126から外部磁界の大きさに相当する電圧が出力されることになる。
[磁気シールド11に印加する交流磁界の周波数について]
本実施形態の磁気検出装置1では、検波回路126で検出コイル122からの信号を検波するために、発振器123からの信号を用いている。また、磁気シールド11のコイル111に供給される電流は、発振器123の信号を増幅したものである。すなわち、検波回路126の検波用の信号と同期した交流電流を用いて、磁気シールド11の磁気シェイキングが行われる構成となっている。この磁気シェイキングによって磁気シールド11の透磁率を向上させ、外部磁界を遮断する効果を高めている。しかしその一方で磁気シールド11の内部では、磁気シェイキングによる交流磁界が生じ、これに起因して検出コイル122から交流磁界の周波数と同じ周波数の誘起電圧が発生する。
検波回路126では、検出コイル122からの出力(誘起電圧)に発振器123の出力を乗じるが、磁気シェイキングを行う交流電流が発振器123と同期していることにより、誘起電圧のうちの磁気シェイキングに起因する成分に発振器123の出力を乗じると、一定電圧が得られることになる。この一定電圧分については、検波回路126において除去される(直流分が除去される)ため、磁気シェイキングの影響を除くことができる。以上のように本実施形態では、磁気シェイキングによって磁気シールド11の外部からのノイズを軽減しつつ、磁気シールド11内部において磁気シェイキングの影響を軽減することができる。
なお、図2に示す直交型フラックスゲートセンサ12におけるバイアス回路124を設けずに、交流電流のみの励磁電流を用いた構成とした場合、外部磁界によって検出コイル122には励磁電流の周波数の2倍の周波数成分が抽出されることになる(図4参照)。この場合には、検波回路126で検出コイル122からの信号を検波するために、励磁電流の周波数の2倍の周波数の信号を用いればよい(例えば、検波回路126での検波に発振器123の周波数を二倍した信号を用いる、あるいは発振器123を分周して励磁電流に用いる)。なおこの場合にも、検波回路126の検波用の信号と同期した交流電流を用いて磁気シールド11の磁気シェイキングを行う構成とすることで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、図1の磁気検出装置1では、コア121に励磁電流を直接流す構成を採用しているが、コア121の軸方向と直交する方向に励磁する構成であればよく、例えばコア121に励磁用のコイルを別途設けた構成としてもよい。また、本実施形態では直交型フラックスゲートセンサを使用しているが、直交型フラックスゲートセンサに限らず、平行型フラックスゲートセンサを使用した構成としてもよい。平行型フラックスゲートセンサを採用した場合、検波回路において検出コイルに誘起される電圧のうち励磁電流の周波数の2倍の周波数成分を抽出する構成となる。この場合にも、検波回路126の検波用の信号と同期した交流電流を用いて磁気シールド11の磁気シェイキングを行う構成とすることで、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
[磁気シールド11の外側の層について]
本実施形態では磁気シールド11が単層構造となっているが、この構成に限らず互いに非接触である複数の層からなる磁気シールドを採用してもよい。なお、磁気シールドの素材としては、パーマロイのような保磁力が高いものがあるが、こうした素材はより強い外部磁界を遮蔽できるが、装置の振動によってノイズが生じるという問題がある。このため、例えば磁気シールド11の外側にパーマロイ製の層を設けることで、より強い外部磁界を遮蔽することができる。なお、装置の振動によってこのパーマロイ層にノイズが生じても、磁気シールド11で遮蔽することができる。なお、外側の層を設ける場合、磁気シールド11よりも保磁力が高い素材を用いることが好ましい。
[磁気シールド11の内側の層について]
磁気シェイキングでは透磁率を高めることができる一方で、磁化の方向の変化に伴いバルクハウゼンノイズが生じる。このため磁気シールド11の内側にさらに層を設け、バルクハウゼンノイズを遮蔽する構成としてもよく、例えば、磁気シールド11の内側にアモルファス合金製の層を設けてもよい。なお、内側の層を設ける場合、磁気シールド11と透磁率が同等以上の素材を用いることが好ましい。
[その他]
上記説明した磁気検出装置1では、円筒状の磁気シールド11を用いた構成について説明したが、磁気シールドの形状については円筒状に限らず、例えばボックス状であってもよく、形状が限定されるものではない。
また、本実施形態では、発振器123をコア121の励磁回路と検波回路126の双方に用いているが、別々の発振器を用いた構成としてもよい。
以下、上記説明した発明の構成について記載する。なお、発明の構成と対応する上記実施形態の構成については括弧書きで記載する。
以上の説明では、
磁気シールド(例えば、磁気シールド11)と、
前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサ(例えば、直交型フラックスゲートセンサ12)と、
を備え、
前記フラックスゲートセンサは、検出コイル(例えば、検出コイル122)が巻かれたコア(例えば、コア121)と、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路(例えば、発振器123、バイアス回路124、増幅器125)と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路(例えば、検波回路126)と、を有するものであり、
前記励磁電流は、交流電流であり(例えば、図4の励磁電流、バイアス回路124を除いた変形例)、
前記検波信号は、前記励磁電流の周波数の二倍の周波数の信号であり、
前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
ことを特徴とする磁気検出装置、が記載されている。
また、以上の説明では、
磁気シールドと(例えば、磁気シールド11)、
前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサ(例えば、直交型フラックスゲートセンサ12)と、
を備え、
前記フラックスゲートセンサは、検出コイル(例えば、検出コイル122)が巻かれたコア(例えば、コア121)と、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路(例えば、発振器123、バイアス回路124、増幅器125)と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路(例えば、検波回路126)と、を有するものであり、
前記励磁電流は、交流電流と該交流電流の振幅よりも大きい直流電流とを重畳した電流であり(例えば、図5の励磁電流)、
前記検波信号は、前記励磁電流の周波数と同じ周波数の信号であり、
前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
ことを特徴とする磁気検出装置、が記載されている。
また、上記記載の磁気検出装置であって、
前記磁気シェイキング層は、アモルファス合金製である、
ことを特徴とする磁気検出装置、が記載されている。
また、上記記載の磁気検出装置であって、
前記磁気シールドは、前記磁気シェイキング層の内側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なアモルファス合金製の層を有する([磁気シールド11の内側の層について]の記載参照)、
ことを特徴とする磁気検出装置、が記載されている。
また、上記記載の磁気検出装置であって、
前記磁気シールドは、前記磁気シェイキング層の外側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なパーマロイの層を有する([磁気シールド11の外側の層について]の記載参照)、
ことを特徴とする磁気検出装置、が記載されている。
1 磁気検出装置
11 磁気シールド
110 増幅器
111 コイル
12 直交型フラックスゲートセンサ
121 コア
122 検出コイル
123 発振器
124 バイアス回路
125 増幅器
126 検波回路
127 比較器

Claims (5)

  1. 磁気シールドと、
    前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサと、
    を備え、
    前記フラックスゲートセンサは、検出コイルが巻かれたコアと、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路と、を有するものであり、
    前記励磁電流は、交流電流であり、
    前記検波信号は、前記励磁電流の周波数の二倍の周波数の信号であり、
    前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  2. 磁気シールドと、
    前記磁気シールドの内側に配置されたフラックスゲートセンサと、
    を備え、
    前記フラックスゲートセンサは、検出コイルが巻かれたコアと、該コアを励磁電流によって励磁する励磁回路と、検波信号を用いて前記検出コイルからの信号を検波する検波回路と、を有するものであり、
    前記励磁電流は、交流電流と該交流電流の振幅よりも大きい直流電流とを重畳した電流であり、
    前記検波信号は、前記励磁電流の周波数と同じ周波数の信号であり、
    前記磁気シールドは、前記検波信号と同期した交流電流によって生じた交流磁界が印加される磁気シェイキング層を有するものである、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  3. 請求項1または2に記載の磁気検出装置であって、
    前記磁気シェイキング層は、アモルファス合金製である、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の磁気検出装置であって、
    前記磁気シールドは、前記磁気シェイキング層の内側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なアモルファス合金製の層を有する、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の磁気検出装置であって、
    前記磁気シールドは、前記磁気シェイキング層の外側に、前記磁気シェイキング層とは非接触なパーマロイの層を有する、
    ことを特徴とする磁気検出装置。
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