JP2021085453A - 滑り免震装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性に優れた滑り免震装置を提供すること。【解決手段】滑り免震装置50は、受け台10と、受け台10の表面に配設されて第一凹球面23を備えている球座20と、第一凹球面23に収容される第一凸球面31を備え、かつ第一凸球面31の反対側に第二凸球面32を備え、第二凸球面32の表面に第一摩擦材33が取り付けられている可動体30と、第二凸球面32が摺動する第二凹球面42を備えている沓40とを有し、受け台10に対して球座20が着脱自在に配設されている。【選択図】図1

Description

本発明は、滑り免震装置に関する。
地震国であるわが国においては、ビルや橋梁、高架道路、戸建の住宅といった様々な構造物に対して、地震力に抗する技術、構造物に入る地震力を低減する技術など、様々な耐震技術や免震技術、制震技術が開発され、各種構造物に適用されている。中でも免震技術は、構造物に入る地震力そのものを低減する技術であることから、地震時の構造物の振動は効果的に低減される。この免震技術を概説すると、下部構造物である基礎と上部構造物との間に免震装置を介在させ、地震による基礎の振動の上部構造物への伝達を低減し、上部構造物の振動を低減して構造安定性を保証するものである。尚、この免震装置は、地震時のみならず、構造物に対して常時作用する交通振動の上部構造物への影響低減にも効果を発揮する。
免震装置には、鉛プラグ入り積層ゴム支承装置や高減衰積層ゴム支承装置、積層ゴム支承とダンパーを組み合わせた装置、滑り免震装置など、様々な形態の装置が存在している。その中で、滑り免震装置には平面滑り免震装置と球面滑り免震装置があり、平面滑り免震装置は復元力を有しないが、球面滑り免震装置は復元力を有し、地震時のセルフセンタリング機能を有する。
ところで、滑り免震装置においては、片面のみが凹球面を備えた沓(滑り板)となっている片面滑り免震装置(シングルタイプの滑り免震装置)がある。この片面滑り免震装置では、可動体がその上下に第一凸球面と第二凸球面を備え、例えば第一凸球面が、受け台に設けられている第一凹球面に収容され、第一凹球面の内部で可動体が可動できるように構成されている。
このような片面滑り免震装置である、球面滑り支承装置が提案されている。具体的には、凹球面が形成された凹球面部材と、凹球面が形成された対向部材と、凸球面を有し、当該凸球面が凹球面部材の凹球面に摺動自在に当接されている一方、他の凸球面を有し、当該他の凸球面が対向部材の凹球面に摺動自在に当接されている可動体とを具備する球面滑り支承装置である。この球面滑り支承装置において、凹球面部材は、凹球面部材本体と、凹球面部材本体の一方の面の凹球面凹所に一体に形成されて、露出表面が凹球面を構成する低摩擦層とを具備する(例えば、特許文献1参照)。
特開平09−310409号公報
特許文献1に記載の球面滑り支承装置によれば、凹球面部材と可動体との間の当接面における摩擦抵抗の低減が図られ、当接面での容易な滑り変位を確保できるとしている。ところで、滑り免震装置の長期供用により、特にメンテナンスや取り換えを要する部位は、様々な態様で回動する可動体を収容する受け台の立ち上がり部や、可動体等の摺動面に取り付けられている摩擦材である。しかしながら、特許文献1をはじめとする従来の滑り免震装置では、板部と板部から上方に立ち上がる立ち上がり部とが一体となっているため、立ち上がり部をメンテナンスするに当たり、板部と立ち上がり部の全体(からなる受け台)を下部構造体(例えば基礎)と上部構造体(例えば柱)の間から取り外してメンテナンスする必要があり、メンテナンスに過大な手間が生じていた。
本発明は、メンテナンス性に優れた滑り免震装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による滑り免震装置の一態様は、
受け台と、
前記受け台の表面に配設されて第一凹球面を備えている球座と、
前記第一凹球面に収容される第一凸球面を備え、かつ第一凸球面の反対側に第二凸球面を備え、該第二凸球面の表面に第一摩擦材が取り付けられている可動体と、
前記第二凸球面が摺動する第二凹球面を備えている沓と、を有し、
前記受け台に対して前記球座が着脱自在に配設されていることを特徴とする。
本態様によれば、可動体を収容する球座と下部構造体もしくは上部構造体に取り付けられる受け台が分離され、受け台に対して球座が着脱自在に配設されていることにより、特にメンテナンスを要する球座のみを受け台から取り外してメンテナンスすることができるため、従来の滑り免震装置に比べてメンテナンス性が格段に向上する。また、可動体は収容されている球座から容易に取り外すことができるため、可動体の摺動面に取り付けられている第一摩擦材も容易にメンテナンスすることが可能になる。尚、第一摩擦材には、例えば、PTFE繊維(polytetrafluoroethylene、ポリテトラフルオロエチレン)と、PTFE繊維よりも引張強度の高い繊維(高強度繊維であり、例えばPPS繊維(polyphenylenesulfide、ポリフェニレンサルファイド))とにより形成される、二重織物等が挙げられる。
本態様の滑り免震装置は、球面滑り免震装置と平面滑り免震装置の双方が対象であり、受け台が例えば下部構造体の上に固定され、沓が上部構造体の下に固定されて(あるいは、その逆の形態であってもよい)、可動体に対して沓が摺動する、片面滑り免震装置である。
また、本発明による滑り免震装置の他の態様は、前記第一凹球面と前記第一凸球面のいずれか一方に、複数の油路が設けられていることを特徴とする。
本態様によれば、第一凹球面と第一凸球面のいずれか一方に、複数の油路が設けられていることにより、可動体を球座から取り外すことなく、可動体の可動面(摺動面)の全域にグリースを行き渡らせることができる。
また、受け台と球座が分離されていることから、可及的に小さな部材である球座の第一凹球面や可動体の第一凸球面に対して油路を加工することができるため、加工性が良好になる。
また、本発明による滑り免震装置の他の態様は、複数の前記油路の格点に油溜まりが設けられ、前記球座の外周面もしくは前記可動体の外周面に油注入孔が設けられ、該油注入孔が前記油路に連通していることを特徴とする。
本態様によれば、球座の第一凹球面と可動体の第一凸球面のいずれか一方に油注入孔が設けられ、油注入孔に上記する複数の油路が連通するようにして設けられるとともに、油路の格点に油溜まりが設けられていることにより、可動体を球座から取り外すことなく、可動体の可動面(摺動面)の全域にグリースを行き渡らせることに加えて、複数の油溜まりにはグリースを溜めておくことができるため、可動体の可動面に一度グリースを提供した後は、可及的長期に亘りグリースの再提供が不要になる。また、受け台と球座が分離されていることから、可及的に小さな部材である球座の第一凹球面や可動体の第一凸球面に対して油路や油溜まりを加工することができるため、加工性が良好になる。
尚、受け台に対する球座の取り付け形態としては、受け台の平坦な表面に球座を載置し、双方をボルト等により固定する形態、受け台の表面に球座の下端が嵌まり込む座ぐり溝を設けておき、座ぐり溝に球座の下端を落とし込んで固定する形態、座ぐり溝に球座の下端を落とし込むとともにさらにボルト等により固定する形態などが挙げられる。受け台の座ぐり溝に球座の下端を落とし込んで固定する形態では、球座に作用する地震時のせん断力の一部もしくは全部をこの座ぐり溝への球座の落とし込み部にて負担することが可能になる。
また、本発明による滑り免震装置の他の態様は、前記第一凹球面と前記第一凸球面のいずれか一方に、第二摩擦材が取り付けられていることを特徴とする。
本態様によれば、球座の第一凹球面と可動体の第一凸球面のいずれか一方に第二摩擦材が取り付けられていることにより、可動体の可動面におけるグリース切れを懸念することなく、可及的に長期間の摺動機能を担保することができる。尚、第二摩擦材も、例えば第一摩擦材と同様にPTFE繊維とPPS繊維による二重織物等が適用できる。
また、本発明による滑り免震装置の他の態様は、前記受け台が下部構造体の上に配設され、前記沓が上部構造体の下に配設されるようになっていることを特徴とする。
本態様によれば、下部構造体の上に受け台配設されて固定され、受け台の上に配設された球座の第一凹球面に可動体が収容されることから、滑り免震装置の取り付け性が良好となり、球座等のメンテナンス性が良好となる。
また、本発明による滑り免震装置の他の態様は、前記受け台が上部構造体の下に配設され、前記沓が下部構造体の上に配設されるようになっていることを特徴とする。
本態様によれば、上部構造体の下に受け台が配設され、受け台の下方において下方に対向する球座の第一凹球面に可動体が収容されることから、可動体の摺動面となる第一凹球面に雨水等が浸入し難くなり、メンテナンス期間を長期化することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の滑り免震装置によれば、メンテナンス性に優れた滑り免震装置を提供することができる。
第1の実施形態に係る滑り免震装置の分解斜視図である。 図1のII方向矢視図であって、球座を上方から見た平面図である。 第1の実施形態に係る滑り免震装置の縦断面図である。 第2の実施形態に係る滑り免震装置の分解斜視図である。 第2の実施形態に係る滑り免震装置の縦断面図である。
以下、各実施形態に係る滑り免震装置について、添付の図面を参照しながら説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く場合がある。
[第1の実施形態に係る滑り免震装置]
はじめに、図1乃至図3を参照して、第1の実施形態に係る滑り免震装置の一例について説明する。ここで、図1は、第1の実施形態に係る滑り免震装置の分解斜視図であり、図2は、図1のII方向矢視図であって、球座を上方から見た平面図である。また、図3は、第1の実施形態に係る滑り免震装置の縦断面図である。
滑り免震装置50は、受け台10と、受け台10の表面11に配設されて第一凹球面23を備えている球座20と、第一凹球面23に収容される第一凸球面31を備え、かつ第一凸球面31の反対側に第二凸球面32を備え、第二凸球面32の表面に第一摩擦材33が取り付けられている可動体30と、第二凸球面32が摺動する第二凹球面42を下面41に備えている沓40とを有する。
受け台10は、例えば平面視矩形(正方形を含む)を呈し、その中央に球座20の下端が嵌まり込む座ぐり溝12を有しており、座ぐり溝12に複数のボルト孔13が設けられている。尚、受け台10の平面視形状は図示例に限定されるものでなく、円形等であってもよい。
また、受け台10は、溶接鋼材用圧延鋼材(SM490A、B、C、もしくはSN490B、C、もしくはS45C)、あるいはステンレス材(SUS材)や鋳鋼材、鋳鉄、鉄筋コンクリート、高硬度プラスチック等から形成されている。
球座20は、平面視円形で座ぐり溝12に嵌まる底板21と、底板21から立設して切頭円錐状のテーパー本体22とを有し、テーパー本体22の頂面において所定の曲率を有する第一凹球面23が設けられている。
底板21の周端には複数のボルト孔25が設けられており、底板21が座ぐり溝12に落とし込まれた際に、それぞれのボルト孔13に対応する位置にボルト孔25があり、双方のボルト孔13,25に対してボルト15が螺合されることにより受け台10に対して球座20が取り付けられる。すなわち、図示例の滑り免震装置50は、受け台10に対して球座20が着脱自在に取り付けられている。
第一凹球面23には、複数の周方向油路27と複数の径方向油路28が設けられており、各油路27,28の格点には半球状もしくは略半球状の油溜まり29が設けられている。そして、球座20のテーパー本体22の外周面の複数箇所(図示例は二箇所)には、油注入孔26が設けられており、油注入孔26が径方向油路28に連通している。
図3に示す滑り免震装置50が、例えば、建築物を構成する下部構造体である基礎と上部構造体である柱の間に配設されている状態において、油注入孔26からグリースGを充填することにより、グリースGは、第一凹球面23と可動体30の間において、径方向油路28に充填され、径方向油路28に通じる周方向油路27に充填されることにより、第一凹球面23と可動体30の間の全域に行き渡ることができる。すなわち、上部構造体や下部構造体から滑り免震装置50を取り外すことなく、第一凹球面23と可動体30の間にグリースGを充填することができる。
さらに、各油路27,28の格点に油溜まり29が設けられていることにより、各油溜まり29にグリースGが溜められることから、可及的長期に亘りグリースGを第一凹球面23と可動体30の間に保持することが可能になる。
可動体30は、第一凸球面31と第二凸球面32を備え、第二凸球面32の表面に第一摩擦材33が取り付けられている。ここで、上記する球座20と可動体30は、溶接鋼材用圧延鋼材(SM490A、B、C、もしくはSN490B、C、もしくはS45C)、あるいはステンレス材(SUS材)や鋳鋼材、鋳鉄等から形成されており、面圧60N/mm(60MPa)程度の耐荷強度を有している。
図3に示すように、第一凸球面31と第一凸球面31が収容される第一凹球面23は同様の曲率を有しており、第二凸球面32と第二凸球面32が摺動する沓40の第二凹球面42も同様の曲率を有している。また、例えばステンレス面からなる第一凸球面31は、鏡面仕上げ面であるのが好ましい。
第一摩擦材33は、例えば、PTFE繊維と、PTFE繊維よりも引張強度の高い繊維とからなる二重織物層により形成される。そして、PTFE繊維が沓40の下面41側に配設されるようにして、第二凸球面32の表面に第一摩擦材33が固定される。ここで、「PTFE繊維よりも引張強度の高い繊維」としては、ナイロン6・6、ナイロン6、ナイロン4・6などのポリアミドやポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルやパラアラミドなどの繊維を挙げることができる。また、メタアラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ガラス、カーボン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、LCP、ポリイミド、PEEKなどの繊維を挙げることができる。また、さらに、熱融着繊維や綿、ウールなどの繊維を適用してもよい。その中でも、耐薬品性、耐加水分解性に優れ、引張強度の極めて高いPPS繊維が望ましい。
二重織物の構成は、第二凸球面32側にPPS繊維の緯糸が配設され、これを巻き込むようにしてPPS繊維の経糸が編み込まれる。また、これらの上方(沓40側の位置)にはPTFE繊維の緯糸が配され、PTFE繊維の経糸がPTFE繊維の緯糸を巻き込むようにして編み込まれるとともに、PTFE繊維の経糸はさらに下方のPPS繊維の緯糸も巻き込むようにして編み込まれている。そして、PTFE繊維が沓40側に位置するようにして、二重織物からなる第一摩擦材33が第二凸球面32に対して、エポキシ樹脂系接着剤等により固定される。
沓40は平面視矩形を呈し、下面41に可動体30が摺動する第二凹球面42を有しており、受け台10や可動体30、及び球座20と同様の素材により形成されている。尚、沓40が平面視円形等、図示例以外の平面視形状を呈していてもよい。また、例えばステンレス面からなる第二凹球面42は、鏡面仕上げ面であるのが好ましい。
図示を省略するが、鉄筋コンクリート製の立ち上り部と、立ち上り部の上面に配設されている鋼製のベースプレートとを有する下部構造体に対して、受け台10が複数のアンカーボルトを介して固定される。また、鉄筋コンクリート製もしくは鋼製の柱と柱の下面に配設されている鋼製のベースプレートとを有する上部構造体に対して、沓40が複数のアンカーボルトを介して固定されることにより、上部構造体と下部構造体の間に滑り免震装置50が取り付けられる。
図示例の滑り免震装置50は片面の球面滑り免震装置であり、建物に地震力が作用した際に、球座20の第一凹球面23内で可動体30がX1方向に回動し、可動体30の第二凸球面32上において沓40がX2方向にスライドすることにより、地震力を低減する。
滑り免震装置50のうち、特にメンテナンスや取り換えを要する部位は、回動する可動体30を収容する球座20や、可動体30の有する第一摩擦材33である。滑り免震装置50においては、可動体30を収容する球座20と下部構造体に取り付けられる受け台10が分離され、受け台10に対して球座20が着脱自在に配設されていることにより、特にメンテナンスを要する球座20のみを受け台10から取り外してメンテナンスすることができるため、従来の滑り免震装置に比べてメンテナンス性が格段に向上する。また、可動体30は収容されている球座20から容易に取り外すことができるため、可動体30の摺動面に取り付けられている第一摩擦材33も容易にメンテナンスすることができる。
また、既述するように、第一凹球面23に径方向油路28と周方向油路27が設けられ、油注入孔26からグリースGを充填して各油路27,28に行き渡らせることにより、上部構造体や下部構造体から滑り免震装置50を取り外すことなく、第一凹球面23と可動体30の間にグリースGを充填することができる。さらに、各油路27,28の格点に油溜まり29が設けられていることにより、各油溜まり29にグリースGが溜められることから、可及的長期に亘りグリースGを第一凹球面23と可動体30の間に保持することができる。
さらに、受け台10と球座20が分離されていることから、可及的に小さな部材である球座20の第一凹球面23に対して油路27,28や油溜まり29を加工することができるため、加工性が良好になる。
尚、図示例の滑り免震装置50は、下部構造体側から順に、受け台10、球座20、可動体30、沓40が配設され、沓40が上部構造体に取り付けられる形態であるが、完全に逆の構成であって、上部構造体側から順に、受け台10、球座20、可動体30、沓40が配設され、沓40が下部構造体に取り付けられる形態であってもよい。
また、図示例の滑り免震装置50は、球座20の第一凹球面23に油路27,28が設けられている形態であるが、球座20に代わり、可動体30の第一凸球面の表面に油路が設けられている形態であってもよい。
さらに、図示例の滑り免震装置50は、球座20の第一凹球面23に、油路27,28と、油溜まり29と、油注入孔26を備えている形態であるが、球座20の第一凹球面23(もしくは可動体30の第一凸球面)に油路27,28のみを有する形態であってもよく、この形態によれば、加工手間が低減されることから、より安価に滑り免震装置を製作することが可能になる。
[第2の実施形態に係る滑り免震装置]
次に、図4及び図5を参照して、第2の実施形態に係る滑り免震装置の一例について説明する。ここで、図4は、第2の実施形態に係る滑り免震装置の分解斜視図であり、図5は、第2の実施形態に係る滑り免震装置の縦断面図である。
図示する滑り免震装置50Aは、球座20Aの第一凹球面23において、油路に代わり第二摩擦材24が取り付けられている点において滑り免震装置50と相違する。
ここで、第二摩擦材24も第一摩擦材33と同様に、PTFE繊維と、PTFE繊維よりも引張強度の高い繊維とからなる二重織物層が適用されてよい。
滑り免震装置50Aによれば、球座20Aの第一凹球面23に第二摩擦材24が取り付けられていることにより、可動体30の可動面におけるグリース切れを懸念することなく、可及的に長期間の摺動機能を担保することができる。
尚、図示例は、球座20Aの第一凹球面23に第二摩擦材24が取り付けられている形態であるが、これに代わり、可動体30の第一凸球面に第二摩擦材が取り付けられている形態であってもよい。
上記実施形態に挙げた構成等に対し、その他の構成要素が組み合わされるなどした他の実施形態であってもよく、ここで示した構成に本発明が何等限定されるものではない。この点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10:受け台
11:上面(表面)
12:座ぐり溝
15:ボルト
20,20A:球座
21:底板
22:テーパー本体
23:第一凹球面
24:第二摩擦材
26:油注入孔
27:周方向油路(油路)
28:径方向油路(油路)
29:油溜まり
30:可動体
31:第一凸球面
32:第二凸球面
33:第一摩擦材
40:沓
41:下面
42:第二凹球面
50,50A:滑り免震装置
G:グリース

Claims (6)

  1. 受け台と、
    前記受け台の表面に配設されて第一凹球面を備えている球座と、
    前記第一凹球面に収容される第一凸球面を備え、かつ第一凸球面の反対側に第二凸球面を備え、該第二凸球面の表面に第一摩擦材が取り付けられている可動体と、
    前記第二凸球面が摺動する第二凹球面を備えている沓と、を有し、
    前記受け台に対して前記球座が着脱自在に配設されていることを特徴とする、滑り免震装置。
  2. 前記第一凹球面と前記第一凸球面のいずれか一方に、複数の油路が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の滑り免震装置。
  3. 複数の前記油路の格点に油溜まりが設けられ、前記球座の外周面もしくは前記可動体の外周面に油注入孔が設けられ、該油注入孔が前記油路に連通していることを特徴とする、請求項2に記載の滑り免震装置。
  4. 前記第一凹球面と前記第一凸球面のいずれか一方に、第二摩擦材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の滑り免震装置。
  5. 前記受け台が下部構造体の上に配設され、前記沓が上部構造体の下に配設されるようになっていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の滑り免震装置。
  6. 前記受け台が上部構造体の下に配設され、前記沓が下部構造体の上に配設されるようになっていることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の滑り免震装置。
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