JP2021084419A - 射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法 - Google Patents

射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】樹脂製品の生産性を向上させることが可能な、射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法を提供する。【解決手段】射出装置30は、第1バレル50aと、回転しながら溶融樹脂Rを下流側に送る第1搬送スクリュ60aと、第2バレル50bと、第2搬送スクリュ60bと、第1搬送スクリュ60aおよび第2搬送スクリュ60bを制御する制御部71と、溶融樹脂Rを貯留する貯留部80と、溶融樹脂Rを射出するノズル90とを備えている。貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する場合、制御部71は、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させる。溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合、制御部71は、第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させる。第1の回転速度は、第2の回転速度以下になっている。【選択図】図3

Description

本開示は、射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法に関する。
ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルは、機械的特性、化学的安定性、耐熱性、ガスバリア性および透明性などに優れ、かつ安価であることから、飲料品などを充填する容器などの製造に広く使用されている。
近年、環境負荷の低減を目的として、種々の方法によりリサイクルしたポリエステルが容器の製造に使用されている。リサイクルしたポリエステルを容器の製造に使用する場合、リサイクルしたポリエステルから異物を除去することが重要である。このような背景の下、リサイクルしたプラスチックからプリフォームを作製するためのプリフォーム製造装置が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に示すプリフォーム製造装置は、樹脂フレーク中の汚染物質を除去する除染機と、除染機から供給された溶融樹脂を射出成形する射出成形機とを備えている。
特表2019−514728号公報
しかしながら、特許文献1に示す射出成形機では、樹脂を射出した後、樹脂を可塑化する可塑化スクリューが軸線方向に後退し、除染機から供給された樹脂を可塑化スクリューの回転によって再び可塑化している。この場合、可塑化スクリューが間欠的に回転して樹脂を可塑化している。また、特許文献1に示す射出成形機に供給される樹脂は溶融されており、除染機の供給スクリュー駆動装置は、可塑化スクリューの後退のタイミングに合わせて樹脂が射出部に供給されるように、供給スクリューを間欠的に駆動している。このように、除染機の供給スクリューが間欠的に回転された場合、除染機の処理能力が制限されてしまうといった問題があり、プリフォームの生産性が低下するといった問題がある。このため、溶融された樹脂が供給された場合であっても、製造される樹脂製品の生産性を向上させることができる装置が求められている。
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、樹脂製品の生産性を向上させることが可能な、射出装置、樹脂製品製造装置および樹脂製品の製造方法を提供することを目的とする。
一実施の形態による射出装置は、溶融樹脂を送り出す第1バレルと、前記第1バレル内に設けられ、回転しながら前記溶融樹脂を下流側に送る第1搬送スクリュと、前記第1バレルの下流側に設けられ、前記第1搬送スクリュから送られた前記溶融樹脂を送り出す第2バレルと、前記第2バレル内に設けられ、前記溶融樹脂を下流側に送る第2搬送スクリュと、前記第1搬送スクリュおよび前記第2搬送スクリュを制御する制御部と、前記第2バレルの下流側に設けられ、前記第2搬送スクリュによって送られた前記溶融樹脂を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を射出するノズルとを備え、前記貯留部に前記溶融樹脂を貯留する場合、前記制御部は、前記第1搬送スクリュを第1の回転速度で回転させ、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を前記ノズルから射出する場合、前記制御部は、前記第1搬送スクリュを第2の回転速度で回転させ、前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度以下である、射出装置である。
一実施の形態による射出装置において、前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度の5%以上100%以下であってもよい。
一実施の形態による射出装置において、前記貯留部は、前記溶融樹脂を貯留するシリンダと、前記シリンダ内に貯留された前記溶融樹脂を押し出すプランジャとを有していてもよい。
一実施の形態による射出装置において、前記第2バレルには、前記第2搬送スクリュによって送られた前記溶融樹脂を下流側に搬送するための第1流路が接続されており、前記貯留部には、前記第1流路によって搬送された前記溶融樹脂を前記貯留部に搬送するとともに、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を前記ノズルへ供給するための第2流路が接続されており、前記第1流路と前記第2流路との間に、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂の逆流を防止するとともに、前記溶融樹脂を前記貯留部に貯留する際に、前記溶融樹脂が前記ノズルに供給されることを防止する三方弁が設けられていてもよい。
一実施の形態による樹脂製品製造装置は、樹脂フレークから樹脂製品を製造するための樹脂製品製造装置において、前記樹脂フレークを供給する供給部と、前記供給部から供給された前記樹脂フレークを除染して前記溶融樹脂を作製する除染部と、前記除染部によって除染された前記溶融樹脂を射出する、本開示による射出装置とを備える、樹脂製品製造装置である。
一実施の形態による樹脂製品製造装置において、前記射出装置から射出された前記溶融樹脂が充填されるキャビティが形成された金型を保持する金型保持部を更に備えていてもよい。
一実施の形態による樹脂製品の製造方法は、第1搬送スクリュが内部に設けられた第1バレルに溶融樹脂を供給する第1溶融樹脂供給工程と、前記第1バレル内に供給された前記溶融樹脂を、第2搬送スクリュが内部に設けられた第2バレルに供給する第2溶融樹脂供給工程と、前記第2バレル内に供給された前記溶融樹脂を、前記第2搬送スクリュによって貯留部に送る送り工程と、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を金型のキャビティに射出する射出工程とを備え、前記送り工程において、前記第1搬送スクリュを第1の回転速度で回転させ、前記射出工程において、前記第1搬送スクリュを第2の回転速度で回転させ、前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度以下である、樹脂製品の製造方法である。
一実施の形態による樹脂製品の製造方法において、前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度の5%以上100%以下であってもよい。
一実施の形態による樹脂製品の製造方法において、樹脂フレークを除染部に供給する樹脂フレーク供給工程と、前記除染部に供給された前記樹脂フレークを除染して前記溶融樹脂を作製する除染工程とを更に備えていてもよい。
本開示によれば、樹脂製品の生産性を向上させることができる。
図1は、一実施の形態による樹脂製品製造装置によって作製される樹脂製品を示す正面図である。 図2は、一実施の形態による樹脂製品製造装置を示す概略側面図である。 図3は、一実施の形態による樹脂製品製造装置の射出装置を示す断面図である。 図4は、一実施の形態による樹脂製品の製造方法を示すフローチャートである。 図5(a)−(c)は、一実施の形態による樹脂製品の製造方法を示す断面図である。 図6(a)−(b)は、一実施の形態による樹脂製品の製造方法を示す断面図である。
以下、図面を参照して一実施の形態について説明する。図1乃至図6は一実施の形態を示す図である。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
まず、本開示による樹脂製品製造装置によって製造される樹脂製品について説明する。樹脂製品は、例えば、プラスチックボトルを製造するために用いられるプリフォームであってもよい。なお、樹脂製品がプリフォームである例を説明するが、このようなプリフォームに限られず、樹脂製品としては、容器等、射出成形によって製造される成形品であればよい。
図1に示すように、プリフォーム100は、口部101と、胴部102と、底部103とを備えている。
このうち口部101の外周には、プリフォーム100を2軸延伸ブロー成形してプラスチックボトル(図示せず)を作製した後、図示しないキャップを螺合するためのねじ部104が設けられている。また、口部101の下部には、環状のサポートリング105が突設されている。
胴部102は、円筒形状を有している。なお、胴部102は、口部101側から底部103側に向けて徐々に縮径する筒形状を有していてもよい。また、底部103は、略半球形状を有している。
このようなプリフォーム100は、合成樹脂材料を射出成形して作製することができる。
樹脂製品製造装置
次に、図2により、一実施の形態による樹脂製品製造装置について説明する。本実施の形態による樹脂製品製造装置1は、樹脂フレークFから樹脂製品を製造するためのものである。
図2に示すように、樹脂製品製造装置1は、樹脂フレークFを供給する供給部10と、供給部10から供給された樹脂フレークFを除染して溶融樹脂Rを作製する除染部20と、除染部20によって除染された溶融樹脂Rを射出する射出装置30とを備えている。また、樹脂製品製造装置1は、射出装置30から射出された溶融樹脂Rが充填されるキャビティ41(図6参照)が形成された金型40を保持する型締装置(金型保持部)44を更に備えている。
このうち、供給部10には、樹脂フレークFが収容されている。この樹脂フレークFは、使用済みのプラスチック製品を選別・粉砕・洗浄することによって作製されたものである。使用済みのプラスチック製品としては、例えばポリエステル容器であってもよい。
本開示において、「ポリエステル」とは、ジカルボン酸化合物とジオール化合物との共重合体を意味する。
ジカルボン酸化合物としては、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、エイコサンジオン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、メチルマロン酸およびエチルマロン酸、アダマンタンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、デカリンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フェニルエンダンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、フェナントレンジカルボン酸、9,9’−ビス(4−カルボキシフェニル)フルオレン酸およびこれらのエステル誘導体などが挙げられる。
ジオール化合物としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、シクロヘキサンジエタノール、デカヒドロナフタレンジメタノール、デカヒドロナフタレンジエタノール、ノルボルナンジメタノール、ノルボルナンジエタノール、トリシクロデカンジメタノール、トリシクロデカンエタノール、テトラシクロドデカンジメタノール、テトラシクロドデカンジエタノール、デカリンジメタノール、デカリンジエタノール、5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−1,3−ジオキサン、シクロヘキサンジオール、ビシクロヘキシル−4,4’−ジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシルプロパン)、2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロヘキシル)プロパン、シクロペンタンジオール、3−メチル−1,2−シクロペンタジオール、4−シクロペンテン−1,3−ジオール、アダマンジオール、パラキシレングリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールS,スチレングリコール、トリメチロールプロパンおよびペンタエリスリトールなどが挙げられる。
ポリエステルの中でも、テレフタル酸と、エチレングリコールとの共重合体であるポリエチレンテレフタレート(以下、PETとも記す)、またはこれに共重合モノマーが添加された改質ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステルは、ジカルボン酸化合物およびジオール化合物以外のモノマーを含んでいてもよいが、その含有量は、全構成単位に対し、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがより好ましく、3モル%以下であることがさらに好ましい。
このような樹脂フレークFは、例えば5mm角以上15mm角以下程度の大きさであってもよい。
次に、除染部20について説明する。除染部20は、主として減圧下で樹脂フレークFを加熱することにより、樹脂フレークFを溶融させるとともに、樹脂フレークFから汚染物資を揮発させて除去する役割を果たす。本実施の形態では、樹脂製品製造装置1は、1つの除染部20を備えている。
この除染部20には、除染部20内を減圧させるための排気路21が連結されている。この排気路21は、図示しない真空ポンプに接続されている。そして、真空ポンプを駆動することにより、除染部20内が減圧されるようになっている。また、除染部20内には、図示しない回転軸を中心に回転可能に構成された加熱機構(図示せず)が設けられている。そして、加熱機構が回転することにより、除染部20内に供給された樹脂フレークFが加熱されて溶融されるようになっている。
また、除染部20は、汚染物質が除去された溶融樹脂Rの粘度(IV値)を増加させる役割も果たす。この際、例えば樹脂フレークFがPETフレークである場合、除染部20において、溶融樹脂RのIV値は、0.72dL/g以上0.88dL/g以下程度まで増加されてもよい。なお、IV値は、JIS K 7390:2003の条件に準拠した測定方法により、測定することができる。
また、除染部20の下部には、除染部20と後述するフィルタ29とを連結する連結部22が設けられている。さらに、除染部20内には、溶融樹脂Rをフィルタ29に送るスクリュ(図示せず)が設けられている。そして、スクリュを回転させることにより、連結部22の下流側に設けられたフィルタ29に溶融樹脂Rが押し出されるようになっている。なお、本明細書中、「下流」とは、溶融樹脂Rの流れ方向に対して、金型40に近い側をいう。
フィルタ29は、溶融樹脂R中の微小な異物を除去するためのものである。このフィルタ29は、例えば、25μm以上40μm以下程度の孔径を有する多数の小孔が形成されたメッシュフィルタ等であってもよい。
次に、図3により、射出装置30について説明する。
図3に示すように、射出装置30は、溶融樹脂Rを送り出す第1バレル50aと、第1バレル50a内に設けられ、回転しながら溶融樹脂Rを下流側に送る第1搬送スクリュ60aとを備えている。また、射出装置30は、第1バレル50aの下流側に設けられ、第1搬送スクリュ60aから送られた溶融樹脂Rを送り出す第2バレル50bと、第2バレル50b内に設けられ、溶融樹脂Rを下流側に送る第2搬送スクリュ60bとを備えている。さらに、射出装置30は、第1搬送スクリュ60aおよび第2搬送スクリュ60bを制御する制御部71と、第2バレル50bの下流側に設けられ、第2搬送スクリュ60bによって送られた溶融樹脂Rを貯留する貯留部80と、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rを射出するノズル90とを備えている。
このうち、第1バレル50aは、上述した除染部20によって除染された溶融樹脂Rを送り出すように構成されており、上述したフィルタ29に連結されている。この第1バレル50aの外周に、第1バレル50aを加熱する加熱ヒータ51aが配置されている。これにより、第1バレル50a内に供給された溶融樹脂Rが加熱されるようになっている。また、第1バレル50aの内部には、断面円形状の細長い内部空間が形成されている。この内部空間に、細長い第1搬送スクリュ60aが配設されている。また、第1バレル50aには、第1搬送スクリュ60aによって送られた溶融樹脂Rを下流側に搬送するための樹脂流路52が接続されている。
第1搬送スクリュ60aの中心軸線は、第1バレル50aの中心軸線と同一軸線上に設けられている。また、第1搬送スクリュ60aは、第1バレル50aの内部で回転可能に構成されている。この第1搬送スクリュ60aは、回転することにより、溶融樹脂Rを更に可塑化するとともに、第1バレル50aに設けられた樹脂流路52に溶融樹脂Rを押し出す役割を果たす。また、第1搬送スクリュ60aには、螺旋状に周回したフライト61aが設けられている。このフライト61aによって溶融樹脂Rに対して摩擦力が加えられ、当該摩擦力によって、溶融樹脂Rが更に可塑化される。このように、第1搬送スクリュ60aの回転によって、溶融樹脂Rを更に可塑化する場合、溶融樹脂Rの温度のばらつきを抑制することができる。このため、高品質の樹脂製品を安定して作製することができる。なお、第1搬送スクリュ60aは、第1バレル50aの中心軸線に沿って、第1バレル50aの長手方向に相対的に進退可能に構成されていてもよい。この場合、第1搬送スクリュ60aが第1バレル50aに対して後退することにより、第1バレル50a内に溶融樹脂Rが貯められてもよい。また、第1搬送スクリュ60aが、溶融樹脂Rが貯められた第1バレル50aに対して前進することにより、第1バレル50a内の溶融樹脂Rを第2バレル50b内に送るようになっていてもよい。
また、第1搬送スクリュ60aは、駆動部70aによって駆動されるように構成されている。第1搬送スクリュ60aを駆動する駆動部70aは、例えばモータ等であってもよい。この駆動部70aは、制御部71に接続されている。
第2バレル50bは、上述した樹脂流路52に連結されている。この第2バレル50bの外周に、第2バレル50bを加熱する加熱ヒータ51bが配置されている。これにより、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rが加熱されるようになっている。また、第2バレル50bの内部には、断面円形状の細長い内部空間が形成されている。この内部空間に、細長い第2搬送スクリュ60bが配設されている。また、第2バレル50bには、第2搬送スクリュ60bによって送られた溶融樹脂Rを下流側に搬送するための第1流路31が接続されている。
第2搬送スクリュ60bの中心軸線は、第2バレル50bの中心軸線と同一軸線上に設けられている。また、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bの内部で回転可能、かつ第2バレル50bの中心軸線に沿って、第2バレル50bの長手方向に相対的に進退可能に構成されている。この第2搬送スクリュ60bは、回転することにより、溶融樹脂Rを更に可塑化する役割を果たす。また、第2搬送スクリュ60bには、螺旋状に周回したフライト61bが設けられている。このフライト61bによって溶融樹脂Rに対して摩擦力が加えられ、当該摩擦力によって、溶融樹脂Rが更に可塑化される。このように、第2搬送スクリュ60bの回転によって、溶融樹脂Rを更に可塑化する場合、溶融樹脂Rの温度のばらつきを抑制することができる。このため、高品質の樹脂製品を安定して作製することができる。
また、第2搬送スクリュ60bは、駆動部70bによって駆動されるように構成されている。この場合、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50b内の溶融樹脂Rを貯留部80に送る際には、第2バレル50bに対して前進し、貯留部80から溶融樹脂Rをノズル90へ供給する際には、第2バレル50bに対して後退するようになっている。第2搬送スクリュ60bを駆動する駆動部70bは、例えばモータ等であってもよい。この駆動部70bは、制御部71に接続されている。
貯留部80は、第2搬送スクリュ60bによって送られた溶融樹脂Rを貯留するシリンダ81と、シリンダ81内に貯留された溶融樹脂Rを押し出すプランジャ82とを含んでいる。プランジャ82は、駆動機構83によって、シリンダ81内を摺動しながら前進するとともに、溶融樹脂Rの圧力によって、シリンダ81内を摺動しながら後退するように構成されている。プランジャ82がシリンダ81に対して後退した場合、シリンダ81内において、溶融樹脂Rが貯留されるとともに計量されるようになっている。一方、プランジャ82がシリンダ81に対して前進した場合、ノズル90から射出成形金型(金型40)内に溶融樹脂Rが射出されるようになっている。
また、貯留部80には、第1流路31によって搬送された溶融樹脂Rを貯留部80に搬送するとともに、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90へ供給するための第2流路32が接続されている。この第2流路32の途中には、上述した第1流路31が接続されている。また、第1流路31と第2流路32との間に、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rの逆流を防止するとともに、溶融樹脂Rを貯留部80に貯留する際に、溶融樹脂Rがノズル90に供給されることを防止する三方弁33が設けられている。後述するように、この三方弁33は、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを貯留部80に送る際には、第1流路31と第2流路32とが互いに連通するように開かれる。この場合、第1流路31はノズル90とは連通しない。一方、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rを金型40のキャビティ41に射出する際には、三方弁33は、第2流路32とノズル90とが互いに連通するように開かれる。この場合、第2流路32は第1流路31とは連通しない。このようにして、貯留部80に溶融樹脂Rを送る際に、溶融樹脂Rがノズル90に供給されることを防止するとともに、ノズル90から溶融樹脂Rを射出する際に、溶融樹脂Rが第2バレル50b内に逆流することを抑制することができるようになっている。
ところで、上述した制御部71は、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する場合、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させように構成されている。この場合、第1の回転速度は、貯留部80のシリンダ81の大きさや作製する樹脂製品の重量にもよるが、例えば、9g以上60g以下程度のプリフォームを作製する場合、1rpm以上120rpm以下程度であってもよい。
また、制御部71は、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合、第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させるように構成されている。この場合、第2の回転速度は、貯留部80のシリンダ81の大きさや作製する樹脂製品の重量にもよるが、例えば、9g以上60g以下程度のプリフォームを作製する場合、20rpm以上120rpm以下程度であってもよい。
上述した第1の回転速度は第2の回転速度以下になっている。すなわち、制御部71は、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する場合に、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合と比較して、遅い回転速度、または同じ回転速度で第1搬送スクリュ60aを回転させるように構成されている。
ここで、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを貯留部80に送る際、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bに対して前進する。これにより、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースが低減する。このため、第1搬送スクリュ60aから新たに送られた溶融樹脂Rを第2バレル50b内に貯めることが困難になるおそれがある。また、新たに送られた溶融樹脂Rを第2バレル50b内に貯めることが困難になると、回転することによって溶融樹脂Rを下流側に押し出す第1搬送スクリュ60aを、回転させ続けることが困難になる場合がある。この場合、第1バレル50a内やフィルタ29等における溶融樹脂Rの詰まりを回避するために、除染部20による除染処理を停止することが求められる可能性がある。
これに対して本実施の形態では、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する際に、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させている。そして、第1の回転速度は第2の回転速度以下になっている。これにより、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する際に、第1搬送スクリュ60aによって第2バレル50bに送られる溶融樹脂Rの量を低減させることができる。このため、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースが不足してしまうことを抑制することができる。この結果、第1搬送スクリュ60aを回転させ続けることができる。これにより、除染部20による除染処理を停止することなく、樹脂製品を製造し続けることができる。このため、環境負荷低減性を有する樹脂製品の生産性を向上させることができる。
また、第1の回転速度は、第2の回転速度の5%以上100%以下であってもよい。第1の回転速度が第2の回転速度の5%以上であることにより、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する際に、第1搬送スクリュ60aによって第2バレル50bに送られる溶融樹脂Rの量が低減し過ぎてしまうことを抑制することができる。これにより、除染部20から供給される溶融樹脂Rが第1バレル50a内やフィルタ29等に詰まってしまうことを抑制することができる。また、第1の回転速度が第2の回転速度の100%以下であることにより、第1搬送スクリュ60aによって第2バレル50bに送られる溶融樹脂Rの量を効果的に低減させることができる。これにより、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースが不足してしまうことを効果的に抑制することができる。
一方、上述した制御部71は、第2搬送スクリュ60bを一定の回転速度で回転させるように構成されている。この場合、第2搬送スクリュ60bの回転速度は、貯留部80のシリンダ81の大きさや作製する樹脂製品の重量にもよるが、例えば、9g以上60g以下程度のプリフォームを作製する場合、1rpm以上120rpm以下程度であってもよい。なお、制御部71は、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合と、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合とで、第2搬送スクリュ60bの回転速度を変化させるように構成されていてもよい。
次に、金型40について説明する。金型40は、キャビティ側金型42とコア43とを含んでいる。このうちキャビティ側金型42は、型締装置(金型保持部)44の固定プラテン44aに取り付けられている。なお、型締装置44のうち固定プラテン44以外の構成要素については、図示を省略している。この金型40は、型締装置44を用いて、キャビティ側金型42とコア43とを型締めすることにより、作製する樹脂製品の形状に対応するキャビティ41が形成されるようになっている。上述した型締装置は、例えば、直圧式であってもよく、トグル式であってもよい。
樹脂製品の製造方法
次に、図4乃至図6により、このような構成からなる本実施の形態の作用、すなわち樹脂製品の製造方法について説明する。
まず、供給部10から樹脂フレークFを除染部20に供給する(樹脂フレーク供給工程、図4の符号S1)。なお、除染部20内は、図示しないポンプによって、排気路21を介して減圧されている。
次に、除染部20に供給された樹脂フレークFを除染して溶融樹脂Rを作製する(除染工程、図4の符号S2)。この際、まず、除染部20内において、加熱機構(図示せず)を回転させる。これにより、除染部20内に供給された樹脂フレークFが加熱されて溶融する。また、樹脂フレークFが加熱されることにより、樹脂フレークFに付着した汚染物資が揮発する。これにより、汚染物質が樹脂フレークFから除去されて、溶融樹脂Rが作製される。
また、加熱機構の回転により、溶融樹脂Rが加熱されることによって、溶融樹脂Rの粘度(IV値)が、後述する射出工程において好ましい粘度まで増加する。この際、例えば樹脂フレークFがPETフレークである場合、除染部20において、溶融樹脂RのIV値は、0.72dL/g以上0.88dL/g以下程度まで増加されてもよい。
次に、除染部20内に設けられたスクリュ(図示せず)を回転させることにより、溶融樹脂Rが、除染部20から連結部22に押し出される。
次いで、溶融樹脂Rは、連結部22からフィルタ29に供給される。フィルタ29に供給された溶融樹脂Rは、フィルタ29を通過することによって、微小な異物が除去される。
次に、図5(a)に示すように、第1搬送スクリュ60aが内部に設けられた第1バレル50aに、除染された溶融樹脂Rを供給する(第1溶融樹脂供給工程、図4の符号S3)。この際、まず、フィルタ29を通過した溶融樹脂Rが第1バレル50a内に供給される。第1バレル50a内に供給された溶融樹脂Rは、第1搬送スクリュ60aの周囲で加熱ヒータ51aによって加熱される。また、この際、制御部71(図3参照)からの信号によって駆動部70a(図3参照)が第1搬送スクリュ60aを回転させる。これにより、第1バレル50a内に供給された溶融樹脂Rは、第1搬送スクリュ60aのフライト61aによって摩擦力が加えられ、当該摩擦力によって、更に可塑化される。なお、第1搬送スクリュ60aの回転速度は後述する第2の回転速度であってもよい。また、この際、第2バレル50b内に設けられた第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bに対して前進していてもよい。
次に、図5(b)に示すように、第1バレル50a内に供給された溶融樹脂Rを、第2搬送スクリュ60bが内部に設けられた第2バレル50bに供給する(第2溶融樹脂供給工程、図4の符号S4)。この際、第1搬送スクリュ60aを駆動部70aによって回転させることにより、溶融樹脂Rが、樹脂流路52を通過して第2バレル50bに供給される。なお、第1搬送スクリュ60aの回転速度は後述する第2の回転速度であってもよい。
第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rは、第2搬送スクリュ60bの周囲で加熱ヒータ51bによって加熱される。また、この際、制御部71からの信号によって駆動部70b(図3参照)が第2搬送スクリュ60bを回転させる。これにより、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rは、第2搬送スクリュ60bのフライト61bによって摩擦力が加えられ、当該摩擦力によって、更に可塑化される。この場合、第2搬送スクリュ60bの回転速度は、例えば、1rpm以上120rpm以下程度であってもよい。
また、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bに供給された溶融樹脂Rの圧力によって、第2バレル50bに対して徐々に後退する。この際、三方弁33は閉じられており、溶融樹脂Rは、貯留部80には供給されないようになっている。このようにして、第2バレル50b内および第1流路31内に、所定の量の溶融樹脂Rが貯められる。なお、第2搬送スクリュ60bは、駆動部70bによって第2バレル50bに対して後退させられてもよい。
次いで、図5(c)に示すように、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを、第2搬送スクリュ60bによって貯留部80に送る(送り工程、図4の符号S5)。この際、まず、第1流路31と第2流路32とが互いに連通するように、三方弁33を開く。この場合、第1流路31はノズル90とは連通しない。次に、駆動部70bによって第2搬送スクリュ60bを第2バレル50bに対して前進させる。これにより、溶融樹脂Rは、第1流路31および第2流路32を通って貯留部80のシリンダ81内に送られる。なお、溶融樹脂Rを貯留部80のシリンダ81内に送る際に、駆動部70bによって第2搬送スクリュ60bの回転を停止させた状態で、第2搬送スクリュ60bを第2バレル50bに対して前進させてもよい。
ここで、貯留部80のプランジャ82は、溶融樹脂Rがシリンダ81内に送られる前にはシリンダ81に対して前進しており(図5(b)参照)、シリンダ81内に送られた溶融樹脂Rの圧力により、シリンダ81に対して徐々に後退する。そして、シリンダ81内のプランジャ82が所定の位置に後退するまで、溶融樹脂Rが貯留部80のシリンダ81内に送られる。このようにして、貯留部80に貯留される溶融樹脂Rの計量が行われる。
また、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを貯留部80に送る際、駆動部70aによって、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させる。
ここで、上述したように、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを貯留部80に送る際、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bに対して前進する。これにより、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するスペースが低減する。このため、第1搬送スクリュ60aから新たに送られた溶融樹脂Rを第2バレル50b内に貯めることが困難になるおそれがある。また、新たに送られた溶融樹脂Rを第2バレル50b内に貯めることが困難になると、回転することによって溶融樹脂Rを下流側に押し出す第1搬送スクリュ60aを、回転させ続けることが困難になる場合がある。この場合、第1バレル50a内やフィルタ29等における溶融樹脂Rの詰まりを回避するために、除染部20による除染処理を停止することが求められる可能性がある。
これに対して本実施の形態では、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する際に、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させている。そして、上述したように、第1の回転速度は、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合(後述する射出工程)における第1搬送スクリュ60aの回転速度(第2の回転速度)以下になっている。これにより、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rを貯留部80に送る際に、第1搬送スクリュ60aによって第2バレル50bに送られる溶融樹脂Rの量を低減させることができる。このため、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースが不足してしまうことを抑制することができる。この結果、第1搬送スクリュ60aを回転させ続けることができる。これにより、除染部20による除染処理を停止することなく、樹脂製品を製造し続けることができる。このため、環境負荷低減性を有する樹脂製品の生産性を向上させることができる。この場合、第1の回転速度は、例えば、1rpm以上120rpm以下程度であってもよい。また、第1の回転速度は、後述する第2の回転速度の5%以上100%以下であってもよい。
次に、図6(a)に示すように、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rを金型40のキャビティ41(図3参照)に射出する(射出工程、図4の符号S6)。この際、まず、第2流路32とノズル90とが互いに連通するように、三方弁33を開く。この場合、第2流路32は第1流路31とは連通しない。次に、貯留部80の駆動機構83によって、プランジャ82をシリンダ81に対して前進させる。これにより、シリンダ81内に貯留された溶融樹脂Rは、第2流路32およびノズル90を通って金型40のキャビティ41内に押し出される。
また、この際、駆動部70aによって第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させる。これにより、上述した第2溶融樹脂供給工程(図4の符号S4)と同様に、第1バレル50a内に供給された溶融樹脂Rが、樹脂流路52を通過して第2バレル50bに供給され、第2バレル50b内および第1流路31内に、所定の量の溶融樹脂Rが貯められる。第2の回転速度は、例えば、20rpm以上120rpm以下程度であってもよい。なお、この際、第2搬送スクリュ60bは、第2バレル50bに供給された溶融樹脂Rの圧力によって、第2バレル50bに対して徐々に後退する。このため、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースを確保することができるため、第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させることができる。また、第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させることにより、第2バレル50b内および第1流路31内に所定の量の溶融樹脂Rを貯める貯留時間を短縮させることができる。このため、環境負荷低減性を有する樹脂製品の生産性を向上させることができる。
そして、キャビティ41内に押し出された溶融樹脂Rは、キャビティ41内で冷却されて固化される。このようにして、キャビティ41内において、樹脂製品が得られる。
その後、図6(b)に示すように、上述した送り工程(図4の符号S5)が行われ、第2バレル50b内に供給された溶融樹脂Rが貯留部80に送られる。そして、上述した射出工程(図4の符号S6、図6(a))が行われる。このようにして、上述した送り工程(図4の符号S5)および射出工程(図4の符号S6)を繰り返す。これにより、連続的に樹脂製品を製造する。なお、この間、上述した除染工程(図4の符号S2)および第1溶融樹脂供給工程(図4の符号S3)は、連続して行われる。
以上のように本実施の形態によれば、制御部71が、貯留部80に溶融樹脂Rを貯留する場合、第1搬送スクリュ60aを第1の回転速度で回転させ、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90から射出する場合、第1搬送スクリュ60aを第2の回転速度で回転させている。また、第1の回転速度は第2の回転速度以下になっている。これにより、溶融樹脂Rをノズル90から射出する際に、第1搬送スクリュ60aによって第2バレル50bに送られる溶融樹脂Rの量を低減させることができる。このため、第2バレル50b内において、第2バレル50b内に新たな溶融樹脂Rを供給するためのスペースが不足してしまうことを抑制することができる。これにより、第1搬送スクリュ60aを回転させ続けることができるため、溶融樹脂Rを第1バレル50aに連続して供給することができる。このため、樹脂製品の生産性を向上させることができる。
また、射出装置30が、第1バレル50a、第1搬送スクリュ60a、第2バレル50bおよび第2搬送スクリュ60b(以下、第1バレル50a等と記す)を備えていることにより、第1バレル50a内や第2バレル50b内に所定の量の溶融樹脂Rを貯める際に、溶融樹脂R内に混入した空気を脱気することができる。すなわち、第1搬送スクリュ60aおよび第2搬送スクリュ60bに背圧を加えることにより、第1バレル50a内および第2バレル50b内の溶融樹脂Rに圧力をかけることができ、溶融樹脂R内に混入した空気を脱気することができる。このため、貯留部80に貯留される溶融樹脂Rの重量のばらつきを抑制することができ、作製される樹脂製品の重量のばらつきを抑制することができる。また、溶融樹脂R内に混入した空気を脱気することができるため、作製される樹脂製品の品質が低下してしまうことを抑制することができる。
また、射出装置30が、第1バレル50a等を備えていることにより、所定の量の溶融樹脂Rを第1バレル50a内および第2バレル50b内に貯めることができるため、貯留部80に送られる溶融樹脂Rの予備的な計量を行うこともできる。このため、貯留部80に送られる溶融樹脂Rの重量のばらつきを効果的に抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、貯留部80が、溶融樹脂Rを貯留するシリンダ81と、シリンダ81内に貯留された溶融樹脂Rを押し出すプランジャ82とを含んでいる。これにより、シリンダ81内において、射出される溶融樹脂Rを計量することができ、作製される樹脂製品の重量のばらつきを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、第2バレル50bには、第2搬送スクリュ60bによって送られた溶融樹脂Rを下流側に搬送するための第1流路31が接続されており、貯留部80には、第1流路31によって搬送された溶融樹脂Rを貯留部80に搬送するとともに、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rをノズル90へ供給するための第2流路32が接続されている。また、第1流路31と第2流路32との間に、貯留部80に貯留された溶融樹脂Rの逆流を防止するとともに、溶融樹脂Rを貯留部80に貯留する際に、溶融樹脂Rがノズル90に供給されることを防止する三方弁33が設けられている。これにより、貯留部80に溶融樹脂Rを送る際に、溶融樹脂Rがノズル90に供給されることを防止することができるとともに、ノズル90から溶融樹脂Rを射出する際に、溶融樹脂Rが第2バレル50b内に逆流することを抑制することができる。
さらに、本実施の形態によれば、樹脂製品製造装置1が、樹脂フレークFを供給する供給部10と、供給部10から供給された樹脂フレークFを除染して溶融樹脂を作製する除染部20と、除染部20によって除染された溶融樹脂Rを射出する、本開示による射出装置30とを備えている。これにより、使用済みのプラスチック製品を選別・粉砕・洗浄することによって作製された樹脂フレークFから、汚染物質を除去することができる。また、樹脂製品製造装置1が、本開示による射出装置30を備えており、射出装置30は、第1搬送スクリュ60aを回転させ続けることができる。これにより、除染部20による除染処理を停止することなく、除染部20によって除染された溶融樹脂Rを第1バレル50aに連続して供給することができる。このため、環境負荷低減性を有する樹脂製品の生産性を向上させることができる。また、除染部20によって除染された溶融樹脂Rを第1バレル50aに連続して供給することができるため、除染された溶融樹脂Rからペレットを作製する工程を省略することができ、樹脂製品の製造コストを低減することができる。
なお、上述した本実施の形態において、樹脂製品製造装置1が、1つの除染部20を備えている例を示したが、これに限られない。図示はしないが、例えば、樹脂製品製造装置1が複数の除染部20を備えていてもよい。樹脂製品製造装置1が複数の除染部20を備えていることにより、溶融樹脂Rの除染効果を高めることができる。
上記実施の形態および変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態および変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 樹脂製品製造装置
10 供給部
20 除染部
30 射出装置
31 第1流路
32 第2流路
33 三方弁
40 金型
41 キャビティ
50a 第1バレル
50b 第2バレル
60a 第1搬送スクリュ
60b 第2搬送スクリュ
71 制御部
80 貯留部
81 シリンダ
82 プランジャ
90 ノズル
F 樹脂フレーク
R 溶融樹脂

Claims (9)

  1. 溶融樹脂を送り出す第1バレルと、
    前記第1バレル内に設けられ、回転しながら前記溶融樹脂を下流側に送る第1搬送スクリュと、
    前記第1バレルの下流側に設けられ、前記第1搬送スクリュから送られた前記溶融樹脂を送り出す第2バレルと、
    前記第2バレル内に設けられ、前記溶融樹脂を下流側に送る第2搬送スクリュと、
    前記第1搬送スクリュおよび前記第2搬送スクリュを制御する制御部と、
    前記第2バレルの下流側に設けられ、前記第2搬送スクリュによって送られた前記溶融樹脂を貯留する貯留部と、
    前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を射出するノズルとを備え、
    前記貯留部に前記溶融樹脂を貯留する場合、前記制御部は、前記第1搬送スクリュを第1の回転速度で回転させ、
    前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を前記ノズルから射出する場合、前記制御部は、前記第1搬送スクリュを第2の回転速度で回転させ、
    前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度以下である、射出装置。
  2. 前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度の5%以上100%以下である、請求項1に記載の射出装置。
  3. 前記貯留部は、前記溶融樹脂を貯留するシリンダと、前記シリンダ内に貯留された前記溶融樹脂を押し出すプランジャとを有する、請求項1または2に記載の射出装置。
  4. 前記第2バレルには、前記第2搬送スクリュによって送られた前記溶融樹脂を下流側に搬送するための第1流路が接続されており、前記貯留部には、前記第1流路によって搬送された前記溶融樹脂を前記貯留部に搬送するとともに、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を前記ノズルへ供給するための第2流路が接続されており、前記第1流路と前記第2流路との間に、前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂の逆流を防止するとともに、前記溶融樹脂を前記貯留部に貯留する際に、前記溶融樹脂が前記ノズルに供給されることを防止する三方弁が設けられている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の射出装置。
  5. 樹脂フレークから樹脂製品を製造するための樹脂製品製造装置において、
    前記樹脂フレークを供給する供給部と、
    前記供給部から供給された前記樹脂フレークを除染して前記溶融樹脂を作製する除染部と、
    前記除染部によって除染された前記溶融樹脂を射出する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の射出装置とを備える、樹脂製品製造装置。
  6. 前記射出装置から射出された前記溶融樹脂が充填されるキャビティが形成された金型を保持する金型保持部を更に備える、請求項5に記載の樹脂製品製造装置。
  7. 第1搬送スクリュが内部に設けられた第1バレルに溶融樹脂を供給する第1溶融樹脂供給工程と、
    前記第1バレル内に供給された前記溶融樹脂を、第2搬送スクリュが内部に設けられた第2バレルに供給する第2溶融樹脂供給工程と、
    前記第2バレル内に供給された前記溶融樹脂を、前記第2搬送スクリュによって貯留部に送る送り工程と、
    前記貯留部に貯留された前記溶融樹脂を金型のキャビティに射出する射出工程とを備え、
    前記送り工程において、前記第1搬送スクリュを第1の回転速度で回転させ、
    前記射出工程において、前記第1搬送スクリュを第2の回転速度で回転させ、
    前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度以下である、樹脂製品の製造方法。
  8. 前記第1の回転速度は、前記第2の回転速度の5%以上100%以下である、請求項7に記載の樹脂製品の製造方法。
  9. 樹脂フレークを除染部に供給する樹脂フレーク供給工程と、
    前記除染部に供給された前記樹脂フレークを除染して前記溶融樹脂を作製する除染工程とを更に備える、請求項7または8に記載の樹脂製品の製造方法。
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