JP2021084254A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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亜紗代 西村
Asayo Nishimura
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Abstract

【課題】印刷画質の低下を軽減できるインクジェット印刷装置を提供する。【解決手段】複数のインク室17は、複数のノズル23にそれぞれ対応して設けられ、ノズル23からインクを吐出させる。制御部は、印刷対象の画像データに基づき、複数のインク室17を駆動制御する。また、制御部は、少なくとも1つのインク室17をそれぞれ含む複数の単位領域を有する補正対象領域内の単位領域ごとに、画像データ、およびインク室17の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測し、この予測に基づき、単位領域ごとの印刷画像の濃度を調整するよう画像データを補正する。【選択図】図3

Description

本発明は、インクジェットヘッドからインクを吐出して印刷を行うインクジェット印刷装置に関する。
複数のインク室と、各インク室に連通された複数のノズルとを有するインクジェットヘッドのノズルからインクを吐出させて印刷を行うインクジェット印刷装置が知られている。
上述のインクジェットヘッドでは、印刷動作時のインク室ごとの駆動数の差や、ヘッドドライバICの発熱の影響等により、インクジェットヘッド内の領域ごとにインクの温度差が生じることがある。インクジェットヘッド内の領域ごとにインクの温度差が生じると、インクの粘度に差が生じ、インクの吐出量にばらつきが生じることがある。このため、印刷画像に濃度ムラが生じ、印刷画質が低下するおそれがある。
これに対し、特許文献1には、インクジェットヘッドの中央部と端部との温度差が閾値を超えると、インクの吐出後にインクが吐出されない程度にインク室を駆動させる補正パルスの印加回数を変更することで、インクジェットヘッドの中央部と端部との温度差を所定値以下に保つインクジェット印刷装置が開示されている。
また、特許文献2には、画像データを補正してインクジェットヘッドの昇温によるインクの吐出量の増加を抑えるインクジェット印刷装置が開示されている。
特許第3630643号公報 特許第3559753号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、インクジェットヘッドの中央部と端部との温度差が閾値を超えてから、補正パルスの印加回数を変更するため、印刷画質の低下が始まってからの対処となる。このため、印刷画質の低下を十分に抑えることができない。
また、特許文献2の技術では、インクジェットヘッド全体のインクの吐出量の増加を抑えているが、インクジェットヘッド内の領域ごとの温度差に対応できない。このため、印刷画質の低下を十分に抑えることができない。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、印刷画質の低下を軽減できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクジェット印刷装置は、複数のノズルと、前記複数のノズルにそれぞれ対応して設けられ、前記ノズルからインクを吐出させる複数のインク室と、印刷対象の画像データに基づき、前記複数のインク室を駆動制御する制御部とを備え、前記制御部は、少なくとも1つの前記インク室をそれぞれ含む複数の単位領域を有する補正対象領域内の前記単位領域ごとに、前記画像データ、および前記インク室の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測し、この予測に基づき、前記単位領域ごとの印刷画像の濃度を調整するよう前記画像データを補正することを特徴とする。
本発明のインクジェット印刷装置によれば、印刷画質の低下を軽減できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図1に示すインクジェット印刷装置のヘッドユニットの平面図である。 図1に示すインクジェット印刷装置のヘッドモジュールの概略構成を一部断面で示す斜視図である。 図3におけるA−A線に沿ったヘッドモジュールの部分断面図である。 図3に示すヘッドモジュールのインク室の容積が拡張した状態を示す図である。 図3に示すヘッドモジュールのインク室の容積が収縮した状態を示す図である。 単位領域の説明図である。 画像データの補正処理のフローチャートである。 画像データの補正処理における印刷画像の濃度を低減する補正の説明図である。 画像データの補正処理による印刷画質の改善を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。
以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。図2は、図1に示すインクジェット印刷装置のヘッドユニットの平面図である。図3は、図1に示すインクジェット印刷装置のヘッドモジュールの概略構成を一部断面で示す斜視図である。図4は、図3におけるA−A線に沿ったヘッドモジュールの部分断面図である。図5は、図3に示すヘッドモジュールのインク室の容積が拡張した状態を示す図である。図6は、図3に示すヘッドモジュールのインク室の容積が収縮した状態を示す図である。なお、以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1における紙面の上下左右を上下左右方向とする。
図1に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、搬送部2と、ヘッドユニット3と、制御部4とを備える。
搬送部2は、用紙Pを搬送する。
ヘッドユニット3は、搬送部2により搬送される用紙Pに印刷を行う。ヘッドユニット3は、4つのインクジェットヘッド11と、ヘッドホルダ12と、冷却部13とを備える。
インクジェットヘッド11は、用紙Pにインクを吐出して画像を形成する。4つのインクジェットヘッド11は、それぞれ異なる色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)のインクを吐出する。
4つのインクジェットヘッド11は、搬送部2の上方において、用紙Pの搬送方向(左右方向)に並列して配置されている。各インクジェットヘッド11は、図2に示すように、それぞれ6個のヘッドモジュール16を有する。
ヘッドモジュール16は、搬送部2に対向する吐出面(下面)16aに開口する複数のノズル23(図3参照)を有し、ノズル23からインクを吐出する。各インクジェットヘッド11において、6個のヘッドモジュール16は、前後方向(主走査方向)に沿って千鳥配置されている。すなわち、6個のヘッドモジュール16は、前後方向に沿って配列され、かつ、1つおきに左右方向における位置をずらして配置されている。ヘッドモジュール16は、1つのノズル23から1つの画素に対して吐出するインクのドロップ数(液滴数)を変えることができ、ドロップ数により濃度を表現する印刷を行う。インクジェットヘッド11の各ヘッドモジュール16には、インクジェットヘッド11ごと(インク色ごと)の共通の供給元からインクが供給されるようになっている。
ヘッドモジュール16は、シェアモード型である。図3、図4に示すように、ヘッドモジュール16は、複数のインク室17と、ノズルプレート18とを有する。
インク室17は、供給されるインクを保持するとともに、ノズルプレート18のノズル23からインクを吐出させる。ヘッドモジュール16の各インク室17には、ヘッドモジュール16に設けられたインク供給口(図示せず)からインクが分配される。
複数のインク室17は、前後方向に並んで配置されている。各インク室17を隔てる隔壁19は、第1圧電部材20と第2圧電部材21とにより構成されている。第1圧電部材20および第2圧電部材21は、例えば、PZT(PbZrO−PbTiO)等の公知の圧電材料からなる。第1圧電部材20と第2圧電部材21とは、図4中に矢印で示すように、互いに異なる方向に分極している。
インク室17の側面を構成する隔壁19の表面には、電極22が密着形成されている。電極22は、駆動信号に応じて隔壁19をせん断変形させることによりインク室17の容積およびインク室17内の圧力を変化させ、ノズル23からインク室17内のインクを吐出させる。具体的には、電極22は、駆動信号に応じて、図5、図6に示すように、インク室17の容積を拡張、収縮させるように隔壁19をせん断変形させる。各インク室17の電極22は、ヘッドモジュール16に設置されたヘッドドライバIC(図示せず)により駆動される。
ノズルプレート18は、複数のノズル23が形成された板状の部材である。ノズルプレート18は、インク室17の下端に配置されている。ノズルプレート18の表面(下面)が、ヘッドモジュール16の吐出面16aを構成する。
複数のノズル23は、複数のインク室17のそれぞれに対応して設けられ、それぞれに対応するインク室17に連通している。
また、ヘッドモジュール16には、温度センサ24が設置されている。温度センサ24は、ヘッドモジュール16におけるインクの温度を検出する。温度センサ24は、例えば、ヘッドモジュール16のインク供給口の近傍に設けられている。
ヘッドホルダ12は、インクジェットヘッド11のヘッドモジュール16を保持する。ヘッドホルダ12は、中空状の略直方体形状に形成されている。ヘッドホルダ12は、その底面からヘッドモジュール16の下端部を下方に突出させて、ヘッドモジュール16を保持している。
冷却部13は、ヘッドホルダ12内に前側から後側へ向かう冷却風を発生させてインクジェットヘッド11を冷却する。冷却部13は、吹付部31と、吸引部32とを備える。
吹付部31は、ヘッドホルダ12内へ外部から空気を吹き付ける。吹付部31は、ヘッドホルダ12の前側に配置されている。
吸引部32は、ヘッドホルダ12から空気を吸引する。吸引部32は、ヘッドホルダ12の後側に配置されている。
制御部4は、インクジェット印刷装置1の各部の動作を制御する。制御部4は、CPU、RAM、ROM、ハードディスク等を備えて構成される。
具体的には、制御部4は、搬送部2により用紙Pを搬送させつつ、画像データに基づき、各ヘッドモジュール16の各インク室17を駆動制御して用紙Pに印刷させる。また、制御部4は、印刷動作を開始する前に、後述する補正処理を行って画像データを補正する。
また、制御部4は、各ヘッドモジュール16の各単位領域41のインク温度変化特性係数を記憶している。
単位領域41は、図7に示すように、ヘッドモジュール16を前後方向(主走査方向)に複数に分割して形成された領域である。単位領域41には、少なくとも1つのノズル23が含まれる。換言すれば、単位領域41には、少なくとも1つのインク室17が含まれる。本実施の形態では、図7のように、単位領域41には、複数のノズル23およびそれらに対応する複数のインク室17が含まれる。
インク温度変化特性係数は、後述する補正処理において、単位領域41におけるインク室17の駆動数に応じたインクの温度の予測変化量を算出するためのものである。
ここで、印刷動作時にヘッドモジュール16のインク室17が駆動されると、第1圧電部材20、第2圧電部材21の発熱の影響により、インク室17内のインクの温度が上昇する傾向がある。また、印刷動作中のインク室17内のインクの温度は、ヘッドドライバICの発熱や、インク供給口から供給されるインクの温度の影響を受ける。
このため、各単位領域41におけるインク室17内のインクの温度変化の傾向であるインク温度変化特性は、当該単位領域41のインク供給口やヘッドドライバICとの位置関係の影響を受ける。各単位領域41のインク温度変化特性係数は、当該単位領域41のインク供給口やヘッドドライバICとの位置関係等に応じたインク温度変化特性を示す値となっている。
各単位領域41のインク温度変化特性係数は、予め実験等により求められる。具体的には、例えば、ヘッドモジュール16を駆動させてサーモグラフィにより単位領域41ごとの温度を検出し、検出された温度に基づき、各単位領域41のインク温度変化特性係数を求めることができる。また、例えば、ヘッドモジュール16の駆動により吐出されたインクにより形成されたドットの大きさや、印刷画像濃度に基づき、各単位領域41のインク温度変化特性係数を求めることができる。
また、各単位領域41のインク温度変化特性係数は、インクジェット印刷装置1内における当該単位領域41の位置に応じて調整されている。具体的には、例えば、冷却部13の吹付部31および吸引部32との位置関係により、各単位領域41における冷却されやすさが異なることを考慮して、各単位領域41のインク温度変化特性係数が調整されている。また、例えば、インクジェット印刷装置1内に設置された画像処理用の基板(図示せず)等の、発熱する部品との位置関係に応じて、各単位領域41のインク温度変化特性係数が調整されている。
また、制御部4は、インクの温度範囲ごとのインク温度調整係数を記憶している。ここで、インク室17の駆動時のインクの温度の上昇度合いは、インクの温度によって異なる。インク温度調整係数は、単位領域41におけるインク室17の駆動数およびインク温度変化特性係数に応じたインクの温度の予測変化量を、インクの温度に応じて調整するためのものである。インク温度調整係数は、上述のインク温度変化特性係数と同様に、予め実験等により求められている。
次に、インクジェット印刷装置1で印刷動作を開始する前に行われる画像データの補正処理について説明する。
画像データの補正処理は、印刷動作時の各インク室17内のインクの温度変化による印刷画像の濃度変化を抑えるための処理である。この補正処理において、制御部4は、各インクジェットヘッド11について、単位領域41ごとに、画像データ、およびインク室17の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測する。そして、制御部4は、この予測に基づき、単位領域41ごとの印刷画像の濃度を調整するよう画像データを補正する。
図8は、画像データの補正処理のフローチャートである。図8のフローチャートの処理は、インクジェット印刷装置1に印刷ジョブが入力され、印刷ジョブを制御部4が画像展開してインク色ごとの印刷対象の画像データを生成したことにより開始となる。印刷対象の画像データは、画素ごとのインクのドロップ数を示すデータ(ドロップデータ)である。
図8のステップS1において、制御部4は、各温度センサ24から各ヘッドモジュール16におけるインクの温度を取得する。ここで取得されたインクの温度が、今回の印刷動作の際の各ヘッドモジュール16における各単位領域41のインクの基準温度(初期温度)となる。
次いで、ステップS2において、制御部4は、今回の印刷動作で印刷する画像データにおけるページ数を示す変数nに「1」を設定する。
次いで、ステップS3において、制御部4は、画像データに基づき、nページ目における各単位領域41のインク室17の駆動数を算出する。ここで、各単位領域41のインク室17の駆動数は、当該単位領域41に含まれる各インク室17の駆動数の合計である。
次いで、ステップS4において、制御部4は、nページ目まで印刷した時点における各単位領域41のインクの予測温度を算出する。
具体的には、制御部4は、単位領域41ごとに、nページ目のインク室17の駆動数と、当該単位領域41に対応するインク温度変化特性係数と、(n−1)ページ目まで印刷した時点におけるインクの予測温度に対応するインク温度調整係数とをかけ合わせて、nページ目の印刷によるインクの温度の予測変化量を算出する。ここで、n=1の場合は、(n−1)ページ目まで印刷した時点におけるインクの予測温度として、ステップS1で取得した基準温度(初期温度)が用いられる。
そして、制御部4は、単位領域41ごとに、nページ目の印刷によるインクの温度の予測変化量を、(n−1)ページ目まで印刷した時点におけるインクの予測温度に加算する。これにより、nページ目まで印刷した時点における各単位領域41のインクの予測温度が算出される。
次いで、ステップS5において、制御部4は、すべてのインクジェットヘッド11のなかで、nページ目まで印刷した時点におけるインクの予測温度が、インクの適正温度範囲の上限を超える単位領域41があるか否かを判断する。ここで、インクの適正温度範囲は、インクジェットヘッド11で正常なインク吐出を行うことができるインクの温度の範囲として、インクの仕様で決められているものである。
インクの予測温度がインクの適正温度範囲の上限を超える単位領域41はないと判断した場合(ステップS5:NO)、ステップS6において、制御部4は、nページ目まで印刷した時点の各インクジェットヘッド11における各単位領域41の予測温度差を算出する。各単位領域41の予測温度差は、当該単位領域41が含まれるインクジェットヘッド11における各単位領域41のインクの予測温度のなかで最も低い予測温度と、当該単位領域41の予測温度との差である。それぞれのインクジェットヘッド11における最も予測温度が低い単位領域41の予測温度差はゼロである。
次いで、ステップS7において、制御部4は、予測温度差が所定の閾値以上の単位領域41があるか否かを判断する。ここで、予測温度差の閾値は、インクの吐出量の差(印刷濃度の差)が許容できなくなるインクの温度差として予め設定された値である。
予測温度差が閾値以上の単位領域41があると判断した場合(ステップS7:YES)、ステップS8において、制御部4は、当該単位領域41によるnページ目の印刷画像の濃度を低減するよう画像データを補正する。
例えば、制御部4は、予測温度差が閾値以上の単位領域41による印刷画像に、図9に示すように、濃度(ドロップ数)が低減する画素を誤差拡散により混入させるよう画像データを補正する。この際、制御部4は、補正後の画像データによる印刷濃度が、最も予測温度が低い単位領域41で印刷するとした場合の印刷濃度と同等となるよう補正する。なお、図9において、1つのマス目が1画素を示している。また、マス目の色が濃いほど、ドロップ数が多いことを表している。
図8に戻り、ステップS9において、制御部4は、ステップS8で画像データの補正を行った単位領域41のnページ目まで印刷した時点における予測温度を補正する。すなわち制御部4は、補正後の画像データに基づき、ステップS8で画像データの補正を行った単位領域41のnページ目まで印刷した時点における予測温度を再計算する。
次いで、ステップS10において、制御部4は、変数nが、最後のページであることを示す「N」であるか否かを判断する。n=Nであると判断した場合(ステップS10:YES)、制御部4は、補正処理を終了する。
n=Nではないと判断した場合(ステップS10:NO)、ステップS11において、制御部4は、変数nに「1」を加算する。この後、制御部4は、ステップS3に戻る。
ステップS7において、予測温度差が閾値以上の単位領域41はないと判断した場合(ステップS7:NO)、制御部4は、ステップS8,S9を省略し、ステップS10に進む。
ステップS5において、インクの予測温度がインクの適正温度範囲の上限を超える単位領域41があると判断した場合(ステップS5:YES)、制御部4は、そのまま補正処理を終了する。この場合、印刷ジョブの途中で補正処理を中断することになる。
上述の補正処理が終了すると、制御部4は、印刷動作を行う。具体的には、制御部4は、図示しない給紙部から搬送部2に用紙Pを順次給紙させ、搬送部2により用紙Pを搬送させる。また、制御部4は、補正後の画像データに基づき、各ヘッドモジュール16の各インク室17を駆動制御して、搬送部2により搬送される用紙Pにインクを吐出させる。
ここで、上述の補正処理において、ステップS5で「YES」と判断して補正処理を中断した場合、制御部4は、中断した位置までの補正済みの画像データに基づく印刷動作を行う。この後、制御部4は、残りの画像データの補正処理を行い、それによる補正後の画像データに基づく印刷動作を行う。
上述の補正処理を行うことで、図10に示すように、補正処理を行わない場合にインク室17内のインクの温度差が生じることによる印刷画像の濃度ムラが低減する。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、制御部4は、画像データの補正処理において、各インクジェットヘッド11について、単位領域41ごとに、画像データ、およびインク室17の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測(予測温度を算出)する。そして、制御部4は、この予測に基づき、単位領域41ごとの印刷画像の濃度を調整するよう画像データを補正する。具体的には、制御部4は、インクの温度変化の予測において、インクジェットヘッド11内でインクの温度が最も低い単位領域41とのインクの温度差(予測温度差)が閾値以上となる単位領域41による印刷画像の濃度を低減するよう画像データを補正する。
これにより、インクジェットヘッド11における領域ごとにインク温度変化特性に違いがある場合でも、インクの温度変化を予測して画像データを補正するので、印刷画像の濃度ムラに対して事前に対処可能である。このため、インクジェット印刷装置1によれば、印刷画質の低下を軽減できる。
また、インクジェット印刷装置1では、各単位領域41のインク温度変化特性係数は、インクジェット印刷装置1内における当該単位領域41の位置に応じて調整されている。すなわち、制御部4は、単位領域41のインクジェット印刷装置1内における位置に応じて、単位領域41ごとのインク温度変化特性を調整している。これにより、各単位領域41におけるインクの温度変化の予測の精度が向上するので、画像データの補正を高精度で行うことができる。この結果、印刷画質の低下をより軽減できる。
なお、画像データが、同一画像のページが連続するものである場合、画像データの補正を複数ページに渡って段階的に行うようにしてもよい。具体的には、同一画像のページが連続する画像データに対する補正処理において、nページ目まで印刷した時点の予測温度差が閾値以上の単位領域41がある場合、制御部4が、nページ目を含む所定の複数ページにおける当該単位領域41による印刷画像の濃度を段階的に低減するよう画像データを補正するようにしてもよい。これにより、同一画像の複数ページの印刷物の印刷画質が途中で急激に変化することを抑制できる。
また、前回の印刷動作の終了からの経過時間が閾値以下である場合、前回の印刷動作の際の各単位領域41のインクの温度変化の予測結果を加味して今回の印刷動作における各単位領域41のインクの温度変化の予測を行うようにしてもよい。
例えば、今回の印刷対象の画像データの補正処理において、前回の印刷動作の終了からの経過時間が閾値以下である場合、制御部4は、前回の印刷対象の画像データの補正処理で算出した、前回の印刷対象の画像データの最終ページまで印刷した時点における各単位領域41の予測温度を、今回の印刷対象の画像データの補正処理における各単位領域41の基準温度(初期温度)として用いるようにしてもよい。これにより、前回の印刷動作によるインクの温度変化の影響を考慮した補正を行うことができるので、今回の印刷対象の画像データの補正の精度を向上できる。この結果、印刷画質の低下をより軽減できる。
ここで、補正処理を中断した場合(図8のステップS5:YES)における残りの画像データの補正処理後の画像データに基づく印刷動作が、今回の印刷動作である場合、中断前の補正処理後の画像データに基づく印刷動作が、前回の印刷動作に相当する。
また、前回の印刷動作の終了からの経過時間の閾値は、印刷動作によるインクの温度変化の影響が残る時間として予め設定されたものである。
また、上述した実施の形態では、インクジェットヘッド11全体を対象として補正処理を行うものとして説明した。すなわち、上述した実施の形態では、インクジェットヘッド11のすべての単位領域41が補正処理による補正対象領域であるものとして説明した。しかし、前後方向に互いに隣接するヘッドモジュール16間のつなぎ目を挟んで互いに隣接する2つの単位領域からなる領域のみを補正対象領域とし、各つなぎ目に対応する補正対象領域ごとに補正処理を行うようにしてもよい。これにより、補正対象領域を限定しつつ、目立ちやすいヘッドモジュール16間のつなぎ目における印刷画像の濃度差が抑えられる。この結果、補正処理を簡略化しつつ、印刷画質の低下を軽減できる。
また、上述した実施の形態では、各単位領域41におけるインクの温度変化の予測(予測温度の算出)および画像データの補正を1ページごとに行ったが、これに限らず、例えば、複数ページごとでもよい。所定の印刷単位ごとに、各単位領域41におけるインクの温度変化を予測して画像データの補正を行うものであればよい。
また、上述した実施の形態では、インクジェットヘッド11が複数のヘッドモジュール16からなり、複数のインク室17が複数のヘッドモジュール16に分かれて配置されている場合について説明した。しかし、インクジェットヘッド11は、主走査方向における印字領域を覆う単一のラインヘッドにより構成されたものでもよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
[付記]
本出願は、以下の発明を開示する。
(付記1)
複数のノズルと、
前記複数のノズルにそれぞれ対応して設けられ、前記ノズルからインクを吐出させる複数のインク室と、
印刷対象の画像データに基づき、前記複数のインク室を駆動制御する制御部とを備え、
前記制御部は、少なくとも1つの前記インク室をそれぞれ含む複数の単位領域を有する補正対象領域内の前記単位領域ごとに、前記画像データ、および前記インク室の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測し、この予測に基づき、前記単位領域ごとの印刷画像の濃度を調整するよう前記画像データを補正することを特徴とするインクジェット印刷装置。
(付記2)
前記制御部は、前記単位領域の本装置内における位置に応じて、前記単位領域ごとの前記インク温度変化特性を調整することを特徴とする付記1に記載のインクジェット印刷装置。
(付記3)
前記制御部は、前記画像データが、同一画像のページが連続するものである場合において、前記画像データの補正を複数ページに渡って段階的に行うことを特徴とする付記1または2に記載のインクジェット印刷装置。
(付記4)
前記複数のインク室は、複数のヘッドモジュールに分かれて配置されており、
前記補正対象領域は、互いに隣接する前記ヘッドモジュール間のつなぎ目を挟んで互いに隣接する2つの前記単位領域により形成されていることを特徴とする付記1乃至3のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
(付記5)
前記制御部は、前回の印刷動作の終了からの経過時間が閾値以下である場合、前回の印刷動作の際の前記補正対象領域内の各単位領域のインクの温度変化の予測結果を加味して今回の印刷動作における前記補正対象領域内の各単位領域のインクの温度変化の予測を行うことを特徴とする付記1乃至4のいずれかに記載のインクジェット印刷装置。
1 インクジェット印刷装置
2 搬送部
3 ヘッドユニット
4 制御部
11 インクジェットヘッド
16 ヘッドモジュール
17 インク室
41 単位領域

Claims (5)

  1. 複数のノズルと、
    前記複数のノズルにそれぞれ対応して設けられ、前記ノズルからインクを吐出させる複数のインク室と、
    印刷対象の画像データに基づき、前記複数のインク室を駆動制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、少なくとも1つの前記インク室をそれぞれ含む複数の単位領域を有する補正対象領域内の前記単位領域ごとに、前記画像データ、および前記インク室の駆動時のインク温度変化特性に応じたインクの温度変化を予測し、この予測に基づき、前記単位領域ごとの印刷画像の濃度を調整するよう前記画像データを補正することを特徴とするインクジェット印刷装置。
  2. 前記制御部は、前記単位領域の本装置内における位置に応じて、前記単位領域ごとの前記インク温度変化特性を調整することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット印刷装置。
  3. 前記制御部は、前記画像データが、同一画像のページが連続するものである場合において、前記画像データの補正を複数ページに渡って段階的に行うことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット印刷装置。
  4. 前記複数のインク室は、複数のヘッドモジュールに分かれて配置されており、
    前記補正対象領域は、互いに隣接する前記ヘッドモジュール間のつなぎ目を挟んで互いに隣接する2つの前記単位領域により形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
  5. 前記制御部は、前回の印刷動作の終了からの経過時間が閾値以下である場合、前回の印刷動作の際の前記補正対象領域内の各単位領域のインクの温度変化の予測結果を加味して今回の印刷動作における前記補正対象領域内の各単位領域のインクの温度変化の予測を行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット印刷装置。
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