JP2003320647A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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JP2003320647A
JP2003320647A JP2002127183A JP2002127183A JP2003320647A JP 2003320647 A JP2003320647 A JP 2003320647A JP 2002127183 A JP2002127183 A JP 2002127183A JP 2002127183 A JP2002127183 A JP 2002127183A JP 2003320647 A JP2003320647 A JP 2003320647A
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ink
end region
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head
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JP2002127183A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Kikuchi
紀行 菊地
Hidehiro Watanabe
英博 渡邉
Megumi Shimizu
恵 清水
Yuko Nagata
優子 永田
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Toshiba TEC Corp
Original Assignee
Toshiba TEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各ヘッドモジュールの端部のインク吐出口か
らのインク吐出体積の変動による濃度むらを視覚的に低
減する。 【解決手段】 入力画像信号が低濃度から中間濃度の範
囲のときには補正すべき対象であると判断し、続いて、
入力画像信号が対応するヘッドモジュールの端部領域の
信号であるか、非端部領域の信号であるかを判定する。
そして、端部領域の信号であると判定したときには端部
領域補正処理を行い、また、非端部領域の信号であると
判定したときには非端部領域補正処理を行う。端部領域
補正処理では、非端部領域と端部領域との濃度差が視覚
的にほとんど差がない程度に端部領域の補正を行い、非
端部領域補正処理では、非端部領域と端部領域との濃度
差が視覚的にほとんど差がない程度に非端部領域の補正
を行うとともに端部から中央部にわたって濃度値が緩や
かに低下するように補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数のインク吐出
口を並べて設けたヘッドモジュールを複数個配置して1
つのヘッドユニットを形成したインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置としては、例え
ば、オンデマンド型のインクジェットプリンタが知られ
ている。このようなインクジェットプリンタでは高速化
を図ることが重要で、インクジェットヘッドのインク吐
出口の数が多いほど高速印字が可能になる。インク吐出
口の数を増やす技術としては、多数のインク吐出口を並
べて設けたヘッドモジュールを複数個、この各ヘッドモ
ジュールのインク吐出口の並びが略平行になるように一
体配置して1個の長尺なインクジェットヘッドユニット
を形成する技術がある。そして、ヘッドユニットの長さ
を記録用紙の幅に対応させることでラインヘッドとな
り、高速印字が実現できる。
【0003】ところでヘッドモジュールは、図12に示
すように多数のインク室1を設けたノズル部2と、各イ
ンク室1にインクを供給する共通インク室3を設けた本
体部4と、共通インク室3にインクを供給するインク供
給路5を備え、インク室1内に体積変動を与えることで
インク室1のインク吐出口6からインク滴が吐出してド
ット印字を行うようになっている。また、インク室1で
消費されたインクは共通インク室3から補充されるよう
になっている。
【0004】インク室1内に体積変動を与える制御方式
としては、圧電部材の歪み変形を利用した圧電制御方式
や発熱体の発熱を利用した熱制御方式などがある。この
ような制御方式により体積変動を各インク室1毎に任意
に与えることでオンデマンドに印字を行うことができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、インク吐出
動作時のインク室1内での体積変動は、圧力変動となっ
てインク室内を伝わり共通インク室3内にも伝播する。
そして、複数のインク室がインク吐出を行った場合、ヘ
ッド構造にも依存するが、特にヘッドモジュールの端部
のインク室1付近で共通インク室3からの影響が大き
く、端部にある一定数のインク室1からのインクの吐出
体積が、端部以外の領域、すなわち、非端部領域に比べ
て増加したり、減少したりする。
【0006】このような現象が発生しても1個のヘッド
モジュールで構成されるインクジェットヘッドユニット
の場合は、端部にある一定数のインク室からのインクの
吐出体積が変化して多少の濃度変化が生じても印字部分
が端部となるため濃度むらが目立ちにくい。しかしなが
ら、複数個のヘッドモジュールを並べて一体配置したイ
ンクジェットヘッドユニットの場合は、互いに隣接する
ヘッドモジュールの端部が印字のライン方向に対して途
中の位置となるので、この部分で濃度むらが生じるとす
じ状の濃度むらとして目立つことになる。
【0007】例えば、図13に示すように、3個のヘッ
ドモジュール7,8,9を基板10上に一体配置したイ
ンクジェットヘッドユニットを使用して一定値の画像信
号により印字した場合に、ヘッドモジュール7と8の境
目、ヘッドモジュール8と9の境目において、例えば、
インクの吐出体積が増加して印字濃度が高くなり、この
部分がすじ状の濃度むらとして見えることになる。この
問題は、一定値の画像信号でない一般の画像信号により
印字を行った場合にも同様に発生する。このように、従
来のインクジェット記録装置では、部分的な濃度変化が
生じ、これがすじ状の濃度むらとなって現れるという問
題があった。
【0008】そこで、本願発明は、各ヘッドモジュール
の端部のインク吐出口からのインク吐出体積の変動によ
る濃度むらを視覚的に低減でき、これにより記録画像の
品質を向上できるインクジェット記録装置を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、多数のインク
吐出口を並べて設けたヘッドモジュールを複数個、それ
ぞれのインク吐出口の並びが略平行になるように一体的
に配置して形成したヘッドユニットを備え、このヘッド
ユニットに対して、その各インク吐出口の並びの方向と
交叉する方向に記録媒体を相対移動させつつ画像信号に
基づいてヘッドユニットを駆動し、各インク吐出口から
記録媒体に選択的にインクを吐出して記録を行うインク
ジェット記録装置において、各ヘッドモジュールの端部
領域と非端部領域における入力画像信号に対する濃度特
性を格納した濃度特性テーブルと、各ヘッドモジュール
のインク吐出口毎に、ヘッド中心部から端部領域にかけ
て濃度値が緩やかに傾斜した特性を持つように入力画像
信号を補正する補正係数を格納した濃度むら補正テーブ
ルと、濃度特性テーブルの濃度特性と濃度むら補正テー
ブルの補正係数に基づいて入力画像信号を補正する補正
処理手段とを備えたインクジェット記録装置にある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図面を参
照して説明する。なお、この実施の形態は、本発明をカ
ラーのインクジェット記録装置に適用したものについて
述べる。図1はインクジェット記録装置の機構部を示す
図で、本体ケース11内に、一定の周速度で図中矢印方
向に回転するドラム12を設け、このドラム12に給紙
ローラ13,14を介して給紙される記録媒体、例え
ば、記録紙15を巻付けるようになっている。
【0011】すなわち、前記本体ケース11の底部に給
紙カセット16を設け、この給紙カセット16の載置板
17の上に載置した記録紙15を給送ローラ18により
1枚ずつ取出して前記給紙ローラ13,14に給送し、
また、前記本体ケース11の側方に開閉自在に装着した
手差トレイ19から手差した記録紙15を給送ローラ2
0により前記給紙ローラ13,14に給送するようにな
っている。前記給送ローラ18による給送と前記給送ロ
ーラ20による給送の切替えを給送切替え手段21で行
っている。
【0012】前記ドラム12には、前記給紙ローラ1
3,14から給紙される記録紙15をドラム面に吸着さ
せる帯電ローラ22が対向配置されている。また、前記
ドラム12には、ライン状に多数の記録素子を配列した
4本のインクジェット記録ヘッドユニット231,23
2,233,234が、この各ヘッドユニット231〜
234の記録素子の配列方向である前記ドラム12の回
転軸方向に移動自在に配置した印字機構24に組み込ま
れて対向配置されている。従って、前記記録紙15はド
ラム12の回転によりインクジェット記録ヘッドユニッ
ト231〜234の記録素子の配列方向と略直交する方
向に搬送されることになる。
【0013】前記各インクジェット記録ヘッドユニット
231〜234は、ヘッドユニット231がシアン
(C)インクを吐出し、ヘッドユニット232がマゼン
タ(M)インクを吐出し、ヘッドユニット233がイエ
ロー(Y)インクを吐出し、ヘッドユニット234がブ
ラック(K)インクを吐出するもので、前記ドラム12
に巻き付けられて搬送される記録紙15の、搬送方向の
上流から、ヘッドユニット231、ヘッドユニット23
2、ヘッドユニット233、ヘッドユニット234の順
に、所定の間隔をあけて配置されている。
【0014】前記各インクジェット記録ヘッドユニット
231〜234は、図2及び図3に示すように、記録素
子として多数のインク吐出口23aを所定のピッチで並
べて設けた3個のヘッドモジュール2311,231
2,2313を共通基板2314の両面に、ヘッドモジ
ュール2312を一面側の中央部に、ヘッドモジュール
2311,2313を他面側の端側部にして張り合わせ
てユニット化したもので、前記ヘッドモジュール231
2とヘッドモジュール2311,2313との位置関係
は、全てのインク吐出口がその配列方向に等間隔に並ぶ
ように配置されている。
【0015】すなわち、ヘッドモジュール2311とヘ
ッドモジュール2312を、互いに隣接する端のインク
吐出口間のピッチがそれぞれのインク吐出口間のピッチ
と一致するように配置し、ヘッドモジュール2312と
ヘッドモジュール2313を、互いに隣接する端のイン
ク吐出口間のピッチがそれぞれのインク吐出口間のピッ
チと一致するように配置している。
【0016】なお、ヘッドモジュール2311,231
3のインク吐出口23aとヘッドモジュール2312の
インク吐出口23aはライン方向に対して直線上に並ば
ないが、これに対してはヘッドモジュール2311,2
313とヘッドモジュール2312のインク吐出タイミ
ングを調整することで各ヘッドモジュール2311,2
312,2313の各インク吐出口23aが直線上に並
んだときと同じ印字結果が得られるように制御すること
は容易にできる。
【0017】前記印字機構24は、前記各インクジェッ
ト記録ヘッドユニット231〜234を載置した往復移
動機構25と、往復移動ロッド及びリニアモータを有す
るモータユニット26と、進退移動手段27からなり、
前記進退移動手段27により前記各インクジェット記録
ヘッドユニット231〜234を前記ドラム12に対し
て進退移動させるようになっている。また、前記モータ
ユニット26により前記往復移動機構25をドラム12
の回転軸方向に移動制御して前記各インクジェット記録
ヘッドユニット231〜234をドラム12の回転軸方
向、すなわち、記録のライン方向に往復移動させるよう
になっている。
【0018】また、前記ドラム12には、このドラム面
と記録紙15との間に挿入可能な剥離爪28が配置さ
れ、この剥離爪28によって剥離した記録紙15を記録
紙排出搬送機構29に排出するようになっている。前記
記録紙排出搬送機構29は、記録紙15の非記録面に接
するベルトコンベア30と前記記録紙15をベルトコン
ベア30の面に押圧する押圧手段31とで構成してい
る。
【0019】前記ベルトコンベア30の終端部に、この
ベルトコンベア30により搬送される記録紙15を、前
記本体ケース11の上部に形成した上部排出トレイ32
に排出するか、前記本体ケース11の側面に設けた着脱
自在な排出トレイ33に排出するかを切替える、方向切
替え器34を設けている。
【0020】前記本体ケース11内には、各部に回転駆
動を与えるメインモータ35、インク供給源となるイン
クカセット36、このインクカセット36からのインク
を一時蓄えるインクバッファ37、このインクバッファ
37のインクを前記各インクジェット記録ヘッドユニッ
ト231〜234に供給するインク供給チューブ38等
が収納されている。
【0021】このような構成のインクジェット記録装置
は、印刷時には、例えば、給紙カセット16から給紙ロ
ーラ18により記録紙15を取出して給紙ローラ13、
14に送出する。そして、給紙ローラ13、14により
記録紙15を回転するドラム12に給送し、巻き付け
る。すなわち、記録紙15は帯電ローラ22によりドラ
ム12の表面に吸着され巻き付けられる。
【0022】ドラム12の回転により記録紙15は、図
4に示すように、インクジェット記録ヘッドユニット2
31〜234における各インク吐出口の並びの方向であ
るライン方向xとは直交する方向yに回転移動し、イン
クジェット記録ヘッドユニット231〜234の各イン
ク吐出口から記録紙15に画像信号に基づいて所定のタ
イミングで選択的にインクを吐出してカラー画像記録を
行う。
【0023】前記各インクジェット記録ヘッドユニット
231〜234の各インク吐出口23aからのインク吐
出は、同一体積のインク滴を複数個吐出させる構成と
し、吐出するインク滴の数を制御することで階調印字す
る、いわゆる、マルチドロップ方式を採用している。例
えば、最大7個のインク滴が吐出できる場合は、インク
吐出を行わない0階調を含めて8階調の印字制御ができ
る。入力画像信号を、疑似中間調処理等を行うことで0
〜7の8階調印字のために変換した画像信号を得る。
【0024】図5は、システム全体の構成を示すブロッ
ク図で、ホストコンピュータ41とインクジェット記録
装置42をケーブル43によって接続している。そし
て、ホストコンピュータ41からインクジェット記録装
置42にカラー画像信号を転送するようになっている。
【0025】前記インクジェット記録装置42は、制御
部本体を構成するCPU(中央処理装置)421、前記
CPU421が処理を行うときのワークメモリや画像信
号を一時保存する一時保存メモリ等を設けたRAM(ラ
ンダム・アクセス・メモリ)422、前記CPU421
が各部を制御するプログラムデータ等を格納したROM
(リード・オンリー・メモリ)423を設けている。
【0026】前記ROM423には、また、各インクジ
ェット記録ヘッドユニット231〜234の各ヘッドモ
ジュール2311,2312,2313に対応して濃度
特性を設定した濃度特性テーブル423a及び濃度むら
補正データを設定した濃度むら補正テーブル423b、
濃度むら補正処理を実行するプログラム等を格納した画
像処理プログラム格納部423cが設けられている。前
記CPU421は、図1に示す構成の印字機構部424
を駆動制御して印字を行う。すなわち、前記CPU42
1は、ホストコンピュータ41からカラー画像信号を取
込むと、この画像信号をRAM422で一時保存した
後、その画像信号に対して濃度特性テーブル423a、
濃度むら特性テーブル423bのデータを使用して濃度
むら補正を含む画像処理を行い、濃度むら補正処理を施
した画像信号を印字機構部424へ供給するようにして
いる。
【0027】図6は、前記ROM423の画像処理プロ
グラム格納部423cに格納された画像処理プログラム
が実行する画像処理機能を機能ブロックで示したもの
で、例えば、各色8ビットの、モニタなどで標準的なR
GB画像信号を色変換処理部51に入力し、この色変換
処理部51で、本インクジェット記録装置42での色再
現色のCMY色に変換する。
【0028】次に、UCR処理部52において、CMY
色から墨成分を抽出し、かつその後のCMY色を決定
し、最終的にCMYK色に変換する。次に、階調補正部
53において、本インクジェット記録装置42の実質出
力特性に応じた濃度補正を行う。次に、濃度むら補正処
理部54において、各ヘッドモジュール231,23
2,233の端部領域と非端部領域との濃度むら補正処
理を行い、最後に、疑似階調処理部55において、各色
毎に、1画素の画像信号を本インクジェット記録装置4
2の印字能力、例えば、8階調に合わせた3ビットの多
値画像信号に変換する。
【0029】次に、前記濃度むら補正処理部54におけ
る処理を詳細に説明する。前記濃度むら補正処理部54
は、図7に示すフローチャートに従って濃度むら補正処
理を行うようになっている。
【0030】先ず、S1にて、前記階調補正部53にお
いて階調補正処理が行われた後の画像信号CMYKが、
濃度むら補正処理部54において補正すべき対象か否か
の画像判別処理を行う。すなわち、入力画像信号CMY
Kが低濃度から中間濃度の範囲であると判断したときに
は補正すべき対象であるとし、高濃度であると判断した
ときには補正すべき対象でないとする。ここで入力画像
信号が低濃度から中間濃度の範囲か、高濃度かを判断す
る閾値の決め方は、例えば、記録紙がドットですべて覆
い尽くされるか否かの判断の濃度値を閾値として決め
る。
【0031】S1にて補正すべき対象であると判断され
ると、続いて、S2にて、領域判定処理を行う。これは
入力画像信号が対応するヘッドモジュールの端部領域の
信号であるか、非端部領域の信号であるかを判定する。
そして、端部領域の信号であると判定したときには、S
3にて、端部領域補正処理を行い、また、非端部領域の
信号であると判定したときには、S4にて、非端部領域
補正処理を行う。
【0032】前記端部領域補正処理は、図8に示すフロ
ーチャートに従って行われる。すなわち、S11にて、
入力画像信号に対する端部領域の濃度値ODedge
非端部領域の濃度値ODmiddleを下記式で算出す
る。
【0033】
【数1】
【0034】関数fedge(x)、fmiddle(x)
は、それぞれ端部領域と非端部領域の入力画像信号に対
する濃度特性テーブル423aを表し、予め階調パッチ
を記録紙に印字させ、この階調パッチの濃度値を測色計
にて測色し、これをテーブルとして格納したものであ
る。
【0035】次に、S12にて、S11にて求めた端部
領域の濃度値ODedgeと非端部領域の濃度値OD
middleとの差ΔODを下記式で算出する。
【0036】
【数2】
【0037】次に、S13にて、濃度差ΔODを予め設
定された所定値ODthと比較する。ここで、所定値O
thは、視覚的にほとんど差がない程度の濃度差を示
す値である。ΔOD≦ODthであれば、S14にて、
入力画像信号値Xと補正後の画像信号値Xは等しい
値であるとするため、x=xとする。そして、この
端部領域補正処理を終了する。
【0038】また、ΔOD>ODthであれば、S15
にて、下記式の処理を行う。
【0039】
【数3】
【0040】すなわち、濃度差ΔODが所定値ODth
を上回る場合は、非端部領域と端部領域との濃度差がO
thになるように画像変換する。そして、この端部領
域補正処理を終了する。
【0041】また、前記非端部領域補正処理は、図9に
示すフローチャートに従って行われる。すなわち、S2
1にて、対象となるヘッドモジュールのインク吐出口の
全数をNとしたとき、インク吐出口iが、i≦N/2か
否かを判断する。この条件を満たす場合は、入力画像信
号はヘッドモジュールの中央部よりも左側の領域におけ
るインク吐出口に対応した入力画像信号となる。また、
この条件を満たさない場合は、入力画像信号はヘッドモ
ジュールの中央部よりも右側の領域におけるインク吐出
口に対応した入力画像信号となる。
【0042】S21にてi≦N/2を判断すると、つづ
いて、S22にて、入力画像信号に対する左端部領域の
濃度値ODLeftと、左非端部領域の濃度値OD
midd leを下記式で求める。
【0043】
【数4】
【0044】関数fLeft(x)、fmiddle(x)
は、それぞれ左端部領域と左非端部領域の入力画像信号
に対する濃度特性テーブル423aを表している。次
に、S23にて、左端部領域と左非端部領域の濃度差Δ
ODを下記式で求める。
【0045】
【数5】
【0046】続いて、S24にて、濃度差ΔODを予
め設定された所定値ODthと比較する。ΔOD≦O
thであれば、左端部領域の濃度値を補正する必要が
無いので、S25にて、下記式で示す処理を行う。
【0047】
【数6】
【0048】また、ΔOD>ODthであれば、左端
部領域と左非端部領域との濃度差がODthになるよう
に、S26にて、下記式で示す濃度補正処理を行う。
【0049】
【数7】
【0050】そして、最後に、S27にて、下記式によ
る画像変換処理を行う。
【0051】
【数8】
【0052】ここで、g(i)は、濃度むら補正テーブ
ル423bを表している。また、S21にてi>N/2
を判断すると、つづいて、S28にて、入力画像信号に
対する右端部領域の濃度値ODRightと、右非端部
領域の濃度値OD middleを下記式で求める。
【0053】
【数9】
【0054】関数fRight(x)、fmiddle(x)
は、それぞれ右端部領域と右非端部領域の入力画像信号
に対する濃度特性テーブル423aを表している。次
に、S29にて、右端部領域と右非端部領域の濃度差Δ
ODを下記式で求める。
【0055】
【数10】
【0056】続いて、S30にて、濃度差ΔODを予
め設定された所定値ODthと比較する。ΔOD≦O
thであれば、右端部領域の濃度値を補正する必要が
無いので、S31にて、下記式で示す処理を行う。
【0057】
【数11】
【0058】また、ΔOD>ODthであれば、右端
部領域と右非端部領域との濃度差がODthになるよう
に、S32にて、下記式で示す濃度補正処理を行う。
【0059】
【数12】
【0060】そして、最後に、S33にて、下記式によ
る画像変換処理を行う。
【0061】
【数13】
【0062】ここで、g(i)は、濃度むら補正テーブ
ル423bを表している。例えば、図10の(a)に示す
ように、端部領域にそれぞれP個のインク吐出口を配置
し、インク吐出口の総数がN個のヘッドモジュールから
のインク吐出によって、図10の(c)に示すように端部
領域が非端部領域に比べて濃度が急に高くなるような濃
度変化がある場合に、濃度むら補正テーブル423bに
設定する補正係数を、図10の(d)に示すように、端部
領域においては一定値とし、非端部領域においては端か
ら中央部に向かって濃度値が緩やかに低下するように補
正する係数とすることで、端部領域と非端部領域との境
界で濃度むらが視覚的に目立たないようにすることがで
きる。そして、これを実現するには、前記濃度むら補正
テーブルg(i)、g(i)を、 g(i)=1/(P−N/2)×(i−N/2) g(i)=1/(P−N/2)×(−i+N/2) とすればよい。
【0063】このようにして非端部領域の濃度補正を行
うことで、端部領域と非端部領域の境界において濃度差
がほとんどなく、また、非端部領域内においても濃度差
が大きく変化することはなく、従って、すじ状の濃度む
らが生じることはない。すなわち、各ヘッドモジュール
2311〜2313における端部領域のインク吐出口か
らのインク吐出体積の変動による濃度むらを視覚的に低
減でき、従って、印字したときの記録画像の品質を向上
できる。
【0064】また、各ヘッドモジュール2311〜23
13における端部領域のインク吐出口については補正係
数を一定値としているので、濃度むら補正テーブルのデ
ータ構成が簡単になる。
【0065】また、低濃度から中間濃度の入力画像信号
に対して補正を行い、高濃度の入力画像信号に対しては
補正を行わない処理を行っているので、補正対象を濃度
差が目立つ低濃度から中間濃度の入力画像信号に絞るこ
とができ、従って、補正処理に要する時間を極力短くす
ることができる。
【0066】また、濃度むら補正テーブルg(i)、g
(i)を、図11の(d)に示すように、非端部領域の端部
側において、より滑らかに濃度値を低下させるように設
定することもできる。このようにすれば、端部領域と非
端部領域との境界での濃度むらを、より目立たないよう
にすることができる。
【0067】なお、この実施の形態は、濃度むら補正テ
ーブルとして、濃度値を非端部領域において端から中央
部に向かって緩やかに低下するように補正する特性を持
つものについて述べたが必ずしもこれに限定するもので
はない。逆に、濃度値を非端部領域において端から中央
部に向かって緩やかに上昇するように補正する特性を持
つものであってもよい。
【0068】また、この実施の形態は、非端部領域に比
べて端部領域のインク吐出量が多くなる場合を例として
述べたがこれに限定するものではなく、非端部領域に比
べて端部領域のインク吐出量が少なくなる場合にも適用
できるものである。
【0069】また、この実施の形態では、濃度むら補正
テーブルを記録紙の種類に関係なく1種類としたが、通
常の紙面をコーティングしない記録紙と、光沢紙のよう
に紙面をコーティングした記録紙に対応して別々の濃度
むら補正テーブルを用意し、使用する記録紙の種類に応
じて使用する濃度むら補正テーブルを切替えるようにし
てもよい。
【0070】また、この実施の形態は、本発明をカラー
のインクジェット記録装置に適用したものについて述べ
たがこれに限定するものではなく、モノクロのインクジ
ェット記録装置にも適用できるものである。また、この
実施の形態は、マルチドロップ方式で階調印字するイン
クジェット記録装置に適用したものについて述べたがこ
れに限定するものではなく、1回で吐出するインク吐出
体積を可変して階調印字するインクジェット記録装置に
も適用できるものである。
【0071】また、この実施の形態は、3個のヘッドモ
ジュールを並べて配置して1つのインクジェット記録ヘ
ッドユニットを構成したものについて述べたがこれに限
定するものではなく、2個のヘッドモジュールを並べて
配置して1つのインクジェット記録ヘッドユニットを構
成したものでも、また、4個以上のヘッドモジュールを
並べて配置して1つのインクジェット記録ヘッドユニッ
トを構成したものであってもよい。
【0072】また、この実施の形態においてはインクジ
ェット記録ヘッドユニットを記録紙の搬送方向に対して
直交するように配置した場合について述べたがこれに限
定するものではなく、インクジェット記録ヘッドユニッ
トを記録紙の搬送方向に対して斜めに配置してもよく、
要は、インクジェット記録ヘッドユニットを記録紙の搬
送方向に対して交叉するように配置すればよい。
【0073】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、各
ヘッドモジュールの端部のインク吐出口からのインク吐
出体積の変動による濃度むらを視覚的に低減でき、これ
により記録画像の品質を向上できるインクジェット記録
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインクジェット記録
装置の機構部の構成を示す図。
【図2】同実施の形態におけるインクジェット記録ヘッ
ドユニットの外観を示す斜視図。
【図3】同実施の形態におけるインクジェット記録ヘッ
ドユニットの各ヘッドモジュールのインク吐出口の位置
関係を示す図。
【図4】同実施の形態におけるインクジェット記録ヘッ
ドユニットの配置と記録紙の搬送方向との関係を示す
図。
【図5】同実施の形態におけるシステム全体の構成を示
すブロック図。
【図6】同実施の形態における画像処理プログラムが実
行する画像処理機能を示す機能ブロック図。
【図7】同実施の形態における濃度むら補正処理部の処
理を示すフローチャート。
【図8】図7の端部領域補正処理を示すフローチャー
ト。
【図9】図7の非端部領域補正処理を示すフローチャー
ト。
【図10】同実施の形態の濃度むら補正テーブルに設定
される補正係数例を概念的に示す図。
【図11】同実施の形態の濃度むら補正テーブルに設定
される他の補正係数例を概念的に示す図。
【図12】ヘッドモジュールの構成例を示す断面図。
【図13】従来における課題を説明するための図。
【符号の説明】
231〜234…インクジェット記録ヘッドユニット 2311〜2313…ヘッドモジュール 23a…インク吐出口 423a…濃度特性テーブル 423b…濃度むら補正テーブル 423c…画像処理プログラム格納部 54…濃度むら補正処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 恵 静岡県三島市南町6番78号 東芝テック株 式会社三島事業所内 (72)発明者 永田 優子 静岡県三島市南町6番78号 東芝テック株 式会社三島事業所内 Fターム(参考) 2C056 EA06 EB58 EB59 EC79

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のインク吐出口を並べて設けたヘッ
    ドモジュールを複数個、それぞれのインク吐出口の並び
    が略平行になるように一体的に配置して形成したヘッド
    ユニットを備え、このヘッドユニットに対して、その各
    インク吐出口の並びの方向と交叉する方向に記録媒体を
    相対移動させつつ画像信号に基づいて前記ヘッドユニッ
    トを駆動し、各インク吐出口から前記記録媒体に選択的
    にインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置
    において、 前記各ヘッドモジュールの端部領域と非端部領域におけ
    る入力画像信号に対する濃度特性を格納した濃度特性テ
    ーブルと、 前記各ヘッドモジュールのインク吐出口毎に、ヘッド中
    心部から端部領域にかけて濃度値が緩やかに傾斜した特
    性を持つように入力画像信号を補正する補正係数を格納
    した濃度むら補正テーブルと、 前記濃度特性テーブルの濃度特性と前記濃度むら補正テ
    ーブルの補正係数に基づいて入力画像信号を補正する補
    正処理手段と、を備えたことを特徴とするインクジェッ
    ト記録装置。
  2. 【請求項2】 濃度むら補正テーブルは、各ヘッドモジ
    ュールの端部領域のインク吐出口毎に格納する補正係数
    を一定値としたことを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 補正処理手段は、低濃度から中間濃度の
    入力画像信号に対して補正を行い、高濃度の入力画像信
    号に対しては補正を行わないことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェット記録装置。
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