JP2021081224A - ワイヤロープ探傷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高コスト化を抑制しながらSN比を向上させることができるワイヤロープ探傷装置を得る。【解決手段】ワイヤロープ探傷装置においては、プローブ本体5と、プローブ本体5に着脱自在に設けられているカバー組立体3とが含まれている。プローブ本体5には、ワイヤロープ2の一部を通る磁束Fを発生する磁化器9と、磁束Fのうちワイヤロープ2から漏洩する漏洩磁束LFを検知する磁気センサ7Aとが含まれている。カバー組立体3には、カバー31が含まれている。カバー組立体3には、カバー31に設けられ、磁化器9に着脱自在な第1のポールピース331が含まれている。カバー組立体3には、第1のポールピース331からカバー31の長手方向へ離れた位置でカバー31に設けられ、磁化器9に着脱自在な第2のポールピース332が含まれている。【選択図】図1

Description

この発明は、ワイヤロープ探傷装置に関する。
従来、ワイヤロープに沿って配置されるカバーに一対のポールピースが溶接固定されたプローブを有するワイヤロープ探傷装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。従来のワイヤロープ探傷装置において、カバーの内周面には、コイルが貼り付けられている。
特開平09−210968号公報
従来のワイヤロープ探傷装置は、ワイヤロープを磁気飽和させたときにワイヤロープの損傷部に発生する漏洩磁束をコイルで検出してワイヤロープの損傷を検出する。よって、従来のワイヤロープ探傷装置は、ワイヤロープの中の磁束密度の分布が均一に近づくほどSN比を向上させることができる。
ワイヤロープの中の磁束密度の分布を均一に近づけるためには、ワイヤロープに含まれているストランドの撚りピッチに応じた間隔で一対のポールピースを配置することが考えられる。
しかし、従来のワイヤロープ探傷装置では、一対のポールピースがカバーに溶接固定され、コイルもカバーに貼り付けられている。よって、ワイヤロープの中の磁束密度を均一化するためには、カバー、コイル及び一対のポールピースの全てをワイヤロープの撚りピッチに応じて交換しなければならない。従って、従来のワイヤロープ探傷装置では、高コスト化は避けられない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、高コスト化を抑制しながらSN比を向上させることができるワイヤロープ探傷装置を得ることを目的とする。
この発明に係るワイヤロープ探傷装置は、プローブ本体と、前記プローブ本体に着脱自在に設けられているカバー組立体と、を備え、前記プローブ本体は、ワイヤロープの一部を通る磁束を発生する磁化器と、前記磁束のうち前記ワイヤロープから漏洩する漏洩磁束を検知する磁気センサと、を有しており、前記カバー組立体は、前記プローブ本体を覆っており前記ワイヤロープの通過方向に沿って配置されるカバーと、前記カバーに設けられ、前記磁化器に着脱自在な第1のポールピースと、前記第1のポールピースから前記カバーの長手方向へ離れた位置で前記カバーに設けられ、前記磁化器に着脱自在な第2のポールピースと、を有している。
この発明に係るワイヤロープ探傷装置によれば、高コスト化を抑制しながらSN比を向上させることができる。
実施の形態によるワイヤロープ探傷装置のプローブを示す分解斜視図である。 図1のカバー組立体を裏側から見た斜視図である。 図2のカバー組立体を示す分解斜視図である。 図1のコイル組立体を示す斜視図である。 図4のコイル組立体をコイルベースの底面から見た斜視図である。 図1の磁化器を示す斜視図である。 図6の磁化器を示す分解斜視図である。 図7の短絡ヨーク部が開放位置に配置されている場合の磁束を説明する概念図である。 図7の短絡ヨーク部が短絡位置に配置されている場合の磁束を説明する概念図である。 図8の溝部にワイヤロープが配置された状態を示す図である。 図10の外周側磁気回路の磁束及び内周側磁気回路の磁束を説明する概念図である。 図11のXII−XII線に沿った断面図である。 磁気回路の長さの違いによるワイヤロープの断面における磁束の磁束密度の分布の傾向を説明する図である。 図12の溝部を介してポールピースと対向するストランドの対向面積の違いによるワイヤロープの断面における磁束の磁束密度の分布の傾向を説明する図である。 図11のポールピース幅及びポールピース間距離の組み合わせが最適化された磁束の磁束密度の分布の傾向を説明する図である。 図12のワイヤロープの断面において図11のポールピース幅及びポールピース間距離に応じた磁束の磁束密度の最大値と最小値との差を説明する図である。 図1のプローブによるワイヤロープの探傷検査の結果を端末装置に組み込んで使用するシステム構成例を示す図である。 図1のプローブによるワイヤロープの探傷検査の結果を判定器に組み込むことにより、判定器の処理内容をデータロガーに供給するシステム構成例を示す図である。 図1のプローブによるワイヤロープの探傷検査の結果を判定器に組み込むことにより、判定器の処理内容をエレベータ制御盤に供給するシステム構成例を示す図である。
図1は、実施の形態によるワイヤロープ探傷装置のプローブ1を示す分解斜視図である。プローブ1は、カバー組立体3と、プローブ本体5とを備えている。
カバー組立体3は、プローブ本体5に着脱自在に設けられている。カバー組立体3がプローブ本体5に取り付けられている状態では、カバー組立体3がプローブ本体5を覆っている。これにより、カバー組立体3は、プローブ本体5を保護する。カバー組立体3には、溝部35が設けられている。溝部35の断面は、U字形に形成されている。
カバー組立体3は、カバー31と、第1のポールピース331と、第2のポールピース332とを有している。カバー31は、非磁性体から構成されている。カバー31を構成する非磁性体としては、例えば、ステンレス鋼が用いられている。カバー31は、プローブ本体5を覆っている。第1のポールピース331及び第2のポールピース332は、強磁性体から構成されている。第1のポールピース331及び第2のポールピース332を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。第1のポールピース331は、カバー31に設けられている。第2のポールピース332は、第1のポールピース331に対してカバー31の長手方向へ離れた位置でカバー31に設けられている。
プローブ本体5は、コイル組立体7と、磁化器9とを有している。
コイル組立体7は、磁気センサ7Aと、与圧機構7Bとを有している。
磁化器9は、バックヨーク91と、第1の柱状体981と、第2の柱状体982と、可動ヨーク94とを有している。
バックヨーク91は、強磁性体から構成されている。バックヨーク91を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。バックヨーク91は、第1のヨーク端部911と、第2のヨーク端部912と、ヨーク中央部913とを含んでいる。バックヨーク91の長手方向一端部は、第1のヨーク端部911となっている。バックヨーク91の長手方向他端部は、第2のヨーク端部912となっている。ヨーク中央部913は、第1のヨーク端部911と第2のヨーク端部912との間に位置している。
第1の柱状体981は、第1の磁石951と、第1のフロントヨーク961とを含んでいる。
第1の磁石951は、永久磁石から構成されている。第1の磁石951を構成する永久磁石としては、例えば、ネオジム磁石が用いられている。第1の磁石951は、起磁力を発生する。
第1のフロントヨーク961は、強磁性体から構成されている。第1のフロントヨーク961を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。
第2の柱状体982は、第2の磁石952と、第2のフロントヨーク962とを含んでいる。
第2の磁石952は、永久磁石から構成されている。第2の磁石952を構成する永久磁石としては、例えば、ネオジム磁石が用いられている。第2の磁石952は、起磁力を発生する。
第2のフロントヨーク962は、強磁性体から構成されている。第2のフロントヨーク962を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。
なお、第1の磁石951及び第2の磁石952は、磁石95と適宜総称される。
図2は、図1のカバー組立体3を裏側から見た斜視図である。第1のポールピース331の底面には、穴3312が形成されている。第2のポールピース332の底面には、穴3322が形成されている。
図3は、図2のカバー組立体3を示す分解斜視図である。溝部35は、第1の端部351と、第2の端部352とを有している。第1の端部351及び第2の端部352のそれぞれの位置は、溝部35の長手方向において互いに離れた位置となっている。
第1のポールピース331は、溝部35の形状に合わせて形成されている。第1のポールピース331の断面は、U字形に形成されている。第1のポールピース331は、第1の端部351の裏側の位置でカバー31に着脱自在に固定されている。第1のポールピース331は、磁化器9に着脱自在である。
第2のポールピース332は、溝部35の形状に合わせて形成されている。第2のポールピース332の断面は、U字形に形成されている。第2のポールピース332は、第2の端部352の裏側の位置でカバー31に着脱自在に固定されている。第2のポールピース332は、磁化器9に着脱自在である。
図4は、図1のコイル組立体7を示す斜視図である。磁気センサ7Aは、センサ本体7A1と、スペーサ7A2とを含んでいる。
センサ本体7A1は、コイルホルダ73と、遮蔽板74と、第1のコイル751と、第2のコイル752とを含んでいる。
コイルホルダ73は、強磁性体から構成されている。コイルホルダ73を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。コイルホルダ73の断面は、U字形に形成されている。コイルホルダ73は、第1のコイル751及び第2のコイル752を保持している。
遮蔽板74は、強磁性体から構成されている。遮蔽板74を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。2つの遮蔽板74の一方は、コイルホルダ73の両側面の一方に配置されている。2つの遮蔽板74の他方は、コイルホルダ73の両側面の他方に配置されている。これにより、2つの遮蔽板74は、コイルホルダ73を挟み込んでいる。
第1のコイル751及び第2のコイル752は、導電性材料から構成されている。第1のコイル751及び第2のコイル752のそれぞれを構成する導電性材料としては、例えば、銅が用いられている。
スペーサ7A2は、非磁性体から構成されている。スペーサ7A2を構成する非磁性体としては、例えば、ステンレス鋼が用いられている。6つのスペーサ7A2のうち、4つのスペーサ7A2は、2つの遮蔽板74に固定されている。6つのスペーサ7A2のうち、2つのスペーサ7A2は、コイルホルダ73に固定されている。
プローブ本体5にカバー組立体3が取り付けられている状態では、スペーサ7A2が磁気センサ7Aと、カバー31との間に介在している。カバー31とコイルホルダ73との間には、スペーサ7A2によって隙間が形成されている。これにより、第1のコイル751及び第2のコイル752がカバー31に接触することが回避されている。
図5は、図4のコイル組立体7をコイルベース71の底面から見た斜視図である。与圧機構7Bは、磁気センサ7Aと磁化器9との間に介在している。具体的には、与圧機構7Bは、磁気センサ7Aとバックヨーク91との間に介在している。与圧機構7Bは、第1の柱状体981と第2の柱状体982との間に配置されている。与圧機構7Bは、スペーサ7A2がカバー31に押し付けられた状態を維持する。与圧機構7Bは、コイルベース71と、弾性ブロック72とを含んでいる。
コイルベース71は、樹脂から構成されている。コイルベース71の長手方向一端面は、第1の柱状体981に接触している。コイルベース71の長手方向他端面は、第2の柱状体982に接触している。これにより、コイル組立体7は、第1の柱状体981と第2の柱状体982とで挟まれた位置に保たれている。
コイルベース71は、第1のベース部711と、第2のベース部712と、中央ベース部713とを含んでいる。第1のベース部711及び第2のベース部712のそれぞれの位置は、コイルベース71の長手方向において互いに離れた位置となっている。中央ベース部713は、第1のベース部711と第2のベース部712との間に位置している。また、コイルベース71には、コイルベース71の厚さ方向において互いに対向する第1ベース面及び第2ベース面が形成されている。
第1のベース部711には、第1ベース面から第2ベース面に達する貫通孔が孔781として形成されている。図示は省略するが、孔781には、第1のコイル751の端部が通されている。
第2のベース部712には、第1ベース面から第2ベース面に達する貫通孔が孔782として形成されている。図示は省略するが、孔782には、第2のコイル752の端部が通されている。
中央ベース部713における第2ベース面には、4つの端子79が固定されている。中央ベース部713における第1ベース面には、磁気センサ7Aが取り付けられている。
4つの端子79は、導電性材料から構成されている。4つの端子79を構成する導電性材料としては、例えば、銅が用いられている。図示は省略するが、4つの端子79のうち、孔781に近い2つの端子79には、孔781に通された第1のコイル751の端部が固定されている。また、図示は省略するが、4つの端子79のうち、孔782に近い他の2つの端子79には、孔782に通された第2のコイル752の端部が固定されている。4つの端子79には、磁気センサ7Aの検知結果を外部に出力させる信号線が接続されている。
4つの弾性ブロック72は、コイルベース71の4つの角部に取り付けられている。4つの弾性ブロック72のそれぞれは、弾性体から構成されている。弾性ブロック72を構成する弾性体としては、例えば、ウレタンが用いられている。4つの弾性ブロック72のそれぞれは、コイルベース71とバックヨーク91との間に配置されている。また、4つの弾性ブロック72のそれぞれは、コイルベース71及びバックヨーク91の間において圧縮されることによって弾性変形している。これにより、4つの弾性ブロック72は、磁気センサ7Aをカバー組立体3に押し付ける弾性復元力を発生している。
図6は、図1の磁化器9を示す斜視図である。第1のヨーク端部911には、第1の柱状体981が固定されている。第1の磁石951は、第1のヨーク端部911と、第1のフロントヨーク961との間に配置されている。第1の磁石951は、一方の磁極面を第1のフロントヨーク961に向けて配置され、他方の磁極面を第1のヨーク端部911に向けて配置されている。第1のフロントヨーク961には、第1の磁石951に接する面と対向する面に第1のダボ971が設けられている。第1のダボ971には、図2及び図3の穴3312が嵌められている。これにより、第1のフロントヨーク961に対する第1のポールピース331の位置が固定されている。即ち、第1のダボ971は、磁化器9に対するカバー組立体3の位置決めを行う。
第2のヨーク端部912には、第2の柱状体982が固定されている。第2の磁石952は、第2のヨーク端部912と、第2のフロントヨーク962との間に配置されている。第2の磁石952は、一方の磁極面を第2のヨーク端部912に向けて配置され、他方の磁極面を第2のフロントヨーク962に向けて配置されている。第2のフロントヨーク962には、第2の磁石952に接する面と対向する面に第2のダボ972が設けられている。第2のダボ972には、図2及び図3の穴3322が嵌められている。これにより、第2のフロントヨーク962に対する第2のポールピース332の位置が固定されている。即ち、第2のダボ972は、磁化器9に対するカバー組立体3の位置決めを行う。
第1の磁石951及び第2の磁石952のそれぞれは、バックヨーク91の長手方向において互いに離して配置されている。これにより、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれは、バックヨーク91の長手方向において互いに離して配置されている。磁気センサ7Aは、バックヨーク91の長手方向において第1のポールピース331と、第2のポールピース332との間に配置されている。
図7は、図6の磁化器9を示す分解斜視図である。可動ヨーク94は、強磁性体から構成されている。可動ヨーク94を構成する強磁性体としては、例えば、鉄が用いられている。可動ヨーク94は、減磁ヨーク部941と、短絡ヨーク部942と、接合部943とを含んでいる。
バックヨーク91には、切欠き部92が設けられている。切欠き部92は、第1のヨーク端部911の端面からヨーク中央部913に向けて形成されている。切欠き部92の断面は、矩形に形成されている。切欠き部92は、減磁ヨーク部941及び接合部943が挿入可能な形状及び大きさに形成されている。
第1のヨーク端部911には、バックヨーク91の短手方向に第1のヨーク端部911を貫通する2個の貫通孔が孔98として形成されている。
減磁ヨーク部941の断面は、矩形に形成されている。減磁ヨーク部941には、接触面9411が形成されている。
短絡ヨーク部942の断面は、矩形に形成されている。短絡ヨーク部942には、両極接触面9421が形成されている。
減磁ヨーク部941と短絡ヨーク部942とは、接合部943を介して互いに繋がっている。この例では、短絡ヨーク部942が減磁ヨーク部941に対して傾斜している。減磁ヨーク部941と短絡ヨーク部942とがなす角度は、鈍角となっている。接合部943には、貫通孔が孔944として形成されている。
バックヨーク91には、支持軸93が設けられている。支持軸93は、接合部943が切欠き部92に配置された状態で孔944及び2個の孔98のそれぞれに通されている。これにより、可動ヨーク94は、支持軸93を中心に回転自在になっている。
可動ヨーク94が支持軸93を中心に回転し、可動ヨーク94の位置が変更されることにより、接触面9411の一部は、第1の磁石951の磁極面のうち、第1のヨーク端部911に向いている磁極面と接する。可動ヨーク94が支持軸93を中心に回転し、可動ヨーク94の位置が変更されることにより、両極接触面9421の一部は、第1の磁石951の両方の磁極と接する。
つまり、短絡ヨーク部942は、支持軸93を中心とする可動ヨーク94の回転により、開放位置POと、短絡位置PSとの間を移動自在になっている。減磁ヨーク部941は、支持軸93を中心とする可動ヨーク94の回転により、通常位置PNと、減磁位置PDとの間を移動自在になっている。
図8は、図7の短絡ヨーク部942が開放位置POに配置されている場合の磁束Fを説明する概念図である。図8においては、図示の都合上、溝部35の断面形状部分がハッチングで示されている。図8の例では、磁気回路FCは、磁化器9と、第1のポールピース331と、第2のポールピース332とから形成されている。
開放位置POは、両極接触面9421が第1の磁石951から離れた位置である。
短絡ヨーク部942が開放位置POに位置する場合、減磁ヨーク部941は、通常位置PNに位置する。通常位置PNは、減磁ヨーク部941が切欠き部92に挿入された位置である。
減磁ヨーク部941が通常位置PNに配置されている場合、減磁ヨーク部941は、磁気回路FCの一部に含まれている。これにより、第1の柱状体981、第1のポールピース331、第2のポールピース332、第2の柱状体982、バックヨーク91及び減磁ヨーク部941を通る磁束Fが発生する。
短絡ヨーク部942が開放位置POに配置されている場合、両極接触面9421が第1の磁石951の両極に接触しない。
図9は、図7の短絡ヨーク部942が短絡位置PSに配置されている場合の磁束Fを説明する概念図である。
短絡位置PSは、両極接触面9421が開放位置POよりも第1の磁石951に近い位置である。
短絡ヨーク部942が短絡位置PSに位置する場合、減磁ヨーク部941は、減磁位置PDに位置する。減磁位置PDは、減磁ヨーク部941が切欠き部92から外れた位置である。
減磁ヨーク部941が減磁位置PDに配置されている場合、減磁ヨーク部941が通常位置PNに配置されている場合と比べ、切欠き部92では、磁気回路FCに含まれている強磁性体としての減磁ヨーク部941が占める部位の割合は減少する。これにより、減磁ヨーク部941が減磁位置PDに配置されている場合、減磁ヨーク部941が通常位置PNに配置されている場合と比べ、第1の柱状体981、第1のポールピース331、第2のポールピース332、第2の柱状体982、バックヨーク91及び減磁ヨーク部941を通る磁束Fの磁束量は減少する。
短絡ヨーク部942が短絡位置PSに配置されている場合、両極接触面9421が第1の磁石951の両極に接触する。これにより、第1の柱状体981、短絡ヨーク部942及び接合部943を通る磁束FSが発生する。この結果、第1のポールピース331、第2のポールピース332及び磁化器9を通る磁束Fの磁束量は減少する。
可動ヨーク94の状態は、短絡ヨーク部942が開放位置POに位置し、かつ減磁ヨーク部941が通常位置PNに位置する図8に示す第1の状態になり得る。また、可動ヨーク94の状態は、短絡ヨーク部942が短絡位置PSに位置し、かつ減磁ヨーク部941が減磁位置PDに位置する図9に示す第2の状態になり得る。
よって、可動ヨーク94の状態は、第1の状態と、第2の状態とのいずれか一方の状態になっている。可動ヨーク94の状態は、可動ヨーク94が支持軸93を中心として回転することにより、第1の状態と、第2の状態との間で変化する。
図10は、図8の溝部35にワイヤロープ2が配置された状態を示す図である。カバー31は、ワイヤロープ2の通過方向WDに沿って配置されている。ワイヤロープ探傷装置によってワイヤロープ2の探傷検査が行われるときには、溝部35の長手方向に沿った通過方向WDにワイヤロープ2がプローブ1に対して移動する。プローブ1は、ワイヤロープ2を溝部35に接触させながら計測を実施する。
図10の例では、第1の磁石951の極性の向きが第1のヨーク端部911から第1のフロントヨーク961を介して第1のポールピース331に向かう向きとなっている。また、図10の例では、第2の磁石952の極性の向きが第2のポールピース332から第2のフロントヨーク962を介して第2のヨーク端部912に向かう向きとなっている。
つまり、第1の磁石951の極性は、第2の磁石952の極性と逆向きとなっている。よって、ワイヤロープ2が溝部35に配置された状態では、第1の磁石951及び第2の磁石952は、第1のポールピース331、ワイヤロープ2の一部、第2のポールピース332及び磁化器9から構成された磁気回路FCCを通る磁束Fを発生する。
これにより、ワイヤロープ2が溝部35に配置された状態では、ワイヤロープ2のうち、第1のポールピース331に対向する部分と、第2のポールピース332に対向する部分との間の区間Wでワイヤロープ2が磁化される。ワイヤロープ2では、第1の磁石951及び第2の磁石952により磁束Fがワイヤロープ2の長手方向に沿って通る。
つまり、磁化器9は、ワイヤロープ2の一部を通る磁束Fを発生する。第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれは、磁化器9で発生した磁束Fをワイヤロープ2に導く。
図10に示すように、ワイヤロープ2のうち、磁束Fが通っている部分に損傷部BWがあると、損傷部BWの周囲でワイヤロープ2から磁束Fの一部が漏洩磁束LFとして漏洩する。
ワイヤロープ2をプローブ1に対して移動させた場合、第1のコイル751及び第2のコイル752は、漏洩磁束LFと鎖交する。よって、漏洩磁束LFに応じた信号である誘起電圧が、第1のコイル751及び第2のコイル752に発生する。これにより、磁気センサ7Aは、磁束Fのうちワイヤロープ2から漏洩する漏洩磁束LFを検知する。
図11は、図10の外周側磁気回路FCoの磁束Fo及び内周側磁気回路FCiの磁束Fiを説明する概念図である。また、図12は、図11のXII−XII線に沿った断面図である。ワイヤロープ2は、心綱21と、心綱21の周りに一定の撚りピッチTwで撚り合わされた複数のストランド22とから構成されている。
図11に示すように、カバー31の長手方向における第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれの寸法は、ポールピース幅L1として表す。また、第1のポールピース331と第2のポールピース332との間の距離は、ポールピース間距離L2として表す。
ワイヤロープ探傷装置のSN比を向上させるには、ワイヤロープ2内の磁束密度を均一化させることが考えられる。磁石95の起磁力、ワイヤロープ2の透磁率及び第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれの断面形状が一定である場合、ワイヤロープ2内の磁束密度の均一さは、磁気回路FCの長さと、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれに対向する各ストランド22の対向面積とで決定される。
ここで、磁気回路FCの内周部は、内周側磁気回路FCiとして表す。内周側磁気回路FCiを通る磁束Fは、磁束Fiとして表す。磁気回路FCの外周部は、外周側磁気回路FCoとして表す。外周側磁気回路FCoを通る磁束Fは、磁束Foとして表す。
内周側磁気回路FCiの経路長は、外周側磁気回路FCoの経路長に比べて短い。よって、内周側磁気回路FCiの磁気抵抗は、外周側磁気回路FCoの磁気抵抗よりも小さい。
また、図12に示すように、ワイヤロープ2の断面において、心綱21の中心軸Oと、溝部35の最深点353とを通る直線は、仮想直線VL1として表す。さらに、仮想直線VL1上において、中心軸Oから溝部35の最深点353へ延びる直線は、基準線BPLとして表す。また、ワイヤロープ2の断面において、ワイヤロープ2における周方向の位置は、基準線BPLに対する角度によって表す。従って、ワイヤロープ2における基準線BPL上の位置は、0°方向の位置となる。
さらに、図12において、基準線BPL上から中心軸Oを中心として反時計方向へ進んだ位置は正方向の位置として表し、基準線BPL上から中心軸Oを中心として時計方向へ進んだ位置は負方向の位置として表す。従って、例えば、中心軸Oを通り仮想直線VL1に直交する直線を仮想直線VL2とした場合、仮想直線VL2上において中心軸Oから図12の右側へ延びる直線上の位置は+90°方向の位置として表し、仮想直線VL2上において中心軸Oから図12の左側へ延びる直線上の位置は−90°方向の位置として表す。また、仮想直線VL1上において中心軸Oから最深点353側とは反対側へ延びる直線上の位置は、基準線BPLからの反時計方向の位置として特定する場合に+180°方向の位置として表し、基準線BPLからの時計方向の位置として特定する場合に−180°方向の位置として表す。
図12においては、磁束Fiは、ワイヤロープ2の周方向の位置のうち、0°方向の位置に集中する。一方、磁束Foは、ワイヤロープ2の周方向の位置のうち、+180°方向又は−180°方向の位置に集中する。
図13は、磁気回路FCの長さの違いによるワイヤロープ2の断面における磁束Fの磁束密度の分布の傾向を説明する図である。内周側磁気回路FCiの磁気抵抗は、外周側磁気回路FCoの磁気抵抗よりも小さい。上述したように、磁束Fiの磁束密度は、磁束Foの磁束密度よりも大きい。よって、XII−XII線に沿った断面における磁束Fの磁束密度の分布は、0°方向の位置から+180°方向又は−180°方向の位置になるほど小さくなる傾向がある。
図14は、図12の溝部35を介して第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれと対向するストランド22の対向面積の違いによるワイヤロープ2の断面における磁束Fの磁束密度の分布の傾向を説明する図である。
溝部35を介して第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれと対向するストランド22の対向面積は、ポールピース間距離L2を固定した状態でポールピース幅L1を増やすほど、+180°方向又は−180°方向の位置に集中して大きくなる傾向がある。よって、この場合、+180°方向又は−180°方向の位置に磁束Fが集まる傾向がある。
また、溝部35を介して第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれと対向するストランド22の対向面積は、ポールピース幅L1を固定した状態でポールピース間距離L2を増やすほど、+180°方向又は−180°方向の位置に集中して大きくなる傾向がある。よって、この場合でも、+180°方向又は−180°方向の位置に磁束Fが集まる傾向がある。
よって、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれと対向するストランド22の対向面積の違いに基づいて磁束Fの磁束密度の分布を検討した場合、図14に示すように、XII−XII線に沿った断面における磁束Fの磁束密度の分布は、0°方向の位置から+180°方向又は−180°方向の位置になるほど大きくなる傾向がある。
図15は、図11のポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせが最適化された磁束Fの磁束密度の分布の傾向を説明する図である。図15に示すように、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせが最適化されることにより、磁束Fの磁束密度が均一化されている。
ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の最適な組み合わせとは、XII−XII線に沿った断面における磁束Fの磁束密度の最大値と最小値との差が、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせの中で最小となるポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせである。
ところが、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の最適な組み合わせは、ワイヤロープ2の外径と、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwとに応じて変わる。
よって、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2は、ワイヤロープ2の外径と、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwとに応じて決定されている。
図16は、図12のワイヤロープ2の断面において図11のポールピース幅L1及びポールピース間距離L2に応じた磁束Fの磁束密度の最大値と最小値との差を説明する図である。図16の例では、ワイヤロープ2の外径を一定にさせた状態において、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwをさまざまな値に変えたときの磁束Fの磁束密度を磁界解析した結果が示されている。図16の例では、ポールピース幅L1がTw/4であって、ポールピース間距離L2が3・Tw/8であるとき、磁束Fの磁束密度の最大値と最小値との差が最小となるポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせが示されている。
ここで、ワイヤロープ2におけるストランド22の数はNとして表す。
ポールピース幅L1と、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwとの関係は次のように表す。
ポールピース幅L1は、Tw/4以上、Tw/4+Tw/N以下である。
ポールピース間距離L2と、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwとの関係は次のように表す。
ポールピース間距離L2は、3・Tw/8以上、3・Tw/8+Tw/N以下である。
図17は、図1のプローブ1によるワイヤロープ2の探傷検査の結果を端末装置501に組み込んで使用するシステム構成例を示す図である。ワイヤロープ探傷装置は、図17に示すように、ワイヤロープ2の損傷をプローブ1が検出するものである。ワイヤロープ2は、例えば、エレベータのかごを吊り下げるものである。なお、ワイヤロープ2は、クレーンに使用されてもよい。
プローブ1は、ワイヤロープ2に対して例えば通過方向WDに沿って移動しているときに素線の損傷を検出する。プローブ1は、ケーブルを介して、例えば、アナログ信号であるセンサ信号をAD変換器301に供給する。AD変換器301は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。AD変換器301により変換されたデジタル信号は、端末装置501に入力される。端末装置501としては、例えば、パソコンが用いられる。端末装置501は、AD変換器301から入力されたデジタル信号に各種信号処理を施すことにより、素線の損傷の有無を判定する。また、端末装置501は、素線の損傷の有無の判定結果を表示する。
図18は、図1のプローブ1によるワイヤロープ2の探傷検査の結果を判定器401に組み込むことにより、判定器401の処理内容をデータロガー601に供給するシステム構成例を示す図である。プローブ1は、ケーブルを介して、例えば、アナログ信号から構成されたセンサ信号を判定器401に供給する。判定器401は、マイコンが搭載されている。判定器401は、専用ハードウェアである。判定器401は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。判定器401は、変換したデジタル信号に各種信号処理を施すことにより、素線の損傷の有無を判定する。また、判定器401は、素線の損傷の有無の判定結果を報知する。
なお、判定器401は、内部で処理した各種信号をアナログ信号又はデジタル信号として外部装置に供給可能である。外部装置としては、例えば、データロガー601が用いられる。データロガー601は、判定器401からアナログ信号又はデジタル信号が入力されることで、波形の表示が可能である。また、データロガー601は、判定器401の処理内容を記録可能である。
図19は、図1のプローブ1によるワイヤロープ2の探傷検査の結果を判定器401に組み込むことにより、判定器401の処理内容をエレベータ制御盤701に供給するシステム構成例を示す図である。エレベータ制御盤701は、判定器401からデジタル信号が入力されることで、どの物件のどのワイヤロープ2が断線しているか等の監視情報を中央監視センターへ伝達可能である。
以上の説明から、この発明に係るワイヤロープ探傷装置は、プローブ本体5と、プローブ本体5に着脱自在に設けられているカバー組立体3と、を備えている。プローブ本体5は、ワイヤロープ2の一部を通る磁束Fを発生する磁化器9と、磁束Fのうちワイヤロープ2から漏洩する漏洩磁束LFを検知する磁気センサ7Aと、を有している。カバー組立体3は、プローブ本体5を覆っておりワイヤロープ2の通過方向WDに沿って配置されるカバー31を有している。カバー組立体3は、カバー31に設けられ、磁化器9に着脱自在な第1のポールピース331を有している。カバー組立体3は、第1のポールピース331からカバー31の長手方向へ離れた位置でカバー31に設けられ、磁化器9に着脱自在な第2のポールピース332を有している。
換言すれば、カバー組立体3は、プローブ本体5から取り外しが自在である。よって、プローブ1によりワイヤロープ2を探傷するときにプローブ1による探傷対象であるワイヤロープ2の形状が以前とは異なっていた場合には以下のようになされることが可能になる。
プローブ本体5に対してカバー組立体3を交換することにより、探傷対象であるワイヤロープ2に応じたカバー組立体3を探傷検査に用いることができる。これにより、ワイヤロープ探傷装置のSN比を向上させることができる。また、プローブ本体5に磁気センサ7Aが含まれていることから、形状が異なる複数のワイヤロープ2に対して探傷検査を行う場合でも、磁気センサ7Aを交換せずに探傷検査を行うことができる。従って、ワイヤロープ探傷装置の高コスト化を抑制することができる。これにより、ワイヤロープ探傷装置の高コスト化を抑制しながら、ワイヤロープ探傷装置のSN比を向上させることができる。
また、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2は、ワイヤロープ2のストランド22の撚りピッチTwに応じて決定されている。
よって、ワイヤロープ2の形状に応じた第1のポールピース331及び第2のポールピース332を用いることができる。従って、第1のポールピース331と第2のポールピース332との間の区間Wの間にあるワイヤロープ2の磁束密度の不均衡を低減させることができる。
また、ポールピース幅L1は、Tw/4以上、Tw/4+Tw/N以下である。ポールピース間距離L2は、3Tw/8以上、3Tw/8+Tw/N以下である。なお、ポールピース幅L1及びポールピース間距離L2のそれぞれと、撚りピッチTwとの関係は、ワイヤロープ2の断面の磁束密度の磁界解析から導かれている。
よって、ワイヤロープ探傷装置は、第1のポールピース331と第2のポールピース332との間の区間Wの間にあるワイヤロープ2の磁束密度の最大値と最小値との差を最小化するポールピース幅L1及びポールピース間距離L2の組み合わせを選択させることができる。従って、第1のポールピース331と第2のポールピース332との間の区間Wの間にあるワイヤロープ2の磁束密度の不均衡をさらに確実に低減させることができる。
また、プローブ本体5は、磁気センサ7Aと磁化器9との間に介在しており、磁気センサ7Aがカバー31に押し付けられた状態を維持する与圧機構7Bを有している。
よって、ワイヤロープ探傷装置は、磁気センサ7Aとカバー31との密着性を高めることができる。従って、プローブ1によりワイヤロープ2の探傷検査が行われているとき、カバー31、第1のコイル751及び第2のコイル752のそれぞれの相対的な位置ずれを抑制することができる。これにより、ワイヤロープ2の損傷部BWの位置をより正確に特定することができる。
また、磁化器9は、磁束Fを発生する磁石95と、磁石95が設けられており、磁束Fが通るバックヨーク91と、短絡ヨーク部942を含み、短絡ヨーク部942とバックヨーク91とで磁気回路FCの一部を形成する可動ヨーク94とを有している。短絡ヨーク部942は、磁石95から離れた開放位置POと、開放位置POよりも磁石95に近い短絡位置PSとの間で磁石95に対して移動自在となっている。可動ヨーク94の状態は、短絡ヨーク部942が開放位置POに位置する第1の状態と、短絡ヨーク部942が短絡位置PSに位置する第2の状態とのいずれか一方の状態になっている。
よって、短絡ヨーク部942は、磁石95から離れた開放位置POと、開放位置POよりも磁石95に近い短絡位置PSとのいずれか一方に配置される。従って、短絡ヨーク部942を短絡位置PSに移動させることにより、磁気回路FCに生じる磁束Fを減少させることができる。これにより、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれを吸引する磁石95の吸引力を低減させることができる。この結果、カバー組立体3がプローブ本体5から外れやすくすることができ、カバー組立体3の交換を容易にすることができる。
また、磁化器9は、磁束Fを発生する磁石95と、磁石95が設けられており、磁束Fが通るバックヨーク91と、減磁ヨーク部941を含み、減磁ヨーク部941とバックヨーク91とで磁気回路FCの一部を形成する可動ヨーク94とを有している。バックヨーク91には、減磁ヨーク部941が挿入可能な切欠き部92が設けられている。減磁ヨーク部941は、切欠き部92に挿入された通常位置PNと、切欠き部92から外れた減磁位置PDとの間でバックヨーク91に対して移動可能となっている。可動ヨーク94の状態は、減磁ヨーク部941が通常位置PNに位置する第1の状態と、減磁ヨーク部941が減磁位置PDに位置する第2の状態とのいずれか一方の状態になっている。
よって、減磁ヨーク部941は、切欠き部92に挿入された通常位置PNと、切欠き部92から外れた減磁位置PDとのいずれか一方に配置される。従って、減磁ヨーク部941を減磁位置PDに移動させることにより、磁気回路FCに生じる磁束Fを減少させることができる。これにより、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれを吸引する磁石95の吸引力を低減させることができる。この結果、カバー組立体3がプローブ本体5から外れやすくすることができ、カバー組立体3の交換を容易にすることができる。
また、可動ヨーク94は、バックヨーク91に設けられた支持軸93を中心に回転自在になっている。可動ヨーク94の状態は、可動ヨーク94が支持軸93を中心として回転することにより、第1の状態と、第2の状態との間で変化する。
よって、可動ヨーク94の位置を簡易な構成で変更させることができる。従って、第1のポールピース331及び第2のポールピース332のそれぞれを吸引する磁石95の吸引力を低コストで低減させることができる。
実施の形態においては、可動ヨーク94が支持軸93を中心に回転自在になっている一例について説明したが、特にこれに限定されるものではない。例えば、可動ヨーク94はバックヨーク91に着脱自在に設けられていてもよい。これにより、バックヨーク91から取り外した可動ヨーク94を第1の磁石951の磁極の両極を短絡させる短絡位置PSに取り付けることができる。
また、実施の形態においては、可動ヨーク94が短絡ヨーク部942を含む一例について説明したが、特にこれに限定されるものではない。可動ヨーク94は短絡ヨーク部942を含まなくてもよい。
また、実施の形態においては、可動ヨーク94が減磁ヨーク部941を含む一例について説明したが、特にこれに限定されるものではない。可動ヨーク94は減磁ヨーク部941を含まなくてもよい。
2 ワイヤロープ、22 ストランド、3 カバー組立体、31 カバー、331 第1のポールピース、332 第2のポールピース、5 プローブ本体、7A 磁気センサ、7A1 センサ本体、7A2 スペーサ、7B 与圧機構、9 磁化器、91 バックヨーク、92 切欠き部、93 支持軸、94 可動ヨーク、941 減磁ヨーク部、942 短絡ヨーク部、95 磁石、L1 ポールピース幅、L2 ポールピース間距離、PO 開放位置、PS 短絡位置、PN 通常位置、PD 減磁位置、FC 磁気回路、Tw 撚りピッチ、WD 通過方向。

Claims (7)

  1. プローブ本体と、
    前記プローブ本体に着脱自在に設けられているカバー組立体と、
    を備え、
    前記プローブ本体は、
    ワイヤロープの一部を通る磁束を発生する磁化器と、
    前記磁束のうち前記ワイヤロープから漏洩する漏洩磁束を検知する磁気センサと、
    を有しており、
    前記カバー組立体は、
    前記プローブ本体を覆っており前記ワイヤロープの通過方向に沿って配置されるカバーと、
    前記カバーに設けられ、前記磁化器に着脱自在な第1のポールピースと、
    前記第1のポールピースから前記カバーの長手方向へ離れた位置で前記カバーに設けられ、前記磁化器に着脱自在な第2のポールピースと、
    を有しているワイヤロープ探傷装置。
  2. 前記カバーの長手方向における前記第1のポールピース及び前記第2のポールピースのそれぞれの寸法をポールピース幅L1とし、前記第1のポールピースと前記第2のポールピースとの間の距離をポールピース間距離L2とすると、
    前記ポールピース幅L1及び前記ポールピース間距離L2は、前記ワイヤロープのストランドの撚りピッチTwに応じて決定されている請求項1に記載のワイヤロープ探傷装置。
  3. 前記ワイヤロープにおける前記ストランドの数をNとすると、
    前記ポールピース幅L1は、Tw/4以上、Tw/4+Tw/N以下であり、
    前記ポールピース間距離L2は、3Tw/8以上、3Tw/8+Tw/N以下である請求項2に記載のワイヤロープ探傷装置。
  4. 前記プローブ本体は、
    前記磁気センサと前記磁化器との間に介在している与圧機構、
    を有しており、
    前記与圧機構は、前記磁気センサが前記カバーに押し付けられた状態を維持する請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のワイヤロープ探傷装置。
  5. 前記磁化器は、
    前記磁束を発生する磁石と、
    前記磁石が設けられており、前記磁束が通るバックヨークと、
    短絡ヨーク部を含み、前記短絡ヨーク部と前記バックヨークとで磁気回路の一部を形成する可動ヨークと、
    を有しており、
    前記短絡ヨーク部は、前記磁石から離れた開放位置と、前記開放位置よりも前記磁石に近い短絡位置との間で前記磁石に対して移動自在となっており、
    前記可動ヨークの状態は、前記短絡ヨーク部が前記開放位置に位置する第1の状態と、前記短絡ヨーク部が前記短絡位置に位置する第2の状態とのいずれか一方の状態になっている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のワイヤロープ探傷装置。
  6. 前記磁化器は、
    前記磁束を発生する磁石と、
    前記磁石が設けられており、前記磁束が通るバックヨークと、
    減磁ヨーク部を含み、前記減磁ヨーク部と前記バックヨークとで磁気回路の一部を形成する可動ヨークと、
    を有しており、
    前記バックヨークには、前記減磁ヨーク部が挿入可能な切欠き部が設けられており、
    前記減磁ヨーク部は、前記切欠き部に挿入された通常位置と、前記切欠き部から外れた減磁位置との間で前記バックヨークに対して移動可能となっており、
    前記可動ヨークの状態は、前記減磁ヨーク部が前記通常位置に位置する第1の状態と、前記減磁ヨーク部が前記減磁位置に位置する第2の状態とのいずれか一方の状態になっている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のワイヤロープ探傷装置。
  7. 前記可動ヨークは、前記バックヨークに設けられた支持軸を中心に回転自在になっており、
    前記可動ヨークの状態は、前記可動ヨークが前記支持軸を中心として回転することにより、前記第1の状態と、前記第2の状態との間で変化する請求項5又は請求項6に記載のワイヤロープ探傷装置。
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