JP2021080649A - 簡易建物 - Google Patents
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Abstract
Description
このような簡易建物では、側面パネルの上下桟などの横枠が、支柱の側面に取付けられたブラケットによって支持される構造であるため、簡易建物の内側にブラケットが露出し、簡易建物のデザインを損ねてしまうという問題があった。
その上、屋根の下面側と側面パネルの上端側との間に隙間が生じやすく、この隙間から簡易建物の内側に雨風が吹込んでしまうという問題があり、しかも、隙間の存在によって簡易建物のデザインを損ねてしまうという問題があった。
このことから、簡易建物の内側への雨風の吹込みを抑制できると共に、良好なデザインを備えた簡易建物が求められていた。
本実施形態で示す簡易建物Aは、図1および図2に示すように、屋根1および複数の側面パネル2からなる側面パネル体2Aを備えたものである(例えば、カーポートやサイクルポート等)。
屋根1は、図1および図2に示すように、地面Gに立設された左右の支柱3と、支柱3の上端に架設された梁4とで門型に形成されたフレームFに支持されている。
フレームFは、図1において、前後に2組立設されており、フレームFの間には、補助支柱(支柱)3aが立設されている。
側面パネル体2Aは、図1および図2に示すように、簡易建物Aの両側部の略全域をカバーするように配置されており、梁4および補助支柱3aに設けられたブラケット5aと、支柱および補助支柱3aに設けられたブラケット5bを介して取付けられた上桟6aと下桟6bとの間で支持されている。
なお、以下の説明において、図1に示すように、簡易建物Aの屋根1の端部が高い側を前側とし、低い側を後側とする。
また、図2に示すように、簡易建物Aにおける屋根1に覆われている側を内側とし、側面パネル体2Aを境として内側と反対側を外側とする。
また、各図において「内側」と「外側」、「前側」と「後側」を記載している。
側面パネル2は、図3〜図6に示すように、上下額縁20、21と前後方立22、23により枠組みされた枠体2aにパネル24が支持されてなるユニットとしたものであり、上桟6aと下桟6bとの間にけんどん方式で嵌合されている。
上額縁20は、図4(a)、図6(a)(b)に示すように、上面部20aにパネル24およびパネル24の外周に配されたグレージングチャンネル240を呑み込む凹部200aを有している。
また、上額縁20は、前後方立22,23の外側の見付面25aと対面するように固定面20bが設けられており、この固定面20bからビスb10をねじ込むようにされている。
固定面20bの上方には、見込方向の外側に向かって突設された保持突起20cを有し、一方上面部20aの最も内側の端部には、内側方向に向かって傾斜するように垂下状に設けられた弾性面20dを有している。
保持突起20cは、図4(a)に示すように、ねじ込まれたビスb10の頭よりも外側に位置しており、ビスb10の頭が保持突起20cの最も外側の面から突出しないようにすることで、ビスb10が引っ掛かることなく、側面パネル2を上桟6aにスムースに嵌合することができるようにされている。
弾性面20dは、図4(a)に示すように、下端が前後方立22、23の上面よりも上側に位置していると共に、上桟6aに嵌合してビスb1で固着された状態で、上桟6aの嵌合凹部61a内における内側の見付面610aに圧接されて外側方向に変形する力が生じる。
そして、弾性面20dには、外側方向に変形する力に対して戻ろうとする反力が生じ、この反力が保持突起20cを上桟6aの嵌合凹部61a内における外側の見付面620aに押し付ける力として作用するため、側面パネル2を上桟6aの嵌合凹部61a内において、ガタツキなく嵌合することができる。
上額縁20と前後方立22、23とは、上額縁20の固定面20bの外側の見付面200から前後方立22,23の外側の見付面25aに見込方向にビスb10をねじ込むことによって連結されている。
下額縁21は、図6(a)(b)に示すように、前後方立22、23の間に水平状態で配置されている。
上額縁20と前後方立22、23とは、下額縁21と前後方立22、23の外周側の見込面22a、23aから下額縁21に見付方向からビスb11をねじ込むことによって連結されている。
この段差は、前後方立22、23に対して上額縁20を載せることによって、上額縁20を上桟6aの傾斜に沿う所定の角度で傾斜させるためのものである。
前後方立22、23の長さは、上額縁20が載せられたときに、上額縁20を前述した所定の角度で傾斜させる段差を生じさせる長さとして設定されている。
また、ビスb10を見込方向にねじ込む連結構造は、前後方立22、23を同じ長さとして上額縁20を水平とした略長方形の側面パネル2を形成する場合でも用いることができる(図示せず)。
すなわち、側面パネル2は、屋根1および上桟6aの傾斜角度に応じた上額縁20の傾斜角度を容易に設定できるので、屋根1および上桟6aの多様な傾斜角度に対応した側面パネル2の形成が容易にできる。
また、側面パネル2は、上下額縁20、21と前後方立22,23とからなる枠体2aにパネル24が支持されてなるユニットであるので、上下桟6a、6bに対して額縁や方立等を設けることなく嵌合することができる。
具体的には、下額縁21における外側に面する見付面25a側の下桟6bから露出する部位にのみ傾斜面部21aが形成されていると共に、下額縁21における内側に面する見付面26a側に鉛直方向に設けられた直線面部21bが形成されたものであり、図2に示すように、図示において左側の側面パネル2と右側の側面パネル2とは、外側に傾斜面部21aが位置する左右対称となるように配置される。
すなわち、左側の側面パネル2と右側の側面パネル2は、互いに長い側が前方立22とし、互いの上額縁20および下額縁21の向きが左右対称となるように、垂直軸で180度回転させて前後方立22、23に取付けることで、左仕様の側面パネル2と右仕様の右側の側面パネル2とを形成することができる。
また、下桟6bの外側から露出する下額縁21の傾斜面21aによって、パネル24から流れ落ちる水が下額縁21上に残り難くすることができる。
また、下桟6bに呑み込まれる部分に相当する後方立22と前方立23の下部側の見付面25aおよび見付面26aに、それぞれねじ止め孔27bが設けられている。
ねじ止め孔27a、27bは、図4(a)(b)および図6(a)(b)に示すように、見付面25aと見付面26aとにわたる見込方向を軸として、見付面25aおよび見付面26aの上部と下部とにそれぞれ2か所ずつ配置されている。
また、見付面25aと見付面26aで対面するねじ止め孔27a、27bが同軸となるように配置され、且つ上下のねじ止め孔27a、27bの径方向の中心線が、同一の鉛直線上に位置するように配置されている。
また、ねじ止め孔27bは、外側を向くねじ止め孔27bにはビスb1がねじ込まれず、内側を向くねじ止め孔27bが下桟6bに固定するためのねじ孔となっている。
このため、前後方立22、23を左右に反転させた場合、外側を向くねじ止め孔27aがビスb10のねじ孔となり、内側を向くねじ止め孔27aが上桟6aに固定するためのねじ孔となり、ビスb1がねじ込まれていなかったねじ止め孔27bが下桟6bに固定するためのねじ孔となる。
このため、前述のように形成した左側の側面パネル2と右側の側面パネル2を、それぞれ左右の上桟6aおよび下桟6bに嵌合した場合でも、ねじ止め孔27aおよびねじ止め孔27bが、上桟6aおよび下桟6bに設けられたねじ止め孔60aおよびねじ止め孔60bと同軸となる。
したがって、左右の側面パネル2の各部品を共有できると共に、上桟6aおよび下桟6bに新たなねじ止め孔を設けることなく、側面パネル2を上桟6aおよび下桟6bにねじ止めできる。
また、前後方立22、23は、それぞれ、左右勝手および上下勝手なく、左右反転および上下反転させても、同様の形態の方立として使用することができると共に、ねじ止め孔27a、27bが上桟6aおよび下桟6bに呑み込まれるため、ねじ止め孔27a、27bが露出することがない。
嵌合部7aおよび被嵌合部7b並びに位置決め突起部7cは、後方立22および前方立23の上下方向の全長にわたるように設けられている。
嵌合部7aおよび被嵌合部7b並びに位置決め突起部7cは、図5(a)に示すように、側面パネル2が上下桟6a、6bに嵌合されたとき、前後方向で隣り合う側面パネル2同士の後方立22と前方立23とがそれぞれの見込面22a、23aで対面し、対面状態において嵌合部7aが被嵌合部7bに嵌合すると共に、位置決め突起部7cの先端が後方立22の見込面22aに当接するようにされている。
また、側面パネル2が上下桟6a、6bに嵌合されたとき、図5(a)に示すように、隣り合う側面パネル2の対面する後方立22の見込面22aと前方立23の見込面23aとの間に、後述する排水経路Sの一部を構成する隙間S1が確保される。
嵌合部7aと位置決め突起部7cの突出長さは、図5(a)に示すように、嵌合部7aが被嵌合部7bに嵌合すると共に、位置決め突起部7cが後方立22の見込面22aに当接したとき、後方立22と前方立23との間に隙間S1を確保できる長さとして設定されている。
これによって、図1に示すように、側面パネル2の上下方向の長さを屋根1から地面G近くにわたる範囲を覆う長さにしたとしても、嵌合部7aが被嵌合部7bに嵌合することによる上下方向の強度確保によって、側面パネル2に補強のための中桟等を設ける必要がなく、側面パネル2を縦長のパネル24のみでされたような意匠とすることができる。
また、側面パネル2の外側の見付面25aおよび内側の見付面26aにおいて、嵌合部7aおよび位置決め突起部7cによって隙間S1が塞がれているため、雨や雪あるいは結露等によって生じる水の入り込みを抑制することができる。
また、嵌合部7aと位置決め突起部7cのいずれの側が外側に配置される場合でも、側面パネル2の外側の見付面25aおよび内側の見付面26aで隙間S1を塞いでいるので、簡易建物Aの内側への水の入り込みを抑制できる。
また、嵌合部7aおよび位置決め突起部7cによる外側と内側とにそれぞれ面する二重の防水構造となるため、簡易建物Aの内側への水の入り込みの抑制について効果的である。
隙間S1は、隣り合う側面パネル同士の間に入り込だ前述の水を滞留させずに、後述の排水経路Sに流れ落ちやすくするためのものであり、万が一水が入り込んだ場合でも、排水経路Sに流し落とすことができるため、簡易建物Aの内側への水の入り込みの抑制に効果的である。
上桟6aは、図3および図4(a)、図7、図10、図11に示すように、梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aに固着されたブラケット5aを介して固定され、下桟6bは、図3および図4(b)、図9に示すように、支柱3の左右の見込面30および補助支柱3aの左右の見込面31aに固着されたブラケット5bを介して固定されている。
上桟6aと下桟6bとは、図4(a)(b)、図7、図8に示すように、支柱3の外側の見付面31側および補助支柱3aの外側の見付面32a側に位置していると共に、側面パネル2の上部側が嵌合される上桟6aの嵌合凹部61aと、側面パネル2の下部側が嵌合される下桟6bの嵌合凹部61bとが、上下方向で正対するように配置されている。
側面パネル2の取付け時においては、後側の側面パネル2から取付けると共に、ねじ止めを行い、これを順次繰り返すことで取付けられる。
具体的には、図1および図5(b)に示すように、竪枠8a、8bを外しておき、上桟6aの嵌合凹部61aと下桟6bの嵌合凹部61bとに最も後側の側面パネル2を嵌合し、ねじ止めした後、前側の側面パネル2をけんどん方式で嵌合して前側から後側にスライドさせてねじ止めすることで、側面パネル2を上桟6aと下桟6bの間に配置する。
最後に、前後両端部の方立22、23に竪枠8a、8bをねじ止めすることで、側面パネル体2Aを形成できるようにされている。
上桟6aに対する側面パネル2の固着は、図4(a)に示すように、上桟6aの外側からのねじ込み作業がなく、上桟6aの内側からのビスb1のねじ込み作業のみであるため、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でもねじ込み作業を行うことができる。
ねじ止め孔60aは、図4(a)に示すように、上桟6aの内側の見付面62aに凹設された凹部63a内に設けられており、ビスb1をねじ込んだときにビスb1の頭が全て凹部63a内に収められるようにされている。
そして、凹部63aの開放側が目板64aによって塞がれており、この目板64aによって、ねじ止め孔60aにねじ込まれるビスb1を隠すことができる。
すなわち、側面パネル2の上部が上桟6aの嵌合凹部61aに嵌合されてビスb1をねじ込んだ場合でも、このビスb1を目板64aが隠しているので、ビスb1の存在による簡易建物Aの内観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
上桟6aの嵌合凹部61aの深さは、図4(a)に示すように、上額縁20が全部嵌合される深さ以上にされており、側面パネル2の取付け状態において、上額縁20およびねじ止め孔27aを含む側面パネル2の上部側を隠すことができるようにされている。
すなわち、側面パネル2の上部が上桟6aの嵌合凹部61aに嵌合されたときに、嵌合凹部61aが外側を向くねじ止め孔27aにねじ込まれるビスb10を隠しているので、ビスb10の存在による簡易建物Aの外観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
ねじ止め孔65aは、図4(a)および図7に示すように、ブラケット5aの外側の見付面50aと対面すると共に、見付面50aに設けられたねじ止め孔51aと同軸となる位置に設けられている。
ねじ止め孔65aとねじ止め孔51aとは、図7、図8、図11に示すように、互いに見付面25aと見付面26aとにわたる見込方向を軸として複数設けられていると共に、複数のねじ止め孔65aとねじ止め孔51aとが、互いに一定間隔を持って前後方向に並んで設けられている。
そして、ブラケット5aの内側からビスb2をねじ止め孔51aとねじ止め孔65aにねじ込むことで、上桟6aをブラケット5aに固着している。
ブラケット5aに対する上桟6aの固着は、図4(a)、図7、図8、図11に示すように、ブラケット5aの外側からのねじ込み作業がなく、ブラケット5aの内側からのビスb2のねじ込み作業のみであるため、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でもねじ込み作業を行うことができる。
ブラケット5aは、図4(a)、図7、図8、図11に示すように、下方に設けられた2か所の固定板52aを、梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aに載せると共に、固定板52aの上方から梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aにビスb3をねじ込むことによって、梁4の上面40に固定されている。
また、ブラケット5aは、図4(a)図7、図8、図11に示すように、上桟6aの外側の見付面62aと対面し、ねじ止め孔51aが設けられた支持板510aが設けられている。
ねじ止め孔51aは、側面パネル2の上面部20aにおいて最も高所となる部位の上面よりも上方で上桟6aにビスb2をねじ込むことができる位置に配置されている。
すなわち、ブラケット5aを梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aに固定すると共に、側面パネル2の上面部20aにおいて最も高所となる部位の上面よりも上方で上桟6aを固定しているので、上桟6aの位置を屋根1の下側に対して近接、或いは当接する位置に配置することができる。
また、ブラケット5aは、梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aという高所であって、外側および内側から見えにくい位置に固定されているので、ブラケット5aの存在による簡易建物Aの外観視および内観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
また、ねじ止め孔51aは、図4(a)および図8に示すように、上下方向に長い長孔であり、この長孔としたねじ止め孔51aによって、上桟6aの傾斜によって上下方向にずれて現れるねじ止め孔65aをねじ止め孔51aに対面させることができるので、ねじ止め孔65aとねじ止め孔51aとにビスb2を確実にねじ込むことができる。
ブラケット5aの内側には、図4(a)、図7、図8、図11に示すように、ビスb2を隠す目板53aが設けられており、この目板53aによってビスb2を隠すことができるので、ビスb2の存在による簡易建物Aの内観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
下桟6bに対する側面パネル2の固着は、図4(b)に示すように、下桟6bの外側からのねじ込み作業がなく、下桟6bの内側からのビスb1のねじ込み作業のみであるため、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でもねじ込み作業を行うことができる。
ねじ止め孔60bは、下桟6bの内側の見付面62bに凹設された凹部63b内に設けられており、ビスb1をねじ込んだときにビスb1の頭が全て凹部63b内に収めらるようにされている。
そして、凹部63bの開放側が目板64bによって塞がれており、この目板64bによって、ねじ止め孔60bにねじ込まれるビスb1を隠すことができる。
すなわち、側面パネル2の下部が下桟6bの嵌合凹部61bに嵌合されてビスb1をねじ込んだ場合でも、このビスb1を目板64bが隠しているので、ビスb1の存在による簡易建物Aの内観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
下桟6bの嵌合凹部61bは、図4(b)に示すように、外側が低く内側が高い形状に形成されているので、側面パネル2をけんどん方式で嵌め込む際に、側面パネル2を内側から外側に持ち出して、外側から側面パネル2の上部を上桟6aに嵌合し、側面パネル2の下部を下桟6bに嵌合する作業が行いやすい。
側面パネル2の取付け状態において、外側では、下額縁21のねじ止め孔27bが隠れ、内側では、下額縁21のねじ止め孔27bが隠れるようにされている。
すなわち、側面パネル2の下部が上桟6bの嵌合凹部61bに嵌合されたときに、ねじ止め孔27bの存在による簡易建物Aの外観視における意匠性の低下を防ぐことができる。
ねじ止め孔65bは、図4(b)および図9に示すように、ブラケット5bの固定板50bにおける外側の見付面51bと対面すると共に、固定板50bに設けられたねじ止め孔52bと同軸となる位置に設けられている。
ねじ止め孔65bとねじ止め孔52bとは、図4(b)および図9に示すように、互いに見付面25aと見付面26aとにわたる見付方向を軸として複数設けられていると共に、複数のねじ止め孔65bとねじ止め孔52bとが、互いに上下方向に一定間隔を持って設けられている。
そして、固定板50bの内側からビスb3をねじ止め孔65bとねじ止め孔52bにねじ込むことで、下桟6bをブラケット5bに固着している。
ブラケット5bに対する下桟6aの固着は、図4(b)、図9に示すように、ブラケット5bの外側からのねじ込み作業がなく、ブラケット5bの内側からのビスb3のねじ込み作業のみであるため、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でもねじ込み作業を行うことができる。
ブラケット5bは、固定板53bを支柱3の見込面30および補助支柱3aの見込面31aに対面させると共に、固定板52aの見込面側から見込面30および見込面31aにビスb3をねじ込むことによって、支柱3および補助支柱3aに固定されている。
ここで、側面パネル2の取付け施工手順を説明する。
第1工程:梁4の上面40および補助支柱3aの上端30aにブラケット5aを固着すると共に、支柱3の前後の見込面30、31aにブラケット5bを固着する(図4(a)(b)、図7、図8、図9、図11参照)。
第2工程:ブラケット5aに上桟6aを固着すると共に、ブラケット5bに下桟6bを固着する(図4(a)(b)、図7、図8、図9、図11参照)。
この工程では、長孔としたねじ止め孔51aにより、上桟6aが屋根1の傾斜に合わせて傾斜させた状態としてビスb2をねじ込む。
また、ブラケット5aの内側からビスb2をねじ込む。
第3工程:側面パネル2を上桟6aの嵌合凹部61aと下桟6bの嵌合凹部61bにけんどん方式で嵌合して配置する。
この工程では、最も後側に配置される側面パネル2を嵌合して前側から後側へスライドさせる。
また、側面パネル2の嵌合作業は、簡易建物Aの内側から行われる。
第4工程:上桟6aおよび下桟6bに対して側面パネル2を固着する(図4(a)(b)参照)。
この工程では、上桟6aおよび下桟6bの内側からビスb1をねじ込む。
そして、第3工程および第4工程を順次繰り返すことで全ての側面パネル2を配置することができると共に、複数の側面パネル2からなる側面パネル体2Aを形成することができる。
最後に前後両端部の前方立22および後方立23に竪枠8a、8bをねじ込み固定することにより、側面パネル体2Aが上下桟6a、6bおよび竪枠8a、8bに固定することができる。
すなわち、上下額縁20、21と前後方立22、23を有してユニット化された側面パネル2であるので、上下桟6a、6bに額縁や方立を設けることなく側面パネル2を配置することができるので、側面パネル2の配置作業が簡単、且つ効率的にできる。
また、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でも、簡易建物Aの内側から側面パネル2の配置作業を行うことができる。
また、側面パネル2のけんどん方式による嵌合作業、上下桟6a、6bとブラケット5a、5bとのねじ止めによる固着作業および上下桟6a、6bと側面パネル2とのねじ止めによる固着作業が、いずれも、簡易建物Aの内側からの作業であるので、簡易建物Aの外側に作業スペースがない場合でも、簡易建物Aの内側から側面パネル2のけんどん方式による嵌合作業および上下桟6a、6bに対する側面パネル2の固着作業を行うことができる。
また、上桟6aと下桟6bとによって側面パネル2の配置状態が保持されるため、側面パネル2の固着作業時に、側面パネル2を作業者が支えることなく行うことができる。
また、上桟6aをブラケット5aを介して取付けることで、屋根1の下側に対して近接、或いは当接する位置に配置することができるため、屋根1の下端と上桟6aの上端との間隔を狭くする、或いはなくすことができ、これによって、簡易建物Aの内側への風雨の吹込みを防ぐことができると共に、簡易建物Aのデザインを良好なものとすることができる。
前述の排水経路Sは、図4(b)、図5(a)、図12(a)(b)に示すように、下桟6bの嵌合凹部61bの底部S2と、隣り合う側面パネル2間に形成された隙間S1と、前後竪枠8a、8bの空間S3と、下桟6bの下端に空間S3と前後方向で対面するように設けられた排水凹部S4と、前後竪枠8a、8bの下端の全域を塞ぐ平面形状として形成された端部キャップ80aとから構成されている。
底部S2は、図5(a)に示すように、隙間S1の下端側で隙間S1と連通され、排水経路Sの出口となる下桟6bの前後端部610、620が前後竪枠8a、8bの空間S3に臨んで入り込むことで連通されている。
端部キャップ80aは、竪枠8a、8bの下端に対してねじ止めによって固着されている。
端部キャップは80aは、図12(a)(b)に示すように、竪枠8aの下端から下桟6bの下端側に向かうように延設されており、端部キャップ80aの下桟6bの下端側に延設された面が下桟6bの下端側と対面していると共に、排水凹部S4の一部と対面するように設けられている。
端部キャップ80aの構成は、前後竪枠8a、8b側で同じ構成を有するものであるので、図12(a)(b)において後側の竪枠8bのみを図示した。
このような排水経路Sは、図5(a)、図12(a)(b)に隙間S1に浸水した水が、隙間1から底部S2へと流れ落ち、底部S2に流れ落ちた水を空間S3に流入させることができる。
空間S3に流入した水は、図12(a)(b)に示すように、空間S3内で流れ落ちて端部キャップ80aによって受け止められると共に、端部キャップ80aから排水凹部S4へ案内されることで排水凹部S4から外部に排水される。
また、空間S3に浸水した水は、図12(a)(b)に示すように、空間S3内で流れ落ちて端部キャップ80aによって受け止められると共に、端部キャップ80aから排水凹部S4へ案内されることで排水凹部S4から外部に排水される。
また、空間S3に浸水して流れ落ちるた水が端部キャップ80aが受け止めて、この端部キャップ8aを経て排水凹部S4から外部へと排水できるので、浸水した水の滞留を防止できる。
これによって、浸水によって生じる側面パネル2や下桟6bに対する悪影響を軽減し、簡易建物Aを長期にわたって破損等の発生を抑制することができる。
さらに、側面パネル2が上下桟6a、6bに嵌合されたとき、隣り合う側面パネル2の対面する後方立22の見込面22aと前方立23の見込面23aとの間に、排水経路Sの一部を構成する隙間S1を確保することができると共に、隙間S1に浸水して流れ落ちる水を底部S2が受け止めて空間S3から端部キャップ80aを経て排水凹部S4から外部へと排水できるので、浸水した水の滞留を防止し、浸水によって生じる側面パネル2や下桟6bに対する悪影響を軽減し、簡易建物Aを長期にわたって破損等の発生を抑制することができる。
また、隙間S1は、隣り合う側面パネル同士の間に入り込だ前述の水を滞留させずに、後述の排水経路Sに流れ落ちやすくすることができるため、万が一水が入り込んだ場合でも、排水経路Sの空間S3に流し落とすことができるため、簡易建物Aの内側への水の入り込みの抑制に効果的である。
また、複数の側面パネル2が上下桟6a、6bに嵌合されたときに、後方立22の嵌合部7aが前方立23の被嵌合部7bに嵌合されることにより、側面パネル2の上下方向の強度を確保することができる。
すなわち、側面パネル2の上下方向の長さを屋根1から地面G近くにわたる範囲を覆う長さにしたとしても、嵌合部7aが被嵌合部7bに嵌合することによる上下方向の強度確保によって、側面パネル2に補強のための中桟等を設ける必要がなく、側面パネル2を縦長のパネル24のみで構成されたような意匠とすることができる。
また、側面パネル2の外側の見付面25aおよび内側の見付面26aにおいて、嵌合部7aおよび位置決め突起部7cによって隙間S1が塞がれているため、雨や雪あるいは結露等によって生じる水の入り込みを抑制することができる。
また、嵌合部7aと位置決め突起部7cのいずれの側が外側に配置される場合でも、側面パネル2の外側の見付面25aおよび内側の見付面26aで隙間S1を塞いでいるので、簡易建物Aの内側への水の入り込みを抑制できる。
また、嵌合部7aおよび位置決め突起部7cによる外側と内側とにそれぞれ面する二重の防水構造となるため、簡易建物Aの内側への水の入り込みの抑制について効果的である。
F:フレーム
G:地面
1:屋根
2:側面パネル
2A:側面パネル体
2a:枠体
20:上額縁
21:下額縁
22:後方立
23:前方立
24:パネル
21a:傾斜面部
21b:直線面部
22a:見込面
23a:見込面
25a:見付面
26a:見付面
27a:ねじ止め孔
27b:ねじ止め孔
200:見付面
20a:上面部
20b:固定面
20c:保持突起
20d:弾性面
240:グレージングチャンネル
200a:凹部
3:支柱
3a:補助支柱
30a:上端
30:見込面
31:見付面
31a:見込面
32a:見付面
4:梁
40:上面
5a:ブラケット
5b:ブラケット
50a:見付面
51a:ねじ止め孔
52a:固定板
53a:目板
50b:固定板
51b:見付面
52b:ねじ止め孔
53b:固定板
510a:支持板
6a:上桟
6b:下桟
60a:ねじ止め孔
60b:ねじ止め孔
61a:嵌合凹部
61b:嵌合凹部
62a:見付面
63a:凹部
64a:目板
65a:ねじ止め孔
62b:見付面
63b:凹部
64b:目板
65b:ねじ止め孔
610:後端部
620:前端部
7a:嵌合部
7b:被嵌合部
7c:位置決め突起部
7d:突起部
8a:竪枠
8b:竪枠
80a:端部キャップ
b1:ビス
b2:ビス
b3:ビス
b10:ビス
b11:ビス
S:排水経路
S1:隙間
S2:底部
S3:空間
S4:排水凹部
Claims (1)
- 屋根と、支柱と、梁と、パネルを支持する下桟および上桟とを備え、
下桟は、支柱の下側に固定されたブラケットを介して固定され、
上桟は、支柱の上端または梁の上面に固定されたブラケットを介して固定されていることを特徴とする簡易建物。
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