JP2021079467A - 歯車加工装置及び歯車加工方法 - Google Patents

歯車加工装置及び歯車加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】歯車加工における最適加工条件を容易に設定可能な歯車加工装置及び歯車加工方法を提供すること。【解決手段】歯車加工装置1は、変動条件設定部120を備える。変動条件設定部120は、シミュレーション演算部121及びマップ生成部123を有する。シミュレーション演算部121は、安定限界増加率を、回転速度変動幅及び回転速度変動周期を用いた演算によりシミュレーションする。マップ生成部123は、シミュレーション演算部121のシミュレーションによる安定限界増加率に基づき、回転速度変動幅及び回転速度変動周期を異ならせて回転速度を変動させた場合の各々の安定限界向上倍率を、回転速度変動幅及び回転速度変動周期に対応させてマップを生成する。これにより、変動条件設定部120は、マップ生成部123により生成されたマップに基づいて、変動条件を設定する。【選択図】図4

Description

本発明は、歯車加工装置及び歯車加工方法に関する。
特許文献1には、びびり振動の抑制に効果的な対策として、安定限界線図に基づいて主軸の回転速度を高回転側又は低回転側に変更する技術が開示されている。特許文献2には、びびり周波数に基づいて安定限界線図を作成する技術が開示されている。
特許第6538430号公報 特許第6505145号公報
工作物と歯切り工具とを同期回転させながら工作物に歯車を加工する場合、歯切り工具の回転速度を上昇させたり切込量を大きくしたりすると、工作物にびびり振動が発生しやすくなる。一方、歯切り工具の回転速度を低下させたり切込量を小さくしたりすると、工作物のびびり振動は抑制できるものの、歯車加工に要する時間が長くなり、加工能率が低下する。
このため、近年では、工作物及び歯切り工具の回転速度を変動させながら同期させることによってびびり振動を抑制し、工作物に歯車を加工することが行われる。この場合、回転速度を変動させ、且つ、加工能率を高める最適加工条件を設定するためには実機を用いて種々の加工試験を行う必要があった。このため、最適加工条件の設定することは、多大な工数を要すると共に極めて煩雑である。従って、工数を低減すると共に容易に最適加工条件が設定できることが望まれている。
本発明は、工作物及び歯切り工具の回転速度を変動させながら同期させて歯車を加工する最適加工条件を容易に設定可能な歯車加工装置及び歯車加工方法を提供することを目的とする。
(歯車加工装置)
歯車加工装置は、歯切り工具と工作物とを同期回転させながら、工作物の回転軸線方向に沿って歯切り工具を工作物に対して相対移動させることにより、工作物に歯車を加工する歯車加工装置であって、同期回転の回転速度を変動させた場合において歯切り工具の工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界を、工作物、歯切り工具及び歯車加工装置の機体の何れか1つの振動特性に基づいて、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを用いて演算するシミュレーション演算部と、安定限界に基づき、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを変更して安定限界の増減を表す安定限界向上倍率を演算する倍率演算部と、を備える。
(歯車加工方法)
歯車加工方法は、歯切り工具と工作物とを同期回転させながら、工作物の回転軸線方向に沿って歯切り工具を工作物に対して相対移動させることにより、工作物に歯車を加工する歯車加工方法であって、同期回転の回転速度を変動させた場合において歯切り工具の工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界を、工作物、歯切り工具及び工作物に歯車を加工する歯車加工装置の機体の何れか1つの振動特性に基づいて、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを用いて演算し、安定限界に基づき、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを変更して安定限界の増減を表す安定限界向上倍率を、回転速度を変動させない場合を基準とし、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを変更して回転速度を変動させた場合の安定限界を基準と比較することにより演算し、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とに対応させてマップを生成し、且つ生成されたマップに基づいて、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを含む変動条件を設定する。
これらによれば、シミュレーションにより回転速度を変動させた場合においてびびり振動を生じさせることなく歯切り工具の工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界を得ることができる。又、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を変更して安定限界の増減を表す安定限界向上倍率は、安定限界に基づき演算することができる。そして、演算された安定限界向上倍率は、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に対応させることにより、マップとして生成することができる。
これにより、安定限界向上倍率(又は、生成されたマップ)に基づいて、回転速度を変動させる際の回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を含む変動条件を設定することができる。従って、変動条件、即ち、回転速度を変動させ、且つ、加工能率を高める最適加工条件を設定するために、実機を用いて種々の加工試験を行う必要がない。その結果、工数を低減することができると共に容易に変動条件即ち最適加工条件を設定することができる。
歯車加工装置の斜視図である。 回転主軸に固定された歯切り工具を拡大した図である。 スカイビング加工を行う際の歯切り工具と工作物との動作を示す図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 制御装置により実行される歯車加工処理プログラムのフローチャートである。 歯切り工具及び工作物の回転速度の変動を示すグラフである。 工作物の回転速度と安定限界増加率との関係を示すグラフであり、回転速度変動幅又は回転速度変動周期を異なる値に設定した5パターンの安定限界線図を示す。 工作物の回転速度と安定限界増加率との関係を示すグラフであり、回転速度変動幅を一定としつつ、回転速度変動周期を異なる値に設定した3パターンの安定限界線図を示す。 工作物の回転速度と安定限界との関係を示すグラフであり、歯切り工具及び工作物の回転速度を変動させた場合と変動させていない場合との比較を示す。 安定限界向上倍率を回転速度変動幅及び変動周波数(回転速度変動周期)に対応させて生成されたマップを示す。 第一別例における歯切り工具及び工作物の回転速度の増加側の変動を示すグラフである。 第一別例における歯切り工具及び工作物の回転速度の減少側の変動を示すグラフである。 第二別例における歯切り工具及び工作物の回転速度の増加側の変動を示すグラフである。 第二別例における歯切り工具及び工作物の回転速度の減少側の変動を示すグラフである。 第三別例における歯切り工具及び工作物の回転速度の変動を示すグラフである。 歯車加工装置の別例において、ホブ加工を行う際の歯切り工具と工作物との動作を示す。
(1.適用可能な歯車加工装置)
歯車加工装置は、歯切り工具及び工作物の回転速度を変動させ、且つ、歯切り工具と工作物とを同期回転させながら、工作物の回転軸線方向に沿って歯切り工具を工作物に対して相対移動させることにより、工作物に歯車を加工する。本例では、歯車加工装置は、歯切り工具としてスカイビングカッタを備え、スカイビング加工によって工作物に歯車を加工する場合を例示する。この場合、歯車加工装置は、相互に直交する3つの直進軸(X軸、Y軸及びZ軸)と2つの回転軸(A軸(旋回テーブル軸)及びC軸(ワーク軸))を駆動軸として有するマシニングセンタを例示することができる。
(1−1.歯車加工装置1の構成)
図1に示すように(図4のブロック図も参照)、本例の歯車加工装置1は、ベッド10と、コラム20と、サドル30と、回転主軸40と、テーブル50と、チルトテーブル60と、回転テーブル70と、保持部80と、制御装置100と、を主に備える。
ベッド10は、床上に配置される。ベッド10の上面には、コラム20及びX軸モータが設けられ、コラム20は、X軸モータに駆動されることにより、X軸方向(水平方向)へ移動可能に設けられる。更に、コラム20の側面には、サドル30及びY軸モータ11が設けられ、サドル30は、Y軸モータ11によりY軸方向(鉛直方向)に移動可能に設けられる。回転主軸40は、サドル30内に収容された主軸モータ41により回転可能に設けられる。回転主軸40の先端には、歯切り工具42が固定され、歯切り工具42は、回転主軸40の回転に伴って回転する。
ここで、図2を参照しながら、歯切り工具42について説明する。図2に示すように、歯切り工具42は、外周面に複数の刃42aを備えたスカイビングカッタであり、各々の刃42aの端面は、すくい角γを有するすくい面を構成する。各々の刃42aのすくい面は、歯切り工具42の中心軸線を中心としたテーパ状(内側)としても良く、刃42aごとに異なる方向を向く面状に形成しても良い。
ベッド10の上面には、テーブル50及びZ軸モータ12が設けられる。テーブル50は、Z軸モータ12によりZ軸方向(水平方向)に移動可能に設けられる。テーブル50の上面には、チルトテーブル60を支持する一対のチルトテーブル支持部61が設けられる。
チルトテーブル支持部61には、チルトテーブル60がA軸(水平方向)回りに揺動可能に設けられる。チルトテーブル60の底面には、テーブル用モータ62が設けられ、回転テーブル70は、テーブル用モータ62によりA軸に直交するC軸周りに回転可能に設けられる。回転テーブル70には、工作物Wを保持する保持部80が装着される。
制御装置100は、工作物Wの回転速度V1及び歯切り工具42の回転速度V2、及び、工作物Wに対する歯切り工具42の回転軸線方向(Z軸方向)への送り速度V4を制御する。尚、本例では、テーブル50がZ軸方向へ移動可能に構成される場合を例示するが、テーブル50の代わりにコラム20がZ軸方向へ移動可能に構成されていても良い。
ここで、本例においては、図3に示すように、歯車加工装置1は、スカイビング加工により工作物Wに歯車を加工する。具体的に、歯車加工装置1は、チルトテーブル60をA軸回りに揺動させることにより、工作物Wの回転軸線であるC軸を、歯切り工具42の回転軸線Oに対して傾斜させる。尚、工作物WのC軸に対する歯切り工具42の回転軸線Oの傾斜角度を交差角δと称呼する。そして、歯車加工装置1は、工作物Wと歯切り工具42とを同期回転させながら、歯切り工具42を工作物Wの中心軸線方向へ送る(相対移動させる)ことにより、工作物Wに歯車を加工する。
又、スカイビング加工において、歯切り工具42の回転速度V2及び工作物Wの回転速度V1は、交差角δと切削速度V3とに基づいて決定される。そして、切削速度V3及び送り速度V4は、歯車加工に要する加工時間(サイクルタイム)、歯切り工具42の諸元、工作物Wの材質、及び、工作物Wに形成する歯車のねじれ角等に基づいて設定される。即ち、切削速度V3及び送り速度V4は、歯車加工を行う際の加工能率及び歯切り工具42の工具寿命等を勘案し、最適な速度に設定される。又、スカイビング加工において、切削速度V3及び送り速度V4を速くする程、加工能率が向上する一方、面性状等の品質が低下する傾向がある。
この点に関し、歯車加工装置1は、最適な切削速度V3及び交差角δに基づいて決定される工作物Wの回転速度V1を基準回転速度Nwとする。そして、歯車加工装置1は、基準回転速度Nwを基準として工作物Wの回転速度V1を変動させながら歯車加工を行う。これに伴い、歯車加工装置1は、歯車加工時において、歯切り工具42の回転速度V2を変動させ、工作物Wの回転速度V1と同期させる。
更に、歯車加工装置1は、最適な切削速度V3及び交差角δに基づいて決定される工作物Wの送り速度V4を基準送り速度Fwとする。そして、歯車加工装置1は、基準送り速度Fwを基準として、工作物Wの回転速度V1と同期するように送り速度V4を変動させる。
(1−2.制御装置100について)
次に、図4を参照して、制御装置100について詳細に説明する。制御装置100は、CPU、ROM、RAM、各種インターフェース等を有するマイクロコンピュータを主要構成部品する。制御装置100(主としてCPU)は、後述する歯車加工処理プログラムを実行することにより、歯車加工装置1の作動を統括的に制御する。
制御装置100は、基準回転速度設定部110と、変動条件設定部120と、工作物回転速度制御部130と、工具回転速度制御部140と、基準送り速度設定部150と、送り速度制御部160と、を主として備える。
基準回転速度設定部110は、切削速度V3及び交差角δに基づいて決定される基準回転速度Nwを設定する。変動条件設定部120は、本例において、工作物Wの回転速度V1の回転速度変動幅(具体的には、速度増減率)及び回転速度変動周波数(具体的には、周波数増減率)を含む変動条件Nwjを設定する。ここで、回転側変動周期は、回転速度変動周波数の逆数として表すことができるため、変動条件設定部120は回転速度変動幅及び回転速度変動周期を含む変動条件Nwjを設定することができる。尚、変動条件設定部120は、歯切り工具42の回転速度V2の速度増減率及び周波数増減率を設定することも可能である。
変動条件設定部120は、シミュレーション演算部121と、倍率演算部122と、マップ生成部123と、制限値演算部としての電流制限値演算部124と、を備えている。シミュレーション演算部121は、安定限界、具体的には、安定限界増加率を演算によりシミュレーションする。工作物Wの回転速度V1の速度増減率は、工作物Wのびびり振動、特に、再生びびり等の発生を抑制可能な増減率に設定される。工作物Wの回転速度V1の周波数増減率は、歯切り工具42の回転速度V2や、工作物Wの回転速度V1、工作物Wの切削力等に基づいたシミュレーションやハンマリング等による計測により求められる工作物Wの振動特性である固有振動数に基づいて設定される。又、工作物Wの回転速度V1の周波数増減率は、同様に計測して求められる歯車加工装置1の機体の振動特性である固有振動数に基づいて設定されても良い。
倍率演算部122は、工作物Wの回転速度V1を変動させない場合の安定限界増加率(安定限界)を基準とする。そして、倍率演算部122は、速度増減率(回転速度変動幅)及び周波数増減率(回転速度変動周波数)を異ならせて回転速度V1を変動させた場合の安定限界増加率(安定限界)を基準と比較する。これにより、倍率演算部122は、基準に比べて、回転速度V1を変動させた場合に安定限界(切込量に相当)がどれだけ向上したかを表す安定限界向上倍率を演算する。
マップ生成部123は、倍率演算部122により演算された安定限界向上倍率をマッピングする。マップ生成部123は、具体的に、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数に対応させて安定限界向上倍率をマッピングすることにより、安定限界向上倍率マップ(図9を参照)を生成する。マップ生成部123によって安定限界向上倍率がマッピングされることにより、例えば、個々の値が色や濃淡等で表されるグラフが生成される。これにより、地図のように安定限界向上倍率の分布が表現され、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に対する安定限界向上倍率が一目で分かる。
又、安定限界向上倍率毎に色や濃淡等の違いを付けることで、帯状の範囲となる特定の倍率について、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)の値を抽出(決定)し易くなる。従って、再生びびり振動を抑制して加工が可能な、即ち、安定限界向上倍率に基づく最適な回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を見つけることが可能となる。
電流制限値演算部124は、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に応じて回転速度V1の変動を実現させるために、テーブル用モータ62(又は、主軸モータ41)に供給可能な電流を制限する制限値としての電流制限値を演算する。ここで、電流制限値は、回転速度の変動を実現するために必要な電流及び加工時に必要な電流を合わせた値として、回転速度変動幅と回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に依存して決定されるものである。電流制限値は、例えば、回転速度変動幅と回転速度変動周波数とを乗算した値が一定となるように(即ち、回転速度変動幅と回転速度変動周波数とが反比例の関係となるように)設定される(図9に示す太長破線を参照)。そして、マップ生成部123は、最終的に、電流制限値演算部124によって演算された電流制限値(即ち、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数の変化に対する曲線)を、上述の生成した安定限界向上倍率マップ上に重畳する(重ねる)。
工作物回転速度制御部130は、テーブル用モータ62を駆動制御し、工作物Wの回転速度V1を変動させる。工具回転速度制御部140は、主軸モータ41を駆動制御し、歯切り工具42の回転速度V2を変動させると共に、歯切り工具42の回転速度V2を工作物Wの回転速度V1に同期させる。
基準送り速度設定部150は、切削速度V3及び交差角δに基づいて決定される基準送り速度Fwを設定する。送り速度制御部160は、Y軸モータ11及びZ軸モータ12を駆動制御し、送り速度V4と工作物Wの回転速度とが同期するように送り速度V4を変動させつつ、歯切り工具42と工作物Wとの相対距離を調整する。
(1−3.歯車加工処理(歯車加工方法))
次に、図5を用いて、制御装置100により実行される歯車加工処理プログラムについて説明する。尚、歯車加工処理プログラムを実行するに当たり、基準回転速度設定部110には基準回転速度Nwが、基準送り速度設定部150には基準送り速度Fwが、それぞれ設定される。
図5に示すように、歯車加工処理プログラムは、ステップS10にて実行が開始される。そして、続くステップS11にて、変動条件設定部120のシミュレーション演算部121は、工作物Wの回転速度V1を変動させる変動条件Nwjを設定するために、シミュレーションを実行することにより、安定限界を演算する。
ここで、本例において、変動条件Nwjは、工作物Wの回転速度V1の回転速度変動幅と回転速度変動周波数を含んで決定される条件である。回転速度変動幅及び回転速度変動周波数は、図6に示すように、基準回転速度Nwと速度増減率及び周波数増減率の値とに基づいて決定される。
工作物Wの回転速度V1の速度上限値及び速度下限値は、基準回転速度Nwに速度増減率を乗じた値となる。例えば、基準回転速度Nwを1000min−1、速度増減率を±15%に設定した場合に、速度上限値は、1150min−1となり、速度下限値は、850min−1となる。そして、工作物Wの回転速度V1は、回転速度変動周波数に従い、速度上限値以下の回転速度と速度下限値以上の回転速度との間で周期的に変動する。つまり、工作物Wの回転速度V1は、少なくとも300min−1の回転速度変動幅を有し、少なくとも850min−1〜1150min−1の範囲で周期的に増減する。
更に、工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数は、工作物Wの基準回転速度Nwの値に工作物Wの回転速度V1の周波数増減率の値を乗じた値となる。例えば、基準回転速度Nwが1200min−1(20Hz)、工作物Wの回転速度V1の周波数増減率が5%であれば、回転速度変動周波数(Hz)は、20Hz×5%=1Hzとなる。
ステップS11にてシミュレーション演算部121が演算する安定限界即ち安定限界増加率は、図7A及び図7Bに示すように、所定の速度増減率(回転速度変動幅)及び所定の変動周波数率(回転速度変動周波数)で歯車加工を行う場合における工作物Wの回転速度V1(基準回転速度Nw)と歯切り工具42による切込量の増加率との関係を表す。即ち、安定限界増加率は、工作物Wの回転速度V1の変動と、歯車加工時において工作物Wに発生するびびり振動(再生びびり振動等)との関係を表すものである。
図7A及び図7Bにおいて、横軸は、工作物Wの回転速度V1(基準回転速度Nw)を示している。又、図7A及び図7Bにおいて、縦軸は、基準回転速度Nwを維持したまま回転速度V1を変動させずに歯車加工を行った場合を比較したときの安定限界増加率を示している。
図7A及び図7Bに示すグラフは、所定の基準回転速度Nwで回転する工作物Wに対する切込量が、線図A〜Hで示す切込量の値よりも小さく設定されていれば、工作物Wにびびり振動を発生させることなく、安定した歯車加工を行うことができることを示す。又、図7A及び図7Bに示すグラフでは、安定限界増加率(安定限界)が高くなるほど切込量を大きくして加工能率が向上することを示す。
具体的に、図7Aに示す線図Aは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±5%、回転速度V1の変動周波数率を20%としたときの安定限界増加率を示す。線図Bは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±10%、回転速度V1の変動周波数率を10%としたときの安定限界増加率を示す。線図Cは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±10%、回転速度V1の変動周波数率を20%としたときの安定限界増加率を示す。
ここで、線図B及び線図Cは、線図Aと比べて、安定限界増加率が高い。このことに基づけば、工作物Wの回転速度V1の速度増減率が±10%の場合には、工作物Wの回転速度V1の速度増減率が±5%である場合と比べて、安定限界増加率が高くなる。
又、線図Dは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±15%、回転速度V1の変動周波数率を10%としたときの安定限界増加率を示す。線図Eは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±15%、回転速度V1の変動周波数率を30%としたときの安定限界増加率を示す。
ここで、線図D及び線図Eは、線図B及び線図Cと比べて、安定限界増加率が高い。このことに基づけば、工作物Wの回転速度V1の速度増減率が±15%の場合には、工作物Wの回転速度V1の速度増減率が±10%である場合と比べて、安定限界増加率が高くなる。
更に、図7Bに示す線図Fは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±20%、回転速度V1の変動周波数率を1%としたときの安定限界増加率を示す。線図Gは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率と±20%、回転速度V1の変動周波数率を5%としたときの安定限界増加率を示す。線図Hは、基準回転速度Nwに対する工作物Wの回転速度V1の速度増減率を±20%、回転速度V1の変動周波数率を20%としたときの安定限界増加率を示す。
ここで、線図G及び線図Hは、線図Fと比べて、安定限界増加率がマイナスとなる工作物Wの回転速度V1の範囲が小さい。これにより、工作物Wの回転速度V1の変動周波数率が5%以上である場合には、工作物Wの回転速度V1の変動周波数率が1%である場合と比べて、びびり振動の発生が抑制される。
工作物Wの回転速度V1と安定限界増加率との間には上述のような関係があり、、安定限界増加率即ち安定限界は、工作物Wの振動特性である固有振動数に基づいて、シミュレーションにより求めることができる。このため、シミュレーション演算部121は、基準回転速度設定部110から基準回転速度Nwを取得する。そして、シミュレーション演算部121は、予め記憶している周知のシミュレーションプログラムを実行することにより、工作物Wの固有振動数を算出すると共に、速度増減率(回転速度変動幅)及び変動周波数率(回転速度変動周波数)を各々変化させた場合の安定限界増加率(即ち、安定限界)を演算する。シミュレーション演算部121がシミュレーションを実行することにより安定限界を演算すると、ステップS12に進む。
ステップS12においては、倍率演算部122がシミュレーション演算部121によって演算された安定限界に基づいて安定限界向上倍率を演算する。そして、マップ生成部123が算出した安定限界向上倍率を回転速度変動幅と回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)とに対応させて安定限界向上倍率をマッピングする。これにより、マップ生成部123は、安定限界向上倍率マップを生成する。
安定限界向上倍率は、工作物Wの回転速度V1を変動させない場合の基準である安定限界に対する、工作物Wの回転速度V1を変動させた場合の安定限界の比(倍率)を表す。図8は、例えば、回転速度V1を変動させずに歯車加工を行う場合の安定限界と、回転速度V1の速度増減率を±15%、且つ、回転速度V1の変動周波数率を5%に設定した場合の安定限界とを比較したグラフである。図8に示すように、例えば、基準回転速度Nwが1200min−1であるとき、工作物Wの回転速度V1を変動させた場合には、回転速度V1を変動させない場合と比べて、安定限界増加率が約2倍上昇する。即ち、この場合には、安定限界向上倍率が約2倍になる。ここで、安定限界向上倍率は、ゼロより大きい値となるが、例えば、「2」より大きい値ではびびり振動の発生を効果的に抑制することができる。
ところで、安定限界向上倍率は、工作物Wの回転速度V1を変動させない場合の安定限界と、工作物Wの回転速度V1を変動させた場合の安定限界と、を比較することにより決定される。この場合、図8にて破線により示すように、例えば、1つの回転速度V1Aを所定の回転速度として固定し、この回転速度V1Aにおける安定限界を用いて安定限界向上倍率を算出することができる。
或いは、加工能率の観点から見れば、安定限界の大きい部分である安定ポケット(一次安定ポケット)に対応する回転速度V1において加工することが好ましい。このため、図8にて一点鎖線により示すように、回転速度V1B及び回転速度V1Cによって任意に決定される所定の範囲としての回転速度領域Rに含まれる一次安定ポケットの安定限界のピーク値(最大値)を用いて安定限界向上倍率を算出することができる。
そして、マップ生成部123は、倍率演算部122が前記ステップS11にて演算された各々の安定限界について安定限界向上倍率を演算すると、図9にて二点鎖線により示すように、回転速度変動幅と回転速度変動周波数とに対応させて安定限界向上倍率をマッピングする。これにより、マップ生成部123は、安定限界向上倍率マップを生成する。そして、マップ生成部123は、安定限界向上倍率マップを生成すると、ステップS13に進む。尚、回転速度変動幅と回転速度変動周期とに対応させて安定限界向上倍率をマッピングした場合、生成されるマップ(グラフ)は左右対称(鏡対象)となる。
ステップS13においては、電流制限値演算部124は、回転速度変動幅と回転速度変動周波数とが反比例の関係となるように電流制限値を演算する。そして、電流制限値演算部124は、回転速度変動幅と回転速度変動周波数に対応して演算された電流制限値をマップ生成部123に出力する。これにより、マップ生成部123は、前記ステップS12にて生成した安定限界向上倍率マップに対して電流制限値を表す曲線を加えて重ねて)、最終的に安定限界向上倍率マップを生成する。このように、マップ生成部123が電流制限値演算部124と協働して最終的に安定限界向上倍率マップを生成すると、ステップS14に進む。
ステップS14においては、変動条件設定部120は、生成された安定限界向上倍率マップ(安定限界向上倍率及び/又は電流制限値)に基づいて、工作物Wの回転速度V1を変動させる変動条件Nwj、即ち、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を自動的に決定する。この場合、変動条件設定部120は、例えば、図9にて星印により示すように、加工能率が高く且つ電流制限値を満たして回転速度V1(回転速度V2)の変動を実現する変動条件Nwj、換言すれば、最適加工条件を自動的に決定する。尚、最適加工条件については、例えば、歯車加工装置1を操作している作業者等が決定することも可能である。このように、変動条件設定部120が変動条件Nwj即ち最適加工条件を自動的に決定すると、ステップS15に進む。
ステップS15において、工作物回転速度制御部130は、前記ステップS14にて決定された変動条件Nwj(最適加工条件)に従い、工作物Wの回転速度V1を制御して変動させる。これにより、工作物回転速度制御部130は、図6にて太線で示すように、工作物Wの回転速度V1を、回転速度変動幅(速度上限値及び速度下限値)及び回転速度変動周波数で反復的に増減させる。
又、工具回転速度制御部140は、工作物Wに形成される歯車と歯切り工具42との歯数比と、工作物回転速度制御部130により設定された工作物Wの回転速度V1等と、に基づき、歯切り工具42の回転速度V2と工作物Wの回転速度V1とが同期するように、歯切り工具42の回転速度V2を設定する。
例えば、基準回転速度Nwが1000min−1、回転速度変動幅が±15%であり、工作物Wに形成される歯車と歯切り工具42との歯数比が3:1であるとする。この場合、工具回転速度制御部140は、2550min−1〜3450min−1の範囲で歯切り工具42の回転速度V2を周期的に変動させる。加えて、工具回転速度制御部140は、歯切り工具42の回転速度V2の回転速度変動周波数が工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数と同一となるように、歯切り工具42の回転速度V2を反復的に増減させる。
これにより、歯切り工具42の回転速度V2は、工作物Wの回転速度V1と同期しながら周期的に増減する。そして、歯切り工具42は、工作物Wに噛合しながら、工作物Wに連続的な歯車加工を行い、工作物Wに歯面形状を加工する(切削加工)。
更に、送り速度制御部160は、基準送り速度設定部150に設定された基準送り速度Fwと工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数とに基づき、送り速度V4が工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数と同期するように、送り速度V4を変動させる。これにより、送り速度V4は、一定の周期で反復的に増減する。
このように、工作物回転速度制御部130は、工作物Wの回転速度V1を高速で反復的に増減させると共に、工具回転速度制御部140は、歯切り工具42の回転速度V1を、工作物Wの回転速度V1に同期させる。又、送り速度制御部160は、工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数と同期するように、送り速度V4を変動させる。これにより、歯車加工装置1は、工作物Wに歯車を加工する。
これにより、歯車加工装置1は、工作物Wに対する歯車加工において、工作物Wに発生するびびり振動を抑制しつつ、工作物Wに対する歯切り工具42の安定限界、換言すれば切込量を大きく設定することができる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wに形成された加工面の面性状の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
ところで、制御装置100は、歯車加工装置1が前記ステップS14にて決定された変動条件Nwjに従って工作物Wに歯車を加工している場合、歯車加工処理プログラムのステップS16のステップ処理を実行する。これにより、制御装置100は、工作物Wに発生する再生びびり振動の増幅を抑制されているか否かを判定する。即ち、制御装置100は、工作物Wに発生する再生びびり振動の増幅を抑制されていれば、ステップS16にて「Yes」と判定することによってそのまま加工を継続する。そして、ステップS18にて切削の完了に伴って歯車加工処理プログラムの実行を終了する。
一方、制御装置100は、工作物Wに発生する再生びびり振動の増幅を抑制されていなければ、ステップS16にて「No」と判定し、ステップS17に進む。ステップS17においては、制御装置100は、切削抵抗を低下させることによって再生びびり振動を低減するために、切込量を調整して下げる(小さくする)。そして、制御装置100は、切込量を調整して下げた状態で、再び前記ステップS15及びステップS16のステップ処理を実行する、即ち、工作物Wに歯車を加工する。
尚、制御装置100は、ステップS16にて「No」と判定した場合、例えば、制御装置100に設けられた図示省略の記憶装置(図示を省略するデータベース)に前記ステップS15にて決定された変動条件Nwj及び再生びびり振動の大きさ等を記憶する。そして、制御装置100は、記憶装置(データベース)に記憶された情報を、前記ステップS11にてシミュレーション演算部121が行うシミュレーションにおいて利用できるようにする。これにより、シミュレーション演算部121が行う安定限界増加率のシミュレーションの精度を向上させることができる。
(1−4.工作物回転速度制御部130による回転速度制御の第一別例)
上述した本例においては、工作物回転速度制御部130が、工作物Wの回転速度V1を反復的に増減する場合を例示した。これに対して、工作物回転速度制御部130は、工作物Wの回転速度V1を直線的に加速又は減速させることも可能である。以下、この第一別例を説明する。
工作物回転速度制御部130は、図10Aに示すように、工作物Wの回転速度V1を一定の加速度で加速させても良い。同様に、工作物回転速度制御部130は、図10Bに示すように、工作物Wの回転速度V1を一定の減速度で減速させても良い。
これらの場合においては、基準回転速度設定部110は、歯車加工に要する加工時間(サイクルタイム)、歯切り工具42の諸元、工作物Wの材質、及び、工作物Wに形成する歯車のねじれ角等に基づき、最適な切削速度を算出する。そして、基準回転速度設定部110は、算出した切削速度から導出される工作物Wの回転速度V1を基準回転速度Nwに設定する。
更に、工作物回転速度制御部130は、工具寿命の観点から許容される切削速度の範囲を算出し、許容される工作物Wの回転速度V1の上限値である限界速度上限値及び下限値である限界速度下限値を算出する。そして、工作物回転速度制御部130は、回転速度V1の限界速度上限値及び限界速度下限値と加工時間とに基づき、歯車加工時の回転速度V1が限界速度上限値及び限界速度下限値を超えないように、回転速度V1の加速度又は減速度、及び、歯車加工の開始時及び終了時における回転速度V1を設定する。
この場合においても、歯車加工装置1は、歯車加工時において、工作物Wに発生する再生びびり振動を抑制できる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wに形成された加工面の面性状の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
又、歯車加工装置1は、一定の加速度又は減速度で工作物Wの回転速度V1を変動させる。この場合、歯車加工装置1は、加速度又は減速度を変えながら工作物Wの回転速度V1を変動させる場合と比べて、工作物Wの回転速度V1と歯切り工具42の回転速度V2との同期誤差を抑制することができる。更に、第一別例における歯車加工装置1も、歯車加工を開始してから終了するまでの間、工作物Wの回転速度V1を変動させるので、再生びびり振動を効果的に抑制できる。
又、加速度又は減速度を一定とすることにより、歯車加工装置1は、工作物Wの回転速度V1を反復的に増減させる場合と比べて、回転速度V1を緩やかに変動させることができる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wの回転速度V1と、歯切り工具42の回転速度V2及び送り速度V4との同期誤差を抑制できる。その結果、歯車加工装置1は、工具回転速度制御部140による歯切り工具42の回転速度V2の同期制御、及び、送り速度制御部160による送り速度V4の同期制御を簡素化できる。
(1−5.工作物回転速度制御部130による回転速度制御の第二別例)
上述した本例においては、工作物回転速度制御部130が、工作物Wの回転速度V1を反復的に増減される場合を例示した。これに対して、工作物回転速度制御部130は、工作物Wの回転速度V1を限界速度上限値及び限界速度下限値において一定とすることも可能である。以下、この第二別例を説明する。
第二別例においては、工作物回転速度制御部130は、図10Cに示すように、工作物Wの回転速度V1を一定の加速度で加速させた後、回転速度V1が限界速度上限値に到達した場合に、回転速度V1を一定にする。同様に、工作物回転速度制御部130は、図10Dに示すように、工作物Wの回転速度V1を一定の減速度で減速させた後、回転速度V1が限界速度下限値に到達した場合に、回転速度V1を一定にする。
これらの場合、歯車加工装置1は、上述の第一別例と同様に、一定の加速度又は減速度で工作物Wの回転速度V1を変動させる。これにより、上述したように、歯車加工装置1は、工作物Wの回転速度V1と歯切り工具42の回転速度V2との同期誤差を抑制できる。従って、第二別例においても、歯車加工装置1は、工作物Wの回転速度V1と、歯切り工具42の回転速度V2及び送り速度V4との同期誤差を抑制でき、その結果、工具回転速度制御部140による歯切り工具42の回転速度V2の同期制御、及び、送り速度制御部160による送り速度V4の同期制御を簡素化できる。
これに加え、第二別例の歯車加工装置1は、回転速度V1が限界速度上限値又は限界速度下限値(限界速度)に到達した場合に、回転速度V1を一定にすることにより、歯切り工具42の工具寿命の低下を抑制できる。これにより、第二別例の歯車加工装置1は、加工時間が長い場合であっても、回転速度V1を最適な加速度又は減速度で変動させることができる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wに形成された加工面の面性状の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
ここで、歯車加工装置1は、回転速度V1が限界速度上限値に到達した場合に、回転速度V1を限界速度上限値に設定した状態で歯車加工を行う。これにより、歯車加工装置1は、歯車加工に要する時間の短縮を図ることもできる。
尚、第二別例においては、工作物回転速度制御部130が、歯車加工の開始時から回転速度V1を変動させ、回転速度V1が限界速度(限界速度上限値及び限界速度下限値)に到達した場合に、回転速度V1を一定の速度とする場合について説明した。しかし、第二別例においては、これに限られるものではない。即ち、工作物回転速度制御部130は、歯車加工の開始時の回転速度V1を一定としつつ、所定時間の経過後に回転速度V1の変動を開始しても良い。これにより、例えば、歯車加工を開始してから所定時間の経過後に回転速度V1を一定の減速度で減速させる場合に、歯車加工装置1は、回転速度V1が低速となる時間を短くすることができる。従って、歯車加工装置1は、歯車加工に要する時間の短縮を促進することができる。
(1−6.工作物回転速度制御部130による回転速度制御の第三別例)
上述した本例においては、工作物回転速度制御部130が、工作物Wの回転速度V1を反復的に増減される場合を例示した。これに対して、工作物回転速度制御部130は、回転速度V1が限界速度に到達した場合に、回転速度V1を一定の加速度又は減速度で変動させることも可能である。以下、この第三別例を説明する。
第三別例においては、工作物回転速度制御部130は、図10Eに示すように、回転速度V1が限界速度上限値に到達した場合に、回転速度V1を一定の減速度で減速させ、回転速度V1が限界速度下限値に到達した場合に、回転速度V1を一定の加速度で加速させる。この場合、歯車加工装置1は、回転速度V1を反復して増減させる場合であっても、加速度又は減速度を変化させながら工作物Wの回転速度V1を変動させる場合と比べて、工作物Wの回転速度V1と歯切り工具42の回転速度V2との同期誤差を抑制することができる。更に、この場合、歯車加工装置1は、加工を開始してから終了するまでの間、工作物Wの回転速度V1を変動させるので、再生びびり振動を効果的に抑制できる。
尚、第三別例における歯車加工装置1は、上述した本例における歯車加工処理(図6を参照)と比べて、回転速度V1の変動周期をはるかに長くすることにより、回転速度V1を緩やかに変動させることができる。更に、この場合、歯車加工装置1は、回転速度V1の加速から減速、又は、減速から加速への切り替え数を少なくすることができる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wの回転速度V1と歯切り工具42の回転速度V2との同期頻度を少なくすることができるため、同期誤差を抑制することもできる。
(2.歯車加工装置1の別例)
上述した本例及び第一別例〜第三別例においては、歯切り工具42がスカイビングカッタであり、歯車加工装置1は、スカイビング加工による歯車加工を行う場合について説明した。これに対し、歯切り工具42がホブカッタである場合には、歯車加工装置1は、ホブ加工により歯車加工を行うことが可能である。
この場合、図11に示すように、歯車加工装置1は、ホブカッタの歯切り工具242を備える。歯車加工装置1は、歯切り工具242の回転軸線Oと工作物Wの回転軸線であるC軸とが交差するように、歯切り工具242及び工作物Wを配置する。尚、図11においては、歯切り工具242の回転軸線Oと工作物Wの回転軸線であるC軸とが直交するように、歯切り工具242及び工作物Wが配置されている。
そして、歯車加工装置1は、歯車加工時において、工作物W及び歯切り工具242を各々回転させながら、歯切り工具242をZ軸方向へ送る(相対移動させる)ことにより、工作物Wに歯車を加工する。このとき、歯車加工装置1は、歯車加工時において、例えば、上述した本例と同様に、工作物回転速度制御部130による制御に基づいて工作物Wの回転速度V1を変動させる。又、歯車加工装置1は、歯車加工時において、例えば、上述した本例と同様に、工具回転速度制御部140による制御に基づいて、歯切り工具242の回転速度V2を工作物Wの回転速度V1に同期させる。
これにより、歯車加工装置1は、歯切り工具242を高速回転させつつ、工作物Wに発生する再生びびり振動の増幅を抑制できる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wに形成された加工面の面性状の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
(3.その他)
上述した本例においては、制限値演算部として、電流制限値演算部124がテーブル用モータ62に供給される電流を表す電流値、具体的には、回転速度の変動を実現するために必要な電流及び加工時に必要な電流を合わせた電流値を制限する場合を例示して説明した。しかし、制限値演算部としては、例えば、テーブル用モータ62が回転速度の変動を伴って回転可能な最大回転速度、最小回転速度又は最大回転加速度を制限値として、例えば、回転速度変動幅、回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)及びテーブル用モータ62の慣性を用いて演算し、安定限界向上倍率マップに重畳される制限曲線を演算することも可能である。
又、上述した本例においては、電流制限値演算部124が演算した電流制限値を表す制限曲線を加えることにより、最終的に安定限界向上倍率マップを生成するようにした。しかし、必ずしも制限曲線を加える必要はなく、マップ生成部123が安定限界(安定限界増加率)のみを用いて安定限界向上倍率マップを生成しても良い。
又、上述した本例においては、工作物回転速度制御部130は、工作物Wの回転速度V1を一定の回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)で増減させる場合を例示して説明したが、少なくとも工作物Wの回転速度を反復的に増減させれば良く、必ずしも一定の回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)で増減させなくても良い。又、工作物回転速度制御部130は、工作物Wの回転速度V1の回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を不規則に変えても良い。
又、上述した本例においては、工作物Wの回転速度V1の周波数(変動)が、回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)と一致する場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、工作物Wの回転速度V1が、回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)以上の周波数で増減するように設定されていれば良い。
又、上述した本例においては、工作物回転速度制御部130が工作物Wの回転速度V1を反復的に増減させ、工具回転速度制御部140が、歯切り工具42の回転速度V2を、工作物Wの回転速度V1に同期させながら増減(変動)させる場合について説明した。しかし、これに限られるものではなく、工具回転速度制御部140が歯切り工具42の回転速度V2を反復的に増減させ、工作物回転速度制御部130が、工作物Wの回転速度V1を、歯切り工具42の回転速度V2に同期させながら増減(変動)させても良い。又、工具回転速度制御部140は、歯切り工具42の回転速度V2の回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を不規則に変えても良い。
又、上述した本例及び各別例においては、歯車加工装置1が、シミュレーション演算部121及びマップ生成部123を有する変動条件設定部120を備えるようにした。そして、変動条件設定部120がマップ生成部123によって生成された安定限界向上倍率マップに基づいて、変動条件を自動的に設定するようにした。
しかしながら、歯車加工装置1がシミュレーション演算部121及びマップ生成部123のみを備える、又は、必要に応じて、更に制限値演算部(電流制限値演算部124)を備えるように、即ち、変動条件設定部120を省略することも可能である。この場合には、マップ生成部123が生成した安定限界向上倍率マップを、例えば、表示装置を介して表示することにより、作業者が表示された安定限界向上倍率マップに従って所望の変動条件を設定することができる。
更に、上述した本例においては、送り速度制御部160が、工作物Wの回転速度V1と同期するように送り速度V4を変動させる場合について説明した。しかし、送り速度制御部160は、必ずしも送り速度V4を変動させる必要はない。即ち、歯車加工装置1は、少なくとも工作物Wの回転速度V1と歯切り工具42の回転速度V2とが同期するように工作物Wの回転速度V1及び歯切り工具42の回転速度V2を変動させることにより、工作物Wに発生するびびり振動(再生びびり等)の増幅を抑制できる。又、送り速度制御部160は、送り速度V4を不規則に変動させても良い。
尚、歯車加工装置1としては、縦型マシニングセンタや横型マシニングセンタであっても良い。そして、歯車加工装置1は、工作物Wの回転軸線又は歯切り工具42の回転軸線の何れかに直交する駆動軸を追加して設けることにより、工作物Wの回転軸線と歯切り工具42の回転軸線との相対角度を調整可能な構成としても良い。更に、歯車加工装置1は、加工工程(粗加工工程、仕上げ加工工程等)に合わせて歯切り工具42を交換するための工具交換装置を備えていても良い。
(4.効果)
上述した歯車加工装置1によれば、シミュレーション演算部121は、回転速度を変動させた場合においてびびり振動を生じさせることなく歯切り工具の工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界増加率を、演算によりシミュレーションすることができる。又、マップ生成部123は、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を変更して回転速度を変動させた場合の安定限界の増減を表す安定限界向上倍率を、安定限界に基づき、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に対応させて安定限界向上倍率マップとして生成することができ、安定限界の分布が一目でわかる。
更に、電流制限値演算部124は、歯切り工具42,242及び工作物Wの回転速度を変動させる際の制限値として、テーブル用モータ62(又は、主軸モータ41)に供給可能な電流を制限する電流制限値を、回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)に応じて演算することができる。これにより、変動条件設定部120は、マップ生成部123によって生成されたマップに基づき、回転速度を変動させる際の回転速度変動幅及び回転速度変動周波数(又は、回転速度変動周期)を含む変動条件を設定する回転速度を変動させる条件である変動条件を自動的に設定することができる。
これにより、歯車加工装置1においては、変動条件、即ち、回転速度を変動させ、且つ、加工能率を高める最適加工条件を設定するために、実機を用いて種々の加工試験を行う必要がない。従って、歯車加工装置1によれば、工数を低減することができると共に容易に変動条件即ち最適加工条件を設定することができる。
又、歯車加工装置1においては、設定された変動条件(即ち、最適加工条件)に従って回転速度を変動させることにより、歯切り工具42,242により工作物Wに歯車を形成する際に、歯切り工具42,242が工作物Wを切削する切削力(切削断面積)が不均一となる。これにより、歯切り工具42,242及び工作物Wの回転速度V1が変動せずに一定である場合と比べて、工作物Wに発生するびびり振動の増幅が抑制される。その結果、歯車加工装置1は、工作物Wに発生するびびり振動の発生を抑制しつつ、工作物Wに対する歯切り工具42,242の切込量を大きく設定することができる。従って、歯車加工装置1は、工作物Wに形成された加工面の面性状の向上と加工能率の向上との両立を図ることができる。
1…歯車加工装置、10…ベッド、11…Y軸モータ、12…Z軸モータ、20…コラム、30…サドル、40…回転主軸、41…主軸モータ、42…歯切り工具、42a…刃、50…テーブル、60…チルトテーブル、61…チルトテーブル支持部、62…テーブル用モータ、70…回転テーブル、80…保持部、100…制御装置、110…基準回転速度設定部、120…変動条件設定部、121…シミュレーション演算部、122…倍率演算部、123…マップ生成部、124…電流制限値演算部(制限値演算部)、130…工作物回転速度制御部、140…工具回転速度制御部、150…基準送り速度設定部、160…送り速度制御部、242…歯切り工具、Fw…基準送り速度、Nw…基準回転速度、Nwj…変動条件、O…回転軸線、R…回転速度領域(所定の範囲)、V1…回転速度、V1A…回転速度、V1B…回転速度、V1C…回転速度、V2…回転速度、V3…切削速度、V4…送り速度、W…工作物、γ…すくい角、δ…交差角

Claims (6)

  1. 歯切り工具と工作物とを同期回転させながら、前記工作物の回転軸線方向に沿って前記歯切り工具を前記工作物に対して相対移動させることにより、前記工作物に歯車を加工する歯車加工装置であって、
    前記同期回転の回転速度を変動させた場合において前記歯切り工具の前記工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界を、前記工作物、前記歯切り工具及び前記歯車加工装置の機体の何れか1つの振動特性に基づいて、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを用いて演算するシミュレーション演算部と、
    前記安定限界に基づき、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とを変更して前記安定限界の増減を表す安定限界向上倍率を演算する倍率演算部と、
    を備えた、歯車加工装置。
  2. 前記倍率演算部は、
    前記回転速度を変動させない場合を基準とし、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とを変更して前記回転速度を変動させた場合の前記安定限界を前記基準と比較することにより前記安定限界向上倍率を演算する、請求項1に記載の歯車加工装置。
  3. 前記倍率演算部によって演算された前記安定限界向上倍率を、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とに対応させることによりマップを生成するマップ生成部を備えた、請求項1又は2に記載の歯車加工装置。
  4. 前記歯切り工具及び前記工作物の前記回転速度を変動させる際の制限値を、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とに応じて演算する制限値演算部を備えた、請求項1〜3のうちの何れか一項に記載の歯車加工装置。
  5. 更に、前記倍率演算部によって演算された前記安定限界向上倍率、及び、前記制限値演算部によって演算された前記制限値を、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とに対応させることによりマップを生成するマップ生成部を備えた、請求項4に記載の歯車加工装置。
  6. 歯切り工具と工作物とを同期回転させながら、前記工作物の回転軸線方向に沿って前記歯切り工具を前記工作物に対して相対移動させることにより、前記工作物に歯車を加工する歯車加工方法であって、
    前記同期回転の回転速度を変動させた場合において前記歯切り工具の前記工作物に対する切込量の増加率を表す安定限界を、前記工作物、前記歯切り工具及び前記工作物に歯車を加工する歯車加工装置の機体の何れか1つの振動特性に基づいて、回転速度変動幅と回転速度変動周期又は回転速度変動周波数とを用いて演算し、
    前記安定限界に基づき、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とを変更して前記安定限界の増減を表す安定限界向上倍率を、前記回転速度を変動させない場合を基準とし、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とを変更して前記回転速度を変動させた場合の前記安定限界を前記基準と比較することにより演算し、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とに対応させてマップを生成し、且つ
    生成された前記マップに基づいて、前記回転速度変動幅と前記回転速度変動周期又は前記回転速度変動周波数とを含む変動条件を設定する、歯車加工方法。
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