JP2021078023A - ゲートウェイ装置、ノード装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents
ゲートウェイ装置、ノード装置、およびコンピュータプログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】ゲートウェイ装置によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生を抑制する。【解決手段】ネットワーク通信バス2に接続されるノード装置1は、通信インターフェース121とプロセッサ122を備えている。プロセッサ122は、通信インターフェース121にネットワーク通信バス2へのデータDの送信を行なわせる。プロセッサ122は、データDの送信に失敗した場合、データDが再送信される再送信タイミングを早めるように構成されている。【選択図】図1
Description
本発明は、移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置に関連する。本発明は、当該移動体に搭載されて当該ゲートウェイ装置と通信可能に接続されるノード装置にも関連する。本発明は、当該ゲートウェイ装置により実行されるコンピュータプログラム、および当該ノード装置により実行されるコンピュータプログラムにも関連する。
特許文献1は、移動体の一例である車両に搭載されるゲートウェイ装置を開示している。ゲートウェイ装置は、複数の通信ネットワーク間で送受信されるデータを中継する装置である。各通信ネットワークには、少なくとも一つのノード装置が接続されている。ノード装置から送信されるデータには、処理に供される優先度が高いものと低いものが含まれている。当該優先度に係る情報は、データとともにゲートウェイ装置へ送信される。
本発明の目的は、ゲートウェイ装置によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生を抑制することである。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置であって、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、前記プロセッサは、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照し、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御する。
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、前記プロセッサは、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照し、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御する。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照させるとともに、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御させる。
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照させるとともに、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御させる。
例えば一定時間内に少なくとも一つのノード装置から到来するデータの量が当該時間内におけるプロセッサによるデータの中継に係る処理量を上回ると、第一バッファに格納されるデータの量が増大する。このような状況下では、第二通信ネットワークへのデータの中継に遅延が生じる場合がある。上記のような構成によれば、第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回ると判断されると、相対的に優先度の高いデータが相対的に優先度の低いデータよりも先に第二通信ネットワークへの中継に供されるので、優先度が高く設定されたデータの中継の遅延が抑制されうる。相対的に優先度の低いデータについては中継の遅延が生じる場合があっても、データ通信全体に与える影響は相対的に小さい。したがって、複数のネットワーク間でのデータ通信量が増大しても、ゲートウェイ装置によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が抑制されうる。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置であって、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークと異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記プロセッサは、
前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成し、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信する。
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークと異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記プロセッサは、
前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成し、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信する。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成させ、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信させる。
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成させ、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信させる。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載されるノード装置であって、
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置と通信ネットワークを介して通信可能に接続されるインターフェースと、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限するプロセッサと、
を備えている。
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置と通信ネットワークを介して通信可能に接続されるインターフェースと、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限するプロセッサと、
を備えている。
上記の目的を達成するための一態様は、移動体に搭載されるノード装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ノード装置に、
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置へインターフェースを介してデータを送信させ、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限させる。
実行されることにより、前記ノード装置に、
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置へインターフェースを介してデータを送信させ、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限させる。
このような構成によれば、複数のネットワーク間でのデータ通信量が増大して第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合に、少なくとも一つのノード装置から到来するデータの量が低減されるので、プロセッサにおけるデータの中継に係る処理の負荷を抑制できる。したがって、ゲートウェイ装置によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が抑制されうる。
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例について以下詳細に説明する。以下の説明に用いられる各図面においては、各要素を認識可能な大きさとするために縮尺が適宜変更されている。
図1は、一実施形態に係るゲートウェイ装置40の機能構成を例示している。ゲートウェイ装置40は、複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なう装置である。図1においては、三つの通信ネットワーク10、20、30が例示されている。ゲートウェイ装置40が接続される通信ネットワークの数は、二つであってもよいし、四つ以上であってもよい。
各通信ネットワークには、複数のノード装置が接続されている。図1においては、通信ネットワーク10に三つのノード装置11、12、13が接続されており、通信ネットワーク20に二つのノード装置21、22が接続されており、通信ネットワーク30に三つのノード装置31、32、33が接続されている。各通信ネットワークに接続されるノード装置の数は任意に定められうる。
各ノード装置は、プロセッサと通信インターフェースを備えている。図1においては、ノード装置11についてのみ代表してプロセッサ111と通信インターフェース112が例示されている。プロセッサ111は、通信ネットワーク10上の他のノード装置あるいはゲートウェイ装置40との通信インターフェース112を通じたデータの送受信を可能にしている。
本実施形態に係る通信ネットワーク10、20、30、およびゲートウェイ装置40は、車両に搭載される。車両は、移動体の一例である。この場合、各通信ネットワークは、CAN(Controller Area Network)、イーサネット、Flexray、LIN(Local Interconnect Network)、MOST(Media Oriented Systems Transport)などの通信プロトコル規格のいずれかから適宜に選択されうる。各ノード装置は、対応づけられた車載部品の動作を制御するECU(Electronic Control Unit)でありうる。
ゲートウェイ装置40は、通信インターフェース41を備えている。通信インターフェース41は、通信ネットワーク10から入力されるデータを受け付けるとともに、通信ネットワーク10へ送信されるデータを出力するように構成されている。
ゲートウェイ装置40は、通信インターフェース42を備えている。通信インターフェース42は、通信ネットワーク20から入力されるデータを受け付けるとともに、通信ネットワーク20へ送信されるデータを出力するように構成されている。
ゲートウェイ装置40は、通信インターフェース43を備えている。通信インターフェース43は、通信ネットワーク30から入力されるデータを受け付けるとともに、通信ネットワーク30へ送信されるデータを出力するように構成されている。
ゲートウェイ装置40は、第一バッファ44を備えている。第一バッファ44は、通信インターフェース41、通信インターフェース42、および通信インターフェース43の少なくとも一つを通じて受け付けたデータを格納するように構成されている。換言すると、第一バッファ44は、複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納するように構成されている。
第一バッファ44は、半導体メモリなどの記憶素子によって実現されうる。第一バッファ44は、通信インターフェース41、通信インターフェース42、および通信インターフェース43の各々について個別に提供される複数の記憶素子、または単一の記憶素子における複数の記憶領域でありうる。
ゲートウェイ装置40は、第二バッファ45を備えている。第二バッファ45は、第一バッファ44に格納されたデータのうち、宛先の通信ネットワークへの出力に供されるデータを格納するように構成されている。換言すると、第二バッファ45は、第一バッファ44に格納されたデータが送信された通信ネットワークとは異なる通信ネットワークへ出力されるデータを格納するように構成されている。
第二バッファ45は、半導体メモリなどの記憶素子によって実現されうる。第一バッファ44と第二バッファ45は、独立した複数の記憶素子として提供されてもよいし、単一の記憶素子における独立した複数の記憶領域として提供されてもよい。
ゲートウェイ装置40は、プロセッサ46を備えている。プロセッサ46は、第二バッファ45に格納されたデータを宛先の通信ネットワークへ出力するように構成されている。具体的には、本実施形態に係るデータは、ヘッダ領域とデータ領域を含んでいる。データ領域は、送受信されるデータの本体を含んでいる。ヘッダ領域は、宛先のノード装置を指定する宛先情報を含んでいる。プロセッサ46は、第二バッファ45に格納されたデータの宛先情報を参照し、宛先情報により指定されたノード装置を含む通信ネットワークが接続された通信インターフェースから当該データを出力する。プロセッサ46は、通常動作時においては、第二バッファ45からのデータの出力を、第一バッファ44に格納された順序に基づいて行なうように構成されている。
本実施形態に係るデータのヘッダ領域は、複数の通信ネットワーク間で送受信されるデータ同士の相対的な優先度の高低を特定する優先度情報も含んでいる。他方、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータの量DAを監視するように構成されている。プロセッサ46は、データの量DAが第一閾値Th1を上回る場合に、当該優先度情報を参照し、当該優先度情報により特定される優先度がより高いデータをより先に第二バッファ45から出力するように構成されている。
図2と図3を参照しつつ、上記のように構成されたプロセッサ46の動作の例を説明する。本例においては、通信ネットワーク10に接続されたノード装置11から送信されたデータD1と通信ネットワーク20に接続されたノード装置22から送信されたデータD2が、通信ネットワーク30に接続されたノード装置33へ中継される場合を説明する。この場合、通信ネットワーク10と通信ネットワーク20は、第一通信ネットワークの一例であり、通信ネットワーク30は、第二通信ネットワークの一例である。なお、データD2に含まれる優先度情報により特定される優先度は、データD1に含まれる優先度情報により特定される優先度よりも高いとする。
図2に示される例においては、時点t1においてノード装置11から送信されたデータD1が第一バッファ44に格納されており、時点t1よりも後の時点t2においてノード装置22から送信されたデータD2が第一バッファ44に格納されている。
図3に例示されるように、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されているデータの量DAが第一閾値Th1を上回るかを判断する(STEP11)。
データの量DAが第一閾値Th1を上回らないと判断されると(STEP11においてNO)、プロセッサ46は、通常出力を実行する(STEP12)。すなわち、プロセッサ46は、第一バッファ44への格納が行なわれた順番通りに第二バッファ45からのデータの出力を行なう。本例の場合、データD1、データD2の順に第二バッファ45からの出力がなされる。図2に例示されるように、時点t3においてデータD1が出力され、時点t3よりも後の時点t4においてデータD2が出力される。
データの量DAが第一閾値Th1を上回ると判断されると(STEP11においてYES)、プロセッサ46は、優先度に基づく出力を実行する(STEP13)。具体的には、プロセッサ46は、データD1に含まれる優先度情報とデータD2に含まれる優先度情報を参照する。前述のように、データD2に係る優先度は、データD1に係る優先度よりも高い。したがって、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納された順序に依らず、データD2がデータD1よりも先に第二バッファ45から出力されるように制御を行なう。
図2に示される例においては、時点t5においてノード装置11から送信されたデータD1が第一バッファ44に格納されており、時点t5よりも後の時点t6においてノード装置22から送信されたデータD2が第一バッファ44に格納されている。さらに時点t7において、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第一閾値Th1を上回ると判断されている。したがって、第一バッファ44に格納された順序に依らず、優先度のより高いデータD2が先に第二バッファ45から出力され(時点t8)、時点t8よりも後の時点t9においてデータD1が第二バッファ45から出力されている。
例えば一定時間内にノード装置11とノード装置22から到来するデータの量が当該時間内におけるプロセッサ46によるデータの中継に係る処理量を上回ると、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが増大する。このような状況下では、宛先の通信ネットワークへのデータの中継に遅延が生じる場合がある。本実施形態に係る構成によれば、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第一閾値Th1を上回ると判断されると、相対的に優先度の高いデータが相対的に優先度の低いデータよりも先に宛先の通信ネットワークへの中継に供されるので、優先度が高く設定されたデータの中継の遅延が抑制されうる。相対的に優先度の低いデータについては中継の遅延が生じる場合があっても、データ通信全体に与える影響は相対的に小さい。したがって、複数のネットワーク間でのデータ通信量が増大しても、ゲートウェイ装置40によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が抑制されうる。
図3に例示されるように、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第一閾値Th1を上回ると判断されると(STEP11においてYES)、データの量DAが第二閾値Th2を上回るかをさらに判断しうる(STEP14)。第二閾値Th2は、第一閾値Th1よりも大きい。データの量DAが第一閾値Th1を上回るものの第二閾値Th2を上回らないと判断されると(STEP14においてNO)、処理はSTEP13に進み、前述した優先度に基づくデータの出力が実行される。
プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第二閾値Th2を上回ると判断されると(STEP14においてYES)、制限信号RSを生成する(STEP15)。制限信号RSは、第一バッファ44に格納されるデータを送信するノード装置にデータ送信を制限させる信号である。データ送信の制限は、データ送信の時間間隔を長くさせることによってなされてもよいし、データの送信を禁止することによってなされてもよい。
続いて、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータを送信したノード装置へ制限信号RSを送信する(STEP16)。図2に示される例においては、時点t10において、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第二閾値Th2を上回ると判断されている。したがって、プロセッサ46は、データD1を送信したノード装置11とデータD2を送信したノード装置22に対して、制限信号RSを送信する(時点t10)。
図4は、ノード装置11のプロセッサ111により実行される処理の流れを例示している。ノード装置22においても同様の処理が実行される。プロセッサ111は、制限信号RSを受信したかを判断する(STEP21)。制限信号RSを受信していないと判断されると(STEP21においてNO)、プロセッサ111は、通信インターフェース112を介してゲートウェイ装置40へのデータ送信を実行する(STEP22)。制限信号RSを受信したと判断されると(STEP21においてYES)、プロセッサ111は、ゲートウェイ装置40へのデータ送信を制限する(STEP23)。
このような機能を有するプロセッサ111は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上記の処理を実行可能なコンピュータプログラムが記憶されうる。プロセッサ111は、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。プロセッサ111は、上記の処理を実現するコンピュータプログラムを実行可能なマイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されてもよい。プロセッサ111は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによって実現されてもよい。
図2に示される例においては、制限信号RSを受信したノード装置11とノード装置22は、ゲートウェイ装置40へのデータ送信を停止している。
その後、時点t11において、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第二閾値Th2を上回らないと判断されると、プロセッサ46は、データ送信の制限を解除する制限解除信号CSを、先に制限信号RSが送信されたノード装置へ送信しうる。本例においては、ノード装置11とノード装置22へ制限解除信号CSが送信されている。ノード装置11とノード装置22は、制限解除信号CSを受信すると、ゲートウェイ装置40へのデータ送信を元の状態に復帰させる(送信の再開、あるいは送信時間間隔の初期状態への復帰)。
なお、各ノード装置におけるデータ送信の制限状態の解除は、必ずしも制限解除信号CSの受信に応答して行なわれることを要しない。例えば、少なくとも一つのノード装置は、制限信号RSを受信してから所定時間の経過後にデータ送信の制限状態を解除するように構成されてもよい。
本例においては、時点t12においてノード装置11からデータD1の送信が再開され、その後の時点t13においてノード装置12からデータD2の送信が再開されている。本例においては、時点t11においてデータの量DAが第一閾値Th1も上回らないと判断されているので、第一バッファ44に格納がなされた順にノード装置33へのデータの送信がなされている(時点t14と時点t15)。
このような構成によれば、第一バッファ44に格納されるデータの量DAがより高い閾値を上回る場合に、ノード装置11とノード装置22から到来するデータの量が低減されるので、プロセッサ46におけるデータの中継に係る処理の負荷を抑制できる。したがって、複数のネットワーク間でのデータ通信量が増大しても、ゲートウェイ装置40によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が生じうる状況の解消が促進されうる。
上記の例においては、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第二閾値Th2を上回ると判断されると、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータを送信した全てのノード装置へ制限信号RSを送信している。しかしながら、プロセッサ46は、データに含まれる優先度情報を参照し、優先度がより低いデータを送信したノード装置へ制限信号RSを送信するように構成されうる。優先度に閾値を設定してもよい。その場合、閾値を下回る優先度に対応する優先度情報を含むデータを送信したノード装置へ制限信号RSが送信される。
図2に示される例においては、時点t16において、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが第二閾値Th2を上回ると判断されている。プロセッサ46は、優先度がより低いデータD1を送信したノード装置11に対してのみ、制限信号RSを送信する。したがって、ノード装置22による優先度がより高いデータD2の送信は継続される(時点t17)。ゲートウェイ装置40は、ノード装置33へのデータD2の中継を行なう(時点t18)。
このような構成によれば、データ送信の制限に供されるノード装置の数を抑制できる。したがって、優先度が高く設定されたデータの中継の遅延の抑制と、ゲートウェイ装置40によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が生じうる状況の解消の促進とを両立できる。
図5に例示されるように、プロセッサ46は、第一バッファ44に格納されるデータの量DAについて単一の閾値Thに基づく判断を行なうように構成されうる。具体的には、第一バッファ44に格納されるデータの量DAが閾値Thを上回ると判断されると(STEP31においてYES)、制限信号RSを生成するように構成されうる。図3を参照して説明した処理と実質的に同じ処理については同一の参照符号を付与し、繰り返しとなる説明は省略する。
このような構成によれば、複数のネットワーク間でのデータ通信量が増大して第一バッファ44に格納されるデータの量DAが閾値Thを上回る場合に、少なくとも一つのノード装置から到来するデータの量が低減されるので、プロセッサ46におけるデータの中継に係る処理の負荷を抑制できる。したがって、ゲートウェイ装置40によるデータの中継の遅延に伴う不具合の発生が抑制されうる。
これまで説明した機能を有するプロセッサ46は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、後述する処理を実行可能なコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体の一例である。プロセッサ46は、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。プロセッサ46は、後述する処理を実現するコンピュータプログラムを実行可能なマイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの専用集積回路によって実現されてもよい。プロセッサ46は、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによって実現されてもよい。
第一バッファ44と第二バッファ45の少なくとも一方は、上記の汎用メモリによって実現されてもよい。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
上記の実施形態においては、データに含まれる宛先情報により宛先のノード装置が指定されている。しかしながら、使用される通信ネットワークが準拠する通信プロトコルによっては、宛先情報が宛先のノード装置を特定していなくてもよい。例えば、CAN規格に準拠する通信ネットワークの場合、宛先情報は、宛先の通信ネットワークを指定していればよい。当該通信ネットワークに接続されたノード装置は、当該通信ネットワークを流れるデータを監視し、必要に応じてデータの受信を行なう。
複数の通信ネットワークは、データの送信のみに使用される通信ネットワーク、データの受信のみに使用される通信ネットワーク、およびデータの送信と受信の双方を行なうことができる通信ネットワークを含みうる。あるデータについて送信を行なうノード装置と別のデータについて受信を行なうノード装置とが同じ通信ネットワークに接続されていてもよい。
あるノード装置から送信されるデータに含まれる宛先情報によって指定されるノード装置または通信ネットワークは、一つであってもよいし、複数であってもよい。
異なる複数のノード装置から送信されるデータに含まれる宛先情報によって指定されるノード装置または通信ネットワークは、一致していてもよいし、相違していてもよい。当該異なるノード装置は、同じ通信ネットワークに接続されていてもよいし、相違する通信ネットワークに接続されていてもよい。
上記のゲートウェイ装置40は、車両以外の移動体にも搭載可能である。そのような移動体の例としては、鉄道列車、船舶、航空機などが挙げられる。また、上記のゲートウェイ装置40は、運転者を必要としない移動体にも搭載可能である。
10:通信ネットワーク、11、12、13:ノード装置、111:プロセッサ、112:通信インターフェース、20:通信ネットワーク、21、22:ノード装置、30:通信ネットワーク、31、32、33:ノード装置、40:ゲートウェイ装置、44:第一バッファ、45:第二バッファ、46:プロセッサ、D1、D2:データ、RS:制限信号
Claims (8)
- 移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置であって、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、前記プロセッサは、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照し、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御する、
ゲートウェイ装置。 - 前記第一バッファに格納されるデータの量が前記第一閾値よりも大きい第二閾値を上回る場合、前記プロセッサは、
前記ノード装置にデータ送信を制限させる制限信号を生成し、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信する、
請求項1に記載のゲートウェイ装置。 - 前記プロセッサは、前記優先度がより低いデータを送信した前記ノード装置へ前記制限信号を送信する、
請求項2に記載のゲートウェイ装置。 - 移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置であって、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを格納する第一バッファと、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークと異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを格納する第二バッファと、
前記第二バッファに格納されたデータの前記第二通信ネットワークへの出力を実行するプロセッサと、
を備えており、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記プロセッサは、
前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成し、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信する、
ゲートウェイ装置。 - 移動体に搭載されるノード装置であって、
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置と通信ネットワークを介して通信可能に接続されるインターフェースと、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限するプロセッサと、
を備えている、
ノード装置。 - 移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が第一閾値を上回る場合、当該データに含まれる優先度を示す情報を参照させるとともに、当該優先度がより高いデータがより先に前記第二バッファから出力されるように制御させる、
コンピュータプログラム。 - 移動体に搭載された複数の通信ネットワーク間でデータ通信の中継を行なうゲートウェイ装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ゲートウェイ装置に、
前記複数の通信ネットワークに含まれる少なくとも一つの第一通信ネットワークに接続された少なくとも一つのノード装置から送信されたデータを第一バッファに格納させ、
前記複数の通信ネットワークに含まれる前記第一通信ネットワークとは異なる少なくとも一つの第二通信ネットワークへ出力されるデータを第二バッファに格納させ、
前記第二バッファに格納されたデータを前記第二通信ネットワークへ出力させ、
前記第一バッファに格納されるデータの量が閾値を上回る場合、前記ノード装置にデータ送信の制限を要求する制限信号を生成させ、
前記ノード装置へ前記制限信号を送信させる、
コンピュータプログラム。 - 移動体に搭載されるノード装置において実行されるコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記ノード装置に、
前記移動体に搭載されたゲートウェイ装置へインターフェースを介してデータを送信させ、
データ送信の制限を要求する制限信号を前記インターフェースが受信した場合、前記ゲートウェイ装置へのデータ送信を制限させる、
コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019203921A JP2021078023A (ja) | 2019-11-11 | 2019-11-11 | ゲートウェイ装置、ノード装置、およびコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019203921A JP2021078023A (ja) | 2019-11-11 | 2019-11-11 | ゲートウェイ装置、ノード装置、およびコンピュータプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021078023A true JP2021078023A (ja) | 2021-05-20 |
Family
ID=75898440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019203921A Pending JP2021078023A (ja) | 2019-11-11 | 2019-11-11 | ゲートウェイ装置、ノード装置、およびコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021078023A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022230360A1 (ja) | 2021-04-30 | 2022-11-03 | 住友電気工業株式会社 | 切削工具 |
-
2019
- 2019-11-11 JP JP2019203921A patent/JP2021078023A/ja active Pending
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WO2022230360A1 (ja) | 2021-04-30 | 2022-11-03 | 住友電気工業株式会社 | 切削工具 |
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