JP2021077977A - 画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スリーピングモードからの復帰のときに、キャリッジをホームポジション等の規定位置から正確に動作を開始させる画像読取装置及びそれを備える画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置10において、制御部51は、スリーピングモードの設定前に、キャリッジを副走査方向に移動させるステッピングモーター44を制御して、キャリッジを予め設定された規定位置からステッピングモーター44の相合わせのときに移動するキャリッジの移動距離だけかつ該移動の方向とは逆の方向に離れた待機位置に移動させて停止させ、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行って、キャリッジを待機位置から規定位置に移動させる。【選択図】図4

Description

本発明は、原稿の画像を読取る画像読取装置及びそれを備える画像形成装置に関し、特に、画像読取装置における原稿照明用の光源を有するキャリッジの位置を制御する技術に関する。
画像読取装置では、原稿を、透光性を有する原稿載置板に載置し、その原稿を、原稿載置板を介してキャリッジの光源により照明し、キャリッジを副走査方向に移動させつつ、原稿の反射光を、原稿載置板を介して撮像素子で受光させて、撮像素子により原稿の画像を主走査方向に繰り返し読み取っている。キャリッジは、ステッピングモーターを動力源とする駆動機構により副走査方向に移動される。このステッピングモーターを制御することにより、キャリッジをホームポジションなどの規定位置に位置決めする初期化動作を行ってから、キャリッジを副走査方向に移動させている。
一方、特許文献1に記載の画像形成装置では、インクジェット式の記録ヘッドをキャリッジに設けて、このキャリッジを移動させつつ、画像を記録ヘッドにより記録紙に形成している。また、通常の電源オンによる起動の場合は、キャリッジの主走査方向の原点(基準位置)の設定を含む初期化動作を行い、またオートパワーオフによる電源のオフのときに、キャリッジを所定の位置に移動させて、この所定の位置を記憶させておき、オートパワーオフからの復帰の場合は、その記憶した所定の位置をキャリッジの位置とみなして、初期化動作を簡略化している。
特開2011−37109号公報
ここで、上記のような画像読取装置においては、特許文献1に記載の画像形成装置と同様に、通常の電源オンによる起動に際し、キャリッジをホームポジションなどの規定位置に一旦位置決めするための初期化動作を行う必要がある。また、特許文献1の技術を適用して、スリーピングモードなどによる電源のオフのときに、キャリッジを規定位置に移動させて、この規定位置を記憶させておき、スリーピングモードからの復帰のときに、その記憶した規定位置をキャリッジの位置とみなして、初期化動作を簡略化することが可能である。
しかしながら、スリーピングモードからの復帰のときには、キャリッジを移動させるステッピングモーターの相合わせを行うために、数パルスの駆動信号をステッピングモーターに加えることがあり、この場合は、キャリッジが規定位置からずれて、キャリッジの移動制御の精度が低下する。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、スリーピングモードからの復帰のときに、キャリッジをホームポジション等の規定位置から正確に動作を開始させることを目的とする。
本発明の一局面にかかる画像読取装置は、透光性を有する原稿載置板と、前記原稿載置板に載置されている原稿に該原稿載置板を介して光を照射する光源を有するキャリッジと、前記原稿の反射光を、前記原稿載置板を介して受光して該原稿の画像を読み取る撮像素子と、前記キャリッジを副走査方向に移動させるステッピングモーターと、スリーピングモードの設定前に、前記ステッピングモーターを制御して、前記キャリッジを予め設定された規定位置から前記ステッピングモーターの相合わせのときに移動する該キャリッジの移動距離だけかつ該移動の方向とは逆の方向に離れた待機位置に移動させて停止させ、前記スリーピングモードからの復帰時に、前記ステッピングモーターの相合わせを行って、前記キャリッジを前記待機位置から前記規定位置に移動させる制御部と、を備えるものである。
また、本発明の一局面にかかる画像形成装置は、上記本発明の画像読取装置と、前記画像読取装置により読取られた画像を記録紙に記録する画像形成部と、を備えるものである。
本発明によれば、スリーピングモードからの復帰のときに、キャリッジをホームポジション等の規定位置から正確に動作を開始させることができる。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置を示す断面図である。 画像形成装置における画像読取部を示す断面図である。 画像読取部の外観を示す斜視図である。 画像形成装置の主要内部構成を示す機能ブロック図である。 画像形成装置の起動時にキャリッジをホームポジションに位置決めした状態を示す模式図である。 スリーピングモードの設定前にキャリッジを待機位置に位置決めした状態を示す模式図である。 スリーピングモードに際してのステッピングモーターの制御手順を示すフローチャートである。 (A)はスリーピングモードの設定前にキャリッジをスキャン方向の待機位置に位置決めした状態を示す模式図であり、(B)はスリーピングモードの復帰後にキャリッジをリターン方向のホームポジションに移動させた状態を示す図である。 (A)はスリーピングモードの設定前にキャリッジをリターン方向の待機位置に位置決めした状態を示す模式図であり、(B)はスリーピングモードの復帰後にキャリッジをスキャン方向のホームポジションに移動させた状態を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る画像読取装置及び画像形成装置について図面を参照して説明する。
図1は、本発明にかかる一実施形態の画像形成装置を示す断面図である。画像形成装置は、本発明の一実施形態に係る画像読取装置に、画像形成に必要な各動作機構を具備させたものである。この画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12とを備えている。
画像読取部11は、原稿の画像を光学的に読み取る撮像素子を有しており、この撮像素子のアナログ出力がデジタル信号に変換されて、原稿の画像を示す画像データが生成される。
画像形成部12は、上記画像データによって示される画像を記録紙に形成するものであり、マゼンタ用の画像形成ユニット3M、シアン用の画像形成ユニット3C、イエロー用の画像形成ユニット3Y、及びブラック用の画像形成ユニット3Bkを備えている。各画像形成ユニット3M、3C、3Y、及び3Bkのいずれにおいても、感光体ドラム4の表面を均一帯電させ、感光体ドラム4の表面を露光して、感光体ドラム4の表面に静電潜像を形成し、感光体ドラム4の表面の静電潜像をトナー像に現像して、感光体ドラム4の表面のトナー像を、中間転写ベルト5に転写する。これにより、カラーのトナー像が中間転写ベルト5上に形成される。このカラーのトナー像は、中間転写ベルト5と2次転写ローラー6の間のニップ域Nにおいて給紙部14から搬送路8を通じて搬送されてきた記録紙Pに2次転写される。
この後、定着装置15で記録紙Pが加熱及び加圧されて、記録紙P上のトナー像が熱圧着により定着され、更に記録紙Pが排出ローラー16を通じて排出トレイ17に排出される。
次に、画像読取部11の概略構成を説明する。図2は、画像読取部11の機械構成を示す断面図である。また、図3は、画像読取部11の外観を示す斜視図であり、原稿搬送部20が開かれた状態を示している。
図2及び図3に示すように、画像読取部11は、原稿搬送部20及び読取部30を備えている。原稿搬送部20は、原稿トレイ21、給紙ローラー22、レジストローラー23、複数の搬送ローラー26、排紙ローラー27、及び原稿排出トレイ28等を備えている。また、読取部30は、第1プラテンガラス31、第2プラテンガラス32、白色基準板33、キャリッジ34、光学系ユニット35、集光レンズ36、及びCCDセンサー37等を備えている。
キャリッジ34は、原稿に光を照射する光源34Aと、原稿Mで反射された光を反射するミラー34Bとを備えている。
光学系ユニット35は、ミラー35Aと、ミラー35Bとを備えている。ミラー35Aは、キャリッジ34のミラー34Bで反射された光を受けて、さらに略垂直下方に方向転換させる。ミラー35Bは、ミラー35Aで反射された光を、さらに略水平に方向転換させて、集光レンズ36を通じてCCDセンサー37へと導く。
キャリッジ34及び光学系ユニット35は、レールに沿って主走査方向Yと直交する副走査方向Xに往復移動可能に設けられ、ステッピングモーター44(図4に示す)を動力源とする既知の駆動機構により所定の速度関係を維持しつつ副走査方向Xに移動される。
白色基準板33は、第1プラテンガラス31と第2プラテンガラス32との間に設けられたシェーディング補正用の白色板である。この白色基準板33の近傍には、キャリッジ34のホームポジションHPを検出するホームポジションセンサー45(図4、図5などに示す)が設けられている。
読取部30の上面30aの一端部には、2つのヒンジ38が離間して設けられており、これらのヒンジ38により原稿搬送部20が開閉可能に支持されて、ユーザーによる原稿搬送部20の開閉操作が可能にされている。
ここで、画像読取部11では、第2プラテンガラス32上に載置された原稿Mの画像を読取る第1モードと、原稿搬送部20により原稿Mを搬送しつつ該原稿Mの画像を読取る第2モードとを切替えることができる。例えば、第2プラテンガラス32上に載置された原稿Mを検出する第1センサー(図示せず)、及び原稿搬送部20の原稿トレイ21に載置された原稿Mを検出する第2センサー(図示せず)が設けられている。制御部51は、第1センサーにより原稿Mが検出されたときに第1モードを選択して設定し、また第2センサーにより原稿Mが検出されたときに第2モードを選択して設定する。
第1モードにおいては、原稿搬送部20が開かれて、読取部30の第2プラテンガラス32が開放された状態で、第2プラテンガラス32上に原稿Mが載置され、更に原稿搬送部20が閉じられて、原稿搬送部20により第2プラテンガラス32上に載置された原稿Mが押さえられる。読取部30では、キャリッジ34及び光学系ユニット35を所定の速度関係を維持して副走査方向Xに移動させつつ、キャリッジ34の光源34Aの光を、第2プラテンガラス32を介して原稿Mに照射し、原稿Mで反射された光をキャリッジ34のミラー34Bで反射する。更に、この光は、光学系ユニット35のミラー35A及びミラー35Bで反射されて、集光レンズ36を通じてCCDセンサー37に入射する。CCDセンサー37は、原稿Mの画像を主走査方向Y(副走査方向Xと直交する方向)に繰り返し読取る。
また、第2モードにおいては、原稿搬送部20が閉じられた状態で、原稿搬送部20の給紙ローラー22により原稿トレイ21に載置された原稿Mが1枚ずつ引出されて、レジストローラー23及び各搬送ローラー26により原稿Mが第1プラテンガラス31上を通じて副走査方向に搬送され、排紙ローラー27により原稿Mが原稿排出トレイ28に排出される。読取部30では、キャリッジ34及び光学系ユニット35を第1プラテンガラス31下方のそれぞれの所定位置に位置決めし、キャリッジ34の光源34Aの光を、第1プラテンガラス31を介して原稿Mに照射し、原稿Mで反射された光を各ミラー34B、35A、35Bで反射させて、集光レンズ36を通じてCCDセンサー37に入射させ、CCDセンサー37により原稿Mの画像を主走査方向Yに繰り返し読取らせる。
次に、画像形成装置10の制御に係る構成について説明する。図4は、画像形成装置10の主要内部構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように画像形成装置10は、画像読取部11と、画像形成部12と、表示部41と、操作部42と、タッチパネル43と、記憶部48と、制御ユニット49とを備えている。これらの構成要素は、互いにバスを通じてデータ又は信号の送受信が可能とされている。
画像読取部11には、キャリッジ34及び光学系ユニット35を副走査方向Xに往復移動させるステッピングモーター44、キャリッジ34のホームポジションを検出するホームポジションセンサー45が設けられている。ホームポジションセンサー45は、例えば発光素子及び受光素子を有する光学式センサーであり、キャリッジ34のホームポジションHPに設けられて、キャリッジ34のホームポジションHPを検出する。
表示部41は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(OLED:Organic Light-Emitting Diode)ディスプレイなどから構成される。
操作部42は、テンキー、決定キー、スタートキーなどの物理キーを備えている。操作部42には、当該各物理キーによりユーザーからの指示が入力される。
表示部41の画面には、タッチパネル43が配置されている。タッチパネル43は、所謂抵抗膜方式や静電容量方式などのタッチパネルであって、タッチパネル43に対するユーザーの指などの接触(タッチ)をその接触位置とともに検知して、その接触位置の座標を示す検知信号を制御ユニット49の後述する制御部51に出力する。このタッチパネル43は、操作部42と共に、表示部41の画面に対するユーザー操作が入力される操作部としての役割を果たす。
記憶部48は、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disk Drive)などの大容量の記憶装置であって、各種のアプリケーションプログラムや種々のデータを記憶している。
制御ユニット49は、プロセッサー、RAM(Random Access Memory)、及びROM(Read Only Memory)などから構成される。プロセッサーは、例えばCPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、又はMPU(Micro Processing Unit)等である。制御ユニット49は、上記のROM又は記憶部48に記憶された制御プログラムが上記のプロセッサーで実行されることにより、制御部51として機能する。
制御部51は、画像形成装置10を統括的に制御する。制御ユニット49は、画像読取部11、画像形成部12、表示部41、操作部42、タッチパネル43、及び記憶部48などと接続されている。制御部51は、これらの構成要素の動作制御や、該各構成要素との間での信号またはデータの送受信を行う。
制御部51は、画像形成装置10による画像形成に必要な各種の処理などを実行する処理部としての役割を果たす。また、制御部51は、タッチパネル43から出力される検知信号あるいは操作部42の物理キーの操作に基づき、ユーザーにより入力された操作指示を受け付ける。更に、制御部51は、表示部41の表示動作を制御する機能を有する。
このような構成の画像形成装置10において、例えば、ユーザーが、原稿を画像読取部11にセットし、操作部42のスタートキーを操作すると、制御部51は、画像読取部11により原稿の画像を読取らせて、原稿の画像を画像形成部12により記録紙に形成させる。
一方、制御部51は、画像形成装置10の起動時に、ステッピングモーター44を駆動制御して、キャリッジ34及び光学系ユニット35を副走査方向Xに移動させ、ホームポジションセンサー45の検出出力に基づきキャリッジ34をホームポジションHPに位置決めするという初期化動作を行う。この後、制御部51は、例えば、第1モードを設定した場合に、ステッピングモーター44を駆動制御して、キャリッジ34及び光学系ユニット35を予め定められた速度関係を維持してホームポジションHPから副走査方向Xに移動させつつ、キャリッジ34の光源34Aの光を、第2プラテンガラス32を介して原稿に照射し、主走査方向Yに延びるCCDセンサーにより原稿の画像を読取らせる。また、制御部51は、第2モードを設定した場合に、ステッピングモーター44を駆動制御して、キャリッジ34及び光学系ユニット35を第1プラテンガラス31下方のそれぞれの予め定められた位置に位置決めし、この位置で、キャリッジ34の光源34Aの光を、第1プラテンガラス31を介して原稿Mに照射し、主走査方向Yに延びるCCDセンサー37により原稿Mの画像を読取らせる。
従って、画像形成装置10の起動時には、図5に示すようにキャリッジ34がホームポジションHPに一旦位置決めされ、続いてキャリッジ34及び光学系ユニット35が原稿の画像を読取るために副走査方向Xに移動される。
ここで、一般的には、画像形成装置10の起動時だけではなく、省電力のためのスリーピングモードからの復帰時にも、上記のような初期化動作を行って、キャリッジ34をホームポジションHPに一旦位置決めしてから、キャリッジ34及び光学系ユニット35を副走査方向Xに移動させて、原稿の画像の読取りを開始している。このため、スリーピングモードからの復帰時点より原稿の画像の読取り開始までに時間を要する。なお、スリーピングモードとは、動作の実行指示が一定時間ない場合に、画像形成装置10の予め定められた動作機構に対する電力供給を停止して、画像形成装置10の動作を一時的に停止させるモードである。
また、スリーピングモードの設定直前に、キャリッジ34をホームポジションHPに移動させておき、スリーピングモードからの復帰直後にキャリッジ34及び光学系ユニット35を副走査方向Xに直ちに移動させて、原稿の画像の読取りを速やかに開始させることが考えられる。
しかしながら、スリーピングモードの開始時には、ステッピングモーター44に数パルスの駆動信号を加える相合わせを行う必要がある。この相合わせによりステッピングモーター44が回転するので、キャリッジ34がホームポジションHPからずれてしまう。
そこで、本実施形態では、制御部51は、スリーピングモードの設定前に、ステッピングモーター44を駆動制御して、ホームポジションセンサー45の検出出力に基づきキャリッジ34をホームポジションHPに移動させて位置決めする。更に、制御部51は、図6に例を示すように、キャリッジ34を、ホームポジションHPから、ステッピングモーター44の相合わせのときに移動する該キャリッジ34の移動距離Rだけかつ該移動の方向とは逆の方向Aに離れた待機位置Qに移動させて停止させる。そして、制御部51は、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行う。この相合わせにより、キャリッジ34はその待機位置QからホームポジションHPに移動する。これにより、スリーピングモードからの復帰直後に、キャリッジ34及び光学系ユニット35を正確にホームポジションHPまで直ちに移動させて、ホームポジションHPから原稿の画像の読取りを速やかに開始させることが可能となる。
次に、上記のようなスリーピングモードに際してのステッピングモーター44の制御手順を図7に示すフローチャートを参照して詳しく説明する。
まず、制御部51は、スリーピングモードを設定するか否かを判定する(S101)。例えば、制御部51は、画像形成装置10による画像形成動作が行われていない状態の継続時間を計時し、あるいは、操作部42の操作が行われていない状態の継続時間を計時し、いずれかの継続時間が予め設定された時間閾値に達していなければ、スリーピングモードを設定しないと判定し(S101「No」)、いずれかの継続時間が予め設定された時間閾値に達すると、スリーピングモードを設定すると判定する(S101「Yes」)。
制御部51は、スリーピングモードを設定すると判定した場合(S101「Yes」)、スリーピングモードの設定前に、ステッピングモーター44を駆動制御して、ホームポジションセンサー45の検出出力に基づきキャリッジ34をホームポジションHPに移動させて位置決めし(S102)、キャリッジ34をホームポジションHPからステッピングモーター44の相合わせのときに移動する該キャリッジ34の移動距離Rだけかつ該移動の方向とは逆の方向に離れた待機位置Qに移動させて停止させる(S103)。そして、制御部51は、スリーピングモードを設定する(S104)。
例えば、スリーピングモードからの復帰時に、2相の3パルスの駆動信号を相合わせのためにステッピングモーター44に加える必要があり、このときにキャリッジ34がリターン方向TEに移動距離Rだけ移動する場合、スリーピングモード設定前の動作に用いていた相が、例えば1−2相であれば、1−2相の6パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加えて、図8(A)に示すように、キャリッジ34をホームポジションHPからスキャン方向SCに移動距離Rだけ移動させ、この位置を待機位置Qとして、キャリッジ34を当該待機位置Qで停止させる。
逆に、スリーピングモードからの復帰時に、2相の3パルスの駆動信号を相合わせのためにステッピングモーター44に加えたときに、キャリッジ34がスキャン方向SCに移動距離Rだけ移動する場合は、スリーピングモード設定前の動作に用いていた相が、例えば1−2相であれば、1−2相の6パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加えて、図9(A)に示すように、キャリッジ34をリターン方向TEに移動距離Rだけ移動させ、この位置を待機位置Qとして、キャリッジ34を当該待機位置Qで停止させる。スキャン方向SCは、第1モードにおいて原稿の画像を読取るためにキャリッジ34が移動される方向であり、リターン方向TEは、スキャン方向SCとは逆の方向である。
この場合、記憶部48には、1−2相の6パルスの駆動信号を示すデータが予め記憶されている。制御部51は、スリーピングモードの設定前に、ステッピングモーター44を駆動制御して、ホームポジションセンサー45の検出出力に基づきキャリッジ34をホームポジションHPに移動させて位置決めし、続いて上記データを記憶部48から読み出して、1−2相の6パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加え、キャリッジ34を待機位置Qに移動させ(S103)、スリーピングモードを設定する(S104)。
上記例のいずれも、スリーピングモード設定前の動作に用いていた相が、例えば2相であれば、制御部51は、2相の3パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加えて、キャリッジ34をホームポジションHPから移動させて停止させてから、スリーピングモードを設定する。
この後、制御部51は、スリーピングモードからの復帰を待機し(S105「No」)、例えば操作部42の操作が行われて原稿読取動作の実行指示が入力されると、スリーピングモードから復帰させると判定する(S105「Yes」)。そして、制御部51は、ステッピングモーター44の相合わせを行って、キャリッジ34をその待機位置QからホームポジションHPに移動させる(S106)。制御部51は、この後、、スリーピングモードを解除する(S107)。
例えば、図8(A)に示すように、スリーピングモード設定前に例えば1−2相の6パルスの駆動信号がステッピングモーター44に加えられて、キャリッジ34がホームポジションHPからスキャン方向SCに移動距離Rだけ移動された待機位置Qで停止されていた場合は、スリーピングモードからの復帰時に、制御部51は、相合わせに必要な予め設定された例えば2相の3パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加えて、図8(B)に示すように、キャリッジ34をその待機位置Qからリターン方向TEにあるホームポジションHPに移動させる。
逆に、図9(A)に示すように、スリーピングモード設定前に例えば1−2相の6パルスの駆動信号がステッピングモーター44に加えられて、キャリッジ34がホームポジションHPからリターン方向TEに移動距離Rだけ移動された待機位置Qで停止されていた場合は、スリーピングモードからの復帰時に、制御部51は、相合わせに必要な予め設定された例えば2相の3パルスの駆動信号をステッピングモーター44に加えて、図9(B)に示すように、キャリッジ34をその待機位置Qからスキャン方向SCにあるホームポジションHPに移動させる。
このように本実施形態では、スリーピングモードの設定前に、キャリッジ34をホームポジションHPから待機位置Qに移動させて停止させておき、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行ったときに、キャリッジ34をその待機位置QからホームポジションHPに移動するようにしているので、スリーピングモードからの復帰直後にキャリッジ34及び光学系ユニット35を正確にホームポジションHPまで直ちに移動させて、ホームポジションHPから原稿の画像の読取りを速やかに開始させることが可能となる。
また、スリーピングモードは次回の動作までの間の比較的短時間の省電力のために設定されるモードなので、このスリーピングモードの期間に画像形成装置10が移動されて衝撃や加速を受けることはなく、キャリッジ34が待機位置Qから不用意に移動することはない。これに対して画像形成装置10の電源停止状態では、画像形成装置10が移動される可能性があり、キャリッジ34が待機位置Qに位置決めされていても、キャリッジ34が待機位置Qから不用意に移動することがある。このため、本実施形態では、キャリッジ34を待機位置Qに移動させる制御を、スリーピングモードの場合に適用している。
なお、上記実施形態では、ステッピングモーター44に加えられる駆動信号として、1−2相の6パルスの駆動信号及び2相の3パルスの駆動信号を例示しているが、相及びパルス数は、ステッピングモーターの仕様によって適宜設定される。
また、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行って、キャリッジ34を待機位置QからホームポジションHPに移動させているが、第1モードにおいてはキャリッジ34を別の待機位置QからホームポジションHPよりもスキャン方向SCにある読取り開始位置に移動させ、また、第2モードにおいてはキャリッジ34を他の待機位置Qから第1プラテンガラス31の下方の予め定められた位置に移動させてもよい。
第1モードでは、キャリッジ34をホームポジションHPからスキャン方向SCに離れた読取り開始位置に移動させ、続いてキャリッジ34及び光学系ユニット35を予め定められた速度関係を維持して副走査方向Xに移動させつつ、キャリッジ34の光源34Aの光を、第2プラテンガラス32を介して原稿に照射し、CCDセンサーにより原稿の画像を読取らせる。そこで、制御部51は、スリーピングモードの設定前に、ステッピングモーター44を駆動制御して、キャリッジ34を読取り開始位置まで移動させ、更にキャリッジ34を読取り開始位置からステッピングモーター44の相合わせのときに移動する該キャリッジ34の移動距離Rだけかつ該移動の方向とは逆の方向にホームポジションHPから離れた別の待機位置Qに移動させて停止させ、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行って、キャリッジ34をその別の待機位置Qから読取り開始位置としての規定位置であるホームポジションHPに移動させる。これにより、スリーピングモードからの復帰直後にキャリッジ34及び光学系ユニット35を副走査方向Xに直ちに移動させて、原稿の画像の読取りをより速やかに開始させることが可能となる。
また、第2モードでは、キャリッジ34をホームポジションHPからリターン方向TEに離れた第1プラテンガラス31の下方の予め定められた位置に移動させてから、キャリッジ34の光源34Aの光を、第1プラテンガラス31を介して原稿Mに照射し、CCDセンサー37により原稿Mの画像を主走査方向Yに繰り返し読取らせる。このため、制御部51は、スリーピングモードの設定前に、ステッピングモーター44を駆動制御して、キャリッジ34を第1プラテンガラス31の下方の予め定められた位置まで移動させ、更にキャリッジ34を予め定められた位置であるホームポジションHPからステッピングモーター44の相合わせのときに移動する該キャリッジ34の移動距離Rだけかつ該移動の方向とは逆の方向にホームポジションHPから離れた他の待機位置Qに移動させて停止させ、スリーピングモードからの復帰時に、ステッピングモーター44の相合わせを行って、キャリッジ34をその他の待機位置Qから上記予め定められた位置であるホームポジションHPに移動させる。これにより、スリーピングモードからの復帰直後に原稿の画像の読取りを、上記予め定められた位置であるホームポジションHPから、より速やかに開始させることが可能となる。
また、本発明に係る画像読取装置は、上記実施形態に示した画像形成装置に限定されるものではなく、画像読取部を備える他の装置、例えば、コピー機やファクシミリ装置等にも適用することができる。
また、図1乃至図9を用いて説明した上記実施形態の構成及び処理は、本発明の一例に過ぎず、本発明を当該構成及び処理に限定する趣旨ではない。
10 画像形成装置
11 画像読取部
12 画像形成部
34 キャリッジ
35 光学系ユニット
37 CCD
41 表示部
42 操作部
43 タッチパネル
44 ステッピングモーター
45 ホームポジションセンサー
48 記憶部
49 制御ユニット
51 制御部

Claims (4)

  1. 画像読取装置であって、
    透光性を有する原稿載置板と、
    前記原稿載置板に載置されている原稿に該原稿載置板を介して光を照射する光源を有するキャリッジと、
    前記光源から照射した光が前記原稿で反射した反射光を、前記原稿載置板を介して受光して該原稿の画像を読み取る撮像素子と、
    前記キャリッジを副走査方向に移動させるステッピングモーターと、
    前記画像読取装置をスリーピングモードに設定する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記スリーピングモードの設定前に、前記ステッピングモーターを制御して、前記キャリッジを予め設定された規定位置から前記ステッピングモーターの相合わせのときに移動する該キャリッジの移動距離だけかつ該移動の方向とは逆の方向に離れた待機位置に移動させて停止させ、前記スリーピングモードからの復帰時に、前記ステッピングモーターの相合わせを行って、前記キャリッジを前記待機位置から前記規定位置に移動させる画像読取装置。
  2. 前記規定位置として設定されたホームポジションにある前記キャリッジを検出するセンサーを備え、
    前記制御部は、前記スリーピングモードの設定前に、前記ステッピングモーターを制御して、前記センサーの検出出力に基づき前記キャリッジを前記ホームポジションに移動させた後、前記キャリッジを前記ホームポジションから前記待機位置に移動させて停止させる請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記制御部は、スリーピングモードの設定前に、予め設定された相及び数のパルスからなる駆動信号を前記ステッピングモーターに出力して、前記キャリッジを前記規定位置から前記待機位置に移動させて停止させ、前記スリーピングモードからの復帰時に、前記駆動信号に対応する相及び数のパルスからなる駆動信号を前記ステッピングモーターに加えて、前記キャリッジを前記待機位置から前記規定位置に移動させる請求項1又は請求項2に記載の画像読取装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の画像読取装置と、
    前記画像読取装置により読取られた画像を記録紙に記録する画像形成部と、を備える画像形成装置。
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