JP2021077820A - 通気防水構造体 - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、図17に示すように、筐体31の密閉状空間Eと、外部(大気)Yとを連通する通気孔32に、挿入して嵌着される栓体33と、この栓体33の外端面に、接着剤にて接着された呼吸フィルタ35を、備えている。栓体33は貫孔41を有する筒状である。さらに、被覆カバー36が、栓体33の外鍔部33Aに外嵌状に取着される。
栓体33の下端(内端)の小外鍔部33Bが、短円筒部37の内端面に係止状として、栓体33は通気孔32に固着されるのであるが、密封用Oリング38が、外鍔部33Aの下面と筐体壁部31A間に介装されている。
このOリング40は、円筒壁部36Bの外周面と、筐体壁部31Aの外面との隅部に、Oリング40自身の弾発的縮径力をもって、固着し、外気が、被覆カバー36の内部へ浸入するのを防止している。
この図18に示すように、軸心に沿って貫孔41を有する短寸ボルト形状のプラスチック製栓体42を有し、筐体壁部31Aにはネジ孔43を貫設し、栓体42の雄ネジ部44を螺着して、筐体31に固着する構造である。呼吸フィルタ35は、栓体42の頭部42Aの上面に、接着剤にて接着される。
また、密封用のOリング38が筐体31の筐体壁部31Aの外面と、栓体42の頭部42Aの下面との間に、介装されている。
また、上記呼吸フィルタを所定間隔をもって被覆する天井壁面部と、該天井壁面部から突設されると共に外部に連通する副通気孔を有する筒状脚部とを、備えた被覆カバーを、付設し;しかも、上記被覆カバーの上記筒状脚部は、上記栓体の上記加硫成形にて、上記アキシャル方向外端面に一体状に埋設されている。
また、シール材を使用せず、上記栓体を形成する加硫ゴム自身の弾発付勢力によって、栓体と上記通気孔との嵌合部の密封性を保つように構成した。
呼吸フィルタの固着強度が高く、密閉状空間(内部)と外部との圧力差が大きくても、呼吸フィルタの剥離が発生しない。
図1,図2(A),図3(A)に於て、本発明の第1・第2・第3の各実施形態を示し、いすれも、一軸心L1 に沿った貫孔2を有する栓体1を備え、この栓体1のアキシャル方向外端面4に固着され、上記貫孔2を閉鎖する呼吸フィルタ10とを、備えている。
さらに、栓体1は、外周面1Aに、大き目の断面三角状突条部3(図1参照)、あるいは、小さ目の断面三角状突条部3(図2(A)参照)、又は、断面丸山型の突条部3(図3(A)参照)が、形成されている。
この栓体1は、(生ゴム材料を加熱加圧による)加硫成形によって、成形される。つまり、栓体1は、弾性に富んだ加硫ゴムから成り、例えば、シリコンゴムが用いられる。
また、図5に示す第5の実施形態では、栓体1の外周面1Aを凹凸波形に形成した場合を示す。
即ち、Oリング38等のシール材を別部品として使用せず、栓体1自身のラジアル外方向への弾発付勢力を利用して、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性を確保する構成とした。
上述の寸法設定によって、図6(B)に示した筐体壁部8Aの通気孔5への装着(使用)状態で、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性を、Oリング等のシール材を用いずに確保でき、しかも、栓体1の通気孔5からの離脱を防止できる。なお、栓体1は下端に、下方縮径状テーパ面12Aを有する小外鍔部12が連設され、栓体1の通気孔5への挿入が容易であり、かつ、上方への引抜けが阻止できる。
図6でも、内方縮径状のテーパ面12Aによって、栓体1の通気孔5へ挿入することを容易としているのであるが、図7に示すスリット9を設けることによって、通気孔5への挿入の際に、小外鍔部12が縮径方向に弾性変形し易く、従って、栓体1の通気孔5への挿入を一層容易としている。
栓体1の縦断面形状は、図3と同様のものとした場合を例示したが、図1,図2,図4,図5等とするも自由である。
この被覆カバー20は、上記天井壁面部21から下方(内方)へ突設された筒状脚部22を、一体に有する。しかも、この筒状脚部22の下半部は、栓体1に侵入状態で、固着されている。
そして、上記被覆カバー20の筒状脚部22は、前述の栓体1の加硫成形によって、アキシャル方向外端面4から栓体内部に突入状として、(一体状に)埋設されている。
また、図3で既に述べたように、図8,図9に於ても、Oリング等のシール材を全く省略して、栓体1の突条部3,3等の弾性圧縮によって、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性が確保されている。
栓体1の縦断面形状は、図7と同様のものとした場合を例示する。この第9の実施形態にあっては、栓体1の構造,形状及び作用と機能は、図7で既に述べた通りである。従って、図7に比べて、相違している構造,形状及び作用と機能について、以下、説明する。
さらに、被覆カバー20は、天井壁面部21から下方(内方)へ突設された筒状脚部22を、一体に有する。この筒状脚部22の下半部は、栓体1に侵入状態で、固着されている。
また、被覆カバー20の筒状脚部22は、生ゴム材料の加熱加圧による加硫成形工程において栓体1を成形する際に、同様に栓体内部に突入状として埋設される。
言い換えれば、(図8,図9も同様であるが、)生ゴム材料の加熱加圧による栓体1の加硫成形時に、呼吸フィルタ10、及び、被覆カバー20が、栓体1に一体化される。
図12〜図16に於て、14は上型、15は中型、16は下型を示す。中型15には、栓体1(図1参照)の外形状に対応する中型キャビティ部17が形成されている。下型16と中型15とを図12に示すように合わせて、上方開口空室部18を形成し、まず、呼吸フィルタ10を矢印F10のように装入して、下型16の上面に設置する。
なお、下型16の上面の所定位置に、呼吸フィルタ10を設置してから、次に、中型15を下降させて、図12の実線で示すように、中型15と下型16を閉じても、良い。
その後(冷却後)、図16に示すように、(上型14を上方へ分離し、)かつ、中型15と下型16を分離しつつ、突き出し棒47によって、製品を取出す。その後は、バリ48等を除去して、本発明に係る通気防水構造体としての呼吸フィルタ10付の栓体1が製造できる。
さらに、従来例(図18)では、ネジ孔43への雄ネジ部44を螺進する作業が面倒であったが、本発明では、筐体1が弾性変形可能な加硫成形ゴムから成るので、筐体8の通気孔5に簡単かつ迅速に押込んで、図2(B)、図3(B)等に示す如く、取着できる。栓体1の外径寸法が、例えば、4mmと小さい場合もあって、そのような小径の栓体1をゴムの弾性を利用して、簡単に押込んで取着できる点は、ECU,電気かみそり,イヤフォン等の、特に小径の通気孔5を有する筐体8への用途にとって、重要な利点であるといえる。しかも、Oリング等を使用せずに、小径の通気孔5へ押込めば、密封性が確保されるので、従来の図18に示した小径のOリング38の紛失が螺進作業の際に発生することをも有効防止できる。
即ち、図9又は図11に示すように、Oリングが全く不要となり、通気孔5に対して、加硫ゴムの弾性変形自在性を利用しつつ単純に押込めば、迅速容易に取付作業が完了する。
しかも、図17の従来例では、初めに栓体33を取着し、その後に、被覆カバー36を外嵌状に取着し、その後にOリング40を取付けねばならないという面倒(非能率)な取着作業を要していたのに対して、本発明では、栓体1と被覆カバー20を一体として同時に取着でき、迅速かつ容易な取着作業を実現している。
2 貫孔
4 外端面
5 通気孔
10 呼吸フィルタ
20 被覆カバー
21 天井壁面部
22 筒状脚部
23 副通気孔
E 密閉状空間
Y 外部
H20 所定間隔
即ち、図17に示すように、筐体31の密閉状空間Eと、外部(大気)Yとを連通する通気孔32に、挿入して嵌着される栓体33と、この栓体33の外端面に、接着剤にて接着された呼吸フィルタ35を、備えている。栓体33は貫孔41を有する筒状である。さらに、被覆カバー36が、栓体33の外鍔部33Aに外嵌状に取着される。
栓体33の下端(内端)の小外鍔部33Bが、短円筒部37の内端面に係止状として、栓体33は通気孔32に固着されるのであるが、密封用Oリング38が、外鍔部33Aの下面と筐体壁部31A間に介装されている。
このOリング40は、円筒壁部36Bの外周面と、筐体壁部31Aの外面との隅部に、Oリング40自身の弾発的縮径力をもって、固着し、外気が、被覆カバー36の内部へ浸入するのを防止している。
この図18に示すように、軸心に沿って貫孔41を有する短寸ボルト形状のプラスチック製栓体42を有し、筐体壁部31Aにはネジ孔43を貫設し、栓体42の雄ネジ部44を螺着して、筐体31に固着する構造である。呼吸フィルタ35は、栓体42の頭部42Aの上面に、接着剤にて接着される。
また、密封用のOリング38が筐体31の筐体壁部31Aの外面と、栓体42の頭部42Aの下面との間に、介装されている。
また、上記呼吸フィルタを所定間隔をもって被覆する天井壁面部と、該天井壁面部から突設されると共に外部に連通する副通気孔を有する筒状脚部とを、備えた被覆カバーを、付設し;しかも、上記被覆カバーの上記筒状脚部は、上記栓体の上記加硫成形にて、上記アキシャル方向外端面に一体状に埋設されている。
また、シール材を使用せず、上記栓体を形成する加硫ゴム自身の弾発付勢力によって、栓体と上記通気孔との嵌合部の密封性を保つように構成した。
呼吸フィルタの固着強度が高く、密閉状空間(内部)と外部との圧力差が大きくても、呼吸フィルタの剥離が発生しない。さらに、栓体と被覆カバーを一体として同時に取着でき、迅速かつ容易な取着作業を実現している。
図1,図2(A),図3(A)に於て、本発明と特に関連性のある第1・第2・第3の各参考例を示し、いずれも、一軸心L1 に沿った貫孔2を有する栓体1を備え、この栓体1のアキシャル方向外端面4に固着され、上記貫孔2を閉鎖する呼吸フィルタ10とを、備えている。
さらに、栓体1は、外周面1Aに、大き目の断面三角状突条部3(図1参照)、あるいは、小さ目の断面三角状突条部3(図2(A)参照)、又は、断面丸山型の突条部3(図3(A)参照)が、形成されている。
この栓体1は、(生ゴム材料を加熱加圧による)加硫成形によって、成形される。つまり、栓体1は、弾性に富んだ加硫ゴムから成り、例えば、シリコンゴムが用いられる。
また、図5に示す第5の参考例では、栓体1の外周面1Aを凹凸波形に形成した場合を示す。
即ち、Oリング38等のシール材を別部品として使用せず、栓体1自身のラジアル外方向への弾発付勢力を利用して、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性を確保する構成とした。
上述の寸法設定によって、図6(B)に示した筐体壁部8Aの通気孔5への装着(使用)状態で、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性を、Oリング等のシール材を用いずに確保でき、しかも、栓体1の通気孔5からの離脱を防止できる。なお、栓体1は下端に、下方縮径状テーパ面12Aを有する小外鍔部12が連設され、栓体1の通気孔5への挿入が容易であり、かつ、上方への引抜けが阻止できる。
図6でも、内方縮径状のテーパ面12Aによって、栓体1の通気孔5へ挿入することを容易としているのであるが、図7に示すスリット9を設けることによって、通気孔5への挿入の際に、小外鍔部12が縮径方向に弾性変形し易く、従って、栓体1の通気孔5への挿入を一層容易としている。
栓体1の縦断面形状は、図3と同様のものとした場合を例示したが、図1,図2,図4,図5等とするも自由である。
この被覆カバー20は、上記天井壁面部21から下方(内方)へ突設された筒状脚部22を、一体に有する。しかも、この筒状脚部22の下半部は、栓体1に侵入状態で、固着されている。
そして、上記被覆カバー20の筒状脚部22は、前述の栓体1の加硫成形によって、アキシャル方向外端面4から栓体内部に突入状として、(一体状に)埋設されている。
また、図3で既に述べたように、図8,図9に於ても、Oリング等のシール材を全く省略して、栓体1の突条部3,3等の弾性圧縮によって、栓体1と通気孔5との嵌合部の密封性が確保されている。
栓体1の縦断面形状は、図7と同様のものとした場合を例示する。この第2の実施形態にあっては、栓体1の構造,形状及び作用と機能は、図7で既に述べた通りである。従って、図7に比べて、相違している構造,形状及び作用と機能について、以下、説明する。
さらに、被覆カバー20は、天井壁面部21から下方(内方)へ突設された筒状脚部22を、一体に有する。この筒状脚部22の下半部は、栓体1に侵入状態で、固着されている。
また、被覆カバー20の筒状脚部22は、生ゴム材料の加熱加圧による加硫成形工程において栓体1を成形する際に、同様に栓体内部に突入状として埋設される。
言い換えれば、(図8,図9も同様であるが、)生ゴム材料の加熱加圧による栓体1の加硫成形時に、呼吸フィルタ10、及び、被覆カバー20が、栓体1に一体化される。
図12〜図16に於て、14は上型、15は中型、16は下型を示す。中型15には、栓体1(図1参照)の外形状に対応する中型キャビティ部17が形成されている。下型16と中型15とを図12に示すように合わせて、上方開口空室部18を形成し、まず、呼吸フィルタ10を矢印F10のように装入して、下型16の上面に設置する。
なお、下型16の上面の所定位置に、呼吸フィルタ10を設置してから、次に、中型15を下降させて、図12の実線で示すように、中型15と下型16を閉じても、良い。
その後(冷却後)、図16に示すように、(上型14を上方へ分離し、)かつ、中型15と下型16を分離しつつ、突き出し棒47によって、製品を取出す。その後は、バリ48等を除去して、本発明に係る通気防水構造体としての呼吸フィルタ10付の栓体1が製造できる。
さらに、従来例(図18)では、ネジ孔43への雄ネジ部44を螺進する作業が面倒であったが、本発明では、筐体1が弾性変形可能な加硫成形ゴムから成るので、筐体8の通気孔5に簡単かつ迅速に押込んで、図2(B)、図3(B)等に示す如く、取着できる。栓体1の外径寸法が、例えば、4mmと小さい場合もあって、そのような小径の栓体1をゴムの弾性を利用して、簡単に押込んで取着できる点は、ECU,電気かみそり,イヤフォン等の、特に小径の通気孔5を有する筐体8への用途にとって、重要な利点であるといえる。しかも、Oリング等を使用せずに、小径の通気孔5へ押込めば、密封性が確保されるので、従来の図18に示した小径のOリング38の紛失が螺進作業の際に発生することをも有効防止できる。
即ち、図9又は図11に示すように、Oリングが全く不要となり、通気孔5に対して、加硫ゴムの弾性変形自在性を利用しつつ単純に押込めば、迅速容易に取付作業が完了する。
しかも、図17の従来例では、初めに栓体33を取着し、その後に、被覆カバー36を外嵌状に取着し、その後にOリング40を取付けねばならないという面倒(非能率)な取着作業を要していたのに対して、本発明では、栓体1と被覆カバー20を一体として同時に取着でき、迅速かつ容易な取着作業を実現している。
2 貫孔
4 外端面
5 通気孔
10 呼吸フィルタ
20 被覆カバー
21 天井壁面部
22 筒状脚部
23 副通気孔
E 密閉状空間
Y 外部
H20 所定間隔
Claims (3)
- 密閉状空間(E)と外部(Y)とを連通する通気孔(5)に嵌着される貫孔(2)付の栓体(1)と、該栓体(1)のアキシャル方向外端面(4)に固着されて上記貫孔(2)を閉鎖する通気性と防水性を有する呼吸フィルタ(10)とを、備えた通気防水構造に於て、
上記栓体(1)は、生ゴム材料の加熱加圧による加硫成形にて成形され、
上記呼吸フィルタ(10)は、上記栓体(1)の上記加硫成形にて、上記アキシャル方向外端面(4)に、一体積層状として固着されていることを特徴とする通気防水構造体。 - 上記呼吸フィルタ(10)を所定間隔(H20)をもって被覆する天井壁面部(21)と、該天井壁面部(21)から突設されると共に外部(Y)に連通する副通気孔(23)を有する筒状脚部(22)とを、備えた被覆カバー(20)を、付設し、
しかも、上記被覆カバー(20)の上記筒状脚部(22)は、上記栓体(1)の上記加硫成形にて、上記アキシャル方向外端面(4)に一体状に埋設されている請求項1記載の通気防水構造体。 - シール材を使用せず、上記栓体(1)を形成する加硫ゴム自身の弾発付勢力によって、栓体(1)と上記通気孔(5)との嵌合部の密封性を保つように構成した請求項1又は2記載の通気防水構造体。
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2019
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