JP2010267538A - 通気部材および通気構造 - Google Patents

通気部材および通気構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2010267538A
JP2010267538A JP2009118906A JP2009118906A JP2010267538A JP 2010267538 A JP2010267538 A JP 2010267538A JP 2009118906 A JP2009118906 A JP 2009118906A JP 2009118906 A JP2009118906 A JP 2009118906A JP 2010267538 A JP2010267538 A JP 2010267538A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ventilation
support
housing
opening
ventilation member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009118906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5253291B2 (ja
Inventor
Ko Uemura
高 植村
Yozo Yano
陽三 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP2009118906A priority Critical patent/JP5253291B2/ja
Publication of JP2010267538A publication Critical patent/JP2010267538A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5253291B2 publication Critical patent/JP5253291B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Portable Lighting Devices Or Systems Thereof (AREA)

Abstract

【課題】各種耐久試験を受けても筐体から外れやすくならない通気部材を提供する。
【解決手段】通気部材10は、通気が必要な内部空間22と通気用の開口部21とを有する筐体20に取り付け可能である。通気部材10は、内部空間22と外部空間24との間の通気経路としての通気孔3を有する支持体4と、通気孔3を外部空間24側で閉じるように支持体4上に配置された通気膜2とを備えている。支持体4は、通気膜3を支持しているベース部11と、筐体20の開口部21に当該通気部材10を固定するための部分であってベース部11から内部空間22側に向かって延びている脚部26とを含む。脚部26には、開口部21に内部空間22側から係合して筐体20から当該通気部材10が外れるのを防ぐための爪部28が設けられている。爪部28が、かぎ形の形状を有している。
【選択図】図2

Description

本発明は、通気部材および通気構造に関する。
ランプ、モータ、センサ、スイッチ、ECU等の自動車の電装部品を収容している筐体には、通気部材が取り付けられている。通気部材は、筐体の内部と外部との通気を確保して圧力変化に基づく不具合を防止するとともに、筐体の内部への異物の侵入を阻止する。そのような通気部材の例が特許文献1および2に開示されている。特許文献1に開示された通気部材を図10に示す。
通気部材101は、支持体103と、支持体103の上に配置された通気膜102と、通気膜102を覆っている保護部104とを備えている。Oリング105を介して、筐体106の開口部107に通気部材101が固定されている。通気部材101が筐体106から抜けないように、支持体103の脚部108が開口部107に係合している。
特開2004−47425号公報 特開2007−141629号公報
通気部材には、その用途に応じて高い耐久性が要求される。例えば、自動車の多くの部品や材料には、JIS(Japanese Industrial Standards)等の工業規格によって環境試験が義務付けられている。環境試験の例として、冷熱サイクル試験や高圧洗車試験が挙げられる。通気部材にも冷熱サイクル試験や高圧洗車試験に耐えうる性能が要求される。
しかし、従来の通気部材に対して、筐体に取り付けた状態で冷熱サイクル試験や高圧洗車試験を行うと、試験前よりも筐体から通気部材が外れやすくなっていることがある。本発明は、冷熱サイクル試験や高圧洗車試験等の各種耐久試験を受けても筐体から外れやすくならない通気部材を提供することを目的とする。本発明は、さらに、その通気部材を用いた通気構造を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来の通気部材101(図10参照)について、冷熱サイクル試験や高圧洗車試験を経ると筐体106から外れやすくなる原因について詳細に調べた。その結果、図11に示すように、脚部108が内側に変形して脚部108と筐体106との係合が不十分になり、通気部材101が筐体106から外れやすくなることを突き止めた。こうした知見に基づいて、本発明者らは本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
通気が必要な内部空間と通気用の開口部とを有する筐体に取り付け可能な通気部材であって、
前記内部空間と外部空間との間の通気経路としての通気孔を有する支持体と、
前記通気孔を前記外部空間側で閉じるように前記支持体上に配置された通気膜と、
を備え、
前記支持体は、前記通気膜を支持しているベース部と、前記筐体の前記開口部に当該通気部材を固定するための部分であって前記ベース部から前記内部空間側に向かって延びている脚部とを含み、
前記脚部には、前記開口部に前記内部空間側から係合して、前記筐体から当該通気部材が外れるのを防ぐための爪部が設けられ、
前記爪部が、かぎ形の形状を有している、通気部材を提供する。
他の側面において、本発明は、
通気が必要な内部空間と通気用の開口部とを有する筐体と、
前記開口部に取り付けられた、上記本発明の通気部材と、
を備え、
前記筐体には、前記内部空間側における前記開口部のエッジに沿って溝、段差、突起等の被係合部が設けられており、
前記通気部材の前記爪部が、前記被係合部に係合している、通気構造を提供する。
上記本発明によれば、通気部材の爪部がかぎ形の形状を有している。かぎ形の爪部が筐体の開口部に係合していると、各種耐久試験を受けて脚部が変形するのを防止できる。つまり、本発明によれば、各種耐久試験を経て通気部材が筐体から外れやすくなるのを防止できる。
本発明の一実施形態にかかる通気部材の分解斜視図 図1に示す通気部材を筐体に取り付けた状態(通気構造)を示す断面図 図1に示す通気部材の脚部の拡大断面図 支持体の側面図 支持体の上面図 VI-VI線に沿った支持体の断面図 通気膜の断面図 図1に示す通気部材の支持体の成形に使用できる金型の断面図 金型の他の例の断面図 従来の通気部材の側面図 従来の通気部材の問題点を示す模式図
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の通気部材10は、通気膜2、支持体4、カバー6およびシールリング8を備えている。図2に示すように、通気構造50は、通気が必要な内部空間22と通気用の開口部21とを有する筐体20と、開口部21に取り付けられた通気部材10とで構成されている。通気膜2を通じて、内部空間22と外部空間24との間を気体が行き来できる。筐体20としては、例えば自動車のECU(Electric Control Unit)ボックスがあるが、図1および2には筐体20の一部のみが示されている。
支持体4には、内部空間22と外部空間24との間の通気経路としての通気孔3が設けられている。通気膜2、支持体4およびカバー6が、それぞれ、平面視で円形の形状を有している。通気膜2、支持体4およびカバー6は、共通の中心軸Oを有している。通気膜2の厚さ方向が中心軸Oに平行である。
なお、本明細書では、中心軸Oに平行な方向を軸方向と定義する。軸方向に関して、通気膜2が位置している側を支持体4の上面側、筐体20に向かい合う側を支持体4の下面側とし、さらに、中心軸Oに直交する方向を支持体4の径方向と定義する。
図2に示すように、支持体4は、ベース部11および複数の脚部26を有する。ベース部11は、通気膜2を支持している部分であり、略円盤の形状を有する。脚部26は、筐体20の開口部21に当該通気部材10を固定するための部分である。脚部26は、ベース部11から筐体20の内部空間22側に向かって延びている。脚部26には、筐体20の開口部21に内部空間22側から係合して、筐体20から通気部材10が外れるのを防止するための爪部28が設けられている。爪部28は、かぎ形の形状を有している。
図3に示すように、筐体20には、内部空間22側における開口部21のエッジに沿って被係合部32が設けられている。この被係合部32に、通気部材10の爪部28が係合している。これにより、通気部材10が冷熱サイクルを受けたときに、脚部26が変形して通気部材10が筐体20から外れやすくなるのを防止できる。本実施形態では、被係合部32として、開口部21のエッジに沿って環状の突起が形成されている。爪部28には、被係合部32に係合しうるかぎ形部分として、溝34が形成されている。なお、被係合部32は、爪部28の溝34が確実に係合できる限りにおいて、溝や段差などの他の構造を有していてもよい。さらに、開口部21のエッジの一部区間にのみ被係合部32が設けられていてもよい。
図4〜6を参照して、支持体4の構造をさらに説明する。なお、図6は、図2とは異なる角度で支持体4を切断したときの支持体4の断面を示している。
図5および6に示すように、支持体4のベース部11は、堤部12および中央部14を含む。堤部12は、環状の形状を有する部分である。堤部12には、通気膜2の外周部分が固定されている(図2参照)。中央部14は、堤部12に囲まれた領域を形成している部分である。中央部14には、中心軸Oを取り囲む形で複数の通気孔3が形成されている。そして、これらの通気孔3に囲まれた部分から複数の脚部26が斜め下に向かって延びている。通気膜2を取り除いた状態で支持体4を平面視したときに、通気孔3を通じて爪部28のかぎ形部分(溝34)を視認できるように、脚部26と通気孔3との位置関係が調整されている。言い換えれば、軸方向に関して爪部28と向かい合う位置に通気孔3が設けられている。
図10を参照して説明した従来の通気部材101の支持体103は、通常、射出成形で製造される。ただし、脚部108は径方向に突出した部分を有しているので、垂直方向に分かれるスライド金型と、水平方向に分かれるスライド金型とを組み合わせて、射出成形を実施する必要がある。金型が多数の部分に分かれていると製品(支持体)にバリができやすくなり、品質も低下する。また、多数個取りの射出成形が難しいので、生産性もよくない。さらに、射出成形で脚部108にかぎ形部分を作るのは、従来の支持体103の構造上極めて困難である。
これに対し、本実施形態の通気部材10によれば、支持体4を平面視したときに、通気孔3を通じて爪部28を上から視認できる。そのため、後述するように、垂直方向に分かれる1組のスライド金型だけで支持体4を製造でき、溝34の形成も容易である。このことは、金型費用の節約、製品の品質の向上、生産性の向上に資する。
次に、図6に示すように、堤部12と中央部14との境界には、小さい段差19が設けられている。軸方向に関して、段差19の高さは、例えば0.2〜1mmの範囲にある。段差19の高さがこの程度であれば、支持体4の高さが過度に増すおそれもない。この段差19は、通気膜2と中央部14との間に空間AR3(図2参照)を形成するためのもので、通気部材10の通気性能を高めるのに役立つ。
一般に、通気部材10の通気性能は、通気膜2自体の通気性能に加えて、通気膜2の通気面積に依存する。通気膜2の通気面積とは、現実に通気に寄与する部分の面積のことで、支持体4に固着されている部分の面積は通常含まない。図2に示すように、本実施形態では、通気膜2が中央部14に固着されておらず、通気膜2と中央部14との間に空間AR3が形成されている。そのため、堤部12に固着されている部分を除く部分の面積が、通気膜2の通気面積に対応する。言い換えれば、中央部14の面積が通気膜2の通気面積に対応している。
通気孔3の合計面積は必ずしも広くないものの、段差19が設けられているため、通気膜2の通気面積は従来の通気部材101(図10参照)と比較しても遜色無い。なお、本実施形態では、中央部14の面積が開口部21の開口面積よりも広くなるように、支持体4の寸法が調整されている。
図4および5に示すように、支持体4には複数の脚部26が設けられている。詳細には、3本の脚部26が等間隔(等角度間隔)で設けられている。他方、図5に示すように、支持体4には複数の通気孔3が形成されている。詳細には、3つの通気孔3が等間隔(等角度間隔)で形成されている。つまり、本実施形態では、通気孔3の数が脚部26の数に等しい。このようにすれば、全ての爪部28のかぎ形部分(溝34)を容易に形成できる。
図4に示すように、開口部21のエッジに沿う周方向に関して、かぎ形の形状を爪部28に与えている溝34が、当該爪部28の端から端まで形成されている。このようにすれば、筐体20への通気部材10の取り付け角度が制限されないので、筐体20への通気部材10の取り付け作業を迅速に行える。また、図5の平面図から理解できるように、通気孔3を通じて溝34の全部を視認できる。言い換えれば、中心軸Oに平行な方向に関する支持体4の投影図で、溝34の全部が通気孔3の中に納まっている。このような位置関係によれば、後述する垂直スライド金型を用いて溝34を容易に形成できる。
図2に示すように、本実施形態の通気構造50によると、脚部26によって囲まれた空間と通気孔3とが、互いに隣り合う脚部26と脚部26との間の空間36を介して連通している。そして、脚部26に囲まれた空間、脚部26と脚部26との間の空間36および通気孔3によって、内部空間22と外部空間24との間の通気経路が形成されている。このような構造によれば、支持体4の径方向に関して脚部26よりも外側に通気孔3を設けたとしても、スムーズな通気を実現できる。
シールリング8は、通気部材10を筐体20に取り付けたときに支持体4と筐体20との間のすき間を封じるための弾性部材である。シールリング8は、例えば、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、水素化ニトリルゴム等のエラストマーでできている。エラストマーに代えて、シールリング8が発泡体でできていてもよい。
筐体20の開口部21に支持体4の脚部26を差し込むと、支持体4と筐体20との間に挟まれたシールリング8の弾性力によって、支持体4は筐体20から抜ける方向に押し返される。このとき、筐体20の内部空間22側において、爪部28が筐体20に係合し、通気部材10が筐体20から外れるのを防止する。なお、二色成形やインサート成形などの手法により、シールリング8に相当する部分が、支持体4に一体的に設けられていてもよい。また、シールリング8が支持体4に接着されていてもよい。
支持体4の下面側には、通気孔3が形成されている位置よりも径方向の外側の位置に、シールリング8の位置決めをするための保持部30が設けられている。この保持部30にシールリング8が収容されていると、シールリング8の弾性力が脚部26に直接加わらないので、シールリング8の弾性力で脚部26が変形するのを回避できる。
具体的に、保持部30は、ベース部11の下面側に形成された環状の溝で構成されている。ベース部11は、保持部30に収容されたシールリング8を側面方向から覆うように、径方向に関して堤部12よりも外側の部分が下に延びている。このような構造によれば、シールリング8に水、油、埃等の異物が付着しにくくなるので、シールリング8の劣化を遅らせることができる。例えば、径方向に関してシールリング8よりも外側において、ベース部11の下面11pと筐体20の表面20pとのすき間の軸方向高さが、5mm以下であれば、上記効果を十分に得ることができる。
本実施形態によれば、シールリング8との接触面としての支持体4の表面(下面)には、パーティングラインが存在しない。ここで「パーティングライン」とは、金型を使用して部材を成形する際に、金型の一方の部分と他方の部分との間の継ぎ目に生じる微小な段差のことである。射出成形法で成形された製品には、パーティングラインが必ず存在している。パーティングラインの位置は、製品のデザインに依存する。
例えば、図10に示す従来の通気部材101の支持体103を成形するための金型は、1組の水平スライド金型と、1組の垂直スライド金型とで構成される。この場合、水平スライド金型の継ぎ目に基づくパーティングラインが支持体103の下面に形成される。支持体103の下面は、支持体103とシールリング105との接触面でもある。射出成形でしばしば問題となるバリは、パーティングライン上にできる。支持体103の下面にバリが形成されていると、支持体103へのシールリング105の密着が不十分となり、筐体20内に水が入りやすくなる可能性がある。したがって、支持体103の下面にパーティングラインが存在しない方が好ましい。
本実施形態の通気部材10は、通気孔3と爪部28との位置関係が適切に調整されているので、図8に示すように、1組の垂直スライド金型51のみで射出成形を実施できる。この場合、支持体4の下面にパーティングラインが形成されるのを回避できる。図8に示す金型51によれば、パーティングラインが支持体4の下面に一致するか、支持体4の側面にできる。そのため、仮に、支持体4にバリが形成されたとしても、そのバリは支持体4の外周部に位置し、シールリング8と支持体4との密着性には何ら影響しない。
次に、通気膜2について説明する。通気膜2は、気体の透過を許容し、液体の透過を阻止する性質を有するものであればよく、その構造や材料は特に限定されない。図7に示すように、通気膜2は、膜本体2aと、膜本体2aに重ね合わされた補強材2bとを有していてもよい。補強材2bを設けることにより、通気膜2の強度が向上する。もちろん、通気膜2が膜本体2aのみで構成されていてもよい。
膜本体2aには、撥油処理や撥水処理が施されていてもよい。これらの撥液処理は、表面張力の小さい物質を膜本体2aに塗布し、乾燥後、キュアすることにより行える。撥液処理に用いる撥液剤は、膜本体2aよりも低い表面張力の皮膜を形成できるものであればよく、例えば、パーフルオロアルキル基を有する高分子を含む撥液剤が好適である。撥液剤は、含浸、スプレー等の公知の方法で膜本体2aに塗布される。
膜本体2aの典型例は、フッ素樹脂またはポリオレフィンでできた多孔質膜である。十分な防水性を確保する観点から、0.01〜10μmの平均孔径を有する樹脂多孔質膜を膜本体2aに使用できる。
膜本体2aに好適なフッ素樹脂として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体が挙げられる。膜本体2aに好適なポリオレフィンとして、エチレン、プロピレン、4−メチルペンテン−1,1ブテンなどのモノマーの重合体または共重合体が挙げられる。ポリアクリロニトリル、ナイロン、ポリ乳酸を用いたナノファイバーフィルム多孔体を用いてもよい。中でも、小面積で高い通気性が確保でき、筐体の内部への異物の侵入を阻止する能力にも優れているPTFEが好ましい。PTFE多孔質膜は、延伸法や抽出法等の公知の成形方法によって製造できる。
補強材2bは、ポリエステル、ポリエチレン、アラミドなどの樹脂で作られた部材でありうる。補強材2bの形態は、通気膜2の通気性を維持できるものであれば特に限定されず、例えば、織布、不織布、ネット、メッシュ、スポンジ、フォームまたは多孔体である。膜本体2aと補強材2bとは、熱ラミネーション、熱溶着、超音波溶着または接着剤によって貼り合わされているとよい。
通気膜2の厚さは、強度やハンドリングの容易性を考慮して、1μm〜5mmの範囲にあるとよい。通気膜2の直径は、金属体4および6の直径に等しくてもよいし、異なっていてもよい。本実施形態では、通気膜2の直径が各金属体4および6の直径に等しい。そのため、通気膜2の外周縁よりも内側に結合部12が形成されている。通気膜2の通気度は、JIS(Japanese Industrial Standards)P 8117に規定されたガーレー試験機法で得られるガーレー値にて0.1〜300sec/100cm3の範囲にあるとよい。通気膜2の耐水圧は、1.0kPa以上あるとよい。
カバー6は、通気膜2を覆うように支持体4に取り付けられている。通気膜2とカバー6との間には、空間AR1が形成されている。カバー6の外周部と支持体4の外周部との間にも空間AR2が形成されている。これらの空間AR1およびAR2も内部空間22と外部空間24との間の通気経路として機能する。
次に、通気部材10の製造方法を説明する。まず、支持体4およびカバー6を別々に製造する。支持体4およびカバー6は、それぞれ、公知の射出成形法で製造できる。支持体4およびカバー6の材料として、典型的には、熱可塑性樹脂を使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等が挙げられる。
図8に示すように、支持体4の製造には、1組の垂直スライド金型51を使用できる。垂直スライド金型51は、上型52と下型54とで構成されている。上型52と下型54とで形成されたキャビティCVに溶融樹脂を射出し、金型51を型開きする。通気孔3が形成される予定の部分には、爪部28に溝34を形成するためのパターンを有する上型52が存在している。このように、本実施形態によれば、垂直スライド金型51だけで支持体4を成形できる。図9に示すように、上型53の形状の変更のみで、爪部28の形状を変更可能である。このことは、顧客の多様なニーズに応じて、爪部28の形状を変更する必要がある場合に有意である。
なお、垂直スライド金型51以外の金型を用いて支持体4を成形することも可能である。例えば、水平スライド金型と、垂直スライド金型とを組み合わせて、支持体4を成形してもよい。さらに、圧縮成形などの他の成形方法で支持体4を製造することも可能である。
筐体20も公知の射出成形法で製造できる。図1および2に示すように、外部空間24側における開口部21の開口径は、内部空間22側における開口部21の開口径よりも大きい。そのため、脚部26を開口部21に挿入しやすい。また、このような開口部21によれば、通気孔3から内部空間22に至る通気経路の断面積もある程度広く確保できる。さらに、内部空間22側における開口部21の開口径を小さくすると、中心軸Oに対する脚部26の傾きも小さくできる。このことは、爪部28を開口部21に確実に係合させて、筐体20への通気部材10の取り付け強度を高める上で好ましい。
本発明の通気部材は、ランプ、モータ、センサ、スイッチ、ECU、ギアボックス等の自動車部品の筐体に使用できる。また、自動車部品だけでなく、移動体通信機器、カメラ、電気剃刀、電動歯ブラシ等の電気製品にも本発明の通気部材を使用できる。
2 通気膜
3 通気孔
4 支持体
6 カバー
8 シールリング
10 通気部材
11 ベース部
12 堤部
14 中央部
19 段差
20 筐体
21 開口部
22 内部空間
24 外部空間
26 脚部
28 爪部
30 保持部
32 被係合部
34 溝
50 通気構造
O 中心軸

Claims (9)

  1. 通気が必要な内部空間と通気用の開口部とを有する筐体に取り付け可能な通気部材であって、
    前記内部空間と外部空間との間の通気経路としての通気孔を有する支持体と、
    前記通気孔を前記外部空間側で閉じるように前記支持体上に配置された通気膜と、
    を備え、
    前記支持体は、前記通気膜を支持しているベース部と、前記筐体の前記開口部に当該通気部材を固定するための部分であって前記ベース部から前記内部空間側に向かって延びている脚部とを含み、
    前記脚部には、前記開口部に前記内部空間側から係合して前記筐体から当該通気部材が外れるのを防ぐための爪部が設けられ、
    前記爪部が、かぎ形の形状を有している、通気部材。
  2. 前記ベース部が、前記通気膜の外周部分を固定した環状の堤部と、前記堤部に囲まれた領域を形成している中央部とを含み、
    前記中央部には、前記支持体の中心軸を取り囲む形で複数の前記通気孔が形成されており、
    前記通気孔に囲まれた部分から複数の前記脚部が延びており、
    前記通気膜を取り除いた状態で前記支持体を平面視したときに、前記通気孔を通じて前記爪部のかぎ形部分を視認できるように、前記脚部と前記通気孔との位置関係が調整されている、請求項1に記載の通気部材。
  3. 前記堤部と前記中央部との境界に段差が設けられている、請求項2に記載の通気部材。
  4. 前記通気孔の数が前記脚部の数に等しい、請求項2または3に記載の通気部材。
  5. 前記開口部のエッジに沿う周方向に関して、かぎ形の形状を前記爪部に与えている溝が、当該爪部の端から端まで形成されており、前記通気孔を通じて前記溝の全部を視認できる、請求項2〜4のいずれか1項に記載の通気部材。
  6. 前記通気部材を前記筐体に取り付けたときに前記支持体と前記筐体との間のすき間を封じるためのシールリングをさらに備え、
    前記中心軸に平行な方向に関して、前記通気膜が位置している側を前記支持体の上面側、前記筐体に向かい合う側を前記支持体の下面側とし、さらに、前記中心軸に直交する方向を前記支持体の径方向としたとき、
    前記支持体の下面側には、前記通気孔が形成されている位置よりも径方向の外側の位置に、前記シールリングの位置決めをするための保持部が設けられている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の通気部材。
  7. 前記支持体と前記シールリングとの接触面としての前記支持体の表面にパーティングラインが存在しない、請求項6に記載の通気部材。
  8. 通気が必要な内部空間と通気用の開口部とを有する筐体と、
    前記開口部に取り付けられた、請求項1〜7のいずれか1項に記載の通気部材と、
    を備え、
    前記筐体には、前記内部空間側における前記開口部のエッジに沿って溝、段差、突起等の被係合部が設けられており、
    前記通気部材の前記爪部が、前記被係合部に係合している、通気構造。
  9. 外部空間側における前記開口部の開口径が、前記内部空間側における前記開口部の開口径よりも大きい、請求項8に記載の通気構造。
JP2009118906A 2009-05-15 2009-05-15 通気部材および通気構造 Expired - Fee Related JP5253291B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009118906A JP5253291B2 (ja) 2009-05-15 2009-05-15 通気部材および通気構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009118906A JP5253291B2 (ja) 2009-05-15 2009-05-15 通気部材および通気構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010267538A true JP2010267538A (ja) 2010-11-25
JP5253291B2 JP5253291B2 (ja) 2013-07-31

Family

ID=43364328

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009118906A Expired - Fee Related JP5253291B2 (ja) 2009-05-15 2009-05-15 通気部材および通気構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5253291B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012231089A (ja) * 2011-04-27 2012-11-22 Nitto Denko Corp 通気ユニット
JP2014123625A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Denso Corp 防水部材
KR20140117303A (ko) * 2013-03-26 2014-10-07 닛토덴코 가부시키가이샤 통기 부재
US9120059B2 (en) 2011-04-27 2015-09-01 Nitto Denko Corporation Ventilation unit
EP2785163A3 (en) * 2013-03-26 2018-04-04 Nitto Denko Corporation Ventilation member
JP2018082016A (ja) * 2016-11-15 2018-05-24 ボッシュ株式会社 電子制御装置
CN110574503A (zh) * 2017-04-28 2019-12-13 日东电工株式会社 通气部件
CN114834720A (zh) * 2016-04-15 2022-08-02 京洛株式会社 层叠剥离容器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03126303U (ja) * 1990-04-03 1991-12-19
JP2007087666A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Nitto Denko Corp 通気部材及び通気構造
JP2007141629A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Nitto Denko Corp 通気部材

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03126303U (ja) * 1990-04-03 1991-12-19
JP2007087666A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Nitto Denko Corp 通気部材及び通気構造
JP2007141629A (ja) * 2005-11-17 2007-06-07 Nitto Denko Corp 通気部材

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101958035B1 (ko) 2011-04-27 2019-03-13 닛토덴코 가부시키가이샤 통기 유닛
KR20140026518A (ko) * 2011-04-27 2014-03-05 닛토덴코 가부시키가이샤 통기 유닛
JP2012231089A (ja) * 2011-04-27 2012-11-22 Nitto Denko Corp 通気ユニット
EP2704543A4 (en) * 2011-04-27 2015-08-12 Nitto Denko Corp VENTILATION UNIT
US9120060B2 (en) 2011-04-27 2015-09-01 Nitto Denko Corporation Ventilation unit
US9120059B2 (en) 2011-04-27 2015-09-01 Nitto Denko Corporation Ventilation unit
JP2014123625A (ja) * 2012-12-20 2014-07-03 Denso Corp 防水部材
KR20140117303A (ko) * 2013-03-26 2014-10-07 닛토덴코 가부시키가이샤 통기 부재
EP2785163A3 (en) * 2013-03-26 2018-04-04 Nitto Denko Corporation Ventilation member
EP2785162A3 (en) * 2013-03-26 2018-04-04 Nitto Denko Corporation Ventilation member
KR102144136B1 (ko) 2013-03-26 2020-08-12 닛토덴코 가부시키가이샤 통기 부재
CN114834720A (zh) * 2016-04-15 2022-08-02 京洛株式会社 层叠剥离容器
JP2018082016A (ja) * 2016-11-15 2018-05-24 ボッシュ株式会社 電子制御装置
CN110574503A (zh) * 2017-04-28 2019-12-13 日东电工株式会社 通气部件
CN110574503B (zh) * 2017-04-28 2021-05-11 日东电工株式会社 通气部件

Also Published As

Publication number Publication date
JP5253291B2 (ja) 2013-07-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5253291B2 (ja) 通気部材および通気構造
JP6438683B2 (ja) 筐体キット及び通気筐体
JP5122347B2 (ja) 通気部材
JP6130183B2 (ja) 通気部材
JP6150578B2 (ja) 通気部材
KR101958036B1 (ko) 통기 유닛
US9255719B2 (en) Ventilation member
JP6130182B2 (ja) 通気部材
US8727844B2 (en) Ventilation member and method of manufacturing the same
CN101312854B (zh) 通气部件
KR101958035B1 (ko) 통기 유닛
JP2003336874A (ja) 通気部材およびこれを用いた通気筐体
JP5558761B2 (ja) 通気構造および通気部材
JP5611536B2 (ja) 通気部材および通気構造
JP2006190656A (ja) 通気部材とこれを用いた通気筐体および電装部品
JP7286789B2 (ja) 通気部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5253291

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees