JP2021077705A - エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法及びエピタキシャルシリコンウェーハ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明によるエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法は、シリコンウェーハ上のシリコンエピタキシャル層の表面にシリコン酸化膜を形成する第1工程と、前記シリコンエピタキシャル層と前記シリコン酸化膜との界面に欠陥を形成する第2工程と、前記第2工程の後、シリコンウェーハに設けられたイオン注入層から前記イオン注入された元素を脱離させるための熱処理を行う第3工程と、前記第3工程の後、前記界面の界面準位密度DitをC−V法により求める第4工程と、前記第4工程により求めた界面準位密度Ditに基づいて、前記エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果を評価する第5工程と、を含む。
【選択図】図2
Description
前記エピタキシャルシリコンウェーハは、シリコンウェーハと、前記シリコンウェーハの表面部にパッシベーション効果を有する元素がイオン注入されたイオン注入層と、前記表面部の上に設けられたシリコンエピタキシャル層と、を備え、
前記シリコンエピタキシャル層の表面にシリコン酸化膜を形成する第1工程と、
前記シリコンエピタキシャル層と前記シリコン酸化膜との界面に欠陥を形成する第2工程と、
前記第2工程の後、前記イオン注入層から前記イオン注入された元素を脱離させる熱処理を行う第3工程と、
前記第3工程の後、前記界面の界面準位密度DitをC−V法により求める第4工程と、
前記第4工程により求めた界面準位密度Ditに基づいて、前記エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果を評価する第5工程と、
を含むことを特徴とする、エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。
前記シリコンエピタキシャル層の表面に酸化膜を形成し、次いで電子線照射を行い、その後前記イオン注入された元素を脱離させるための熱処理を行った後の、前記シリコンエピタキシャル層と酸化膜との界面において、C−V法により得られる界面準位密度Ditが2.0×1010/eVcm2以下であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハ。
図1、図2を参照しつつ、本発明の一実施形態に従うエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法を説明する。この評価方法を適用するエピタキシャルシリコンウェーハ100は、シリコンウェーハ110と、シリコンウェーハ110の表面部にパッシベーション効果を有する元素がイオン注入されたイオン注入層118と、この表面部の上に設けられたシリコンエピタキシャル層120と、を備える。そして、シリコンエピタキシャル層120の表面120Aにシリコン酸化膜3Aを形成する第1工程(S110)と、シリコンエピタキシャル層120とシリコン酸化膜3Aとの界面に欠陥121を形成する第2工程(S120)と、第2工程の後、イオン注入層118からイオン注入された元素を脱離させる熱処理を行う第3工程(S130)と、第3工程の後、この界面の界面準位密度DitをC−V法により求める第4工程(S140)と、第4工程により求めた界面準位密度Ditに基づいて、エピタキシャルシリコンウェーハ100のパッシベーション効果を評価する第5工程と、を含む。
各工程の詳細な説明に先立ち、図1を参照して、本評価方法において評価対象となるエピタキシャルシリコンウェーハ100を簡潔に説明する。エピタキシャルシリコンウェーハ100には、酸化膜界面に対するパッシベーション効果を有する元素がイオン注入されたイオン注入層118が設けられている。パッシベーション効果を有する元素の代表例は水素(H)である。しかしながら、イオン注入層118は水素以外の元素がイオン注入によって形成されてもよい。フッ素(F)、窒素(N)などもパッシベーション効果を有しうるため、これら元素がイオン注入されたエピタキシャルシリコンウェーハに本評価方法を適用することによって、パッシベーション効果の有無及びその程度を評価することも好ましい。エピタキシャルシリコンウェーハ100の具体的態様については後述する。
第1工程(S110)において、シリコンエピタキシャル層120の表面120Aにシリコン酸化膜3Aを形成する。シリコン酸化膜3Aは一般的な手法により形成することができ、熱酸化法、プラズマCVDなどを適用することができる。形成するシリコン酸化膜3Aの膜厚は特に制限されないが、第4工程(S140)における界面準位密度Ditの測定時にシリコン酸化膜3Aを利用することを考慮すると、例えば10nm以上50nm以下とすればよい。
次に、第2工程(S120)において、シリコンエピタキシャル層120とシリコン酸化膜3Aとの界面(表面120Aの位置に対応する)に欠陥121を形成する。例えば、電子線5をシリコン酸化膜3Aが設けられた側から照射することによって、欠陥121を形成することができる。シリコン単結晶に高エネルギーの電子線5を照射すると、電子の運動エネルギーは、結晶中において電離、励起、制動放射などによって大部分が失われるものの、一部分は原子変位など格子欠陥の生成に費やされる。したがって、電子線照射によって酸化膜界面において格子欠陥等の欠陥が形成され、界面準位密度Ditがシリコン酸化膜3Aの形成直後から大幅に増大する。欠陥121を確実に形成するためには、加速電圧50〜2000keV、吸収線量800〜6000kGrayの電子線5を照射することが好ましい。このような電子線照射装置として、(株)NHVコーポレーション社製スキャン方式電子線照射装置、浜松ホトニクス社製EB−ENGINE装置などが挙げられる。なお、本工程は酸化膜界面に欠陥を形成できる手法であれば電子線照射以外の手法を適用でき、例えばガンマ線照射によって欠陥121を形成してもよい。
第2工程(S120)の後、第3工程(S130)ではイオン注入層118からイオン注入された元素を脱離させる熱処理を行う。本工程による熱処理は、半導体デバイスプロセスを模擬した熱処理とすればよく、特に制限されない。例えば、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で、400℃以上1100℃以下、5分以上3時間以下、電子線照射後のエピタキシャルシリコンウェーハ100を保持すればよい。パッシベーション効果をより確実に評価するためには、熱処理温度を600℃以上とすることがより好ましい。
次に、第3工程(S130)の後、第4工程(S140)では酸化膜界面の界面準位密度DitをC−V法により求める。本工程はエピタキシャルシリコンウェーハ100にMOS構造を形成するなどした後、C−V法を適用すればよい。C−V法はQSCV法、高周波CV法など任意である。CV法による測定を行うためのMOS構造の一例を図2のS140に示した。例えば、シリコン酸化膜3Aを一部残存させつつ、シリコンエピタキシャル層表面を露出させるようエッチングしてシリコン酸化膜3Bを形成した後、アルミニウム等の電極7、8をシリコン酸化膜3B上及び露出したシリコンエピタキシャル層120上それぞれに形成すればMOS構造を形成することができる。
そして、第5工程(S150)では、上記第4工程(S140)により求めた界面準位密度Ditに基づいて、エピタキシャルシリコンウェーハ100のパッシベーション効果を評価する。
例えば、第4工程(S140)で求めた界面準位密度Ditと、あらかじめ求めた閾値との対比によりパッシベーション効果を評価することができる。求めた界面準位密度Ditが当該閾値を下回る値であれば、イオン注入層118からのパッシベーション効果は十分であるといえる。なお、イオン注入層を形成しないエピタキシャルシリコンウェーハであっても、前述の第3工程における熱処理によって界面準位はある程度低減する。そのため、イオン注入を行っていないエピタキシャルシリコンウェーハにおける熱処理後の界面準位密度Ditに基づき、上記閾値を定める。こうした閾値として例えば、Dit2.0×1010/eVcm2を採用することができる。
また、評価対象となるエピタキシャルシリコンウェーハ100におけるイオン注入層118の形成条件が異なる以外は同種のエピタキシャルシリコンウェーハ(以下、「対比ウェーハ」)を用意し、対比ウェーハから得られる界面準位密度Ditとの対比に基づいても本第5工程(S150)を行うことができる。対比ウェーハの界面準位密度Ditに対して、エピタキシャルシリコンウェーハ100の界面準位密度Ditがより小さい値になっていれば、エピタキシャルシリコンウェーハ100は対比ウェーハよりも優れたパッシベーション効果を有すると判断できる。なお、本第5工程とは別に、対比ウェーハに対して前述した第1工程〜第4工程と同様にすれば、対比ウェーハの界面準位密度Ditを求めることができる。また、ここでいう「イオン注入層の形成条件が異なる」とは、イオン種、加速電圧、ドーズ量、ビーム電流値などを変動させる場合の他、イオン注入層を形成しない場合も含む。対比ウェーハとして、イオン注入層を形成しないウェーハ(以下、「基準ウェーハ」と称する。)を用いることも好ましい。
シリコンウェーハ100としては、例えば、表面にエピタキシャル層を有しないバルクの単結晶シリコンウェーハが挙げられる。また、より高いゲッタリング能力を得るために、シリコンウェーハ100に炭素及び/又は窒素を添加してもよい。さらに、シリコンウェーハに任意のドーパントを所定濃度添加して、いわゆるn+型もしくはp+型、またはn−型もしくはp−型の基板としてもよい。
イオン注入層118は、パッシベーション効果を有する元素をイオン注入することによって、シリコンウェーハ100の表面部に形成することができる。このような元素として、前述の水素、フッ素などを例示できる。パッシベーション効果を有する元素として水素を採用する場合を例に説明すると、イオン注入層118は、水素のモノマーイオン(シングルイオン)を注入したり、水素を構成元素に含むクラスターイオンを注入したりすることによって形成することができる。このようなクラスターイオンとして、水素及び炭素を構成元素に含むクラスターイオンを好適に挙げることができる。なお、本明細書における「クラスターイオン」とは、電子衝撃法により、ガス状分子に電子を衝突させてガス状分子の結合を解離させることで種々の原子数の原子集合体とし、フラグメントを起こさせて当該原子集合体をイオン化させ、イオン化された種々の原子数の原子集合体の質量分離を行って、特定の質量数のイオン化された原子集合体を抽出して得られるものである。
モノマーイオンの加速電圧は、一般的に200〜500keV/atomとし、その範囲で適宜設定すればよい。また、モノマーイオンのドーズ量も特に限定されないが、例えば1×1013〜1×1016atoms/cm2とすることができる。クラスター照射条件としては、クラスターイオンの構成元素、クラスターイオンのドーズ量、クラスターサイズ、クラスターイオンの加速電圧、およびビーム電流値等が挙げられる。クラスターイオンの構成元素は炭素及び水素を含むものとすることが好ましい。例えばシクロヘキサン(C6H12)を材料ガスとすれば、炭素および水素からなるクラスターイオンを生成することができる。また、炭素源化合物として特にピレン(C16H10)、ジベンジル(C14H14)などから生成したクラスターCnHm(3≦n≦16,3≦m≦10)を用いることが好ましい。小サイズのクラスターイオンビームを制御し易いためである。また、炭素はイオン注入層に強力なゲッタリング能力を付与できる点でも好ましい。
イオン注入層118上に形成するシリコンエピタキシャル層120は、一般的な条件により形成することができる。まず、シリコンウェーハ100をエピタキシャル成長装置内に投入し、水素ベーク処理を行う。水素ベーク処理の一般的な条件は、エピタキシャル成長装置内を水素雰囲気とし、600℃以上900℃以下の炉内温度でシリコンウェーハ100を炉内に投入し、1℃/秒以上15℃/秒以下の昇温レートで1100℃以上1200℃以下の温度範囲にまで昇温させ、その温度で30秒以上1分以下の間保持するものである。この水素ベーク処理は、ウェーハ表面に形成された自然酸化膜をシリコンエピタキシャル層120の成長前に除去することである。引き続き、例えば水素をキャリアガスとして、ジクロロシラン、トリクロロシランなどのソースガスをチャンバー内に導入し、使用するソースガスによっても成長温度は異なるが、概ね1000〜1200℃の範囲の温度でCVD法によりシリコンウェーハ100上に単結晶シリコンをエピタキシャル成長させることができる。シリコンエピタキシャル層120の厚さは特に限定さないが、1〜15μm程度とすることができる。
続いて、本発明の一実施形態に従うエピタキシャルシリコンウェーハについて、図3を参照して説明する。図3の工程S230を参照すると、エピタキシャルシリコンウェーハ200は、シリコンウェーハ210と、シリコンウェーハ210の表面部にパッシベーション効果を有するイオンが注入されてなるイオン注入層218と、この表面部の上に設けられたシリコンエピタキシャル層220と、を備える。そして、シリコンエピタキシャル層220の表面に酸化膜を形成し、次いで電子線照射を行い、その後、イオン注入層218においてイオン注入された元素を脱離させるための熱処理を行った後の、シリコンエピタキシャル層220と酸化膜との界面において、C−V法により得られる界面準位密度Ditが2.0×1010/eVcm2以下である。界面準位密度Ditを得るための具体的な手法は、上述した評価方法の実施形態における第1工程〜第4工程と同様であり、重複説明を省略する。本実施形態に従うエピタキシャルシリコンウェーハ200は、従来技術では実現することのできなかった高いパッシベーション効果を有する。なお、上記界面準位密度Ditを求める際の評価条件は後述の実験例2で行った実験条件に準拠する。
<評価ウェーハ>
CZ結晶から得たp型シリコンウェーハ(厚さ:300μm、ドーパント種類:ボロン、抵抗率:10Ω・cm)を用意した。次に、クラスターイオン発生装置(日新イオン機器社製、型番:CLARIS)を用いて、2−メチルペンタンから生成したC3H6のクラスターイオンを、クラスタードーズ量:3.3×1014Cluster/cm2(炭素ドーズ量:1.0×1015atoms/cm2、水素ドーズ量2.0×1015atoms/cm2)、加速電圧:80keV、ビーム電流値:850μAの条件でシリコンウェーハ表面に注入し、シリコンウェーハの表面部にイオン注入層を形成した。
クラスターイオン注入を行わず、イオン注入層を形成しなかった以外は上記評価ウェーハと同様にして、基準ウェーハを作製した。
こうして得た評価ウェーハ及び基準ウェーハのそれぞれに対し、以下の手順により界面準位密度Ditを求める実験を行った。
評価ウェーハ及び基準ウェーハのそれぞれに対し、酸素を97vol%含み、残部が窒素である酸化性雰囲気下で900℃、100分の熱処理を行うことで、各エピタキシャル層の表面に25nmのシリコン酸化膜(以下、「酸化膜」と略記する。)をそれぞれ形成した。
次に、電子線照射装置(NHVコーポレーション社製、型番:スキャン方式電子線照射装置(EPS−800kV機))を用いて、加速電圧800keV、吸収線量2000kGrayの条件で、上記酸化膜の上から照射し、各ウェーハの酸化膜界面に欠陥を形成した。
さらに、上記電子線照射をした各ウェーハに対して、イオン注入層における水素を脱離させるため、窒素雰囲気で500℃及び700℃のそれぞれの温度で30分の熱処理を施した。
次に、各ウェーハに対し、図2の工程S140と同様に酸化膜を一部除去しつつ、アルミの電極端子を酸化膜上及びシリコンエピタキシャル層上に形成した。
そして、電極端子を形成した各ウェーハのそれぞれにおいて、QSCV法による測定を行い、上記式(1)に従い、界面準位密度Ditを求めた。
<試料作製>
<<試料11>>
実験例1で用いたのと同様のp型シリコンウェーハ(厚さ:300μm、ドーパント種類:ボロン、抵抗率:10Ω・cm)を用意した。このシリコンウェーハにクラスターイオンを注入することなく、実験例1と同様の条件でシリコンウェーハ上に厚さ10.0μmのシリコンエピタキシャル層(ドーパント:ボロン、抵抗率:約50Ω・cm)を成長させ、試料11に係るエピタキシャルシリコンウェーハを作製した。
試料11ではクラスターイオンを注入しなかったが、試料12〜試料16では実験例1と同様に2-メチルペンタンから生成したC3H6のクラスターイオンを加速電圧:80keV、ビーム電流値:850μAの条件でシリコンウェーハ表面に注入してから、シリコンエピタキシャル層を形成した。ただし、クラスターイオンのドーズ量を下記表1のとおりとした。試料14は上記実験例1における評価ウェーハの作製条件と同条件である。
試料12〜試料16ではクラスターイオンのビーム電流値をそれぞれ850μAとしていたところ、これを1700μAに変えた以外は、試料12〜試料16と同条件でエピタキシャルシリコンウェーハを作製した。また、試料11と同条件で作製したエピタキシャルシリコンウェーハを説明の便宜状、試料21と称して、下記表1に本実験例2で作製した試料を記載する。
上記試料11〜16、21〜26のそれぞれに対し、実験例1と同様にしてエピタキシャル層の表面に酸化膜を形成し、次いで電子線を照射した。さらに、実験例1において700℃の熱処理を行った場合と同様の熱処理を施し、MOS構造を作製し、その後C−V測定により各試料の界面準位密度Ditを求めた。各ウェーハから得られた界面準位密度分布における最小値のうち、イオン注入時の電流値が850μAで、炭素原子あたりのドーズ量が1.0×1015atoms/cm2以下の範囲の実験結果を図6のグラフに示す。また、下記評価基準にて分類した結果を、上記表1に併せて示す。
○:熱処理後の界面準位密度Ditが2.0×1010/eVcm2以下である。
×:熱処理後の界面準位密度Ditが2.0×1010/eVcm2超である。
上記表1より、まず、ビーム電流値を850μAとした試料11〜16では、ドーズ量を「注入なし」(試料11)から1.0×1015atoms/cm2(試料14)にまで増加させていくにつれて、界面準位密度Ditが低減することが確認される。しかしながら、さらにドーズ量を3.0×1015atoms/cm2にまで増加させていくと、逆に界面準位密度Ditが増大していくことが確認される。また、ビーム電流値を1700μAとした試料21〜26についても、同様の傾向が確認される。しかしながら、同じドーズ量であっても、ビーム電流値が異なる試料13及び試料23と、試料15及び試料25とでは、界面準位密度Ditの低減効果が正反対である。
110 シリコンウェーハ
118 イオン注入層
120 シリコンエピタキシャル層
121 欠陥
3A シリコン酸化膜
3B シリコン酸化膜
5 電子線
7 電極
8 電極
Claims (6)
- エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法であって、
前記エピタキシャルシリコンウェーハは、シリコンウェーハと、前記シリコンウェーハの表面部にパッシベーション効果を有する元素がイオン注入されたイオン注入層と、前記表面部の上に設けられたシリコンエピタキシャル層と、を備え、
前記シリコンエピタキシャル層の表面にシリコン酸化膜を形成する第1工程と、
前記シリコンエピタキシャル層と前記シリコン酸化膜との界面に欠陥を形成する第2工程と、
前記第2工程の後、前記イオン注入層から前記イオン注入された元素を脱離させる熱処理を行う第3工程と、
前記第3工程の後、前記界面の界面準位密度DitをC−V法により求める第4工程と、
前記第4工程により求めた界面準位密度Ditに基づいて、前記エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果を評価する第5工程と、
を含むことを特徴とする、エピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。 - 前記第5工程において、前記第4工程で求めた前記界面準位密度Ditと、あらかじめ求めた閾値との対比により前記パッシベーション効果を評価する、請求項1に記載のエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。
- 前記第5工程において、前記第4工程で求めた前記界面準位密度Ditと、前記イオン注入層の形成条件が異なる以外は同種のエピタキシャルシリコンウェーハにおける界面準位密度Ditの値との対比に基づいて前記パッシベーション効果を評価する、請求項1に記載のエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。
- 前記第2工程において、電子線照射により前記欠陥を形成する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。
- 前記電子線照射を加速電圧50keV以上2000keV以下、吸収線量800kGray以上6000kGray以下の照射条件で行う、請求項4に記載のエピタキシャルシリコンウェーハのパッシベーション効果評価方法。
- シリコンウェーハと、前記シリコンウェーハの表面部にパッシベーション効果を有するイオンが注入されてなるイオン注入層と、前記表面部の上に設けられたシリコンエピタキシャル層と、を備えたエピタキシャルシリコンウェーハであって、
前記シリコンエピタキシャル層の表面に酸化膜を形成し、次いで電子線照射を行い、その後前記イオン注入された元素を脱離させるための熱処理を行った後の、前記シリコンエピタキシャル層と酸化膜との界面において、C−V法により得られる界面準位密度Ditが2.0×1010/eVcm2以下であることを特徴とするエピタキシャルシリコンウェーハ。
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