JP2021076234A - 動吸振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便な構造で、振動系の固有振動数及び減衰比を、制振対象の固有振動数及び減衰比に容易に合わせることができる動吸振器を提供する。【解決手段】基台2は、制振対象10に固定されている。平行板バネ3は、基台2に支持されている。錘体4は、平行板バネ3の弾性力により基台2に対してx軸方向に振動可能に支持されている。変位センサ5は、基台2に対する錘体4の相対変位に相当する変位電圧信号を検出する。アクチュエータ6は、電磁力により、基台2に対して錘体4をx軸方向に相対変位させる。コントローラ7は、変位センサ5で検出された変位電圧信号に基づいて、比例ゲインkp及び微分ゲインkdを変更可能な比例微分動作を行ってアクチュエータ6を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、動吸振器に関する。
動吸振器は、構造物(制振対象)に取り付けられた錘を含む振動系を振動させることで、構造物に生じる振動を抑制する装置である(例えば、特許文献1参照)。動吸振器では、振動系の固有振動数及び減衰比を、制振対象の固有振動数及び減衰比に合わせる必要がある。動吸振器は、パッシブ型と、セミアクティブ型と、アクティブ型とに大別される。パッシブ型の動吸振器では、振動系の機械構造を変更して振動系の固有振動数と減衰比とをチューニングすることが多い。また、アクティブ型の動吸振器は、振動系の固有振動数及び減衰比を、電磁力などにより制振対象の固有振動数及び減衰比に適応して自動的にチューニングしている。アクティブ型の動吸振動器は制振対象の固有振動数及び減衰をチューニングすることなく制振することができるが、その制御系は、複雑な構造を有している。
特開2004−162905号公報
上述のように、パッシブ型の動吸振器では、振動系の機械構造を決めてしまうと、振動系の固有振動数及び減衰比を変更することができない。これに対して、アクティブ型の動吸振器は、錘の固有振動数及び減衰比をチューニングすることなく制振対象の振動を低減できる複雑な制御系等が必要となる。
本発明は、上記実情の下になされたものであり、簡便な構造で、振動系の固有振動数及び減衰比を、制振対象の固有振動数及び減衰比に容易に合わせることができる動吸振器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の動吸振器は、
制振対象に固定された基台と、
前記基台に支持された弾性体と、
前記弾性体の弾性力により一方向に振動可能に支持される錘体と、
前記基台に対する前記錘体の相対変位に相当する変位電圧信号を検出する変位センサと、
電磁力により、前記基台に対して前記錘体を前記一方向に相対変位させるアクチュエータと、
前記変位センサで検出された変位電圧信号に基づいて、比例ゲイン及び微分ゲインを調整可能な比例微分制御を行って前記アクチュエータを駆動制御するコントローラと、
を備える。
この場合、外部機器から入力した制御電圧信号に基づいて、前記比例ゲイン及び前記微分ゲインを調整可能な第1の調整部を備える、
こととしてもよい。
また、操作入力信号に基づいて、前記比例ゲイン及び前記微分ゲインを調整可能な第2の調整部を備える、
こととしてもよい。
前記弾性体のばね定数及び減衰係数が、
前記錘体及び前記弾性体で構成される振動系の固有振動数及び減衰比の最小値と合致するように、設定されている、
こととしてもよい。
前記コントローラは、アナログ回路で構成されている、
こととしてもよい。
本発明によれば、比例ゲイン及び微分ゲインとを調整可能な比例微分制御を行うコントローラにより、錘体を中心とする振動系の振動を制御する。比例微分制御は、比例要素と微分要素のみから成る簡単な制御系であり、その制御系の比例ゲイン及び微分ゲインを変更するだけで、振動系の固有振動数及び減衰比を増減させて、制振対象の固有振動数及び減衰比に合わせることができるようになる。この結果、簡便な構造で、振動系の固有振動数及び減衰比を、制振対象の固有振動数及び減衰比に容易に合わせることができる。
本発明の実施の形態に係る動吸振器の構成を示すブロック図である。 動吸振器の振動系の構成を示す模式図である。 外部機器から入力される制御電圧信号と比例ゲインとの関係の一例を示すグラフである。 外部機器から入力される制御電圧信号と微分ゲインとの関係の一例を示すグラフである。 図4の制御電圧信号と微分ゲインとの関係を直線近似した場合の切片の変化の一例を示すグラフである。 操作パネルのダイヤル値と比例ゲインとの関係の一例を示すグラフである。 操作パネルのダイヤル値と微分ゲインとの関係の一例を示すグラフである。 比例ゲインと固有振動数との関係の一例を示すグラフである。 制御電圧信号と減衰比との関係の一例を示すグラフである。 ダイヤル値と固有振動数との関係の一例を示すグラフである。 ダイヤル値と減衰比との関係の一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。全図において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号が付されている。
図1に示すように、本実施の形態に係る動吸振器1は、基台2と、弾性体としての平行板バネ3と、錘体4と、変位センサ5と、アクチュエータ6と、コントローラ7と、を備える。
基台2は、振動する構造物(制振対象)10に固定されている。基台2は、例えば、金属等で形成された直方体の枠状のフレームである。
図2に示すように、平行板バネ3としては、一対のものが設けられている。平行板バネ3は、錘体4を挟んで互いに平行に配置されている。平行板バネ3は、y軸方向に延びる板状のバネであり、x軸方向を厚み方向としている。平行板バネ3は、y軸方向の中央に固定部3aが設けられている。固定部3aは、基台2に固定されている。したがって、平行板バネ3は、y軸方向中央部で、基台2に支持されている。平行板バネ3は、例えば金属等で形成された弾性体であり、その厚み方向であるx軸方向に弾性変形する。なお、平行板バネ3のばね定数及び減衰係数は、動吸振器1の固有振動数及び減衰比の最小値と合致するように設定されている。
錘体4は、金属等で形成された略直方体状の物体である。錘体4は、制振対象10に生じる振動を抑制することが可能な大きさの質量を有している。錘体4は、平行板バネ3のy軸方向の両端部に固定されている。錘体4は、平行板バネ3の弾性力により基台2に対してx軸方向に振動可能に支持されている。
変位センサ5は、平行板バネ3に生じるひずみを検出するひずみゲージであり、そのひずみの大きさに相当する電圧を出力する。平行板バネ3のひずみは、基台2と錘体4との間でx軸方向に生じる相対変位によって生じる。すなわち、変位センサ5は、基台2に対する錘体4の相対変位に相当する変位電圧信号を検出する。
アクチュエータ6は、電磁力により、基台2に対して錘体4をx軸方向に相対変位させる。アクチュエータ6は、固定子6aと、可動子6bとを備える。固定子6aは、N極S極がx軸方向に並んだ永久磁石であり、基台2に固定されている。一方、可動子6bは、可動コイルであり、錘体4に固定されている。固定子6aと可動子6bとは、わずかな隙間を空けて向かい合っており、可動子6bに電圧が印加されると、可動子6bにx軸方向に進む推進力が生まれる。その推進力により、錘体4をx軸方向にばね力と減衰力とを発生させることができる。
コントローラ7は、変位センサ5で検出された変位電圧信号に基づいて、比例ゲインk及び微分ゲインkを変更可能な比例微分制御(比例積分動作)を行ってアクチュエータ6を駆動制御する。比例積分制御(動作)とは、入力した信号を比例ゲインkで乗算した信号と、入力した信号の微分を微分ゲインkで乗算した信号を加算した信号を出力する動作(制御)である。
図1に戻り、動吸振器1は、ストレインアンプ11と、電流アンプ12と、をさらに備える。ストレインアンプ11は、変位センサ5で検出された錘体4の変位に相当する電圧を入力電圧ebiに増幅する。コントローラ7は、入力電圧ebiに基づいて、比例積分制御を行って、出力電圧eboを出力する。
電流アンプ12は、出力電圧eboを、電圧eに増幅して、アクチュエータ6の可動子6bに印加する。可動子6bには、電圧eに対応する電流iが流れ、アクチュエータ6を駆動する。
なお、このコントローラ7は、アナログ回路で構成されている。コントローラ7をアナログ回路で構成することにより、むだ時間を小さくすることができる。
動吸振器1は、外部機器30と接続されている。外部機器30は、比例ゲインk及び微分ゲインkを調整する制御電圧信号V,Vを出力する。コントローラ7は、制御電圧信号Vの増減に応じて比例ゲインkを調整し、微分ゲインkの制御電圧信号Vの増減に応じて微分ゲインkを調整する調整部7aを有している。本実施の形態では、調整部7aが第1の調整部に対応する。
コントローラ7は、操作パネル8及び調整部7bを備えている。操作パネル8には、ダイヤル8a,8bが設けられている。調整部7bは、ダイヤル8aのダイヤル値Dに応じた操作入力信号に基づいて比例ゲインkを調整し、ダイヤル8bのダイヤル値Dに応じた操作入力信号に基づいて微分ゲインkを調整する。本実施の形態では、調整部7bが第2の調整部に対応する。
なお、本実施の形態では、平行板バネ3、錘体4及びアクチュエータ6を振動系ともいう。図1及び図2では、振動系の部分を斜線で示している。動吸振器1の振動系の運動方程式は以下のようになる。
Figure 2021076234
ここで、xは、錘体4の変位であり、mは、錘体4の質量である。また、cは、減衰係数であり、kは、ばね定数である。また、fはアクチュエータ6の電磁力であり、fは制振対象10に加えられる強制外力であり、Kは力係数であり、iは可動子(可動コイル)6bに流れる電流である。
一方、可動子(可動コイル)6bの電気回路の支配方程式は以下のようになる。
Figure 2021076234
ここで、iは可動子(可動コイル)6bに流れる電流であり、Rは可動子(可動コイル)6bの抵抗である。Lは可動子(可動コイル)6bのインダクタンスであり、Kは可動子(可動コイル)6bの逆起電力係数であり、eは可動子(可動コイル)6bの電圧である。
式(2)においてインダクタンスLを十分小さいとして無視すれば、式(3)が得られる。
Figure 2021076234
ここで、電流アンプ12を介した場合、電流アンプ12の入力電圧(コントローラ7の出力電圧)をeboとし、電流アンプ12の出力電圧をeとし、電流アンプ12のゲインをKとすれば、アクチュエータ6の電磁力fは次式で表される。
Figure 2021076234
よって、式(3)を式(1)に代入すれば、動吸振器1の振動系の運動方程式が得られる。
Figure 2021076234
ここで、比例微分制御系のコントローラ7の周波数応答関数について考える。コントローラ7の入力電圧をebiとし、出力電圧をeboとし、比例ゲインをkとし、微分ゲインをkとすると、入力電圧ebiと、出力電圧eboとの関係は、次式のようになる。
Figure 2021076234
上式をラプラス変換すれば、コントローラ7の伝達関数は、以下のようになる。
Figure 2021076234
この周波数応答関数は次式で表される。
Figure 2021076234
この周波数応答関数から、コントローラ7におけるゲインと位相差は次式のようになる。
Figure 2021076234
ここで、むだ時間Lを考慮すると伝達関数は以下のようになる。
Figure 2021076234
よって、むだ時間Lを考慮した周波数応答関数は次式で表される。
Figure 2021076234

この周波数応答関数から、コントローラ7におけるむだ時間Lを考慮したゲインと位相差は次式のようになる。
Figure 2021076234
ここで、コントローラ7のむだ時間Lを考慮すれば次式が得られる。
Figure 2021076234
ここで、ストレインアンプ(動ひずみアンプ)11のゲインをKとし、出力電圧をebiとし、錘体4の変位をxとすれば、
Figure 2021076234


であるから、出力電圧eboは、次式のようになる。
Figure 2021076234
ここで、
Figure 2021076234
とすれば、
Figure 2021076234
が得られる。ここで、ωL≪1と仮定すれば、次式が得られる。
Figure 2021076234
上式を式(6)’に代入すれば、次の式(7)が得られる。
Figure 2021076234
よって、式(7)を式(4)に代入すれば、コントローラ7の比例ゲインkと微分ゲインkを用いたときの錘体4の運動方程式として式(8)が得られる。ここで、各ゲインK,K,Kと制御電圧V,Vとの関係は例えば次式のようになる(図3〜図5参照)
Figure 2021076234
むだ時間Lを考慮した場合の運動方程式から求めた固有振動数f、減衰比ζの計算式は以下のようになる。
Figure 2021076234
上述の式のように、振動系の固有振動数f及び減衰比ζは、比例ゲインk及び微分ゲインkを変更することにより、増減させることができる。本実施の形態では、外部機器30から入力された比例ゲインkの制御電圧信号Vに基づいて、比例ゲインkを変更可能であり、外部機器30から入力された微分ゲインkの制御電圧信号Vに基づいて、比例ゲインkを変更可能である。この場合には、動吸振器1は、セミアクティブ型の動吸振器として動作する。また、本実施の形態では、ダイヤル8aのダイヤル値Dに応じて比例ゲインkを変更可能であり、ダイヤル8bのダイヤル値Dに応じて、微分ゲインkを変更可能である。
図3は、外部機器30から入力される制御電圧信号Vと比例ゲインkとの関係が示されている。また、図4には、外部機器30から入力される制御電圧信号Vと微分ゲインkとの関係が示されている。図3に示すように、比例ゲインkは、制御電圧信号Vの大きさによらず、制御電圧信号Vに比例して増加している。これに対し、図4に示すように、微分ゲインkも、制御電圧信号Vに対して直線的に増加しているが、切片の大きさ、すなわちVが0Vでのk(kd0)は、制御電圧信号Vの大きさに対して大きく変化している。図5には、図4に示すkの切片kd0の特性が示されている。切片kd0は、制御電圧信号Vに対し、ほぼ直線的に増加している。
図6には、コントローラ7のダイヤル値Dと比例ゲインkとの関係が示され、図7には、ダイヤル値Dと微分ゲインkとの関係が示されている。図6に示すように、比例ゲインkは、ダイヤル値Dの大きさによらず、ダイヤル値Dに対し、ほぼ直線的に増加している。また、図7に示すように、微分ゲインkも、ダイヤル値Dの大きさによらず、ダイヤル値Dに対してほぼ直線的に増加している。
また、図8には、外部機器30から入力される制御電圧信号Vと動吸振器1の固有振動数fとの関係が示され、図9には、外部機器30から入力される制御電圧信号Vと減衰比ζとの関係が示されている。ここで、図8中の符号は実測値を示している。また、実線は、理論モデルから予測された計算上の特性曲線を示しており、破線は、実測値に基づいて計算により算出された特性曲線を示している。図8に示すように、固有振動数fは、制御電圧信号Vの大きさによらず、制御電圧信号Vの増加に対し、約15Hzから40Hzまで単調に増加しており、固有振動数fは、制御電圧信号Vのみによってチューニングが可能である。また、図9に示すように、減衰比ζは、制御電圧信号Vに対してほぼ直線的に増加しているが、切片の大きさ、すなわちVが0Vでの減衰比ζはVにより大きく変化しており、計算値によるチューニングは可能である。
図10には、ダイヤル値Dと動吸振器1の固有振動数fとの関係が示されており、図11には、ダイヤル値Dと減衰比ζとの関係が示されている。ここで、図10中の○は実測値を示しており、また、実線は、理論モデルから予測された計算上の特性曲線を示しており、破線は、実測値に基づいて計算により算出された特性曲線を示している。図10に示すように、固有振動数fは、ダイヤル値Dの大きさによらず、ダイヤル値Dの増加に対し、約15Hzから40Hzまで単調に増加しており、ダイヤル値Dのみによって固有振動数fのチューニングが可能である。図10中に実線、破線で示す特性曲線を見れば、Dが0に近いところでは実測値との差が見られるが、それ以外のダイヤル値Dに対しては実測値とほぼ一致しており、計算値によりチューニングが可能である。
また、図11に示すように、減衰比ζは、ダイヤル値Dに対してほぼ直線的に変化しているが、切片の大きさ、すなわちダイヤル値Dが0の場合、減衰比ζはダイヤル値Dにより大きく変化している。なお、図11中、ダイヤル値Dが2から10までにおいて、ダイヤル値Dが2以下では計測値と実測値との差が見られるが、その他のダイヤル値Dではほぼ実測値と一致しており、計測値によるチューニングが可能である。
本実施の形態に係る動吸振器1では、振動系の固有振動数fが制振対象10の固有振動数と一致し、また減衰比が最適値になるように、外部機器30の制御電圧信号V,Vで調整されるか、ダイヤル8a,8bのダイヤル値D,Dで調整される。調整後は、制振対象10の振動に合わせて動吸振器1の振動系が振動し、制振対象10の振動を抑制することができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、比例ゲインk及び微分ゲインkとを調整可能な比例微分制御を行うコントローラ7により、錘体4を中心とする振動系の振動を制御する。比例積分制御は、比例要素と微分要素のみから構成される簡単な構成の制御系であり、その制御系の比例ゲインk及び微分ゲインkを変更するだけで、振動系の固有振動数f及び減衰比ζを増減させて、制振対象10の固有振動数及び減衰比に合わせることができるようになる。この結果、簡便な構造で、振動系の固有振動数f及び減衰比ζを、制振対象10の固有振動数に容易に合わせることができる。
上記実施の形態によれば、固有振動数fは比例ゲインkを調整するだけでチューニング可能であり、減衰比ζは比例ゲインk調整後に微分ゲインkを調整するだけでチューニング可能となるので、極めて容易に、固有振動数f及び減衰比ζを調整することができる。
本実施の形態に係る動吸振器1は、操作パネル8のダイヤル8a,8bによって固有振動数f及び減衰比ζを調整する場合には、パッシブ型の動吸振器1として動作し、外部機器30からの制御電圧信号V,Vによって固有振動数f及び減衰比ζを調整する場合には、セミアクティブ型の動吸振器1として動作させることができる。
また、本実施の形態に係る動吸振器1によれば、電磁力のアクチュエータ6と平行板バネ3とを併用することにより、アクチュエータ6による位置制御を容易にすることができる。また、平行板バネ3の固有振動数及び減衰比を、動吸振器1の最小の固有振動数及び減衰係数に合致させることにより、アクチュエータ6の消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態に係る動吸振器1によれば、振動系の構造をスライド型とすることで、装置全体を小型化することができる。
なお、上記実施の形態では、アクチュエータ6において永久磁石を固定子6aとし、可動コイルを可動子6bとしたが、本発明はこれには限られない。固定子6aが電磁コイルで、可動子6bが永久磁石であってもよいし、両方電磁コイルであってもよい。また、アクチュエータ6としてボイスコイルモータを用いるようにしてもよい。
平行板バネ3は、錘体4をx軸方向(一軸方向)に安定して振動させることができる。しかしながら、本発明は、平行板バネ3には限られず、錘体4を一軸方向に振動させる別の弾性体を用いるようにしてもよい。
この発明は、この発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、この発明の範囲を限定するものではない。すなわち、この発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
本発明は、工作機械又は建築物等の構造物の振動を抑制するのに適用することができる。
1 動吸振器、2 基台、3 平行板バネ、3a 固定部、4 錘体、5 変位センサ、6 アクチュエータ、6a 固定子、6b 可動子、7 コントローラ、7a,7b 調整部、8 操作パネル、8a,8b ダイヤル、10 制振対象、11 ストレインアンプ、12 電流アンプ、30 外部機器

Claims (5)

  1. 制振対象に固定された基台と、
    前記基台に支持された弾性体と、
    前記弾性体の弾性力により一方向に振動可能に支持される錘体と、
    前記基台に対する前記錘体の相対変位に相当する変位電圧信号を検出する変位センサと、
    電磁力により、前記基台に対して前記錘体を前記一方向に相対変位させるアクチュエータと、
    前記変位センサで検出された変位電圧信号に基づいて、比例ゲイン及び微分ゲインを調整可能な比例微分制御を行って前記アクチュエータを駆動するコントローラと、
    を備える動吸振器。
  2. 外部機器から入力した制御電圧信号に基づいて、前記比例ゲイン及び前記微分ゲインを調整可能な第1の調整部を備える、
    請求項1に記載の動吸振器。
  3. 操作入力信号に基づいて、前記比例ゲイン及び前記微分ゲインを調整可能な第2の調整部を備える、
    請求項1又は2に記載の動吸振器。
  4. 前記弾性体のばね定数及び減衰係数が、
    前記錘体及び前記弾性体で構成される振動系の固有振動数及び減衰比の最小値と合致するように、設定されている、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の動吸振器。
  5. 前記コントローラは、アナログ回路で構成されている、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の動吸振器。
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