JP2021075267A - 車両制御装置 - Google Patents

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Akinobu Horiguchi
陽宣 堀口
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亮一 水谷
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明久 長田
洋平 川嶋
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洋平 川嶋
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Abstract

【課題】自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライドさせた際の車両挙動を安定化するとともにドライバの違和感を軽減した車両制御装置を提供する。
【解決手段】車両制御装置を、アクチュエータ270により車両1の前輪51,52を操舵する操舵装置200と、目標走行軌跡に応じて操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部150と、ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部210と、前輪及び後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な前後駆動力配分部40と、操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、操舵入力部による操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合には、前後駆動力配分部による駆動力の配分比をオーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して前輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部とを備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両の操舵及び駆動力配分を制御する車両制御装置に関する。
4輪の自動車などの車両においては、ドライバが操舵操作を入力するステアリングホイール等の操作量に応じて前輪に舵角を与え、タイヤにスリップアングル、コーナリングフォースを発生させて車両の操縦を行っている。
また、近年普及している車線維持支援制御等の運転支援制御や、車両が自律的に走行する自動運転制御においては、自車両周辺の環境(道路形状や障害物等)を認識して目標走行軌跡を設定するとともに、車両が目標走行軌跡をトレースするよう自動的に操舵を行っている。
こうした運転支援制御や自動運転制御を行う車両においては、例えば突発的な障害物回避などのため、自動操舵制御中であってもドライバによるオーバライド(自動制御に対する手動操作の介入)の操舵操作を受け付け、ドライバが任意に走行軌跡を修正できるよう構成されているものがある。
操舵制御を行う車両において、ドライバが操舵操作をオーバライドした際の制御に関する従来技術として、例えば特許文献1には、事前に取得された道路形状の情報等に基づいて操舵角のアシスト制御量を演算し、そのアシスト制御量に基づいて操舵制御を実行する操舵支援装置が記載されている。
引用文献1には、障害物回避などのためドライバが操舵操作を急激に行う場合など、アシスト制御量の演算において加味されていない状況にドライバが対処しようとした際に、ドライバの操舵操作が操舵制御によって妨げられることを防止するため、制御による操舵方向と、ステアリングホイールから入力される操舵方向とが逆方向である場合には、これらが同一方向である場合よりも、アシスト制御量を小さくなるように調節することが記載されている。
特開2018− 20586号公報
例えば自動運転時のように、操舵制御に基づく自動的な操舵を行っている場合に、ドライバがステアリングホイール等を操作してオーバライド的に操舵操作を行った場合に、この操舵操作に起因して車両がオーバステア、アンダステアなどの不安定挙動を示す場合がある。
これに対して、例えば自動操舵を行っている場合には、ステアリングギア比をスローにするなどして手動による転舵を抑制したり、あるいはオーバライドの操舵操作を禁止する(自動操舵制御による指示舵角以上に転舵されないようにする)ことも考えられるが、この場合、操作を入力したにも関わらず実際の舵角(タイヤのトー角)に反映されないことから、ドライバに違和感を与えることが懸念される。
上述した問題に鑑み、本発明の課題は、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライドさせた際の車両挙動を安定化するとともにドライバの違和感を軽減した車両制御装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、上述した課題を解決する。
本発明の第1の態様においては、車両制御装置は、アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、前輪及び後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な前後駆動力配分部と、前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部による操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合には、前記前後駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して前輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部とを備えることを特徴とする。
これによれば、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因するオーバステア挙動の発生が予測された場合に、前輪と後輪との駆動力の配分比を前輪側偏重となるよう変更することにより、駆動力に起因するアンダステア傾向を強め、オーバステア挙動が発生して車両が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
本発明の第1の態様において、さらに、左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部を備え、前記挙動制御部は、前記オーバステア挙動の発生が予測された場合に、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回内輪側偏重となるよう変更させる構成とすることができる。
本発明の第2の態様においては、車両制御装置は、アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部と、前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部により操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合には、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回内輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部とを備えることを特徴とする。
これらの各発明によれば、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因するオーバステア挙動の発生が予測された場合に、旋回内輪と旋回外輪との駆動力の配分比を旋回内輪側偏重となるよう変更することにより、オーバステア傾向を抑制する方向のヨーモーメントを発生させ、オーバステア挙動が発生して車両が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
本発明の第3の態様においては、車両制御装置は、アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、前輪及び後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な前後駆動力配分部と、前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部による操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測された場合には、前記前後駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して後輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部とを備えることを特徴とする。
これによれば、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因するアンダステア挙動の発生が予測された場合に、前輪と後輪との駆動力の配分比を後輪側偏重となるよう変更することにより、駆動力に起因するオーバステア傾向を強め、アンダステア挙動が発生して車両が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
本発明の第3の態様において、さらに、左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部を備え、前記挙動制御部は、前記アンダステア挙動の発生が予測された場合に、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回外輪側偏重となるよう変更させる構成とすることができる。
本発明の第4の態様においては、車両制御装置は、アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部と、前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部により操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測された場合には、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回外輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部とを備えることを特徴とする。
これらの各発明によれば、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因するアンダステア挙動の発生が予測された場合に、旋回内輪と旋回外輪との駆動力の配分比を旋回外輪側偏重となるよう変更することにより、アンダステア傾向を抑制する方向のヨーモーメントを発生させ、アンダステア挙動が発生して車両が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
以上説明したように、本発明によれば、自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライドさせた際の車両挙動を安定化するとともにドライバの違和感を軽減した車両制御装置を提供することができる。
本発明を適用した車両制御装置の第1実施形態を有する車両の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両の操舵装置の構成を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置における自動操舵時の制御を示すフローチャートである。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両における舵角、ヨーレート、前後駆動力配分比の推移の一例を示す図である。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の状態を模式的に示す図である。 第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の他の状態を模式的に示す図である。 本発明を適用した車両制御装置の第2実施形態を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の状態を模式的に示す図である。 第2実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の他の状態を模式的に示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明を適用した車両制御装置の第1実施形態について説明する。
第1実施形態の車両制御装置は、例えば、全輪駆動(AWD)でありかつ前輪を操舵輪とする4輪の乗用車等の自動車に設けられるものである。
図1は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両の構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、車両1は、エンジン10、トルクコンバータ20、変速機構部30、AWDトランスファ40、フロントディファレンシャル50、リアディファレンシャル60等を備えて構成されている。
エンジン10は、車両1の走行用動力源であって、例えばガソリンエンジン等の内燃機関である。
トルクコンバータ20は、エンジン10の出力を変速機構部30に伝達する流体継ぎ手であって、車速ゼロからの車両の発進を可能とする発進デバイスとしての機能を有する。
トルクコンバータ30は、入力側と出力側とを直結するロックアップクラッチを備えている。
変速機構部30は、例えば、一対の可変プーリ及びチェーン、ベルト等からなるバリエータを有する無段変速機(CVT)や、複数列のプラネタリギアセットを有するステップAT等であって、トルクコンバータ20から入力されるエンジン10の出力の増減速を行うものである。変速機構部30は、トルクコンバータ20と協働してトランスミッションを構成している。
AWDトランスファ40は、変速機構部30から入力される駆動力を、フロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60に配分して伝達する駆動力伝達装置である。
AWDトランスファ40は、センターディファレンシャル41、トランスファクラッチ42等を備えて構成されている。
センターディファレンシャル41は、例えば、複合プラネタリギアセットを有して構成され、トルク配分比が例えば約35:65程度となるようにフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60へトルク配分を行う駆動力配分機構である。また、センターディファレンシャル41は、例えば旋回時の前後輪軌跡差等に起因するフロントディファレンシャル50及びリアディファレンシャル60の差回転を吸収する差動機構としても機能する。
トランスファクラッチ42は、センターディファレンシャル41の前後輪側出力部間の差動を拘束する差動制限機構である。トランスファクラッチ42は、例えば、油圧又は電磁力によって駆動される湿式多板クラッチを備え、その締結力(クラッチ圧着力)すなわち差動制限トルクは、後述するトランスミッション制御ユニット130によって制御されている。
AWDトランスファ40は、トランスファクラッチ42の締結力を調節することにより、前輪側と後輪側との駆動力配分比を、例えば35:65(最も後輪側偏重な状態)から、50:50(最も前輪側偏重な状態)まで、無段階に調整することが可能となっている。
前輪側と後輪側との駆動力配分比は、通常時(後述するオーバステア抑制制御、アンダステア抑制制御の非介入時)においては、トランスミッション制御ユニット130により、例えば上記各配分の中間の値(一例として、45:55など)を基本値として、車両の加速状態、登坂状態、旋回状態などに応じて補正される。
フロントディファレンシャル50は、AWDトランスファ40から伝達される前輪側駆動力を、最終減速するとともに右前輪51及び左前輪52に伝達するものである。また、フロントディファレンシャル50は、右前輪51と左前輪52との差回転を吸収する差動機構として機能する。
リアディファレンシャル60は、AWDトランスファ40から伝達される後輪側駆動力を、最終減速するとともに右後輪61及び左後輪62に伝達するものである。また、リアディファレンシャル60は、右後輪61と左後輪62との差回転を吸収する差動機構として機能する。
また、車両には、制動装置であるブレーキ装置70が設けられている。
ブレーキ装置70は、ブレーキペダル71、マスタシリンダ72、ハイドロリックコントロールユニット(HCU)73、ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77等を備えて構成されている。
ブレーキペダル71は、ドライバがブレーキ操作を行う入力部である。
マスタシリンダ72は、ブレーキペダル71に連結され、ブレーキペダル71の踏込み操作に応じて、ブレーキフルードを加圧するものである。マスタシリンダ72には、エンジン10の吸気管負圧を用いてブレーキペダル71からの入力を増幅する真空倍力装置が設けられている。
ハイドロリックコントロールユニット73は、例えばアンチロックブレーキ制御、ヨーコントロール制御、自動ブレーキ制御等のため、各車輪のホイルシリンダへ供給されるブレーキフルードの液圧を個別に増減するものである。
ハイドロリックコントロールユニット73は、ブレーキフルードを加圧する電動ポンプ、及び、各ホイルシリンダの液圧を個別に調節する制御弁等を有して構成されている。
ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77は、それぞれ右前輪51、左前輪52、右後輪61、左後輪62に設けられている。各ブレーキは、車輪とともに回転する円盤状のロータ、及び、ロータにパッドを加圧接触させるキャリパ等をそれぞれ備えている。キャリパは、ハイドロリックコントロールユニット73から供給されるブレーキフルードの液圧によってパッドを押圧するホイルシリンダを備えている。
車両1は、エンジン制御ユニット110、トランスミッション制御ユニット120、操舵制御ユニット130、制動制御ユニット140、自動運転制御ユニット150、環境認識ユニット160等を有する。
各ユニットは、例えばCPU等の情報処理部、RAMやROMなどの記憶部、入出力インターフェイス及びこれらを接続するバス等を有する。
また、各ユニットは、例えばCAN通信システム等の車載LANを介して、あるいは、直接に、通信可能に接続されている。
エンジン制御ユニット110は、エンジン10及びその補機類を統括的に制御するものである。
エンジン制御ユニット110は、エンジン10の出力調整を行う機能を備えている。
トランスミッション制御ユニット120は、変速機構部30における変速制御、前後進切換制御、トルクコンバータ20におけるロックアップクラッチの締結力(拘束力)制御などを行うものである。
また、トランスミッション制御ユニット120は、AWDトランスファ40のトランスファクラッチ42の締結力を変化させることにより、前輪側と後輪側との駆動力配分比を制御する機能を有する。
操舵制御ユニット130は、後述するステアバイワイヤ式の操舵装置200を統括的に制御し、車両の舵角制御を行うものである。
操舵制御ユニット130の機能については、後に詳しく説明する。
制動制御ユニット140は、ハイドロリックコントロールユニット73を制御し、ブレーキFR74、ブレーキFL75、ブレーキRR76、ブレーキRL77のホイルシリンダ液圧(制動力と相関する)を個別に制御する機能を備えている。
制動制御ユニット140は、例えば、制動による車輪ロックの発生時に、当該車輪のホイルシリンダ液圧を周期的に減圧して回転を回復するアンチロックブレーキ制御や、オーバステア挙動、アンダステア挙動の発生時に左右車輪の制動力差を発生させて各挙動を抑制する方向のヨーモーメントを抑制する挙動制御などを行う機能を有する。
制動制御ユニット140には、これらの制御を行うため、各車輪の回転速度を個別に検出する車速センサや、車体のヨーレート、横加速度を検出するヨーレートセンサ、加速度センサ等が接続されている。
自動運転制御ユニット150は、車両1が自動的かつ自律的に走行するよう、エンジン制御ユニット110、トランスミッション制御ユニット120、操舵制御ユニット130、制動制御ユニット140等に指令を与える自動運転制御を行うものである。
自動運転制御ユニット150は、走行軌跡設定部151、目標舵角設定部152、挙動予測部153等を有する。
走行軌跡設定部151は、環境認識ユニット160から提供される情報に応じて、自車両の目標走行軌跡、目標車速履歴などを含む自動運転シナリオを生成するものである。
目標舵角設定部152は、自動運転制御の実行中において、目標走行軌跡に対する自車両の相対位置、自車両の速度、路面の推定摩擦係数などから、自車両が目標走行軌跡をトレースするための目標舵角を逐次算出し、操舵制御ユニット130に対して指示する。
目標舵角は、目標走行軌跡からの自車両の逸脱等に応じて、逐次フィードバック制御が行われる。
目標舵角設定部152は、操舵制御ユニット130と協働して、本発明の操舵制御部として機能する。
挙動予測部153は、自動運転制御の実行中に車両1に発生し得る挙動を予測するものである。
また、自動運転制御ユニット150は、自動運転制御中にドライバが手動で操舵操作をオーバライドした際に、その後の車両の挙動を予測し、オーバステア挙動、アンダステア挙動の発生が予測される場合には駆動力の配分比を変更する挙動制御部としての機能を有する。
環境認識ユニット160は、各種センサ類を用いて、自車両周辺の環境を認識し、車線形状や障害物などに関する情報を自動運転制御ユニット150に提供するものである。
環境認識ユニット160は、例えば、ステレオカメラ装置、ミリ波レーダ装置、3Dレーザスキャナ装置(LIDAR)などの各種センサや、3D高精度地図データ及びGPS等の測位装置を有するナビゲーション装置などが接続されている。
車両は、操舵輪である右前輪51、左前輪52を操向するため、以下説明する操舵装置200を有する。
操舵装置200は、ステアリングホイール210、反力発生装置220、ラック軸230、ラックハウジング240、タイロッド250、ハウジング260、アクチュエータユニット270等を有して構成された電動式かつステアバイワイヤ式のものである。
ステアリングホイール210は、ドライバが回動させることによって操舵操作を入力する円環状の操作部材(操舵入力部)である。
ステアリングホイール210は、車両の車室内において、運転席と対向して配置されている。
ステアリングホイール210には、ステアリングシャフト211、舵角センサ212、トルクセンサ213が設けられている。
ステアリングシャフト211は、一方の端部がステアリングホイール210に取り付けられた回転軸である。
舵角センサ212は、ステアリングシャフト211の中間部に設けられ、ステアリングシャフト211の回転角度位置を検出する操舵操作量検出部である。
トルクセンサ213は、ステアリングシャフト211の中間部であって、舵角センサ212に対して反力発生装置220側の領域に設けられ、ステアリングシャフト211に負荷されるトルク(ドライバによるステアリングホイール11の操作力又は保持力)を検出するものである。
舵角センサ212、トルクセンサ213の出力は、操舵制御ユニット130に伝達される。
操舵制御ユニット130は、舵角センサ212、トルクセンサ213の出力に応じて、アクチュエータユニット270のモータ271の出力を制御する。
反力発生装置220は、操舵制御ユニット130からの指令に応じて、ステアリングシャフト211に対してトルクを与え、擬似的なセルフアライニングトルクを発生させるアクチュエータを有する。
反力発生装置220の出力軸部は、ステアリングシャフト211のステアリングホイール210側とは反対側の端部に接続されている。
ラック軸230は、長手方向(軸方向)が車幅方向に沿うように配置された柱状の部材である。
ラック軸230は、車体に対して車幅方向に並進可能に支持されている。
ラック軸230の一部には、ピニオンシャフト273のピニオンギアと噛合うラックギア231が形成されている。
ラック軸230は、ステアリングシャフト220の回転に応じて、ピニオンギアによってラックギア231が駆動され、車幅方向に沿って並進(直進)する。
ラックハウジング240は、ラック軸230を車幅方向に沿って相対変位可能に支持しつつ収容する実質的に円筒状の部材である。
ラックハウジング240は、ラック軸230、ピニオンシャフト273等と協働して、ステアリングギアボックスを構成する。
ラックハウジング240の両端部には、ラックブーツ241が設けられている。
ラックブーツ241は、ラックハウジング240に対するタイロッド250の相対変位を許容しつつ、ラックハウジング240内へのダスト等の異物の侵入を防止する部材である。
ラックブーツ241は、例えばエラストマー等の樹脂系材料によって、可撓性を有する蛇腹筒状に形成されている。
タイロッド250は、ラック軸230の端部とハウジング260のナックルアーム261とを連結し、ハウジング260をラック軸230の並進方向の動きと連動させてキングピン軸回りに回動させる軸状の連動部材である。
タイロッド250の車幅方向内側の端部は、ボールジョイント251を介して、タイロッド230の端部に揺動可能に連結されている。
タイロッド250の車幅方向外側の端部は、ボールジョイント252を介して、ハウジング260のナックルアーム261に連結されている。
タイロッド250とボールジョイント252との接続部には、トーイン調整用の図示しないターンバックル機構が設けられる。
ハウジング(ナックル)260は、右前輪51、左前輪52が取り付けられるハブを車軸回りに回転可能に支持するハブベアリングを収容する部材である。
ハウジング260は、車軸に対して前方側に突き出して形成されたナックルアーム261を有する。
ハウジング260は、所定の回転中心軸であるキングピン軸回りに回動可能に支持されている。
キングピン軸は、例えば、車両のフロントサスペンションがマクファーソン式ストラット式である場合には、ストラットトップマウントのベアリング中心と、ハウジング260下部とロワアームとを接続するボールジョイントの中心とを結んだ仮想軸である。この点について、後に詳しく説明する。
ハウジング260は、タイロッド250を介してラック軸230により車幅方向に押し引きされることにより、キングピン軸回りに回動し、右前輪51、左前輪52を転舵させる。
アクチュエータユニット270は、ピニオンシャフト273を回転駆動して、ラック推力を発生させ、操舵動作を行う駆動装置である。
アクチュエータユニット270は、モータ271、ギアボックス272、ピニオンシャフト273等を有して構成されている。
モータ271は、ピニオンシャフト273に与えられる駆動力を発生する電動アクチュエータである。
モータ271は、回転方向及び出力トルクを、ステアリング制御ユニット130によって制御している。
モータ271の出力軸角度位置(回転角)は、ステアリング制御ユニット130にフィードバックされるよう構成されている。
ギアボックス272は、モータ271の回転出力を減速(トルク増幅)してピニオンシャフト273に伝達する減速ギア列を備えている。
ピニオンシャフト273は、ギアボックス272を介してモータ271により回転駆動される回転軸である。
ピニオンシャフト273の先端部には、ラック軸30のラックギア231と噛み合ってラック軸230を駆動するピニオンギアが形成されている。
以下、第1実施形態の車両制御装置の動作について説明する。
図3は、第1実施形態の車両制御装置における自動操舵時の制御を示すフローチャートである。
以下、ステップ毎に順を追って説明する。
<ステップS01:自動運転旋回中判断>
自動運転制御ユニット150は、現在車両1が自律的に操舵を行う自動運転制御を行っており、かつ、旋回中であるか否かを判別する。
旋回中であるか否かは、例えば、走行軌跡設定部151が設定する目標走行軌跡の形状や、車両1の舵角、ヨーレート、横加速度などにより判別することが可能である。
自動運転制御(自動操舵)による旋回状態である場合はステップS02に進み、その他の場合は一連の処理を終了(リターン)する。
<ステップS02:ドライバオーバライド有無判断>
自動運転制御ユニット150は、操舵制御ユニット130と通信し、ステアリングホイール210からドライバによるオーバライドの操舵操作(自動運転による操舵制御に重畳して行われる操舵操作)が行われたか否かを判別する。
オーバライドの操舵操作が行われた場合はステップS03に進み、その他の場合は一連の処理を終了する。
<ステップS03:操舵後の車両挙動予測>
自動運転制御ユニット150の挙動予測部153は、駆動力配分が通常時(以下、通常時とは、オーバステア抑制制御又はアンダステア抑制制御の非介入時(所定以上の大きさのオーバステア挙動、アンダステア挙動が予測されない場合)を意味するものとする。)の状態において、ステップS02において検出されたオーバライドの操舵操作に応じた前輪の転舵を行った場合の車両挙動を予測する。
車両挙動の予測は、例えば、予め準備された車両の数値解析モデルに、現在の車速、舵角、ヨーレート、横加速度、路面の推定摩擦係数などの各パラメータを入力することによって行うことができる。
その後、ステップS05に進む。
<ステップS04:オーバステア判定>
自動運転制御ユニット150は、ステップS03において予測した車両挙動におけるヨーレート(予測ヨーレート)の絶対値が、所定のオーバステア抑制制御介入閾値以上である場合は、オーバライドの操舵操作により車両1に所定以上の大きさのオーバステア挙動が発生する可能性が高いものとして、ステップS05に進み、その他の場合はステップS08に進む。
<ステップS05:オーバステア抑制制御>
自動運転制御ユニット150は、トランスミッション制御ユニット120に指令を与え、AWDトランスファ40のトランスファクラッチ42の締結力を通常時に対して増加させるオーバステア抑制制御を行う。
これにより、前後輪の駆動力配分が通常時に対して前輪側偏重(本実施形態の場合には前後駆動力配分が50:50に近づく傾向)となり、車両1のアンダステア傾向が強まり、車両1に実際にオーバステア挙動が発生することが抑制される。
その後、ステップS06に進む。
<ステップS06:オーバステア抑制制御終了判断>
自動運転制御ユニット150は、直近に検出されたヨーレートが所定のオーバステア抑制制御終了閾値以下である場合は、オーバステア抑制制御を終了しても所定以上の大きさのオーバステア挙動が発生する可能性が低いものとして、ステップS07に進み、その他の場合はステップS05に戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、オーバステア抑制制御終了閾値は、ヒステリシス特性を与えて制御のハンチングを防止するため、オーバステア抑制制御介入閾値よりも小さく設定するとよい。
<ステップS07:通常制御復帰>
自動運転制御ユニット150は、トランスミッション制御ユニット120に指令を与え、トランスファクラッチ42の締結力を通常時における締結力まで低下させる。
その後、一連の処理を終了する。
<ステップS08:アンダステア判定>
自動運転制御ユニット150は、予測ヨーレートの絶対値が所定のアンダステア抑制制御介入閾値以下である場合は、オーバライドの操舵操作により車両1に所定以上の大きさのアンダステア挙動が発生する可能性が高いものとして、ステップS09に進み、その他の場合は一連の処理を終了する。
<ステップS09:アンダステア抑制制御>
自動運転制御ユニット150は、トランスミッション制御ユニット120に指令を与え、AWDトランスファ40のトランスファクラッチ42の締結力を通常時に対して減少させるアンダステア抑制制御を行う。
これにより、前後輪の駆動力配分が通常時に対して後輪側偏重(本実施形態の場合には前後駆動力配分が35:65に近づく傾向)となり、車両1のアンダステア傾向が抑制され、車両1に実際にアンダステア挙動が発生することが抑制される。
その後、ステップS10に進む。
<ステップS10:アンダステア抑制制御終了判断>
自動運転制御ユニット150は、直近に検出されたヨーレートが所定のアンダステア抑制制御終了閾値以下である場合は、アンダステア抑制制御を終了しても所定以上の大きさのアンダステア挙動が発生する可能性が低いものとして、ステップS11に進み、その他の場合はステップS09に戻り、以降の処理を繰り返す。
なお、アンダステア抑制制御終了閾値は、ヒステリシス特性を与えて制御のハンチングを防止するため、アンダステア抑制制御介入閾値よりも大きく設定するとよい。
<ステップS11:通常制御復帰>
自動運転制御ユニット150は、トランスミッション制御ユニット120に指令を与え、トランスファクラッチ42の締結力を通常時における締結力まで増加させる。
その後、一連の処理を終了する。
図4は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両における舵角、ヨーレート、前後駆動力配分比の推移の一例を示す図である。
図4において、横軸は時間を示し、縦軸は舵角(上方が大)、駆動力配分(上方が前輪側偏重)、ヨーレート(上方が大)を示している。
図4に示す例においては、自動運転により当初所定の操舵速度で舵角が増大し、その後所定の舵角で保持される。
この操舵によって前輪にスリップアングルが与えられてコーナリングフォースが発生し、車両1が旋回を開始してヨーレートが発生する。
図4は、その後、ドライバにより舵角を増加(切り増し)する方向に、オーバライド的な操舵操作が行われた状態を示している。これにより、予測ヨーレートは増大して最終的には発散し、これは車両1がスピンモードに陥る可能性が高いことを示している。
そこで、図4に示す場合では、オーバステア抑制制御を介入させ、前後駆動力配分を通常時に対して前輪側偏重とすることにより、車両1のアンダステア傾向を強め、実際のヨーレートを収束させて車両挙動を安定化している。
図5は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の状態を模式的に示す図である。
図5においては、車両が自動運転(自動操舵)により左コーナ(曲線路)に進入し、その後ドライバによるオーバライドの操舵操作が行われた際の状態を示している。
各車輪の前方に付される矢印の長さは、駆動力の大きさを示している。(後述する図6乃至図8において同じ)
車両1が自動操舵により位置P1を走行(例えば、定常円旋回)している際に、ドライバの操作により舵角が増加されると、過度なヨーモーメントの発生によりヨーレートが急増する場合がある。
このようなヨーレートの増大を放置すると、車両にオーバステア挙動が発生し、極端な場合には、位置P2における状態のように、スピンモードに陥る場合がある。
そこで、オーバライド直後の予測ヨーレートがオーバステア抑制制御介入閾値以上となった場合には、駆動力配分を通常時に対して前輪側偏重に変更し、車両1のオーバステア傾向を抑制している。
位置P3に示す状態においては、通常時(位置P1において矢印の長さで示す駆動力の状態)に対して、駆動力配分が前輪側偏重となるように変更されている。
このような駆動力配分の変更によって、車両1の基本的な特性はアンダステア傾向となってヨーレートの発生が抑制され、車両1の挙動が安定化されてスピンモードへの遷移が防止される。
図6は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の他の状態を模式的に示す図である。
前輪のタイヤ力が摩擦円限界に対して比較的余裕が少ない状態で、ドライバが切り増し操作を行った場合には、舵角を増加させても前輪の旋回外側への流れ(ドリフトアウト)が発生し、過大なスリップアングルによってタイヤのコーナリングフォースが低下し、結果的にヨーモーメントが減少してアンダステア挙動が発生する場合がある。(位置P2)
そこで、オーバライド直後の予測ヨーレートがアンダステア抑制制御介入閾値以下となった場合には、駆動力配分を通常時に対して後輪側偏重に変更し、車両1のアンダステア傾向を抑制している。
位置P3に示す状態においては、通常時(位置P1に示す状態)に対して、駆動力配分が後輪側偏重となるように変更されている。
このような駆動力配分の変更によって、車両1の基本的な特性はオーバステア傾向となってヨーレートの発生が促進され、車両1の挙動が安定化されてライントレース性が向上する。
以上説明したように、第1実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因する所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合に、前輪と後輪との駆動力の配分比を所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して前輪側偏重となるよう変更することにより、駆動力に起因するアンダステア傾向を強め、オーバステア挙動が発生して車両1が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
(2)自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合であって、これに起因する所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測された場合に、前輪と後輪との駆動力の配分比を所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して前輪側偏重となるよう変更することにより、駆動力に起因するオーバステア傾向を強め、アンダステア挙動が発生して車両1が不安定になることを防止できる。
また、このときドライバの操舵操作に応じて前輪が操舵されるため、操舵操作に応じた操舵が行われないことでドライバに違和感を与えることがない。
<第2実施形態>
次に、本発明を適用した車両制御装置の第2実施形態について説明する。
以下説明する各実施形態において、従前の実施形態と同様の箇所には同じ符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
第2実施形態の車両制御装置においては、上述したオーバステア抑制制御(ステップS05)、アンダステア抑制制御(ステップS09)において、第1実施形態と同様の前後駆動力配分の変更に加えて、旋回内輪側と旋回外輪側との駆動力配分の変更を行っている。
図7は、第1実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の状態を模式的に示す図である。
図7の位置P3に示す状態においては、オーバステア挙動の予測に応じて、第1実施形態と同様の前後駆動力配分の前輪側偏重への変更に加え、通常時に対して、旋回内輪側となる左前輪52の駆動力を右前輪51よりも相対的に大きくし、かつ、左後輪62の駆動力を右後輪61よりも相対的に大きくし、左右の駆動力配分を旋回内輪側偏重となるようにしている。
このような左右の駆動力配分の変更は、例えば、各車輪に駆動力が与えられた状態(アクセルオンの状態)で、ハイドロリックコントロールユニット73により旋回外輪側のブレーキFR74、ブレーキRR76に、制動力を発生させることにより行うことができる。
例えば、通常時において左右前輪、左右後輪のトルクベクタリング制御を行っていない車両(左右駆動力配分が均等の車両)においては、旋回外輪側の前輪、後輪に制動力を与え、旋回内輪側の駆動力を旋回外輪側の駆動力よりも大きくする制御を行う。
また、通常時において左右前輪、左右後輪に駆動力差を与えるトルクベクタリング制御を行っている車両の場合には、通常時のトルクベクタリング制御に対して旋回内輪側の駆動力が旋回外輪側の駆動力に対して相対的に大きくなるよう制御を行う。
例えば、各車輪の駆動力は、前輪内輪(左前輪52)、前輪外輪(右前輪51)、後輪内輪(左後輪62)、後輪外輪(右後輪61)の順(大から小)となるように設定することができる。
図8は、第2実施形態の車両制御装置を有する車両におけるオーバライド操舵操作が行われた後の他の状態を模式的に示す図である。
図8の位置P3に示す状態においては、アンダステア挙動の予測に応じて、第1実施形態と同様の前後駆動力配分の後輪側偏重への変更に加え、通常時に対して、旋回外輪側となる右前輪51の駆動力を左前輪52よりも相対的に大きくし、かつ、右後輪61の駆動力を左後輪62よりも相対的に大きくし、左右の駆動力配分を旋回外輪側偏重となるようにしている。
このような左右の駆動力配分の変更は、例えば、各車輪に駆動力が与えられた状態(アクセルオンの状態)で、ハイドロリックコントロールユニット73により旋回内輪側のブレーキFL75、ブレーキRL77に、制動力を発生させることにより行うことができる。
例えば、通常時において左右前輪、左右後輪のトルクベクタリング制御を行っていない車両(左右駆動力配分が均等の車両)においては、旋回内輪側の前輪、後輪に制動力を与え、旋回外輪側の駆動力を旋回内輪側の駆動力よりも大きくする制御を行う。
また、通常時において左右前輪、左右後輪に駆動力差を与えるトルクベクタリング制御を行っている車両の場合には、通常時のトルクベクタリング制御に対して旋回外輪側の駆動力が旋回内輪側の駆動力に対して相対的に大きくなるよう制御を行う。
例えば、各車輪の駆動力は、後輪外輪(右後輪61)、後輪内輪(左後輪62)、前輪外輪(右前輪51)、前輪内輪(左前輪52)の順(大から小)となるように設定することができる。
以上説明した第2実施形態によれば、上述した第1実施形態の効果と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(1)自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合に、これに起因するオーバステア挙動の発生が予測された場合に、旋回内輪と旋回外輪との駆動力の配分比を通常時に対して旋回内輪側偏重となるよう変更することにより、オーバステア傾向を抑制する方向のヨーモーメントを発生させ、オーバステア挙動が発生して車両が不安定になることをよりいっそう防止できる。
(2)自動操舵制御中にドライバが操舵操作をオーバライド的に入力した場合に、これに起因するアンダステア挙動の発生が予測された場合に、旋回内輪と旋回外輪との駆動力の配分比を通常時に対して旋回外輪側偏重となるよう変更することにより、アンダステア傾向を抑制する方向のヨーモーメントを発生させ、アンダステア挙動が発生して車両が不安定になることをよりいっそう防止できる。
(変形例)
本発明は、以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の技術的範囲内である。
(1)車両及び車両制御装置の構成は、上述した各実施形態に限らず、適宜変更することができる。
例えば、各実施形態では、車両の前後駆動力配分を、プラネタリギヤを有する前後不等トルク配分機構を備えたセンターディファレンシャルと、これに設けられたトランスファクラッチによって行っているがこれ以外の手法を用いてもよい。
例えば前輪側、後輪側の駆動機構の一方を変速機構部の出力と直結し、他方との間に締結力可変のクラッチ機構を設けてもよい。
また、前輪、後輪を独立した動力源により駆動してもよい。例えば、前輪と後輪との一方をエンジンによって駆動し、他方を電動モータにより駆動する構成としてもよい。また、前輪、後輪をそれぞれ独立した電動モータで駆動したり、各車輪をそれぞれ独立した電動モータで駆動してもよい。
(2)第2実施形態においては、旋回内輪、外輪の一方に制動力を与えることにより駆動力差を与えているが、旋回内輪、外輪に駆動力差を発生させる手法はこれに限定されない。
例えば、左右一方の車輪を他方に対して増速する増速機構を備える構成としてもよい。
また、左右の車輪を独立した電動モータにより駆動する構成としてもよい。
また、第2実施形態においては、前輪、後輪ともに旋回内外輪の駆動力差を発生させているが、前輪、後輪のいずれか一方のみ駆動力差を発生させる構成としてもよい。
また、第2実施形態においては、前後輪の駆動力配分変更とともに旋回内外輪の駆動力差を発生させているが、前後輪の駆動力配分変更を行わず、旋回内外輪の駆動力配分のみを変更してもよい。この場合、車両の駆動方式もAWD(全輪駆動)に限らず、前輪駆動(FWD)、後輪駆動(RWD)であってもよい。
(3)各実施形態においては、車両が自動的かつ自律的に走行する自動運転制御中の状態を例にとって説明したが、本発明はこれに限らず、例えば車線維持支援制御や車線逸脱防止制御などの運転支援制御にも適用することができる。
(4)各実施形態においては、ステアリング装置は、例えば、ステアリングホイールと操舵機構とが機械的に連結されていないいわゆるステアバイワイヤ式の構成であったが、本発明はこれに限らず、これらが機械的に連結されるとともに、アシスト力(操舵力)を発生する電動モータが付加された電動パワーステアリング装置にも適用することができる。
(5)自動運転制御など自動操舵を行っている際にオーバライド的に操舵操作が入力され、車両の挙動が不安定となることが予測される場合には、上述した駆動力配分の変更に加えて、操舵操作量に対する実際の操舵量(転舵量)を抑制する(ステアリングギア比を大きく(スローに)することに相当する)構成としてもよい。
1 車両 10 エンジン
20 トルクコンバータ 30 変速機構部
40 AWDトランスファ 41 センターディファレンシャル
42 トランスファクラッチ 50 フロントディファレンシャル
51 右前輪 52 左前輪
60 リアディファレンシャル 61 右後輪
62 左後輪 70 ブレーキ装置
71 ブレーキペダル 72 マスタシリンダ
73 ハイドロリックコントロールユニット(HCU)
74 ブレーキFR 75 ブレーキFL
76 ブレーキRR 77 ブレーキRL
110 エンジン制御ユニット 120 トランスミッション制御ユニット
130 操舵制御ユニット 140 制動制御ユニット
150 自動運転制御ユニット 151 走行軌跡設定部
152 目標舵角設定部 153 挙動予測部
160 環境認識ユニット
200 操舵装置 210 ステアリングホイール
211 ステアリングシャフト 212 舵角センサ
213 トルクセンサ 220 反力発生装置
230 ラック軸 231 ラックギア
240 ラックハウジング 241 ラックブーツ
250 タイロッド 251 ボールジョイント
252 ボールジョイント 260 ハウジング
270 アクチュエータユニット 271 モータ
272 ギアボックス 273 ピニオンシャフト

Claims (6)

  1. アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、
    車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、
    ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、
    前輪及び後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な前後駆動力配分部と、
    前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部による操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合には、前記前後駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して前輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部を備え、
    前記挙動制御部は、前記オーバステア挙動の発生が予測された場合に、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回内輪側偏重となるよう変更させること
    を特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
  3. アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、
    車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、
    ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、
    左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部と、
    前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部により操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのオーバステア挙動の発生が予測された場合には、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記オーバステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回内輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  4. アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、
    車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、
    ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、
    前輪及び後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な前後駆動力配分部と、
    前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部による操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測された場合には、前記前後駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して後輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
  5. 左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部を備え、
    前記挙動制御部は、前記アンダステア挙動の発生が予測された場合に、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回外輪側偏重となるよう変更させること
    を特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
  6. アクチュエータにより車両の前輪を操舵する操舵装置と、
    車両の目標走行軌跡に応じて前記操舵装置を制御して自動的に操舵を行わせる操舵制御部と、
    ドライバが操舵操作を入力する操舵入力部と、
    左右前輪又は左右後輪からそれぞれ路面に伝達される駆動力の配分比を変更可能な左右駆動力配分部と、
    前記操舵制御部により自動的に操舵が行われている際に、前記操舵入力部により操舵操作が行われた場合に、当該操舵操作に応じた操舵後の車両の挙動を予測するとともに、所定以上の大きさのアンダステア挙動の発生が予測された場合には、前記左右駆動力配分部による前記駆動力の配分比を前記アンダステア挙動の発生が予測されない場合に対して旋回外輪側偏重となるよう変更させる挙動制御部と
    を備えることを特徴とする車両制御装置。
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