JP2021074909A - ノズルプレートのフラッシング方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents

ノズルプレートのフラッシング方法及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、インク射出環境情報より、インク粘度を推定し、推定したインク粘度情報よりフラッシング時の駆動力を制御することにより、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止し、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法及びインクジェット記録装置を提供することである。【解決手段】本発明のノズルプレートのフラッシング方法は、水性インクを用いるインクジェット記録装置のノズルプレートのフラッシング方法であって、ノズル形状情報と環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップ1と、前記ステップ1により推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップ2と、を有することを特徴とする。【選択図】図9

Description

本発明は、ノズルプレートのフラッシング方法及びインクジェット記録装置に関し、更に詳しくは、インク射出環境情報より、インク粘度を推定し、推定したインク粘度情報よりフラッシング時の駆動力を制御することにより、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止し、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法とインクジェット記録装置に関する。
従来、ノズルの開口部からインクを吐出させ、記録媒体などに着弾させて画像や薄膜などを形成させるインクジェット記録装置がある。インク吐出の方式としては、ノズルに連通し、インクを貯留させる圧力室を変形させることでインクにかかる圧力を変化させ、当該圧力変化に従った量、速度及びタイミングでインクを吐出させるものがある。圧力室の変形には、圧電素子(ピエゾ素子)が広く用いられ、圧電素子に適切な波形の電圧を印加することで、インクにかかる圧力変化を制御している。
このインクジェット記録装置では、ノズル内のインクが吐出されないまま貯留されると、ノズルの開口部を通じてインクが外気と接触することによりインクの蒸発が進み、インクの粘度が変化するという問題が生じる。インクの粘度が変化すると、適切な量のインクが吐出されなかったり、吐出されるインク液滴の形状が不適切になったりして画質が低下する。
上記問題に対し、インク吐出を生じさせない程度の微小な振幅で変化する電圧を圧電素子に印加してインクに対して微小な圧力変化を生じさせることで、ノズル内のインクを振動させ、攪拌する技術がある。しかしながら、微小な振幅で変化する電圧を印加し続けると、当該電圧の印加などによるインクジェットヘッドの加熱などに起因してノズル内のインクの温度が上昇し、やはり粘性が変化するという問題がある。
これに対し、特許文献1には、インクジェットヘッドへの駆動信号(電圧、周波数、波形形状)を変化させたテストパターンを印刷することにより、不良ノズルを検出し、その結果を踏まえ、吐出駆動信号を変化させるテストパターン印刷方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1で開示されている方法では、テストパターンの印画などをすることで、不良ノズルを検出し、その結果をもとに吐出駆動力を段階的に変化させることで目詰まり防止効果と良好な印刷の両立を図っているが、ノズル部のインク先端部における乾燥に伴うインク粘度は、インク種や記録ヘッドの構造、ノズル口径及び形状、更には環境条件によって大きく依存するため、条件に応じて、増粘したインクを吐出させるための吐出駆動信号を算出する必要があるが、その方法に関する具体的な方法に関しては全く考慮がなされていない。
一方、インクの増粘等に起因するノズル欠が発生した際に、ノズル欠を解消するため、増粘したインクを強制的に排出するフラッシング動作が行われる。フラッシング動作は、圧電素子に対し、印画データとは無関係の駆動信号を印加することにより、ノズル開口部周辺の乾燥により増粘したインクをあらかじめ吐出させる方法である。
例えば、特許文献2には、インクの粘度を推定する粘度推定手段と、推定された粘度に応じた駆動力により記録ヘッドのノズル開口から増粘したインクを射出させるフラッシング動作を行うフラッシング方法が開示されている。しかしながら、特許文献2においては、ノズル部のインク先端部における乾燥に影響を与える因子である、インク種や記録ヘッドの構造、ノズル口径及び形状、更には環境条件を加味した粘度推定手段については、一切の言及がなされていない。
また、特許文献3には、インクジェットプリンターとして、長期間にわたり停止した後の印刷動作におけるインク欠に対し、ジェット回復印刷プロセスとして、非活動期間より長くインクジェット内にあるインクをノズルプレートのノズルから吐出するフラッシングパターンを有し、フラッシング時にジェット回復印刷プロセス中に、最大電圧定格でアクチエーターを作動させるインクジェットプリンターが開示されている。しかしながら、特許文献3で開示されている方法には、ノズル部のインク先端部における乾燥に影響を与える因子である、インク種や記録ヘッドの構造、ノズル口径及び形状、更には環境条件を加味した粘度推定手段については、一切の言及がなされていない。
特開2011−201050号公報 特開2004−136587号公報 特開2019−018560号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止し、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法及び当該フラッシング方法を実施する手段を備えたインクジェット記録装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、ノズル形状情報と環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップと、前記ステップにより推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップと、を有するノズルプレートのフラッシング方法により、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止することにより、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法を提供することができることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.水性インクを用いるインクジェット記録装置のノズルプレートのフラッシング方法であって、
ノズル形状情報と環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップ1と、
前記ステップ1により推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップ2と、
を有することを特徴とするノズルプレートのフラッシング方法。
2.前記ノズルプレートのノズル形状情報が、ノズル径、ノズル面積及びノズルプレート部のインク容量であり、かつ
前記環境条件情報が、印画時の温度、湿度、気圧及び搬送速度であることを特徴とする請求項1に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
3.下記式(1)に従って前記水性インクの蒸発速度Q(kg/(m・s))と、下記式(2)に従ってノズル内での前記水性インクの水分蒸発率W(%)を求め、
下記式(2)により求めた水分蒸発率W(%)と、前記水性インクの水分蒸発率(%)に対する粘度特性から、ノズル内の水性インクの粘度を推定し、推定粘度と粘度に対する射出特性から安定吐出可能な粘度範囲か判定し、安定吐出可能であれば、安定吐出可能な駆動条件でフラッシングすることを特徴とする第1項又は第2項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
式(1)
Q=k(Ymax−Yx)
〔式中、Qは水性インクの蒸発速度(kg/(m・s))、kは物質移動係数(m/s)、Ymaxは印画環境下の飽和水蒸気量(kg/m)、Yxは印画環境下の水蒸気量(kg/m)を表す。〕
式(2)
W=(X/Xo)×100
〔式中、Wはノズル内水分蒸発率(%)、Xは下式(3)で求められる水分蒸発量(kg)を表し、Xoはノズルプレート部のインク容量(kg)を表す。〕
式(3)
X=Q×T×S
〔式中、Xは水分蒸発量(kg)、Qは式(1)で求められる水性インクの蒸発速度(kg/(m・s))、Tはノズルの非吐出時間(s)、Sはノズル面積(m)を表す。〕
4.前記フラッシング時の駆動力は、水性インクの増粘前の初期粘度で安定吐出可能な最大射出速度となるように設定することを特徴とする第3項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
5.前記駆動条件を決定する際、複数の温度範囲に分け、各温度範囲における安定吐出可能な下限温度の粘度特性及び射出特性から前記駆動条件を決定することを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
6.フラッシング時の吐出発数を、水分蒸発量以上の吐出量を吐出する発数とし、射出波形を安定吐出可能な粘度範囲が広くなるように設定することを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
7.フラッシング操作を行う前に、吐出されない程度の微弱振動をノズル液面に付与することを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
8.インクジェット画像形成時に、前記安定吐出可能な最大射出速度で水性インクを射出することを特徴とする第4項から第7項までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
9.第1項から第8項までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法を実施する手段を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
本発明の上記手段により、インク射出環境情報より、インク粘度を推定し、推定したインク粘度情報よりフラッシング時の駆動力を制御することにより、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止し、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構又は作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
一般に、吐出不良を起こしているノズルを回復させるための記録ヘッドのメンテナンスは、記録ヘッドの各ノズルを駆動させて強制的にインク滴を吐き捨てるフラッシング、記録ヘッド内を加圧してインクをノズルから強制的に排出する加圧メンテナンス、記録ヘッド内のインクをノズルから強制的に吸引するインク吸引等のようにインク消費を伴うメンテナンスに加え、ノズル面をゴムブレード等によって拭き取るワイピング等によって行われる。本発明においては、上記回復手段の中でも、ノズルの目詰まりを予防又は解消する目的で、「フラッシング」により、印画とは無関係にノズルからインク液滴を強制的に排出することで、吐出不良の原因となる異物、気泡または増粘したインクを、インク流路より排出するものである。
本発明のノズルプレートのフラッシング方法では、ノズル径、ノズル面積及びノズル容量等のノズル形状情報と、印画時の温度、湿度、気圧及び風速等の環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定し、上記推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御することにより、増粘したインクによるノズル詰まりの発生を防止し、安定した印画環境を得ることができるノズルプレートのフラッシング方法を実現することができた。
実験的に求めたインクの水分蒸発率に対する粘度の関係の一例を示すグラフ 粘度増加によるインクの射出速度変化の関係の一例を示すグラフ インクジェット記録装置の全体構成の一例を示す概略構成図 インクジェット記録装置を構成するヘッドユニットの構成の一例を示す底面図 インク吐出ヘッドの側面断面図 インク吐出ヘッドに具備するノズル部の構成の一例を示す概略断面図 インクジェット記録装置の主要機能構成の一例を示すブロック図 インクジェット記録装置の制御部で実行される印刷処理工程の一例を示すフローチャート 図8のステップS07におけるフラッシング判定の手順の一例を示すフローチャート 印画環境の温度毎にケース分けしたフラッシング判定のフローの一例を示すフローチャート
本発明のノズルプレートのフラッシング方法は、水性インクを用いるインクジェット記録装置のノズルプレートのフラッシング方法であって、ノズル形状情報と環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップと、前記ステップにより推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップと、を有することを特徴とする。これらの特徴は、下記各実施形態に共通又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記ステップ1における前記ノズルプレートのノズル形状情報がノズル径、ノズル面積及びノズルプレート部のインク容量であり、かつ、前記印画環境条件情報が印画時の温度、湿度、気圧、搬送速度及び非吐出時間であることが、より正確なフラッシング判定情報を得ることができる点で好ましい。
また、前記式(1)に従って前記水性インクの蒸発速度Q(kg/(m・s))と、前記式(2)に従ってノズル内での前記水性インクの水分蒸発率W(%)を求め、前記式(2)により求めた水分蒸発率W(%)と、前記水性インクの水分蒸発率(%)に対する粘度特性から水性インクの粘度を推定し、推定粘度と粘度に対する射出速度特性から安定吐出可能な粘度範囲か判定し、安定吐出可能であれば、安定吐出可能な駆動条件でフラッシングすることが、より的確なフラッシング操作を行うことができる点で好ましい。
また、前記フラッシング時の駆動力は、水性インクの増粘前の初期粘度で安定吐出可能な最大射出速度となるように設定することが、より的確なフラッシング操作を行うことができる点で好ましい。
また、前記駆動条件を決定する際、複数の温度範囲に分け、各温度範囲における安定吐出可能な下限温度の粘度特性及び射出特性から前記駆動条件を決定することが、より的確なフラッシング判定情報を得ることができる点で好ましい。
また、フラッシング時の吐出発数を、水分蒸発量以上の吐出量を吐出する発数とし、射出波形を前記安定吐出可能な粘度範囲が広くなるように設定することが、効果的なフラッシング操作によるノズル目詰まり等を防止することができる点で好ましい。
また、フラッシング操作を行う前に、吐出されない程度の微弱振動をノズル液面に付与することが、インク吐出表面でインクの撹拌及び更新を促進し、ノズル内のインク粘度を均一化することができる点で好ましい。
また、インクジェット画像形成時に、前記安定吐出可能な最大射出速度で水性インクを射出することが、ノズル目詰まりを効率的に防止し、制御を簡略化することができる点で好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
《ノズルプレートのフラッシング方法》
本発明において、ノズルプレートのフラッシング方法は、
1)ノズル形状情報と印画環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発(%)から、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップ1と、
前記ステップ1により推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップ2を有する。
2)更には、ノズル部におけるインク粘度を推定するステップ1においては、ノズルプレートのノズル形状情報として、ノズル径とそのノズル面積及びノズルプレート部のインク容量を適用し、前記印画環境条件情報として、印画時の温度、湿度、気圧、搬送速度及び非吐出時間を基にして、水性インクの水分蒸発率(%)を求める。
3)更には、前記式(1)に従って水性インクの蒸発速度Q(kg/(m・s))を求め、かつ前記式(2)に従ってノズル内での水性インクの水分蒸発率W(%)を求め、前記式(2)により求めた水分蒸発率W(%)と、前記水性インクの水分蒸発率(%)に対する粘度特性からノズル内の水性インクの粘度を推定し、前記推定したインクの粘度と、粘度に対する射出特性から安定吐出可能な粘度範囲か判定し、安定吐出可能であれば、安定吐出可能な駆動条件でフラッシングする。
〔フラッシングを判定するノズル形状情報因子と環境条件情報因子〕
本発明でいうノズル形状情報とは、ノズル径とそのノズル面積及びノズルプレート部のインク容量である。
また、本発明でいう環境条件情報とは、印画時の温度、湿度、気圧及び風速である。
以下に、インクの水分蒸発率(%)に係る各環境条件情報因子について説明する。
(1)水の蒸発速度Q
一般に、水の蒸発速度Qは、下式(A)に対し、印画時の環境条件、具体的には温度、湿度、大気圧及び風速条件を入れることで求めることができる。
式(A)
Q=k(Ymax−Yx)
上記式(A)において、Qは水の蒸発速度(kg/(m・s))、kは物質移動係数(m/s)、Ymaxは水面の飽和水蒸気量(kg/m)、Yxは環境雰囲気での水蒸気量(kg/m)である。
〈飽和水蒸気量Ymax、雰囲気での水蒸気量Yxの算出〉
上記式(A)において、飽和水蒸気量Ymax、環境雰囲気での水蒸気量Yxは、下式(B)、(C)により求めることができる。
式(B)
Ymax=0.217×e(t)/(t+273.15)
式(C)
Yx=Ymax×H/100
式(B)において、
e(t)=6.1078×10[7.5t/(t+237.3)]
t:温度(℃)
e(t):飽和水蒸気圧(hPa)
式(C)において、
H:相対湿度(%)
ここで、tはノズル近傍の温度である。計算の際はノズル表面の温度、又はノズル内インク温度としてもよい。
〈物質移動係数kの算出〉
式(A)に係る物質移動係数kは、下式(D)よりシャーウッド数Sh、シュミット数Sc及びレイノズル数Reから算出される。
式(D)
Sh=kL/D=0.332Sc(1/3)×Re(1/2)(層流のケース)
式(E)
Sc=μ/(ρD)
式(F)
Re=ρuL/μ
式(G)
D=0.241×10−4{(273+t)/288}1.75×Po/P
上記各式において、Shはシャーウッド数、Scはシュミット数、Reはレイノズル数を表す。Lは代表長さ(m)、μは空気の粘性係数(Pa・s)、ρは空気密度(kg/m)、Dは水蒸気の拡散係数(m/s)、uは風速(m/s)、Pは気圧(Pa)、Poは標準気圧(1.013×10Pa)を表す。
空気の粘性係数μは、下式(H)で求めることができる。
式(H)
μ=μo{(t+273.15)/273.15}(3/2)×(273.15+C)/{(t+273.15)+C}
また、空気密度ρは、下式(I)で求めることができる。
式(I)
ρ=P×M/{R(t+273.15)}
上記式(H)、(I)において、μoは1.72×10−5(Pa・s)、Cは111(K)、Mは、空気の平均モル質量で2.9×10−3(kg/mol)である。Rはモル気体定数で、8.314(J/(K・mol))である。ここで、代表長さLはノズル径を採用し、風速には搬送速度を採用して求められる。
〈水分蒸発量X及びノズル内水分蒸発率Wの算出〉
下式(J)より、水分蒸発量Xを求めることができる。
式(J)
X=Q×T×S
式(J)中、Xは水分蒸発量(kg)、Tはノズル非吐出時間(s)、Sはノズルプレート表面の射出孔面積(m)を表す。
次いで、下式(K)より、ノズル内水分蒸発率Wを求める。
式(K)
W=(X/Xo)×100
式(K)中、Wはノズル内水分蒸発率、Xoはノズルプレート部のインク容量(kg)、Xは水分蒸発量(kg)を表す。
〈水分蒸発率に対する粘度(τ)の挙動〉
フラッシング判定をする際、はじめに、ジョブ終了後に前ジョブの印画条件(温度、湿度、気圧、搬送速度、非吐出時間)を取得し、前記式(K)により求めた水分蒸発率W(%)と、実験的に求めた前記水性インクの水分蒸発率W(%)に対する粘度特性からノズル内の水性インクの粘度を推定する。
図1は、実験的に求めたインクの水分蒸発率に対する粘度の関係の一例を示すグラフである。
図1には、横軸を水分蒸発率W(%)、縦軸を粘度(mPa・s)とし、環境温度条件3水準(tmin<t1<th)で測定する。
具体的には、取得情報を基に非吐出時間における水分蒸発率を理論式から算出し、実験的に求めた水分蒸発率に対する粘度推移から得られた粘度変化の傾きを粘度推移係数とし、粘度推移係数を上述した水分蒸発率に掛けてやることで、粘度の増加量を算出する。すなわち、上記各式より算出した水分蒸発率と、図1で示すような各インク種での水分蒸発率に対する粘度(τ)を実験的に求め、得られた粘度変化の傾きから非吐出時の粘度が予測できる。
〈粘度に対する射出特性〉
次に、粘度に対する射出特性も実験的に求められる。
図2は、粘度増加によるインクの射出速度変化の関係の一例を示すグラフで、一定の駆動力で射出した際の粘度(τ)に対する射出速度(V)を示す図である。ここで、一定の駆動力で粘度が変化した際にインクが安定吐出可能な最大速度をVmaxとし、安定吐出可能な最低速度をVminとする。つまり、図2は粘度がτoの時、安定吐出する最大速度Vmaxの駆動力で射出した際の粘度に対する射出速度変化を示したものであり、上記駆動力で粘度が増加し、速度が低下した場合においても、安定吐出可能な最低速度をVminとする。また、安定吐出については、一定時間連続射出が可能か否かで判断した。具体的には、30分間の連続射出において、射出初期と30分後でインクの記録媒体への着弾量の変化が±10%を超えない領域を安定吐出可能な射出速度とした。
図1及び図2において、例えば、温度tlでの増粘前の初期粘度をτoとする。τoの時にVmaxになる駆動電圧をE1とした場合、その駆動電圧E1でVminになる粘度(τmax)を実験的に求める。そして、上記で求めたτmaxまでの粘度が安定吐出可能と判断する。
ここで、図2では安定吐出可能な粘度範囲を判定する際、粘度に対する射出特性として射出速度を用いたが、射出初期と30分後でのインクの記録媒体への着弾量の変化量を粘度に対する射出特性として用いて判断してもよい。安定吐出可能な領域とは射出初期と30分後で、インクの記録媒体への着弾量の変化が±10%以下の領域であるので、射出特性を表す際は粘度変化によって着弾量に寄与するパラメータであればよい。
すなわち、推定粘度がτmaxを超えない場合においてはフラッシングによる回復が可能であり、一方で、τmaxを超えた場合はヘッドメンテナンスを入れる必要があることがわかる。
より具体的数値の一例を以下に示す。例えば、ノズル形状情報、環境情報が下記の時、ノズル非吐出時間が10分のノズルの水分蒸発率Wは下記の通りである。
代表長さ(m) L=5.0×10−5
ノズルプレート表面の射出孔面積S=1.96×10−9
ノズルプレート部のインク容量Xo=1.0×10−8kg
温度t=25℃
相対湿度H=50%
P:気圧(Pa)、Po:標準気圧(1.013×10Pa) P=Po
風速u=0.5m/s
水の蒸発速度Q=1.43×10−3kg/(m・s)
水分蒸発量X=1.68×10−9kg
ノズル内水分蒸発率W=16.8%
25℃の温度領域で、τoが5mPa・s、τmaxが10mPa・s、粘度推移係数0.3と実験的に求まったとする。
その結果、インク非吐出時間が10分の時、インク粘度は5mPa・s増粘し、粘度が10mPa・sとなる。すなわち、非吐出時間10分以下であれば、フラッシングのみの実施で次ジョブへ移行される。一方で、10分を超えた場合はヘッドメンテナンスを入れる必要がある。
《フラッシングによる不良ノズルの回復メカニズム》
乾燥初期段階(ノズルの推定粘度がτmaxを超えない時間)においては、ノズル表面が乾燥し局所的に増粘する。そのため、フラッシング初期段階において、表面付近はτmaxより粘度が高くなり、E1で駆動しても駆動直後では射出されない可能性がある。しかし、吐出駆動力によってフッラシング中にインクが撹拌されることにより、ノズル内の粘度が均一化されインクが吐出される。また、増粘したインクを吐き捨てた後も安定射出領域を維持するため、ノズル面から気泡を巻き込んだりノズルが汚れたりすることがない。
ここで、吐出発数は水分蒸発量以上打てる発数にすることが望ましい。また、射出速度が安定する粘度範囲が広くなるような射出波形でフラッシングすることが望ましい。例えば、液滴サイズが大きくなるような波形を打つと良い。
加えて、前述したようなフラッシングによる不良ノズルの回復メカニズムが想定されるので、フラッシングの前に吐出されない程度の微弱振動を液面に加えインクを撹拌させた後、フラッシングを行っても良い。さらに、印画時の駆動力もVmaxにすることで制御を簡略化しても良い。また、フッラシング時にレーザによる欠検知やノズル不良検知チャートを打つことで実際に詰まりが解消されているか確認する手段もあるとなお良い。
最後に、上記で述べた粘度推定方法において補足をする。前述では、水単体による蒸発速度で粘度を推定したが、一般に水性インクは水が蒸発しにくいような設計がされているため、インク中の水の蒸発速度が水単体の蒸発速度を上回ることはない。よって、推定より増粘速度が速くなることはない。従って、水の蒸発速度から推定した粘度より実際は低くなるのでフラッシングでノズル詰まりが回復しないといった問題は起き得ない。ただし、水の蒸発速度ではなく、インク中の水の蒸発速度を求めることで、推定粘度の精度を上げ、フラッシングによる回復可能時間を伸ばすことも可能である。
《インクジェット記録装置の構成》
本発明のフラッシング方法に係る実施の形態を説明する前に、本発明のフラッシング方法が適用可能なインクジェット記録装置の概略について説明する。
図3は、シングルパス方式のインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
インクジェット記録装置1は、搬送部10と、ヘッドユニット20Y、20M、20C及び20K(以下では、互いに区別しない場合にはヘッドユニット20とも記す。)と、メンテナンス部30(払拭部)と、制御部40などを備えている。
搬送部10は、搬送ベルト11及び一対の搬送ローラー12を備えている。搬送ローラー12は、図示しない搬送モーターの駆動によって図3のX方向に平行な回転軸を中心に回転する。搬送ベルト11は、一対の搬送ローラー12により内側が支持された輪状のベルトであり、搬送ローラー12が回転動作するのに従って周回移動する。インクジェット記録装置1は、搬送ベルト11上に記録媒体Mが載置された状態で、搬送ローラー12の回転速度に応じた速度で搬送ベルト11が周回移動することで記録媒体Mを搬送ベルト11の移動方向(搬送方向:図3のY方向)に搬送する搬送動作を行う。記録媒体Mとしては、紙、樹脂板、布帛などの種々の媒体を用いることができる。
ヘッドユニット20は、搬送ベルト11により搬送される記録媒体Mに対し、画像データに基づいてノズルからインクを吐出して記録媒体M上に画像を記録する。
本発明に適用可能なインクジェット記録装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット20Y、20M、20C、20Kが記録媒体Mの搬送方向上流側から順に所定の間隔で並ぶように配列されている。なお、ヘッドユニット20の数は、必要に応じ、3つ以下又は5つ以上であってもよい。
図4は、ヘッドユニット20を下面側から見たときの構成を示す図であり、ヘッドユニット20を搬送ベルト11の外周面に相対する側から見たときの底面図である。ヘッドユニット20は、板状の支持部22と、支持部22に設けられた貫通孔に篏合した状態で支持部22に固定された複数のインク吐出ヘッド21(図4では8つの構成例を示している。)を有する。インク吐出ヘッド21は、ノズルNの開口部が設けられたノズル開口面21aが支持部22の貫通孔から搬送ベルト11側に向けて露出した状態で支持部22に固定されている。
インク吐出ヘッド21では、複数のノズルNが、記録媒体Mの搬送方向と交差する方向(図4においては、搬送方向と直交する幅方向(X方向))に等間隔にそれぞれ配列されている。図4に記載の構成では、各インク吐出ヘッド21は、幅方向に等間隔に一次元配列されたノズルNの列(ノズル列)を4つ有している例を示している。
これらの4つのノズル列は、ノズルNの幅方向についての位置が重ならないように幅方向の位置が互いにずらされて配置されている。なお、インク吐出ヘッド21が有するノズル列の数は4つに限られず、3つ以下又は5つ以上であっても良い。
ヘッドユニット20における8つのインク吐出ヘッド21は、ノズルNの幅方向についての配置範囲が連続するように千鳥格子状に配置されている。ヘッドユニット20に含まれるノズルNの幅方向についての配置範囲は、幅方向について、記録媒体Mにおける画像の記録範囲の幅をカバーしている。ヘッドユニット20は、画像の記録時には位置が固定されて用いられ、搬送ベルト11の周回移動に応じて搬送方向についての所定間隔の各位置に対してノズルNからインクを吐出することで、シングルパス方式で画像を記録する。
図5は、インク吐出ヘッド21を側面側(−X方向側)から見たときの概略断面図である。図5では、4つのノズル列に含まれる4つのノズルNを含む面でのインク吐出ヘッド21の断面が示されている。
インク吐出ヘッド21は、ヘッドチップ21cと、共通インク室700と、支持基板800と、配線部材901と、駆動回路902などを備える。
ヘッドチップ21cは、ノズルNからインクを吐出させるための構成であり、複数、ここでは、4枚の板状の基板が積層形成されている。ヘッドチップ21cにおける最下方の基板は、ノズルプレート100である。ノズルプレート100には複数のノズルNが形成されており、当該ノズルNの開口部が設けられているノズル開口面21a(ノズルプレート100の露出面)に対して略垂直にインクが吐出可能とされる。ノズル開口面21aは、撥水膜(撥インク膜)により被覆されている。撥水膜としては、主にフッ素系樹脂の有機膜が用いられる。ノズル開口面21aを撥水膜により被覆することで、インクミストをノズル開口面21aに付着しにくくすることができる。
ノズルプレート100のノズル開口面21aとは反対側には、上方(+Z方向)に向かって順番に圧力室基板200(チャンバープレート)、スペーサー基板400及び配線基板500が接着されて積層されている。以下では、これらノズルプレート100、圧力室基板200、スペーサー基板400及び配線基板500の各基板を各々又はまとめて積層基板100、200、400、500などとも記す。
これらの積層基板100、200、400、500には、ノズルNに連通するインク流路が設けられており、配線基板500の露出される側(+Z方向側)の面で開口されている。この配線基板500の露出面上には、全ての開口を覆うように共通インク室700が設けられている。共通インク室700のインク室形成部材700a内に貯留されるインクは、配線基板500の開口から各ノズルNへ供給される。
インク流路の途中には、圧力室201が設けられている。圧力室201は、圧力室基板200を上下方向(Z方向)に貫通して設けられており、圧力室201の上面は、圧力室基板200とスペーサー基板400との間に設けられた振動板300により構成されている。圧力室201内のインクには、振動板300を介して圧力室201と隣り合って設けられている格納部401内の圧電素子600の変位(変形)によって振動板300(圧力室201)が変形することで、圧力変化が付与される。圧力室201内のインクに適切な圧力変化が付与されることで、圧力室201に連通するノズルNからインク流路内のインクが液滴として吐出される。また、圧力室201内のインクの圧力変化を調整することで、インクが液滴として吐出されない範囲で、ノズルNの開口部におけるインク表面(メニスカス)を揺動させ、開口部からインクを突出させることもできる。
インク流路内のインクは、図示しない負圧発生手段により負圧で共通インク室700側に引かれており、これにより、インクを吐出していないノズルNからインクが滴下しないようになっている。
支持基板800は、ヘッドチップ21cの上面に接合されており、共通インク室700のインク室形成部材700aを保持している。支持基板800には、インク室形成部材700aの下面の開口とほぼ同じ大きさ及び形状の開口が設けられており、共通インク室700内のインクは、インク室形成部材700aの下面の開口、及び支持基板800の開口を通ってヘッドチップ21cの上面に供給される。
配線部材901は、例えば、FPC(Flexible Printed Circuits、フレキシブルプリント配線板)などであり、配線基板500の配線に接続されている。この配線を介して格納部401内の配線501及び接続部502(導電部材)に伝えられる駆動信号により圧電素子600が変位動作する。配線部材901は、支持基板800を貫通して引き出されて駆動回路902に接続される。
駆動回路902は、インクジェット記録装置の制御部からの制御信号や、電力供給部からの電力供給などを受けて、圧電素子600の適切な駆動信号を配線部材901に出力する。駆動回路902は、IC(Integrated Circuit、集積回路)などで構成されている。
インク吐出ヘッド21の構成要素のうち、各ノズルNに対応して設けられた、ノズルNからインクを吐出させるための機構により、インク吐出部21bが構成される。具体的には、インク吐出部21bは、ノズルNと、当該ノズルNに連通する圧力室201を含むインク流路と、圧電素子600と、配線501と、接続部502とを有する。
各インク吐出部21bは、制御部40による制御下で、ノズルNからインクを吐出する吐出動作、及びノズルNの開口部からインクを突出させる突出動作を行う。このうち突出動作は、圧力室201内のインクに圧力を印加してインク表面を揺動させることで、開口部からインクを突出させる動作である。以下では、吐出動作及び突出動作をまとめて「インク状態変動動作」とも記す。インク吐出部21bにより吐出動作を行わせることで、ノズルNからインクを吐出して記録媒体Mに画像を記録することができる。また、インク吐出部21bにより突出動作を行わせることで、インクの非吐出期間が長くなった場合にインクの表面から溶媒が気化してインクの粘度が上昇する不具合の発生を抑制することができる。
〔ノズル部構成〕
次いで、インク吐出ヘッド21を構成するノズル部の詳細な構成について、図を交えて説明する。
図6は、ノズルプレート、圧力発生室及び圧電素子より構成されているインク吐出ヘッド21の構成の一例を示す概略断面図である。
図6に示すインク吐出ヘッド21は、インク吐出面側に、ノズルプレートNPを具備している。
ノズルプレートNPは、基板104の最表面に撥液層102が形成されている。更に、必要に応じて、基板104と撥液層102間には、例えば、下地層、中間層等を設けてもよい。ノズルプレートNPでは、テーパー連結部Tとストレート連結部Sが形成され、インク流路を構成している。基板104上には、圧力発生室116が設けられ、インク105が貯留されている。圧力発生層116の上部には、弾性壁117を介して、圧力素子1118が配置されている。
インク吐出時、インク流路には、インク105液が供給され、そのノズル部101には、インク液のメニスカス表面部103が形成され、印画時に大気環境にさらされ、乾燥等の現象により、粘度変動が生じる。
ノズルプレートの具体的な構成については、例えば、特開2017−024293号公報、特開2017−226200号公報、特開2018−012274号公報、特開2018−083316号公報、特開2018−103395号公報、特開2018−111208号公報、特開2018−167540号公報等に記載されている内容を参照することができる。
〔ブロック図〕
図7は、インクジェット記録装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット記録装置1は、制御部70と、インク吐出ヘッド51及びヘッド駆動部52を有するヘッドユニット50と、通常メンテナンス駆動部61を有するメンテナンス部60と、搬送駆動部81と、ヘッドユニット移動部82と、環境条件検出部83と、操作表示部84と、通信部85と、バス86などを備える。インクジェット記録装置1の各部は、バス86により接続されている。
制御部70は、インクジェット記録装置1の動作を統括制御するプロセッサーである。制御部70は、CPU71(Central Processing Unit)、RAM72(Random Access Memory)、ROM73(Read Only Memory)及び記憶部74などを有する。
CPU71は、ROM73に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM72に記憶させ、当該プログラムを実行して各種演算処理を行う。
RAM72は、CPU71に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。RAM72は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM73は、CPU71により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM73に代えてフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
記憶部74には、通信部85を介して外部機器から入力された、記録対象の画像データや搬送速度、上記画像データから算出される非吐出時間、その他当該画像データの記録動作に係る動作設定を含むジョブデータなどが記憶される。記憶部74としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されてもよい。
ヘッド駆動部52は、制御部70から供給される制御信号に基づいて、搬送ベルト11の周回移動に応じた適切なタイミングで画像データや制御信号をインク吐出ヘッド21に出力することで、インク吐出ヘッド21のインク吐出部21bによりノズルNからインクを吐出させる。ジョブ間で実施されるフラッシングにおいても制御部70から供給される制御信号に基づいて、適切な駆動電圧、駆動回数でインクを吐出させる。
通常メンテナンス駆動部61は、制御部70から供給される制御信号に基づき、インクをポンプで加圧して、払拭部材を駆動させることでノズル面及びノズル内をリフレッシュさせる。
搬送駆動部81は、制御部70から供給される制御信号に基づいて、搬送ローラー12の取り付けられた搬送モーターの動作を制御して各ローラーを回転させ、搬送ベルト11を適切な速度で周回移動させる。
ヘッドユニット移動部82は、ヘッドユニット50を移動させるためのモーターを含む移動機構を備え、制御部70から供給される制御信号に基づいて、ヘッドユニット50をインク吐出位置とメンテナンス位置との間で移動させる。
環境条件検出部83で、温度・湿度・気圧情報を入手し、制御部70に出力する。
操作表示部84は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイといった表示装置と、操作キーや、表示装置の画面に重ねられて配置されたタッチパネルといった入力装置とを備える。操作表示部84は、表示装置において各種情報を表示させ、また入力装置に対するユーザーの入力操作を操作信号に変換して制御部70に出力する。
通信部85は、外部機器との間で通信を行って情報の送受信を行う。通信部85は、LANによる有線又は無線での通信に係る各種通信規格に対応した通信制御を行う。受信されるデータには、上述のジョブデータが含まれる。送信されるデータには、ジョブデータに応じた画像記録動作の進捗に係るステータス情報などが含まれる。
バス86は、制御部70と各部との間で信号の送受信を行う信号経路である。
《フラッシング方法の実施形態》
次いで、本発明のノズルプレートのフラッシング方法の具体的な実施形態について、フローチャートを交えて説明する。
(実施形態1:インクジェットプリンターの基本フロー)
図8にラインヘッド方式のインクジェット記録装置(図3〜図7参照。)において、制御部70(図7)で実行される印刷処理工程の一例をフローチャートで示す。
1)まず、ステップS01で印刷開始にあたって、メンテナンス部60(図7)にて待機時に乾燥により増粘したインクを加圧やワイプといった手段により、メンテナンスを実施することで、強制的にノズル近傍のインクを取り除く。
2)ステップS01によりヘッド内のノズル近傍をリフレッシュした後、ヘッドユニット20を印刷位置へ移動させる(ステップS02)。
3)ステップS02の後、ステップS03で印刷媒体を印刷位置まで搬送させ、ステップS04にてプリントが開始される。
4)設定した画像を設定した回数、又は設定した印刷長に達するまで繰り返す(ステップS05)。
5)1回のジョブが終了するまで印刷を続けた後、連続して次のジョブに移る場合はステップS07へ、次のジョブがない場合は、全ジョブを終了する(ステップS06)。
6)次ジョブへ移行する際、印刷ジョブ間で、フラッシングにより不良ノズルの回復が可能か判定する(ステップS07)。
7)ステップS07を実施することでメンテナンス回数を最適化することができ、ダウンタイムやインク量を低減させることが可能になる。
8)ステップS07でフラッシングにより回復可能な場合は、ジョブ間でフラッシングを実施することにより、速やかに次のプリントに移行できる(ステップS04)。
9)フラッシングによる回復見込めない場合には、ステップS09でヘッドユニットをメンテナンス部30(図3)に移動させ、ステップS01のメンテナンスを実行し、プリント工程に移行する。
10)シリアルヘッド方式(スキャン方式)のインクジェット記録装置においても、ステップS04からステップS07までのフローは同じなので、フラッシング判定(ステップS07)をすることで、ダウンタイムやインク量低減を図ることができる。
(実施形態2:フラッシング方法1)
図9は、ステップS07におけるフラッシング判定時のフローチャートである。
図9の(a)に、ステップS07におけるフラッシング判定時のフローチャートの一例を示す。
1)はじめに、ステップS11にて、前ジョブの印画条件(温度、湿度、気圧、搬送速度、非吐出時間)を取得し、前記式(A)〜(K)、具体的には下式(K)より、水分蒸発率W(%)を算出する。
式(K)
W=(X/Xo)×100
式(K)中、Wはノズル内水分蒸発率(%)、Xoはノズルプレート部のインク容量(kg)、Xは水分蒸発量(kg)を表す。
2)次いで、実験的に求めた水分蒸発率Wに対する粘度τの推移を求め、図1で例示したようにプロットすることで、粘度推移係数(図1における各直線データの傾き)がわかる。
すなわち、図9の(a)に示すように、フラッシング判定する際は、初めに、ジョブ終了後に前ジョブの印画条件(温度、湿度、気圧、搬送速度、非吐出時間)を取得し、粘度を算出する。具体的には、取得情報を基に水分蒸発率を理論式から算出し、実験的に求めた水分蒸発率に対する粘度推移から粘度推移係数を水分蒸発率に掛けてやることで粘度を算出する(図1)。
3)上記粘度推移係数に上記で算出した水分蒸発率(W)を掛けてやることで粘度が算出される(ステップS12)。
4)ステップS12で算出した粘度(τ)を、図2で示す既定の粘度(τmax)と比較し(ステップS13)、τmaxを超えていなければジョブ間でフラッシングを実施し(ステップS16)、超えていればメンテナンスを実施する(ステップS15)。
τmaxは、射出安定性を維持する上限粘度である。
・ここで粘度上限閾値は実験的に求める。
・粘度上限は、安定吐出可能な最大粘度(τmax)を上限値とした。具体的には、インク初期粘度時、安定吐出する最大速度の駆動力で射出した際、粘度が増加し、速度が低下した場合においても、安定吐出を維持する最大粘度のことである。ここで、安定吐出とは、一定時間連続射出が可能か否かで判断した。具体的には、30分間の連続射出において、射出初期と30分後でインクの記録媒体への着弾量の変化が±10%を超えない領域を安定吐出可能な射出速度とした。
・上述は、電圧値を初期粘度(τo)で安定吐出可能な最大射出速度(最大電圧)に固定することにより、電圧値を変えずにフラッシングによる回復領域を設けている。
図9の(b)は、ステップS07におけるフラッシング判定時のフローチャートの他の一例であり、制御が煩雑になるが、推定粘度毎に駆動力(電圧値)を変えてフラッシングしてもよい(τo<τ1<τ2<τmax、E1<E2<E3)。
(実施形態3:フラッシング方法2:温度違いによるケース分け)
温度によりインクの初期粘度や粘度推移係数も異なるので、水分蒸発率を算出した後、温度ごとでケース分けすることにより、粘度推定の精度を高くすることができ、フラッシングによる回復可能時間を延ばすことが可能となる。
図10に、温度毎にケース分けした「フラッシング判定」のフローを示す。
1)まず、実施形態2の図9で示した方法と同様にして、S21にて前ジョブの印画条件(温度、湿度、気圧、搬送速度、非吐出時間)を取得し、取得した温度データを基にS22で使用可能温度範囲内であることを確認する(tmin<t<tmax)。ここで、tmin、tmaxは安定吐出可能な温度の下限と上限である。ここで、安定吐出可能な温度とは、温度によって粘度変化した際、一定時間連続射出が可能か否かで判断する。具体的には、30分間の連続射出において、射出初期と30分後でインクの記録媒体への着弾量の変化が±10%を超えない温度領域を安定吐出可能な温度とする。
上記ステップ22は図9のフラッシング判定のフローでは平明にするため省略しているが、図9においても同様に実施してもよい。
2)使用可能温度範囲外である場合(NO)は、ジョブを中断し、温度異常エラーを通知し(ステップS23)、印刷媒体の搬送を中止して、ヘッドユニットを初期の位置に移動する(ステップS24)。
3)温度tが使用可能温度範囲内(tmin<t<tmax)であれば、図9の(a)に記載のステップS12と同様にして、水分蒸発率Wを理論式から算出する(ステップS25)。
4)次いで、ステップS26、ステップS31で、温度条件(t≦tl、tl<t<th、th≦t)に従って、ケース分けする。
図10に示すフローでは、3条件(t≦tl、tl<t<th、th≦t)にケース分けしたが、必要に応じてケース分けの水準は適宜変更することができる。
5)ケース分けした温度条件毎で、図9の(a)に記載のステップS12で説明したのと同様の方法により、実験的に求めた水分蒸発率Wに対する粘度推移を求め、図1のようにプロットすることで、粘度推移係数を求め、ステップS25で算出した水分蒸発率Wを掛けてやることで、粘度が算出される(ステップS27、ステップS32、ステップS35)。
6)一般に、インクは、低温の方が、粘度が高くなるので、温度毎にケース分けした際は、ケース分けした範囲の下限温度時の初期粘度、粘度推移係数を用いる。例えば、ステップS26でYESの場合(t≦tl)、tmin時の初期粘度及び粘度推移係数を、ステップS31でYESの場合(tl<t<th)、tl時の初期粘度及び粘度推移係数を、ステップ31でNOの場合(t1<t<th)、th時の初期粘度及び粘度推移係数をそれぞれ適用する。
7)算出した各粘度τを上限粘度τmaxと比較する(ステップS28、ステップS33、ステップS36)。
8)粘度τが上限粘度τmaxを超えていなければ(YES)、ジョブ間でフラッシングを実施する(ステップS29、ステップS34、ステップS37)。粘度τが上限粘度τmaxを超えていれば(NO)、印刷媒体の搬送を停止し、ヘッドユニットを初期の位置に移動した(ステップS38)後、メンテナンスを実施する(ステップS39)。
9)ステップS28、ステップS33、ステップS36に記載のτmaxは、図9の(a)に記載のフロー同様に実験的に求めることが可能である。ただし、粘度算出時(ステップS27、ステップS32、ステップS35)同様、温度毎にτmaxを設定する方が望ましい(ステップS28、ステップS33、ステップS36)。加えて、駆動力(電圧値)も温度により初期粘度が異なるので温度毎に設定する方が望ましい(ステップS29、ステップS34、ステップS37)。
10)図9の(a)、(b)及び図10のフローチャートでは、一例として、粘度推移係数や粘度上限閾値を実験的に求める手段を提案したが、これらの情報をシミュレーションなどから算出しても良い。
11)また、フラッシングやメンテナンスにおいては、非吐出時間が最も長いノズル・ヘッドに合わせて全ヘッドに適用してもよいし、該当するノズルのみ、又はヘッド単位で実施してもよい。
《インクジェットインク》
本発明のインクジェットヘッドを用いたインクジェット記録方法に適用可能なインクジェットインクとしては、特に制限はなく、例えば、水を主溶媒とする水性インクジェットインク、室温では揮発しない不揮発性溶媒を主とし、実質的に水を含まない油性インクジェットインク、室温で揮発する溶媒を主とし、実質的に水を含まない有機溶媒系インクジェットインク、室温では固体のインクを加熱溶融して印画するホットメルトインク、印画後、紫外線等の活性光線により硬化する活性エネルギー線硬化型インクジェットインク等、様々な種類のインクジェットインクがあるが、本発明においては、本発明の効果を発揮することができる観点で、アルカリ性インクを適用することが好ましい態様である。
インクには、例えば、アルカリ性インクや酸性インクがあり、特に、アルカリ性インクは、撥液層やノズル形成面の化学的な劣化を生じさせるおそれがあるが、このようなアルカリ性インクを用いたインクジェット記録方法において、本発明のノズルプレートを具備したインクジェットヘッドを適用することが、特に有効である。
詳しくは、本発明に適用可能なインクとしては、染料や顔料などの色材、水、水溶性有機溶剤、pH調整剤などを含む。水溶性有機溶剤は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリエチレングリコール、エタノール、プロパノールなどを使用することができる。pH調整剤は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ソーダ、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アルカノールアミン、塩酸、酢酸などを使用することができる。
pH調整剤として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ソーダ、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アルカノールアミンなどを使用した場合、インクはアルカリ性を呈し、撥液層やノズル形成面の化学的ダメージ(化学的な劣化)を生じさせるおそれがあるアルカリ性インク(液体)となる。アルカリ性インクはpHが8.0以上である。
本発明に適用可能な水性インクの詳細については、他特開2011−241281号公報、特開2012−052040号公報、特開2013−056454号公報、特開2013−193252号公報、特開2014−025067号公報、特開2015−178624号公報、特開2016−53184号公報等に記載されている水性インクを適宜選択して適用することができる。
以上、本発明の実施の形態について具体的に説明したが、本発明の実施の形態は上記の例に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
1 インクジェット記録装置
10 搬送部
11 搬送ベルト
12 搬送ローラー
20 ヘッドユニット
21 インク吐出ヘッド
21a ノズル開口面
21b インク吐出部
21c ヘッドチップ
22 支持部
23 ヘッド駆動部
31 基部
32 払拭部材
33 払拭部材駆動部
60 メンテナンス部
61 通常メンテナンス駆動部
70 制御部
71 CPU
72 RAM
73 ROM
74 記憶部
81 搬送駆動部
82 ヘッドユニット移動部
83 環境条件検出部
84 操作表示部
85 通信部
86 バス
101、N ノズル部
102 撥液層
103 インク液メニスカス表面部
104 基板
105 インク液
116 圧力発生室
117 弾性壁
118 圧電素子
M 印刷媒体
N ノズル
T テーパー連結部
S ストレート連結部

Claims (9)

  1. 水性インクを用いるインクジェット記録装置のノズルプレートのフラッシング方法であって、
    ノズル形状情報と環境条件情報を基にして求めた前記水性インクの水分蒸発率(%)から、ノズルプレート部におけるインク粘度を推定するステップ1と、
    前記ステップ1により推定したインク粘度情報により、フラッシング時の駆動条件を制御するステップ2と、
    を有することを特徴とするノズルプレートのフラッシング方法。
  2. 前記ステップ1における前記ノズルプレートのノズル形状情報が、ノズル径、ノズル面積及びノズルプレート部のインク容量であり、かつ、
    前記環境条件情報が、印画時の温度、湿度、気圧及び搬送速度であることを特徴とする請求項1に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  3. 下記式(1)に従って前記水性インクの蒸発速度Q(kg/(m・s))と、下記式(2)に従ってノズルプレート内での前記水性インクの水分蒸発率W(%)を求め、
    下記式(2)により求めた水分蒸発率W(%)と、前記水性インクの水分蒸発率(%)に対する粘度特性から水性インクの粘度を推定し、推定粘度と求めた粘度に対する射出特性から安定吐出可能な粘度範囲か判定し、安定吐出可能であれば、安定吐出可能な駆動条件でフラッシングすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
    式(1)
    Q=k(Ymax−Yx)
    〔式中、Qは水性インクの蒸発速度(kg/(m・s))、kは物質移動係数(m/s)、Ymaxは印画環境下の飽和水蒸気量(kg/m)、Yxは印画環境下の水蒸気量(kg/m)を表す。〕
    式(2)
    W=(X/Xo)×100
    〔式中、Wはノズル内水分蒸発率(%)、Xは下式(3)で求められる水分蒸発量(kg)を表し、Xoはノズルプレート部のインク容量(kg)を表す。〕
    式(3)
    X=Q×T×S
    〔式中、Xは水分蒸発量(kg)、Qは式(1)で求められる水性インクの蒸発速度(kg/(m・s))、Tはノズルの非吐出時間(s)、Sはノズル面積(m)を表す。〕
  4. 前記フラッシング時の駆動力は、水性インクの増粘前の初期粘度で安定吐出可能な最大射出速度となるように設定することを特徴とする請求項3に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  5. 前記駆動条件を決定する際、複数の温度範囲に分け、各温度範囲における安定吐出可能な下限温度の粘度特性及び射出特性から前記駆動条件を決定することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  6. フラッシング時の吐出発数を、水分蒸発量以上の吐出量を吐出する発数とし、射出波形を安定吐出可能な粘度範囲が広くなるように設定することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  7. フラッシング操作を行う前に、吐出されない程度の微弱振動をノズル液面に付与することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  8. インクジェット画像形成時に、前記安定吐出可能な最大射出速度で水性インクを射出することを特徴とする請求項4から請求項7までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか一項に記載のノズルプレートのフラッシング方法を実施する手段を具備することを特徴とするインクジェット記録装置。
JP2019201436A 2019-11-06 2019-11-06 ノズルプレートのフラッシング方法及びインクジェット記録装置 Pending JP2021074909A (ja)

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