JP2021074713A - ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置 - Google Patents

ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021074713A
JP2021074713A JP2020178854A JP2020178854A JP2021074713A JP 2021074713 A JP2021074713 A JP 2021074713A JP 2020178854 A JP2020178854 A JP 2020178854A JP 2020178854 A JP2020178854 A JP 2020178854A JP 2021074713 A JP2021074713 A JP 2021074713A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ufb
ultrafine
ultrafine bubble
bubble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2020178854A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021074713A5 (ja
Inventor
久保田 雅彦
Masahiko Kubota
雅彦 久保田
輝 山本
Teru Yamamoto
輝 山本
山田 顕季
Akitoshi Yamada
顕季 山田
今仲 良行
Yoshiyuki Imanaka
良行 今仲
由美 柳内
Yumi Yanagiuchi
由美 柳内
石永 博之
Hiroyuki Ishinaga
博之 石永
照夫 尾崎
Teruo Ozaki
照夫 尾崎
樫野 俊雄
Toshio Kashino
俊雄 樫野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to PCT/JP2020/040939 priority Critical patent/WO2021085629A1/ja
Priority to EP20880469.0A priority patent/EP4035764A1/en
Priority to CN202080076218.9A priority patent/CN114641343A/zh
Publication of JP2021074713A publication Critical patent/JP2021074713A/ja
Priority to US17/726,237 priority patent/US20220241737A1/en
Publication of JP2021074713A5 publication Critical patent/JP2021074713A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
  • Mixers With Rotating Receptacles And Mixers With Vibration Mechanisms (AREA)

Abstract

【課題】高濃度のUFBが長期間維持され、有効に活用することが可能なウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法および活用装置を提供する。【解決手段】ウルトラファインバブル生成工程とウルトラファインバブルを分散させる分散工程とを有する。ウルトラファインバブル生成工程では、発熱素子10を発熱させて液体Wと発熱素子10の界面に膜沸騰を生じさせることにより、液体中にウルトラファインバブル11を生成する。分散工程では、2つ以上のウルトラファインバブル11を含む凝集体11Gが浮遊する液体に振動を与えることにより、凝集体11Gを複数のウルトラファインバブル11に分散させる。【選択図】図12

Description

本発明は、ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置に関する。
近年、直径がマイクロメートルサイズのマイクロバブル、及び直径がナノメートルサイズのナノバブル等の微細なバブルの特性を応用する技術が開発されてきている。特に、直径が1.0μm未満のウルトラファインバブル(Ultra Fine Bubble;以下、「UFB」ともいう)については、その有用性が様々な分野において確認されている。
特許文献1には、気体が加圧溶解された加圧液を減圧ノズルから噴出させることによって、微細なバブルを生成する微細気泡生成装置が開示されている。また、特許文献2には、混合ユニットを用いて気体混合液体の分流と合流を繰り返すことによって、微細なバブルを生成する装置が開示されている。
特許第6118544号公報 特許第4456176号公報
特許文献1、2に記載のいずれの装置においても、直径がナノメートルサイズのUFBに加えて、直径がミリメートルサイズのミリバブルや直径がミクロンメートルサイズのマイクロバブルが比較的多量に生成される。但し、ミリバブルやマイクロバブルには浮力が作用するため、長期間の保存においては徐々に液面に浮上し、消滅してしまう傾向がある。
一方、直径がナノメートルサイズのUFBについては、浮力の影響を受け難く、ブラウン運動を行いながら液中に浮遊するため、長期間の保存に適している。しかしながら、UFBにおいても、ミリバブルやマイクロバブルとともに生成されたり、気液界面エネルギが小さかったりすると、ミリバブルやマイクロバブルの消滅の影響を受け、時間の経過とともに減少してしまう。すなわち、生成時には多数のUFBが存在していたにもかかわらず、UFBを実際に活用しようとする際にその数が減少し、十分な活用効果が得られないことがある。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものである。よってその目的とするところは、高濃度のUFBが長期間維持され、有効に活用することが可能なウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法および活用装置を提供することである。
そのために本発明は、発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程とを有することを特徴とする。
本発明によれば、高濃度のUFBが長期間維持され、有効に活用することが可能となる。
UFB生成装置の一例を示す図である。 前処理ユニットの概略構成図である。 溶解ユニットの概略構成図及び液体の溶解状態を説明するための図である。 T−UFB生成ユニットの概略構成図である。 発熱素子の詳細を説明するための図である。 発熱素子における膜沸騰の様子を説明するための図である。 膜沸騰泡の膨張に伴ってUFBが生成される様子を示す図である。 膜沸騰泡の収縮に伴ってUFBが生成される様子を示す図である。 液体の再加熱によってUFBが生成される様子を示す図である。 膜沸騰で生成される泡の消泡時の衝撃波によってUFBが生成される様子を示す図である。 後処理ユニットの構成例を示す図である。 T−UFBの凝集と分散の様子を説明するための模式図である。 UFB含有液における除菌効果を示す図である。 大腸菌がオゾンUFBによって殺菌される仕組みを示す模式図である。 コウジカビがオゾンUFBによって殺菌される仕組みを示す模式図である。 浄化試験の結果を示す図である。 重金属を含有する溶液が浄化される仕組みを示す模式図である。 無害化試験の結果を示す図である。 洗浄試験の結果を示す図である。 UFB含有液が汚れを除去する様子を示す模式図である。 UFB含有液の活用装置の概略構成図である。
[第1の実施形態]
<<UFB生成装置の構成>>
図1は、本実施形態に適用可能なUFB生成装置の一例を示す図である。本実施形態のUFB生成装置1は、前処理ユニット100、溶解ユニット200、T−UFB生成ユニット300、後処理ユニット400、及び回収ユニット500を含む。前処理ユニット100に供給された水道水などの液体Wは、上記の順番で各ユニット固有の処理が施され、T−UFB含有液として回収ユニット500で回収される。以下、各ユニットの機能及び構成について説明する。
図2は、前処理ユニット100の概略構成図である。本実施形態の前処理ユニット100は、供給された液体Wに対し脱気処理を行う。前処理ユニット100は、主に、脱気容器101、シャワーヘッド102、減圧ポンプ103、液体導入路104、液体循環路105、液体導出路106を有する。例えば水道水のような液体Wは、バルブ109を介して、液体導入路104から脱気容器101に供給される。この際、脱気容器101に設けられたシャワーヘッド102が、液体Wを霧状にして脱気容器101内に噴霧する。シャワーヘッド102は、液体Wの気化を促すためのものであるが、気化促進効果を生み出す機構としては、遠心分離器なども代替可能である。
ある程度の液体Wが脱気容器101に貯留された後、全てのバルブを閉じた状態で減圧ポンプ103を作動させると、既に気化している気体成分が排出されるとともに、液体Wに溶解している気体成分の気化と排出も促される。この際、脱気容器101の内圧は、圧力計108を確認しながら数百〜数千Pa(1.0Torr〜10.0Torr)程度に減圧されればよい。前処理ユニット100によって脱気される気体としては、例えば窒素、酸素、アルゴン、二酸化炭素などが含まれる。
以上説明した脱気処理は、液体循環路105を利用することにより、同じ液体Wに対して繰り返し行うことができる。具体的には、液体導入路104のバルブ109と液体導出路106のバルブ110を閉塞し、液体循環路105のバルブ107を開放した状態で、シャワーヘッド102を作動させる。これにより、脱気容器101に貯留され、脱気処理が一度行われた液体Wは、再びシャワーヘッド102を介して脱気容器101に噴霧される。更に、減圧ポンプ103を作動させることにより、シャワーヘッド102による気化処理と減圧ポンプ103による脱気処理が、同じ液体Wに対し重ねて行われることになる。そして、液体循環路105を利用した上記繰り返し処理を行う度に、液体Wに含まれる気体成分を段階的に減少させていくことができる。所望の純度に脱気された液体Wが得られると、バルブ110を開放することにより、液体Wは液体導出路106を経て溶解ユニット200に送液される。
なお、図2では、気体部を低圧にして溶解物を気化させる前処理ユニット100を示したが、溶解した液体を脱気させる方法はこれに限らない。例えば、液体Wを煮沸して溶解物を気化させる加熱煮沸法を採用してもよいし、中空糸を用いて液体と気体の界面を増大させる膜脱気方法を採用してもよい。中空糸を用いた脱気モジュールとしては、SEPARELシリーズ(大日本インキ社製)が市販されている。これは、中空糸膜の原料にポリ4−メチルペンテン−1(PMP)を用いて、主にピエゾヘッド向けに供給するインクなどから気泡を脱気する目的で使用されている。更に、真空脱気法、加熱煮沸法、及び膜脱気方法の2つ以上を併用してもよい。
以上のような脱気処理を前処理として行うことにより、後述する溶解処理では、所望の気体の液体Wに対する純度および溶解度を高めることができる。さらに、後述するT−UFB生成ユニットでは、液体Wに含まれる所望のUFBの純度を高めることができる。すなわち、溶解ユニット200およびT−UFB生成ユニット300の前に前処理ユニット100を設けることにより、純度の高いUFB含有液を効率的に生成することが可能となる。
図3(a)及び(b)は、溶解ユニット200の概略構成図及び液体の溶解状態を説明するための図である。溶解ユニット200は、前処理ユニット100より供給された液体Wに対し所望の気体を溶解させるユニットである。本実施形態の溶解ユニット200は、主に、溶解容器201、回転板202が取り付けられた回転シャフト203、液体導入路204、気体導入路205、液体導出路206、及び加圧ポンプ207を有する。
前処理ユニット100より供給された液体Wは、液体導入路204より、溶解容器201に供給され貯留される。一方、気体Gは気体導入路205より溶解容器201に供給される。
所定量の液体Wと気体Gが溶解容器201に貯留されると、加圧ポンプ207を作動し溶解容器201の内圧を0.5Mpa程度まで上昇させる。加圧ポンプ207と溶解容器201の間には安全弁208が配されている。また、回転シャフト203を介して液中の回転板202を回転させることにより、溶解容器201に供給された気体Gを気泡化し、液体Wとの接触面積を大きくし、液体W中への溶解を促進する。そしてこのような作業を、気体Gの溶解度がほぼ最大飽和溶解度に達するまで継続する。この際、可能な限り多くの気体を溶解させるために、液体の温度を低下させる手段を配してもよい。また、難溶解性の気体の場合は、溶解容器201の内圧を0.5MPa以上に上げる事も可能である。その場合は、安全面から容器の材料などを最適にする必要がある。
気体Gの成分が所望の濃度で溶解された液体Wが得られると、液体Wは液体導出路206を経由して排出され、T−UFB生成ユニット300に供給される。この際、背圧弁209は、供給時の圧力が必要以上に高くならないように液体Wの流圧を調整する。
図3(b)は、溶解容器201で混入された気体Gが溶解していく様子を模式的に示す図である。液体W中に混入された気体Gの成分を含む気泡2は、液体Wに接触している部分から溶解する。このため、気泡2は徐々に収縮し、気泡2の周囲には気体溶解液体3が存在する状態となる。気泡2には浮力が作用するため、気泡2は気体溶解液体3の中心から外れた位置に移動したり、気体溶解液体3から分離して残存気泡4となったりする。すなわち、液体導出路206を介してT−UFB生成ユニット300に供給される液体Wには、気体溶解液体3が気泡2を囲った状態のものや、気体溶解液体3と気泡2が互いに分離した状態のものが混在している。
なお、図において気体溶解液体3とは、「液体W中において、混入された気体Gの溶解濃度が比較的高い領域」を意味している。実際に液体Wに溶解している気体成分においては、気泡2の周囲や、気泡2と分離した状態であっても領域の中心で濃度が最も高く、その位置から離れるほど気体成分の濃度は連続的に低くなる。すなわち、図3(b)では説明のために気体溶解液体3の領域を破線で囲っているが、実際にはこのような明確な境界が存在するわけではない。また、本実施形態においては、完全に溶解しない気体が、気泡の状態で液体中に存在しても許容される。
図4は、T−UFB生成ユニット300の概略構成図である。T−UFB生成ユニット300は、主に、チャンバー301、液体導入路302、液体導出路303を備え、液体導入路302からチャンバー301内を経て液体導出路303に向かう流れが、不図示の流動ポンプによって形成されている。流動ポンプとしては、ダイヤフラムポンプ、ギアポンプ、スクリューポンプなど各種ポンプを採用することができる。液体導入路302から導入される液体Wには、溶解ユニット200によって混入された気体Gの気体溶解液体3が混在している。
チャンバー301の底面には発熱素子10が設けられた素子基板12が配されている。発熱素子10に所定の電圧パルスが印加されることにより、発熱素子10に接触する領域に膜沸騰により生じる泡13(以下、膜沸騰泡13ともいう)が発生する。そして、膜沸騰泡13の膨張や収縮に伴って気体Gを含有するウルトラファインバブル(UFB11)が生成される。その結果、液体導出路303からは多数のUFB11が含まれたUFB含有液Wが導出される。
図5(a)及び(b)は、発熱素子10の詳細構造を示す図である。図5(a)は発熱素子10の近傍、同図(b)は発熱素子10を含むより広い領域の素子基板12の断面図をそれぞれ示している。
図5(a)に示すように、本実施形態の素子基板12は、シリコン基板304の表面に、蓄熱層としての熱酸化膜305と、蓄熱層を兼ねる層間膜306と、が積層されている。層間膜306としては、SiO2膜、または、SiN膜を用いることができる。層間膜306の表面には抵抗層307が形成され、その抵抗層307の表面に、配線308が部分的に形成されている。配線308としては、Al、Al−Si、またはAl−CuなどのAl合金配線を用いることができる。これらの配線308、抵抗層307、及び、層間膜306の表面には、SiO2膜、またはSi34膜から成る保護層309が形成されている。
保護層309の表面において、結果的に発熱素子10となる熱作用部311に対応する部分、及び、その周囲には、抵抗層307の発熱に伴う化学的、及び物理的な衝撃から保護層309を保護するための耐キャビテーション膜310が形成されている。抵抗層307の表面において、配線308が形成されていない領域は、抵抗層307が発熱する熱作用部311である。配線308が形成されていない抵抗層307の発熱部分は、発熱素子(ヒータ)10として機能する。このように素子基板12における層は、半導体の製造技術によってシリコン基板304の表面に順次に形成され、これにより、シリコン基板304に熱作用部311が備えられる。
なお、図に示す構成は一例であり、その他の各種構成が適用可能である。例えば、抵抗層307と配線308との積層順が逆の構成、及び抵抗層307の下面に電極を接続させる構成(所謂プラグ電極構成)が適用可能である。つまり、後述するように、熱作用部311により液体を加熱して、液体中に膜沸騰を生じさせることができる構成であればよい。
図5(b)は、素子基板12において、配線308に接続される回路を含む領域の断面図の一例である。P型導電体であるシリコン基板304の表層には、N型ウェル領域322、及び、P型ウェル領域323が部分的に備えられている。一般的なMOSプロセスによるイオンインプランテーションなどの不純物の導入、及び拡散によって、N型ウェル領域322にP−MOS320が形成され、P型ウェル領域323にN−MOS321が形成される。
P−MOS320は、N型ウェル領域322の表層に部分的にN型あるいはP型の不純物を導入してなるソース領域325及びドレイン領域326と、ゲート配線335などから構成されている。ゲート配線335は、ソース領域325及びドレイン領域326を除くN型ウェル領域322の部分の表面に、厚さ数百Åのゲート絶縁膜328を介して堆積されている。
N−MOS321は、P型ウェル領域323の表層に部分的にN型あるいはP型の不純物を導入してなるソース領域325及びドレイン領域326と、ゲート配線335などから構成されている。ゲート配線335は、ソース領域325及びドレイン領域326を除くP型ウェル領域323の部分の表面に、厚さ数百Åのゲート絶縁膜328を介して堆積されている。ゲート配線335は、CVD法により堆積された厚さ3000Å〜5000Åのポリシリコンからなる。これらのP−MOS320及びN−MOS321によって、C−MOSロジックが構成される。
P型ウェル領域323において、N−MOS321と異なる部分には、電気熱変換素子(発熱抵抗素子)の駆動用のN−MOSトランジスタ330が形成されている。N−MOSトランジスタ330は、不純物の導入及び拡散などの工程によりP型ウェル領域323の表層に部分的に形成されたソース領域332及びドレイン領域331と、ゲート配線333などから構成されている。ゲート配線333は、P型ウェル領域323におけるソース領域332及びドレイン領域331を除く部分の表面に、ゲート絶縁膜328を介して堆積されている。
本例においては、電気熱変換素子の駆動用トランジスタとして、N−MOSトランジスタ330を用いた。しかし、その駆動用トランジスタは、複数の電気熱変換素子を個別に駆動する能力を持ち、かつ、上述したような微細な構造を得ることができるトランジスタであればよく、N−MOSトランジスタ430には限定されない。また本例においては、電気熱変換素子と、その駆動用トランジスタと、が同一基板上に形成されているが、これらは、別々の基板に形成してもよい。
P−MOS320とN−MOS321との間、及びN−MOS321とN−MOSトランジスタ330との間等の各素子間には、5000Å〜10000Åの厚さのフィールド酸化により酸化膜分離領域324が形成されている。この酸化膜分離領域324によって各素子が分離されている。酸化膜分離領域324において、熱作用部311に対応する部分は、シリコン基板304上の一層目の蓄熱層334として機能する。
P−MOS320、N−MOS321、及びN−MOSトランジスタ330の各素子の表面には、CVD法により、厚さ約7000ÅのPSG膜、またはBPSG膜などから成る層間絶縁膜336が形成されている。層間絶縁膜336を熱処理により平坦にした後に、層間絶縁膜336及びゲート絶縁膜328を貫通するコンタクトホールを介して、第1の配線層となるAl電極337が形成される。層間絶縁膜336及びAl電極337の表面には、プラズマCVD法により、厚さ10000Å〜15000ÅのSiO2膜から成る層間絶縁膜338が形成される。層間絶縁膜338の表面において、熱作用部311及びN−MOSトランジスタ330に対応する部分には、コスパッタ法により、厚さ約500ÅのTaSiN膜から成る抵抗層307が形成される。抵抗層307は、層間絶縁膜338に形成されたスルーホールを介して、ドレイン領域331の近傍のAl電極337と電気的に接続される。抵抗層307の表面には、各電気熱変換素子への配線となる第2の配線層としてのAlの配線308が形成される。配線308、抵抗層307、及び層間絶縁膜338の表面の保護層309は、プラズマCVD法により形成された厚さ3000ÅのSiN膜から成る。保護層309の表面に堆積された耐キャビテーション膜310は、Ta、Fe,Ni,Cr,Ge,Ru,Zr,Ir等から選択される少なくとも1つ以上の金属であり、厚さ約2000Åの薄膜から成る。抵抗層307としては、上述したTaSiN以外のTaN0.8、CrSiN、TaAl、WSiN等、液体中に膜沸騰を生じさせることができるものであれば各種材料が適用可能である。
図6(a)及び(b)は、発熱素子10に所定の電圧パルスを印加した場合の膜沸騰の様子を示す図である。ここでは、大気圧のもとでの膜沸騰を生じさせた場合を示している。図6(a)において、横軸は時間を示す。また、下段のグラフの縦軸は発熱素子10に印加される電圧を示し、上段のグラフの縦軸は膜沸騰により発生した膜沸騰泡13の体積と内圧を示す。一方、図6(b)は、膜沸騰泡13の様子を、図6(a)に示すタイミング1〜3に対応づけて示している。以下、時間に沿って各状態を説明する。
発熱素子10に電圧が印加される前、チャンバー301内はほぼ大気圧が保たれている。発熱素子10に電圧が印加されると、発熱素子10に接する液体に膜沸騰が生じ、発生した気泡(以下、膜沸騰泡13と称す)は内側から作用する高い圧力によって膨張する(タイミング1)。このときの発泡圧力は約8〜10MPaとみなされ、これは水の飽和蒸気圧に近い値である。
電圧の印加時間(パルス幅)は0.5μsec〜10.0μsec程度であるが、電圧が印加されなくなった後も、膜沸騰泡13はタイミング1で得られた圧力の慣性によって膨張する。但し、膜沸騰泡13の内部では膨張に伴って発生した負圧力が徐々に大きくなり、膜沸騰泡13を収縮する方向に作用する。やがて慣性力と負圧力が釣り合ったタイミング2で膜沸騰泡13の体積は最大となり、その後は負圧力によって急速に収縮する。
膜沸騰泡13が消滅する際、膜沸騰泡13は発熱素子10の全面ではなく、1箇所以上の極めて小さな領域で消滅する。このため、発熱素子10においては、膜沸騰泡13が消滅する極めて小さな領域に、タイミング1で示す発泡時よりも更に大きな力が発生する(タイミング3)。
以上説明したような膜沸騰泡13の発生、膨張、収縮及び消滅は、発熱素子10に電圧パルスが印加されるたびに繰り返され、そのたびに新たなUFB11が生成される。
次に、膜沸騰泡13の発生、膨張、収縮及び消滅の各過程において、UFB11が生成される様子を更に詳しく説明する。
図7(a)〜(d)は、膜沸騰泡13の発生及び膨張に伴ってUFB11が生成される様子を示す図である。図7(a)は、発熱素子10に電圧パルスが印加される前の状態を示している。チャンバー301の内部には、気体溶解液体3が混在した液体Wが流れている。
図7(b)は、発熱素子10に電圧が印加され、液体Wに接している発熱素子10のほぼ全域で膜沸騰泡13が一様に発生した様子を示している。電圧が印加されたとき、発熱素子10の表面温度は10℃/μsec以上の速度で急激に上昇し、ほぼ300℃に達した時点で膜沸騰が起こり、膜沸騰泡13が生成される。
発熱素子10の表面温度は、その後もパルスの印加中に600〜800℃程度まで上昇し、膜沸騰泡13の周辺の液体も急激に加熱される。図では、膜沸騰泡13の周辺に位置し、急激に加熱される液体の領域を未発泡高温領域14として示している。未発泡高温領域14に含まれる気体溶解液体3は熱的溶解限界を超えて析出しUFBとなる。析出した気泡の直径は10nm〜100nm程度であり、高い気液界面エネルギを有している。そのため、短時間で消滅することもなく液体W内で独立を保ながら浮遊する。本実施形態では、このように膜沸騰泡13の膨張時に熱的作用によって生成される気泡を第1のUFB11Aと称す。
図7(c)は、膜沸騰泡13が膨張する過程を示している。発熱素子10への電圧パルスの印加が終了しても、膜沸騰泡13は発生したときに得た力の慣性によって膨張を続け、未発泡高温領域14も慣性によって移動及び拡散する。すなわち、膜沸騰泡13が膨張する過程において、未発泡高温領域14に含まれた気体溶解液体3が新たに気泡となって析出し、第1のUFB11Aとなる。
図7(d)は、膜沸騰泡13が最大体積となった状態を示している。膜沸騰泡13は慣性によって膨張するが、膨張に伴って膜沸騰泡13の内部の負圧は徐々に高まり、膜沸騰泡13を収縮しようとする負圧力として作用する。そして、この負圧力が慣性力と釣り合った時点で、膜沸騰泡13の体積は最大となり、以後収縮に転じる。
図8(a)〜(c)は、膜沸騰泡13の収縮に伴ってUFB11が生成される様子を示す図である。図8(a)は、膜沸騰泡13が収縮を開始した状態を示している。膜沸騰泡13が収縮を開始しても、周囲の液体Wには膨張する方向の慣性力が残っている。よって、膜沸騰泡13の極周囲には、発熱素子10から離れる方向に作用する慣性力と、膜沸騰泡13の収縮に伴って発熱素子10に向かう力とが作用し、減圧された領域となる。図では、そのような領域を未発泡負圧領域15として示している。
未発泡負圧領域15に含まれる気体溶解液体3は、圧的溶解限界を超え、気泡として析出する。析出した気泡の直径は100nm程度であり、その後短時間で消滅することもなく液体W内で独立を保ながら浮遊する。本実施形態では、このように膜沸騰泡13が収縮する際の圧力的作用によって析出する気泡を、第2のUFB11Bと称す。
図8(b)は、膜沸騰泡13が収縮する過程を示している。膜沸騰泡13が収縮する速度は負圧力によって加速し、未発泡負圧領域15も膜沸騰泡13の収縮に伴って移動する。すなわち、膜沸騰泡13が収縮する過程において、未発泡負圧領域15が通過する箇所の気体溶解液体3が次々に析出し、第2のUFB11Bとなる。
図8(c)は、膜沸騰泡13が消滅する直前の様子を示している。膜沸騰泡13の加速度的な収縮により、周囲の液体Wの移動速度も増大するが、チャンバー301内の流路抵抗によって圧力損失が生じる。その結果、未発泡負圧領域15が占める領域は更に大きくなり、多数の第2のUFB11Bが生成される。
図9(a)〜(c)は、膜沸騰泡13の収縮時において、液体Wの再加熱によってUFBが生成される様子を示す図である。図9(a)は、発熱素子10の表面が収縮する膜沸騰泡13に被覆されている状態を示している。
図9(b)は、膜沸騰泡13の収縮が進み、発熱素子10の表面の一部が液体Wに接触した状態を示している。このとき発熱素子10の表面には、液体Wが接しても膜沸騰には到らないほどの熱が残っている。図では、発熱素子10の表面に接することにより加熱される液体の領域を未発泡再加熱領域16として示している。膜沸騰には到らないものの、未発泡再加熱領域16に含まれる気体溶解液体3は、熱的溶解限界を超えて析出する。本実施形態では、このように膜沸騰泡13が収縮する際の液体Wの再加熱によって生成される気泡を第3のUFB11Cと称す。
図9(c)は、膜沸騰泡13の収縮が更に進んだ状態を示している。膜沸騰泡13が小さくなるほど、液体Wに接する発熱素子10の領域が大きくなるため、第3のUFB11Cは、膜沸騰泡13が消滅するまで生成される。
図10(a)および(b)は、膜沸騰で生成された膜沸騰泡13の消泡時の衝撃(所謂、キャビテーションの一種)によって、UFBが生成される様子を示す図である。図10(a)は、膜沸騰泡13が消滅する直前の様子を示している。膜沸騰泡13は内部の負圧力によって急激に収縮し、その周囲を未発泡負圧領域15が覆う状態となっている。
図10(b)は、膜沸騰泡13が点Pで消滅した直後の様子を示している。膜沸騰泡13が消泡するとき、その衝撃により音響波が点Pを起点として同心円状に広がる。音響波とは、気体、液体、固体を問わず伝播する弾性波の総称であり、本実施形態においては、液体Wの粗密、すなわち液体Wの高圧面17Aと低圧面17B、とが交互に伝播される。
この場合、未発泡負圧領域15に含まれる気体溶解液体3は、膜沸騰泡13の消泡時の衝撃波によって共振され、低圧面17Bが通過するタイミングで圧的溶解限界を超えて相転移する。すなわち、膜沸騰泡13の消滅と同時に、未発泡負圧領域15内には多数の気泡が析出する。本実施形態ではこのような膜沸騰泡13が消泡する時の衝撃波によって生成される気泡を第4のUFB11Dと称す。
膜沸騰泡13の消泡時の衝撃波よって生成される第4のUFB11Dは、極めて狭い薄膜的領域に極めて短時間(1μS以下)で突発的に出現する。直径は第1〜第3のUFBよりも十分小さく、第1〜第3のUFBよりも気液界面エネルギが高い。このため、第4のUFB11Dは、第1〜第3のUFB11A〜11Cとは異なる性質を有し異なる効果を生み出すものと考えられる。
また、第4のUFB11Dは、衝撃波が伝播する同心球状の領域のいたる所で一様に発生するため、生成された時点からチャンバー301内に一様に存在することになる。第4のUFB11Dが生成されるタイミングでは、第1〜第3のUFBが既に多数存在しているが、これら第1〜第3のUFBの存在が第4のUFB11Dの生成に大きく影響することはない。また、第4のUFB11Dの発生によって第1〜第3のUFBが消滅することもない。
以上説明したように発熱素子10の発熱により膜沸騰泡13が発生し消泡するまでの複数の段階においてUFB11が発生する。上述した例では膜沸騰泡13が消泡するまでの例を示したがUFBを発生させるためにはこれに限られない。例えば、発生した膜沸騰泡13が消泡する前に大気と連通することで、膜沸騰泡13が消耗まで至らない場合においてもUFBの生成が可能である。
次にUFBの残存特性について説明する。液体の温度が高いほど気体成分の溶解特性は低くなり、温度が低いほど気体成分の溶解特性は高くなる。すなわち、液体の温度が高いほど、溶解している気体成分の相転移が促され、UFBが生成されやすくなる。液体の温度と気体の溶解度は反比例の関係にあり、液体の温度上昇により、飽和溶解度を超えた気体が気泡になって液体中に析出される。
このため、液体の温度が常温から急激に上昇すると溶解特性が一気に下がり、UFBが生成され始める。そして、温度が上がるほど熱的溶解特性は下がり、多くのUFBが生成される状況となる。
反対に液体の温度が常温から下降すると、気体の溶解特性は上昇し、生成されたUFBは液化しやすくなる。しかしながら、このような温度は、常温よりも十分に低い。更に、液体の温度が下がっても、一度発生したUFBは高い内圧と高い気液界面エネルギを有するため、この気液界面を破壊するほどの高い圧力が作用する可能性は極めて低い。すなわち、一度生成されたUFBは、液体を常温常圧で保存する限り、簡単に消滅することはない。
本実施形態において、図7(a)〜(c)で説明した第1のUFB11A、及び図9(a)〜(c)で説明した第3のUFB11Cは、このような気体の熱的溶解特性を利用して生成されたUFBと言える。
一方、液体の圧力と溶解特性の関係においては、液体の圧力が高いほど気体の溶解特性は高くなり、圧力が低いほど溶解特性は低くなる。すなわち液体の圧力が低いほど、液体に溶解している気体溶解液体の気体への相転移が促され、UFBが生成されやすくなる。液体の圧力が常圧から下がると、溶解特性が一気に下がり、UFBが生成され始める。そして、圧力が下がるほど圧的溶解特性は下がり、多くのUFBが生成される状況となる。
反対に液体の圧力が常圧から上昇すると、気体の溶解特性は上昇し、生成されたUFBは液化しやすくなる。しかしながら、このような圧力は、大気圧よりも十分に高く、更に、液体の圧力が上がっても、一度発生したUFBは高い内圧と高い気液界面エネルギを有するため、この気液界面を破壊するほどの高い圧力が作用する可能性は極めて低い。すなわち、一度生成されたUFBは、液体を常温常圧で保存する限り、簡単に消滅することはない。
本実施形態において、図8(a)〜(c)で説明した第2のUFB11B、及び図10(a)〜(c)で説明した第4のUFB11Dは、このような気体の圧力的溶解特性を利用して生成されたUFBと言える。
以上では、生成される要因の異なる第1〜第4のUFBを個別に説明してきたが、上述した生成要因は、膜沸騰という事象に伴って同時多発的に起こるものである。このため、第1〜第4のUFBのうち少なくとも2種類以上のUFBが同時に生成されることもあり、これら生成要因が互いに協働してUFBを生成することもある。但し、いずれの生成要因も、膜沸騰現象によって招致されることは共通している。以下、本明細書では、このように急激な発熱に伴う膜沸騰を利用してUFBを生成する方法を、T−UFB(Thermal−Ultra Fine Bubble)生成方法と称す。また、T−UFB生成方法によって生成したUFBをT−UFB、T−UFB生成方法によって生成されたT−UFBを含有する液体をT−UFB含有液と称す。
T−UFB生成方法によって生成される気泡はその殆どが1.0μm以下であり、ミリバブルやマイクロバブルは生成され難い。すなわち、T−UFB生成方法によれば、UFBのみが効率的に生成されることになる。また、T−UFB生成方法によって生成されたT−UFBは、従来法によって生成されたUFBよりも高い気液界面エネルギを有し、常温常圧で保存する限り簡単に消滅することはない。更に、新たな膜沸騰によって新たなT−UFBが生成されても、先行して生成されていたT−UFBがその衝撃によって消滅することもない。つまり、T−UFB含有液に含まれるT−UFBの数や濃度は、T−UFB含有液における膜沸騰の発生回数に対しヒステリシス特性を有すると言える。言い替えると、T−UFB生成ユニット300に配する発熱素子の数や発熱素子に対する電圧パルスの印加回数を制御することにより、T−UFB含有液に含まれるT−UFBの濃度を調整することができる。
再び図1を参照する。T−UFB生成ユニット300において、所望のUFB濃度を有するT−UFB含有液Wが生成されると、当該UFB含有液Wは、後処理ユニット400に供給される。
図11(a)〜(c)は、本実施形態の後処理ユニット400の構成例を示す図である。本実施形態の後処理ユニット400は、UFB含有液Wに含まれる不純物を、無機物イオン、有機物、不溶固形物、の順に段階に除去する。
図11(a)は、無機物イオンを除去するための第1の後処理機構410を示す。第1の後処理機構410は、交換容器411、陽イオン交換樹脂412、液体導入路413、集水管414及び液体導出路415を備えている。交換容器411には、陽イオン交換樹脂412が収容されている。T−UFB生成ユニット300で生成されたUFB含有液Wは、液体導入路413を経由して交換容器411に注入され、陽イオン交換樹脂412に吸収され、ここで不純物としての陽イオンが除去される。このような不純物には、T−UFB生成ユニット300の素子基板12より剥離した金属材料などが含まれ、例えばSiO2、SiN、SiC、Ta、Al23、Ta25、Irが挙げられる。
陽イオン交換樹脂412は、三次元的な網目構造を持った高分子母体に官能基(イオン交換基)を導入した合成樹脂であり、合成樹脂は0.4〜0.7mm程度の球状粒子を呈している。高分子母体としては、スチレン−ジビニルベンゼンの共重合体が一般的であり、官能基としては例えばメタクリル酸系とアクリル酸系のものを用いることができる。但し、上記材料は一例である。所望の無機イオンを効果的に除去することができれば、上記材料は様々に変更可能である。陽イオン交換樹脂412に吸収され、無機イオンが除去されたUFB含有液Wは、集水管414によって集水され、液体導出路415を介して次の工程に送液される。
図11(b)は、有機物を除去するための第2の後処理機構420を示す。第2の後処理機構420は、収容容器421、ろ過フィルタ422、真空ポンプ423、バルブ424、液体導入路425、液体導出路426、及びエア吸引路427を備えている。収容容器421の内部は、ろ過フィルタ422によって上下2つの領域に分割されている。液体導入路425は、上下2つの領域のうち上方の領域に接続し、エア吸引路427及び液体導出路426は下方の領域に接続する。バルブ424を閉じた状態で真空ポンプ423を駆動すると、収容容器421内の空気がエア吸引路427を介して排出され、収容容器421の内部が負圧になり、液体導入路425よりUFB含有液Wが導入される。そして、ろ過フィルタ422によって不純物が除去された状態のUFB含有液Wが収容容器421に貯留される。
ろ過フィルタ422によって除去される不純物には、チューブや各ユニットで混合され得る有機材料が含まれ、例えばシリコンを含む有機化合物、シロキサン、エポキシなどが挙げられる。ろ過フィルタ422に使用可能なフィルタ膜としては、細菌系まで除去できるサブμmメッシュのフィルタや、ウィルスまで除去できるnmメッシュのフィルタが挙げられる。
収容容器421にUFB含有液Wがある程度貯留された後、真空ポンプ423を停止してバルブ424を開放すると、収容容器421のT−UFB含有液は液体導出路426を介して次の工程に送液される。なお、ここでは、有機物の不純物を除去する方法として真空ろ過法を採用したが、フィルタを用いたろ過方法としては、例えば重力ろ過法や加圧ろ過を採用することもできる。
図11(c)は、不溶の固形物を除去するための第3の後処理機構430を示す。第3の後処理機構430は、沈殿容器431、液体導入路432、バルブ433及び液体導出路434を備えている。
まず、バルブ433を閉じた状態で沈殿容器431に所定量のUFB含有液Wを液体導入路432より貯留し、しばらく放置する。この間、UFB含有液Wに含まれている固形物は、重力によって沈殿容器431の底部に沈降する。また、UFB含有液に含まれるバブルのうち、マイクロバブルのような比較的大きなサイズのバブルも浮力によって液面に浮上し、UFB含有液から除去される。十分な時間が経過した後バルブ433を開放すると、固形物や大きなサイズのバブルが除去されたUFB含有液Wが液体導出路434を介して、回収ユニット500に送液される。
再度図1を参照する。後処理ユニット400で不純物が除去されたT−UFB含有液Wは、そのまま回収ユニット500に送液してもよいが、再び溶解ユニット200に戻すこともできる。後者の場合、T−UFBの生成によって低下したT−UFB含有液Wの気体溶解濃度を、溶解ユニット200において再び飽和状態まで補填することができる。その上で新たなT−UFBをT−UFB生成ユニット300で生成すれば、上述した特性のもと、T−UFB含有液のUFB含有濃度を更に上昇させることができる。すなわち、溶解ユニット200、T−UFB生成ユニット300、後処理ユニット400を巡る循環回数の分だけ、UFB含有濃度を高めることができ、所望のUFB含有濃度が得られた後に、当該UFB含有液Wを回収ユニット500に送液することができる。
ここで、生成されたT−UFB含有液Wを再び溶解ユニット200に戻すことの効果について、本発明者らが具体的に検証した検証内容に従って簡単に説明する。まず、T−UFB生成ユニット300においては、素子基板12に10000個の発熱素子10を配した。液体Wとしては工業用純水を用い、T−UFB生成ユニット300のチャンバー301の中を、1.0リットル/時の流速で流動させた。この状態で、個々の発熱素子に対し、電圧24V、パルス幅1.0μsの電圧パルスを、10KHzの駆動周波数で印加した。
生成されたT−UFB含有液Wを溶解ユニット200に戻さず回収ユニット500で回収した場合、すなわち循環回数を1回とした場合、回収ユニット500で回収されたT−UFB含有液Wには、1.0mLあたり36億個のUFBが確認された。一方、T−UFB含有液Wを溶解ユニット200に戻す操作を10回行った場合、すなわち循環回数を10回とした場合、回収ユニット500で回収されたT−UFB含有液Wには、1.0mLあたり360億個のUFBが確認された。すなわち、UFB含有濃度は、循環回数に比例して高くなることが確認された。なお、上記のようなUFBの数密度については、島津製作所製の測定器(型番SALD−7500)を用い、所定体積のUFB含有液Wに含まれる直径1.0μm未満のUFB41をカウントすることによって取得した。
回収ユニット500は、後処理ユニット400より送液されて来たUFB含有液Wを回収及び保存する。回収ユニット500で回収されたT−UFB含有液は、様々な不純物が除去された純度の高いUFB含有液となる。
回収ユニット500においては、何段階かのフィルタリング処理を行い、UFB含有液WをT−UFBのサイズごと分類してもよい。また、T−UFB生成方法により得られるT−UFB含有液Wは、常温よりも高温であることが予想されるため、回収ユニット500には冷却手段を設けてもよい。なお、このような冷却手段は、後処理ユニット400の一部に設けられていてもよい。
以上が、UFB生成装置1の概略であるが、図示したような複数のユニットは無論変更可能であり、全てを用意する必要は無い。使用する液体Wや気体Gの種類、また生成するT−UFB含有液の使用目的に応じて、上述したユニットの一部を省略してもよいし、上述したユニット以外に更に別のユニットを追加してもよい。
例えば、UFBに含有させる気体が大気である場合は、前処理ユニット100や溶解ユニット200を省略することができる。反対に、UFBに複数種類の気体を含ませたい場合は、溶解ユニット200を更に追加してもよい。
また、図1に示した幾つかのユニットの機能は、1つのユニットに統合させることもできる。例えば、図3(a)および(b)に示した溶解容器201の中に発熱素子10を配することにより、溶解ユニット200とT−UFB生成ユニット300とを統合させることができる。具体的には、気体溶解容器(高圧チャンバー)内に、電極タイプのT−UFBモジュールを内蔵させて、当該モジュール内に配した複数のヒータを駆動し、膜沸騰を発生させる。このようにすれば、1つのユニットの中で気体を溶解させながらその気体を含有するT−UFBを生成することができる。なお、この場合、T−UFBモジュールを気体溶解容器の底辺に配置しておくことにより、ヒータで生成された熱がマランゴリ対流を起こし、循環・攪拌手段を設けなくても容器内の液体をある程度攪拌することができる。
また、図11(a)〜(c)で示すような不純物を除去するための除去ユニットは、T−UFB生成ユニット300よりも上流に前処理ユニットの一部として設けてもよいし、上流と下流の両方に設けてもよい。UFB生成装置に供給される液体が水道水や雨水、また汚染水などの場合は、液体中に有機系や無機系の不純物が含まれている事がある。そのような不純物を含んだ液体WをT−UFB生成ユニット300に供給すると、発熱素子10を変質させたり、塩析現象を招致したりするおそれが生じる。図11(a)〜(c)で示すような機構をT−UFB生成ユニット300よりも上流に設けておくことにより、上記のような不純物を事前に除去し、より純度の高いUFB含有液をより効率的に生成することが可能となる。
特に、図11(a)で示したイオン交換樹脂による不純物除去ユニットを、前処理ユニットに設ける場合は、陰イオン交換樹脂を配置するとT−UFB水の効率的な生成に寄与する。何故なら、T−UFB生成ユニット300が生成するウルトラファインバブルは、負電荷を持つことが確認されているからである。そのため、前処理ユニットにおいて、同じ負電荷をもつ不純物を除去することで、純度の高いT−UFB水を生成することができる。ここで使用する陰イオン交換樹脂としては、4級アンモニウム基を持つ強塩基性陰イオン交換樹脂や、1〜3級アミン基を持つ弱塩基性陰イオン交換樹脂の双方が適している。どちらが最適かは、使用する液体の種類に依存する。通常、水道水や純水などを液体として使用する場合は、後者の弱塩基性陰イオン交換樹脂のみで十分機能を満たすことができる。
<<T−UFB含有液に使用可能な液体および気体>>
ここで、T−UFB含有液を生成するために使用可能な液体Wについて説明する。本実施形態で使用可能な液体Wとしては、例えば、純水、イオン交換水、蒸留水、生理活性水、磁気活性水、化粧水、水道水、海水、川水、上下水、湖水、地下水、雨水などが挙げられる。また、これらの液体等を含む混合液体も使用可能である。また、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒も使用できる。水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては特に限定されないが、具体例として、以下のものを挙げることができる。メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数1乃至4のアルキルアルコール類。N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類。アセトン、ジアセトンアルコールなどのケトン又はケトアルコール類。テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類。エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール。1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、チオジグリコールなどのグリコール類。エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテルなどの多価アルコールの低級アルキルエーテル類。ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコール類。グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパンなどのトリオール類。これらの水溶性有機溶剤は、単独で用いてもよく、または2種以上を併用してもよい。
溶解ユニット200で導入可能な気体成分としては、例えば、水素、ヘリウム、酸素、窒素、メタン、フッ素、ネオン、二酸化炭素、オゾン、アルゴン、塩素、エタン、プロパン、空気、などが挙げられる。また、上記のいくつかを含む混合気体であってもよい。さらに、溶解ユニット200では必ずしも気体状態にある物質を溶解させなくてもよく、所望の成分で構成される液体や固を液体Wに融解させてもよい。この場合の溶解としては、自然溶解のほか、圧力付与による溶解であってもよいし、電離による水和、イオン化、化学反応を伴う溶解であってもよい。
<<オゾンガスを用いた場合の具体例>>
ここで、一つの具体例として、オゾンガスを気体成分として用いる場合について説明する。まず、オゾンガスの生成方法としては、放電法、電解法、紫外線ランプ法が挙げられる。以下、これらを順番に説明する。
(1)放電法
放電法には無声放電法と沿面放電法がある。無声放電法では、平行平板状もしくは同軸円筒状に配置された一対の電極の間に酸素含有気体を流しつつ、交流高電圧をかける。これにより、酸素含有気体中に放電が生じ、オゾンガスが発生する。この一対の電極の表面は一方、もしくは双方がガラスなどの誘電体で被覆されている必要がある。放電はこの誘電体表面における電荷が正負交互に変動するのに伴って気体(空気もしくは酸素)中で発生する。
一方、沿面放電法は、平面状の電極の表面をセラミックスなどの誘電体で覆い、その誘電体の表面に線状の電極を配置して、平板状電極と線状電極の間に交流高電圧をかける。これにより、誘電体の表面に放電が生じオゾンガスが発生する。
(2)電解法
水中に電解質膜を挟んだ一対の電極を配置し、両極間に直流電圧をかける。これにより水の電気分解が起こり、酸素発生側に酸素と同時にオゾンガスが発生する。実用されているオゾン発生器としては、陰極に白金触媒層を持つ多孔質チタン、陽極にニ酸化鉛触媒層を持つ多孔質チタン、電解質膜にペルフルオルスルフォン酸陽イオン交換膜を用いたものなどがある。本装置によれば、20重量%以上の高濃度オゾンを発生させることができる。
(3)紫外線ランプ法
地球のオゾン層が作られるのと同様の原理を利用し、紫外線を空気などにあててオゾンガスを発生させる。紫外線ランプとしては通常水銀ランプが使用される。
なお、オゾンガスを気体成分として用いる場合、以上説明した(1)〜(3)の方法を採用するオゾンガス生成ユニットは、図1のUFB生成装置1に更に追加してもよい。
次に、生成したオゾンガスの溶解方法について説明する。オゾンガスを液体W中に溶解させるのに適した方法としては、図3(a)および(b)で示した加圧溶解法以外に、「気泡溶解法」、「隔膜溶解法」、「充填層溶解法」が挙げられる。以下に、これら3つの方法を比較しながら順番に説明する。
(i)気泡溶解法
液体W中にオゾンガスを泡として混在させ、液体Wとともに流動させながら溶解する方法である。例えば、液体Wが貯留している容器の下部からオゾンガスを吹き込むバブリング法、液体Wを流動させる配管の一部に狭隘部を設け、狭隘部にオゾンガスを吹きこむエジェクター法、ポンプで液体Wとオゾンガスを攪拌する方法等がある。比較的コンパクトな溶解法であり、浄水場などでも有用されている。
(ii)隔膜溶解法
多孔質のテフロン膜に液体Wを流し、その外側にオゾンガスを流して、液体W中にオゾンガスを吸収および溶解させる方法である。
(iii)充填層溶解法
充填層の上部から液体Wを流し且つ下部からオゾンガスを流すことにより、オゾンガスと液体を向流させ、充填層内でオゾンガスを液体Wに溶解させる方法である。
なお、以上説明した(i)〜(iii)の方法を採用する場合、UFB生成装置1の溶解ユニット200は、図3(a)および(b)で示した構成のものから(i)〜(iii)のいずれかの方法を採用する構成のものに変更すればよい。
特に、純度の高いオゾンガスは、毒性が強いなどの観点から、特殊な環境を準備しない限り、ガスボンベでの購入や使用が制限されている。そのため、気体導入による従来のマイクロバブルやウルトラファインバブルの生成方法(例えば、ベンチュリー方式や旋回流方式、加圧溶解方式など)では、オゾンマイクロ・ウルトラファインバブルの生成が困難である。
一方、オゾン溶解水を生成する方法としては、前述の放電法、電解法や紫外線ランプ法によって供給される酸素からオゾンを生成し、同時に水などに溶解する方法が、安全且つ容易性の点から有用である。
但し、キャビテーション方式などでは、オゾン溶解水を元に、オゾンウルトラファインバブルの生成は可能であるが、装置が大型化し、且、オゾンウルトラファインバブルの濃度が高くできないなどの課題が残っている。
これに対し、T−UFB生成方法は、比較的小型の装置の下で、オゾン溶解水から高濃度なオゾンウルトラファインバブルを生成できる点で、他の方法よりも優れていると言える。
<<T−UFB生成方法の効果>>
次に、以上説明したT−UFB生成方法の特徴と効果を、従来のUFB生成方法と比較して説明する。例えばベンチュリー方式に代表される従来の気泡生成装置においては、流路の一部に減圧ノズルのようなメカ的な減圧構造を設け、この減圧構造を通過するように所定の圧力で液体を流すことにより、減圧構造の下流の領域に様々なサイズの気泡を生成している。
この場合、生成された気泡のうち、ミリバブルやマイクロバブルのような比較的大きなサイズのバブルには浮力が作用するため、やがて液面に浮上して消滅してしまう。また、浮力が作用しないUFBについても、然程大きな気液界面エネルギを有していないので、ミリバブルやマイクロバブルとともに消滅してしまう。加えて、上記減圧構造を直列に配置し、同じ液体を繰り返し減圧構造に流したとしても、その繰り返し回数に応じた数のUFBを、長期間保存することはできない。すなわち、従来のUFB生成方法によって生成されたUFB含有液では、UFB含有濃度を所定の値で長期間維持することは困難であった。
これに対し、膜沸騰を利用する本実施形態のT−UFB生成方法では、常温から300℃程度への急激な温度変化や、常圧から数メガパスカル程度への急激な圧力変化を、発熱素子の極近傍に局所的に生じさせている。当該発熱素子は、一辺が数十μm〜数百μm程度の四辺形をしている。従来のUFB発生器の大きさに比べると、1/10〜1/1000程度である。且つ、膜沸騰泡表面の極薄い膜領域に存在する気体溶解液体が、熱的溶解限界または圧力的溶解限界を瞬間的に(マイクロ秒以下の超短時間で)超えることにより、相転移が起こりUFBとなって析出する。この場合、ミリバブルやマイクロバブルのような比較的大きなサイズのバブルは殆ど発生せず、液体には直径が100nm程度のUFBが極めて高い純度で含有される。更に、このように生成されたT−UFBは、十分に高い気液界面エネルギを有しているため、通常の環境下において破壊されにくく、長期間の保存が可能である。
特に、液体に対し局所的に気体界面を形成できる膜沸騰現象を用いた本実施形態であれば、液体領域全体に影響を与えることなく、液体の一部に界面形成し、それに伴う熱的、圧力的に作用する領域を極めて局所的な範囲とすることができる。その結果、安定的に所望のUFBを生成することができる。また、液体を循環して生成液体に対し更にUFBの生成条件を付与することで、既存のUFBへの影響を少なく新たなUFBを追加生成することができる。その結果、比較的容易に、所望のサイズ、濃度のUFB液体を製造することができる。
更に、T−UFB生成方法においては、上述したヒステリシス特性を有するため、高い純度のまま所望の濃度まで含有濃度を高めていくことができる。すなわち、T−UFB生成方法よれば、高純度、高濃度で且つ長期間保存可能なUFB含有液を、効率的に生成することができる。
<<T−UFBの挙動>>
本発明者らの検討によれば、T−UFB生成方法で生成したT−UFBは、生成された後に凝集体を形成することが確認された。また、このような凝集体は、振動を付与することによって分散可能であることも確認された。
図12は、T−UFBの凝集と分散の様子を説明するための模式図である。T−UFB方式で生成した個々のUFB11は、±0〜−30mVのゼータ電位を有し、直径が100nm以下の微細なバブルであり、互いに凝集する傾向がある。このため、T−UFB生成方法によって生成されたUFB含有液においては、UFB生成後、比較的早い段階で凝集体11Gの形成が始まる。
凝集体11Gに含まれるUFB11の数が多くなるほど、凝集体11Gが有する負電荷も大きくなる。そして、凝集体11Gの径が100〜200nm程度になると、凝集体が有するゼータ電位は−60〜−100mV程度となり、凝集体11Gは静電力によって互いに反発し合う。すなわち、T−UFB生成方法によってUFBを生成し、しばらく置いた後のT−UFB含有液では、100〜200nm程度の大きさの複数の凝集体11Gが、ブラウン運動しながら液体中を分散して浮遊する状態で安定する。凝集体11Gは、マイクロバブルの様に、液体中を浮上して気液界面で気体に分離したり、キャビテーション破壊を起こしたりすることはなく、個別に浮遊するUFB11と同様の特徴を有する。
但し、UFB11が凝集体11Gの単位で浮遊する状態は、UFBの数が実際のUFB11の数よりも抑えられた状態となり、多数のUFBが高い分散性で存在することの効果が低減されてしまう。このような状況の下、本発明者らの検討によれば、T−UFB含有液に所定の振動を付与すれば、安定状態にある凝集体11Gを個々のUFB11に分散できることが確認された。すなわち、何らかの用途に使用する前にT−UFB含有液に振動を付与すれば、UFB含有液が有する様々な効果が更に向上することが期待できる。
なお、上記振動の振動数は、状態に応じて無論変更可能である。本発明者らの検討によれば、KHz帯からMKHz帯に含まれる超音波であれば、凝集体11Gを個別のUFB11に分散できることが確認できた。また、UFBを含む凝集物が浮遊する液体に振動を与える際に、振動によるUFBの消滅を抑制するために、超音波の周波数、出力、及び照射時間を調整することが好ましい。具体的には、前記分散工程において、前記液体に対して、周波数が1.0MHz以下であり、出力が50W以下である超音波を1〜15分間照射することによって、前記液体に振動を与えることが好ましい。
<<T−UFB含有液の具体的効用>>
次に、上述したT−UFB含有液の活用例をいくつかの実施例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例では、T−UFB生成方法で生成したT−UFB含有液を、細菌やカビ類を除菌又は殺菌する液体(以下、除菌液と称す)として利用する例について説明する。
本実施例では、図1で説明したUFB生成装置1において、溶解ユニット200でオゾンガスを溶解させ、T−UFB生成ユニット300でT−UFBを発生させ、更に後処理として超音波を付与したものを除菌液として使用する。具体的には、まず、溶解ユニット200でオゾンガスを溶解させ、オゾン濃度が1300ppm、酸素濃度が9.9ppmの液体を生成する。次に、T−UFB生成ユニット300でT−UFBを発生させ、44億個/mLのUFB濃度とする。更に、得られた液体に対し超音波ホーンを挿入し、超音波を300kHz、500Wで30秒間発振させる。以上の工程によって得られた液体を、本実施例の除菌液とする。
図13は、本実施例の除菌液における除菌効果を示す図である。評価対象のサンプルとしては、細菌とカビを用意した。細菌のサンプルとしては、「グラム陰性桿菌」である大腸菌、サルモレラ菌及び腸炎ビブリオを用いた。カビのサンプルとしては、麹カビ、青カビ、クモノスカビ及びケタマカビを用いた。図では、除菌液として400ppmの次亜塩素酸水を用いた場合と精製水を用いた場合も、比較例として示している。
ここで、細菌の分類について簡単に説明する。通常、細菌は細胞の外壁の構造から、大きく2つに分類される。1つは比較的厚くて硬い外壁を有する「グラム陽性菌」であり、もう1つが比較的薄く脆弱な外膜を有する「グラム陰性菌」である。一方、細菌は従来、長形状の「桿菌」や丸形状の「球菌」など、外観形状からも分類されている。従って細菌は、これらの組み合わせから「グラム陽性桿菌」、「グラム陽性球菌」、「グラム陰性桿菌」および「グラム陰性球菌」などと分類することができる。本実施例のサンプルとして使用する大腸菌、サルモレラ菌及び腸炎ビブリオは「グラム陰性桿菌」に含まれ、グラム陰性桿菌の代表的な菌である。一方、「グラム陽性桿菌」の代表としては、納豆菌が知られる。
一方、「カビ」というのは、複数の分類項目にまたがる菌類の俗称であり、菌類の一部の姿を指す言葉、あるいはそれに似た様子に見える肉眼的に観察される微生物の集落(コロニー)の俗称である。従って、「カビ」には様々な生活様式をもったものが存在する。本実施例でサンプルとして使用するアオカビ、コウジカビ、ケタマカビ及びクモノスカビは、人為的な環境に素早く出現する、いわば雑草のようなカビである。
以下、本実施例の除菌液の効果を確認するための試験方法について説明する。まず、各細菌又はカビの菌体懸濁液を、各除菌液に72時間接触させた。そして、接触後の液体から10e(+6)倍の希釈液を作成し、希釈液の中から100μLを平板培地に塗抹した。更に、塗抹した平板培地を培養し、菌数を測定した。以上の試験により、図13に示す結果が得られた。図13からも分かるように、本実施例の除菌液を用いた場合には、全ての細菌サンプルにおいて98%以上、全てのカビサンプルにおいて90%以上の除菌効果を確認することができた。
図14は、大腸菌がオゾンUFBによって殺菌される仕組みを模式的に示す図である。大腸菌は、長形状の外壁1402の中に細胞内構造1403を有する。一方、本実施例の除菌液は、1nm〜100nmのオゾンUFB11を含有する。これらオゾンUFB11のうち、特にサイズの小さいものは外壁1402を通り抜け、細胞内構造1403を攻撃し、これを不活性化し溶解させると考えられる。
一方、図15は、コウジカビがオゾンUFB11によって殺菌される仕組みを模式的に示す図である。コウジカビも外壁1502とこれに囲まれた細胞1503とを有している。このようなカビ類においても、T−UFBのうち特にサイズの小さいものは外壁1502を通り抜けられるため、細胞1503は、オゾンの攻撃力によりを不活性化し溶解すると考えられる。
更に、本発明者らは、本実施例の除菌液の効果を更に確認するために以下の試験も行った。
まず、一般的な試料水の中にチオ硫酸塩を還元剤として添加し、反応停止時間を確認し、酸化性物質(残留塩素等)を除去した。次に、各細菌又はカビの菌体懸濁液0.1mLを、上記試料水10mLと混合させ、それぞれにおいて菌の濃度が105〜106個/mLになるように調整し放置した。72時間経過後、寒天培地と混釈し所定の温度で培養し、残存生菌数を測定した。測定数は1菌あたりn=3とした。この試験方法によっても、図13とほぼ同様の結果を得ることができた。
なお、以上説明した試験では、除菌又は殺菌するためにオゾンガスを用いたが、細菌又はカビの菌体を不活性化させることの可能な滅菌ガスであれば、窒素、二酸化炭素、酸化エチレンなど他の滅菌ガスを用いることもできる。
すなわち、本実施例によれば、液体中に滅菌ガスを溶解させ、T−UFB生成方法によってT−UFBを生成した液体を、細菌やカビ類を除菌する除菌液として効果的に活用することができる。また、除菌液として使用する直前に所定の超音波振動を与えることにより、除菌効果を高めることができる。
(実施例2)
本実施例では、有害な重金属を含有する液体を浄化するための液体(以下、浄化液と称す)として、本実施形態のT−UFB含有液を活用する例について説明する。本実施例の浄化液において、T−UFBに内包させる気体の種類に特に制限はない。T−UFBに内包させる気体としては、オゾンであってもいいが、窒素、酸素、二酸化炭素、水素、或いは大気など、液体に溶解できる気体であればどのようなものも使用できる。
以下、本発明者らが行った具体的な試験方法を説明する。本試験において、有害な重金属としては、シアン、鉛、六価クロム、ヒ素、フッ素を用意した。また、浄化液としては、T−UFBの含有濃度が異なる3種類のT−UFB含有液を用意した。
まず、図1で説明したUFB生成装置1を用い、2.15×10e(+9)個/mLのUFB濃度を有するUFB含有液を生成し、第1の浄化液とする。また、第1の浄化液を約10倍に希釈して第2の浄化液とし、約100倍に希釈して第3の浄化液とする。これら第1〜第3の浄化液については、サンプルと接触させる前に超音波ホーンを挿入し、超音波を100kHz、800Wで30秒間発振させておく。
次に、容量50mLの全量フラスコに収容した上記浄化液の中に各サンプルを添加する。このような添加は、5種類のサンプルと第1、第2、第3の浄化液との全ての組み合わせについて行う。そして、各サンプルについて、溶液中の含有濃度が以下に示す値となるように調整した後、72時間放置する。
・シアン:1.0mg/L(土壌環境基準の10倍程度)
・鉛:0.10mg/L(土壌環境基準と同じ濃度)
・六価クロム:0.50mg/L(土壌環境基準の10倍量)
・砒素:0.010mg/L(土壌環境基準と同じ濃度)
・ふっ素:8.0mg/L(土壌環境基準の10倍量)
72時間の放置後、各サンプルについて溶液中の濃度を測定する。測定は、日本工業規格(JIS)で規定されている各サンプルに適した方法に従って行う。各サンプルに適した測定方法を以下に示す。
・シアン: ジフェニルカルバジド吸光光度法
・鉛: 酸分解−ICP質量分析法
・六価クロム: ジフェニルカルバジド吸光光度法
・砒素: 酸分解−ICP質量分析法
・ふっ素: イオンクロマトグラフ法
図16に、上記試験の結果を示す。サンプルと浄化液の各組み合わせについて、溶液中に含まれる重金属のイオン濃度を、接触初期と、72時間経過後とで比較して示している。いずれの組み合わせにおいても、有害な重金属の濃度が減少し溶液が浄化されていることが分かる。また、T−UFBの含有濃度が大きい浄化液ほど、浄化効果が高いことが分かる。
図17は、重金属を含有する溶液が浄化される仕組みを示す模式図である。本実施例の浄化液において、含有されるUFB11は100nm以下の超微細な気泡であり、その表面に−20mV程度(±0〜−30mV)の負電荷を帯び、液体中でブラウン運動をしている。一方、溶液中において重金属は+20〜+30mVの陽イオンとして存在し、その大きさは0.1nm程度である。
このため、溶液中において、浮遊する重金属陽イオンはUFB11に引き付けられてUFB11の表面に付随した状態となり、塩析反応に似た現象が起きる。UFBの内側は気体であるが殆ど浮力は作用しないため、これらUFBに複数の重金属陽イオンが付随した結合体は、重金属の重力によって溶液内を沈降する。その結果、溶液中の有害な重金属イオンは除去可能となり、溶液を浄化することができる。
なお、図17では、1つのUFB11に複数の重金属陽イオンが付随した状態を示しているが、UFB11が図12で示したような凝集体11Gの形態であっても同様の効果を得ることはできる。但し、より多くの重金属陽イオンを短時間に沈降させるためには、個々のUFB11は、個別に浮遊しているほうが好ましい。すなわち、サンプルと接触させる前の本実施例の浄化液に所定の振動を付与することにより、UFB11の分散性が高まり、浄化液の浄化効果を更に高めることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、T−UFB生成方法によって生成されたUFB含有液を、有害な重金属含む溶液を浄化するための浄化液として有効に活用することができる。
(実施例3)
本実施例では、有害な有機物質を無害化するための液体(以下、無害化液と称す)として、本実施形態のT−UFB含有液を利用する例について説明する。
本実施例では、図1で説明したUFB生成装置1において、溶解ユニット200でオゾンガスを溶解させ、T−UFB生成ユニット300でT−UFBを発生させたものを無害化液として用いる。
図18は、本実施例の無害化液における無害化効果を示す図である。ここでは、サンプルとして以下の14種類の有機物を用意した。トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン。1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、シス−1,3−ジクロロプレペン、トリ−1,3−ジクロロプレペン、ベンゼン、クロロエチレン、1,4−ジオキサンである。
無害化液としては、本実施例のT−UFB含有液のほか、特許文献1や特許文献2に記載されている従来法によって生成したUFB含有液も比較例として用意した。本実施例の無害化液のUFB濃度が2.15×10e(+9)個/mLであるのに対し、比較例のUFB濃度は6.35×10e(+5)個/mLであった。
試験方法としては、本実施例の無害化液と従来法の無害化液のそれぞれに各サンプルを添加し、各サンプルの濃度が0.0050ppmとなるように調整した。その後、72時間放置し、混合溶液における各サンプルすなわち有害物質の濃度を測定した。ここで、濃度の測定方法としては、日本工業規格(JIS)で規定されているガスクロマト法を採用した。
図18によれば、いずれのサンプルにおいても、オゾンUFB含有液に接触させることによって、有害物質の含有濃度が低減していることが分かる。また、本実施例のT−UFB生成方法で生成したUFB含有液の方が、従来法で生成したUFB含有液よりも、無害化効果が高いことがわかる。
酸素原子3個から成るオゾンは、常温では無色で独特の刺激臭を有し、強い酸化力を持つ気体である。オゾンは分解された後は酸素ガスとして安定するため、分解に伴って新たな有害物質が生成される懸念が少ない。すなわち、オゾンガスは、難分解性の有害有機物と化学反応を起こし、低分子化し、無害の有機物に変化させるという優れた特性を有している。本実施例のT−UFB含有液を無害化液として用いた場合、従来のUFB含有液を用いた場合よりも、小サイズのオゾンUFBが多数存在するため、有機物質の結合基がオゾンと反応する機会が増し、無害化の効果が高くなると推定される。また、無害化液に超音波を付与することで、有機物質の結合基がオゾンと反応する頻度が更に増大し、無害化効果を更に向上させることができる。
以上説明したように、本実施例によれば、T−UFB生成方法によって生成されたオゾンUFB含有液を、有害な有機物質を無害化するための無害化液として有効に活用することができる。
(実施例4)
本実施例では、ガラス管内の汚染を除去するために、本実施形態のT−UFB含有液を洗浄液として利用する例について説明する。本実施例の洗浄液において、T−UFBに内包させる気体の種類に特に制限はない。T−UFBに内包させる気体としては、オゾンであってもいいが、窒素、酸素、二酸化炭素、水素、或いは大気など、液体に溶解できる気体であればどのような液体も使用できる。
以下、本発明者らが行った具体的な試験方法を説明する。本試験において、評価対象の汚れ成分として、以下の3種類の水溶液を用意した。
・2.5% w/v カゼインナトリウム水溶液 10 mL
・0.5% w/v タンニン酸水溶液 10 mL
・0.1% w/v メチレンブルー水溶液 1 mL
また、洗浄液としては、本実施例のT−UFB含有液のほか、従来法で作成したUFB含有液と水道水も比較例として用意した。なお、本実施例の洗浄液においては、試験の直前に、超音波ホーンを挿入し、超音波を150kHz、100Wで30秒間発振させておいた。
試験方法としては、まず、上記3種類の水溶液をビーカーにて混合し、スターラーで10分以上撹拌し、人工汚れ溶液とする。次に、人工汚れ溶液をビーカーから20μL取り出し、ガラス管の内側に塗布する。そして、人工汚れ溶液が塗布されたガラス管を、115℃に設定された定温乾燥機内で2時間乾燥させる。その後、ガラス管の片側から洗浄液を流入し、もう片側より浄化液を回収し、回収した浄化液に含まれるTOC(Total Organic Carbon)量を所定のTOC測定装置で計測した。そして、このような計測を、本実施形態のT−UFB含有液、従来法で作成したUFB含有液、及び水道水の3種類の洗浄液のそれぞれについて、流入時間を段階的に異ならせて行った。
図19は、上記試験の結果を示す図である。図において、縦軸はTOC量を示し、値が大きいほど汚れの回収率すなわち洗浄液の洗浄効果が高いことを意味する。図によれば、洗浄液に浸漬させたとき(0.0h浸漬)では差が表れないものの、洗浄液の流動を開始すると、使用する洗浄液によって洗浄効果に差が表れることが分かる。具体的には、水道水よりもUFB含有液の洗浄効果が高く、従来法によって生成したUFB含有液よりもT−UFB生成方法で生成したT−UFB含有液のほうが、洗浄効果が更に高いことが分かる。洗浄効果を発現するメカニズムとしては、100nm以下の超微小な気泡が基板(ガラスなど)と汚れ(付着物)との界面に浸透し、界面剥離を起こしていると推定される(所謂、リフトオフ効果)。
図20(a)〜(c)は、本実施例の洗浄液がガラス管に付着した汚れを除去する様子を模式的に示す図である。汚れ2003が付着したガラス管2001に、図中、左から右に洗浄液2002を流動させる様子を示している。図20(a)は、洗浄液の流入を開始した直後を示している。ガラス管2001には汚れ2003が付着しており、洗浄液2002には多数のUFB11が含まれている。図20(b)は、流動開始より所定の時間が経過した状態を示している。ガラス管2001と汚れ2003の界面にUFB11が入り込み、汚れ2003を浮かせている。図20(c)は、更に時間が経過した状態を示している。UFB11によって浮きあげられた汚れ2003は、洗浄液2002とともに流出し、ガラス管2001はきれいに洗浄されている。
本実施例の洗浄液は、従来法で生成したUFB含有液に比べて、UFBのサイズが小さく且つUFB濃度が高い。このため、本実施例の洗浄液を使用した場合には、従来法で生成したUFB含有液を使用した場合よりも、ガラス管2001と汚れ2003の界面に進入するUFB11の数が多く、汚れが浮き上げられやすいと考えられる。このことから、本実施例の洗浄液の方が従来法で作成したUFB含有液や水道水よりも、汚れのリフトオフ効果が高く、図19に示す結果が得られるものと想定される。
また、T−UFBに内包させる気体として、例えばオゾンのような滅菌ガスを使用すれば、ガラス管2001から剥離された汚れを、更に溶解したり不活性化したりすることができる。更に、使用する前の洗浄液に超音波を付与すれば、UFBの実質的な個数と分散性を高めることができ、汚れのリフトオフ効果すなわち洗浄効果を更に向上させることができる。
なお、以上ではUFB含有液をガラス管2001内で流動させることにより、ガラス管2001の内側にこびりついた汚れを除去する内容で説明したが、このような洗浄効果は無論ガラス管2001のみで得られるものではない。生成したUFB含有液を何らかの物体に接触させながら流動させることができれば、当該物体にこびりついた汚染物を物体の表面から剥がし洗浄することができる。
以上説明したように、本実施例によれば、T−UFB生成方法によって生成されたUFB含有液を、物体を洗浄するための洗浄液として有効に活用することができる。
[第2の実施形態]
図21は本実施形態で用いるUFB含有液の活用装置2000の概略構成図である。本実施形態の活用装置2000は、主に、液体供給部700、気体溶解部800、収容室900、ウルトラファインバブル生成部(UFB生成部)1000、及び浄化部600を含む。液体供給部700、気体溶解部800及びUFB生成部1000は、第1の実施形態で説明した、図1の前処理ユニット100、溶解ユニット200及びT−UFB生成ユニット300にそれぞれ対応する。各部は配管1006によって互いに接続され、配管1006の途中に配されたポンプ1002によって、液体Wが循環する。図21において、実線矢印は液体の流れを示し、破線矢印は気体の流れを示す。
液体供給部700は、液体貯留部701、ポンプ702、703、及び脱気部704を備えている。液体貯留部701に貯留された液体Wは、ポンプ702、703により、脱気部704を経由して、収容室900に送液される。脱気部704の内部には、気体が通過でき液体が通過できない膜が配備されている。ポンプ702、703の圧力によって気体のみが膜を通過することにより、気体と液体とが分離され、液体Wは収容室900に向かい、気体は外部に排出される。
気体溶解部800は、気体供給部804、前処理部801、合流部802、気液分離室803を備えている。気体供給部804は、所定の気体Gを収容するボンベであってもよいが、所定の気体Gを連続的に発生可能な装置であってもよい。
気体供給部804より供給された気体Gは、前処理部801によって放電等の処理がなされた後、合流部802において、収容室900から流出された液体Wと合流する。この際、気体Gの一部は液体Wに溶解する。合流した気体Gと液体Wは気液分離室803によって再び分離され、液体Wに溶解されなかった気体Gのみが外部に排出される。気体Gが溶解された液体Wは、その後ポンプ1002によってUFB生成部1000に送られる。気液分離室803の下流には、液体W中の気体Gの溶解度を検知するための溶解度センサ805が設けられている。
UFB生成部1000は、流入された液体W中にUFBを生成する。UFBの生成方式としては、図4〜図10を用いて説明したT−UFB生成方法を採用する。UFB生成部1000の上流にはフィルタ1001が配され、不純物やごみなどがUFB生成部1000に流入するのを防いでいる。不純物やごみなどを除去することにより、UFB生成部1000におけるUFBの生成効率を向上させることができる。UFB生成部1000で生成されたUFB含有液Wは、配管1006を通って収容室900に収容される。
収容室900は、液体供給部700から供給された液体Wと、気体溶解部800で所望の気体Gが溶解された液体Wと、UFB生成部1000でT−UFBが生成されたUFB含有液との混合液を収容する。
温度センサ905は、収容室900に収容されている液体の温度を検知する。液面センサ902は、収容室900の所定の高さに配置され、収容室900における液体Wの液面を検出する。UFB濃度センサ906は、収容室900に収容された液体WのUFB濃度を検出する。
温度調整部903は、収容室900に収容されている液体Wの温度を管理する。気体溶解部800で所望の気体Gを溶解させるとき、気体溶解部800に供給する液体Wの温度はなるべく低温であるほうが効率的である。
図21には示していないが、収容室900の内部には超音波ホーンを配し、収容されている液体に適宜振動を付与する。更に、収容室900には、液体Wの温度やUFBの分布を一様にするための攪拌手段を設けてもよい。
浄化部600は、主に、浄化容器601、流入管1003及び流出管1004を有している。浄化容器601には、有害な重金属を含有する浄化処理の対象となる液体が収容されている。UFB生成部1000によって新たなUFBが生成されたUBB含有液は、流入管1003を介して継続的に浄化容器601に供給される。一方、浄化容器601に収容されている液体は、その上澄み部分(沈殿物を含まない部分)が、流出管1004を介して継続的に流出され収容室900に回収される。
本実施形態の活用装置2000において、配管1006、ポンプ1002、フィルタ1001、収容室900、UFB生成部1000の接液部のように、浄化液となる液体Wと接触する部材については、耐腐食性の強い材料で形成されていることが好ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)などのフッ素系樹脂、SUS316Lなどの金属やその他の無機材料が好適に使用可能である。
浄化容器601においては、浮遊する重金属陽イオンとUFBとの間で、図17を用いて説明した現象が起こる。すなわち、浮遊する重金属陽イオンは、UFBに引き付けられ、UFBの表面に付随し、UFB1とともに沈降する。この際、重金属陽イオンの沈降に伴ってUFB11も消費されるが、本実施形態の活用装置2000では、UFB生成部1000で生成された新たなUFB11が、流入管1003を介して継続的に供給される。また、収容室900においては、収容されている液体に適宜振動が付与されることで上述したように複数のUFBを含む凝集体が複数のUFBに分散される。このため、浄化容器601においては、分散性の高い多数のUFBが次々に供給され、残存する重金属陽イオンは次々と沈降する。そして、所定期間液体を循環させた後、容器内の沈殿物を除去するあるいは容器内の上澄み液を回収することにより、浄化された溶液を取得することができる。
なお、本実施形態で説明した浄化部600は、UFB含有液を利用可能な他の機能を有するユニットに変更することもできる。例えば、気体溶解部800で溶解させる気体Gを滅菌ガスとし、浄化容器601に収容する液体を細菌やカビを含有する溶液とすれば、図21に示す活用装置2000を、除菌又は滅菌装置とすることができる。この場合、分散性の高い多数のUFBが容器600内に継続的に供給されることにより、容器600内に残存する細菌やカビは、次々と不活性化され溶解されることになる。
また、気体溶解部800で溶解させる気体Gをオゾンガスとし、容器600に収容する液体を有害な有機物を含有する溶液とすれば、図21に示す活用装置2000を、有害な有機物の無害化装置とすることができる。この場合、分散性の高い多数のオゾンUFB11が容器600内に継続的に供給されることにより、容器内に残存する有害な有機物は次々と低分子化され、無害化されることになる。
更に、ウルトラファインバブル含有液が流動する容器600内に汚れた物体を収容すれば、図21に示す活用装置を、物体の洗浄装置とすることができる。この場合、分散性の高い多数のUFBが容器600内に継続的に供給されることにより、物体にこびりついた汚染物を物体の表面から剥がし、浮遊させたり沈降させたりすることができる。この際、気体溶解部800で溶解させる気体Gをオゾンガスのような滅菌ガスとすれば、剥がした汚染物を無害化したり、不活性化したりすることもできる。
以上説明したように本実施形態によれば、気体溶解部800、UFB生成部1000、及び浄化部600(又は活用部)の間で液体を循環させることにより、本実施形態の活用装置2000によれば、高濃度のUFBを有効に活用することができる。
10 発熱素子
11 ウルトラファインバブル(UFB)
11G 凝集体

Claims (25)

  1. 発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程と
    を有することを特徴とするウルトラファインバブル含有液の製造方法。
  2. 前記ウルトラファインバブル生成工程の前に、前記液体に所定の気体を溶解させる工程を更に有することを特徴とする請求項1に記載のウルトラファインバブル含有液の製造方法。
  3. 前記所定の気体は酸素、オゾン、窒素、二酸化炭素、酸化エチレンおよび大気の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載のウルトラファインバブル含有液の製造方法。
  4. 発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることによって生成された複数のウルトラファインバブルを含む凝集体が前記液体中を浮遊すること特徴とするウルトラファインバブル含有液。
  5. 前記ウルトラファインバブルは、直径が100nm以下で、±0〜−30mVのゼータ電位を有することを特徴とする請求項4に記載のウルトラファインバブル含有液。
  6. 前記凝集体は、−60〜−100mVのゼータ電位を有することを特徴とする請求項5に記載のウルトラファインバブル含有液。
  7. 前記凝集体は、100〜200nmの直径を有することを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載のウルトラファインバブル含有液。
  8. 前記ウルトラファインバブルは、酸素、オゾン、窒素、二酸化炭素、酸化エチレンおよび大気の少なくとも1つを内包していることを特徴とする請求項4から7のいずれか1項に記載のウルトラファインバブル含有液。
  9. 液体に滅菌ガスを溶解させる溶解工程と、
    発熱素子を発熱させて前記液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程と、
    前記分散工程によって得られたウルトラファインバブル含有液を、細菌又はカビに接触させることにより、前記細菌又はカビを不活性化させる除菌工程と
    を有することを特徴とするウルトラファインバブルの活用方法。
  10. 前記滅菌ガスは、オゾン、窒素、二酸化炭素、酸化エチレンの少なくとも1つのガスを含むことを特徴とする請求項9に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  11. 発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程と、
    前記分散工程によって得られたウルトラファインバブル含有液を、有害な重金属の含有液に接触させることにより、前記含有液を無害化させる浄化工程と
    を有することを特徴とするウルトラファインバブルの活用方法。
  12. 前記ウルトラファインバブルは±0〜−30mVのゼータ電位を有し、前記有害な重金属は前記含有液で陽イオンとなっていることを特徴とする請求項11に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  13. 前記有害な重金属は、シアン、鉛、六価クロム、ヒ素、フッ素のうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項11または12に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  14. 液体にオゾンガスを溶解させる溶解工程と、
    発熱素子を発熱させて前記液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程と、
    前記分散工程によって得られたウルトラファインバブル含有液を、有害な有機物に接触させることにより、前記オゾンガスの作用により前記有害な有機物を無害化させる工程と
    を有することを特徴とするウルトラファインバブルの活用方法。
  15. 前記有害な有機物は、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、シス−1,2−ジクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、シス−1,3−ジクロロプレペン、トリ−1,3−ジクロロプレペン、ベンゼン、クロロエチレン、1,4−ジオキサンのうち、少なくとも1つであることを特徴とする請求項14に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  16. 発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成するウルトラファインバブル生成工程と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散工程と、
    前記分散工程によって得られたウルトラファインバブル含有液を、物体に接触させながら流動させることにより、前記物体を洗浄する洗浄工程と
    を有することを特徴とするウルトラファインバブルの活用方法。
  17. 前記物体は管であり、前記洗浄工程において、前記ウルトラファインバブル含有液は前記管の内側を流動することを特徴とする請求項16に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  18. 前記凝集体は、安定状態において、100〜200nmの直径を有することを特徴とする請求項9から17のいずれか1項に記載のウルトラファインバブルの活用方法。
  19. 発熱素子を発熱させて液体と前記発熱素子の界面に膜沸騰を生じさせることにより、前記液体中にウルトラファインバブルを生成させるウルトラファインバブル生成手段と、
    2つ以上の前記ウルトラファインバブルを含む凝集体が浮遊する前記液体に振動を与えることにより、前記凝集体を複数のウルトラファインバブルに分散させる分散手段と、
    前記ウルトラファインバブルを含むウルトラファインバブル含有液を用いて所定の処理を行う処理手段と、
    前記ウルトラファインバブル生成手段から前記処理手段に液体を供給する供給手段と
    を備えることを特徴とするウルトラファインバブルの活用装置。
  20. 前記処理手段は、ウルトラファインバブル含有液を、細菌又はカビに接触させることにより、前記細菌又はカビを不活性化させることを特徴とする請求項19に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
  21. 前記処理手段は、ウルトラファインバブル含有液を、有害な重金属の含有液に接触させることにより、前記含有液を無害化させることを特徴とする請求項19に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
  22. 前記処理手段は、ウルトラファインバブル含有液を、有害な有機物に接触させることにより、前記有害な有機物を無害化させることを特徴とする請求項19に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
  23. 前記処理手段は、前記ウルトラファインバブル含有液を、物体に接触させながら流動させることにより、前記物体を洗浄することを特徴とする請求項19に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
  24. 前記分散手段によって、前記処理手段が前記所定の処理を行う前に前記ウルトラファインバブル含有液に振動を与えることを特徴とする請求項19から23のいずれか1項に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
  25. 前記ウルトラファインバブル生成手段が前記ウルトラファインバブルを生成させる前の液体に、所定の気体を溶解させる手段を更に備えることを特徴とする請求項19から24のいずれか1項に記載のウルトラファインバブルの活用装置。
JP2020178854A 2019-10-31 2020-10-26 ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置 Withdrawn JP2021074713A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2020/040939 WO2021085629A1 (ja) 2019-10-31 2020-10-30 ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置
EP20880469.0A EP4035764A1 (en) 2019-10-31 2020-10-30 Method for producing ultra-fine bubble-containing liquid, ultra-fine bubble-containing liquid, method for utilizing ultra-fine bubbles, and device for utilizing ultra-fine bubbles
CN202080076218.9A CN114641343A (zh) 2019-10-31 2020-10-30 含有超细气泡的液体的制造方法、含有超细气泡的液体、利用超细气泡的方法以及利用超细气泡的装置
US17/726,237 US20220241737A1 (en) 2019-10-31 2022-04-21 Method for producing ultra-fine bubble-containing liquid, ultra-fine bubble-containing liquid, method for utilizing ultra-fine bubbles, and device for utilizing ultra-fine bubbles

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019199138 2019-10-31
JP2019199138 2019-10-31

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021074713A true JP2021074713A (ja) 2021-05-20
JP2021074713A5 JP2021074713A5 (ja) 2023-10-13

Family

ID=75897251

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020178854A Withdrawn JP2021074713A (ja) 2019-10-31 2020-10-26 ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021074713A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022215489A1 (ja) * 2021-04-05 2022-10-13 キヤノン株式会社 オゾン含有ウルトラファインバブル液の生成装置およびオゾン含有ウルトラファインバブル液の生成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022215489A1 (ja) * 2021-04-05 2022-10-13 キヤノン株式会社 オゾン含有ウルトラファインバブル液の生成装置およびオゾン含有ウルトラファインバブル液の生成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7282548B2 (ja) ウルトラファインバブル生成方法、およびウルトラファインバブル生成装置
JP7480392B2 (ja) ウルトラファインバブル含有液の製造装置
JP7277176B2 (ja) ウルトラファインバブル生成方法、およびウルトラファインバブル生成装置
CN111617654B (zh) 微小气泡产生设备、微小气泡产生方法和含微小气泡液体
WO2021085629A1 (ja) ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置
JP7278801B2 (ja) ウルトラファインバブル生成装置、及びウルトラファインバブルの製造方法
JP7277177B2 (ja) ウルトラファインバブル生成装置及びウルトラファインバブル生成方法
JP7446844B2 (ja) ウルトラファインバブル生成装置
CN111617651A (zh) 超精细气泡生成方法、超精细气泡生成装置和含有超精细气泡的液体
JP2021074713A (ja) ウルトラファインバブル含有液の製造方法、ウルトラファインバブル含有液、ウルトラファインバブルの活用方法、及びウルトラファインバブルの活用装置
JP2020142232A (ja) ウルトラファインバブル生成方法、ウルトラファインバブル生成装置、およびウルトラファインバブル含有液
JP2021126601A (ja) Ufb含有液作製装置、及びufb含有液作製方法
JP2021069984A (ja) ウルトラファインバブル生成装置および素子基板の製造方法
US20220323917A1 (en) Manufacturing apparatus for solidified matter of ultra-fine bubble-containing liquid, and solidified matter of ultra-fine bubble-containing liquid
JP2021137796A (ja) ウルトラファインバブル含有液の製造装置、製造方法、およびウルトラファインバブル含有液
JP2021073989A (ja) 細胞の培養方法、培養液の製造方法、培養液及び培養装置
JP2021074709A (ja) ウルトラファインバブル含有液製造装置及びウルトラファインバブル含有液製造方法
JP2021126647A (ja) ウルトラファインバブル生成装置及びウルトラファインバブル生成ヘッド
WO2021085637A1 (ja) 細胞の培養方法、培養液の製造方法、培養液及び培養装置
US20220288542A1 (en) Manufacturing apparatus of ultra fine bubble-contained liquid
WO2022215489A1 (ja) オゾン含有ウルトラファインバブル液の生成装置およびオゾン含有ウルトラファインバブル液の生成方法
JP2022159989A (ja) オゾン含有ウルトラファインバブル液の生成装置およびオゾン含有ウルトラファインバブル液の生成方法
JP2023074173A (ja) オゾン溶解液の製造方法および活用方法
JP2022163584A (ja) ウルトラファインバブル含有液製造装置
CN115193279A (zh) 含超细气泡液体产生装置及方法和含超细气泡液体

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231004

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20231004

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20240502