JP2021074018A - プラグフローチューブ型バイオリアクター、それを含むシステム、およびウイルスの調製のための方法 - Google Patents

プラグフローチューブ型バイオリアクター、それを含むシステム、およびウイルスの調製のための方法 Download PDF

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Abstract

【課題】真核細胞の培養、および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合したバイオリアクターを提供する。【解決手段】少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備え、入口がチューブの第1端に存在し、出口がチューブの第2端に存在し、チューブの長さー対ー直径の比が少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に少なくとも50000:1であるインテグラルチューブまたはマルチパートチューブを有する、プラグフローチューブ型バイオリアクターとする。【選択図】図2

Description

本発明は、第1側面において、真核細胞の培養および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合した、インテグラル(integral)チューブまたはマルチパート(multi-part)チューブを有するプラグフローチューブ型バイオリアクター(plug flow tubular bioreactor)に関する。さらなる側面において、本発明は、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターを含むプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムに関する。さらに、本発明は、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターまたはシステムを用いて、ウイルス粒子、ベクター、細胞、または有毒分子を含めた他の分子を調製するための方法に関する。最終的に、本発明は、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子を調製するための、プラグフローチューブ型バイオリアクターの使用に関する。
細胞培養由来のインフルエンザワクチン製造のための現在の工業的方法は、大部分が、バッチ式で操作される撹拌槽型バイオリアクター(stirred tank bioreactor)(STR)
を用いて実施される。この操作様式では、ウイルス産生は2相法で行なわれる。第1相では、動物細胞を容器に播種し、高濃度まで増殖させる。目標とする細胞濃度に達した時点で、消費された培地を除去し、細胞を適切な緩衝液系、たとえばリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で数回洗浄する。その後、新鮮な培地を添加し、細胞に規定の感染多重度(multiplicity of infection)(MOI)のウイルスを感染させる。ウイルスは細胞を消費して複製するので連続培養はできないが、ウイルス粒子を含有する培養ブロスが予定時間後にバイオリアクターから収穫される。バッチ式で操作される現在の技術水準の方法には、シングルユース(単回使用)(single-use)法、たとえば一般に1000リットルを超えないウェーブバイオリアクター(wave bioreactor)および充填床バイオリアクター(packed bed
bioreactor)も含まれる。
培養およびウイルス産生のためのもうひとつの可能性は、連続法とバッチ操作を組み合わせた潅流型バイオリアクター(perfusion bioreactor)システムである。これらのシステムは、最近の研究および開発試験においてバッチ式バイオリアクターと比較してより高い効率でのウイルス調製用としてに記載されている。適切なシステムの総説がTapia and Vazquez et al, Appl. Microbiol Biotechnol 2016, 100:2121-2132によって最近提示された。この文献は、バイオリアクターを高い細胞密度および連続多段階培養について鑑定し、プロセス強化および細胞培養ベースのウイルスワクチン製造のための選択肢について考察している。
そこに考察されている潅流型バイオリアクターシステムにおいては、細胞を容器内に維持した状態で廃棄培地を除去する細胞保持システムの補助によって、細胞をバッチ式と比較してより高い細胞濃度にまで増殖させる。目標とする細胞濃度に達すると、感染直前に細胞を緩衝液、たとえばPBSおよび/または新鮮な培地で洗浄する。感染は規定のMOIで実施され、ウイルスをそのシステム内で増殖させ、こうしてより高いウイルス濃度が得られる。細胞保持システムの例には、Tapia and Vazquez et al.に記載される交互タンジェンシャルフローフィルトレーション(alternating tangential flow filtration)(ATF)、ならびにタンジェンシャルフローフィルトレーション(tangential flow filtration)(TFF)、音響フィルター(acoustic filter)、および中空繊維バイオリアクター(hollow fiber bioreactor)が含まれる。現在の技術水準の詳細な分析は、Tapia and Vazquez et al(前記を参照)に提示されている。
もうひとつの方法は、2(またはより多い)カスケードの撹拌槽型バイオリアクター(STR)を用いる連続法である。このシステムでは、細胞増殖とウイルス増殖が別の容器内で行なわれる。すなわち、連続方式で操作される2−STRカスケードシステムの第1容器においては、トランスフェクションすべき細胞を連続的に増殖させ、その細胞の一部を連続的に第2容器へ移し、そこでウイルス感染、ならびに感染した細胞およびウイルスの増殖が行なわれる。ウイルス増殖バイオリアクターは連続的に収穫される。しかし、このタイプの“連続的”バイオリアクター製造法は、経時的な目的外の抗原変動のリスク、およびウイルス集団における欠陥干渉粒子(defective interfering particle)(DIP)の存在という点からみて、大きな欠点をもつ。すなわち、DIPがバイオリアクター内に蓄積してウイルスレベルの変動を引き起こし、結果的に低い製造収率となる可能性がある。この作用はフォン・マグヌス作用(von Magnus effect)または継代作用(passage effect)としても知られている。2段階撹拌槽型バイオリアクター法は既にWO 89/08701に、ウイルスおよびウイルス抗原を調製するための方法およびデバイスに関して記載されている。Frensing and Heldt et al. PLoS ONE 2013 8(9):e72288により記載された従来技術は、インフルエンザウイルスが周期的なDIP蓄積を示し、おおよそ2.0〜0.8 log10(HA単位/100μL)の数値間で変動するヘマグルチニンウイルス力価(HA力価)を伴なうことを確認した。
Tapia and Vazquez et al.において確認されたように、多段階撹拌槽型バイオリアクターシステムを用いる連続法はウイルスのバッチ式製造に対する興味深い選択肢である。しかし、連続法の生産性はDNAおよびRNAウイルスの集団におけるDIPの蓄積によって明らかに制限され、よって、これらのDIPの存在は生成物力価を有意に低減し、よって製造プロセスに強い影響を及ぼす可能性がある。特に、カスケードの容器数が増加すればDIPの存在の影響は増強されると思われる。すなわち、2段階撹拌槽型バイオリアクターシステムはむしろ多段階撹拌槽型バイオリアクターシステムに匹敵すると考えられ、よってウイルスワクチン製造プロセスを強化するための最良の選択肢であると思われる。しかし、3以上のSTRの連続使用を伴なう多段階STRシステムは、操作の複雑さのためプロセス損失のリスクが増大するので大規模ワクチン製造には受入れられないであろう。
先に、Hu, Y.C. et al., Cytotechnology, 1997, 24, 143-152は、組換えタンパク質の製造のために昆虫細胞に組換えバキュロウイルスを感染させるためのチューブ型シーケンシャルフローバイオリアクター(tubular sequential-flow bioreactor)を確定した。このシステムにおいて、昆虫細胞とバキュロウイルスをチューブにポンピングし、感染した細胞を採集し、PBSで洗浄し、感染動態試験のために細胞培養フラスコ(T−フラスコ)へ移した。それらの結果は、感染時間分布がチューブ内での感染によって増強される可能性があることを示唆した。それにもかかわらず、過度の細胞死およびチューブの入口における沈降が問題であり、操作を制限した。同様に、システムがチューブ内での組換えタンパク質の産生を持続させる能力、および長い操作時間のための安定操作などの問題は未解決のままである。
WO 89/08701
Tapia and Vazquez et al, Appl. Microbiol Biotechnol2016, 100:2121-2132 Frensing and Heldtet al. PLoS ONE 2013 8(9):e72288 Hu, Y.C. et al., Cytotechnology, 1997, 24, 143-152
よって、本発明の目的は、これらの細胞の培養に負の影響を及ぼすウイルス粒子、ベクターおよび他の分子の連続生産を可能にするバイオリアクターおよびバイオリアクターシステムを提供することである。
本発明の他の目的は、ウイルス粒子、ベクター、および他の分子、特に有毒分子を産生するための、当技術分野における欠点を克服する方法を提供することである。
第1側面において、本発明は、真核細胞の培養、および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合した、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備え、入口がチューブの第1端に存在し、出口がチューブの第2端に存在し、チューブの長さ−対−直径の比が少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に少なくとも50000:1であるインテグラルチューブまたはマルチパートチューブを有する、プラグフローチューブ型バイオリアクターに関する。すなわち、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターは、ウイルス粒子、ならびにベクター、および他の点で培養細胞に負の影響を及ぼす有毒分子を含めた他の分子を連続的に産生することができる。
他の側面において、本発明は、下記のものを含むプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムに関する:プラグフローチューブ型バイオリアクター、たとえば本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクター;ならびにi)真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にするか、あるいはii)有毒分子の発現の誘導または活性化を可能にする手段のためのモジュール;チューブ型バイオリアクター内で培養され、i)感染、ウイルストランスダクションおよび/またはトランスフェクションされ、および/またはii)有毒分子の発現のために誘導または活性化される真核細胞を保持するためのモジュール;i)および/またはii)の手段と真核細胞を混合するためのモジュール;ならびにチューブ型バイオリアクターを通る混合物のプラグフローを可能にするための少なくとも1つのポンプ。
他の側面において、本発明は、感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションおよび/または誘導した細胞を、プラグフローチューブ型リアクター内で、全ウイルス、ウイルスベクターを含めたベクター、及び有毒分子を含めた分子の産生を可能にするのに十分な時間培養することを含む、真核細胞の培養により、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞および有毒分子を含めた他の分子を調製するための方法に関する。
最終的に、本発明は、ウイルス粒子、ベクター、および他の分子、特に細胞培養に負の影響を及ぼす分子を含めた他の分子を調製するための、本発明の方法またはプラグフローチューブ型バイオリアクターおよび/またはプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムの使用に関する。
図1は、先行技術システムの模式図である。すなわち、図1Aは左側にバッチ式バイオリアクター、右側に経時的な細胞濃度を示すプロットおよび感染時点破線を表わす。図1Bには、細胞保持システムを備えた潅流型バイオリアクターを、経時濃度のプロットと共に示す。図1Cは、連続2段階撹拌槽型バイオリアクター、ならびにウイルス増殖バイオリアクターの経時濃度である。 図2は、本発明によるプラグフロー連続バイオリアクターシステムの一部としての、コイル状プラグフローチューブ型バイオリアクターを示す。 図3は、本発明によるバイオリアクターのインフルエンザHA力価を示す。A)チューブの出口で得られたウイルス力価。 図3は、本発明によるバイオリアクターのインフルエンザHA力価を示す。B)ウイルスストック(菱形)および非感染細胞(四角)を含有する細胞バイオリアクターのHA力価。
第1態様において、本発明は、真核細胞の培養、および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合した、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備え、入口がチューブの第1端に存在し、出口がチューブの第2端に存在し、チューブの長さ−対−直径の比が少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に少なくとも50000:1であるインテグラルチューブまたはマルチパートチューブを有する、プラグフローチューブ型バイオリアクターに関する。
すなわち、本発明者らは、チューブの長さ−対−直径の比が少なくとも5000:1のプラグフローチューブ型バイオリアクターを提供することにより、希望するウイルス粒子、ベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子の産生を可能にするのに十分な期間、真核細胞を感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションさせることが可能であることを認識した。チューブ状デザインであるため、逆混合が起きる可能性を無視でき、よって、連続製造のDIP蓄積その他の欠点が避けられる。さらに、後代ウイルスにおける継代数延長による希望しない抗原性および変異原性の変動が最小限に抑えられる。すなわち、以下に記載する連続製造のための新規なバイオリアクターおよびバイオリアクターシステムにより、希望しない抗原性変動の蓄積が避けられ、フォン・マグヌス作用が制限される。このバイオリアクターを用いると、実質上、経時的に同一品質のウイルス収穫物を提供できる。
本明細書中で用いる用語“感染”は、病原体が宿主細胞に侵入することを表わす。これらの病原体は特にウイルスであるが、ウイロイド、プリオン、細菌も含むことができる。
用語“トランスフェクション”は、意図的に核酸を細胞に導入するプロセスを表わす。
用語“ウイルストランスダクション”は、ウイルス仲介による核酸伝達を表わす。
バイオリアクターを形成するチューブの長さとチューブの直径の比は、少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に50000:1である。複数の態様に、90000:1以上、たとえば125000:1、たとえば150000:1、たとえば175000:1、たとえば250000:1、およびたとえば300000:1以上の比が含まれる。
一般に、チューブはコイル状チューブ型バイオリアクターとして構築される。ある態様において、このコイル状チューブ型バイオリアクターまたはバイオリアクターは一般に、比重を利用するために骨組み内に垂直位置に支持され、それによれば入口は管の上部に、出口は底部に存在する。
チューブは、環形のコイル状バイオリアクターとして、またレムニスケート形の(lemniscate-shaped)コイル状チューブ構造として構築することができる。レムニスケート形は放射拡散を改善すると提唱されている。
さらに、本明細書中で用いる用語“ウイルス”は、そうではないことが確認されない限り、ウイルス粒子、ウイルスベクターおよびウイルス様粒子(virus-like particle)(V
LP)ならびにウイルスタンパク質を表わす。一般に、ウイルスは、細胞内で増殖し、培養上清中に存在する、および/またはバイオリアクターの出口にある宿主細胞の細胞内に存在する、ウイルス粒子である。
用語“ウイルス様粒子”は、ウイルスに類似するけれどもそれらはウイルス遺伝物質を含有しないので非感染性である粒子を表わす。ウイルス構造タンパク質、たとえばエンベロープカプセルタンパク質の発現は、ウイルス様粒子の自己組織化をもたらすことができる。ウイルスベクターとしてのウイルスは遺伝子療法の焦点でもある。
ウイルス粒子は、不活性化されていない限り感染性である全ウイルスを表わす。
用語“ウイルス組成物”は、ウイルス粒子、またはウイルス様粒子の組成物、または2種類以上の異なる全ウイルス粒子の混合物、または全ウイルス粒子とウイルス様粒子の混合物を表わすことができる。この組成物は、ウイルスタンパク質と非−ウイルスタンパク質の組成物であってもよい。ある態様において、ウイルス粒子はさらにワクチンの製造または他の医療用途に用いられる。たとえば遺伝子療法に適した、またはワクチン接種に有用なベクター、特にウイルスベクターについても、同じことが当てはまる。適切なウイルス粒子、VLPなどは、インフルエンザウイルス、もしくは黄熱病ウイルス、もしくはヒトパピローマウイルス、もしくはワクシニアウイルス、もしくはアデノウイルス、もしくはバキュロウイルス、もしくは肝炎ウイルス、もしくはレンチウイルス、もしくはポリオウイルス、もしくは狂犬病ウイルス、もしくはロタウイルス、もしくは風疹ウイルス、またはその粒子もしくはフラグメントであってもよい。
ウイルス粒子またはVLPを含む、特にワクシニアウイルスおよびインフルエンザウイルスである生成ウイルスは、ワクチンの製造に有用である。
適切なウイルスの他の例には下記のものが含まれる:黄熱病、デング熱ウイルス、チクングニアウイルス(chikungunya virus)、ポリオウイルス、ヒトパピローマウイルス、ア
デノウイルス、バキュロウイルス、フラビウイルス、肝炎ウイルス、単純ヘルペスウイルス、日本脳炎ウイルス、レンチウイルス、麻疹ウイルス、流行性耳下腺炎ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、ロタウイルス、風疹ウイルス、セムリキ森林熱ウイルス(semliki forest virus)、ならびに適用できる場合には対応するウイルス様のVLPであるヒトパピローマウイルスVLPおよびインフルエンザVLP。
本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターは、チューブ型バイオリアクターのチューブに沿って追加の入口および出口をもつことができる。それらの入口および出口は、特に空気および/または栄養素および/または培地を供給するためのものである。それらの入口および出口はマルチパートチューブ型バイオリアクターの中空繊維セクションと連結していてもよい。
例に記載する原型は、インフルエンザウイルスを産生し、19および21時間の滞留時間(RT)で操作された。このシステムをたとえば感染動態試験のために改変してRTを数時間に短縮できる(すなわち、ポンピング速度を高めるか、あるいはチューブの長さを短縮することによる)。インフルエンザより遅い速度で複製し、したがってチューブ内でのより長い滞留時間を必要とするウイルスの産生を可能にするために、RTを延長することによりシステムを改変することもできる(すなわち、ポンピング速度を低下させるか、あるいはチューブの長さを延長することによる)。ウイルス粒子の感染および産生または希望する分子の発現を可能にするのに適したRTは当業者に周知である。
他の態様において、本発明のプラグフローチューブ型バイオリアクターのチューブは、
少なくとも一部は中空繊維である。チューブ自体はシリコーンベース材料製であってもよい。他の態様は、多孔質中空繊維を含み、あるいはチューブは大部分が中空繊維とは異なる材料、たとえばシリコーンベースのチューブ材料で作成され、中空繊維がチューブの特定の地点で接続しており、これらの地点で気体および液体の交換が可能である。さらに、中空繊維は気体および液体の交換が可能であるように多孔質であってもよい。中空繊維は、たとえば液体の交換のために親水性材料で作成されてもよく、あるいはたとえば気体の交換のために疎水性材料で作成されてもよい。
希望する目的に適したチューブ材料は当業者に周知である。
他の態様において、プラグフローチューブ型バイオリアクターはシングルユースに適合する。すなわち、バイオリアクターはシングルユース用に設計され、たとえばシングルユースバイオリアクターを種々の化合物などの導入に適した手段、たとえば供給ラインおよび排出ラインと接続するのに適したポートを含む。たとえば、シングルユースバイオリアクターを本発明による後記のシステムに組み込むことができる。シングルユースバイオリアクターは、ワクシニアウイルスなどの感染性ウイルスを含めたウイルスを増殖させる際に特に適切である。
さらなる態様において、本発明は、バイオリアクターの入口を、細胞、および場合によりその細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションのための手段(それにより活性化分子または誘導分子によって細胞を場合により活性化して、希望する成分を発現させることができる)を導入する供給ラインに接続するための、少なくとも1つの導入ポートをさらに含む、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターに関する。プラグフローチューブ型バイオリアクターは、バイオリアクターの出口を排出ラインと接続するための少なくとも1つの排出ポートをも含むことができる。
さらに、本発明は、下記のものを含むプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムを提供する:プラグフローチューブ型バイオリアクター、たとえば本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクター;i)真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にするか、あるいはii)分子、特に有毒分子の発現の活性化の誘導を可能にする手段のためのモジュール;チューブ型バイオリアクター内で培養され、i)感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションされ、および/またはii)有毒分子を含めた分子の発現のために誘導または活性化される真核細胞を保持するためのモジュール;i)および/またはii)の手段を真核細胞に混合するためのモジュール;チューブ型バイオリアクターを通る混合物のプラグフローを可能にするための少なくとも1つのポンプ。
すなわち、本発明によるシステムは、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターのほかに、図2に例示する追加モジュールを含む。それらの追加モジュールには、真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にする成分を備えた手段、たとえば容器または他のタイプのストックが含まれる。あるいは、そのモジュールは有毒分子を含めた分子の発現の誘導または活性化を可能にする手段のためのモジュール、たとえばその容器またはストックである。真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にするそれらの手段は当業者に知られている手段であり、感染性ウイルス、たとえば前記に定めたウイルスを含む。ウイルストランスダクションは当技術分野で知られている適切なウイルスベクターにより行なうことができる。トランスフェクションは、意図的に核酸を細胞に導入するプロセスである。それを細胞に導入するのに適した手段、たとえば化学ベースのトランスフェクション、またはエレクトロポレーションもしくは粒子ベースの方法、たとえば遺伝子銃またはナノ粒子などを含めた非−化学ベースの方法が当業者に周知である。
たとえば、それらの手段のためのモジュールは、それらの手段のストックを適宜収容する容器または他のタイプのリザーバーである。必要であればこれらの手段を冷却してもよい。
さらに、プラグフローチューブ型バイオリアクターシステムは、真核細胞を保持するためのモジュールを含む。すなわち、そのモジュールは真核細胞の培養を可能にする適切な容器、たとえば細胞バイオリアクターを含めたバイオリアクターであってもよい。これらの真核細胞は、供給ラインを介して本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターに供給される。一般に、細胞を保持するためのモジュールは真核細胞の培養を可能にする連続または半連続モードで操作されるバイオリアクターである。たとえば、細胞バイオリアクターは少なくとも、pH、酸素濃度を、および撹拌をも制御するための制御システムを備えている。
さらに、本発明によるシステムは、チューブ型バイオリアクターを通る、真核細胞と、真核細胞の感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションを可能にする手段または有毒分子を含めた分子の発現の誘導もしくは活性化を可能にする手段のためのモジュールから導入される第2成分との混合物のプラグフローを可能にするための、少なくとも1つのポンプを含む。
もちろん、さらなるポンプが存在してもよい。たとえば図2に示すように、たとえばチューブ型バイオリアクターに存在する追加の入口を通してシステムに空気または酸素を導入するための、あるいは追加成分を導入するための、追加のポンプを備えてもよい。
ある態様において、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムはさらに制御モジュールを含むことができる。その制御モジュールは、少なくともプラグフローチューブ型バイオリアクターを通る細胞とそれらの手段との混合物の流れを制御するように設計することができる。さらに、制御モジュールは、チューブ型バイオリアクターの温度、ならびにさらにチューブ型バイオリアクターを通って流れる混合物の酸素および/またはpHを、適宜制御することができる。一般にその制御モジュールはシステムに存在する適切なセンサーと接続して、希望するパラメーターを測定することができる。
真核細胞を保持するための手段内に存在する培地およびプラグフローチューブ型バイオリアクターを通って流れる培地の酸素濃度を制御することが有利な可能性がある。
さらに、このシステムは、チューブ型バイオリアクターのための、および細胞バイオリアクターなどを含めたそのシステムの他の構成要素のための、温度制御システムを含む。たとえば、温度制御システムはバイオリアクター内の温度を10〜40℃の範囲、たとえばヒト細胞については37℃で調節する。あるいは、チューブを温度および空気組成の制御のためのインキュベーター内部に設置することができる。インキュベーターは当技術分野で知られている。
さらなる態様は、さらに、空気、栄養素、pH調整成分、産生誘導剤のうち少なくとも1つを導入するための手段、またはチューブの下流セクションから生じる再循環流を供給ラインもしくはチューブの上部へ導入するための手段を含む、プラグフローチューブ型バイオリアクターシステムに関する。
前記に述べたように、それらの手段は成分を供給ラインに適宜導入するためのポンプを含むことができる。一般に、それらを供給ラインに適宜導入できるためのバルブが存在する。
さらに、プラグフローチューブ型バイオリアクターシステムは、培地ストックリザーバ
ー、および/または培地ストックを細胞バイオリアクターまたはコイル状チューブ型バイオリアクターへ導入するための少なくとも1つのさらなるポンプを含む。あるいは、またはさらに、このシステムは、空気、栄養素、培地、pH調整成分などのためのリザーバーを含む。
他の態様において、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムは、プラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する際の、細胞、およびi)感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションするための手段、またはii)有毒分子を含めた分子の発現の誘導もしくは活性化を可能にする手段を含有する培地の少なくともpHおよび/または酸素を制御するための手段、たとえばセンサーを含み、場合によりさらに、プラグフローチューブ型バイオリアクター内のpHおよび酸素濃度を測定するための手段、たとえばセンサーを含む。
センサーを含めて、本発明によるシステムに有用である適切な手段は当業者に周知である。
それらの手段には、当技術分野で知られている、プラスミドDNAもしくはsiRNAを含めた遺伝子材料、またはタンパク質、および活性化剤もしくは誘導剤、たとえばIPTG、または分子、特にタンパク質の発現のための活性化剤もしくは誘導剤が含まれる。
さらなる側面において、本発明は、感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションおよび/または誘導した細胞を、プラグフローチューブ型リアクター内で、全ウイルスまたはウイルスベクターを含めたベクターおよび有毒分子を含めた分子の産生を可能にするのに十分な時間培養することを含む真核細胞の培養により、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子を調製するための方法に関する。
本発明による方法は、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子を、真核細胞の培養により連続調製するために特に有用である。
本方法は、ワクチンなどに使用するための感染性ウイルス粒子を調製するのに特に有用である。特に、本方法は現在の技術の問題、すなわち経時的なDIPの蓄積および希望しない抗原性変異を克服する。すなわち、本発明による方法では規定した継代数のウイルスストックについて感染が行なわれるので、希望しない抗原性変異およびフォン・マグヌス作用のリスクが避けられ、細胞の感染および増殖が起きる帯域におけるDIPおよび後代ウイルスの保持も蓄積もない。
実際には、理想的なプラグフローは、チューブ内で放射拡散が優位であることおよびバックミキシングが無いことを特徴とする。したがって、本発明によるシステムにおいては、細胞はチューブの入口でウイルスストックにより、または少なくともその後の時点で隣接細胞が放出する後代ウイルスにより感染する可能性があるにすぎない。バックミキシングが実質的に存在しないことからみて、連続培養のための先行技術に記載された欠点は避けられる。
有毒分子の調製についても同じことが言える。先行技術によれば連続培養に際して有毒分子が蓄積するが、本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターではバックミキシングが実質的に存在しないため、また放射拡散が優位であるため、有毒分子がそれの毒性を現わすのは、有毒分子を発現するあらゆる細胞において後の時点でチューブ型リアクターの終端においてであるにすぎない。
よって、本発明による方法は、ウイルスならびに産生される後代ウイルスおよびベクターにおける変動のリスクを低減し、かつ希望する生成物の産生および上清中へのそれの放出における負の影響をいずれも避けることができる。
本発明による方法のある態様において、本方法は、真核細胞と感染性ウイルスをそれらを混合するための手段内で混合し、その後、その混合物をプラグフローチューブ型バイオリアクター内へ供給ラインを通して導入することを含む、全ウイルスの産生のためのものである。本方法は、ウイルス粒子、またはベクター、特にウイルスベクターの調製に特に適している。あるいは、本方法は、真核細胞をその細胞における有毒分子を含めた分子の発現を誘導または活性化するための誘導剤と混合し、またはそれで処理し、その後、その混合物をプラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する方法である。もちろん、誘導剤または活性化剤をチューブ型バイオリアクター内の細胞に、そのチューブ型バイオリアクターの種々の側に適宜存在する入口を通して、追加供給するかまたは代わりに供給してもよい。
さらに、本方法は、開始時に、および場合により細胞と、i)感染、もしくはウイルストランスダクション、もしくはトランスフェクションのための手段、またはii)有毒細胞を含めた分子の発現を誘導または活性化するための手段との混合物が、プラグフローチューブ型リアクターを通過する途中で、pH値および/または酸素を制御することを含むことができる。
ある態様において、プラグフローチューブ型バイオリアクターは本明細書中で定めるプラグフローチューブ型バイオリアクターであり、あるいは本方法は本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムで実施される。最終的に、本発明は、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子の調製のための、プラグフローチューブ型バイオリアクター、特に本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターの使用に関する。
本発明を例によってさらに説明するが、本発明は記載した特定の態様に限定されない。
図1に先行技術バイオリアクターを示す;すなわち、図1はバッチ式リアクター(図1A)、細胞保持システムを備えた潅流型バイオリアクター(図1B)、および連続2段階撹拌槽型バイオリアクター(図1C)の模式図である。細胞およびウイルスの経時濃度を示す右側の図に表わされるように、細胞とウイルスの濃度は交互変動する。
図2は、ウイルス粒子の産生に適した本発明によるプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムを示す。コイル状チューブ型バイオリアクター1が示されている。連続培養される真核細胞を収容した細胞バイオリアクター2は、ポンプ1、3、および細胞をウイルス4と混合するための手段を介して、供給ライン5によりバイオリアクター1と接続している。供給ライン5は導入ポート(図示していない)を介してコイル状チューブ型バイオリアクターと接続している。さらに、排出ポート(図示していない)が排出ライン6と接続している。供給ライン5はさらに、バルブ7を介して空気を注入するための地点を含むことができる。空気はポンプ2、8を介してライン9により導入することができる。
ウイルスは、ウイルスストックからライン10a、10bにより、手段4を介して、細胞を収容した培地へ導入される。さらに、ポンプ1、3を介して細胞バイオリアクター2へ新鮮な培地を導入するための培地ストック11を備えることができる。
本発明によるコイル状チューブ型バイオリアクターから排出ライン6により排出される細胞培養物を、さらに、たとえばウイルス粒子、ベクターなどの精製のために使用できる。
実施例1
材料および方法
材料および方法
懸濁状態で増殖するMadin Darbyイヌ腎臓(Madin Darby canin kidney)(MDCK.SUS2)細胞、およびインフルエンザA/PR/8/34 H1N1(Robert Koch Institute,RKI,ドイツ)ウイルスを用いて、実験を実施することができた。この実験は下記の2部に従って実施された:最初に21時間のRTおよび感染ポイント(point of infection)(POI)におけるMOI 0.005、次いで19時間のRTおよびPOIにおけるMOI 0.016。細胞を5×10個/mLまで細胞バイオリアクター(cell bioreactor)(CB)内で増殖させ、連続モードに維持
した。CBのpHを7.1〜7.3の値に維持した。ウイルスストック(virus stock)(
VS)のpHを手動で7.0〜7.5に制御した。培養中にCBの試料を採取して、ウイルス汚染が無いことを確認した。チューブの入口でVSの試料も採取して、ウイルス粒子濃度(HA力価)を測定した。収穫物を12時間毎に採集して、出口におけるHA力価を測定した。
結果および考察
pHなどのパラメーターを手動制御しながらバイオリアクターを3週間操作した。最初の5日間の安定化期間後に、チューブの出口(収穫物)においてウイルス力価を観察することができ、5〜10日目に1.6 log10(HA単位/100μL)に近いHA値、後続日におおよそ2.5のHA値であった(図3A)。ウイルスストックのHA力価はアッセイの検出限界未満であった(図3B)。したがって、収穫物において測定したHA力価はチューブ型バイオリアクター内でのウイルス産生のみに相当する。同様に、CBにおいてHA力価がみられないことにより、この容器にウイルス汚染が無かったことが確認される(図3B)。
3つの異なるバイオリアクターシステムについて得られたA型インフルエンザウイルス産生の実験データに基づいて、収量推定を行ない、表1にまとめた。チューブ型プラグフローバイオリアクター(連続ウイルス産生)についてバッチ培養より2.8倍高い空時収量(space-time yield)が推定され、定常状態操作(6〜12日)で総生産体積10Lおよび安定ウイルス力価2.5 log10(HA単位/100μL)と推測された。
表1.10Lの生成物の産生についてのチューブ型プラグフローリアクター、2段階撹拌槽型およびバッチ式バイオリアクター間のウイルス収量の比較(500mLのSTR体積)
Figure 2021074018
実施例1は、本発明によるコイル状バイオリアクターの形態のプラグフローチューブ型バイオリアクターの有用性、ならびに本発明によるシステムおよび方法の有用性を立証する。感染性ウイルスだけでなく、たとえば遺伝子療法に有用なウイルスベクターを含めたベクターも得ることができるのは当業者に明らかである。さらに、このシステムは、抗体を含めた他の分子、または特に他の様式で宿主細胞に対して有毒である分子の発現および産生に有用である。よって、特に本発明によるシステムまたはバイオリアクターを用いる本発明による方法は、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクターおよび有毒分子
を含めた他の分子の調製を可能にする。多様なHA力価がより劣る図1C右側に模式的に示したFrensing and Heldt et al. 2013などの先行技術と対照的に、図3に示すように、特におおよそ2.5 log10(HA単位/100μL)の安定なウイルス力価を定常状態操作、たとえば13〜16日の培養時間で提供できる。
さらに、排出ラインで得られた培養物の分析は、経時的なDIPの蓄積または希望しない抗原性変異を伴なう他の何らかのウイルス蓄積が起きないことを示す。すなわち、このシステムは数週間にわたって作動することができる。さらに、シングルユースバイオリアクターの形態で、このシステムは感染性物質に使用でき、多種多様なタイプの感染性ウイルスの操作が可能である。
さらに、排出ラインで得られた培養物の分析は、経時的なDIPの蓄積または希望しない抗原性変異を伴なう他の何らかのウイルス蓄積が起きないことを示す。すなわち、このシステムは数週間にわたって作動することができる。さらに、シングルユースバイオリアクターの形態で、このシステムは感染性物質に使用でき、多種多様なタイプの感染性ウイルスの操作が可能である。
本発明は、下記の態様も包含する。
態様1
真核細胞の培養、および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合した、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備え、入口がチューブの第1端に存在し、出口がチューブの第2端に存在し、チューブの長さ−対−直径の比が少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に少なくとも50000:1であるインテグラルチューブまたはマルチパートチューブを有する、プラグフローチューブ型バイオリアクター。
態様2
チューブ型バイオリアクターのチューブに沿って、特に空気および/または栄養素および/または培地を供給するための追加の入口および出口を有する、態様1に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
態様3
チューブが少なくとも部分的に中空繊維製であり、および/またはチューブがシリコーンベース材料製である、態様1または2に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
態様4
シングルユースに適合した、態様1〜3のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
態様5
さらに、バイオリアクターの入口を、細胞、および場合によりその細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションのための手段を導入する供給ラインに接続するための、少なくとも1つの導入ポート、ならびにバイオリアクターの出口を排出ラインと接続するための少なくとも1つの排出ポートを含む、態様1〜4のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
態様6
プラグフローチューブ型バイオリアクター、特に態様1〜5のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター;i)真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にするか、あるいはii)有毒分子を含めた分子の発現の誘導または活性化を可能にする手段のためのモジュール;チューブ型バイオリアクター内で培養され、i)感染、ウイルストランスダクションおよび/またはトランスフェクションされる、および/またはii)有毒分子を含めた分子の発現のために誘導または活性化される真核細胞を保持するためのモジュール;i)および/またはii)の手段と真核細胞を混合するためのモジュール;ならびにチューブ型バイオリアクターを通る混合物のプラグフローを可能にするための少なくとも1つのポンプを含む、プラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様7
さらに、少なくともa)プラグフローチューブ型バイオリアクターを通る細胞とi)および/またはii)の手段との混合物の流れ、場合によりさらにb)バイオリアクターの温度を制御するための制御モジュールを含む、態様6に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様8
さらに、空気、栄養素、培地、pH調整成分、産生誘導物質のうちの少なくとも1つを供給ラインおよび/またはチューブに導入するための手段を含む、態様5または6に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様9
チューブ型バイオリアクター内で培養すべき細胞を保持するためのモジュールが、真核細胞の培養を可能にする細胞バイオリアクターである、態様6〜8のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様10
i)感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションのための手段を保持するためのモジュールが、ウイルスストックまたは核酸ベースの化合物を収容した容器である、態様5〜8のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様11
さらに、培地ストックリザーバー、および/または培地ストックを細胞バイオリアクターもしくはコイル状チューブ型バイオリアクターに導入するための少なくとも1つのさらなるポンプを含む、態様6〜10のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様12
さらに、プラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する際の、細胞、およびi)感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションするための手段、またはii)有毒分子を含めた分子の発現の誘導もしくは活性化を可能にする手段を含有する培地の少なくともpHおよび/または酸素濃度を制御するための手段、たとえばセンサーを含み、場合によりさらに、プラグフローチューブ型バイオリアクター内のpHおよび/または酸素を測定するための手段、たとえばセンサーを含む、態様6〜11のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
態様13
感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションおよび/または誘導した細胞を、プラグフローチューブ型リアクター内で、ウイルス粒子またはウイルスベクターを含めたベクターおよび有毒分子を含めた分子の産生を可能にするのに十分な時間培養することを含む真核細胞の培養により、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子を調製するための方法。
態様14
真核細胞と感染性ウイルスをその混合のための手段内で混合し、その後、その混合物を供給ラインを通してプラグフローチューブ型バイオリアクターに導入することを含む、全ウイルスを産生するための、態様13に記載の方法。
態様15
ウイルス粒子、またはベクター、特にウイルスベクターを調製するための、態様13に記載の方法。
態様16
真核細胞をその細胞における有毒分子の発現を誘導または活性化するための誘導剤と混合し、またはそれで処理し、その後、その混合物をプラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する、態様13に記載の方法。
態様17
開始時に、ならびに場合により、細胞と、i)感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションのための手段、またはii)有毒分子を含めた分子の発現を誘導もしくは活性化するための手段との混合物が、プラグフローチューブ型リアクターを通る際に、pH値および/または酸素濃度を制御することを含む、態様13〜16のいずれか1項に記載の方法。
態様18
プラグフローチューブ型バイオリアクターが態様1〜5のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターであり、あるいは方法が態様6〜12のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムにおいて実施される、態様13〜17のいずれか1項に記載の方法。

Claims (18)

  1. 真核細胞の培養、および場合により感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションに適合した、少なくとも1つの入口および少なくとも1つの出口を備え、入口がチューブの第1端に存在し、出口がチューブの第2端に存在し、チューブの長さ−対−直径の比が少なくとも5000:1、たとえば少なくとも10000:1、特に少なくとも50000:1であるインテグラルチューブまたはマルチパートチューブを有する、プラグフローチューブ型バイオリアクター。
  2. チューブ型バイオリアクターのチューブに沿って、特に空気および/または栄養素および/または培地を供給するための追加の入口および出口を有する、請求項1に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
  3. チューブが少なくとも部分的に中空繊維製であり、および/またはチューブがシリコーンベース材料製である、請求項1または2に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
  4. シングルユースに適合した、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
  5. さらに、バイオリアクターの入口を、細胞、および場合によりその細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはランスフェクションのための手段を導入する供給ラインに接続するための、少なくとも1つの導入ポート、ならびにバイオリアクターの出口を排出ラインと接続するための少なくとも1つの排出ポートを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター。
  6. プラグフローチューブ型バイオリアクター、特に請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクター;i)真核細胞の感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションを可能にするか、あるいはii)有毒分子を含めた分子の発現の誘導または活性化を可能にする手段のためのモジュール;チューブ型バイオリアクター内で培養され、i)感染、ウイルストランスダクションおよび/またはトランスフェクションされる、および/またはii)有毒分子を含めた分子の発現のために誘導または活性化される真核細胞を保持するためのモジュール;i)および/またはii)の手段と真核細胞を混合するためのモジュール;ならびにチューブ型バイオリアクターを通る混合物のプラグフローを可能にするための少なくとも1つのポンプを含む、プラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  7. さらに、少なくともa)プラグフローチューブ型バイオリアクターを通る細胞とi)および/またはii)の手段との混合物の流れ、場合によりさらにb)バイオリアクターの温度を制御するための制御モジュールを含む、請求項6に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  8. さらに、空気、栄養素、培地、pH調整成分、産生誘導物質のうちの少なくとも1つを供給ラインおよび/またはチューブに導入するための手段を含む、請求項5または6に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  9. チューブ型バイオリアクター内で培養すべき細胞を保持するためのモジュールが、真核細胞の培養を可能にする細胞バイオリアクターである、請求項6〜8のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  10. i)感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションのための手段を保持するためのモジュールが、ウイルスストックまたは核酸ベースの化合物を収容した容器である、請求項5〜8のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  11. さらに、培地ストックリザーバー、および/または培地ストックを細胞バイオリアクターもしくはコイル状チューブ型バイオリアクターに導入するための少なくとも1つのさらなるポンプを含む、請求項6〜10のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  12. さらに、プラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する際の、細胞、およびi)感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションするための手段、またはii)有毒分子を含めた分子の発現の誘導もしくは活性化を可能にする手段を含有する培地の少なくともpHおよび/または酸素濃度を制御するための手段、たとえばセンサーを含み、場合によりさらに、プラグフローチューブ型バイオリアクター内のpHおよび/または酸素を測定するための手段、たとえばセンサーを含む、請求項6〜11のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステム。
  13. 感染、ウイルストランスダクションまたはトランスフェクションおよび/または誘導した細胞を、プラグフローチューブ型リアクター内で、ウイルス粒子またはウイルスベクターを含めたベクターおよび有毒分子を含めた分子の産生を可能にするのに十分な時間培養することを含む真核細胞の培養により、ウイルス粒子、ウイルスベクターを含めたベクター、改質された細胞を含めた細胞、または有毒分子を含めた他の分子を調製するための方法。
  14. 真核細胞と感染性ウイルスをその混合のための手段内で混合し、その後、その混合物を供給ラインを通してプラグフローチューブ型バイオリアクターに導入することを含む、全ウイルスを産生するための、請求項13に記載の方法。
  15. ウイルス粒子、またはベクター、特にウイルスベクターを調製するための、請求項13に記載の方法。
  16. 真核細胞をその細胞における有毒分子の発現を誘導または活性化するための誘導剤と混合し、またはそれで処理し、その後、その混合物をプラグフローチューブ型バイオリアクターに導入する、請求項13に記載の方法。
  17. 開始時に、ならびに場合により、細胞と、i)感染、ウイルストランスダクションもしくはトランスフェクションのための手段、またはii)有毒分子を含めた分子の発現を誘導もしくは活性化するための手段との混合物が、プラグフローチューブ型リアクターを通る際に、pH値および/または酸素濃度を制御することを含む、請求項13〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. プラグフローチューブ型バイオリアクターが請求項1〜5のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターであり、あるいは方法が請求項6〜12のいずれか1項に記載のプラグフローチューブ型バイオリアクターシステムにおいて実施される、請求項13〜17のいずれか1項に記載の方法。
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