JP2021072741A - 回転子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コアの貫通孔にシャフトを挿入する際のコアとシャフトとの間の締め代を小さくすることが可能な回転子の製造方法を実現する。【解決手段】本開示の一形態に係る回転子1の製造方法は、コア2とシャフト4とを有する回転子の製造方法であって、シャフト4における当該シャフト4の軸方向に形成された貫通孔4aにチャックを挿入する工程と、チャックによってシャフト4を当該シャフト4の軸方向に引っ張って、シャフト4に引っ張り荷重を加える工程と、シャフト4を当該シャフト4の軸方向に引っ張った状態で、シャフト4の予め設定された部分をコア2の貫通孔2bに挿入する工程と、シャフト4の予め設定された部分をコア2の貫通孔2bに挿入した状態で、チャックによるシャフト4への引っ張り荷重を解放する工程と、を備える。【選択図】図3
Description
本開示は、コアとシャフトとを有する回転子の製造方法に関する。
一般的なモータの回転子は、特許文献1に開示されているように、電磁鋼板が積層されたコアの貫通孔にシャフトを圧入することで製造されている。このとき、コアの貫通孔の直径に対してシャフトの直径を大きくし、コアとシャフトとの間に締め代を形成することで、シャフトをコアの貫通孔に強固に固定している。
本出願人は、以下の課題を見出した。一般的な回転子の製造方法においては、コアの貫通孔にシャフトを挿入する際に、コアとシャフトとの間に大きな締め代が形成されているため、コアの貫通孔にシャフトが強くこすれて、シャフトが損傷する可能性がある。
本開示は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、コアの貫通孔にシャフトを挿入する際のコアとシャフトとの間の締め代を小さくすることが可能な回転子の製造方法を実現する。
本開示の一態様に係る回転子の製造方法は、コアとシャフトとを有する回転子の製造方法であって、
前記シャフトにおける当該シャフトの軸方向に形成された貫通孔にチャックを挿入する工程と、
前記チャックによって前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張って、前記シャフトに引っ張り荷重を加える工程と、
前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張った状態で、前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入する工程と、
前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入した状態で、前記チャックによる前記シャフトへの引っ張り荷重を解放する工程と、
を備える。
前記シャフトにおける当該シャフトの軸方向に形成された貫通孔にチャックを挿入する工程と、
前記チャックによって前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張って、前記シャフトに引っ張り荷重を加える工程と、
前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張った状態で、前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入する工程と、
前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入した状態で、前記チャックによる前記シャフトへの引っ張り荷重を解放する工程と、
を備える。
本開示によれば、コアの貫通孔にシャフトを挿入する際のコアとシャフトとの間の締め代を小さくすることが可能な回転子の製造方法を実現できる。
以下、本開示を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本開示が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
図1は、本実施の形態の回転子の製造方法において、シャフトに引っ張り荷重を加える前の状態を示す図である。図2は、本実施の形態の回転子の製造方法において、シャフトに引っ張り荷重を加える様子を示す図である。図3は、本実施の形態の回転子の製造方法において、シャフトをコアに組み付ける様子を示す図である。図4は、本実施の形態の回転子の製造方法において、シャフトをコアに組み付けた状態を示す図である。
ここで、以下の説明では、説明を明確にするために、図面の上下方向を基準に説明するが、当該方向は便宜的のものであり、限定して解釈されるべきではない。また、各図において、シャフトの変形などは、説明を明確にするために、誇張して示している。
本実施の形態の回転子1(図4)の製造方法は、モータに用いられる回転子(即ち、ローター)を製造するものである。本実施の形態の回転子1の製造方法は、先ず、図1に示すように、コア2を受け治具3の上面に載置する。コア2は、一般的なコアと等しい構成とされており、例えば、電磁鋼板2aが上下方向に積層されており、上下方向から見て略中央を貫通する貫通孔2bを備えている。
受け治具3は、コア2の貫通孔2bの直径に対して大きな直径の貫通孔3aを備えており、コア2が受け治具3の上面に載置された状態で、上下方向から見てコア2の貫通孔2bと受け治具3の貫通孔3aとが重なるように配置される。
次に、シャフト4の下端部をコア2の貫通孔2bに挿入する。但し、本実施の形態では、シャフト4の下端部をコア2の貫通孔2bに挿入しているが、上下方向から見てシャフト4とコア2の貫通孔2bとを重なるように配置すればよい。
シャフト4は、当該シャフト4の軸方向に延在する貫通孔4aを備えている。そして、シャフト4におけるコア2の貫通孔2bに固定される所定の部分は、シャフト4をコア2に組み付けた際の締め代を確保するために、コア2の貫通孔2bの直径に対して大きな直径を有する。ここで、シャフト4の下端部には、シャフトガイド5が嵌め込まれている。
シャフトガイド5は、例えば、シャフト4の下端部の形状に対応する内形を有するカップ形状を基本形態としており、シャフトガイド5の上下方向に貫通する貫通孔5aを備えている。そして、シャフトガイド5の外径は、コア2の貫通孔2bの直径に対して小さく、貫通孔5aの直径は、シャフト4の貫通孔4aの直径に対して大きい。このうような貫通孔5aは、シャフトガイド5がシャフト4の下端部に嵌め込まれた状態で、上下方向から見てシャフト4の貫通孔4aと重なるように配置される。
次に、図2に示すように、シャフト4の貫通孔4aに上側チャック6を挿入し、シャフトガイド5の貫通孔5aを介してシャフト4の貫通孔4aに下側チャック7を挿入する。上側チャック6及び下側チャック7は、拡径及び縮径可能な構成とされており、上下方向に移動可能である。
次に、上側チャック6を拡径して当該上側チャック6でシャフト4の貫通孔4aを保持すると共に、下側チャック7を拡径して当該下側チャック7でシャフト4の貫通孔4aを保持する。そして、上側チャック6を上側に移動させると共に、下側チャック7を下側に移動させ、シャフト4に引っ張り荷重を加えて、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させる。これにより、シャフト4は上下方向に延ばされつつ水平方向に絞られた形状となる。このとき、シャフトガイド5も、シャフト4の変形に伴って、縦弾性変形すると共に横弾性変形する。
次に、図3に示すように、シャフト4が上下方向に延ばされつつ水平方向に絞られた状態で、上側チャック6及び下側チャック7を下側に移動させて、シャフト4の所定の部分をコア2の貫通孔2bに挿入(配置)する。その後、上側チャック6を縮径させて当該上側チャック6をシャフト4の貫通孔4aから抜去すると共に、下側チャック7を縮径させて当該下側チャック7をシャフト4の貫通孔4aから抜去する。
その結果、図4に示すように、シャフト4への引っ張り荷重が解放され、シャフト4の復元力によって当該シャフト4の縦弾性変形及び横弾性変形が解消される。これにより、シャフト4の外周面がコア2の貫通孔2bの周面に押し付けられ、シャフト4がコア2に強固に固定される。このとき、シャフトガイド5も、縦弾性変形及び横弾性変形が解消される。
このように本実施の形態の回転子1の製造方法は、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させた状態で、シャフト4の所定の部分をコア2の貫通孔2bに挿入する。そのため、シャフト4の所定の部分をコア2の貫通孔2bに挿入する際のコア2とシャフト4との締め代が小さくなり、シャフト4の所定の部分をコア2の貫通孔2bに挿入する際に、シャフト4にむしれが発生することを抑制できる。その結果、シャフト4の損傷を抑制できる。
本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、本実施の形態では、シャフト4の下端部にシャフトガイド5を嵌め込んでいるが、省略してもよい。
例えば、本実施の形態では、上側チャック6と下側チャック7とを上下方向で離れるように移動させることで、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させているが、上側チャック6又は下側チャック7のいずれか一方のチャックを他方のチャックから離れるように移動させることで、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させてもよい。
例えば、本実施の形態では、シャフト4の下端部にシャフトガイド5を嵌め込んでいるが、省略してもよい。
例えば、本実施の形態では、上側チャック6と下側チャック7とを上下方向で離れるように移動させることで、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させているが、上側チャック6又は下側チャック7のいずれか一方のチャックを他方のチャックから離れるように移動させることで、シャフト4に縦弾性変形を発生させると共に横弾性変形を発生させてもよい。
1 回転子
2 コア、2a 電磁鋼板、2b 貫通孔
3 受け治具、3a 貫通孔
4 シャフト、4a 貫通孔
5 シャフトガイド、5a 貫通孔
6 上側チャック
7 下側チャック
2 コア、2a 電磁鋼板、2b 貫通孔
3 受け治具、3a 貫通孔
4 シャフト、4a 貫通孔
5 シャフトガイド、5a 貫通孔
6 上側チャック
7 下側チャック
Claims (1)
- コアとシャフトとを有する回転子の製造方法であって、
前記シャフトにおける当該シャフトの軸方向に形成された貫通孔にチャックを挿入する工程と、
前記チャックによって前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張って、前記シャフトに引っ張り荷重を加える工程と、
前記シャフトを当該シャフトの軸方向に引っ張った状態で、前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入する工程と、
前記シャフトの予め設定された部分を前記コアの貫通孔に挿入した状態で、前記チャックによる前記シャフトへの引っ張り荷重を解放する工程と、
を備える、回転子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019199688A JP2021072741A (ja) | 2019-11-01 | 2019-11-01 | 回転子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019199688A JP2021072741A (ja) | 2019-11-01 | 2019-11-01 | 回転子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021072741A true JP2021072741A (ja) | 2021-05-06 |
Family
ID=75713809
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019199688A Pending JP2021072741A (ja) | 2019-11-01 | 2019-11-01 | 回転子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021072741A (ja) |
-
2019
- 2019-11-01 JP JP2019199688A patent/JP2021072741A/ja active Pending
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