JP2021071495A - 振れ補正機能付き光学ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、ローリング駆動機構の小型化および設計の自由度の向上を図る。【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニットは、可動体を光軸L回りに回転させるローリング駆動機構28と、可動体を光軸Lと交差し且つ互いに直交する第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに揺動させる振れ補正用駆動機構を有する。ローリング駆動機構28は、可動体と固定体とを接続する駆動部材300が、形状記憶合金からなる伸縮部分310と、弾性部分320を備えている。駆動部材300は回転支持機構21に取り付けられている。伸縮部分310は、通電により所定の温度になると記憶形状に縮むので、伸縮部分310の通電状態を制御して弾性部分320の弾性力と釣り合う長さに変化させ、可動体を光軸L回りに回転させる。【選択図】図9

Description

本発明は、光学モジュールの振れ補正を行う振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットには、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するために、光学モジュールが搭載される可動体を揺動あるいは回転させて振れを補正する機構を備えるものがある。特許文献1には、この種の振れ補正機能付き光学ユニットが開示される。特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、可動体を光軸周りに回転可能に支持するボールベアリング(回転支持機構)と、可動体を光軸と交差する軸周りに揺動可能に支持するジンバル機構(揺動支持機構)を備える。また、振れ補正用駆動機構として、可動体を光軸周りに回転させてローリング補正を行うローリング用磁気駆動機構と、可動体を揺動させてピッチング方向およびヨーイング方向の振れ補正を行う揺動用磁気駆動機構を備える。
特開2015−82072号公報
特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、可動体を光軸周りに回転させる駆動機構として、磁気駆動機構を用いる。磁気駆動機構を用いる場合、磁石とコイルの配置スペースが必要である。また、必要な駆動力を得るためには、磁石とコイルの小型化には限界がある。また、磁石とコイルの配置が限定されるため、配置の自由度が少ない。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、ローリング補正用の駆動機構の小型化および設計の自由度の向上を図ることにある。
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、光学素子を備える可動体と、前記可動体を前記光学素子の光軸を中心に回転可能に支持する回転支持機構と、前記回転支持機構を前記光軸と交差する第1軸回りに回転可能に支持するとともに、前記光軸および前記第1軸と交差する第2軸回りに回転可能に支持するジンバル機構と、前記ジンバル機構および前記回転支持機構を介して前記可動体を支持する固定体と前記可動体を前記光軸回りに回転させるローリング駆動機構と、前記可動体を前記第1軸回りおよび前記第2軸回りに揺動させる振れ補正用駆動機構と、を有し、前記ローリング駆動機構は、前記可動体と前記固定体とを接続する駆動部材を備え、前記駆動部材は、形状記憶合金からなる伸縮部分と、前記伸縮部分に固定された弾性部分を備え、前記伸縮部分と前記弾性部分の一方に、前記可動体に固定される第1部分が設けられ、前記伸縮部分と前記弾性部分の他方に、前記固定体に固定される第2部分が設けられ、前記第1部分と前記第2部分は光軸L回りの周方向に離間し、前記伸縮部分は、通電により所定の温度になると記憶形状に復帰し、前記駆動部材の通電状態を制御して前記光軸方向から見た場合の前記駆動部材の長さを変化させることにより、前記可動体を前記光軸回りに回転させることを特徴とする。
本発明によれば、可動体を光軸回りに回転させるローリング駆動機構が、可動体と固定体とを接続する駆動部材を備え、駆動部材は、形状記憶合金からなる伸縮部分を備えてい
る。従って、伸縮部分が通電によって縮む際に弾性部分を引っ張る力と、弾性部分の弾性力とが釣り合うように駆動部材の長さを変化させることができる。また、伸縮部分の通電を切ることにより、弾性部分によって伸縮部分を伸ばすことができる。よって、駆動部材の長さを変化させて可動体を回転させ、ローリング補正を行うことができる。また、このような駆動部材は、形状を小さくできるとともに、配置の自由度が高い。従って、ローリング駆動機構の小型化および設計の自由度の向上を図ることができる。
本発明において、前記光軸を中心として周方向の複数位置に配置される複数の前記駆動部材を備え、前記複数の駆動部材は、同期して通電されることが好ましい。このようにすると、駆動力を大きくすることができる。また、駆動力が作用する部位を周方向に分散させることができるので、ローリング補正における可動体の動作および姿勢を安定させることができる。
本発明において、前記複数の前記駆動部材は、前記光軸方向の位置が略同一であり、且つ、前記光軸を中心として回転対称に構成されることが好ましい。このようにすると、可動体が傾くことを抑制できる。また、駆動力を回転対称に作用させることができる。従って、ローリング補正における可動体の動作および姿勢を安定させることができる。
本発明において、前記伸縮部分は、形状記憶合金からなるワイヤであり、前記第1部分および前記第2部分の一方は、前記ワイヤを折り返した屈曲部であることが好ましい。このようにすると、駆動部材の小型化および軽量化が可能であり、配置スペースが小さい。また、屈曲部を備えたワイヤはフックに係止することができる。従って、駆動部材の取り付け構造を簡素化でき、取付作業も容易である。
本発明において、前記回転支持機構は、前記可動体に固定されたプレートロールと、前記光軸方向で前記プレートロールに対向するプレートホルダと、前記プレートロールおよび前記プレートホルダに接触した状態で摺動する摺動部材と、を備え、前記プレートホルダは、前記ジンバル機構を介して前記固定体に接続され、前記プレートロールは、光軸方向から見た場合に前記可動体に重なるプレートロール環状部と、前記プレートロール環状部から前記第2軸方向の両側に突出する一対のプレートロール延設部を備え、前記プレートホルダは、前記プレートロール環状部に対向するプレートホルダ環状部と、前記プレートホルダ環状部から前記第1軸方向の両側に突出する一対のプレートホルダ延設部を備え、前記一対のプレートロール延設部と前記一対のプレートホルダ延設部の一方は、前記屈曲部を係止するワイヤ係止部を備え、前記一対のプレートロール延設部と前記一対のプレートホルダ延設部の他方は、前記弾性部分が固定される弾性部分固定部を備えることが好ましい。このようにすると、周方向で隣り合うプレートロール延設部とプレートホルダ延設部との間にワイヤを掛け渡すことによって、回転支持機構にローリング駆動機構を取り付けることができる。よって、ローリング補正のための機構を集約させることができる。また、ローリング駆動機構は、回転支持機構の外周側に大きく飛び出すことがなく、光軸方向においても回転支持機構の範囲内に配置される。従って、ローリング駆動機構の配置スペースが小さく、他の機構と干渉するおそれが少ない。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの小型化に有利である。
本発明において、前記ローリング駆動機構は、前記可動体の前記光軸方向の一方側の端部、および、前記可動体の前記光軸方向の他方側の端部の2箇所に配置される2組の駆動機構を備え、前記2組の駆動機構は、同期して駆動され、前記2組の駆動機構のそれぞれは、少なくとも1つの前記駆動部材を備えることが好ましい。このようにすると、可動体を光軸方向の上下2箇所で支持できる。従って、可動体が傾くことを抑制でき、ローリング補正における可動体の動作および姿勢を安定させることができる。
本発明において、前記駆動部材に接続されるフレキシブルプリント基板を備え、前記フレキシブルプリント基板には、前記駆動部材に通電するための通電パターンが形成されていることが好ましい。このように、フレキシブルプリント基板を用いることにより、ローリング駆動機構に対する配線作業を容易化することができる。
本発明によれば、可動体を光軸回りに回転させるローリング駆動機構が、可動体と固定体とを接続する駆動部材を備え、駆動部材は、形状記憶合金からなる伸縮部分を備えている。従って、伸縮部分が通電によって縮む際に弾性部分を引っ張る力と、弾性部分の弾性力とが釣り合うように駆動部材の長さを変化させることができる。また、伸縮部分の通電を切ることにより、弾性部分によって伸縮部分を伸ばすことができる。よって、駆動部材の長さを変化させて可動体を回転させ、ローリング補正を行うことができる。また、このような駆動部材は、形状を小さくできるとともに、配置の自由度が高い。従って、ローリング駆動機構の小型化および設計の自由度の向上を図ることができる。
本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。 カバーを除いた振れ補正機能付き光学ユニットの斜視図である。 光学ユニット本体部を光軸方向から見た場合の平面図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 光学ユニット本体部の分解斜視図である。 可動体、回転支持機構、およびジンバル機構の説明図である。 回転支持機構の分解斜視図である。 ローリング駆動機構および回転支持機構の分解斜視図である。 ローリング駆動機構および回転支持機構の平面図である。 ローリング駆動機構の変形例1を模式的に示す側面図である。 ローリング駆動機構の変形例2および3を模式的に示す平面図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの実施形態を説明する。
(全体構成)
図1は本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、カバー2を除いた振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図3は、光学ユニット本体部2を光軸L方向から見た場合の平面図である。図3では、光学ユニット本体部3から引き出された第1フレキシブルプリント基板6、第2フレキシブルプリント基板7、および第3フレキシブルプリント基板8を省略して示す。図4は、図3のA−A線断面図である。図5は、図3のB−B線断面図である。図6は、光学ユニット本体部3の分解斜視図である。
図1、図2に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、直方体形状のカバー2と、カバー2に収容された光学ユニット本体部3と、を備える。光学ユニット本体部3は、レンズ4および撮像素子9(図7参照)を備える撮像モジュール5を有する。カバー2からは、第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7が平行に引き出されている。また、カバー2からは、第3フレキシブルプリント基板8が、第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7の引き出し方向とは異なる方向に引き出されている。
振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や角速度、振れ量等に基づき、撮像モジュール5の傾きを補正する。
本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1では、レンズ4の光軸L回り、光軸Lと直交する第1軸R1回り、並びに、光軸Lおよび第1軸R1と直交する第2軸R2回りに撮像モジュール5を回転させて振れ補正を行う。
以下の説明では、互いに直交する3軸をX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とする。また、X軸方向の一方側を−X方向、他方側を+X方向とする。Y軸方向の一方側を−Y方向、他方側を+Y方向とする。Z軸方向の一方側を−Z方向、他方側を+Z方向とする。X軸方向は、カバー2の長手方向であり、Y軸方向は、カバー2の短手方向である。第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7は、カバー2から+X方向に引き出されている。第3フレキシブルプリント基板8はカバー2から−Y方向に引き出されている。Z軸方向は、光軸Lに沿う方向(光軸方向)である。−Z方向は、撮像モジュール5の像側であり、+Z方向は、撮像モジュール5の被写体側である。第1軸R1および第2軸R2は、Z軸回り(光軸L回り)で、X軸およびY軸に対して45度傾斜する。
カバー2は、光学ユニット本体部3を−Z方向から覆う板状の像側カバー10を備える。図1に示すように、像側カバー10の角部には、+Z方向へ屈曲した弾性係合部141が形成されている。図2に示すように、光学ユニット本体部3の外周部には金属製のケース97が配置されている。ケース97の角部に形成された係止部143に弾性係合部141を係止することにより、像側カバー10が光学ユニット本体部3に固定される。
また、図1に示すように、カバー2は、像側カバー10に+Z方向から被せられた被写体側カバー11を備える。被写体側カバー11は、光学ユニット本体部3を外周側から覆う枠型の第1カバー12と、第1カバー12の+X方向に位置する箱型の第2カバー13を備える。第2カバー13は、光学ユニット本体部3から+X方向に引き出された第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7を部分的に被う。第1カバー12は、溶接によりケース97に固定されるとともに、接着剤により第2カバー13に固定される。第2カバー13は、+X方向の側面にケース97の係止部143と同様の係止部(図示せず)を備えており、像側カバー10に設けられた弾性係合部(図示せず)を係止することにより、像側カバー10が第2カバー13に固定される。
図2に示すように、第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7は、補強板19を介して、像側カバー10の+X方向の端部分に固定される。また、第3フレキシブルプリント基板8は、光学ユニット本体部3の−X方向および−Y方向の外周面に沿って引き回されている。第3フレキシブルプリント基板8は、光学ユニット本体部3の−Y方向の外周面から−Y方向に引き出されている。
図3および図6に示すように、光学ユニット本体部3は、撮像モジュール5を備える可動体20と、可動体20を光軸L回りに回転可能に支持する回転支持機構21と、を備える。また、光学ユニット本体部3は、回転支持機構21を、第1軸R1回りに回転可能に支持するとともに、第2軸R2回りに回転可能に支持するジンバル機構22と、ジンバル機構22および回転支持機構21を介して可動体20を支持する固定体23と、を有する
。可動体20は、回転支持機構21およびジンバル機構22を介して、第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転可能な状態で固定体23に支持される。可動体20は、第1軸R1回りの回転および第2軸R2回りの回転を合成することにより、X軸回りおよびY軸回りに回転する。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1は、X軸回りのピッチング補正、Y軸回りのヨーイング補正を行う。
また、光学ユニット本体部3は、可動体20を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転させる振れ補正用駆動機構25を備える。振れ補正用駆動機構25は、可動体20に対してX軸回りの駆動力を発生させる第1振れ補正用磁気駆動機構26と、可動体20に対してY軸回りの駆動力を発生させる第2振れ補正用磁気駆動機構27を備える。第1振れ補正用磁気駆動機構26は、撮像モジュール5の−Y方向に配置される。第2振れ補正用磁気駆動機構27は、撮像モジュール5の−X方向に配置される。さらに、光学ユニット本体部3は、可動体20を光軸L回りに回転させてローリング補正を行うローリング駆動機構28を備える。
(可動体)
図7は、可動体20、回転支持機構21、およびジンバル機構22の説明図である。図7に示すように、可動体20は、撮像モジュール5と、撮像モジュール5を外周側から囲む枠状のホルダ29と、を備える。撮像モジュール5は、Z軸方向から見た場合に略8角形の撮像モジュール本体部30と、撮像モジュール本体部30の中央から+Z方向に突出する円筒部分31を備える。円筒部分31には光学素子であるレンズ4が収容されている。円筒部分31は、光軸Lと同軸であり、一定の外径寸法で光軸L方向に延びる。撮像モジュール本体部30には撮像素子9が収容されている。撮像素子9は、レンズ4の光軸L上で、レンズ4の−Z方向に位置する。
図7に示すように、ホルダ29は、Y方向に平行に延びる第1側壁35、および第2側壁36と、X方向に平行に延びる第3側壁37および第4側壁38を備える。第1側壁35は、第2側壁36の−X方向に位置する。第3側壁37は、第4側壁38の−Y方向に位置する。また、ホルダ29は、第1軸R1方向の対角に位置する第5側壁39および第6側壁40と、第2軸R2方向の対角に位置する第7側壁41および第8側壁42を備える。第5側壁39は、第6側壁40の−X方向に位置する。第7側壁41は、第8側壁42の−Y方向に位置する。
第1側壁35には、磁性材料からなる板状の第1ヨーク44を介して第1マグネット45が固定されている。第1マグネット45は、Z軸方向に2分割されている。第3側壁37には、磁性材料からなる板状の第2ヨーク46を介して第2マグネット47が固定されている。第1マグネット45および第2マグネット47は、Z軸方向に同一の極を向けて配置されている。第2マグネット47は、Z軸方向に2分割されている。第1マグネット45および第2マグネット47は、可動体20を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転させる振れ補正用駆動機構25の振れ補正用マグネットである。
(回転支持機構)
図8は回転支持機構21を+Z方向から見た場合の分解斜視図である。図7、図8に示すように、回転支持機構21は、可動体20に固定されるプレートロール51と、Z軸方向でプレートロール51に対向する対向部56を備えるプレートホルダ52と、プレートロール51とプレートホルダ52に接触した状態で摺動する摺動部材53とを備える。また、回転支持機構21は、プレートロール51をプレートホルダ52に接近する方向に付勢する第1与圧機構54および第2与圧機構55を備える。
プレートロール51は、金属製であり、非磁性材料からなる。プレートロール51は、
光軸Lを囲むプレートロール環状部57と、プレートロール環状部57から第2軸R2方向の両側に突出して−Z方向に延びる一対のプレートロール延設部58と、を備える。プレートロール環状部57は、プレートロール環状板59と、プレートロール環状板59の内周側端縁から+Z方向に屈曲して延びるプレートロール環状壁60と、を備える。プレートロール環状壁60は円筒形状である。プレートロール環状板59には、周方向で離間した複数個所に与圧用マグネット62が固定される。
一対のプレートロール延設部58のそれぞれは、−Z方向の端部分に、可動体20に固定される固定部63を備える。固定部63は周方向の両端縁に、+Z方向に向かって周方向の幅が広がる楔形状の突起63aを複数備える。また、固定部63は、第2軸R2方向の外側面に、矩形の突起63bを備える。矩形の突起63bは、+Z方向に向かって第2軸R2方向の突出量が増加する。
プレートホルダ52は、磁性材料からなる。プレートホルダ52は、プレートホルダ環状部65と、プレートホルダ環状部65から第1軸R1方向の両側に向かって突出して−Z方向に延びる一対のプレートホルダ延設部66と、を備える。プレートホルダ環状部65は、プレートホルダ52においてZ軸方向でプレートロール環状部57に対向する対向部56である。プレートホルダ環状部65は、プレートロール環状部57の+Z方向に位置するプレートホルダ環状板67と、プレートホルダ環状板67の外周側端縁から−Z方向に屈曲する複数のプレートホルダ円弧壁68と、を備える。
一対のプレートホルダ延設部66は、それぞれ、プレートホルダ環状部65から第1軸R1方向の両側に延びるプレートホルダ第1延設部分66aと、プレートホルダ第1延設部分66aの外周側の端から、プレートホルダ環状部65から離間する方向に向かって−Z方向に傾斜するプレートホルダ第2延設部分66bと、プレートホルダ第2延設部分66bの−Z方向の端から可動体20の外周側を−Z方向に延びるプレートホルダ第3延設部分66cと、を備える。プレートホルダ第1延設部分66aは、プレートホルダ円弧壁68の−Z方向の端から第1軸R1方向に突出する。
図4に示すように、一方のプレートホルダ延設部66のプレートホルダ第3延設部分66cは、可動体20の第5側壁39と第1軸R1方向で僅かな隙間を開けて対向する。他方のプレートホルダ延設部66のプレートホルダ第3延設部分66cは、可動体20の第6側壁40と第1軸R1方向で僅かな隙間を開けて対向する。また、各プレートホルダ第3延設部分66cは、第1軸R1線上を径方向内側(可動体20の側)に窪む第1軸側凹曲面69を備える。
ここで、図4、図5に示すように、プレートロール51と、プレートホルダ52とは、プレートロール環状壁60が−Z方向からプレートホルダ環状部65の内側に挿入されて、Z軸方向に重ねられる。プレートロール環状壁60の+Z方向の端部分は、プレートホルダ環状部65よりも+Z方向に突出する。図4、図7に示すように、プレートロール環状壁60の+Z方向の端には、環状の板部材77が固定される。光軸L方向から見た場合に、板部材77の外周側部分と、プレートホルダ環状部65の内周側の端部分とは重なる。板部材77とプレートホルダ環状部65との間には、Z軸方向に僅かな隙間が形成される。
図8に示すように、摺動部材53には、複数個所に貫通孔75が形成されている。摺動部材53がプレートホルダ環状部65とプレートロール環状部57との間に配置された状態では、貫通孔75に、プレートロール環状部57に固定された与圧用マグネット62が挿入される。与圧用マグネット62は、磁性材料からなるプレートホルダ52をプレートホルダ52に接近する方向に吸引する。すなわち、与圧用マグネット62は、プレートロ
ール51をプレートホルダ52に接近する方向に付勢する第1与圧機構54を構成する。
図5、図7に示すように、可動体20の第2軸R2方向の両端部分のそれぞれに、一対のプレートロール延設部58の固定部63を受け入れるプレートロール固定孔79を備える。プレートロール固定孔79は、ホルダ29に設けられている。回転支持機構21は、プレートロール51の各プレートロール延設部58の固定部63が、各プレートロール固定孔79に圧入されることにより可動体20に固定される。固定部63をプレートロール固定孔79に挿入する際には、プレートロール環状壁60に撮像モジュール5の円筒部分31が挿入される。これにより、プレートロール51は、プレートロール環状壁60が光軸Lと同軸に位置決めされた状態で、可動体20に固定される。また、各プレートロール延設部58の固定部63を、各プレートロール固定孔79に圧入すると、固定部63の突起63aおよび突起63bが塑性変形して潰れた状態となる。これにより、プレートロール51と可動体20とは固定される。従って、可動体20は、プレートロール51と一体に、光軸L回りに回転可能となる。
プレートロール51と可動体20とが固定されると、磁性材料からなるプレートホルダ52のプレートホルダ環状部65は、Z軸方向で、プレートロール環状部57を間に挟んで、第1マグネット45および第2マグネット47とは反対側に位置する。これにより、第1マグネット45および第2マグネット47は、プレートホルダ環状部65を、プレートロール環状部57に接近する方向に吸引する。従って、第1マグネット45および第2マグネット47は、プレートロール51をプレートホルダ52に接近する方向に付勢する第2与圧機構55を構成する。
(ジンバル機構)
図3に示すように、ジンバル機構22は、ジンバルフレーム80と、ジンバルフレーム80とプレートホルダ52とを第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構81とを備える。また、ジンバル機構22は、ジンバルフレーム80と固定体23とを第2軸R2回りに回転可能に接続する第2接続機構82を備える。図4、図6に示すように、第1接続機構81は、ジンバルフレーム80から第1軸R1上をプレートホルダ52の側に突出する第1軸側シャフト83と、プレートホルダ52に設けられて第1軸側シャフト83の先端が回転可能に接触する第1軸側凹曲面69と、を備える。図5、図6に示すように、第2接続機構82は、固定体23から第2軸R2上をジンバルフレーム80の側に突出する第2軸側シャフト84と、ジンバルフレーム80に設けられて第2軸側シャフト84の先端が接触する第2軸側凹曲面95と、を備える。
(ジンバルフレーム)
ジンバルフレーム80は、金属製の板バネからなる。図6、図7に示すように、ジンバルフレーム80は、プレートホルダ52の+Z方向に位置するジンバルフレーム本体部85と、ジンバルフレーム本体部85から第1軸R1方向の両側に向かってに突出して−Z方向に延びる一対の第1軸側ジンバルフレーム延設部86と、ジンバルフレーム本体部85から第2軸R2方向の両側に向かってに突出して−Z方向に延びる一対の第2軸側ジンバルフレーム延設部87と、を備える。ジンバルフレーム本体部85は、第1軸R1方向に延びる略長方形形状の中央板部分85aと、中央板部分85aの第2軸R2方向の一方側(−Y方向の側)から外周側に向かって+Z方向に傾斜する第1傾斜板部分85bと、中央板部分85aの第2軸R2方向の他方側(+Y方向の側)から外周側に向かって+Z方向に傾斜する第2傾斜板部分85cと、を備える。また、ジンバルフレーム本体部85は、中央に、Z軸方向に貫通する開口部90を備る。開口部90には、撮像モジュール5の円筒部分31が挿入されている。
図4、図6、図7に示すように、一対の第1軸側ジンバルフレーム延設部86は、プレ
ートホルダ52の外周側に位置する。図7に示すように、一対の第1軸側ジンバルフレーム延設部86のそれぞれは、第1軸R1方向をジンバルフレーム本体部85から離間する方向に延びる第1軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分86aと、第1軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分86aの先端から第1軸R1方向をジンバルフレーム本体部85から離間する方向に向かって−Z方向に傾斜する第1軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分86bと、第1軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分86bの−Z方向の端からプレートホルダ52の外周側を−Z方向に延びる第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cと、を備える。
図4、図7に示すように、第1軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分86aは、中央板部分85aから第1軸R1方向に突出している。第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cは、第1軸R1方向に貫通するジンバルフレーム延設部貫通孔92を備える。また、第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cは、ジンバルフレーム延設部貫通孔92の開口縁から第1軸R1方向を外周側に突出する第1軸側シャフト支持用筒部93を備える。さらに、第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cは、周方向の両側の端縁からそれぞれ内周側に突出する一対のジンバルフレーム延設部突部94を備える。一対のジンバルフレーム延設部突部94は、第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cにおいて、ジンバルフレーム延設部貫通孔92よりも+Z方向の側に設けられている。また、第1軸側ジンバルフレーム延設部86のプレートホルダ延設部66とは反対の外側面には、第1軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分86bから、第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cに至るリブ91が設けられている。リブ91は、第1軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分86bと第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cとの間の屈曲部分を経由して延びる。
ここで、第1軸側シャフト83は、円柱形状であり、ジンバルフレーム延設部貫通孔92および第1軸側シャフト支持用筒部93に挿入されてジンバルフレーム80に保持される。これにより、第1軸側シャフト83は、第1軸R1上を、第1軸R1方向に延びる。第1軸側シャフト83の内周側の端部は、第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cからプレートホルダ延設部66の側に突出する。第1軸側シャフト83の内周側の端部は、半球面を備える。
次に、一対の第2軸側ジンバルフレーム延設部87のそれぞれは、図7に示すように、第2軸R2方向をジンバルフレーム本体部85から離間する方向に延びる第2軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分87aと、第2軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分87aの先端から第1軸R1方向をジンバルフレーム本体部85から離間する方向に向かって−Z方向に傾斜する第2軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分87bと、第2軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分87bの−Z方向の端から可動体20の外周側を−Z方向に延びる第2軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分87cと、を備える。−Y方向に位置する一方の第2軸側ジンバルフレーム延設部87の第2軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分87aは、第1傾斜板部分85bの外周側の端縁から第2軸R2方向に突出する。+Y方向に位置する一方の第2軸側ジンバルフレーム延設部87の第2軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分87aは、第2傾斜板部分85cの外周側の端縁から第2軸R2方向に突出する。各第2軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分87cは、第2軸R2上を内周側に窪む第2軸側凹曲面95を備える。
(第1接続機構)
図6に示すように、一対のプレートホルダ延設部66は、一対の第1軸側ジンバルフレーム延設部86と可動体20との間に位置する。そして、第1軸側シャフト83を保持する第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分86cと、第1軸側凹曲面69を備えるプレートホルダ第3延設部分66cとは、第1軸R1上において、対向する。第1接続機
構81は、第1軸側シャフト83において、第1軸側ジンバルフレーム延設部86から内周側に突出する先端が第1軸側凹曲面69に接触することにより構成される。本形態では、第1軸側シャフト83と、第1軸側凹曲面69とは、点接触する。これにより、回転支持機構21は、第1接続機構81を介して、第1軸R1回りに回転可能な状態で、ジンバルフレーム80に支持される。従って、回転支持機構21に支持された可動体20は、ジンバル機構22により、第1軸R1回りに回転可能に支持される。第1軸側シャフト83が第1軸側凹曲面69に接触した状態において、各プレートホルダ延設部66は、各第1軸側ジンバルフレーム延設部86に設けられた一対のジンバルフレーム延設部突部94の内側に位置する。
可動体20および回転支持機構21がジンバル機構22に支持された状態では、ジンバルフレーム本体部85、プレートロール環状部57、およびプレートホルダ環状部65は、撮像モジュール本体部30の+Z方向で、円筒部分31の外周側に位置する。プレートロール環状部57は、Z軸方向におけるジンバルフレーム本体部85と撮像モジュール本体部30との間に位置する。また、プレートホルダ環状部65は、プレートロール環状部57の+Z方向で、Z軸方向におけるジンバルフレーム本体部85と撮像モジュール本体部30との間に位置する。ここで、プレートロール環状部57、およびプレートホルダ環状部65は、第1軸R1および第2軸R2よりも+Z方向に位置する。また、ジンバルフレーム本体部85、プレートロール環状部57、およびプレートホルダ環状部65は、撮像素子9よりも+Z方向に位置する。
(固定体)
図3、図6に示すように、固定体23は、可動体20および回転支持機構21を外周側から囲む枠状のケース97を有する。ケース97は、金属製であり、非磁性材料からなる。ケース97をZ軸方向から見た場合の形状は、8角形である。図6に示すように、ケース97は、8角形の枠状板部98と、ホルダ29の径方向外側に位置する枠部99と、を備える。枠部99は、枠状板部98の外周縁から屈曲して−Z方向に延びている。
枠部99は、Y方向に平行に延びる第1側板101、および第2側板102と、X方向に平行に延びる第3側板103および第4側板104を備える。第1側板101は、第2側板102の−X方向に位置する。第3側板103は、第4側板104の−Y方向に位置する。また、枠部99は、第1軸R1方向の対角で、第1側板101と第3側板103とを接続する第5側板105、および、第2側板102と第4側板104とを接続する第6側板106を備える。第5側板105と第6側板106とは平行に延びる。さらに、枠部99は、第2軸R2方向の対角で、第1側板101と第4側板104とを接続する第7側板107、および、第2側板102と第3側板103とを接続する第8側板108を備える。第7側板107と第8側板108とは平行に延びる。
図6に示すように、ケース97は、第1側板101に第1コイル保持用開口部109を備える。第1コイル保持用開口部109には、第1コイル110が挿入されている。第1コイル110は、周方向に長い楕円形状であり、中心孔を径方向に向けている。また、枠部99は、第3側板103に第2コイル保持用開口部111を備える。第2コイル保持用開口部111には、第2コイル112が挿入されている。第2コイル112は、周方向に長い楕円形状であり、中心孔を径方向に向けている。図2に示すように、第1側板101および第3側板103の外周面に沿って第3フレキシブルプリント基板8が引き回されている。第1コイル110および第2コイル112は、第3フレキシブルプリント基板8に電気的に接続されている。
また、ケース97は、第2側板102の−Z方向の端から+Z方向に延びる矩形の切欠き部115が設けられている。撮像モジュール5に接続された第1フレキシブルプリント
基板6および第2フレキシブルプリント基板7は、切欠き部115を介して、光学ユニット本体部3から+X方向に引き出される。
図5、図6に示すように、ケース97の第7側板107、および第8側板108には、それぞれ、第2軸R2方向に貫通する貫通孔117が設けられている。また、第7側板107および第8側板108は、内側面(第2軸側ジンバルフレーム延設部87が位置する側の面)における貫通孔117の開口縁に、第2軸R2方向に突出する筒部118を備える。第7側板107および第8側板108の各貫通孔117には、第2軸側シャフト84が貫通している。第2軸側シャフト84は、円柱形状であり、貫通孔117に挿入されて、筒部118に支持されている。
第2軸側シャフト84は金属製であり、第7側板107および第8側板108のそれぞれに、溶接によって、固定される。第7側板107および第8側板108のそれぞれに固定された第2軸側シャフト84は、第2軸R2上を第2軸R2方向に延びる。第2軸側シャフト84の内周側の端部は、枠部99から内周側に突出する。第1軸側シャフト83の内周側の端部は、半球面を備える。
(第2接続機構)
図5に示すように、第2接続機構82は、ケース97の内側に可動体20、回転支持機構21およびジンバルフレーム80を配置し、第2軸側シャフト84の先端部分を第2軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分87cの第2軸側凹曲面95に挿入して、接触させることにより構成される。第2接続機構82によって固定体23とジンバルフレーム80とが接続されることにより、ジンバルフレーム80、回転支持機構21および可動体20は、第2軸R2回りに回転可能な状態で、固定体23に支持される。
ここで、ジンバルフレーム80は板バネなので、第2軸側ジンバルフレーム延設部87は、第2軸R2方向に弾性変形可能である。従って、第2軸側シャフト84と第2軸側ジンバルフレーム延設部87の第2軸側凹曲面95とを接触させる際、第2軸側ジンバルフレーム延設部87を内周側へ撓ませた状態とする。これにより、第2軸側ジンバルフレーム延設部87は、外周側へ向かう弾性復帰力により、第2軸側シャフト84に内周側から弾性接触する。従って、第2軸側ジンバルフレーム延設部87と枠部99との接続が解除されることを防止或いは抑制できる。
(振れ補正用駆動機構)
ジンバル機構22により支持された可動体20がケース97の内周側に配置されると、図3に示すように、可動体20の第1側壁35に固定された第1マグネット45と、ケース97に保持された第1コイル110とがX方向で隙間を開けて対向する。第1マグネット45および第1コイル110は、第2振れ補正用磁気駆動機構27を構成する。従って、第1コイル110への給電により、可動体20は、Y軸回りに回転する。また、可動体20の第3側壁37に固定された第2マグネット47と第2コイル112とがY方向で隙間を開けて対向する。第2マグネット47および第2コイル112は、第1振れ補正用磁気駆動機構26を構成する。従って、第2コイル112への給電により、可動体20はX軸回りに回転する。振れ補正用駆動機構25は、第1振れ補正用磁気駆動機構26による可動体20のX軸回りの回転と、第1振れ補正用磁気駆動機構27による可動体20のY軸回りの回転とを合成して、可動体20を第1軸R1回り、および第2軸R2回りに揺動させる。
図3、図6に示すように、第1コイル110の可動体20とは反対側には、第1磁性板123が配置されている。すなわち、光軸Lの径方向で第1コイル110に対する可動体20とは反対側には、第1磁性板123が配置されている。第1磁性板123は、Z軸方
向に長い矩形であり、径方向から見た場合に第1コイル110のZ軸方向の中心と重なる位置に配置されている。第1磁性板123は、第1コイル110を介して可動体20の第1マグネット45と対向しており、可動体20をY軸回りの回転方向における基準回転位置に復帰させるための磁気バネを構成する。
(ローリング駆動機構)
図9は、ローリング駆動機構28および回転支持機構21の分解斜視図である。図7、図9に示すように、ローリング駆動機構28は、可動体20と固定体23とを接続する駆動部材300を備える。図7に示すように、駆動部材300は、Y軸方向に直線状に延びている。駆動部材300は、形状記憶合金からなる伸縮部分310と、伸縮部分310の端部に固定される弾性部分320を備える。ローリング駆動機構28は、伸縮部分310の通電の有無および通電量を制御することにより、伸縮部分310の温度を制御して、伸縮部分310の形態(長さ)を変化させる。これにより、固定体23に対して可動体20をZ軸回り(光軸L回り)に回転させてローリング補正を行う。
伸縮部分310を構成する形状記憶合金は、例えば、Ni−Ti合金である。形状記憶合金は、温度が上昇して高温相(一般にオーステナイト相)になると記憶形状に復帰する。また、形状記憶合金は、温度が低下して低温相(一般にマルテンサイト相)になると外力によって記憶形状から変形可能である。伸縮部分310は、低温相において記憶形状よりも長い形状に変形されて、可動体20と固定体23とを接続する状態に取り付けられている。
図7に示すように、駆動部材300は、回転支持機構21に取り付けられている。回転支持機構21は、可動体20に固定されたプレートロール51と、ジンバル機構22を介して固定体23に接続されているプレートホルダ52とが光軸Lを中心として相対回転可能になっている。プレートロール51に設けられた2本のプレートロール延設部58と、プレートホルダ52に設けられた2本のプレートホルダ延設部66は、周方向に交互に配置される。駆動部材300は、プレートホルダ環状部65およびプレートロール環状部57の外周側に配置されており、周方向で隣り合うプレートロール延設部58とプレートホルダ延設部66との間に駆動部材300が架け渡されている。従って、駆動部材300の長さを変化させることにより、プレートホルダ52に対してプレートロール51が相対回転して、可動体20が光軸L回りに回転する。
ローリング駆動機構28は、複数の駆動部材300を備える。駆動部材300は、プレートホルダ環状部65およびプレートロール環状部57の−X方向側でY軸方向に延びる駆動部材301と、プレートホルダ環状部65およびプレートロール環状部57の+X方向側でY軸方向に延びる駆動部材302を含む。駆動部材301、302は、光軸Lを中心として反対側に配置され、回転対称に配置されている。また、駆動部材301、302は、光軸L方向の位置が略同一であり、光軸Lに対して直交する方向に延びている。駆動部材301、302が延在する方向は、光軸Lを中心とする仮想円の接線方向であり、径方向に対して直交する方向である。図4、図5に示すように、駆動部材300(駆動部材301、302)は、ホルダ29の+Z方向側に位置し、ホルダ29から+Z方向に突出した撮像モジュール本体部30の外周側に配置される。
図9に示すように、伸縮部分310は、形状記憶合金からなるワイヤ312を1回折り返した部材である。ワイヤ312は、例えば、円形断面の線材である。伸縮部分310は、長手方向の一方側の端部に、可動体20に接続される第1部分311を備えている。第1部分311は、ワイヤ312を略U字状に折り返した屈曲部である。弾性部分320は、ばねなどの弾性部材である。弾性部分320は、伸縮部分310における第1部分311とは反対側の端部に固定されている。弾性部分320は、固定体23に接続される第2
部分321を備えている。
図7、図9に示すように、プレートロール延設部58には、略U字状の第1部分311を係止するワイヤ係止部330が形成されている。ワイヤ係止部330は、径方向外側へ突出する凸部である。また、プレートホルダ延設部66には、第2部分321を固定する弾性部分固定部340が設けられている。駆動部材300は、ワイヤ係止部330に第1部分311が係止され、弾性部分固定部340に第2部分321が固定されることにより、周方向に離間するワイヤ係止部330と弾性部分固定部340との間に直線状に延びた状態になるように取り付けられている。
ローリング駆動機構28は、図示しないフレキシブルプリント基板を介して駆動部材300への通電を行う。例えば、U字状に屈曲させたワイヤ312の一端を、フレキシブルプリント基板上に設けられた+電極に接続するとともに、他端を、フレキシブルプリント基板上に設けられた−電極に接続する。フレキシブルプリント基板には、ワイヤ312へ通電するための通電パターンが形成されている。
(ローリング補正機構の動作)
図10は、ローリング駆動機構28および回転支持機構21の平面図である。図10の状態は、可動体20がローリング補正の原点位置にあるときの状態であり、2本の駆動部材300(駆動部材301、302)は、光軸L方向から見た場合の長さが同一である。図10において、第1回転方向CWと第2回転方向CCWは、可動体20の回転方向である。可動体20は、回転支持機構21のプレートロール51と一体に回転する。ローリング駆動機構28は、光軸Lを挟んで反対側に配置される2本の駆動部材300(駆動部材301、302)に同期して通電する。
ローリング駆動機構28は、駆動部材300を第1形状と第2形状の間で変化させる。第2形状は、駆動部材300の記憶形状である。第1形状は、外力により記憶形状(第2形状)から変形させた形状であり、光軸L方向から見た長さが記憶形状よりも長い形状である。第1形状と第2形状(記憶形状)の光軸L方向から見た場合の寸法差は、ローリング補正の補正角度範囲に応じて決まる。可動体20の光軸L回りの回転位置が図10に示すローリング補正の原点位置であるとき、駆動部材300は、第1形状から第2形状(記憶形状)に復帰する途中の形状(以下、基準形状という)になっている。基準形状は、光軸L方向から見た長さが、第1形状の光軸L方向から見た長さと、第2形状(記憶形状)の光軸L方向から見た長さの中間の長さである。
可動体20を原点位置から第1回転方向CWに回転させるときは各駆動部材300(駆動部材301、302)の伸縮部分310に通電して伸縮部分310を記憶形状に復帰させる。各駆動部材300(駆動部材301、302)は、伸縮部分310が縮むと、弾性部分320が伸ばされるため、弾性部分320の付勢力が増大する。従って、伸縮部分310が通電による温度上昇によって縮む際に弾性部分320を引っ張る力と、弾性部分320の弾性力とが釣り合うように駆動部材300の長さが変化する。その結果、各駆動部材300(駆動部材301、302)の両端に接続されているプレートロール延設部58とプレートホルダ延設部66が近づく。従って、プレートロール51がプレートホルダ52に対して第1回転方向CWに回転し、可動体20が第1回転方向CWに回転する。
可動体20を第2回転方向CCWに回転させるときは、各駆動部材300(駆動部材301、302)の伸縮部分310への通電を切って伸縮部分310の温度を下げる。これにより、弾性部分320の弾性力によって伸縮部分310が伸ばされて第1形状に復帰する。その結果、各駆動部材300(駆動部材301、302)の両端に接続されているプレートロール延設部58とプレートホルダ延設部66が離れる。従って、プレートロール
51がプレートホルダ52に対して第2回転方向CCWに回転し、可動体20が第2回転方向CCWに回転する。
以上のように、ローリング駆動機構28は、駆動部材300への通電状態を制御することにより、可動体20の光軸L回りの振れ補正を行うことができる。
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、光学素子であるレンズ4を備える可動体20と、可動体20をレンズ4の光軸Lを中心に回転可能に支持する回転支持機構21と、回転支持機構21を光軸Lと交差する第1軸R1回りに回転可能に支持するとともに、光軸Lおよび第1軸R1と交差する第2軸R2回りに回転可能に支持するジンバル機構22と、ジンバル機構22および回転支持機構21を介して可動体20を支持する固定体23と、可動体20を光軸L回りに回転させるローリング駆動機構28と、可動体20を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに揺動させる振れ補正用駆動機構25と、を有する。ローリング駆動機構28は、可動体20と固定体23とを接続する駆動部材300を備える。駆動部材300は、形状記憶合金からなる伸縮部分310と、伸縮部分310に固定された弾性部分320を備え、伸縮部分310に可動体20に固定される第1部分311が設けられ、弾性部分320に、固定体23に固定される第2部分321が設けられている。第1部分311と第2部分321は光軸L回りの周方向に離間する。伸縮部分310は、通電により所定の温度になると記憶形状に復帰し、伸縮部分310の通電状態を制御して光軸L方向から見た場合の駆動部材300の長さを変化させることにより、可動体20を光軸回りに回転させる。
本形態では、可動体20を光軸L回りに回転させるローリング駆動機構28が、可動体20と固定体23とを接続する駆動部材300を備え、駆動部材300は、形状記憶合金からなる伸縮部分310を備えている。従って、伸縮部分310が通電によって縮む際に弾性部分320を引っ張る力と、弾性部分320の弾性力とが釣り合うように駆動部材300の長さを変化させることができる。また、伸縮部分310の通電を切ることにより、弾性部分320の弾性力によって伸縮部分310を伸ばすことができる。よって、駆動部材300の長さを変化させて可動体20を回転させ、ローリング補正を行うことができる。また、このような駆動部材300は、形状を小さくできるとともに、配置の自由度が高い。従って、ローリング駆動機構28の小型化および設計の自由度の向上を図ることができる。
本形態では、伸縮部分310は形状記憶合金製のワイヤ312からなり、第1部分311はワイヤ312を折り返した屈曲部である。伸縮部分310としてワイヤ312を用いることにより、駆動部材300の小型化および軽量化が可能であり、配置スペースを小さくすることができる。また、屈曲部を備えたワイヤ312はフックや凸部に係止することができる。従って、駆動部材300の取り付け構造を簡素化でき、取付作業も容易である。
本形態では、回転支持機構21にローリング駆動機構28が取り付けられている。すなわち、回転支持機構21は、可動体20に固定されたプレートロール51と、光軸L方向でプレートロール51に対向するプレートホルダ52と、プレートロール51およびプレートホルダ52に接触した状態で摺動もしくは転動する摺動部品53と、を備える。プレートホルダ52は、ジンバルフレーム80を介して固定体23に接続され、プレートロール51は、光軸L方向から見た場合に可動体20に重なるプレートロール環状部57と、プレートロール環状部57から第2軸R2方向の両側に突出する一対のプレートロール延設部58を備える。また、プレートホルダ52は、プレートロール環状部57に対向するプレートホルダ環状部65と、プレートホルダ環状部65から第1軸R1方向の両側に突
出する一対のプレートホルダ延設部66を備る。プレートロール延設部58は、ワイヤ312の屈曲部を係止するワイヤ係止部330を備え、プレートホルダ延設部66は、ワイヤ312の端部が固定される弾性部分固定部340を備えている。以上のような構成により、周方向で隣り合うプレートロール延設部58とプレートホルダ延設部66との間にワイヤ312を掛け渡すことができ、回転支持機構21にローリング駆動機構28を取り付けることができる。なお、ワイヤ係止部330と弾性部分固定部340の配置は入れ替え可能である。すなわち、プレートホルダ延設部66にワイヤ係止部330を設け、プレートロール延設部58に弾性部分固定部340を設けることもできる。
このように、回転支持機構21にローリング駆動機構28を取り付けることにより、ローリング補正のための機構を1箇所に集めることができる。また、このような構成では、ローリング駆動機構28は、回転支持機構21の外周側に大きく飛び出すことがなく、光軸L方向においても回転支持機構21の範囲内にローリング駆動機構28が配置される。従って、ローリング駆動機構の配置スペースが小さく、他の機構と干渉するおそれが少ない。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1の小型化に有利である。
本形態では、駆動部材300に接続されるフレキシブルプリント基板を備え、フレキシブルプリント基板には、駆動部材300に通電するための通電パターンが形成されている。このように、フレキシブルプリント基板を用いることにより、ローリング駆動機構28に対する配線作業を容易化することができる。
(変形例1)
図11は、ローリング駆動機構28の変形例1を模式的に示す側面図である。上記形態は、可動体20の光軸L方向の一方側(被写体側)の端部にローリング駆動機構28の駆動部材300を配置したものであったが、駆動部材300の光軸L方向の配置は、上記形態の配置に限定されるものではない。図11に示すように、変形例1のローリング駆動機構28は、第1駆動機構28Aおよび第2駆動機構28Bを備える。第1駆動機構28Aは、可動体20の光軸L方向の一方側の端部に配置される。また、第2駆動機構28Bは、可動体20の光軸L方向の他方側の端部に配置される。
第1駆動機構28Aと第2駆動機構28Bは、それぞれ、少なくとも1つの駆動部材300を備える。各駆動部材300の構成は、上記形態と同様である。可動体20には、光軸L方向の一方側の端部、および、他方側の端部にそれぞれ、伸縮部分310を係止するワイヤ係止部330が設けられている。また、固定体23には、光軸L方向の一方側の端部、および、他方側の端部にそれぞれ、弾性部分320を固定する弾性部分固定部340が設けられている。駆動部材300は、周方向に離間するワイヤ係止部330と弾性部分固定部340の間に架け渡されている。
図11に示す変形例1では、第1駆動機構28Aおよび第2駆動機構28Bが同一の構成であり、上下2箇所のワイヤ係止部330と、上下2箇所の弾性部分固定部340は、光軸L方向から見て重なっている。可動体20のローリング補正を行う際には、第1駆動機構28Aおよび第2駆動機構28Bを同期して駆動する。すなわち、第1駆動機構28Aの駆動部材300と、第2駆動機構28Bの駆動部材300に同期して通電する。これにより、変形例1では、可動体20に対して、光軸L方向の上下2箇所に駆動力を加えることができる。従って、ローリング補正を行う際に可動体20が傾くことを抑制でき、ローリング補正における可動体20の動作および姿勢を安定させることができる。
(変形例2)
図12(a)は、ローリング駆動機構28の変形例2を模式的に示す平面図である。変形例2のローリング駆動機構28は、1本の駆動部材300を備える。上記形態では、光
軸Lを挟んで反対側に2本の駆動部材300を配置するものであったが、図12(a)に示すように、駆動部材300を1本にすることで、最も少ない部材点数でローリング補正を行うことができる。
(変形例3)
図12(b)は、ローリング駆動機構28の変形例3を模式的に示す平面図である。変形例3のローリング駆動機構28は、複数の駆動部材300を備える。複数の駆動部材300は、光軸Lを中心とする周方向の複数位置に配置される。図12(b)に示すように、変形例3のローリング駆動機構28は、光軸Lを中心として周方向に均等に分散して配置される3本の駆動部材300を備える。なお、駆動部材300の数を4以上にすることもできる。
変形例3は、上記形態と同様に、複数の駆動部材300に同期して通電する。変形例3において、複数の駆動部材300は、光軸Lを中心として回転対称に構成される。従って、可動体20に対して、同一回転方向の駆動力が複数位置に加わるので、駆動力を大きくすることができる。また、変形例3において、複数の駆動部材300は、周方向の位置が異なるので、駆動力が作用する部位を周方向に分散させることができる。変形例3では、複数の駆動部材300が周方向に均等に分散して配置されるので、駆動力が作用する部位を周方向に均等に分散させることができる。さらに、変形例3では、複数の駆動部材300の光軸L方向の位置が略同一である。従って、ローリング補正における可動体20の動作および姿勢を安定させることができる。
1…振れ補正機能付き光学ユニット、2…カバー、3…光学ユニット本体部、4…レンズ、5…撮像モジュール、6…第1フレキシブルプリント基板、7…第2フレキシブルプリント基板、8…第3フレキシブルプリント基板、9…撮像素子、10…像側カバー、11…被写体側カバー、12…第1カバー、13…第2カバー、19…補強板、20…可動体、21…回転支持機構、22…ジンバル機構、23…固定体、25…振れ補正用駆動機構、26…第1振れ補正用磁気駆動機構、27…第2振れ補正用磁気駆動機構、28…ローリング駆動機構、28A…第1駆動機構、28B…第2駆動機構、29…ホルダ、30…撮像モジュール本体部、31…円筒部分、35…第1側壁、36…第2側壁、37…第3側壁、38…第4側壁、39…第5側壁、40…第6側壁、41…第7側壁、42…第8側壁、44…第1ヨーク、45…第1マグネット、46…第2ヨーク、47…第2マグネット、51…プレートロール、52…プレートホルダ、53…摺動部材、54…第1与圧機構、55…第2与圧機構、56…対向部、57…プレートロール環状部、58…プレートロール延設部、59…プレートロール環状板、60…プレートロール環状壁、62…与圧用マグネット、63…固定部、63a,63b…突起、65…プレートホルダ環状部、66…プレートホルダ延設部、66a…プレートホルダ第1延設部分、66b…プレートホルダ第2延設部分、66c…プレートホルダ第3延設部分、67…プレートホルダ環状板、68…プレートホルダ円弧壁、69…第1軸側凹曲面、75…貫通孔、77…板部材、79…プレートロール固定孔、80…ジンバルフレーム、81…第1接続機構、82…第2接続機構、83…第1軸側シャフト、84…第2軸側シャフト、85…ジンバルフレーム本体部、85a…中央板部分、85b…第1傾斜板部分、85c…第2傾斜板部分、86…第1軸側ジンバルフレーム延設部、86a…第1軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分、86b…第1軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分、86c…第1軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分、87…第2軸側ジンバルフレーム延設部、87a…第2軸側ジンバルフレーム延設部第1延設部分、87b…第2軸側ジンバルフレーム延設部第2延設部分、87c…第2軸側ジンバルフレーム延設部第3延設部分、90…開口部、91…リブ、92…ジンバルフレーム延設部貫通孔、93…第1軸側シャフト支持用筒部、94…ジンバルフレーム延設部突部、95…第2軸側凹曲面、97…ケース、98…
枠状板部、99…枠部、101…第1側板、102…第2側板、103…第3側板、104…第4側板、105…第5側板、106…第6側板、107…第7側板、108…第8側板、109…第1コイル保持用開口部、110…第1コイル、111…第2コイル保持用開口部、112…第2コイル、115…切欠き部、117…貫通孔、118…筒部、123…第1磁性板、141…弾性係合部、143…係止部、300、301、302…駆動部材、310…伸縮部分、311…第1部分、312…ワイヤ、320…弾性部分、321…第2部分、330…ワイヤ係止部、340…ワイヤ固定部、CCW…第2回転方向、CW…第1回転方向、L…光軸、R1…第1軸、R2…第2軸

Claims (7)

  1. 光学素子を備える可動体と、
    前記可動体を前記光学素子の光軸を中心に回転可能に支持する回転支持機構と、
    前記回転支持機構を前記光軸と交差する第1軸回りに回転可能に支持するとともに、前記光軸および前記第1軸と交差する第2軸回りに回転可能に支持するジンバル機構と、
    前記ジンバル機構および前記回転支持機構を介して前記可動体を支持する固定体と
    前記可動体を前記光軸回りに回転させるローリング駆動機構と、
    前記可動体を前記第1軸回りおよび前記第2軸回りに揺動させる振れ補正用駆動機構と、を有し、
    前記ローリング駆動機構は、前記可動体と前記固定体とを接続する駆動部材を備え、
    前記駆動部材は、形状記憶合金からなる伸縮部分と、前記伸縮部分に固定された弾性部分を備え、
    前記伸縮部分と前記弾性部分の一方に、前記可動体に固定される第1部分が設けられ、
    前記伸縮部分と前記弾性部分の他方に、前記固定体に固定される第2部分が設けられ、
    前記第1部分と前記第2部分は光軸L回りの周方向に離間し、
    前記伸縮部分は、通電により所定の温度になると記憶形状に復帰し、
    前記伸縮部分の通電状態を制御して前記光軸方向から見た場合の前記駆動部材の長さを変化させることにより、前記可動体を前記光軸回りに回転させることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
  2. 前記光軸を中心として周方向の複数位置に配置される複数の前記駆動部材を備え、
    前記複数の駆動部材は、同期して通電されることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  3. 前記複数の前記駆動部材は、前記光軸方向の位置が略同一であり、且つ、前記光軸を中心として回転対称に構成されることを特徴とする請求項2に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  4. 前記伸縮部分は、形状記憶合金からなるワイヤであり、
    前記第1部分および前記第2部分の一方は、前記ワイヤを折り返した屈曲部であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  5. 前記回転支持機構は、前記可動体に固定されたプレートロールと、前記光軸方向で前記プレートロールに対向するプレートホルダと、前記プレートロールおよび前記プレートホルダに接触した状態で摺動する摺動部材と、を備え、
    前記プレートホルダは、前記ジンバル機構を介して前記固定体に接続され、
    前記プレートロールは、光軸方向から見た場合に前記可動体に重なるプレートロール環状部と、前記プレートロール環状部から前記第2軸方向の両側に突出する一対のプレートロール延設部を備え、
    前記プレートホルダは、前記プレートロール環状部に対向するプレートホルダ環状部と、前記プレートホルダ環状部から前記第1軸方向の両側に突出する一対のプレートホルダ延設部を備え、
    前記一対のプレートロール延設部と前記一対のプレートホルダ延設部の一方は、前記屈曲部を係止するワイヤ係止部を備え、
    前記一対のプレートロール延設部と前記一対のプレートホルダ延設部の他方は、前記弾性部分が固定される弾性部分固定部を備えることを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  6. 前記ローリング駆動機構は、前記可動体の前記光軸方向の一方側の端部、および、前記
    可動体の前記光軸方向の他方側の端部の2箇所に配置される2組の駆動機構を備え、
    前記2組の駆動機構は、同期して駆動され、
    前記2組の駆動機構のそれぞれは、少なくとも1つの前記駆動部材を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  7. 前記駆動部材に接続されるフレキシブルプリント基板を備え、
    前記フレキシブルプリント基板には、前記駆動部材に通電するための通電パターンが形成されていることを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
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