JP2021069939A - 椅子装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】椅子装置1において、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせたいという要望に応える。【解決手段】本発明の椅子装置1は、床に接する脚体13を有するベース構造体3と、前記ベース構造体3に取り付けられる複数の部品2とを備える。部品2は、座8を有する複数の椅子6と、椅子6の側方に位置し前後方向に延びる一又は複数の板状のパネル体9aとを有する。パネル体9aは、座8の前端よりも前方に突出する延長部49を備える。隣り合う椅子6,6同士の間をパネル体9aが仕切っている。【選択図】図28
Description
本発明は、椅子装置に関するものである。
従来、ベース構造体上に複数の座や天板を着脱可能に取り付けて様々なデザインの椅子装置を構成することはすでに知られている。この種の椅子装置は、座、天板及びベース構造体の組み合わせによってデザイン変更を容易に行えるように構成されている(例えば特許文献1等参照)。
しかし、前記従来の椅子装置では、例えばI字状やL字状にレイアウトすべくデザイン変更をするにあたり、希望のレイアウトに対応した専用のベース構造体や座を用いなければならない。このため、ベース構造体や座の種類をレイアウトごとに多様化(多種類化)せざるを得ず、コスト高を招来すると共に、様々なユーザーニーズに柔軟に応えるのが難しいという問題があった。
また、例えばロビーや待合室等に設置される椅子装置では、複数のユーザーが着座できる形態になっていて、昨今は、この種の椅子装置においても、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせることを要望される場合がある。
しかし、前記従来の椅子装置では、隣り合って着座したユーザー同士の間を区切る衝立のような部品が存在しないから、この点でも、ユーザーニーズに柔軟に応えられないという問題があった。
本発明は、上記のような現状を検討して改善を施した椅子装置を提供することを技術的課題としている。
本発明に係る椅子装置は、床に接する脚体を有するベース構造体と、前記ベース構造体に取り付けられる複数の部品とを備え、前記部品は、座を有する複数の椅子と、前記椅子の側方に位置し前後方向に延びる一又は複数の板状のパネル体と、を有し、前記パネル体は、前記座の前端よりも前方に突出する延長部を備えるというものである。
本発明の椅子装置において、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の一側に前記パネル体を配置した状態において、前記延長部を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が所定の寸法で規格化されるようにしてもよい。
本発明の椅子装置において、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の一側に前記パネル体を配置した状態において、前記延長部を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が等しい正方形状に構成されるようにしてもよい。
本発明の椅子装置において、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の他側には、前記パネル体と同形状の端パネルが配置されるようにしてもよい。
本発明の椅子装置において、前記部品は、前記椅子の他側に配置された天板を含み、前記端パネルは、前記天板を挟んで前記椅子の他側に配置されるようにしてもよい。
本発明の椅子装置において、前記パネル体は、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子に固定され、前記パネル体を含む椅子ユニットとして、前記ベース構造体に取り付けられるようにしてもよい。
本発明の椅子装置において、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子は、背もたれを有しており、前記背もたれは、板状体と、前記板状体よりも前方へ突出するクッション体とを備え、前記クッション体よりも前記板状体の高さが高く設定されると共に、前記板状体と前記パネル体とは、同じ高さに設定されるようにしてもよい。
本発明の椅子装置によると、希望のレイアウトごとに座の種類をそれほど多様化しなくて済み、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に応えられる。本発明の椅子装置を用いれば、隣り合って着座したユーザー同士の間を区切る際に、パネル体を選択すればよく、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせることを簡単に設定でき、ユーザーニーズに柔軟に対応することが可能である。隣り合う人からの視線を遮り、籠もり感が向上するため、リラックスも集中もし易い。隣り合う板状のパネル体同士の間において、着座者の飛沫等が飛び交うのを遮断できるため、例えば新型コロナやインフルエンザといった各種ウイルスの飛沫感染の防止に効果的である。
次に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づき説明する。以下の説明では方向を特定するために「前後」「左右」の文言を使用するが、これは、本発明の部品ユニットを用いた什器としての椅子装置のユーザーの向きを基準としている。つまり、椅子装置における座の並び方向を左右方向又は横方向とし、奥行き方向を前後方向としている。ただし、これらの用語は説明の便宜上用いたものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、水平方向という場合は、左右方向又は横方向と前後方向との総称として用いている。
図1に示す組み合わせ什器としての椅子装置1は、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とから選択的に組み合わせてなる部品ユニット2と、部品ユニット2を支持するベース構造体3とを備えている。正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、適宜選択的に組み合わされて、ベース構造体3上に左右方向(横方向)に並べて取り付けられている。実施形態の正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、部品ユニット2の部品を構成するものであるが、座関係のものに限らず、例えば天板といったものも含まれる概念である。
図1及び図2に示すように、正方形座4は平面視正方形状に形成されたのである。なお、本明細書において、正方形状、長方形状の文言は、コーナー部に丸みをつけたり面取りしたりしたものを含む概念である。
図1及び図3に示すように、パネル付座体5は、正方形座4の一辺と同じ長さを長辺とする長方形座7と、長方形座7の長辺の一方に立設したパネル9とを備えている。パネル9の表面(長方形座7に向いた面)の上部側には、表面側に突出するクッション体10が設けられている。つまり、実施形態では、パネル付座体5のパネル9として、クッション体10を有するクッションパネル9bが用いられている。クッションパネル9bは、板状パネル9aにクッション体10を別体で取り付けたものでもよいし(図12(a)参照)、一体に設けたものでもよい(図3(b)参照)。
図3に示すように、実施形態では、クッションパネル9bの下端側に、同じ向きに突出する一対の連結片11が設けられている。クッションパネル9bの表面下部側を長方形座7の長辺の一方に重ね合わせ、一対の連結片11を長方形座7の下面側に下方からビス止めすることによって、長方形座7にクッションパネル9bが着脱可能に取り付けられている。長方形座7にクッションパネル9bを取り付けたものがパネル付座体5になっている。長方形座7に対するクッションパネル9bの取付け態様から明らかなように、パネル付座体5のパネル9は、板状パネル9a(図4(b)及び図12(a)参照)と、クッションパネル9b(図3(b)参照)とから選択することが可能である。
図1及び図4に示すように、対パネル付座体6は、長方形座7の短辺と同じ長さを四辺とし正方形座4と相似形の小正方形座8と、小正方形座8の隣り合う二辺に沿って立設した二つのパネル9とを備えている。実施形態において、一方のパネル9は、パネル付座体5のものと共通構造のクッションパネル9bである。他方のパネル9は、板状パネル9a(図4(b)参照)である。
図4に示すように、実施形態では、板状パネル9aの下端側にも、同じ向きに突出する一対の連結片11が設けられている。板状パネル9a及びクッションパネル9bの表面下部側を小正方形座8の隣り合う二辺にそれぞれ重ね合わせ、一対の連結片11を小正方形座8の下面側に下方からビス止めすることによって、小正方形座8に板状パネル9a及びクッションパネル9bが着脱可能に取り付けられている。小正方形座8に板状パネル9a及びクッションパネル9bを取り付けたものが対パネル付座体6になっている。小正方形座8に対する板状パネル9a及びクッションパネル9bの取付け態様から明らかなように、対パネル付座体6のパネル9も、板状パネル9aと、クッションパネル9bとから選択することが可能である。上記の説明から明らかなように、本明細書では、板状パネル9a及びクッションパネル9bの上位概念をパネル9と総称している。
前述の通り、パネル付座体5の長方形座7は、正方形座4の一辺と同じ長さD1を長辺としている。対パネル付座体6の小正方形座8は、長方形座7の短辺D2と同じ長さを四辺とし正方形座4と相似形になっている。そして、図5に示すように、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化されている。すなわち、パネル付座体5は、長方形座7にパネル9を取り付けた状態で平面視正方形状になっており、且つ、四辺が正方形座4の一辺D1と同じ長さになっている。
実施形態では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9の辺方向長さLが同じに設定されている。この場合、各パネル9の辺方向長さLは、長方形座7の長辺の長さD1(正方形座4の一辺の長さでもある)と略同じになっている。このため、各パネル9を製造するにあたり、部品の共通化が可能になっている。
なお、対パネル付座体6を構成するにおいて、一方のパネル9の辺方向長さを長方形座7の長辺の長さD1とし、他方のパネル9の辺方向長さを長方形座7の短辺の長さD2(小正方形座8の一辺の長さでもある)としてもよい。
図6及び図7に示すように、ベース構造体3は、平面視矩形枠状の台枠12と、台枠12における四つのコーナー部を支持する四本の脚支柱13とを備えている。台枠12は、一対の長フレーム12aと一対の短フレーム12bとを備えている。長フレーム12a及び短フレーム12bはいずれも、中空角形状に形成されている。隣り合う長フレーム12aと短フレーム12bとがL形のコーナー連結具14を介して着脱可能に連結され、平面視矩形枠状の台枠12が構成されている。また、実施形態では、各コーナー連結具14に、対応する脚支柱13の上端側が着脱可能に取り付けられている。
正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、ベース構造体3に対する取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能に構成されている。正方形座4の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴15(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴15は、正方形座4の平面視での各対角線DI1を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。
また、パネル付座体5における長方形座7の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴16(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴16も、パネル付座体5の平面視での各対角線DI2を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。同様に、対パネル付座体6における小正方形座8の下面側には、一辺に沿って二個ずつ、合計八個の雌ねじ穴17(鬼目ナット)が設けられている。これら雌ねじ穴17も、対パネル付座体6の平面視での各対角線DI3を挟んで四個ずつが線対称な位置関係におかれている。
台枠12(長フレーム12a及び短フレーム12b)には、上下方向に貫通してビスを挿通させる挿通穴18が長手方向に沿って適宜間隔で複数箇所形成されている。実施形態では、長フレーム12aに六箇所ずつ、短フレーム12bに二箇所ずつ挿通穴18が形成されている。
台枠12の挿通穴18は、台枠12上に載置される正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6の取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)にそれぞれ変更した上で、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6の雌ねじ穴15〜17に合致するように設定されている。
図6及び図7に示す実施形態では、各長フレーム12a右側の二個ずつと右側の短フレーム12bの二個との合計六個の挿通穴18が正方形座4の雌ねじ穴15の六個と合致する。また、各長フレーム12a中央側の二個ずつの合計四個の挿通穴18が長方形座7の雌ねじ穴16の四個と合致する。そして、各長フレーム12a左側の二個ずつと左側の短フレーム12bの二個との合計六個の挿通穴18が小正方形座8の雌ねじ穴17の六個と合致する。
台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を所定の取付け向きで配置した状態で、互いに合致する挿通穴18と雌ねじ穴15〜17とにビスを下方からねじ込むことによって、正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、ベース構造体3に対して、取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能で且つ着脱可能に取り付けられる。
この場合、前述の通り、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とは、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化されている。このため、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、取付け向きを変更してもパネル9の存在が邪魔にならずにそのままベース構造体3に取付けが可能である。
例えば図8は、図1の状態から真ん中にあるパネル付座体5の取付け向きをそれぞれ変更させた平面図を示している。(a)はパネル9を左側においた場合、(b)はパネル9を前側においた場合、(c)はパネル9を右側においた場合である。図9は、図1の状態から左側にある対パネル付座体6の取付け向きをそれぞれ変更させた平面図を示している。(a)はクッションパネル9bを左側、板状パネル9aを前側においた場合、(b)はクッションパネル9bを前側、板状パネル9aを右側においた場合、(c)はクッションパネル9bを右側、板状パネル9aを後側においた場合である。
上記のように構成すると、希望のレイアウトごとに座4〜6の種類をそれほど多様化しなくて済むから、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に応えられる。また、本発明の部品ユニット2を用いれば、隣り合って着座したユーザー同士の間を区切るには、パネル付座体5や対パネル付座体6を選択すればよく、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせることを簡単に設定できる。この点でも、ユーザーニーズに柔軟に対応することが可能なのである。
このような柔軟なレイアウトの例として、図10には、図1における右端の正方形座4をパネル付座体5に変更し、左端の対パネル付座体6における左側のパネル9(板状パネル9a)を省略して右側にクッションパネル9bを装着したものを示している。また、図11には、図1における右端の正方形座4をパネル付座体5に変更し、真ん中のパネル付座体5を対パネル付座体6に変更し、左端の対パネル付座体6をパネル付座体5に変更したものを示している。図11では、真ん中の対パネル付座体6において、長方形座7の後側にクッションパネル9bが配置され、長方形座7の右側に板状パネル9aが配置されている。なお、図11において、右端のパネル付座体5を図1の対パネル付座体6に変更し、真ん中をパネル付座体5のままにしても略同様の態様になる。
なお、実施形態では、台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を取り付けるにあたり、台枠12と、正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6との間にスペーサ19を介在させている。各スペーサ19にはビスが通る介挿穴20が形成されている。
従って、実施形態では、台枠12上に正方形座4、パネル付座体5又は対パネル付座体6を所定の取付け向きで配置した状態で、互いに合致する挿通穴18、スペーサ19の介挿穴20及び雌ねじ穴15〜17にビスを下方からねじ込むことによって、正方形座4、パネル付座体5及び対パネル付座体6は、ベース構造体3に対して、取付け向きを水平四方向(前後左右の四方向)に変更可能で且つ着脱可能に取り付けられる。
このため、台枠12と部品ユニット2(正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6)との間には、隙間が形成されている。当該隙間の存在によって、台枠12にテーブル21を取り付けたり、コンセント22等を収容可能な受けステー23を取り付けたりすることが可能になっている(図7の二点鎖線参照)。
実施形態の座としては、正方形座4、長方形座7及び小正方形座8の三種類を用いたが、これに限定されるものではない。例えば正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した上で、正方形座4の一辺を縮ませてパネル9を立設してパネル付座体5を構成したり、正方形座4の隣り合う二辺を縮ませて二つのパネル9を立設して対パネル付座体6を構成したりしてもよい。この場合、正方形座4においてパネル9を立設する部分を縮ませることによって、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とを平面視で同サイズの正方形状に構成すれば、規格化することが可能になる。正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した場合も、パネル付座体5や対パネル付座体6のパネル9は、板状パネル9aと、クッションパネル9bとから選択できる。
また、前述した通り、クッションパネル9bは、板状パネル9aにクッション体10を別体で取り付けたものでもよいし(図12(a)参照)、一体に設けたものでもよい(図3(b)及び図4(b)参照)。正方形座4の四周辺部を伸縮変形可能に構成した場合も同様である。板状パネル9aやクッションパネル9bの高さは、実施形態のものに限らず、図12(b)に示すような高さの高いものを採用することができる。図12(b)に示すのは、高さの高いクッションパネル9bであるが、クッション体10のない板状パネル9aであっても、このように高さの高いものを採用できる。
更に、実施形態では、長方形座7や小正方形座8にパネル9を取り付けているが、このような態様に限らず、ベース構造体3の台枠12に、パネル9と座7,8とをそれぞれの固定手段により取り付ける態様で、パネル付座体5と対パネル付座体6を構成し、実施形態と同様に、正方形座4とパネル付座体5と対パネル付座体6とを、平面視で同サイズの正方形状に構成して規格化する構造を採用することも可能である。
次に、図13以降を参照しながら、ベース構造体3の詳細構造について説明する。前述の通り、ベース構造体3は、L形のコーナー連結具14を介して隣り合う長フレーム12aと短フレーム12b、又は短フレーム12b同士を連結して平面視矩形枠状に構成した台枠12と、四箇所のコーナー連結具14に取り付けられた四本の脚支柱13とを備えている。各フレーム12a,12bは中空角形状に形成されている。
図14及び図15に示すように、コーナー連結具14は、各フレーム12a,12bの端部開口に嵌合する一対の嵌合突部31を備えている。各嵌合突部31には、上下に開口したねじ穴32が形成されている一方、各フレーム12a,12bの長手方向の両端部には、上下に開口したビス挿通穴33が形成されている。各フレーム12a,12bの端部開口にコーナー連結具14の対応する嵌合突部31を嵌め込んだ状態では、各嵌合突部31のねじ穴32と各フレーム12a,12bのビス挿通穴33とが合致する。この状態でビス挿通穴18を介してねじ穴32にビスを上方又は下方からねじ込むことによって、隣り合う長フレーム12aと短フレーム12bとがコーナー連結具14を介して着脱可能に締結される。
コーナー連結具14の中央部には、下向き開口状の脚装着穴34が形成されている。当該脚装着穴34に脚支柱13の上端側を嵌め込んだ状態でビスを上方からねじ込むことによって、脚支柱13が台枠12のコーナー部であるコーナー連結具14に着脱可能に締結される。
また、各嵌合突部31には、水平方向に開口した貫通穴35も形成されている。そして、当該貫通穴35に対応して、各フレーム12a,12bの長手方向の両端部に、水平方向に開口したねじ挿通穴36が形成されている。各フレーム12a,12bの端部開口にコーナー連結具14の対応する嵌合突部31を嵌め込んだ状態で、各嵌合突部31の貫通穴35と各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36とが合致するのは言うまでもない。各嵌合突部31の貫通穴35と各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36とは、後述する延長連結具37を台枠12に取り付けるためのものである。
さて、台枠12の各コーナー部には、水平方向外側の二箇所に、別のベース構造体3を連設するためのブロック状の延長連結具37が取り付け可能になっている。延長連結具37において相対向する二側部には、台枠12を抱持する抱持部38がそれぞれ設けられている。延長連結具37には、両方の抱持部38のある水平方向に開口した連結ねじ穴39が形成されている。
延長連結具37の抱持部38で台枠12を抱持して、台枠12側のねじ挿通穴36に延長連結具37の連結ねじ穴39を合致させ、各フレーム12a,12bのねじ挿通穴36及び各嵌合突部31の貫通穴35を介して台枠12の内側からの長ねじを延長連結具37の連結ねじ穴39にねじ込むことによって、台枠12のコーナー部に延長連結具37が着脱可能に締結される。
仮に延長連結具37に抱持部38がなければ、長ねじに負荷が集中してしまい、荷重に耐えることは困難である。そこで、実施形態では、台枠12同士の相対的な変位を延長連結具37の抱持部38によって規制すると共に、長ねじに鉛直方向の負荷がかからないように抱持部38で鉛直方向の負荷を受ける構造になっているのである。また、延長連結具37に脚支柱13を取り付けた場合(詳細は後述する)は、下側の抱持部の存在によって延長連結具37と脚支柱13とで負荷を分散して受けることができる。
実施形態では、台枠12の各コーナー部だけでなく、各長フレーム12aの長手中途部にも、水平方向外側の二箇所に、ブロック状の延長連結具37が取り付け可能になっている。この場合、各長フレーム12aの長手中途部の二箇所に、水平方向に開口したねじ挿通穴36が形成されている。延長連結具37の抱持部38で台枠12を抱持して、各長フレーム12aのねじ挿通穴40に延長連結具37の連結ねじ穴39を合致させ、各長フレーム12aのねじ挿通穴40を介して台枠12の内側からの長ねじを延長連結具37の連結ねじ穴39にねじ込むことによって、台枠12における長フレーム12aの中途部の二箇所に延長連結具37が着脱可能に締結される。
図13に示すように、各長フレーム12aにおいて隣り合うねじ挿通穴36,40の配置間隔は、各短フレーム12bにおけるねじ挿通穴36,36同士の配置間隔と同じDHに設定されている。
延長連結具37には、下向き開口状の脚装着穴41が形成されている。当該脚装着穴41に脚支柱13の上端側を嵌め込んだ状態でビスを上方からねじ込むことによって、脚支柱13が延長連結具37に着脱可能に締結される。従って、実施形態の各脚支柱13は、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37とのいずれにも付け替え可能になっているのである。このように実施形態では、各脚支柱13だけでなく、長フレーム12a、短フレーム12b、コーナー連結具14及び延長連結具37がそれぞれ同一形状であり、各部品が共通化されているから、部品管理の手間を抑制できると共にコスト低減が可能になっている。
上記の説明から分かるように、実施形態では、ベース構造体3の複数個を水平方向に連設するにおいて、隣り合うベース構造体3,3同士は、延長連結具37を介して台枠12同士を連結することによって連設することが可能になっている。すなわち、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b(短辺側)同士を連結可能になっていると共に、延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の長フレーム12a(長辺側)同士を連結可能になっている。さらには、延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12b(短辺側)と他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12a(長辺側)とを連結可能になっている。
図16には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b同士を連結し、二つのベース構造体3をI字状に連結した状態を示している。図17には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の長フレーム12a同士を連結し、二つのベース構造体3をアイランド状に連結した状態を示している。図18には、二つの延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12bと他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12aとを連結し、二つのベース構造体3をL字状に連結した状態を示している。図19には、二つの延長連結具37を介して台枠12(主台枠)の短フレーム12b同士を連結し、二つの延長連結具37を介して一方の台枠12(主台枠)の短フレーム12bと他方の台枠12(主台枠)の長フレーム12aとを連結し、結果として三つのベース構造体3をT字状に連結した状態を示している。なお、図16〜図19では、台枠12における挿通穴18及びビス挿通穴33の図示を省略している。
このように実施形態のベース構造体3は、それ自体が規格化されているため、種類を多様化しなくても、組み合わせ方によって様々なレイアウトを作成できる。従って、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に対応できるのである。特に、各種部品の共通化を図れるため、部品管理の手間を削減できると共に、コストも低減できるメリットが大きいのである。例えば、パネル9の辺方向長さL(正方形座4の一辺の長さD1でもある)を基準の1単位として、ベース構造体3(台枠12の組合せ)と部品ユニット2とを共に、1単位や1.5単位等で規格化することによって、サイズバリエーションを絞ったり(集約したり)拡充したりすることが容易に行えるというメリットがある。
このようなベース構造体3の柔軟なレイアウトの例として、図16〜図19に示したベース構造体3の連結態様を用いた椅子装置1を図20〜図22に示している。図20は、図16に示したI字状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、右端から、後ろ向きの対パネル付座体6、前向きの二つのパネル付座体5、前向きの対パネル付座体6、後ろ向きのパネル付座体5、後ろ向きの対パネル付座体6の順に並ぶ部品ユニット2がI字状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。図20に示す例では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9はいずれも、高さの高いクッションパネル9bになっている。
図21は、図17に示したアイランド状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、左右方向3列、奥行き方向2行の合計六個の正方形座4からなる部品ユニット2がアイランド状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。
図22は、図18に示したL字状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例である。当該例では、ベース構造体3の対のコーナー部分に対パネル付座体6を用い、それ以外の部分にパネル付座体5を用いた部品ユニット2が、L字状連結のベース構造体3の対の上に搭載されている。図22に示す例では、パネル付座体5及び対パネル付座体6のパネル9はいずれも、通常の高さのクッションパネル9bになっている。
なお、図20〜図22に示す例においても、部品ユニット2の各部品として、例えば正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6又は同一規格の天板や棚など、適宜選択的に組み合わせできることは前述した通りである。
実施形態のベース構造体3は基本的に、台枠12と四本の脚支柱13とを一セットにして販売されることが想定される。図20〜図22からも分かるように、ベース構造体3を増設したい場合は、台枠12と二本の脚支柱13と二個の延長連結具37とを一セットにすることによって、脚支柱13の数を必要最小限に抑制しながら台枠12を増設でき、コストメリットが高いだけでなく、デザイン性の点でも大変体裁がよいのである。
また、実施形態の各脚支柱13は、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37とのいずれにも付け替え可能であるから、レイアウトに応じて最適な位置に脚支柱を取り付けでき、椅子装置1(什器)の安定性向上に効果的である。必要であれば、台枠12(コーナー連結具14)と延長連結具37との双方に脚支柱を取り付けてもよく、この場合はより安定性が増すことになる。
図23〜図26には、隣り合うベース構造体3の一方において、短フレーム12bと同じ長さを四辺とする平面視正方形状の副台枠12′を用いた場合の例を示している。副台枠12′は、前述した通り、長フレーム12aを備えていない点が主台枠と異なるだけで、基本的には同じ構造であり、挿通穴18の位置や延長連結具37との連結態様等も、台枠12として主台枠と同様に構成されている。図23〜図26において、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して主台枠12の短フレーム12b(短辺側)と副台枠12′の短フレーム12bとが連結可能になっている。図27において、隣り合うベース構造体3,3は、延長連結具37を介して主台枠12の長フレーム12a(長辺側)と副台枠12′の短フレーム12b(一辺側)とが連結可能になっている。
図23には、二つの延長連結具37を介して主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12とを連結し、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをI字状に連結した状態を示している。図24には、二つの延長連結具37を介して一方の主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12bとを連結すると共に、二つの延長連結具37を介して他方の主台枠12の短フレーム12bと副台枠12′の短フレーム12bとを連結し、主台枠12仕様の二つのベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをL字状に連結した状態を示している。
図25には、六個の延長連結具37を介して三台の主台枠12の短フレーム12bを副台枠12′の三つの短フレーム12bにそれぞれ連結し、主台枠12仕様の三つのベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをT字状に連結した状態を示している。更に、図26には、八個の延長連結具37を介して四台の主台枠12の短フレーム12bを副台枠12′の四つの短フレーム12bに連結し、主台枠12仕様の四つのベース構造体3と副台枠12仕様のベース構造体3とを十字状に連結した状態を示している。
図27には、二つの延長連結具37を介して主台枠12の長フレーム12aと副台枠12′の短フレーム12とを連結し、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3とをL字状に連結した状態を示している。なお、図23〜図27では、主台枠12及び副台枠12′における挿通穴18及びビス挿通穴33の図示を省略している。
このように、主台枠12仕様のベース構造体3と副台枠12′仕様のベース構造体3を組み合わせた場合も、さほど種類を多様化することなく、様々なレイアウトを作成できる。従って、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に対応できるのである。図23〜図27に示す例においても、各台枠12に部品ユニット2の各部品として、例えば正方形座4、パネル付座体5、対パネル付座体6又は同一規格の天板や棚など適宜選択的に組み合わせて設置できることは、言うまでもない。
図28及び図29には、一つの主枠台12仕様のベース構造体3を用いた椅子装置1の例を示している。当該例では、三つの対パネル付座体6を横に並べた部品ユニット2がベース構造体3上に搭載されている。図28及び図29の例において、対パネル付座体6(椅子といってもよい)のパネル9のうち後ろ側のものは、高さの高いクッションパネル9bになっていて、背もたれとして機能している。言うまでもないが、背もたれに相当するクッションパネル9bは、板状パネル9a(板状体といってもよい)にクッション体10を別体で又は一体に取り付けたものである。
各対パネル付座体6における小正方形座8の左右一方には、クッションパネル9b(背もたれ)の背もたれ面に交差する前後方向に延びる板状パネル9a(パネル体)が配置されている。クッションパネル9b(板状パネル9a部分)と左右一方の板状パネル9aとは、同じ高さに設定されている。なお、左右一方の板状パネル9aの表面(小正方形座8に向いた面)には、クッション体10を設けることも可能である。当該クッション体10も、左右一方の板状パネル9aに対して別体で又は一体に設けてよい。
各板状パネル9aにおいてクッションパネル9bと反対側の前部側は、小正方形座8よりも前向きに突出していて、隣り合う対パネル付座体6,6同士の間を仕切っている。すなわち、図28及び図29の例では、板状パネル9aの辺方向長さLaがクッションパネル9bの辺方向長さLよりも長く設定されている。換言すると、各板状パネル9aは、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部49を備えている。図28及び図29の例における延長部49は、板状パネル9aと一体に設けられているが、別体に構成してもよいことは言うまでもない。例えば、延長部49を透明または透光性を有するアクリル樹脂等の板材で構成すると、着座者に閉塞感を感じさせずに飛沫感染対策が可能となるとともに、拭き掃除などがしやすく、清掃性、防汚性にも優れる。
この場合、クッションパネル9bの辺方向長さL(正方形座4の一辺の長さD1でもある)を基準の1単位とすると、板状パネル9aの辺方向長さLaは例えば1.5単位に相当する長さになっている。もちろん、板状パネル9aの辺方向長さLaは、前述の1単位相当よりも長い長さになっていれば、特に限定されるものではない。例えば、板状パネル9aの辺方向長さLaは、各対パネル付座体6に普通に着座した人の膝から下の脚部分が隠れる程度であれば望ましい。左右一方の板状パネル9aや端パネル9cは、先の説明と同様の態様で(一対の連結片11を介して)、対応する小正方形座8に取り付けられている。従って、板状パネル9aや端パネル9c付きの対パネル付座体6をユニットとして、ベース構造体3に取り付けできる。このため、施工、解体、組替作業を簡単に行える。
複数の対パネル付座体6のうち対パネル付座体6が隣接しない左右他方側には、板状パネル9aと同形状の端パネル9cが配置されている。従って、高さの高いクッションパネル9b(板状パネル9a部分)と左右一方の板状パネル9aと端パネル9cとが同じ高さに設定されている。端パネル9cの辺方向長さLcもクッションパネル9bの辺方向長さLより長く設定されていて、板状パネル9aの辺方向長さLaと同様に、例えば1.5単位に相当する長さになっている。換言すると、端パネル9cも、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部59を備えているとも言える。図28及び図29の例において、延長部59は、板状パネル9aと同様に、端パネル9cに一体に設けられているが、別体に構成してもよい。例えば、延長部59も透明または透光性を有するアクリル樹脂等の板材で構成すると、着座者に閉塞感を感じさせずに飛沫感染対策が可能となるとともに、拭き掃除などがしやすく、清掃性、防汚性にも優れる。
その他の構成は、先に説明したものと同様である。例えば、複数の対パネル付座体6のうち少なくとも一つの対パネル付座体6の一側に板状パネル9aを有する状態において、左右一方の板状パネル9aの延長部49を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が所定の寸法で規格化されている。図28及び図29の例では、各対パネル付座体6の一側に板状パネル9aを有する状態において、平面視で前後方向と左右方向の幅が等しい正方形状に構成されている。この点は、図5等に基づいて先に説明した通りである。このように構成すると、各対パネル付座体6は、取付け向きを変更してレイアウトすることが可能であるから、コスト抑制を図りつつ、様々なユーザーニーズに柔軟に応えられる。
上記のように構成した場合も、他人から干渉されにくいように適度な閉鎖性(クローズ性)を持たせることを簡単に設定でき、ユーザーニーズに柔軟に対応することが可能である。特に、各板状パネル9a及び端パネル9cは、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部49,59を備えているから、クローズ性をより一層向上でき、着座者に落ち着ける環境を提供することが可能である。隣り合う人からの視線を遮り、籠もり感が向上するため、リラックスも集中もし易い。また、隣り合う対パネル付座体6,6同士の間において、着座者の飛沫等が飛び交うのを遮断できるため、例えば新型コロナやインフルエンザといった各種ウイルスの飛沫感染の防止に効果的である。
図28及び図29の例では、複数の対パネル付座体6のうち対パネル付座体6が隣接しない左右他方側には、板状パネル9aと同形状の端パネル9cが配置されているから、すべての対パネル付座体6において、クローズ性の高い空間を提供できる。また、高さの高いクッションパネル9bと左右一方の板状パネル9aと端パネル9cとが同じ高さに設定されているから、これらパネルを着座者の頭が隠れる程度の高さにすれば、各対パネル付座体6において、より効果的にクローズ性の高い空間を確保でき、着座者が落ち着ける環境作りに貢献できる。クッションパネル9bと左右一方の板状パネル9aと端パネル9cとが凹凸なく並んで外観が良好であり、側方や背面からの周囲の視線を同じように遮れる効果がある。
特に、各板状パネル9aが小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部49を備えていることと相俟って、隣り合う対パネル付座体6,6同士の間において、着座者の飛沫等が飛び交うのをより効果的に遮断できる。
図30〜図32には、I字状連結のベース構造体3の対を用いた椅子装置1の例を示している。当該例は、図28及び図29に示したものの変形例であり、この例においても、三つの対パネル付座体6を横に並べた部品ユニット2がI字状連結のベース構造体3の対上に搭載されている。対パネル付座体6(椅子ユニットといってもよい)のパネル9のうち後ろ側のものは、高さの高いクッションパネル9bになっていて、背もたれとして機能している。言うまでもないが、背もたれに相当するクッションパネル9bは、板状パネル9a(板状体といってもよい)にクッション体10を別体で又は一体に取り付けたものである。
図30〜図32の例において、各台枠12における一対の長フレーム12aの長さをそれぞれで異ならせている。この場合、クッションパネル9bの辺方向長さL(正方形座4の一辺の長さD1でもある)を基準の1単位とすると、一方の台枠12における長フレーム12aの長さを例えば2.5単位に相当する長さとし、他方の台枠12における長フレーム12aの長さを例えば2単位に相当する長さとしている。このため、I字状連結のベース構造体3の対上には、左右方向で4.5単位分の部品ユニットが搭載される。
図30〜図32の例では、高さの高いクッションパネル9b(板状パネル9a部分)と左右一方の板状パネル9aと端パネル9cとの辺方向長さL,La,Lcは、同じ長さに設定されていて、例えば1.5単位に相当する長さになっている。このため、各小正方形座8の左右他方側と隣の板状パネル9a又は端パネル9cとの間には、左右方向で0.5単位分のスペースが空くことになる。当該スペースには荷物等を載置可能な天板50が取り付けられている。各天板50には、コンセント51が取り付けられている。換言すると、端パネル9cは、天板50を挟んで対パネル付座体6の左右他側に配置されている。
図28及び図29の例と同様に、左右一方の各板状パネル9aは、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部49を備えている。図30〜図32の例における延長部49は、板状パネル9aと一体に設けられているが、別体に構成してもよいことは言うまでもない。端パネル9cも、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部59を備えていると言える。図30〜図32の例において、延長部59は、板状パネル9aと同様に、端パネル9cに一体に設けられているが、別体に構成してもよい。図30〜図32の例においても、図28及び図29の例と同様に、延長部49,59も透明または透光性を有するアクリル樹脂等の板材で構成してもよい。この場合も、着座者に閉塞感を感じさせずに飛沫感染対策が可能となるとともに、拭き掃除などがしやすく、清掃性、防汚性にも優れるという同様の効果を発揮できる。
図30〜図32の例においても、例えば、複数の対パネル付座体6のうち少なくとも一つの対パネル付座体6の一側に板状パネル9aを有する状態において、左右一方の板状パネル9aの延長部49を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が所定の寸法で規格化されている。図30〜図32の例では、各対パネル付座体6の一側に板状パネル9aを有する状態において、平面視で前後方向の幅が1単位と左右方向の幅が1.5単位という所定の寸法で規格化されている。左右方向の幅のうち0.5単位分は天板50なので、この場合も、各対パネル付座体6は、延長部49を除けば、平面視で前後方向と左右方向の幅が等しい正方形状に構成されていて、取付け向きを変更してレイアウトすることが可能である。なお、各対パネル付座体6(椅子といってもよい)の左右方向の幅を1.5単位に規格化したものでも、180°ごとの向き変更に限定されるものの、取付け向きを変更してレイアウトすることが可能であることは言うまでもない。
図30〜図32の例においても、左右一方の板状パネル9aは、先の説明と同様の態様で(一対の連結片11を介して)、対応する小正方形座8に取り付けられている。従って、板状パネル9a付きの対パネル付座体6をユニットとして、ベース構造体3に取り付けできる。このため、施工、解体、組替作業を簡単に行える。端パネル9cは、不図示の固定具を介してベース構造体3(短フレーム12b)に取り付けられる。規格化された対パネル付座体6のオプション(規格化から外れたもの)である端パネル9cをベース構造体3に別途固定式にすることによって、レイアウトの自由度(部品ユニット2の向き変更)を阻害しないように設定されているのである。もちろん、先の説明の態様と同様にして、端パネル9cが、一対の連結片11を介して、対応する天板50に取り付けられる構成を採用することも可能である。
また、図30〜図32の例では、各対パネル付座体6に対応して、台枠12にテーブル21を取り付けたり、受けステー23を取り付けたりされている。各受けステー23には、例えばコンセント51等から延びる配線を収容する縦溝状のガイド体52が下向きに突設されている。左右一方の板状パネル9aの表面(小正方形座8に向いた面)には、クッション体10が設けられている。その他の構成は、図28及び図29の例と同様である。
図30〜図32の例のように構成した場合も、図28及び図29に示す例と同様の作用効果を奏する。例えば、各板状パネル9a及び端パネル9cは、小正方形座8の前端よりも前方に突出する延長部49,59を備えているから、クローズ性をより一層向上でき、着座者に落ち着ける環境を提供することが可能である。隣り合う人からの視線を遮り、籠もり感が向上するため、リラックスも集中もし易い。また、隣り合う対パネル付座体6,6同士の間において、着座者の飛沫等が飛び交うのを遮断できるため、例えば新型コロナやインフルエンザといった各種ウイルスの飛沫感染の防止に効果的である。
なお、本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば上記に説明した各実施形態において、パネル付座体5、対パネル付座体6として、座7,8とパネル9が一体となった形態を示しているが、各種部品をそれぞれベース構造体3に直接固定することも可能である。この際も座7,8とパネル9とで1単位、1.5単位等に規格化されることで、レイアウトの自由度が高まるとともに、規格化(共通化)されたベース構造体3で様々なレイアウトを構成することが可能である。台枠12は、コーナー連結具14を用いずに、各フレーム12a,12bを溶接等適宜の連結手段で枠状に連結したものであってもよい。この場合、脚装着穴34は、フレーム12a,12bに直接形成すればよい。台枠12や延長連結具37に脚装着穴34,41を設ける例を示したが、脚支柱13の取付け態様も特に限定されるものではなく、脚装着部として、脚装着穴としたり脚装着突起としたりすることは、設計上適宜変更することが可能である。
1 什器としての椅子装置
2 部品ユニット
3 ベース構造体
4 部品としての正方形座
5 部品としてのパネル付座体
6 部品としての対パネル付座体
7 長方形座
8 小正方形座
9 パネル
9a 板状パネル
9b クッションパネル
10 クッション体
11 連結片
12 台枠
12a 長フレーム
12b 短フレーム
13 脚支柱
14 コーナー連結具
15〜17 雌ねじ穴
18 挿通穴
2 部品ユニット
3 ベース構造体
4 部品としての正方形座
5 部品としてのパネル付座体
6 部品としての対パネル付座体
7 長方形座
8 小正方形座
9 パネル
9a 板状パネル
9b クッションパネル
10 クッション体
11 連結片
12 台枠
12a 長フレーム
12b 短フレーム
13 脚支柱
14 コーナー連結具
15〜17 雌ねじ穴
18 挿通穴
Claims (7)
- 床に接する脚体を有するベース構造体と、前記ベース構造体に取り付けられる複数の部品とを備え、
前記部品は、座を有する複数の椅子と、前記椅子の側方に位置し前後方向に延びる一又は複数の板状のパネル体と、を有し、
前記パネル体は、前記座の前端よりも前方に突出する延長部を備える、
椅子装置。 - 前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の一側に前記パネル体を配置した状態において、前記延長部を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が所定の寸法で規格化されている、
請求項1に記載した椅子装置。 - 前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の一側に前記パネル体を配置した状態において、前記延長部を除き、平面視で前後方向と左右方向の幅が等しい正方形状に構成されている、
請求項1に記載した椅子装置。 - 前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子の他側には、前記パネル体と同形状の端パネルが配置されている、
請求項2又は3に記載した椅子装置。 - 前記部品は、前記椅子の他側に配置された天板を含み、
前記端パネルは、前記天板を挟んで前記椅子の他側に配置されている、
請求項4に記載した椅子装置。 - 前記パネル体は、前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子に固定され、前記パネル体を含む椅子ユニットとして、前記ベース構造体に取り付けられる、
請求項1〜5のうちいずれかに記載した椅子装置。 - 前記複数の椅子のうち少なくとも一つの椅子は、背もたれを有しており、
前記背もたれは、板状体と、前記板状体よりも前方へ突出するクッション体とを備え、
前記クッション体よりも前記板状体の高さが高く設定されると共に、前記板状体と前記パネル体とは、同じ高さに設定されている、
請求項1〜6のうちいずれかに記載した椅子装置。
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