JP2021068741A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイシング中にダイシングブレードが傾くことを抑制すること、または切断面に発生した歪の成長を抑制することで、長時間使用しても、信頼性が低下することのない半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置50は、主電流が流れる活性領域40と、耐圧構造が設けられた終端領域41と、を備える。活性領域40は、第1導電型の第1半導体層2と、第2導電型の第2半導体層3と、第1導電型の第1半導体領域7と、ゲート絶縁膜9と、ゲート電極10と、層間絶縁膜11と、第1電極13と、第2電極14と、を有する。終端領域41は、第1半導体層2と、第2半導体層3と、第2半導体層3の、半導体基板1側に対して反対側の表面の、活性領域40と反対側の端部にめっき膜27と、を有する。【選択図】図1

Description

この発明は、半導体装置に関する。
従来、高電圧や大電流を制御するパワー半導体装置の構成材料として、シリコン(Si)が用いられている。パワー半導体装置は、バイポーラトランジスタやIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)など複数種類あり、これらは用途に合わせて使い分けられている。
例えば、バイポーラトランジスタやIGBTは、MOSFETに比べて電流密度は高く大電流化が可能であるが、高速にスイッチングさせることができない。具体的には、バイポーラトランジスタは数kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界であり、IGBTは数十kHz程度のスイッチング周波数での使用が限界である。一方、パワーMOSFETは、バイポーラトランジスタやIGBTに比べて電流密度が低く大電流化が難しいが、数MHz程度までの高速スイッチング動作が可能である。
しかしながら、市場では大電流と高速性とを兼ね備えたパワー半導体装置への要求が強く、IGBTやパワーMOSFETはその改良に力が注がれ、現在ではほぼ材料限界に近いところまで開発が進んでいる。パワー半導体装置の観点からシリコンに代わる半導体材料が検討されており、低オン電圧、高速特性、高温特性に優れた次世代のパワー半導体装置を作製(製造)可能な半導体材料として炭化珪素(SiC)が注目を集めている。
炭化珪素は、化学的に非常に安定した半導体材料であり、バンドギャップが3eVと広く、高温でも半導体として極めて安定的に使用することができる。また、炭化珪素は、最大電界強度もシリコンより1桁以上大きいため、オン抵抗を十分に小さくすることができる半導体材料として期待される。このような炭化珪素の特長は、他のシリコンよりバンドギャップが広いワイドバンドギャップ半導体である、例えば窒化ガリウム(GaN)にもあてはまる。このため、ワイドバンドギャップ半導体を用いることにより、半導体装置の高耐圧化を図ることができる。
トレンチゲート構造は、半導体基板(半導体チップ)のおもて面に形成したトレンチ内にMOSゲートを埋め込んだMOSゲート構造であり、トレンチの側壁に沿って半導体基板のおもて面と直交する方向にチャネル(反転層)が形成される。このため、半導体基板のおもて面に沿ってチャネルが形成されるプレーナゲート構造と比べて、単位面積当たりの単位セル(素子の構成単位)密度を増やすことができ、単位面積当たりの電流密度を増やすことができるため、コスト面で有利である。プレーナゲート構造は、半導体基板のおもて面上に平板状にMOSゲートを設けたMOSゲート構造である。
図12は、従来の炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。図12は、炭化珪素半導体ウェハ上に形成され、個別化された後の炭化珪素半導体装置の構造を示す。ただし、後述するダイシング領域142は、個別化される前の構造を示す。図12に示すように、トレンチ型MOSFET150では、炭化珪素からなる半導体基体(以下、炭化珪素半導体基体とする)のおもて面(p型炭化珪素エピタキシャル層103側の面)側に一般的なトレンチゲート構造のMOSゲートを備える。炭化珪素半導体基体(半導体チップ)は、炭化珪素からなるn+型支持基板(以下、n+型炭化珪素基板とする)101上にn型炭化珪素エピタキシャル層102、電流拡散領域であるn型高濃度領域106およびp型炭化珪素エピタキシャル層103となる各炭化珪素層を順にエピタキシャル成長させてなる。
n型高濃度領域106には、隣り合うトレンチ118間(メサ部)に、第1p+型ベース領域104が選択的に設けられている。また、n型高濃度領域106には、トレンチ118の底面を部分的に覆う第2p+型ベース領域105が選択的に設けられている。第2p+型ベース領域105と第1p+型ベース領域104は同時に形成されてもかまわない。第1p+型ベース領域104は、p型炭化珪素エピタキシャル層103に接するように設けられている。
符号107〜111、113、115は、それぞれn+型ソース領域、p++型コンタクト領域、ゲート絶縁膜、ゲート電極、層間絶縁膜、ソース電極およびソース電極パッドである。また、ソース電極パッド115上部には、めっき膜116、はんだ117、外部電極ピン119、第1保護膜121および第2保護膜123が設けられる。また、n+型炭化珪素基板101の裏面側には裏面電極114が設けられる。
また、従来の炭化珪素半導体装置は、主電流が流れる活性領域140の外周部に、活性領域140の周囲を囲んで耐圧を保持するエッジ終端領域141が設けられ、エッジ終端領域141の外側にはダイシング領域142が設けられている。エッジ終端領域141には、JTE構造124とn+型半導体領域125が設けられている。ダイシング領域142を切断(ダイシング)することで、炭化珪素半導体装置が個別化される。エッジ終端領域141とダイシング領域142では、炭化珪素半導体基体の表面に酸化膜130が設けられている。
また、切断面と接しているダメージ領域を備え、切断面の内部方向に歪が発生することを抑制することで、長時間使用しても、信頼性が低下することのない炭化珪素半導体装置が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
また、第1ダミー金属層、第2ダミー金属層、第3ダミー金属層を、それぞれ、第1層間絶縁膜、第2層間絶縁膜、第3層間絶縁膜を間に挟んで積層し、ダイシング時に半導体チップの側壁からのクラックが侵入することを抑制することで、信頼性向上を図った半導体装置が公知である(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2019−033141号公報 特開2009−218504号公報
ここで、ワイドバンドギャップ半導体基板(例えば、炭化珪素基板)は、シリコン基板よりも硬度が高い。このため、ダイシングブレード(ダイシングの刃)の劣化が早いため、頻繁にダイシングブレードの取り替えが必要となっている。さらに、ダイシング中にダイシングブレードにかかるダメージが強く、基板のダイシングを始めてから一つのラインを切り終わるまでに、ダイシングラインが斜めに傾くことがある。これにより、切断面に歪が発生することが多い。歪は、基板に生じたクラック(傷)や欠けである。
歪の発生を抑止するため、ダイシングブレードが斜めに傾くと、ダイシングを一時停止して、傾きを修正する方法がある。この場合、ダイシングが一時停止されるので、ダイシングにかかる時間が増大する。このため、ダイシングブレードが斜めに傾いても、半導体チップに影響を与えないように、ダイシング領域を広く取る方法がある。この場合、基板上のダイシング領域の面積が増大し、基板が斜めに切断されているため、切断面に、歪が発生することが多い。
このダイシングの際に発生した歪は、切断面にあるうちは半導体装置の各種特性に大きな影響を与えることはない。しかしながら、半導体装置の動作周波数が高く電流密度が高くなるほど、連続動作によるストレスで、この歪はエッジ終端領域から活性領域へ成長していき、半導体装置の各種特性の変動を発生させ、動作不良を発生させる場合がある。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、ダイシング中にダイシングブレードが傾くことを抑制すること、または切断面に発生した歪の成長を抑制することで、長時間使用しても、信頼性が低下することのない半導体装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、本発明の目的を達成するため、この発明にかかる半導体装置は、次の特徴を有する。半導体装置は、第1導電型の半導体基板に設けられた、主電流が流れる活性領域と、前記活性領域の外側に配置され、耐圧構造が設けられた終端領域と、を備える。前記活性領域は、前記半導体基板のおもて面に設けられた、前記半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層と、前記第1半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面に選択的に設けられた第2導電型の第2半導体層と、前記第2半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、前記第2半導体層に接触するゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜の前記第2半導体層と接触する面と反対側の表面に設けられたゲート電極と、前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に設けられた第1電極と、前記半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、を有する。前記終端領域は、前記第1半導体層と、前記第2半導体層と、前記第2半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面の、前記活性領域と反対側の端部に設けられためっき膜と、を有する。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記めっき膜は、前記活性領域をリング状に取り囲むことを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記終端領域の前記めっき膜は、NiP膜であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記終端領域の前記めっき膜は、NiB膜であることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2半導体層と前記めっき膜との間に酸化膜および金属膜が設けられ、前記めっき膜の表面に選択的に保護膜が設けられていることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通し、前記第1半導体層に達するトレンチをさらに備え、前記ゲート電極は、前記トレンチの内部に前記ゲート絶縁膜を介して設けられることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第1電極上に第2めっき膜がさらに設けられることを特徴とする。
また、この発明にかかる半導体装置は、上述した発明において、前記第2めっき膜は前記めっき膜と同一の金属膜であることを特徴とする。
上述した発明によれば、エッジ終端領域の端部に第2めっき膜を設けている。これにより、炭化珪素半導体基体に対して圧力が加えられ、この圧力により、ダイシングの際に発生した歪がエッジ終端領域から成長することを抑制できる。このため、炭化珪素半導体装置を長時間使用しても、信頼性が低下することを防止できる。
また、ダイシングブレードが第2めっき膜と接触したことを検知でき、ダイシングブレードと第2めっき膜との接触量により、ダイシングブレードの方向を校正し、ダイシングブレードをスクライブラインと平行にすることができる。これにより、スクライブラインと平行に切断することが可能になり、ダイシングの際に発生する歪を抑制できる。
本発明にかかる半導体装置によれば、ダイシング中にダイシングブレードが傾くことを抑制すること、または切断面に発生した歪の成長を抑制することで、長時間使用しても、信頼性が低下することがないという効果を奏する。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置を炭化珪素半導体ウェハから切り出す前の上面図である。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置を炭化珪素半導体ウェハから切り出す前の上面の拡大図である。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の他の構造を示す断面図である(その1)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の他の構造を示す断面図である(その2)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その1)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その2)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その3)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その4)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その5)。 実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である(その6)。 従来の炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる半導体装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。本明細書および添付図面においては、nまたはpを冠記した層や領域では、それぞれ電子または正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付す+および−は、それぞれそれが付されていない層や領域よりも高不純物濃度および低不純物濃度であることを意味する。+および−を含めたnやpの表記が同じ場合は近い濃度であることを示し濃度が同等とは限らない。なお、以下の実施の形態の説明および添付図面において、同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態)
実施の形態にかかる半導体装置は、シリコン(Si)よりもバンドギャップが広い半導体(ワイドバンドギャップ半導体とする)を用いて構成される。この実施の形態にかかる半導体装置の構造について、ワイドバンドギャップ半導体として例えば炭化珪素(SiC)を用いた場合を例に説明する。図1は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の構造を示す断面図である。
図1では、炭化珪素半導体ウェハ上に形成され、個別化された後の半導体装置の構造を示す。ただし、後述するダイシング領域42は、個別化した後では領域が無くなるため、個別化される前の構造を示す。図1では、素子構造が形成されオン状態のときに基板の厚さ方向に主電流が流れる活性領域40の構成と、活性領域40の周囲を囲んで耐圧を保持するエッジ終端領域41の構成と、エッジ終端領域41の外側のダイシング領域42の構成を示す。ダイシング領域42は、炭化珪素半導体装置を個別化する際に切断される領域である。
実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置は、半導体基板のおもて面(後述するp型炭化珪素エピタキシャル層3側の面)側にトレンチゲート構造のMOSゲートを備えたトレンチ型MOSFET50である。炭化珪素半導体基体は、炭化珪素からなるn+型炭化珪素基板(第1導電型の半導体基板)1上にn型炭化珪素エピタキシャル層(第1導電型の第1半導体層)2およびp型炭化珪素エピタキシャル層(第2導電型の第2半導体層)3を順にエピタキシャル成長させてなる。n型高濃度領域6をn型炭化珪素エピタキシャル層2上にエピタキシャル成長させてもよい。
トレンチゲート構造のMOSゲートは、p型炭化珪素エピタキシャル層3、n+型ソース領域(第1導電型の第1半導体領域)7、p++型コンタクト領域8、トレンチ18、ゲート絶縁膜9およびゲート電極10で構成される。
具体的には、トレンチ18は、半導体基板のおもて面から深さ方向zにp型炭化珪素エピタキシャル層3を貫通して、n型高濃度領域6(n型高濃度領域6が設けられていない場合は、n型炭化珪素エピタキシャル層2、以下(2)と称する)に達する。深さ方向zとは、半導体基板のおもて面から裏面へ向かう方向である。トレンチ18は、例えば、ストライプ状に配置されている。
トレンチ18の内部には、トレンチ18の内壁に沿ってゲート絶縁膜9が設けられ、ゲート絶縁膜9上にトレンチ18の内部に埋め込むようにゲート電極10が設けられている。1つのトレンチ18内のゲート電極10と、当該ゲート電極10を挟んで隣り合うメサ領域(隣り合うトレンチ18間の領域)と、でメイン半導体素子の1つの単位セルが構成される。図1では、一つの活性領域40内に2つのトレンチMOS構造のみを図示しているが、さらに多くのトレンチ構造のMOSゲート(金属−酸化膜−半導体からなる絶縁ゲート)構造が並列に配置されていてもよい。
n型炭化珪素エピタキシャル層2のソース側(後述するソース電極13側)の表面層に、p型炭化珪素エピタキシャル層3に接するようにn型領域(以下、n型高濃度領域とする)6が設けられていてもよい。n型高濃度領域6は、キャリアの広がり抵抗を低減させる、いわゆる電流拡散層(Current Spreading Layer:CSL)である。このn型高濃度領域6は、例えば、トレンチ18の内壁を覆うように、基板おもて面(半導体基板のおもて面)に平行な方向に一様に設けられている。
n型高濃度領域6は、p型炭化珪素エピタキシャル層3との界面から、トレンチ18の底面よりもドレイン側(後述する裏面電極14側)に深い位置に達している。n型高濃度領域6の内部には、第1,2p+型ベース領域4、5がそれぞれ選択的に設けられていてもよい。第1p+型ベース領域4は、隣り合うトレンチ18間(メサ領域)に、第2p+型ベース領域5およびトレンチ18と離して設けられ、かつp型炭化珪素エピタキシャル層3に接する。第2p+型ベース領域5は、トレンチ18の底面および底面コーナー部のうち少なくとも底面を覆う。トレンチ18の底面コーナー部とは、トレンチ18の底面と側壁との境界である。
第1,2p+型ベース領域4、5とn型炭化珪素エピタキシャル層2とのpn接合は、トレンチ18の底面よりもドレイン側に深い位置に形成されている。n型高濃度領域6を設けずに、第1,2p+型ベース領域4、5がn型炭化珪素エピタキシャル層2の内部に設けられていてもよい。第1,2p+型ベース領域4、5のドレイン側端部の深さ位置は、第1,2p+型ベース領域4、5とn型炭化珪素エピタキシャル層2とのpn接合がトレンチ18の底面よりもドレイン側に深い位置にあればよく、設計条件に合わせて種々変更可能である。第1,2p+型ベース領域4、5により、トレンチ18の底面に沿った部分でゲート絶縁膜9に高電界が印加されることを防止することができる。
p型炭化珪素エピタキシャル層3の内部には、n+型ソース領域7が選択的に設けられている。n+型ソース領域7と接するようにp++型コンタクト領域8が選択的に設けられていてもよい。n+型ソース領域7は、トレンチ18の側壁のゲート絶縁膜9に接し、トレンチ18の側壁のゲート絶縁膜9を介してゲート電極10に対向する。
層間絶縁膜11は、ゲート電極10を覆うように、半導体基板のおもて面全面に設けられている。層間絶縁膜11には、層間絶縁膜11を深さ方向zに貫通して基板おもて面に達するコンタクトホールが開口されている。
ソース電極(第1電極)13は、コンタクトホール内において半導体基板(n+型ソース領域7)にオーミック接触し、かつ層間絶縁膜11によりゲート電極10と電気的に絶縁されている。ソース電極13上に、ソース電極パッド15が設けられている。p++型コンタクト領域8が設けられている場合、ソース電極13はp++型コンタクト領域8とオーミック接触する。p++型コンタクト領域8が設けられていない場合、ソース電極13はn+型ソース領域7とオーミック接触する。
ソース電極パッド15上に、めっき膜16およびはんだ17を介して、外部電極ピン19の一方の端部が接合されている。外部電極ピン19の他方の端部は、半導体基板のおもて面に対向するように配置された金属バー(不図示)に接合されている。また、外部電極ピン19の他方の端部は、半導体チップを実装したケース(不図示)の外側に露出し、外部装置(不図示)と電気的に接続される。
ソース電極パッド15の表面のめっき膜16以外の部分は、第1保護膜21で覆われている。具体的には、ソース電極パッド15を覆うように第1保護膜21が設けられており、第1保護膜21の開口部には、めっき膜16が設けられている。はんだ17を介してめっき膜16の表面に外部電極ピン19が接合されている。はんだ17の領域を制限するために、めっき膜16の表面に第2保護膜23を設けてもよい。第1,2保護膜21、23は、例えばポリイミド膜である。
半導体基板の裏面に、ドレイン電極となる裏面電極(第2電極)14が設けられている。裏面電極14上には、ドレイン電極パッド(不図示)が設けられている。
次に、エッジ終端領域41およびダイシング領域42について説明する。エッジ終端領域41には、電界を緩和または分散させることで高耐圧半導体装置全体の耐圧を向上させるため、接合終端(JTE:Junction Termination Extension)構造として、JTE構造24が設けられている。JTE構造24の外側(ダイシング領域42側)に、チャネルストッパとして機能するn+型半導体領域25が設けられている。JTE構造24およびn+型半導体領域25の表面には、酸化膜30が設けられている。酸化膜30の表面に、層間絶縁膜11および第1保護膜21が設けられている。また、エッジ終端領域41と活性領域40との間にはゲートランナーが設けられているが、図示省略している。
また、ダイシング領域42では、ダイシングブレードが接する部分に酸化膜30が設けられていない。これにより、切断される際にダイシングブレードのチッピング(刃先が細かく欠けること)を無くすことができる。
さらに、実施の形態の炭化珪素半導体装置では、n+型半導体領域25より外側のエッジ終端領域41の層間絶縁膜11の表面端部に、活性領域40のソース電極パッド15上の構造と類似する構造が設けられている。具体的には、炭化珪素半導体基体上に、酸化膜30、層間絶縁膜11、金属膜26および第2めっき膜27が順に設けられている。また、第2めっき膜27の保護のため、第2めっき膜27と第1保護膜21との界面上に第2保護膜23が設けられている。
金属膜26は、ソース電極パッド15と同一の金属膜で構成されていてもよい。この場合、ソース電極パッド15を形成する際に、炭化珪素半導体基体上に金属膜を形成し、この金属膜を活性領域40に残したのがソース電極パッド15となり、エッジ終端領域41に残したのが金属膜26となる。金属膜26が、ソース電極パッド15と同一の金属膜である場合、Al膜や、Al−Si膜等のAl合金膜であってもよい。金属膜26が、ソース電極パッド15と異なる金属膜である場合、Ti膜であってもよい。
また、金属膜26上に第2めっき膜27が設けられている。第2めっき膜27は、めっき膜16と同一の金属膜で構成されてもよい。この場合、ソース電極パッド15上にめっき膜16を形成する際に同時に金属膜26上に第2めっき膜27を形成することができる。これにより、めっき膜16と同程度の厚さの第2めっき膜27を形成することができる。第2めっき膜27は、めっき膜16と同一の金属膜である場合、NiP(ニッケルリン)である。めっき膜16は、安定した抵抗を有することが必要なためNiPが使用されているが、第2めっき膜27は、ソース電極13等の電極と接続されないため、安定した抵抗は必要でない。このため、第2めっき膜27が、めっき膜16と異なる金属膜である場合、第2めっき膜27に、NiPより硬く熱処理に安定したNiB(ホウ化ニッケル)を用いることができる。
図2は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置を炭化珪素半導体ウェハから切り出す前の上面図である。また、図3は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置を炭化珪素半導体ウェハから切り出す前の上面の拡大図である。ダイシングでは、スクライブライン31に沿って、炭化珪素半導体ウェハを切断する。ここで、AX−AYスクライブラインに沿って一つのラインを切断しようとすると、炭化珪素の硬さのため、直線性が悪く、一定の角度をもって斜めにダイシングされる。
これにより、切断面に歪が発生することが多い。このダイシングの際に発生した歪は、炭化珪素半導体装置の動作周波数が高く電流密度が高くなるほど、連続動作によるストレスで、エッジ終端領域41から活性領域40へ成長していく。この成長した歪により、炭化珪素半導体装置の各種特性が変動し、さらに動作不良が発生する。このため、実施の形態では、エッジ終端領域41の端部に第2めっき膜27を設けている。第2めっき膜27は、炭化珪素半導体基体に対して圧力を加える機能を有している。この圧力によって、ダイシングの際に発生した歪がエッジ終端領域41から成長することを抑制できる。
図3に示すように、第2めっき膜27は、環状に繋がり切断部分が設けられていないリング状に活性領域40を取り囲むように設けられている。このため、すべての切断面でダイシングの際に発生した歪が成長することを抑制できる。
また、実施の形態では、エッジ終端領域41に第2めっき膜27を設けることにより、ダイシングブレードが第2めっき膜27と接触したことを検知できる。この際、ダイシングブレードと第2めっき膜27との接触量により、ダイシングブレードの方向を校正し、ダイシングブレードをスクライブライン31と平行にすることができる。例えば、ダイシングブレードの傾きが大きいと第2めっき膜27との接触量が大きくなるため、接触量が大きいほどダイシングブレードの傾きの修正量を多くする。これにより、スクライブライン31と平行に切断することが可能になり、ダイシングの際に発生する歪を抑制できる。
また、第2めっき膜27は、炭化珪素半導体基体と硬さおよび色が異なっている。このため、第2めっき膜27の硬さおよび色の違いにより、第2めっき膜27の間の領域をダイシング領域42と識別可能になるため、ダイシングの際の誤動作が少なくなる。
ここで、図4および図5は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の他の構造を示す断面図である。図3〜図5において、ダイシング領域42の幅は同程度である場合の構造を示している。金属膜26および第2めっき膜27のダイシング領域42側の端は、図1のように、エッジ終端領域41内にあってもよいし、図4に示すようにエッジ終端領域41とダイシング領域42の境界にあってもよい。さらに、図5に示すように、金属膜26および第2めっき膜27が、ダイシング領域42までに延在している形態でもよい。図5の形態では、ダイシングにダイシングブレードが接触する領域に、金属膜26および第2めっき膜27は設けない。ダイシングブレードが第2めっき膜27と接触したことを検知できなくなるためである。また、ダイシングブレードが金属膜26および第2めっき膜27を削ると金属片が活性領域40にも飛散する場合があるためである。
(実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法)
次に、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造方法について説明する。図6〜図11は、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置の製造途中の状態を示す断面図である。
まず、n型の炭化珪素でできたn+型炭化珪素基板1を用意する。そして、このn+型炭化珪素基板1の第1主面上に、n型の不純物、例えば窒素原子(N)をドーピングしながら炭化珪素でできた第1n型炭化珪素エピタキシャル層2aを、例えば30μm程度の厚さまでエピタキシャル成長させる。ここまでの状態が図6に示されている。
次に、第1n型炭化珪素エピタキシャル層2aの表面上に、フォトリソグラフィ技術によって所定の開口部を有するイオン注入用マスクを例えば酸化膜で形成する。そして、アルミニウム等のp型の不純物を、酸化膜の開口部に注入し、深さ0.5μm程度の下部第1p+型ベース領域4aおよび第2p+型ベース領域5を形成する。
また、隣り合う下部第1p+型ベース領域4aと第2p+型ベース領域5との距離が1.5μm程度となるよう形成する。下部第1p+型ベース領域4aおよび第2p+型ベース領域5の不純物濃度を例えば5×1018/cm3程度に設定する。
次に、イオン注入用マスクの一部を除去し、開口部に窒素等のn型の不純物をイオン注入し、第1n型炭化珪素エピタキシャル層2aの表面領域の一部に、例えば深さ0.5μm程度の下部n型高濃度領域6aを形成してもよい。下部n型高濃度領域6aの不純物濃度を例えば1×1017/cm3程度に設定する。ここまでの状態が図7に示されている。
次に、第1n型炭化珪素エピタキシャル層2aの表面上に、窒素等のn型の不純物をドーピングした第2n型炭化珪素エピタキシャル層2bを、0.5μm程度の厚さで形成する。第2n型炭化珪素エピタキシャル層2bの不純物濃度が3×1015/cm3程度となるように設定する。以降、第1n型炭化珪素エピタキシャル層2aと第2n型炭化珪素エピタキシャル層2bとを合わせてn型炭化珪素エピタキシャル層2となる。
次に、第2n型炭化珪素エピタキシャル層2bの表面上に、フォトリソグラフィによって所定の開口部を有するイオン注入用マスクを例えば酸化膜で形成する。そして、アルミニウム等のp型の不純物を、酸化膜の開口部に注入し、深さ0.5μm程度の上部第1p+型ベース領域4bを、下部第1p+型ベース領域4aに重なるように形成する。下部第1p+型ベース領域4aと上部第1p+型ベース領域4bは連続した領域を形成し、第1p+型ベース領域4となる。上部第1p+型ベース領域4bの不純物濃度を例えば5×1018/cm3程度となるように設定する。
次に、イオン注入用マスクの一部を除去し、開口部に窒素等のn型の不純物をイオン注入し、第2n型炭化珪素エピタキシャル層2bの表面領域の一部に、例えば深さ0.5μm程度の上部n型高濃度領域6bを形成してもよい。上部n型高濃度領域6bの不純物濃度を例えば1×1017/cm3程度に設定する。この上部n型高濃度領域6bと下部n型高濃度領域6aは少なくとも一部が接するように形成され、n型高濃度領域6を形成する。ただし、このn型高濃度領域6が基板全面に形成される場合と、形成されない場合がある。ここまでの状態が図8に示されている。
次にn型炭化珪素エピタキシャル層2の表面上に、エピタキシャル成長によりp型炭化珪素エピタキシャル層3を1.1μm程度の厚さで形成する。p型炭化珪素エピタキシャル層3の不純物濃度は4×1017/cm3程度に設定する。p型炭化珪素エピタキシャル層3をエピタキシャル成長により形成した後、p型炭化珪素エピタキシャル層3にさらにアルミニウム等のp型の不純物を、p型炭化珪素エピタキシャル層2のチャネル領域にイオン注入を行ってもよい。
次に、p型炭化珪素エピタキシャル層3の表面上に、フォトリソグラフィによって所定の開口部を有するイオン注入用マスクを例えば酸化膜で形成する。この開口部に窒素(N)、リン(P)等のn型の不純物をイオン注入し、p型炭化珪素エピタキシャル層3の表面の一部にn+型ソース領域7を形成する。次に、n+型ソース領域7の形成に用いたイオン注入用マスクを除去し、同様の方法で、所定の開口部を有するイオン注入用マスクを形成し、p型炭化珪素エピタキシャル層3の表面の一部にリン等のp型の不純物をイオン注入し、p++型コンタクト領域8を形成してもよい。p++型コンタクト領域8の不純物濃度は、p型炭化珪素エピタキシャル層3の不純物濃度より高くなるように設定する。ここまでの状態が図9に示されている。
次にエッジ終端領域41のp型炭化珪素エピタキシャル層3を打ち返してn型領域とした後、選択的にイオン注入することにより、p型のJTE構造24と、JTE構造24の最外周部分にn+型半導体領域25とを形成する。なお、p型炭化珪素エピタキシャル層3をエッチングで除去して、n型エピタキシャル層2の表面にJTE構造24およびn+型半導体領域25を形成してもよい。
次に、1700℃程度の不活性ガス雰囲気で熱処理(アニール)を行い、第1p+型ベース領域4、第2p+型ベース領域5、n+型ソース領域7、p++型コンタクト領域8、JTE構造24およびn+型半導体領域25の活性化処理を実施する。なお、上述したように1回の熱処理によって各イオン注入領域をまとめて活性化させてもよいし、イオン注入を行うたびに熱処理を行って活性化させてもよい。
次に、p型炭化珪素エピタキシャル層3の表面上に、フォトリソグラフィによって所定の開口部を有するトレンチ形成用マスクを例えば酸化膜で形成する。次に、ドライエッチングによってp型炭化珪素エピタキシャル層3を貫通し、n型高濃度領域6(2)に達するトレンチ18を形成する。トレンチ18の底部はn型高濃度領域6(2)に形成された第2p+型ベース領域5に達してもよい。次に、トレンチ形成用マスクを除去する。ここまでの状態が図10に示されている。
次に、n+型ソース領域7の表面と、トレンチ18の底部および側壁と、に沿ってゲート絶縁膜9を形成する。このゲート絶縁膜9は、酸素雰囲気中において1000℃程度の温度の熱酸化によって形成してもよい。また、このゲート絶縁膜9は高温酸化(High Temperature Oxide:HTO)等のような化学反応によって堆積する方法で形成してもよい。ゲート絶縁膜9を形成する際の熱酸化により、エッジ終端領域41およびダイシング領域42に酸化膜30が形成され、この後、ダイシング領域42の酸化膜30は選択的に除去する。
次に、ゲート絶縁膜9上に、例えばリン原子がドーピングされた多結晶シリコン層を設ける。この多結晶シリコン層はトレンチ18内を埋めるように形成してもよい。この多結晶シリコン層をフォトリソグラフィによりパターニングし、トレンチ18内部に残すことによって、ゲート電極10を形成する。
次に、ゲート絶縁膜9、酸化膜30およびゲート電極10を覆うように、例えばリンガラスを1μm程度の厚さで成膜し、層間絶縁膜11を形成する。この際、層間絶縁膜11は、エッジ終端領域41の酸化膜30上にも形成する。次に、層間絶縁膜11を覆うように、チタン(Ti)または窒化チタン(TiN)またはチタンと窒化チタンの積層からなるバリアメタルを形成してもよい。層間絶縁膜11およびゲート絶縁膜9をフォトリソグラフィによりパターニングしn+型ソース領域7およびp++型コンタクト領域8を露出させたコンタクトホールを形成する。その後、熱処理(リフロー)を行って層間絶縁膜11を平坦化する。ここまでの状態が図11に示されている。また、層間絶縁膜11にコンタクトホールを形成した後に、チタン(Ti)または窒化チタン(TiN)またはチタンと窒化チタンの積層からなるバリアメタルを形成してもよい。この場合、バリアメタルにもn+型ソース領域7およびp++型コンタクト領域8を露出させるコンタクトホールが設けられる。
次に、層間絶縁膜11に設けられたコンタクトホール内および層間絶縁膜11上にソース電極13となる導電性の膜を形成する。導電性の膜は、例えばニッケル(Ni)膜である。また、n+型炭化珪素基板1の第2主面上にも、同様にニッケル(Ni)膜を形成する。その後、例えば970℃程度の温度で熱処理を行って、コンタクトホール内部のニッケル膜をシリサイド化してソース電極13とする。同時に、第2主面に形成したニッケル膜は、n+型炭化珪素基板1とオーミック接合を形成する裏面電極14となる。その後、未反応のニッケル膜を選択的に除去して、例えばコンタクトホール内にのみソース電極13を残す。
次に、例えばスパッタ法によって、炭化珪素半導体基体のおもて面のソース電極13および層間絶縁膜11を覆うように、第1TiN膜、第1Ti膜、第2TiN膜、第2Ti膜を順に積層し、さらにAl合金膜を、厚さが例えば、5μm程度になるように形成する。Al合金膜はAl膜であってもよい。Al合金膜は、例えば、Al−Si膜またはAl−Si−Cu膜である。この導電性の膜をフォトリソグラフィによりパターニングし、素子全体の活性領域40に残すことによってソース電極パッド15を形成する。また、この導電性の膜をエッジ終端領域41の端部に残すことによって金属膜26を形成する。
次に、ソース電極パッド15およびエッジ終端領域41の層間絶縁膜11上にポリイミド膜を形成した後、フォトリソグラフィおよびエッチングにより当該ポリイミド膜を選択的に除去して、第1保護膜21を形成するとともに、第1保護膜21に開口部を形成する。次に、第1保護膜21の開口部に露出したソース電極パッド15上にめっき膜16を形成する。エッジ終端領域41でも同様に、第1保護膜21に開口部を形成し、第1保護膜21の開口部に露出した金属膜26上に第2めっき膜27を形成する。
次に、めっき膜16と第1保護膜21との境界、および第2めっき膜27と第1保護膜21との境界を覆うように第2保護膜23を形成する。第2保護膜23は例えばポリイミド膜である。その後、炭化珪素半導体素子を炭化珪素半導体ウェハから切り出し、個別化された炭化珪素半導体素子のめっき膜16にはんだ17を介して外部電極ピン19を形成する。以上のようにして、図1に示す炭化珪素半導体装置が完成する。
以上、説明したように、実施の形態にかかる炭化珪素半導体装置によれば、エッジ終端領域の端部に第2めっき膜を設けている。これにより、炭化珪素半導体基体に対して圧力が加えられ、この圧力により、ダイシングの際に発生した歪がエッジ終端領域から成長することを抑制できる。このため、炭化珪素半導体装置を長時間使用しても、信頼性が低下することを防止できる。
また、ダイシングブレードが第2めっき膜と接触したことを検知でき、ダイシングブレードと第2めっき膜との接触量により、ダイシングブレードの方向を校正し、ダイシングブレードをスクライブラインと平行にすることができる。これにより、スクライブラインと平行に切断することが可能になり、ダイシングの際に発生する歪を抑制できる。
以上において本発明は本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であり、上述した各実施の形態において、例えば各部の寸法や不純物濃度等は要求される仕様等に応じて種々設定される。また、上述した各実施の形態では、ワイドバンドギャップ半導体として炭化珪素を用いた場合を例に説明しているが、炭化珪素以外の例えば窒化ガリウム(GaN)などのワイドバンドギャップ半導体にも適用可能である。また、各実施の形態では第1導電型をn型とし、第2導電型をp型としたが、本発明は第1導電型をp型とし、第2導電型をn型としても同様に成り立つ。
以上のように、本発明にかかる半導体装置は、インバータなどの電力変換装置や種々の産業用機械などの電源装置や自動車のイグナイタなどに使用されるパワー半導体装置に有用である。
1、101 n+型炭化珪素基板
2、102 n型炭化珪素エピタキシャル層
2a 第1n型炭化珪素エピタキシャル層
2b 第2n型炭化珪素エピタキシャル層
3、103 p型炭化珪素エピタキシャル層
4、104 第1p+型ベース領域
4a 下部第1p+型ベース領域
4b 上部第1p+型ベース領域
5、105 第2p+型ベース領域
6、106 n型高濃度領域
6a 下部n型高濃度領域
6b 上部n型高濃度領域
7、107 n+型ソース領域
8、108 p++型コンタクト領域
9、109 ゲート絶縁膜
10、110 ゲート電極
11、111 層間絶縁膜
13、113 ソース電極
14、114 裏面電極
15、115 ソース電極パッド
16、116 めっき膜
17、117 はんだ
18、118 トレンチ
19、119 外部電極ピン
21、121 第1保護膜
23、123 第2保護膜
24、124 JTE構造
25、125 n+型半導体領域
26 金属膜
27 第2めっき膜
30、130 酸化膜
31 スクライブライン
40、140 活性領域
41、141 エッジ終端領域
42、142 ダイシング領域
50、150 トレンチ型MOSFET

Claims (8)

  1. 第1導電型の半導体基板に設けられた、主電流が流れる活性領域と、
    前記活性領域の外側に配置され、耐圧構造が設けられた終端領域と、
    を備え、
    前記活性領域は、
    前記半導体基板のおもて面に設けられた、前記半導体基板より低不純物濃度の第1導電型の第1半導体層と、
    前記第1半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面に選択的に設けられた第2導電型の第2半導体層と、
    前記第2半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面層に選択的に設けられた第1導電型の第1半導体領域と、
    前記第2半導体層に接触するゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜の前記第2半導体層と接触する面と反対側の表面に設けられたゲート電極と、
    前記第2半導体層および前記第1半導体領域の表面に設けられた第1電極と、
    前記半導体基板の裏面に設けられた第2電極と、
    を有し、
    前記終端領域は、
    前記第1半導体層と、
    前記第2半導体層と、
    前記第2半導体層の、前記半導体基板側に対して反対側の表面の、前記活性領域と反対側の端部に設けられためっき膜と、
    を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 前記めっき膜は、前記活性領域をリング状に取り囲むことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記終端領域の前記めっき膜は、NiP膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記終端領域の前記めっき膜は、NiB膜であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  5. 前記第2半導体層と前記めっき膜との間に酸化膜および金属膜が設けられ、
    前記めっき膜の表面に選択的に保護膜が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の半導体装置。
  6. 前記第1半導体領域および前記第2半導体層を貫通し、前記第1半導体層に達するトレンチをさらに備え、
    前記ゲート電極は、前記トレンチの内部に前記ゲート絶縁膜を介して設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の半導体装置。
  7. 前記第1電極上に第2めっき膜がさらに設けられることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  8. 前記第2めっき膜は前記めっき膜と同一の金属膜であることを特徴とする請求項7に記載の半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022259593A1 (ja) * 2021-06-11 2022-12-15 株式会社デンソー 電界効果トランジスタとその製造方法

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