JP2021068586A - イオン検知器およびイオン発生システム - Google Patents

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Abstract

【課題】非接触型のイオン検知器における検知精度を、従来よりも向上させる。【解決手段】イオン検知器(1)は、イオン発生デバイス(80)の放電によって生じた電界(E0)の変化に対応する検知信号(V0)を取得する変換回路(12)と、当該検知信号(V0)に対し周波数フィルタリングを施すことにより、フィルタリング後検知信号(V1)を生成するLPF回路(13)と、当該フィルタリング後検知信号(V1)が供給されるESD保護回路(14)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、イオン発生システムに設けられるイオン検知器に関する。
イオン発生システムにおけるイオンの発生状態を検知(検出)するために、様々な技術が提案されている。特許文献1には、非接触型のイオン検知器(イオン粒子の捕集を要しないイオン検知器)の一例が開示されている。具体的には、特許文献1のイオン検知器は、イオン発生装置の放電によって生じた電界の変化を検知することにより、イオンの発生状態に応じた検知信号を出力する。
特開2019−82372号公報
本発明の一態様は、非接触型のイオン検知器における検知精度を、従来よりも向上させることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るイオン検知器は、イオン発生デバイスを有するイオン発生システムに設けられるイオン検知器であって、上記イオン発生デバイスの放電によって生じた電界の変化に対応する検知信号を生成する検知部と、上記検知信号に対し周波数フィルタリングを施すことにより、フィルタリング後検知信号を生成する周波数フィルタリング回路と、上記フィルタリング後検知信号が供給される静電気放電保護回路と、を備えている。
本発明の一態様によれば、非接触型のイオン検知器における検知精度を、従来よりも向上させることができる。
実施形態1のイオン発生システムの要部の構成を示すブロック図である。 図1のLPF回路およびその周辺の回路構成の一例を示す図である。 比較例のイオン検知器におけるLPF回路およびその周辺の回路構成の一例を示す図である。 比較例のイオン検知器における検知信号の波形の一例を示す図である。 実施形態1の一変形例に係るイオン発生システムにおけるLPF回路およびその周辺の回路構成の一例を示す図である。 実施形態1におけるLPF回路の別の構成例を示す図である。 実施形態1におけるLPF回路のさらに別の構成例を示す図である。 実施形態2のイオン発生システムの要部の構成を示す図である。 参考例のイオン発生システムの要部の構成を示す図である。 実施形態2の一変形例に係るイオン発生システムの要部の構成を示す図である。 実施形態2の別の変形例に係るイオン発生システムの要部の構成を示す図である。
〔実施形態1〕
以下、実施形態1のイオン検知器1について説明する。図1に示されるように、イオン検知器1は、イオン発生システム100に設けられている。以下に述べるように、イオン発生システム100は、放電によってイオン(例:正イオンおよび負イオン)を発生させる。このため、イオン発生システム100は、放電装置の一例とも言える。イオン発生システム100は、公知の電気機器(例:空気清浄機)に搭載されてよい。
便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、以降の各実施形態では、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。公知技術(例:特許文献1)と同様の事項についても、説明を適宜省略する。各図に示されている装置構成および回路構成は、説明の便宜上のための単なる一例である。また、各部材の位置関係も、各図の例に限定されない。また、各図面は、必ずしもスケール通りに描かれていないことに留意されたい。さらに、明細書中において以下に述べる各数値も、単なる一例である。本明細書では、2つの数AおよびBについての「A〜B」という記載は、特に明示されない限り、「A以上かつB以下」を意味するものとする。
(イオン発生システム100の概要)
図1は、イオン発生システム100の要部の構成を示すブロック図である。イオン発生システム100は、イオン検知器1、イオン発生デバイス80、および制御回路90を備えている。イオン発生デバイス80は、第1電極81および第2電極82を備えている。
イオン発生システム100は、公知の不図示の電源(例:商用電源)に接続されており、当該電源によって給電されている。一例として、電源は、所定の周波数(電源周波数)の交流(AC,Alternative Current)電圧を出力する交流電源である。電源周波数は、例えば50Hzまたは60Hzである。以下の例では、電源は、正弦波の交流電圧を出力する。
制御回路90は、イオン発生システム100の各部(特に放電動作)を統括的に制御する。制御回路90は、不図示の放電回路を駆動し、第1電極81および第2電極82に放電を生じさせる。具体的には、制御回路90は、イオン検知器1から、当該イオン検知器1の検知結果を示す出力知検知信号を取得する。当該出力検知信号は、イオンの発生状態の指標として用いられる。
制御回路90は、出力検知信号に基づき、イオンの発生状態を判定する。続いて、制御回路90は、イオンの発生状態の判定結果に応じて、イオン発生システム100の各部を制御する(例:放電回路を駆動する)。後述の通り、イオン検知器1では、入力検知信号に基づいて出力検知信号が生成される。
第1電極81および第2電極82はそれぞれ、放電によって異なる極性のイオンを発生させる電極(放電電極)である。一例として、第1電極81と第2電極82とは、1対の電極(例:ブラシ電極)として設けられている。実施形態1では、第1電極81は、放電によってプラスイオン(正イオン)を生じさせる。これに対し、第2電極82は、放電によってマイナスイオン(負イオン)を生じさせる。第1電極81および第2電極82はそれぞれ、プラス放電電極およびマイナス放電電極とも称される。
(イオン検知器1の構成)
イオン検知器1は、非接触型のイオン検知器の一例である。イオン検知器1は、検知電極11(検知部)、変換回路12(検知部)、LPF(Low Pass Filter,ローパスフィルタ)回路13、ESD(Electro-Static Discharge,静電気放電)保護回路14、および増幅回路15を備えている。LPF回路13は、本発明の一態様に係る周波数フィルタリング回路の一例である。
検知電極11は、イオン発生システム100の放電(より具体的には、第1電極81および第2電極82のそれぞれの放電)によって生じた電界(以下、E0)を検知するための電極である。より具体的には、検知電極11は、E0に対応する電気力線を横切る(例:当該電気力線と交差する)ように配置されている。一例として、検知電極11は、平板状の電極である。E0の変化が生じた場合、検知電極11には、誘導電流が発生する。
変換回路12は、検知電極11において発生した誘導電流を、電流信号(以下、I0)として取得する。I0は、E0の変化に伴って変化する。変換回路12は、I0を電圧信号(以下、V0)に変換する。変換回路12は、E0の変化に対応する信号(第1検知信号)としてのV0を生成する検知部(信号取得部)の一例である。第1検知信号は、入力検知信号(あるいは、単に検知信号)とも称される。
図1に示されるように、イオン発生システム100では、第1検知信号(実施形態1ではV0)は、LPF回路13に入力される。実施形態1におけるV0は、より具体的には、I0の変化に対応するアナログ信号である。変換回路12としては、公知の電流・電圧変換回路(例:分圧回路)を用いることができる。
図2は、LPF回路13およびその周辺の回路構成の一例を示す図である。以下、図2をさらに参照し、変換回路12、LPF回路13、およびESD保護回路14について説明する。図2の例では、変換回路12は、抵抗R1および抵抗R2によって構成された分圧回路である。以下の説明では、便宜上、「抵抗R1」を、単に「R1」とも略記する。その他の素子についても、同様に略記する。
変換回路12は、(i)電源電圧(Vcc)を給電する給電線PLと、(ii)接地端子(GND)と、に接続されている。Vccは、5Vである。具体的には、R1の一端がPLに接続されており、R2の一端がGNDに接続されている(接地されている)。R1およびR2のそれぞれの抵抗値は、1000kΩである。
そして、R1の他端とR2の他端とは、ノード(節点)N0において互いに接続されている。N0は、変換回路12の出力であるV0(すなわち、分圧回路における分圧後の電圧)が印加されるノードである。すなわち、N0は、変換回路12の出力ノードである。N0は、第0ノードと称されてもよい。N0は、LPF回路13の入力ノード(図2では不図示)に接続されている。従って、変換回路12は、N0を介して、LPF回路13にV0を供給する。
LPF回路13は、V0に対し、周波数フィルタリングを施す。以下、V0に対し周波数フィルタリングが施された後の信号を、フィルタリング後第1検知信号(以下、V1)と称する。V1は、フィルタリング後入力検知信号(あるいは、単にフィルタリング後検知信号)と称されてもよい。
LPF回路13は、公知のパッシブ型のLPF回路であってよい。図2の例では、RC型のLPF回路13が例示されている。すなわち、LPF回路13は、抵抗R3とキャパシタC2とによって構成されている。R3の抵抗値は、10kΩである。C1のキャパシタンスは、1000pFである。LPF回路13の周波数特性は、後述するノイズ成分(図4を参照)の削除に適するように設定されている。
R3の一端は、LPF回路13の入力ノードに接続されている。すなわち、R3の一端は、上記入力ノードを介して、N0に接続されている。C1の一端は、接地されている。そして、R3の他端とC1の他端とは、ノードN1において互いに接続されている。N1は、LPF回路13の出力ノードである。N1は、第1ノードと称されてもよい。N1は、ESD保護回路14の入力ノード(後述のN2)に接続されている。従って、LPF回路13は、N1を介して、ESD保護回路14にV1を供給する。
ESD保護回路14は、イオン検知器1内の各素子をESDから保護するための回路である。図2の例では、ESD保護回路14は、ダイオードD1とダイオードD2とによって構成されている。D1およびD2は、ESD保護回路14におけるESD保護素子(静電気放電保護素子)の一例である。D1およびD2は、ESD保護ダイオードとも称される。D1およびD2は、例えば、低リークスイッチング用ダイオードである。
D1のカソードは、PLに接続されている。D2のアノードは、接地されている。そして、D1のアノードとD2のカソードとは、ノードN2において互いに接続されている。N2は、ESD保護回路14の入力ノードである。N2は、第2ノードと称されてもよい。
図2の回路構成から理解される通り、D1およびD2はいずれも、イオン検知器1の通常の動作時には、OFF状態が維持される。D1およびD2はいずれも、高電圧の静電気がESD保護回路14に入力された場合に、ONするように意図されている。
図2の回路構成によれば、V1が、LPF回路13からESD保護回路14に供給される。特に、図2の例では、N1とN2との間には、何ら素子は存在していない。このため、N2の電位は、N1の電位(V1)と等しい。
ESD保護回路14は、増幅回路15にV1を供給する。増幅回路15は、例えばオペアンプである。増幅回路15は、入力信号であるV1を増幅し、出力としての電圧信号V2を生成する。そして、増幅回路15は、V2を制御回路90に供給する。実施形態1では、V2が出力検知信号として用いられる。
(比較例)
イオン検知器1の効果の説明に先立ち、比較例としてのイオン検知器1rについて述べる。説明の便宜上、イオン検知器1rの変換回路、LPF回路、およびESD保護回路をそれぞれ、変換回路12r、LPF回路13r、およびESD保護回路14rと称する。
図3は、LPF回路13rおよびその周辺の回路構成の一例を示す図である。図3に示される通り、イオン検知器1rでは、イオン検知器1とは異なり、ESD保護回路14r→変換回路12r→LPF回路13rの順で、イオン検知器1rの入力側から各回路が接続されている。このように、イオン検知器1rでは、イオン検知器1とは異なり、ESD保護回路14rの後段に、LPF回路13rが接続されている。
ESD保護回路14rの第2ノード(N2r)は、LPF回路13rの第0ノード(N0r)に接続されている。このため、N2rおよびN0rの電位は、互いに等しい。イオン検知器1rの通常動作時には、N2rおよびN0rの電位は、V0である。また、N2rは、LPF回路13rの入力ノード(図3では不図示)に接続されている。変換回路12rは、LPF回路13rの入力ノードにV0を供給する。LPF回路13rの入力ノードは、R3を介して、当該LPF回路13rの出力ノード(N1r)に接続されている。N1rには、V1が印加される。
イオン検知器1rは、当該イオン検知器1rの通常動作時には、イオン検知器1と同様に動作する。しかしながら、イオン検知器1rでは、D1およびD2の誤動作が生じた場合に、イオンの検知精度が低下しうる。例えば、V0に含まれるノイズ(例:放電ノイズ)によって、D1およびD2の誤動作が生じることが考えられる。
図4は、イオン検知器1rにおけるV0の波形の一例を示す図である。図4において、横軸は時間を示し、縦軸は電圧(信号値)を示す。図4に示される通り、V0には、信号成分とノイズ成分とが含まれる。図4の例における信号成分の波形は、ノイズ成分の波形に比べて比較的なだらかである。他方、ノイズ成分の周波数帯は、信号成分の周波数帯に比べて高い。
信号成分の最大値は、ノイズ成分の最大値に比べて十分に小さい。特に、信号成分の最大値は、VF(D1およびD2の順方向ON電圧)に比べて小さい。また、信号成分の最小値は、ノイズ成分の最小値に比べて十分に大きい。特に、信号成分の最小値は、−VFに比べて十分に大きい。このため、ノイズ成分の影響が無視できる場合には、D1およびD2はいずれも、OFF状態に維持される。
しかしながら、図4の例では、ノイズ成分の最大値は、VFよりも大きい。また、ノイズ成分の最小値は、−VFに比べて小さい。このため、ノイズ成分が信号成分に比べて支配的である時間帯においては、D1およびD2がONされてしまう。すなわち、実際にはESDが生じていないにも拘らず、D1およびD2が誤ってONされてしまう。
イオン検知器1rでは、ESD保護回路14rは、LPF回路13rの前段に設けられている。このため、イオン検知器1rでは、LPF回路13rによるノイズ低減後の信号(すなわちV1)が、ESD保護回路14rに供給されない。それゆえ、イオン検知器1rでは、ESD保護回路14rに対するノイズの影響を低減することが困難である。
D1およびD2がONされた場合、D1およびD2がOFFされている場合に比べ、V2の波形が有意に異なる。従って、D1およびD2が誤ってONされた場合、V2に基づいて、実態に即したイオン発生状態を検知することができない。その結果、例えば、実際にはイオン発生デバイス80が劣化(例:経年劣化)しているにも拘らず、当該イオン発生デバイス80が劣化してない(例:新品である)と誤って判定されうる。
(効果)
イオン検知器1では、イオン検知器1rとは異なり、ESD保護回路14は、LPF回路13の後段に設けられている。すなわち、イオン検知器1では、イオン検知器1rとは異なり、LPF回路13によるノイズ低減後の信号(すなわちV1)を、ESD保護回路14に供給できる。
このように、イオン検知器1では、イオン検知器1rとは異なり、ESD保護回路14に対するノイズの影響を低減することができる。それゆえ、イオン検知器1によれば、イオン検知器1rに比べ、検知精度を向上させることができる。その結果、イオン発生デバイス80の劣化状態についての誤判定が生じる可能性を低減できる。
〔変形例〕
本発明の一態様に係るイオン検知器の回路構成は、図2の例に限定されない。以下、イオン検知器1の一変形例としての、イオン検知器1aについて述べる。イオン検知器1aのLPF回路およびESD保護回路をそれぞれ、LPF回路13aおよびESD保護回路14aと称する。
図5は、LPF回路13aおよびその周辺の回路構成の一例を示す図である。図5の例では、LPF回路13aのR3は、ESD保護回路14aの第2ノード(N2a)よりも前段に位置している。このため、N2aは、R3を介して、N0と接続されている。
但し、N2aは、LPF回路13aの第1ノード(N1a)とも接続されている。従って、N2aの電位は、N1aの電位(V1)と等しい。それゆえ、イオン検知器1aにおいても、V1がLPF回路13aからESD保護回路14aに供給されていると言える。それゆえ、イオン検知器1aによっても、イオン検知器1と同様の効果を奏する。
〔変形例〕
本発明の一態様に係るLPF回路のタイプは、RC型に限定されない。一例として、本発明の一態様に係るLPF回路は、LR型であってよい。図6のLPF回路13uは、LR型のLPF回路の一例である。図6の例における第1ノードは、インダクタLと抵抗Rとの接続点(N1u)である。
別の例として、本発明の一態様に係るLPF回路は、LCR型であってもよい。図7のLPF回路13vは、LCR型のLPF回路の一例である。図7の例における第1ノードは、インダクタLとキャパシタCとの接続点(N1v)である。
〔変形例〕
本発明の一態様に係る周波数フィルタリング回路は、LPF回路に限定されない。当該周波数フィルタリング回路は、上述のノイズ信号を効果的に削減できればよい。
例えば、周波数フィルタリング回路として、HPF(High Pass Filter,ハイパスフィルタ)回路を用いることもできる。HPF回路によっても、周波数特性が適切に設定されていれば、ノイズ信号を効果的に削減できる。
このように、本発明の一態様に係る周波数フィルタリング回路は、BPF(Band Pass Filter,バンドバスフィルタ)回路であってもよい。LPF回路およびHPF回路はいずれも、BPF回路の一例である。
あるいは、周波数フィルタリング回路として、BEF(Band Elimination Filter,バンドエリミネーションフィルタ)回路を用いることもできる。BEF回路は、BSF(Band Stop Filter,バンドストップフィルタ)回路とも称される。BEF回路によっても、周波数特性が適切に設定されていれば、ノイズ信号を効果的に削減できる。なお、BEF回路は、NF(Notch Filter,ノッチフィルタ)回路であってもよい。NF回路とは、BEF回路のうち、遮断周波数帯が特に狭いものを指す。
以上のことから、本発明の一態様に係る周波数フィルタリング回路は、(i)少なくとも1つのBPF回路、および、(ii)少なくとも1つのBEF回路の、少なくとも一方を含んでいてもよい。一例として、本発明の一態様に係る周波数フィルタリング回路は、LPF回路を含んでいることが好ましい。LPF回路によれば、高周波ノイズ(例:放電ノイズ)を効果的に削減できるためである。
〔変形例〕
本発明の一態様に係るESD保護素子は、低リークスイッチング用ダイオードに限定されない。ESD保護素子の別の例としては、積層チップバリスタ(非直線性抵抗素子)、ツェナーダイオード、ESDサプレッサ、および積層チップコンデンサを挙げることができる。これらのESD保護素子も、ESD対策に好適である。
但し、ESD保護素子は、低リークスイッチング用ダイオードであることがより好ましい。低リークスイッチング用ダイオードによれば、ESD保護素子を通じた信号のリークを、より効果的に防止できるためである。
〔実施形態1における補足〕
(1)実施形態1では、第1検知信号がV0(電圧信号)である場合を例示した。但し、第1検知信号として、I0(電流信号)を用いることもできる。すなわち、検知電極11を検知部として用いることもできる。この場合、変換回路12を割愛できる。このため、LPF回路13は、I0に周波数フィルタリングを施し、電流信号としてのフィルタリング後第1検知信号を出力する。
但し、実施形態1の通り、第1検知信号としては、電圧信号を用いることが好ましい。多くの場合、電圧信号の信号レベルの方が、電流信号の信号レベルよりも高いと期待されるためである。このため、検出精度の向上の観点からは、第1検知信号として電圧信号を用いることが好ましいと言える。
(2)本発明の一態様に係るイオン検出器では、増幅回路15を割愛することもできる。例えば、以下に述べる実施形態2のイオン発生システム200によれば、検出精度をより一層向上できるためである。この場合、制御回路90は、フィルタリング後第1検出信号(例:V1)を出力検知信号として取得する。そして、制御回路90は、V1に基づき、イオンの発生状態を判定する。
〔実施形態2〕
図8は、実施形態2のイオン発生システム200の要部の構成を示す図である。イオン発生システム200は、樹脂層70(剛性部材)をさらに備える。樹脂層70は、イオン検知器1とイオン発生デバイス80との間に配置されている。
樹脂層70は、ユーザによるイオン発生デバイス80の取付(あるいは取り外し)を補助するために設けられている。樹脂層70は、比較的高い剛性を有している。樹脂層70を設けることにより、ユーザによるイオン発生デバイス80の交換作業を容易化できる。図8の例における樹脂層70の厚さdは、2mmである。以下、樹脂層70の厚さ方向を、高さ方向とも称する。
図8に示されるように、イオン発生システム200では、樹脂層70とイオン発生デバイス80とは、高さ方向において離間されている。すなわち、樹脂層70とイオン発生デバイス80との間には、空気層AL1(第1空気層)が設けられている。図8の例におけるAL1の厚さt1は、2mmである。
また、イオン発生システム200では、樹脂層70とイオン検知器1とは、高さ方向において離間されている。すなわち、樹脂層70とイオン検知器1との間には、空気層AL2(第2空気層)が設けられている。図8の例におけるAL2の厚さt2は、2mmである。
(参考例)
イオン発生システム200の効果の説明に先立ち、参考例としてのイオン発生システム200sについて述べる。図9は、イオン発生システム200sの要部の構成を示す図である。イオン発生システム200sでは、イオン発生システム200とは異なり、AL1およびAL2が設けられていない。このため、イオン発生システム200sでは、イオン発生デバイス80およびイオン検知器1はそれぞれ、樹脂層70と直接的に接触している。
(効果)
本願の発明者(以下、発明者)による実験の結果、イオン発生システム200によれば、イオン発生システム200sに比べ、V0に含まれるノイズ成分を低減できることが確認された。すなわち、イオン発生デバイス80とイオン検知器1との間に空気層(例:AL1およびAL2)を設けることにより、ノイズ成分を低減できることが確認された。
上記空気層を設けることによりノイズ成分が低減されるメカニズムについては、現時点では判明していない。但し、発明者は、当該メカニズムについて、以下の(1)〜(4)の通り推察している。
(1)イオン発生デバイス80では、第1電極81および第2電極82の放電に伴い、機械的ノイズ(例:イオン発生デバイス80の振動に伴うノイズ)が発生する。
(2)イオン発生システム200sでは、イオン検知器1は、樹脂層70を介して、イオン発生デバイス80と間接的に接触している。このため、機械的ノイズが、比較的高い剛性を有する樹脂層70を介して、イオン発生デバイス80からイオン検知器1へと伝達される。その結果、機械的ノイズがV0に含まれてしまう。
(3)他方、イオン発生システム200では、樹脂層70とイオン発生デバイス80との間に、AL1が設けられている。このため、イオン発生デバイス80において生じた機械的ノイズは、樹脂層70に伝わりにくい。すなわち、イオン発生システム200では、イオン発生システム200sに比べ、樹脂層70がイオン発生デバイス80によって励振されにくい。
(4)さらに、イオン発生システム200では、樹脂層70とイオン検知器1との間に、AL2が設けられている。このため、樹脂層70において機械的ノイズが生じたとしても、当該機械的ノイズはイオン検知器1に伝わりにくい。すなわち、イオン発生システム200では、イオン発生システム200sに比べ、イオン検知器1が樹脂層70によって励振されにくい。
このため、イオン発生システム200によれば、AL1およびAL2が設けられることにより、イオン発生デバイス80からイオン検知器1へと機械的ノイズが伝達されることを防止できる。それゆえ、イオン発生システム200によれば、イオン発生システム200sに比べ、検知精度を向上させることができる。
なお、t1およびt2はそれぞれ、イオン発生システム200の各部の構造および寸法仕様に応じて、適宜設定されてよい。一例として、図8の例では、t1およびt2はそれぞれ、2mm〜20mmであることが好ましい。
〔変形例〕
図10は、イオン発生システム200の一変形例としてのイオン発生システム200aの要部の構成を示す図である。イオン発生システム200aでは、イオン発生システム200とは異なり、イオン検知器1が樹脂層70と直接的に接触している。つまり、イオン発生システム200aでは、イオン発生システム200とは異なり、AL2が設けられていない。
但し、イオン発生システム200aによっても、イオン発生システム200と同様の効果を奏する。イオン発生システム200aでは、AL1が設けられることにより、イオン発生デバイス80から樹脂層70への機械的ノイズの伝達を防止できるためである。このように、実施形態2における空気層は、必ずしも複数設けられなくともよい。実施形態2では、1つの空気層のみが設けられてもよい。
別の例として、実施形態2におけるイオン発生システムでは、空気層としてAL2のみが設けられてもよい。すなわち、当該イオン発生システムでは、イオン発生デバイス80が樹脂層70と直接的に接触していてもよい。当該構成によっても、イオン発生システム200と同様の効果を奏する。
〔変形例〕
図11は、イオン発生システム200の別の変形例としてのイオン発生システム200bの要部の構成を示す図である。イオン発生システム200bでは、イオン発生システム200とは異なり、樹脂層70が設けられていない。このように、実施形態2におけるイオン発生システムにおいて、樹脂層70は必須の部材ではない。
イオン発生システム200bでは、イオン発生デバイス80とイオン検知器1との間に、空気層AL3(第3空気層)が設けられている。図11の例におけるAL3の厚さt3は、2mmである。一例として、図11の例では、t3は、2mm〜20mmであることが好ましい。イオン発生システム200bによっても、イオン発生システム200と同様の効果を奏する。
なお、本発明の一態様に係るイオン発生システムは、以下のようにも表現できる。すなわち、本発明の一態様に係るイオン発生システムは、イオン発生デバイスと、上記イオン発生デバイスの放電によって生じた電界の変化に対応する検知信号を取得するイオン検知器と、を備えており、上記イオン発生システムでは、上記イオン検知器と上記イオン発生デバイスとの間に空気層が設けられている。
〔実施形態2における補足〕
(1)本発明の一態様に係るイオン発生システムにおいて、イオン検知器とイオン発生システムとの間に必ずしも空気層が設けられなくともよい。例えば、実施形態1において述べた周波数フィルタリング回路がイオン検知器に設けられている場合、当該空気層を割愛することもできる。周波数フィルタリング回路の周波数特性を適切に設定すれば、当該周波数フィルタリング回路によって上述の機械的ノイズを削減できるためである。従って、イオン発生システム200sも、本発明の一態様に含まれることに留意されたい。
(2)本発明の一態様に係るイオン発生システムにおいて、空気層に替えて、機械的ノイズ伝達防止層としての有体物層が設けられてもよい。機械的ノイズ伝達防止の観点からは、当該有体物層の材料は、比較的低い剛性を有する材料であればよいと考えられる。一例として、スポンジ(比較的剛性が低く、かつ、空気を多く含む多孔質性の部材)を、当該有体物層として用いることができる。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係るイオン検知器は、イオン発生デバイスを有するイオン発生システムに設けられるイオン検知器であって、上記イオン発生デバイスの放電によって生じた電界の変化に対応する検知信号を生成する検知部と、上記検知信号に対し周波数フィルタリングを施すことにより、フィルタリング後検知信号を生成する周波数フィルタリング回路と、上記フィルタリング後検知信号が供給される静電気放電保護回路と、を備えている。
上記の構成によれば、従来のイオン検知器に比べ、静電気放電保護回路に対するノイズの影響を低減することができる。それゆえ、従来のイオン検知器に比べ、検知精度を向上させることができる。
本発明の態様2に係るイオン検知器では、上記態様1において、上記静電気放電保護回路の入力ノードの電位は、上記周波数フィルタリング回路の出力ノードの電位と等しいことが好ましい。
上記の構成によれば、周波数フィルタリング回路から静電気放電保護回路へと、フィルタリング後検知信号をより確実に供給できる。
本発明の態様3に係るイオン検知器では、上記態様1または2において、上記周波数フィルタリング回路は、ローパスフィルタ回路を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、ローパスフィルタ回路によって、高周波ノイズ(例:放電ノイズ)を効果的に削減できる。
本発明の態様4に係るイオン発生システムは、上記態様1から3のいずれか1つに係るイオン検知器と、上記イオン発生デバイスと、を備えたイオン発生システムであって、上記イオン検知器と上記イオン発生システムとの間に空気層が設けられていることが好ましい。
上記の構成によれば、空気層を設けることによって、イオン発生システムからイオン検知器への機械的ノイズの伝達を防止できる。それゆえ、イオン検知器の検知精度をさらに向上させることができる。
〔付記事項〕
本発明の一態様は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の一態様の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成できる。
1、1a イオン検知器
11 検知電極(検知部)
12 変換回路(検知部)
14、14a ESD保護回路(静電気放電保護回路)
13、13u、13v LPF回路(ローパスフィルタ回路、周波数フィルタリング回路)
80 イオン発生デバイス
100、200、200a、200b、200s イオン発生システム
N1、N1a、N1u、N1v ノード(第1ノード、周波数フィルタリング回路の出力ノード)
N2、N2a ノード(第2ノード、静電気放電保護回路の入力ノード)
E0 電界
V0 電圧信号(検知信号の一例)
V1 V0に対し周波数フィルタリングが施された後の信号(フィルタリング後検知信号)
I0 電流信号(検知信号の別の例)
AL1、AL2、AL3 空気層

Claims (4)

  1. イオン発生デバイスを有するイオン発生システムに設けられるイオン検知器であって、
    上記イオン発生デバイスの放電によって生じた電界の変化に対応する検知信号を生成する検知部と、
    上記検知信号に対し周波数フィルタリングを施すことにより、フィルタリング後検知信号を生成する周波数フィルタリング回路と、
    上記フィルタリング後検知信号が供給される静電気放電保護回路と、を備えている、イオン検知器。
  2. 上記静電気放電保護回路の入力ノードの電位は、上記周波数フィルタリング回路の出力ノードの電位と等しい、請求項1に記載のイオン検知器。
  3. 上記周波数フィルタリング回路は、ローパスフィルタ回路を含んでいる、請求項1または2に記載のイオン検知器。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載のイオン検知器と、
    上記イオン発生デバイスと、を備えたイオン発生システムであって、
    上記イオン検知器と上記イオン発生システムとの間に空気層が設けられている、イオン発生システム。
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