以下、本発明の各実施形態に係るスイッチ装置について図面を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係るスイッチ装置は、たとえば、人が着座可能なシートの表皮の裏側に配置され、シートへ人が着座しているか否かを検知する着座検知装置として使用される。
図1は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置が、外部端子に接続された状態を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置の第1回路部材および第2回路部材と、外部端子とを個別に示す分解斜視図である。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100は、第1回路部材110と、第2回路部材120とを備えている。第1回路部材110は、外部端子10に接続可能である。第2回路部材120は、第1回路部材110とともに外部端子10に接続可能である。
第1回路部材110および第2回路部材120を外部端子10に接続する際は、溶接などを用いないことが好ましい。本実施形態においては、第1回路部材110および第2回路部材120を互いに重ね合わせつつ外部端子10に配置し、さらに、第1回路部材110および第2回路部材120をかしめ圧着またはピアッシングすることにより、外部端子10に固定接続する。当該固定接続により、第1回路部材110と第2回路部材120とが、互いに接続される。このため、本実施形態に係るスイッチ装置100においては、第1回路部材110として従来公知のスイッチ装置を用いてもよい。本実施形態においては、第1回路部材110および第2回路部材120は、外部端子10のかしめ圧着により互いに接続されている。
図1および図2に示すように、外部端子10はたとえばハーネス端子である。また、外部端子10、外部端子10に接続固定された第1回路部材110および第2回路部材120の全体を、ホットメルトでコーティングしてもよい。
なお、本実施形態に係るスイッチ装置100が接続可能な外部端子10はハーネス端子に限定されず、ダイレクトコネクタであってもよい。図3は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置が、ダイレクトコネクタに接続された状態を部分的に示す斜視図である。図4は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置の第1回路部材および第2回路部材と、ダイレクトコネクタとを個別に示す分解斜視図である。図5は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置が、ダイレクトコネクタの蓋を開けてダイレクトコネクタに組み付けられている状態を部分的に示す斜視図である。図3から図5に示すように、本実施形態に係るスイッチ装置100は、ダイレクトコネクタである外部端子10aにも接続可能である。
図6は、図1のスイッチ装置をVI−VI線矢印方向から見た断面図である。図6に示すように、第1回路部材110は、互いに積層された複数のフィルム111と、パターン配線115とを含んでいる。複数のフィルム111の各々は、はんだの融点よりガラス転移温度が低く、可撓性を有している。なお、はんだの融点は、たとえば、はんだが錫および鉛を含む場合には、およそ180℃であり、いわゆる鉛フリーはんだの場合には、およそ220℃である。複数のフィルム111の各々は、たとえば、PEN(Polyethylene Naphthalate)またはPET(Polyethylene Terephthalate)などの樹脂材料で構成されている。PENのガラス転移温度は、およそ110℃から160℃であり、PETのガラス転移温度はおよそ70℃である。
複数のフィルム111は、ベースフィルム112と、中継用フィルム113と、中間フィルム114とを含んでいる。
図7は、本発明の実施形態1における、第1回路部材のベースフィルムを示す平面図である。図6および図7に示すように、ベースフィルム112の表面には、パターン配線115が形成されている。具体的には、ベースフィルム112の表面には、パターン配線115の一部が形成されている。
ベースフィルム112は、第1フィルム延出部112Aと、第2フィルム延出部112Bとを有している。第1フィルム延出部112Aと第2フィルム延出部112Bとは、互いに平行に延出している。
図8は、本発明の実施形態1における、第1回路部材の中継用フィルムを示す平面図である。図6および図8に示すように、中継用フィルム113は、ベースフィルム112のパターン配線115側に位置している。中継用フィルム113の、ベースフィルム112側の表面には、パターン配線115の他の一部が形成されている。
図9は、本発明の実施形態1における、第1回路部材の中間フィルムを示す平面図である。図6および図9に示すように、中間フィルム114は、ベースフィルム112と中継用フィルム113との間に位置している。中間フィルム114には、第1接点用開口114Aと、第2接点用開口114Bと、第3接点用開口114Cと、第4接点用開口114Dとが、互いに離れた位置に形成されている。
次に、パターン配線115の詳細について説明する。図6に示すように、パターン配線115は、複数のフィルム111の各々の間に挟まれて位置している。図7から図9に示すように、パターン配線115は、第1端子116Aと、第2端子116Bと、第1接点部117Aと、第2接点部117Bと、第3接点部117Cと、第4接点部117Dと、第1中継接点部118Aと、第2中継接点部118Bと、第3中継接点部118Cと、第4中継接点部118Dと、少なくとも1つのスイッチSとを有している。本実施形態において、パターン配線115は、スイッチSとして複数のスイッチSA,SB,SC,SDを有している。
図7に示すように、第1端子116Aは、第1フィルム延出部112Aの表面に形成されている。第2端子116Bは、第2フィルム延出部112Bの表面に形成されている。また、図2および図7から図9に示すように、第1フィルム延出部112Aおよび第2フィルム延出部112B上には、中継用フィルム113および中間フィルム114は設けられていない。このため、第1端子116Aおよび第2端子116Bは、第1回路部材110において外部に露出している。これらの構成により、図2および図7に示すように、第1端子116Aおよび第2端子116Bは、第1フィルム延出部112Aおよび第2フィルム延出部112Bが外部端子10に取り付けられることで、外部端子10に接続可能である。
図7に示すように、第1接点部117A、第2接点部117B、第3接点部117Cおよび第4接点部117Dは、ベースフィルム112に形成されている。
第1接点部117Aは、第1端子116Aと互いに接続されている。第1接点部117Aは、パターン配線115中、第1フィルム延出部112Aの延出方向において第1端子116Aとは反対側の端部に位置している。第1接点部117Aは、パターン配線115中、第1フィルム延出部112Aと第2フィルム延出部112Bとが互いに並んでいる方向において、第1フィルム延出部112A側の最も端部に位置している。
第2接点部117Bは、第2端子116Bと互いに接続されている。第2接点部117Bは、パターン配線115中、第2フィルム延出部112Bの延出方向において第2端子116Bとは反対側端部に位置している。第2接点部117Bは、パターン配線115中、第1フィルム延出部112Aと第2フィルム延出部112Bとが互いに並んでいる方向において、第2フィルム延出部112B側の最も端部に位置している。
第3接点部117Cは、第1端子116Aと互いに接続されている。第3接点部117Cは、第1接点部117Aと互いに離れて位置している。第3接点部117Cは、第1フィルム延出部112Aの延出方向において第1接点部117Aの第1端子116A側に位置している。
第4接点部117Dは、第2端子116Bと互いに接続されている。第4接点部117Dは、第2接点部117Bと互いに離れて位置している。第4接点部117Dは、第2フィルム延出部112Bの延出方向において第2接点部117Bの第2端子116B側に位置している。
図8に示すように、第1中継接点部118A、第2中継接点部118B、第3中継接点部118Cおよび第4中継接点部118Dは、中継用フィルム113に形成されている。
図6から図9に示すように、第1中継接点部118Aは、第1接点用開口114Aを介して第1接点部117Aと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。第1中継接点部118Aは、第1接点部117Aとともに複数のスイッチSのうちの1つのスイッチSAを構成する。すなわち、スイッチSAは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときに、第1接点部117Aと第1中継接点部118Aとが互いに接触することで、オンの状態となるように構成されている。
図8に示すように、第2中継接点部118Bは、第1中継接点部118Aと互いに接続されている。図2および図7から図9に示すように、第2中継接点部118Bは、第2接点用開口114Bを介して第2接点部117Bと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。第2中継接点部118Bは、第2接点部117Bとともに複数のスイッチSのうちの1つのスイッチSBを構成する。すなわち、スイッチSBは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときに、第2接点部117Bと第2中継接点部118Bとが互いに接触することで、オンの状態となるように構成されている。
図2および図7から図9に示すように、第3中継接点部118Cは、第3接点用開口114Cを介して第3接点部117Cと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。第3中継接点部118Cは、第3接点部117Cとともに複数のスイッチSのうちの1つのスイッチSCを構成する。すなわち、スイッチSCは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときに、第3接点部117Cと第3中継接点部118Cとが互いに接触することで、オンの状態となるように構成されている。なお、本実施形態において、第3中継接点部118Cは、中継用フィルム113上で、第1中継接点部118Aおよび第2中継接点部118Bのいずれにも接続していない。
図8に示すように、第4中継接点部118Dは、第3中継接点部118Cと互いに接続されている。図2および図7から図9に示すように、第4中継接点部118Dは、第4接点用開口114Dを介して第4接点部117Dと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。第4中継接点部118Dは、第4接点部117Dとともに複数のスイッチSのうちの1つのスイッチSDを構成する。すなわち、スイッチSDは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときに、第4接点部117Dと第4中継接点部118Dとが互いに接触することで、オンの状態となるように構成されている。なお、本実施形態において、第4中継接点部118Dは、中継用フィルム113上で、第1中継接点部118Aおよび第2中継接点部118Bのいずれにも接続していない。
このように、スイッチSは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときにオンの状態となるように構成されている。スイッチSがオンの状態となったときのスイッチ装置100の機能については、後述する。
図10は、本発明の実施形態1における、第2回路部材を示す斜視図である。図11は、本発明の実施形態1における、第2回路部材を分解して示す分解斜視図である。
図10および図11に示すように、第2回路部材120は、基板121と、第1導電部123Aと、第2導電部123Bと、抵抗素子125と、カバー部材126とを含んでいる。
図11に示すように、基板121は、たとえば、PCB(Printed Circuit Board)またはFPC(Flexible Printed Circuit)などで構成されている。基板121は、はんだの融点よりガラス転移温度が高い。具体的には、基板121に含まれる樹脂層のガラス転移温度が、はんだの融点より高い。本実施形態において、基板121は、ポリイミドなど、はんだの融点よりガラス転移温度が高い樹脂で構成された層を含んでいる。ポリイミドのガラス転移温度は、300℃以上である。
基板121は、第1基板延出部122Aと、第2基板延出部122Bと、基部122Cとを有している。第1基板延出部122Aと第2基板延出部122Bとは、基部122Cから互いに平行に延出している。
第1導電部123Aは、第1接着層124を介して、基板121に設けられている。具体的には、第1導電部123Aは、第1基板延出部122Aと重なるように設けられている。
第2導電部123Bは、第1接着層124を介して、基板121に設けられている。具体的には、第2導電部123Bは、第2基板延出部122Bと重なるように設けられている。第2導電部123Bは、第1導電部123Aと互いに離れて位置している。
第1導電部123Aおよび第2導電部123Bを構成する材料は、導電性を有していれば特に限定されない。第1導電部123Aおよび第2導電部123Bは、たとえば銅などの金属で構成されている。第1導電部123Aおよび第2導電部123Bは、たとえば箔状である。第1接着層124としては、従来公知の材料で構成されるものを用いることができる。
抵抗素子125は、基板121の基部122C上に位置している。抵抗素子125は、上記はんだにより第1導電部123Aおよび第2導電部123Bの両方に接合されている。抵抗素子125は、第1導電部123Aと第2導電部123Bとを互いに電気的に接続する。
抵抗素子125は、所定の抵抗値を有しており、具体的には、リード線型の抵抗器またはチップ抵抗器などの固定抵抗器である。抵抗素子125は、チップ抵抗器であることが好ましい。抵抗素子125がチップ抵抗器であれば、第2回路部材120を小型化することができる。
図10に示すように、カバー部材126は、基板121の面内方向に直交する方向から見て、抵抗素子125の周囲を囲むように位置している。図10および図11に示すように、カバー部材126は、第2接着層127を介して、第1導電部123Aの一部と、第2導電部123Bの一部と、基板121の基部122Cとを覆うように位置している。カバー部材は、たとえばポリイミドなどの樹脂材料で構成されている。第2接着層127としては、従来公知の材料で構成されるものを用いることができる。
ここで、図2に示すように、第1回路部材110および第2回路部材120がともに外部端子10に接続された状態においては、第1基板延出部122Aは、第1フィルム延出部112Aと接しており、第2基板延出部122Bは、第2フィルム延出部112Bと接している。すなわち、第1回路部材110および第2回路部材120がともに外部端子10に接続されるとき、図7および図10に示すように、第1導電部123Aは、第1端子116Aと互いに電気的に接続され、第2導電部123Bは、第2端子116Bと互いに電気的に接続される。このようにして、第1回路部材110に構成されている回路と、第2回路部材120に構成されている回路とが、互いに接続される。
図12は、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置における導電経路を模式的に示す等価回路図である。図12に示すように、本実施形態に係るスイッチ装置100は、第1端子116Aおよび第2端子116Bの間に電圧印加すると、抵抗素子125に電流が流れるような導電経路を有している。これにより、本実施形態に係るスイッチ装置100は、外部端子10に接続されたときに、外部端子10からスイッチ装置100に電圧を印加して、たとえば第1端子116Aから抵抗素子125を介して第2端子116Bまで電流が流れるか否かを確認することにより、スイッチ装置100が外部端子10と電気的に互いに接続されていることを確認できる。
本実施形態に係るスイッチ装置100は、外部端子10に接続されて使用される際、第1端子116Aおよび第2端子116Bの間に電圧が常時印加される。そして、本実施形態に係るスイッチ装置100においては、スイッチSAおよびスイッチSBの両方がオンの状態となったときに、抵抗素子125と並列な接続路が形成される。あるいは、スイッチSCおよびスイッチSDの両方がオンの状態となったときに、抵抗素子125と並列な接続路が形成される。このように、複数のスイッチSは、抵抗素子125と並列な接続路において、第1端子116Aおよび第2端子116Bを互いに接続する。
抵抗素子125と並列な接続路が形成されると、第1端子116Aから第2端子116Bまでの導電経路の全体の抵抗値が変化する。このため、外部端子10側で、第1端子116Aから第2端子116Bまでの抵抗値を監視することで、複数のスイッチSがオンの状態になったことを検知することができる。ひいては、スイッチ装置100が、人が着座可能なシートの表皮の裏側に配置されるときは、上記抵抗値を監視することで、複数のフィルム111が所定の位置で積層方向に押圧されていることを検知して、シートへ人が着座しているか否かを判定することができる。
上記のように、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100は、第1回路部材110と、第2回路部材120とを備えている。第1回路部材110は、外部端子10に接続可能である。第1回路部材110は、互いに積層された複数のフィルム111と、パターン配線115とを含んでいる。複数のフィルム111の各々は、はんだの融点よりガラス転移温度が低く、可撓性を有している。パターン配線115は、複数のフィルム111の各々の間に挟まれて位置している。パターン配線115は、第1端子116Aと、第2端子116Bと、少なくとも1つのスイッチSとを有している。第1端子116Aおよび第2端子116Bは、外部端子10に接続可能である。スイッチSは、第1端子116Aおよび第2端子116Bを互いに接続する。スイッチSは、複数のフィルム111が積層方向に押圧されたときにオンの状態となるように構成されている。第2回路部材120は、第1回路部材110とともに外部端子10に接続可能である。第2回路部材120は、基板121と、第1導電部123Aと、第2導電部123Bと、抵抗素子125とを含んでいる。基板121は、はんだの融点よりガラス転移温度が高い。第1導電部123Aは、基板121に設けられている。第2導電部123Bは、基板121に設けられ、第1導電部123Aと互いに離れて位置している。抵抗素子125は、上記はんだにより第1導電部123Aおよび第2導電部123Bの両方に接合されている。抵抗素子125は、第1導電部123Aと第2導電部123Bとを互いに電気的に接続する。第1回路部材110および第2回路部材120がともに外部端子10に接続されるとき、第1導電部123Aは、第1端子116Aと電気的に接続され、第2導電部123Bは、第2端子116Bと電気的に接続される。
上記の構成により、抵抗素子125として所定の抵抗値を有するものを採用することで、スイッチ装置100の初期性能のばらつきを抑制し、使用中の性能の安定性を向上させることができる。
本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100においては、複数のフィルム111が、ベースフィルム112を含んでいる。ベースフィルム112の表面には、パターン配線115が形成されている。ベースフィルム112は、第1フィルム延出部112Aと、第2フィルム延出部112Bとを有している。第1フィルム延出部112Aの表面には、第1端子116Aが形成されている。第2フィルム延出部112Bの表面には、第2端子116Bが形成されている。第1フィルム延出部112Aと第2フィルム延出部112Bとは、互いに平行に延出している。基板121は、第1基板延出部122Aと、第2基板延出部122Bとを有している。第1基板延出部122Aには、第1導電部123Aが設けられている。第2基板延出部122Bには、第2導電部123Bが設けられている。第1基板延出部122Aと第2基板延出部122Bとは、互いに平行に延出している。第1回路部材110および第2回路部材120がともに外部端子10に接続された状態において、第1基板延出部122Aは、第1フィルム延出部112Aと接しており、第2基板延出部122Bは、第2フィルム延出部112Bと接している。
上記の構成により、外部端子10がハーネスまたはダイレクトコネクタのいずれの場合であっても、本実施形態に係るスイッチ装置100を、外部端子10に接続することができる。
本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100においては、複数のフィルム111は、ベースフィルム112と、中継用フィルム113と、中間フィルム114とを含んでいる。ベースフィルム112の表面には、パターン配線115の一部が形成されている。中継用フィルム113は、ベースフィルム112のパターン配線115側に位置している。中継用フィルム113の、ベースフィルム112側の表面には、パターン配線115の他の一部が形成されている。中間フィルム114は、ベースフィルム112と中継用フィルム113との間に位置している。パターン配線115は、スイッチSとして複数のスイッチを有している。パターン配線115は、第1接点部117Aと、第2接点部117Bと、第1中継接点部118Aと、第2中継接点部118Bとを有している。第1接点部117Aは、第1端子116Aと互いに接続されている。第2接点部117Bは、第2端子116Bと互いに接続されている。第1接点部117Aおよび第2接点部117Bは、ベースフィルム112に形成されている。第1中継接点部118Aは、第1接点部117Aとともに複数のスイッチSのうちの1つのスイッチSAを構成する。第1中継接点部118Aは、中間フィルム114に形成された第1接点用開口114Aを介して第1接点部117Aと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。第2中継接点部118Bは、第1中継接点部118Aと互いに接続されている。第2中継接点部118Bは、第2接点部117Bとともに複数のスイッチSのうちの他のスイッチSBを構成する。第2中継接点部118Bは、中間フィルム114に形成された第2接点用開口114Bを介して第2接点部117Bと対向するように、中継用フィルム113に形成されている。
これにより、第1接点部117Aおよび第2接点部117Bが位置する場所において、複数のフィルム111が積層方向の厚さ方向に押圧されることで、抵抗素子125と並列な接続路が構成される。これにより、第1端子116Aおよび第2端子116Bが接続された外部端子10を介して、互いに位置の離れた2つの場所においてスイッチ装置100が押圧されたことを検知することができる。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に係るスイッチ装置について説明する。本発明の実施形態2に係るスイッチ装置は、フィルム延出部と基板延出部の構成が異なる点が主に、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100と異なる。よって、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置100と同様である構成については説明を繰り返さない。
図13は、本発明の実施形態2に係るスイッチ装置が、外部端子に接続された状態を示す部分的な斜視図である。図14は、本発明の実施形態2に係るスイッチ装置の第1回路部材および第2回路部材と、外部端子とを個別に示す部分的な分解斜視図である。
図13および図14に示すように、本発明の実施形態2に係るスイッチ装置200においては、ベースフィルム212が、第1フィルム延出部および第2フィルム延出部に代えて、単一のフィルム延出部212Cを有している。単一のフィルム延出部212C上には、互いに離れて位置する第1端子および第2端子が、第2回路部材120側とは反対側に位置している。
図15は、本発明の実施形態2における、第2回路部材を示す斜視図である。図16は、本発明の実施形態2における、第2回路部材を分解して示す分解斜視図である。
図15および図16に示すように、本実施形態においては、基板221は、第1基板延出部および第2基板延出部を有していない。基板221は、平面方向に直交する方向から見て、略矩形状の外形を有している。
第1導電部123Aおよび第2導電部123Bは、いずれも、第1接着層124を介して、基板221に設けられている。また、第1導電部123Aおよび第2導電部123Bは、基板221上で互いに離間して位置している。本発明の実施形態2に係るスイッチ装置200においては、基板221の平面方向と直交する方向から見たときに、第1導電部123Aと第2導電部123Bとの間には基板221が位置している。
図13および図14に示すように、本発明の実施形態2においては、第1回路部材110および第2回路部材120を、ピアッシングすることにより、ハーネス端子である外部端子10に接続する。なお、本発明の実施形態2に係るスイッチ装置200は、外部端子としてダイレクトコネクタに接続することはできない。
なお、本実施形態に係るスイッチ装置200においても、抵抗素子125として所定の抵抗値を有するものを採用することで、スイッチ装置100の初期性能のばらつきを抑制し、使用中の性能の安定性を向上させることができる。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係るスイッチ装置について説明する。本発明の実施形態3に係るスイッチ装置は、主に、パターン配線が異なる点が主に、本発明の実施形態1に係るスイッチ装置と異なる。よって、本発明の実施形態1と同様である構成については説明を繰り返さない。
図17は、本発明の実施形態3における、第1回路部材の中継用フィルムを示す平面図である。図17に示すように、本発明の実施形態3においては、中継用フィルム113のパターン配線315中、第1中継接点部318Aおよび第2中継接点部318Bの各々が、第3中継接点部318Cおよび第4中継接点部318Dにも接続されている。
図18は、本発明の実施形態3に係るスイッチ装置の導電経路を模式的に示す等価回路図である。図18に示すように、本発明の実施形態3においては、スイッチSAおよびスイッチSCの少なくとも一方と、スイッチSBおよびスイッチSDの少なくとも一方とがオンの状態となったときに、抵抗素子125と並列な接続路が形成される。
なお、本発明の実施形態3に係るスイッチ装置においても、抵抗素子125として所定の抵抗値を有するものを採用することで、スイッチ装置100の初期性能のばらつきを抑制し、使用中の性能の安定性を向上させることができる。
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。