JP2021067114A - 開閉構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】開閉ユニットの開閉に伴うガイドレールの摩耗を抑制できる開閉構造を提供する。【解決手段】連結部材40は、交差方向D3へ突出する突出部43を有している。また、ガイドレール20には、突出部43を収容する収容部53が形成される。収容部53は、対向方向D1における内側で突出部43と対向する受面53aを有する。従って、連結部材40に上述のモーメントMが作用しても、突出部43が対向方向D1における内側で受面53aに受けられる。突出部43が、受面53aに押し付けられる。従って、ガイドレール20では、受面53aで応力F3を受けることができると共に、ガイド溝50のガイド部51とスリット部52との間の角部に応力が集中することを回避できる。これにより、本体部41がガイドレール20に押し付けられることによる応力集中を抑制し、ガイドレール20の摩耗を抑制できる。【選択図】図4
Description
本発明は、開閉構造に関する。
従来における開閉構造としては、例えば特許文献1に記載されている技術が知られている。特許文献1に記載の開閉構造は、開口を挟んで延在するように配置された一対のガイドレールと、一対のガイドレールに摺動可能にガイドされ、開口を開閉する開閉ユニットと、を備える。一対のガイドレール内には、開閉ユニットとワイヤとを互いに連結する連結部材が設けられている。連結部材は、駆動部によって巻き取り可能なワイヤに固定されている。これにより、開閉ユニットは、ワイヤの巻き取り及び巻き出しによって開閉する。
ここで、開閉ユニットの開閉を行う際に、ワイヤ及び連結部材がガイドレール内を摺動する。このとき、当該摺動に伴って、ガイドレールが摩耗するという問題を生じる場合があった。従って、開閉ユニットの開閉に伴うガイドレールの摩耗を抑制できる開閉構造が求められていた。
本発明の一側面は、開閉ユニットの開閉に伴うガイドレールの摩耗を抑制できる開閉構造を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る開閉構造は、開口を挟んで延在するように配置された一対のガイドレールと、一対のガイドレールに摺動可能にガイドされ、開口を開閉する開閉ユニットと、一対のガイドレール内に移動可能に収容されると共に、開閉ユニットとワイヤとを互いに連結する連結部材と、を備え、連結部材は、ガイドレール内に収容されると共に、ワイヤに固定される本体部と、本体部から、一対のガイドレールの対向方向における内側へ延びて、開閉ユニットと係合する係合部と、対向方向、及びガイドレールの延在方向を含む面に交差する交差方向へ突出する突出部と、を有し、ガイドレールには、突出部を収容する収容部が形成され、収容部は、対向方向における内側で突出部と対向する受面を有する。
本発明の一側面に係る開閉構造では、連結部材は、ガイドレール内に収容されると共に、ワイヤに固定される本体部と、本体部から、一対のガイドレールの対向方向における内側へ延びて、開閉ユニットと係合する係合部と、を有する。開閉ユニットを開く際には、ワイヤが連結部材を介して開閉ユニットを引っ張る。この場合、係合部には、開閉ユニットを引っ張ることによる反力が作用する。従って、連結部材には、モーメントが発生する。当該モーメントは、本体部とワイヤとの固定部を対向方向における内側へ向かわせるように作用する。ここで、連結部材は、対向方向、及びガイドレールの延在方向を含む面に交差する交差方向へ突出する突出部を有している。また、ガイドレールには、突出部を収容する収容部が形成され、収容部は、対向方向における内側で突出部と対向する受面を有する。従って、連結部材に上述のモーメントが作用しても、突出部が対向方向における内側で受面に受けられる。これにより、本体部が対向方向における内側へ向かってガイドレールに押し付けられることによる応力集中を抑制し、ガイドレールの摩耗を抑制できる。以上より、開閉ユニットの開閉に伴うガイドレールの摩耗を抑制できる。
突出部は、係合部よりも、延在方向におけるワイヤ側に少なくとも配置されていてよい。連結部材にモーメントが作用した場合、係合部よりも延在方向におけるワイヤ側の箇所が、対向方向における内側へ向かおうとする。従って、突出部が、当該箇所に配置されているため、当該箇所の対向方向における内側への移動を良好に抑制できる。
突出部は、延在方向における係合部側にも配置されていてよい。連結部材にモーメントが作用した場合、係合部における開閉ユニットとの係合箇所よりも延在方向における先端側の箇所が、対向方向における外側へ向かおうとする。従って、突出部が、延在方向における係合部側に配置されているため、当該箇所の対向方向における外側への移動を良好に抑制できる。
突出部は、交差方向における両側へ突出してよい。これにより、突出部は、モーメントが作用した場合の連結部材の対向方向への移動をより確実に規制することができる。
本発明の一側面によれば、開閉ユニットの開閉に伴うガイドレールの摩耗を抑制できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、車両1は、車体2を備えている。図中の矢印FRは、車体2の前後方向における前側を示し、図中の矢印UPは、車体2の上下方向における上側を示し、図中の矢印OUTは、車体2の左右方向(車幅方向)における外側を示している。
車体2は、ルーフパネル3と、このルーフパネル3の左右両側に配置された一対のサイドパネル4と、を有している。ルーフパネル3は、車体2の上部に設けられている。サイドパネル4は、車体2の側部に設けられている。車体2の後端下部には、バンパー5が設けられている。車体2の後端上部には、スポイラー6が設けられている。
車体2の後端部には、図2に示されるように、開口2aが設けられている。開口2aは、ルーフパネル3の後端と一対のサイドパネル4の後端とバンパー5の上端とにより画成されている。サイドパネル4の後端には、湾曲部4aが設けられている。開口2aにおける湾曲部4aよりも上部の領域(以下、開口2aの上部領域)は、車体2の前側に曲がるような形状を有している。
各サイドパネル4の後端部には、バックドア7を車体2の上下方向に摺動可能にガイドするガイドレール20がそれぞれ取り付けられている。つまり、車両1は、車体2の後端部に設けられた開口2aを挟んで車体2の上下方向に延在するように配置された一対のガイドレール20を備えている。
車両1は、車体2の後端部の開口2aを覆う開閉式のバックドア7を備えている。バックドア7は、開口2aに対して昇降可能な開閉ユニットである。バックドア7は、ガイドレール20にガイドレールの延在方向へ移動可能に支持されている。車両1は、バックドア7を開閉する開閉構造100を有している。開閉構造100は、バックドア7と、ガイドレール20と、を備える。図1は、バックドア7が閉まった状態を示し、図2は、バックドア7が開いた状態を示している。以下の説明において、バックドア7に関する上下方向は、バックドア7を閉めた状態(図1参照)での方向である。
バックドア7は、図3に示されるように、車体2の上下方向に沿って配列された複数のスラット8と、位置決め突起14と、リーンフォースメント9と、接合部材10と、を備えている。各スラット8は、車幅方向に延在している。最も下側に位置するスラット8には、バックドア7の開閉操作を行うための取っ手11が設けられている。スラット8の車幅方向の両端部には、スラット支持体としてのスライドシュー12がそれぞれ取り付けられている。スライドシュー12は、穴が設けられ、穴にスラット8の端部の一部が嵌め込まれることでスラット8を移動可能に挟持している。隣り合うスラット8同士は、接合部15(図1参照)によって接合されている。
上述したバックドア7において、各スラット8は、ガイドレール20の延在方向に沿って配列されている。リーンフォースメント9は、一対のガイドレール20の対向方向に延在している。
ガイドレール20には、バックドア7のスライドシュー12と係合するシュー収容部21と、バックドア7の位置決め突起14と係合する突起収容部22と、が設けられている。突起収容部22は、シュー収容部21よりも車幅方向の内側に配置されている。また、ガイドレール20には、バックドア7を封止するサイドシール23が取り付けられている。サイドシール23は、シュー収容部21よりも車幅方向の内側においてバックドア7を挟んで突起収容部22と対向するように配置されている。バックドア7がガイドレール20に沿って開閉動作するときは、位置決め突起14が突起収容部22に位置決めされた状態で、スライドシュー12がシュー収容部21を摺動する。
ガイドレール20は、ルーフパネル3の車幅方向両端部の下面側であって、図示しない内装部材との間にも設けられている。当該箇所におけるガイドレール20は、車体2の前後方向に延在するように配置されており、バックドア7を車体2の前後方向に摺動可能にガイドする。
バックドア7は、対向方向における両端部において、それぞれワイヤ30に連結されている。バックドア7のスラット8が、両端部において連結部材40を介して、ワイヤ30の端部に連結されている。連結部材40は、一対のガイドレール20内に移動可能に収容されると共に、バックドア7とワイヤ30とを互いに連結する部材である。図1では、一番上のスラット8に連結部材40が設けられているが、どのスラット8に連結部材40が設けられてもよい。ワイヤ30は、図示されない駆動部に接続されており、ガイドレール20内に配置された状態で、当該ガイドレール20の延在方向に沿って、巻き出しと巻き取りが可能に構成されている。このような構成により、ワイヤ30が駆動部で巻き取られることによって、バックドア7がガイドレール20に沿って移動して開状態となる。また、ワイヤ30が駆動部から巻き出されることによって、バックドア7がガイドレール20に沿って移動して閉状態となる。
次に、図4及び図5を参照して、連結部材40及び連結部材40周辺の構造について説明する。図4は、連結部材40周辺の構造の拡大断面図である。図5は、連結部材40の斜視図である。なお、以降の説明においては、一対のガイドレール20が対向する方向を「対向方向D1」と称する。また、対向方向D1において車両1の外側へ向かう側を対向方向D1における外側とし、車両1の内側へ向かう側を対向方向D1における内側とする。図4(a)においては、紙面下側が対向方向D1における内側に該当し、図4(b)においては、紙面左側が対向方向D1における内側に該当する。ガイドレール20が延在する方向を「延在方向D2」と称する。延在方向D2は、ワイヤ30及び連結部材40が延在し、且つ移動する方向でもある。なお、上述のように、ガイドレール20が延在する向きは、車体2の後端側では上下方向であり、車体2の上部では前後方向である。従って、延在方向D2は、ガイドレール20の箇所によって異なる。なお、延在方向D2のうち、バックドア7が開く時に向かう側を、延在方向D2における開側とし、バックドア7が閉じるときに向かう側を、延在方向D2における閉側とする。また、対向方向D1及び延在方向D2を含む面に交差(ここでは直交)する方向を「交差方向D3」と称する。対向方向D1及び延在方向D2を含む面とは、対向方向D1及び延在方向D2を含むように広がる仮想的な面である。この交差方向D3は、バックドア7の厚み方向でもある。図4(a)は、連結部材40周辺の構造を交差方向D3から見た時の拡大断面図である。図4(b)は、連結部材40周辺の構造を延在方向D2から見た時の拡大断面図である。ただし、図4において、ガイドレール20及びスライドシュー12だけが断面で示されている。
まず、連結部材40の構成について説明する。図4及び図5に示すように、連結部材40は、本体部41と、係合部42と、突出部43と、を備える。連結部材40は、金属材料によって構成されている。
本体部41は、ガイドレール20内に収容されると共に、ワイヤ30に固定される部分である。本体部41は、延在方向D2に延びる棒状部材によって構成される。本体部41の延在方向D2における開側の端部には、ワイヤ30の先端部が固定されている。なお、本体部41の端部のうち、ワイヤ30が接続される方の端部を基端部41aと称し、反対側の端部を先端部41bと称する場合がある。なお、本体部41のうち、基端部41aから所定寸法の箇所は、ワイヤ30と固定するためのカシメ部44となっている(図5参照)。
本体部41は、ガイドレール20に形成されたガイド溝50内に収容されている。ガイド溝50は、ガイドレール20の対向方向D1における外側の壁部26に形成されている。ガイド溝50は、壁部26内において延在方向D2に延びるように形成されている。また、ガイド溝50は、円形の断面形状を有するガイド部51と、当該ガイド部51から対向方向D1における内側へ延びて開口するスリット部52と、を有する。スリット部52の交差方向D3における幅寸法は、ガイド部51の交差方向D3における内径寸法よりも小さい。スリット部52は、壁部26の対向方向D1における内側の側面26aにおいて、ガイドレール20のシュー収容部21の空間に開口している。本体部41は、ガイド溝50のガイド部51内において、延在方向D2に延びるように収容される。本体部41の内径は、ガイド部51の外周面との間に僅かな隙間を形成する程度の大きさに設定される。
係合部42は、本体部41から、対向方向D1における内側へ延びて、バックドア7のスライドシュー12と係合する部分である。係合部42は、本体部41から対向方向D1に延びると共に、延在方向D2に広がる板状の部材によって構成される。係合部42は、延在方向D2の両側において、対向方向D1に延びる縁部42a,42bを有する。延在方向D2における開側の縁部42aは、スライドシュー12と係合する係合箇所となる。係合部42は、本体部41のうち、先端部41b側に設けられる。係合部42の縁部42aは、本体部41の延在方向D2における中央位置よりも、先端部41b側に配置される。係合部42の縁部42bは、本体部41の先端部41b付近に配置される。
係合部42は、ガイド溝50のスリット部52を通過して、側面26aよりも対向方向D1における内側まで延びる。係合部42は、スリット部52を介してスライドシュー12に形成された溝部12a内に配置される。このような構成により、連結部材40が、ワイヤ30の巻き取りによって引っ張られると、係合部42がスライドシュー12の溝部12aと係合する。そして、連結部材40が延在方向D2における開側へ移動することに伴って、バックドア7がスライドシュー12を介して開側へ移動する。
突出部43は、本体部41から交差方向D3へ突出する部分である。突出部43は、交差方向D3における両側へ突出する。突出部43は、本体部41から交差方向D3へ延びると共に、延在方向D2に広がる板状の部材によって構成される。突出部43は、対向方向D1における内側の主面43d及び外側の主面43eを有している。主面43d,43eは、延在方向D2及び交差方向D3に対して平行に広がる平面によって構成される。
突出部43は、係合部42よりも、延在方向D2におけるワイヤ30側に少なくとも配置されている。また、突出部43は、延在方向D2における係合部42側にも配置されている。突出部43は、延在方向D2の両側において、交差方向D3に延びる縁部43a,43bを有する。突出部43の延在方向D2における開側の縁部43aは、本体部41の延在方向D2における中央位置よりも、基端部41a側に配置される。突出部43の延在方向D2における閉側の縁部43bは、本体部41の延在方向D2における中央位置よりも、先端部41b側に配置される。突出部43は、延在方向D2において係合部42を含む領域に設けられている。突出部43の縁部43bは、本体部41の先端部41b付近に配置される。
突出部43の交差方向D3への突出量は、延在方向D2における位置によって変化している。突出部43の交差方向D3における先端側の縁部43cは、延在方向D2における中央位置付近において窪むようにU字状を描くように湾曲している。これにより、延在方向D2における中央位置付近の突出量は、延在方向D2における両側の縁部43a,43b付近の突出量よりも小さくなっている。このように、応力がかかり難い部分の突出量を小さくすることで、材料低減及び軽量化が図られている。なお、突出部43のうち、延在方向D2における縁部43a付近において突出量が大きい領域を支持領域E1と称し、縁部43b付近において突出量が大きい領域を支持領域E2と称する場合がある。支持領域E2は、延在方向D2において係合部42と略同位置に形成されている。
ガイドレール20には、突出部43を収容して、対向方向D1における内側で突出部43を受ける収容部53が形成されている。収容部53は、壁部26の内部において、ガイド溝50のガイド部51から、交差方向D3へ延びる内部空間によって構成される。収容部53は、ガイド部51から交差方向D3の両側へ向かって延びると共に、延在方向D2に延びる。収容部53の対向方向D1における幅寸法は、突出部43の対向方向D1における厚み寸法よりも大きい。収容部53は、対向方向D1における内側の受面53aと、外側の受面53bと、端面53cと、を有する。内側の受面53aは、対向方向D1における内側で突出部43の主面43dと対向すると共に、当該主面43dを受ける面である。外側の受面53bは、対向方向D1における外側で突出部43の主面43eと対向すると共に、当該主面43eを受ける面である。端面53cは、突出部43の縁部43cと対向する面である。
次に、本実施形態に係る開閉構造100の作用・効果について説明する。
まず、図6及び図7を参照して、比較例に係る開閉構造について説明する。図6は、比較例に係る開閉構造の連結部材140周辺の構造の拡大断面図である。図7は、比較例に係る開閉構造の連結部材140の斜視図である。図6及び図7に示すように、比較例に係る開閉構造では、連結部材140が突出部43を有しておらず、本体部141及び係合部142だけによって構成されている点で、本実施形態に係る開閉構造100と相違している。
図6に示すように、バックドア7を開く際には、ワイヤ30が連結部材140を介してバックドア7を引っ張る。この場合、係合部142には、バックドア7を引っ張ることによる反力F1が作用する。従って、連結部材140には、連結部材140の先端まわりにモーメントMが発生する。当該モーメントMは、本体部141とワイヤ30との固定部である基端部141aを対向方向D1における内側へ向かわせる(矢印MD1参照)ように作用する。これにより、ガイドレール20は、連結部材140の基端部141a付近の箇所から、対向方向D1における内側へ向かうような応力F2を受ける(図6(b)参照)。このとき、図6(b)に示すように、本体部141が、ガイド溝50のガイド部51とスリット部52との間の角部付近に押し付けられるような状態となる。従って、当該角部付近に応力F2が集中して、ガイドレール20が摩耗するという問題が生じる。
これに対し、本実施形態に係る開閉構造100の連結部材40は、交差方向D3へ突出する突出部43を有している。また、ガイドレール20には、突出部43を収容する収容部53が形成されている。収容部53は、対向方向D1における内側で突出部43と対向する受面53aを有する。従って、連結部材40に上述のモーメントMが作用しても、突出部43が対向方向D1における内側で受面53aに受けられる。すなわち、図4(b)に示すように、突出部43の主面43dが、広い範囲で収容部53の受面53aに押し付けられる。従って、ガイドレール20では、受面53aの広い範囲で応力F3を受けることができると共に、ガイド溝50のガイド部51とスリット部52との間の角部に応力が集中することを回避できる。これにより、本体部41が対向方向D1における内側へ向かってガイドレール20に押し付けられることによる応力集中を抑制し、ガイドレール20の摩耗を抑制できる。以上より、バックドア7の開閉に伴うガイドレール20の摩耗を抑制できる。
突出部43は、係合部42よりも、延在方向D2におけるワイヤ30側に少なくとも配置されている。上述のように、連結部材40にモーメントMが作用した場合、係合部42よりも延在方向D2におけるワイヤ30側の箇所(基端部41a付近の箇所)が、対向方向D1における内側へ向かおうとする(矢印MD1参照)。従って、突出部43の支持領域E1が、当該箇所に配置されているため、当該箇所の対向方向D1における内側への移動を良好に抑制できる。なお、先端部41bと突出部43の縁部43aとの間の延在方向D2における寸法は、(少なくとも図7に示す連結部材140の長さよりも)大きく設定されている。これにより、応力F3を更に低減することができる。
突出部43は、延在方向D2における係合部42側にも配置されている。連結部材40にモーメントMが作用した場合、係合部42におけるバックドア7との係合箇所(縁部42a)の基点SPよりも延在方向D2における先端側の箇所(先端部41b付近の箇所)が、対向方向D1における外側へ向かおうとする(矢印MD2参照)。従って、突出部43の支持領域E2が、延在方向D2における係合部42側に配置されているため、当該箇所の対向方向D1における外側への移動を良好に抑制できる。この場合、収容部53の受面53bが、領域E2の主面43eを受ける。
突出部43は、交差方向D3における両側へ突出している。これにより、突出部43は、モーメントMが作用した場合の連結部材40の対向方向D1への移動をより確実に規制することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、突出部43は、交差方向D3の両側へ突出していなくともよく、片方だけに突出していてもよい。
また、突出部43は、本体部41から直接、交差方向D3に延びていた。これに代えて、突出部43は、本体部41とは異なる位置から、交差方向D3に延びてもよい。例えば、突出部43が、本体部41から対向方向D1に一度延在してから、本体部41から離間した位置にて、交差方向D3へ延びるような構成であってもよい。また、突出部43を受ける収容部53の構成も適宜変更されてよい。
上記実施形態では、車両1の車体2の後方に、バックドア7(開閉ユニット)を設ける形態を一例に説明した。しかし、開閉ユニットは、車体の側部に設けられていてもよい。また、バックドア7は開口2aに対し下側から上側に移動することにより開く形態としたが、上側から下側に移動することにより開く形態でもよいし、左右方向に移動することにより開く形態であってもよい。また、本発明に係る開閉構造は、車両以外の開閉ユニットに対して適用されてもよい。
7…バックドア(開閉ユニット)、20…ガイドレール、30…ワイヤ、40…連結部材、41…本体部、42…係合部、43…突出部、53…収容部、100…開閉構造。
Claims (4)
- 開口を挟んで延在するように配置された一対のガイドレールと、
前記一対のガイドレールに摺動可能にガイドされ、前記開口を開閉する開閉ユニットと、
前記一対のガイドレール内に移動可能に収容されると共に、前記開閉ユニットと当該開閉ユニットを開閉するワイヤとを互いに連結する連結部材と、を備え、
前記連結部材は、
前記ガイドレール内に収容されると共に、前記ワイヤに固定される本体部と、
前記本体部から、前記一対のガイドレールの対向方向における内側へ延びて、前記開閉ユニットと係合する係合部と、
前記対向方向、及び前記ガイドレールの延在方向を含む面に交差する交差方向へ突出する突出部と、を有し、
前記ガイドレールには、前記突出部を収容する収容部が形成され、
前記収容部は、前記対向方向における内側で前記突出部と対向する受面を有する、開閉構造。 - 前記突出部は、前記係合部よりも、前記延在方向における前記ワイヤ側に少なくとも配置されている、請求項1に記載の開閉構造。
- 前記突出部は、前記延在方向における前記係合部側にも配置されている、請求項2に記載の開閉構造。
- 前記突出部は、前記交差方向における両側へ突出する、請求項1〜3の何れか一項に記載の開閉構造。
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