JP2021066911A - レーザによる金属製ワークの表面硬化処理方法 - Google Patents

レーザによる金属製ワークの表面硬化処理方法 Download PDF

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晃弘 善生
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諒 中西
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Ryota Inukai
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Abstract

【課題】十分な硬化層深さが得られるうえ、硬化処理後にフラットな表面形状が得られる、レーザによる金属製ワークの表面硬化処理方法を提供する。【解決手段】金属製ワークの表面硬化処理方法は、ワーク1の表面の被硬化処理領域10に、前記被硬化処理領域10に対して所定速度で相対移動するレーザ光照射源2からレーザ光3を照射して、前記被硬化処理領域10を加熱した後、自己冷却させることにより、前記被硬化処理領域10に硬化層12を形成するものである。前記被硬化処理領域10に、前記レーザ光照射源2の相対移動方向Aに沿ってのびる複数の溝11を互いに隣接して並ぶように予め形成する。前記複数の溝11を、互いに異なる溝深さCを有する溝11を含んだものとする。【選択図】図2

Description

この発明は、レーザを利用した金属製ワークの表面硬化処理方法に関する。
たとえば、自動車部品のカムシャフトや、工作機械のボールねじ、主軸といった鋼材製の軸系ワークの場合、機械的強度や耐摩耗性等が要求される部分に対して、表面硬化処理を施すことが一般的に行われている。
このような表面硬化処理の1つとして、レーザによる焼入れが挙げられる。レーザ焼入れは、鋼材等よりなるワークの表面の硬化処理すべき領域にレーザ光を短時間照射することにより、照射箇所を変態点以上の温度まで加熱してオーステナイト化させた後、自己冷却、すなわち、ワーク内部への熱拡散により急冷させることにより、ワークの表層部を焼入れ組織(マルテンサイト組織)にするものである(例えば、下記特許文献1参照)。このレーザ焼入れによる表面硬化処理は、一般に大気中で行うことができ、また、冷却装置や冷却材が不要であり、さらに、複雑な形状の部品への適用や、極小部品、深溝、穴側面、穴底面への処理が可能であるといった点で有利である。しかしながら、一般的なレーザ焼入れの場合、高周波焼入れやその他の熱硬化処理に比べて、十分な硬化層深さが得られず、硬化処理を行っても負荷可能な荷重が限られるという問題があった。
そこで、十分な硬化層深さが得られる硬化処理方法として、金属製ワークの表面を部分的に溶融させて硬化層を形成する再溶融硬化処理方法が知られている。例えば、下記特許文献2には、レーザを利用した再溶融硬化処理方法が開示されている。
図6〜図8を参照して上記方法を説明すると、まず図6に示すように、金属製ワーク(100)の表面の硬化処理すべき領域(101)に、同領域(101)に対して所定速度で所定方向に相対移動するレーザ発振器(図示略)からレーザ光(3)を照射する。
レーザ光(3)が照射された上記領域(101)は、変態点以上の温度まで加熱させられてその表面側が溶融させられ、レーザ発振器が通過してレーザ光(3)の照射が終了すると、自己冷却により急冷させられ、それによって、図7に示すように、溶融再凝固層(102a)とその下層側の焼入れ硬化層(102b)とよりなる硬化層(102)が形成される。溶融再凝固層(102a)では、溶融後に再凝固する過程で金属組織の粒径が小さくなり、それによって硬度が増大する。
ここで、上記領域(101)表面側の溶融再凝固層(102a)は、その中央部が山形に隆起するとともに、その両脇部が凹状に欠肉している。これは、溶融した金属が表面張力により膨張する等して大きく変形し、そのままの状態で急冷して再凝固することによるものである。そのため、仕上げ工程として、金属製ワーク(100)表面に研削加工を施して、図8に示すように、表面をフラットな状態にしている。仕上げ加工(研削加工)すべき量は、図7に符号(103)で示す通り、比較的大きくなる。こうして得られた硬化層(102)は、一般的なレーザ焼入れによるものと比べて、より大きな深さが得られる。
特開平4−99217号公報 特開平6−246428号公報
しかしながら、上述したレーザによる再溶融硬化処理の場合、溶融した金属の表面張力による膨張等の変形が大きくなるため、硬化処理後のワーク表面の仕上げ加工量が多くなり、加工時間的に不利である。また、溶融による変形が大きすぎる場合、仕上げ加工での調整時間が増大するうえ、不良品の点数も増加してしまうという問題があった。他方、レーザによって金属製ワークの表面を加熱溶融させない場合、マルテンサイト変態による体積膨張によりワーク表面が変形するため、上述した再溶融硬化処理の場合と同様に余分な仕上げ加工が必要となる問題があった。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、レーザによる金属製ワークの表面硬化処理方法として、十分な硬化層深さが得られるうえ、硬化処理後にフラットな表面形状が得られる方法を提供することを目的としている。
この発明は、上記の目的を達成するために、以下の態様からなる。
1)金属製ワークの表面の所定領域に、前記所定領域に対して所定速度で相対移動するレーザ光照射源からレーザ光を照射して、前記所定領域を加熱した後、自己冷却させることにより、前記所定領域に硬化層を形成する金属製ワークの表面硬化処理方法であって、
前記所定領域に、前記レーザ光照射源の相対移動方向に沿ってのびる複数の溝を互いに隣接して並ぶように予め形成しておくことを含んでおり、前記複数の溝を、互いに異なる溝深さを有する溝を含んだものとする、金属製ワークの表面硬化処理方法。
2)前記複数の溝を、前記所定領域の両端部に位置する溝から中央部に位置する溝に向かって次第に溝深さが大きくなるようなものとする、上記1)の金属製ワークの表面硬化処理方法。
3)前記複数の溝を、前記金属製ワークの横断面において前記複数の溝の底が下方に凸の関数のグラフ上に位置させられるようなものとする、上記2)の金属製ワークの表面硬化処理方法。
4)前記複数の溝をそれぞれ横断面略V形の溝とする、上記1)〜3)のいずれか1つの金属製ワークの表面硬化処理方法。
5)前記横断面略V形の溝を、溝角度が90°以下であって、2つの溝側面それぞれのレーザ照射方向に対する角度が45°以下であるものとする、上記4)記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
6)前記複数の溝をそれぞれ横断面略円弧形の溝とする、上記1)〜3)のいずれか1つの金属製ワークの表面硬化処理方法。
7)前記所定領域のうち、前記レーザ光の照射による変形の程度が他と比べて相対的に大きい所定の一部のみに前記複数の溝を予め形成しておく、上記1)〜6)のいずれか1つの金属製ワークの表面硬化処理方法。
上記1)の金属製ワークの表面硬化処理方法にあっては、金属製ワークの表面の所定領域にレーザ光が照射されて加熱溶融する十分な熱量が加えられると、その表面に近い部分、すなわち、隣接する溝同士の間の山状部分から先に溶融し、同部分の溶融した金属が最も深い溝の底部へ指向性を持って流れ込む。そのため、レーザ光照射源が通過した後、自己冷却によって溶融部分が再凝固した状態では、上記領域には、図7に示す従来技術のような大きな変形は見られず、比較的フラットな表面形状となる。他方、金属製ワークの表面の所定領域にレーザ光が照射されて加熱溶融せずマルテンサイト変態する程度の熱量が加えられる場合、変態による体積膨張によって溝底部が隆起する。そのため、比較的フラットな表面形状となる。
したがって、上記1)の方法によれば、金属製ワークの表面硬化処理後の仕上げ加工が容易となり、工数を削減することができるうえ、得られる硬化層の深さは十分かつ表面からより均一なものとなるため、性能上優れた製品を得ることができる。
上記2)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、上記領域の両端部に位置する溝の溝深さが最も小さく、中央部に位置する溝の溝深さが最も大きくなされているため、レーザ光が照射されて溶融した金属は上記領域の中央部に位置する溝へ向かって指向性を持って流れ込む。そのため、レーザ光照射源が通過した後、自己冷却によって溶融部分が再凝固した状態では、上記領域の変形がより抑えられ、よりフラットな表面形状となる。他方、レーザ光の照射によって加熱溶融せずマルテンサイト変態する場合、被照射領域と母材の境界、すなわち被照射領域の両端部ではマルテンサイト変態する体積が小さく、中央部では変態する体積が大きい。そのため、溝を形成しない従来技術では中央部付近で体積膨張が大きくなり、山形に隆起する。上記2)の金属製ワークの表面硬化方法によれば、上記領域の両端部に位置する溝深さが最も小さく、中央部に位置する溝の深さが最も大きくなされているため、中央部の隆起による上記領域の変形が抑えられ、よりフラットな表面形状となる。
したがって上記2)の方法によれば、金属製ワークの表面硬化処理後の仕上げ加工がより容易となり、工数を削減することができるうえ、得られる硬化層の深さは十分かつ表面からより均一なものとなるため、性能上優れた製品を得ることができる。
上記3)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、複数の溝の底が下方に凸の関数のグラフ上に位置させられているため、溶融した金属が上記領域の最深部、すなわち上記領域の中央部の溝の底部へスムーズに流れ込みやすくなる。そのため、レーザ光照射源が通過した後、自己冷却によって溶融部分が再凝固した状態では、上記領域の変形が抑えられたフラットな表面形状をより確実に得ることができる。他方、レーザ光の照射によって加熱溶融せずマルテンサイト変態する場合、複数の溝の底が下方に凸の関数のグラフ上に位置させられているため、変態による体積膨張で生じる上記領域の中央部の隆起が抑えられたフラットな表面形状をより確実に得ることができる。
上記4)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、金属製ワークの表面の所定領域に予め形成される複数の溝をそれぞれ横断面略V形の溝とするので、硬化処理後のワークの表面形状がフラットになりやすい。
上記5)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、金属製ワークの表面の所定領域に予め形成される横断面略V形の溝を、溝角度90°以下であって、2つの溝側面それぞれのレーザ光照射方向に対する角度が45°度以下であるものとするので、溝の一方の側面に照射されたレーザ光の反射光が、溝の他方の側面に照射されやすくなり、したがって、反射による損失が軽減されて、ワークへの入熱量が増大し、より少ないレーザ光出力での処理が可能となる。
上記6)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、金属製ワークの表面の所定領域に予め形成される複数の溝をそれぞれ横断面略円弧形の溝とするので、硬化処理後のワークの表面形状がフラットになりやすい。
上記7)の金属製ワークの表面硬化処理方法によれば、金属製ワークの表面の所定領域のうちレーザ光の照射による変形の程度が他の部分と比べて相対的に大きい所定の一部のみに、前記複数の溝を予め形成しておくことにより、自己冷却により硬化層が形成された後の所定領域がよりフラットな表面形状となり、上記1)の方法について言及した前記効果がより一層顕著に奏される。
この発明の実施形態に係る金属製ワークの表面硬化処理方法の一工程を示す斜視図である。 (a)は、上記工程において金属製ワークの表面の被硬化処理領域にレーザ光が照射される時の状態を示す断面図であって、(b)は(a)の一部を拡大して示す断面図である。 上記被硬化処理領域の硬化処理後の状態を示す断面図である。 上記被硬化処理領域の仕上げ加工後の状態を示す断面図である。 上記被硬化処理領域に形成される溝の変形例を示す断面図である。 従来の金属製ワークの表面硬化処理方法において、金属製ワークの表面の被硬化処理領域にレーザ光が照射されるときの状態を示す断面図である。 従来方法における被硬化処理領域の硬化処理後の状態を示す断面図である。 図7に示す被硬化処理領域の仕上げ加工後の状態を示す断面図である。
以下、この発明の実施形態を、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、この実施形態は、鋼製ワーク(1)の表面の硬化処理すべき所定の領域(被硬化処理領域)(10)に、この発明による硬化処理方法によって、硬化層を形成するものである。
所定の領域(10)の上方には、レーザ発振器(レーザ光照射源)(2)が対向状に配置されている。レーザ発振器(2)は、図示しない送り装置によって、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)の長さ方向に沿う所定方向(A)に所定速度で相対移動させられるようになっている。レーザ発振器(2)としては、例えばエネルギー分布が矩形形状のものが使用されている。
ワーク(1)の被硬化処理領域(10)には、その長さ方向に沿ってのびる複数の溝(11)が互いに隣接して並ぶように予め形成されている。これらの溝(11)の形成手段は特に限定されないが、例えばワーク(1)が軸系のものであれば、旋盤の突っ切りバイト等を使用してワーク(1)表面を切削加工することにより形成することができる。
ワーク(1)の被硬化処理領域(10)に形成される複数の溝(11)は、図2に詳しく示すように、互いに異なる溝深さ(C)を有する溝(11)を含んでいる。各溝(11)は、横断面略V形となされている。より詳細には、上記複数の溝(11)の溝の深さ(C)は、両端部に位置する溝(11)から中央部に位置する溝(11)へ向かって次第に深くなされており、より好ましくは、ワーク(1)の横断面において各溝(11)の底が下方に凸の関数のグラフ(例えば、図2の場合、2次関数のグラフ)上に位置させられるようになっている。また、好ましくは、各溝(11)は、溝角度(B)が90°以下であって、2つの溝側面(11a)(11b)それぞれのレーザ光(3)照射方向に対する角度(B1)(B2)が45°以下となされている。なお、形成する溝(11)の溝深さ(C)や溝の数および関数のグラフ等に従う溝深さの変化は、被硬化処理領域(10)のサイズ等によって適宜設定される。
そして、レーザ発振器(2)を所定速度で図1の符号(A)で示す方向に相対移動させながら、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)に対して、レーザ発振器(2)からレーザ光(3)を90°の角度で照射させる。この際、レーザ発振器(2)の移動速度および照射するレーザ光(3)の出力等については、所望の硬化層が得られるように適宜設定しておく。
レーザ光(3)が照射されると、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)は、レーザ光(3)のエネルギーによって変態点以上の温度まで加熱される。特に、この実施形態では、図2に示すように、被硬化処理領域(10)に形成された各溝(11)の一方の溝側面(11a)に照射されたレーザ光(3)が、反射して他方の溝側面(11b)に照射されるので、レーザ光(3)の照射による加熱が効果的に行われる。
レーザ光(3)の照射によって加熱されると、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)はその表面に近い部分、すなわち、隣接する溝(11)どうしの間の山状部分から先に溶融していく。同部分の溶融した金属(鋼)は、被硬化処理領域(10)の両端部から中央部に位置する溝深さ(C)の最も大きい溝(11)の底部へ向かって指向性を持って流動する。
そして、レーザ発信器(2)が通過してレーザ光(3)の照射が終了すると、被硬化処理領域(10)の照射箇所が自己冷却、すなわち、ワーク(1)内部への熱拡散によって急冷される。これにより、図3に示すように、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)に、溶融再凝固層(121)とその下層側の焼入れ硬化層(122)とよりなる硬化層(12)が形成される。溶融再凝固層(121)は、ほぼフラットな表面形状を有するものとされる。他方、レーザ光(3)の照射によって加熱溶融せずマルテンサイト変態する場合、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)の溝深さ(C)が最も大きい溝(11)のある中央部が変態による体積膨張によって最も隆起するため、硬化層(12)は、ほぼフラットな表面形状を有するものとされる。
最後に、仕上げ工程として、硬化処理されたワーク(1)の表面に研削工程を施して、図4に示すようにフラットな状態とする。仕上げ加工(研削加工)すべき量は図3に符号(4)で示す通りであって、図7に示す従来技術の場合の仕上げ加工量(103)と比べて大幅に軽減される。
こうして得られた硬化層(12)は図8に示す従来技術の方法により得られた硬化層(102)と比べて、より一層十分な深さが得られるうえ、表面からの深さもほぼ均一したものとなる。
よって、この実施形態の表面硬化処理方法によれば、ワークの被硬化処理領域(10)に対して、所望の機械的強度や耐摩耗性等を付与することができ、優れた性能を有する製品が得られる。
図5は、ワーク(1)の被硬化処理領域(10)に予め形成される溝の変形例を示したものである。同図に示す溝(11X)は横断面略円弧形の複数の溝よりなる。上記溝(11X)の溝深さ(C)は、図2に示す横断面略V形の溝(11)の場合と同様である。
そして、上記のような横断面略円弧形の複数の溝(11X)をワーク(1)の被硬化処理領域(10)に予め形成した場合においても、横断面略V形の溝(11)を形成した前述の場合と同様の作用効果が奏される。
なお、ワーク(1)表面の硬化処理すべき領域全体の幅がレーザ光照射源(2)の1回の相対移動によるレーザ光(3)の照射領域の幅より広い場合には、例えば、照射領域と略同一の幅またはそれよりも狭い幅毎に上記複数の溝(11)(11X)を形成すればよい。
(1):ワーク
(10):被硬化処理領域
(11)(11X):溝
(11a)(11b):溝側面
(12):硬化層
(121):溶融再凝固層
(122):焼入れ硬化層
(2):レーザ発信器(レーザ光照射源)
(3):レーザ光
(4):研削加工量
(5):下方に凸関数のグラフ
(A):レーザ発信器の相対移動方向
(B):溝角度
(B1):一方の溝側面のレーザ光に対する角度
(B2):他方の溝側面のレーザ光に対する角度
(C):溝深さ

Claims (7)

  1. 金属製ワークの表面の所定領域に、前記所定領域に対して所定速度で相対移動するレーザ光照射源からレーザ光を照射して、前記所定領域を加熱させた後、自己冷却させることにより、前記所定領域に硬化層を形成する金属製ワークの表面硬化処理方法であって、
    前記所定領域に、前記レーザ光照射源の相対移動方向に沿ってのびる複数の溝を互いに隣接して並ぶように予め形成しておくことを含んでおり、前記複数の溝を、互いに異なる溝深さを有する溝を含んだものとする、金属製ワークの表面硬化処理方法。
  2. 前記複数の溝を、前記所定領域の両端部に位置する溝から中央部に位置する溝に向かって次第に溝深さが大きくなるようなものとする、請求項1に記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
  3. 前記複数の溝を、前記金属製ワークの横断面において前記複数の溝の底が下方に凸の関数のグラフ上に位置させられるようなものとする、請求項2に記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
  4. 前記複数の溝をそれぞれ横断面略V形の溝とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
  5. 前記横断面略V形の溝を、溝角度が90°以下であって、2つの溝側面それぞれのレーザ照射方向に対する角度が45°以下であるものとする、請求項4に記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
  6. 前記複数の溝をそれぞれ横断面略円弧形の溝とする、請求項1〜3のいずれか1つに記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
  7. 前記所定領域のうち、前記レーザ光の照射による変形の程度が他と比べて相対的に大きい所定の一部のみに前記複数の溝を予め形成しておく、請求項1〜6のいずれか1つに記載の金属製ワークの表面硬化処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113549737A (zh) * 2021-07-09 2021-10-26 华中科技大学 一种多光束激光淬火方法与装置

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