JP2021066120A - 空気入りタイヤの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造の効率化を向上させることができる空気入りタイヤの製造方法を提供する。【解決手段】空気入りタイヤの製造方法は、ゴム部材9に針付きローラ30を押しつけて、ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することと、ゴム部材9のうち少なくとも貫通孔が形成された領域に、針付きローラ30とは異なる圧着ローラ40を押しつけて、基材5とゴム部材9とを圧着することと、を含み、ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することと、基材5とゴム部材9とを圧着することとを、同じタイヤ構成部材10に対して並行して行う。【選択図】図10

Description

本開示は、空気入りタイヤの製造方法及び製造装置に関する。
従来、例えば、空気入りタイヤの製造方法は、支持体の外周面上に複数の部材が巻きつけられて支持された筒状のタイヤ構成部材に対して、針によって、特定の部材に貫通孔を形成し、その後、圧着ローラによって、複数の部材同士を圧着している(例えば、特許文献1)。ところで、空気入りタイヤを製造する際に、製造の効率化が求められている。
特開2016−097559号公報
本開示の目的は、製造の効率化を図ることができる空気入りタイヤの製造方法及び製造装置を提供することである。
空気入りタイヤの製造方法は、支持体の外周面上に基材及びゴム部材がこの順に巻かれて前記支持体に支持された筒状のタイヤ構成部材に対して、前記ゴム部材に針付きローラを押しつけて、前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することと、前記ゴム部材のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、前記針付きローラとは異なる圧着ローラを押しつけて、前記基材と前記ゴム部材とを圧着することと、を含み、前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することと、前記基材と前記ゴム部材とを圧着することとを、同じ前記タイヤ構成部材に対して並行して行う。
また、空気入りタイヤの製造装置は、支持体の外周面上に基材及びゴム部材がこの順に巻きつけられて前記支持体に支持された筒状のタイヤ構成部材に対して、前記ゴム部材に貫通孔を形成するために、前記ゴム部材に押しつけられる針付きローラと、前記針付きローラとは異なるローラであり、かつ、前記基材と前記ゴム部材とを圧着するために、前記ゴム部材のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、押しつけられる圧着ローラと、を備え、前記針付きローラと前記圧着ローラとは、前記タイヤ構成部材に対して同時に押しつけられる。
空気入りタイヤのタイヤ子午面における要部断面図 本実施形態に係るタイヤ製造装置の概要図 同実施形態に係るタイヤ製造装置の要部拡大概要図 同実施形態に係る仮留めローラの概要図 同実施形態に係る針付きローラの概要図 同実施形態に係る圧着ローラの概要図 同実施形態に係るタイヤ製造装置の制御ブロック図 同実施形態に係る空気入りタイヤの製造フロー図 同実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法の説明図 同実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法の説明図 同実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法の説明図 他の実施形態に係るタイヤ製造装置の概要図
以下、タイヤ製造方法及びタイヤ製造装置における一実施形態について、図1〜図11を参照しながら説明する。なお、各図(図12も同様)において、図面の寸法比と実際の寸法比とは、必ずしも一致しておらず、また、各図面の間での寸法比も、必ずしも一致していない。
まず、タイヤ製造方法及びタイヤ製造装置によって製造される空気入りタイヤについて、図1を参照しながら説明する。
図1は、空気入りタイヤがタイヤ子午面で切断された要部断面図を示している。なお、タイヤ主要部の構成が、タイヤ赤道面C1に対して対称であるため、図1は、タイヤ赤道面C1よりもタイヤ幅方向の一方側のみを示している。
図1に示すように、空気入りタイヤT1は、一対のビード部1と、そのビード部1の各々からタイヤ径方向外側に延びる一対のサイドウォール部2と、そのサイドウォール部2の各々のタイヤ径方向外側端に連なるトレッド部3とを備えている。なお、空気入りタイヤT1は、加硫されており、また、リム(図示していない)に装着される。
タイヤ幅方向は、空気入りタイヤT1の回転中心であるタイヤ回転軸と平行である方向であり、タイヤ径方向は、空気入りタイヤT1の直径方向であり、タイヤ周方向は、タイヤ回転軸周りの方向である。また、タイヤ赤道面C1は、タイヤ回転軸に直交する面であって、空気入りタイヤT1のタイヤ幅方向の中心に位置する面であり、タイヤ子午面は、タイヤ回転軸を含む面であって、タイヤ赤道面C1と直交する面である。
ビード部1は、ビード部材4を備えている。ビード部材4は、円環状のビードコアと、ビードコアのタイヤ径方向の外側に連接される環状のビードフィラーとを備えている。なお、特に限定されないが、ビードコアは、ゴム被覆されたビードワイヤ(例えば、ブロンズメッキを施した鋼線等)を積層して形成されてもよい。また、特に限定されないが、ビードフィラーは、硬質ゴムで形成されてもよい。
空気入りタイヤT1は、タイヤの骨格として機能するために、一対のビード部材4の間に架け渡されるカーカスプライ6と、カーカスプライ6の内側に配置され、空気圧を保持するために、気体の透過を阻止する機能に優れるインナーライナー7とを備えている。カーカスプライ6及びインナーライナー7は、ビード部1、サイドウォール部2及びトレッド部3に亘って、タイヤ内周に沿って配置されている。
カーカスプライ6は、ビード部材4を巻き込むようにビード部材4の回りで折り返されている。なお、特に限定されないが、カーカスプライ6は、複数本のコード(例えば、有機繊維で形成される)が並べられた上にトッピングゴムを被覆して形成されてもよい。また、特に限定されないが、本実施形態においては、カーカスプライ6は、一つ備えられている。
ビード部1は、外表面を構成すべく、カーカスプライ6のタイヤ幅方向の外側に配置されるリムストリップゴム1aと、カーカスプライ6をリムとの摩擦から保護するために、カーカスプライ6の外側からビード部材4を巻き込むようにビード部材4の回りで折り返されるチェーファ8とを備えている。なお、特に限定されないが、リムストリップゴム1aは、硬質ゴムで形成されてもよい。また、特に限定されないが、チェーファ8は、複数のコードと、該コードを被覆するトッピングゴムとを備えていてもよい。
サイドウォール部2は、タイヤ外表面を構成すべく、カーカスプライ6のタイヤ幅方向の外側に配置されるサイドウォールゴム9を備えている。また、トレッド部3は、カーカスプライ6のタイヤ径方向の外側に配置されるベルト11と、ベルト11のタイヤ径方向の外側に配置される補強層12と、地面と接するトレッド面(接地面)を構成するために、補強層12のタイヤ径方向の外側に配置されるトレッドゴム13とを備えている。
次に、タイヤ製造装置について、図2〜図7を参照しながら説明する。
図2は、タイヤ製造装置90の概要図を示している。図2に示すように、タイヤ製造装置90は、タイヤ構成部材10が巻きつけられる巻きつけ装置91と、タイヤ構成部材10に押しつけられるローラ装置92とを備えている。なお、タイヤ構成部材10は、空気入りタイヤT1を構成する少なくとも一つの部材を含む部材1a,4,6〜9、11〜13である。
巻きつけ装置91は、回転軸52と、回転軸52を中心に回転する支持体50とを備えている。そして、タイヤ構成部材10は、支持体50の外周面53に筒状に巻きつけられて支持される。なお、図2において、タイヤ構成部材10及び支持体50は、それぞれ外周領域の一部を切り欠いて(切り欠きを有して)示されているが、実際には、当該切り欠きを有していない。
また、図2(図3以降も同様)において、第1の方向D1は、支持体50の軸方向D1で且つタイヤ構成部材10の軸方向D1であり、第2の方向D2は、支持体50の径方向で且つタイヤ構成部材10の径方向のうち、ローラ装置92と支持体50とが対面する方向D2であり、第3の方向D3は、第1の方向D1及び第2方向D3とそれぞれ直交する方向D3である。なお、図2において、線C2は、支持体50(タイヤ構成部材10)の軸方向D1の中心面のうち、第2の方向D2と平行な線である。
支持体50は、軸方向D1及び周方向に複数の部材に分割可能に構成されていてもよい。斯かる構成によれば、例えば、支持体50は、軸方向D1の領域ごとに拡径(又は縮径)することができる。これにより、例えば、巻きつけられたタイヤ構成部材10を容易に取り外すことができる。
なお、支持体50は、例えば、中空状の筒状に形成されてもよく、また、例えば、中空でない柱形状に形成されてもよい。また、外周面53は、軸方向D1視で、例えば、円形状(真円形状、楕円形状)に形成されてもよく、また、例えば、多角形状に形成されてもよい。
図2及び図3に示すように、ローラ装置92は、複数のローラ20,30,40を有するローラユニット93と、各ローラ20,30,40を移動可能な移動機構94とを備えている。なお、特に限定されないが、ローラ装置92は、ローラユニット93を軸方向D1に二つ並列しており、二つのローラユニット93は、支持体50(タイヤ構成部材10)の軸方向D1の中心面に対して対称となるように、構成されている。
図3は、ローラ装置92の要部概要図を示しており、一つのローラユニット93を拡大して図示している。図3に示すように、ローラユニット93は、タイヤ構成部材10の部材間を仮留めする仮留めローラ20と、タイヤ構成部材10の特定の部材に貫通孔を形成する針付きローラ30と、タイヤ構成部材10の部材間を圧着する圧着ローラ40とを備えている。
各ローラ20,30,40は、軸方向D1に沿う軸を中心に回転可能に構成されている。そして、各ローラ20,30,40は、タイヤ構成部材10との接触に伴って生じる摩擦力によって、回転可能に構成されている。なお、各ローラ20,30,40は、駆動源(図示していない)の回転駆動を受けることによって、回転可能に構成されてもよい。
移動機構94は、各ローラ20,30,40を軸方向D1に移動させる軸駆動機構61と、各ローラ20,30,40を径方向D2に移動させる径駆動機構62とを備えている。特に限定されないが、本実施形態においては、ローラユニット93は、各ローラ20,30,40が接続されるベース部95を備えており、軸駆動機構61は、ベース部95を軸方向D1に移動可能に構成され、径駆動機構62は、ベース部95を径方向D2に移動可能に構成されている。
軸駆動機構61の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、軸駆動機構61は、ベース部95に接続されて軸方向D1に移動される軸移動部63と、軸移動部63に第1駆動源64の駆動を軸移動部63に伝達する伝達部65とを備えている。そして、軸移動部63が軸方向D1に移動することによって、ベース部95は、軸方向D1に移動する。例えば、軸駆動機構61は、ボールねじ機構を採用することができる。
径駆動機構62の構成は、特に限定されないが、本実施形態においては、径駆動機構62は、ベース部95に固定され且つ軸移動部63に対して径方向D2に可動な径移動部66を備えている。そして、第2駆動源67の駆動により、径移動部66が径方向D2に移動することによって、ベース部95は、径方向D2に移動する。例えば、径駆動機構62は、アクチュエータ(例えば、動力(油圧、空圧、電動)シリンダ、ソレノイド)を採用することができる。
そして、各ローラ20,30,40は、径駆動機構62により、径方向D2に移動し、タイヤ構成部材10に押しつけられる。なお、仮留めローラ20は、針付きローラ30よりも、軸方向D1の内側(中心面側)に配置され、針付きローラ30は、圧着ローラ40よりも、軸方向D1の内側に配置されている。これにより、軸駆動機構61が各ローラ20,30,40を軸方向D1の内側へ移動させることによって、タイヤ構成部材10の所定領域は、仮留めローラ20、針付きローラ30、圧着ローラ40の順に押しつけられる。
また、ローラユニット93は、ベース部95と仮留めローラ20とを接続する第1接続部21と、ベース部95と針付きローラ30とを接続する第2接続部31と、ベース部95と圧着ローラ40とを接続する第3接続部41とを備えている。そして、ローラユニット93は、仮留めローラ20に力を加える第1加力部22と、針付きローラ30に力を加える第2加力部32と、圧着ローラ40に力を加える第3加力部42とを備えている。
第1接続部21は、ベース部95に固定される第1固定部23と、第1固定部23に対して径方向D2に可動な第1可動部24と、第1可動部24に仮留めローラ20を回転可能に接続する第1軸受25とを備えている。そして、本実施形態においては、第1加力部22は、径方向D2に弾性変形可能な弾性体26(例えば、スプリング)としており、弾性体26は、第1固定部23と第1軸受25との間に配置され、弾性復元力を仮留めローラ20に加えている。
第2接続部31は、ベース部95に固定される第2固定部33と、第2固定部33に対して径方向D2に可動な第2可動部34と、第2可動部34に針付きローラ30を回転可能に接続する第2軸受35とを備えている。そして、本実施形態においては、第2加力部32は、駆動源36を備えており、第2可動部34に力を加えるアクチュエータ(例えば、動力(油圧、空圧、電動)シリンダ、ソレノイド)としている。
第3接続部41は、ベース部95に固定される第3固定部43と、第3固定部43に圧着ローラ40を回転可能に接続する第3軸受44とを備えている。そして、本実施形態においては、第3加力部42は、駆動源67を備えており、第3固定部43に力を加えるアクチュエータ(例えば、動力(油圧、空圧、電動)シリンダ、ソレノイド)としている。なお、第3加力部42の駆動源67は、径駆動機構62の第2駆動源67を兼ねている。
そして、各ローラ20,30,40がタイヤ構成部材10に押しつけられる際に、第2加力部32が針付きローラ30に加える力は、第1加力部22が仮留めローラ20に加える力よりも、大きくなっている。また、各ローラ20,30,40がタイヤ構成部材10に押しつけられる際に、第3加力部42が圧着ローラ40に加える力は、第2加力部32が針付きローラ30に加える力よりも、大きくなっている。
これにより、針付きローラ30がタイヤ構成部材10を押す力は、仮留めローラ20がタイヤ構成部材10を押す力よりも、大きく、且つ、圧着ローラ40がタイヤ構成部材10を押す力は、針付きローラ30がタイヤ構成部材10を押す力よりも、大きくなっている。なお、特に限定されないが、本実施形態においては、第2及び第3加力部32,42が各ローラ30,40に加える力は、変更可能に構成されている。
ところで、移動機構94は、仮留めローラ20及び圧着ローラ40に対して針付きローラ30を径方向D2に移動させるローラ移動機構96を備えている。そして、針付きローラ30は、ローラ移動機構96によって、タイヤ構成部材10に押しつける押しつけ位置と、タイヤ構成部材10から離れる待機位置との間を移動する。特に限定されないが、本実施形態においては、第2接続部31及び第2加力部32は、協働することによって、ローラ移動機構96を構成している。
また、弾性体26が復元している状態において、仮留めローラ20は、圧着ローラ40よりも、支持体50の近くに配置されている。これにより、圧着ローラ40がタイヤ構成部材10に押しつけられている際に、仮留めローラ20は、常に、タイヤ構成部材10に押しつけられることになる。
図4は、仮留めローラ20の拡大図であって、(a)は、側面図(第1の方向D1の矢印方向と反対方向視図)であり、(b)は、正面図(第3の方向D3の矢印方向視図)である。図4に示すように、仮留めローラ20の外周面は、凹凸状に形成されている。具体的には、仮留めローラ20は、外周部に、凸部20a及び凹部20bを備えており、凸部20a及び凹部20bは、周方向(回転方向)に交互に配置されている。なお、特に限定されないが、仮留めローラ20は、金属等の剛性材料で形成してもよい。
また、仮留めローラ20の各寸法W21〜W24は、特に限定されない。例えば、仮留めローラ20の各寸法W21〜W24は、タイヤ構成部材10の部材間を適切に仮留めできるように、適宜設定されている。
仮留めローラ20の外径W21は、例えば、65mm〜100mmとしてもよい。また、仮留めローラ20の幅W22は、例えば、3mm〜7mmとしてもよい。また、凸部20aの周方向の長さW23は、例えば、5mm〜9mmとしてもよい。また、凹部20bの周方向の長さW24は、例えば、5mm〜9mmとしてもよい。なお、凸部20aの周方向の長さW23と凹部20bの周方向の長さW24は、同じもよく、また、異なってもよい。
図5は、針付きローラ30の拡大図であって、(a)は、側面図(第1の方向D1の矢印方向と反対方向視図)であり、(b)は、正面図(第3の方向D3の矢印方向視図)である。図5に示すように、針付きローラ30は、外周面が滑らかな曲面であるローラ本体30aと、ローラ本体30aの外周面から径方向の外方へ突出する複数の針30bとを備えている。
複数の針30bは、周方向に並ぶように、配置されている。また、特に限定されないが、本実施形態においては、針30bは、幅方向において1列となるように、配置されている。なお、特に限定されないが、針付きローラ30は、金属等の剛性材料で形成してもよい。
また、針付きローラ30の各寸法W31〜W35は、特に限定されない。例えば、針付きローラ30の各寸法W31〜W35は、タイヤ構成部材10の部材に貫通孔を適切に形成できるように、また、加硫後のタイヤT1において貫通孔の跡が残らないように、適宜設定されている。
針付きローラ30(ローラ本体30a)の外径W31は、例えば、65mm〜100mmとしてもよい。また、針付きローラ30(ローラ本体30a)の幅W32は、例えば、5mm〜15mmとしてもよい。また、針30b,30b間(具体的には、針30b,30bの中心間)の周方向の長さW33は、例えば、5mm〜10mmとしてもよい。また、針30bの基端の直径W34は、例えば、1mm〜2mmとしてもよい。また、針30bの長さW35は、例えば、4mm〜6mmとしてもよい。
図6は、圧着ローラ40の拡大図であって、(a)は、側面図(第1の方向D1の矢印方向と反対方向視図)であり、(b)は、正面図(第3の方向D3の矢印方向視図)である。図6に示すように、圧着ローラ40は、幅方向の中央に配置される中央領域40aと、幅方向の端部に配置される端部領域40bとを備えている。端部領域40bの外径は、幅方向の外側に行くにつれて、小さくなっている。なお、特に限定されないが、圧着ローラ40の少なくとも外周面は、ゴム等の弾性材料で形成されてもよい。
また、圧着ローラ40の各寸法W41〜W44は、特に限定されない。例えば、圧着ローラ40の各寸法W41〜W44は、タイヤ構成部材10の部材間を適切に圧着できるように、適宜設定されている。
圧着ローラ40の外径W41は、例えば、65mm〜100mmとしてもよい。また、圧着ローラ40の幅W42は、例えば、9mm〜21mmとしてもよい。また、圧着ローラ40の中央領域40aの幅W43は、例えば、5mm〜15mmとしてもよい。また、圧着ローラ40の端部領域40bの幅W44は、2mm〜3mmとしてもよい。
図7は、タイヤ製造装置90における制御ブロック図である。図7に示すように、タイヤ製造装置90は、情報が入力される入力部81と、各部を制御する制御部80とを備えている。入力部81は、例えば、スイッチ、センサ等であって、タイヤ製造に関する情報が入力される。そして、制御部80は、タイヤT1を製造するために、例えば、軸駆動機構61(第1駆動源64)、径駆動機構62(第2駆動源67)、ローラ移動機構96(駆動源36)を制御する。
次に、タイヤ製造方法について、図8〜図10を参照しながら説明する。
図8は、空気入りタイヤT1の製造方法の一例を示すフロー図である。図8に示すように、空気入りタイヤT1の製造方法は、巻きつけステップS10と、仮留めステップS20と、貫通孔形成ステップS30と、圧着ステップS40と、積層ステップS50と、加硫ステップS60とを含んでいる。
<巻きつけステップS10>
図9は、巻きつけステップS10が完了した際のタイヤ構成部材10の要部拡大断面図である。なお、未加硫のタイヤT1を構成する部材の名称及び符号は、加硫後のタイヤT1を構成する部材と同じ名称及び同じ符号を用いる。
まず、インナーライナー7、チェーファ8、カーカスプライ6、ビード部材4が、順番に積層されて、それぞれ筒状となるように支持体50に巻きつけられる。このとき、支持体50が回転することによって、各部材7,8,6,4が支持体50の外周面53上に巻きつけられる。そして、カーカスプライ6及びチェーファ8が、ビード部材4を巻き込むようにビード部材4の回りで折り返される。
その後、支持体50が回転することによって、サイドウォールゴム9は、カーカスプライ6に積層されて、筒状となるように、支持体50に巻きつけられる。これにより、図9に示すようなタイヤ構成部材10が、支持体50に巻きつけられた状態となる。なお、図9に係るタイヤ構成部材10のうち、サイドウォールゴム9は、ゴム部材9とも呼ばれ、サイドウォールゴム9を除く部分は、基材5とも呼ばれる。
基材5の外周面は、軸方向D1の中央に配置される第1領域5aと、第1領域5aの軸方向D1の外側に配置される第2領域5bと、第2領域5bの軸方向D1の外側に配置される第3領域5cとを備えている。第2領域5bにおいては、カーカスプライ6の端部領域6aが、カーカスプライ6の中央領域6bに積層されており、第3領域5cにおいては、チェーファ8が、カーカスプライ6の端部領域6aに積層されている。
これにより、第2領域5bは、第1領域5aよりも、径方向の外側に位置し、また、第3領域5cは、第2領域5bよりも、径方向の外側に位置している。その結果、基材5の外周面は、第1領域5aと第2領域5bとの間に、段差5dを備えており、また、第2領域5bと第3領域5cとの間に、段差5dを備えている。
<仮留めステップS20>
図10は、各ステップS20,S30,S40を行う際の説明図であって、タイヤ構成部材10が断面で示された図である。仮留めステップS20においては、仮留めローラ20は、サイドウォールゴム9を押しつけられる。これにより、仮留めローラ20が回転し、サイドウォールゴム9が基材5に仮留めされる。
なお、仮留めローラ20が回転しながらサイドウォールゴム9を押す際に、凸部20aは、サイドウォールゴム9を押して、サイドウォールゴム9を基材5に仮留めする一方で、凹部20bは、サイドウォールゴム9を押さない。これにより、サイドウォールゴム9は、周方向の断続的な部分で、基材5に仮留めされる。
また、第1加力部22が仮留めローラ20に加える力は、第2加力部32(図3参照)が針付きローラ30に加える力及び第3加力部42(図3参照)が圧着ローラ40に加える力よりも、小さくなっている。これにより、仮留めローラ20がサイドウォールゴム9を押す力が、針付きローラ30及び圧着ローラ40がサイドウォールゴム9を押す力よりも、小さくなっている。
このように、サイドウォールゴム9が基材5に仮留めされることによって、後のステップS30,S40において、サイドウォールゴム9が基材5に対して位置ずれすることを抑制することができる。これにより、例えば、当該位置ずれに起因して、サイドウォールゴム9と基材5との間に気体が残留することを抑制することができる。
<貫通孔形成ステップS30>
貫通孔形成ステップS30においては、針付きローラ30が、サイドウォールゴム9に押しつけられる。これにより、針付きローラ30が回転するため、針30bが、サイドウォールゴム9に突き刺さり、その後、抜けることになる。したがって、サイドウォールゴム9に、径方向に貫通する貫通孔が形成される。
そして、第2加力部32が針付きローラ30に加える力は、第1加力部22が仮留めローラ20に加える力よりも、大きくなっている。これにより、針付きローラ30がサイドウォールゴム9を押す力は、仮留めローラ20がサイドウォールゴム9を押す力よりも、大きくなっている。したがって、例えば、サイドウォールゴム9に貫通孔を確実に形成することができる。
一方で、第2加力部32が針付きローラ30に加える力は、第3加力部42が圧着ローラ40に加える力よりも、小さくなっている。これにより、針付きローラ30がサイドウォールゴム9を押す力は、圧着ローラ40がサイドウォールゴム9を押す力よりも、小さくなっている。したがって、例えば、針30bが基材5まで突き刺さることを抑制することができる。
また、針30b,30b間の周方向の長さW33(図5参照)が、適正に設定されている。これにより、貫通孔の密度が大きくなり過ぎることを抑制しているため、仮に加硫後のタイヤT1において貫通孔の痕が残った場合でも、当該痕が目立つことを抑制することができる。しかも、貫通孔の密度が小さくなり過ぎることも抑制しているため、後のステップS40で必要となる貫通孔の個数を確保することができる。
また、針30bの基端の直径W34(図5参照)は、適正に設定されている。これにより、貫通孔の形状が大きくなり過ぎることを抑制しているため、仮に加硫後のタイヤT1において貫通孔の痕が残った場合でも、当該痕が目立つことを抑制することができる。しかも、貫通孔の形状が小さくなり過ぎることを抑制しているため、後のステップS40で必要となる貫通孔の大きさを確保することができる。
また、針30bの長さW35(図5参照)は、適正に設定されている。例えば、針30bの長さW35は、サイドウォールゴム9の厚みと同じである、という構成が好ましい。斯かる構成によれば、例えば、ローラ本体30aがサイドウォールゴム9の表面に当たることによって、針30bが基材5まで突き刺さることを抑制することができる。
ところで、サイドウォールゴム9の一部領域9aには、貫通孔が形成されない。具体的には、ローラ移動機構96が、サイドウォールゴム9の軸方向D1の内側の端部領域9aから、針付きローラ30を離すことによって、サイドウォールゴム9の端部領域9aには、貫通孔が形成されない。なお、仮留めローラ20及び圧着ローラ40は、サイドウォールゴム9の端部領域9aにも、押しつけられる。
<圧着ステップS40>
圧着ステップS40においては、圧着ローラ40が、サイドウォールゴム9に押しつけられる。これにより、圧着ローラ40が回転し、サイドウォールゴム9は、基材5に圧着される。しかも、サイドウォールゴム9のうち、貫通孔が形成された領域に、圧着ローラ40が押しつけられることによって、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から排出することができる。
そして、針付きローラ30と圧着ローラ40とは、異なる別体のローラである。したがって、針付きローラ30の針30bが、貫通孔から抜かれた後で、圧着ローラ40が、当該貫通孔が形成された領域に押しつけられるため、例えば、針付きローラ30と圧着ローラ40とが兼用される構成(例えば、針付きローラ30のローラ本体30aがサイドウォールゴム9と基材5とを圧着する構成)と比較して、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から効率的に排出することができる。
また、第3加力部42が圧着ローラ40に加える力は、第2加力部32が針付きローラ30に加える力よりも、大きくなっている。これにより、圧着ローラ40がサイドウォールゴム9を押す力は、針付きローラ30がサイドウォールゴム9を押す力よりも、大きくなっている。したがって、サイドウォールゴム9と基材5とを確実に圧着することができると共に、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から確実に排出することができる。
<各ステップS20,S30,S40の並行>
軸方向D1において、仮留めローラ20の幅W22、針付きローラ30の幅W32及び圧着ローラ40の幅W42は、それぞれサイドウォールゴム9の幅W9よりも、小さい。なお、特に限定されないが、サイドウォールゴム9の軸方向D1の幅W9は、例えば、60mm〜200mmとしてもよい。
そして、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、サイドウォールゴム9に押しつけられながら、軸方向D1に沿って移動する。このとき、各ローラ20,30,40は、タイヤ構成部材10の表面の位置に追従して、径方向D2に移動している。これにより、例えば、各ローラ20,30,40を適切な力でサイドウォールゴム9に押しつけることができる。
しかも、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40が、この順で、軸方向D1の内側から並んでおり、各ローラ20,30,40は、軸方向D1の内側へ移動する。これにより、サイドウォールゴム9の所定領域は、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40の順で、押しつけられる。
したがって、サイドウォールゴム9の所定領域は、仮留めステップS20、貫通孔形成ステップS30及び圧着ステップS40の順で、行われている。その結果、軸方向D1に沿って順に、サイドウォールゴム9と基材5とを圧着することができると共に、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から排出することができる。
さらに、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、同じタイヤ構成部材10に対して、同時に押しつけられている。即ち、仮留めローラ20による仮留めステップS20と、針付きローラ30による貫通孔形成ステップS30と、圧着ローラ40による圧着ステップS40とは、同じタイヤ構成部材10に対して並行して行われている。これにより、タイヤ製造の効率化を図ることができる。したがって、例えば、タイヤT1の製造時間を短縮することができる。
ところで、各ローラ20,30,40は、軸方向D1の内側へ移動している。即ち、各ローラ20,30,40は、サイドウォールゴム9に押しつけられながら、基材5の第3領域5cから第2領域5bへ向けて、また、第2領域5bから第1領域5aへ向けて、移動している。
これにより、各ローラ20,30,40は、径方向D2の外側に位置する領域5c(5b)から径方向D2の内側に位置する領域5b(5a)へ向けて、移動している。したがって、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体が、径方向の外側に位置する領域5c(5b)から径方向D2の内側に位置する領域5b(5a)へ向けて、移動するため、当該気体が段差5dで滞留することを抑制することができる。
また、サイドウォールゴム9は、仮留めローラ20によって、周方向の断続的な部分で、基材5に仮留めされる。これにより、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体が、圧着ローラ40によって軸方向D1へ移動する際に、当該気体は、サイドウォールゴム9が基材5に仮留めされていない部分を、通過して、軸方向D1へ移動することができる。
なお、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、第2軸受35と第3軸受44との間に、配置されている。具体的には、針付きローラ30と圧着ローラ40との間には、部材が存在しておらず、針付きローラ30と圧着ローラ40とは、近接されている。
これにより、例えば、支持体50が一回転することに伴って、各ローラ20,30,40は、例えば、針付きローラ30の幅中心(軸方向D1の中心)と圧着ローラ40の幅中心(軸方向D1の中心)との間の距離だけ、軸方向D1に移動してもよい。斯かる構成によれば、支持体50が一回転することによって、直前の一回転の際に貫通孔が形成された領域に、圧着ローラ40を押しつけることができる。
また、各ローラ20,30,40を押しつける領域は、特に限定されない。なお、例えば、圧着ローラ40は、軸方向D1に移動して、サイドウォールゴム9の端部領域9aの端縁に至るまで押しつけられることが好ましい。斯かる構成によれば、サイドウォールゴム9と基材5との間に存在する気体を、サイドウォールゴム9の端部領域9aの端縁から排出することができる。これにより、例えば、気体の排出効率を向上させることができる。
<積層ステップS50>
図11は、積層ステップS50が完了した際のタイヤ構成部材10の要部断面図、即ち、未加硫タイヤT1がタイヤ子午面で切断された要部断面図を示している。なお、図11は、トレッドゴム13及びサイドウォールゴム9のみを、ハッチングで示している。積層ステップS50においては、タイヤT1を構成する部材13は、サイドウォールゴム9の一部領域9aを覆うように、サイドウォールゴム9等に積層される。
具体的には、図11に示すように、トレッドゴム13がサイドウォールゴム9の端部領域9aを覆うように、トレッドゴム13等が、サイドウォールゴム9等に積層される。なお、積層ステップS50は、例えば、圧着ステップS40が完了した後に、タイヤ構成部材10を別の支持体に支持させた状態で行ってもよい。
ところで、トレッドゴム13が積層される領域9aに、貫通孔が存在している場合には、貫通孔に気体が滞留する可能性がある。それに対して、貫通孔形成ステップS30において、サイドウォールゴム9の端部領域9aに、貫通孔が形成されていない。これにより、トレッドゴム13が積層される領域9aに、貫通孔が存在しないため、貫通孔に起因してトレッドゴム13とサイドウォールゴム9との間に気体が存在することを抑制することができる。
<加硫ステップS60>
加硫ステップS60においては、未加硫タイヤT1が、加硫される。その後、加硫後のタイヤT1がリムに装着され、さらに、タイヤT1の内部に空気が入れられることで、空気入りタイヤT1が製造される。
以上より、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造装置90は、支持体50の外周面53上に基材5及びゴム部材9がこの順に巻きつけられて前記支持体50に支持された筒状のタイヤ構成部材10に対して、前記ゴム部材9に貫通孔を形成するために、前記ゴム部材9に押しつけられる針付きローラ30と、前記針付きローラ30とは異なるローラであり、かつ、前記基材5と前記ゴム部材9とを圧着するために、前記ゴム部材9のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、押しつけられる圧着ローラ40と、を備え、前記針付きローラ30と前記圧着ローラ40とは、前記タイヤ構成部材10に対して同時に押しつけられる。
そして、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法は、支持体50の外周面53上に基材5及びゴム部材9がこの順に巻かれて前記支持体50に支持された筒状のタイヤ構成部材10に対して、前記ゴム部材9に針付きローラ30を押しつけて、前記ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することS30と、前記ゴム部材9のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、前記針付きローラ30とは異なる圧着ローラ40を押しつけて、前記基材5と前記ゴム部材9とを圧着することS40と、を含み、前記ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することと、前記基材5と前記ゴム部材9とを圧着することとを、同じ前記タイヤ構成部材10に対して並行して行う。
斯かる構成及び方法によれば、針付きローラ30とは異なる圧着ローラ40が、ゴム部材9のうち、貫通孔が形成された領域に押しつけられるため、基材5とゴム部材9とを圧着すると共に、ゴム部材9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から排出することができる。そして、同じタイヤ構成部材10に対して、ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することと、基材5とゴム部材9とを圧着することとが、並行して行われている。これにより、製造の効率化を図ることができる
また、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法においては、前記圧着ローラ40が前記ゴム部材9を押す力は、前記針付きローラ30が前記ゴム部材9を押す力よりも、大きい、という方法である。
斯かる方法によれば、圧着ローラ40がゴム部材9を押す力が、針付きローラ30がゴム部材9を押す力よりも、大きいため、基材5とゴム部材9とを確実に圧着することができると共に、ゴム部材9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から確実に排出することができる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法においては、前記タイヤ構成部材10の軸方向D1において、前記針付きローラ30の幅W32及び前記圧着ローラ40の幅W42は、それぞれ前記ゴム部材9の幅W9よりも、小さく、前記針付きローラ30及び前記圧着ローラ40を前記ゴム部材9に押しつけながら前記軸方向D1に沿って移動させる、という方法である。
斯かる方法によれば、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、ゴム部材9に押しつけながら、軸方向D1に移動する。これにより、軸方向D1に沿って順に、基材5とゴム部材9とを圧着することができると共に、ゴム部材9と基材5との間に存在する気体を貫通孔から排出することができる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法においては、前記基材5の外周面は、第1領域5a(5b)と、前記第1領域5a(5b)との間に段差5dを有するように、前記第1領域5a(5b)よりも径方向D2の外側に位置する第2領域5b(5c)と、を備え、前記針付きローラ30及び前記圧着ローラ40を前記ゴム部材9に押しつけながら前記軸方向D1に沿って前記第2領域5b(5c)から前記第1領域5a(5b)へ向けて移動させる、という方法である。
斯かる方法によれば、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、第2領域5b(5c)から第1領域5a(5b)へ向けて、移動する。これにより、ゴム部材9と基材5との間に存在する気体が、第2領域5b(5c)から第1領域5a(5b)へ向けて移動するため、第1領域5a(5b)と前記第2領域5b(5c)との間の段差5dで、当該気体が滞留することを抑制することができる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法においては、前記基材5と前記ゴム部材9とを圧着することS40の後に、前記ゴム部材9の一部領域(本実施形態においては、端部領域)9aを覆うように部材(本実施形態においては、トレッドゴム)13を積層することを、さらに含み、前記ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することS30において、前記一部領域9aに前記貫通孔を形成しない、という方法でもよい。
斯かる方法によれば、部材13がゴム部材9の一部領域9aを覆うように積層されることに対して、当該一部領域9aに、貫通孔が形成されない。これにより、部材13が積層される領域9aに貫通孔が存在しないため、貫通孔に起因して部材13とゴム部材9との間に気体が存在することを抑制することができる。
また、本実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法は、前記ゴム部材9に仮留めローラ20を押しつけて、前記ゴム部材9を前記基材5に仮留めすることS20を、さらに含み、前記ゴム部材9を前記基材5に仮留めすることS20と、前記ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することS30と、前記基材5と前記ゴム部材9とを圧着することS40とを、同じ前記タイヤ構成部材10に対して並行して行う、という方法である。
斯かる方法によれば、ゴム部材9を基材5に仮留めすることS20は、ゴム部材9を貫通する貫通孔を形成することS30と、基材5とゴム部材9とを圧着することS40とを、同じタイヤ構成部材10に対して並行して行われる。これにより、ゴム部材9を基材5に仮留めすることS20を含めて、製造の効率化を図ることができる。
なお、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、上記した実施形態の構成に限定されるものではなく、また、上記した作用効果に限定されるものではない。また、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えられることは勿論である。例えば、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に一つ又は複数選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
(1)上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、軸方向D1に並ぶように配置されている、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、図12に示すように、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、周方向に並ぶように配置されている、という構成でもよい。
(2)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、貫通孔が形成されるゴム部材9は、サイドウォールゴム9である、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、貫通孔が形成されるゴム部材9は、サイドウォールゴム9以外の部材である、という構成でもよい。
(3)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、圧着ローラ40がゴム部材9を押す力は、針付きローラ30がゴム部材9を押す力よりも、大きい、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。
例えば、圧着ローラ40がゴム部材9を押す力は、針付きローラ30がゴム部材9を押す力よりも、小さい、という構成でもよい。具体的には、圧着ローラ40がゴム部材9を押す力と、針付きローラ30がゴム部材9を押す力と、仮留めローラ20がゴム部材9を押す力との大小関係は、特に限定されない。
(4)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、タイヤ構成部材10の軸方向D1において、仮留めローラ20の幅W22、針付きローラ30の幅W32及び圧着ローラ40の幅W42は、それぞれゴム部材9の幅W9よりも、小さい、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、仮留めローラ20の幅W22、針付きローラ30の幅W32及び圧着ローラ40の幅W42の少なくとも一つは、ゴム部材9の幅W9以上である、という構成でもよい。
(5)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40は、ゴム部材9に押しつけられながら、軸方向D1に沿って移動する、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、仮留めローラ20、針付きローラ30及び圧着ローラ40の少なくとも一つは、軸方向D1の位置を変えることなく、ゴム部材9に押しつけられる、という構成でもよい。
(6)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90において、各ローラ20,30,40は、ゴム部材9に押しつけながら軸方向D1に沿って、第2領域5bから第1領域5aへ向けて(及び、第3領域5cから第2領域5bへ向けて)、移動する、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、各ローラ20,30,40は、ゴム部材9に押しつけながら軸方向D1に沿って、第1領域5aから第2領域5bへ向けて(及び、第2領域5bから第3領域5cへ向けて)、移動する、という構成でもよい。
(7)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、部材(トレッドゴム)13が積層されるゴム部材9の一部領域(端部領域)9aに、貫通孔が形成されない、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、部材(トレッドゴム)13が積層されるゴム部材9の一部領域(端部領域)9aに、貫通孔が形成される、という構成でもよい。
(8)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法は、仮留めステップS20を含み、製造装置は、仮留めローラ20を備えている、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。
例えば、空気入りタイヤT1の製造方法は、仮留めステップS20を含まず、例えば、製造装置は、仮留めローラ20を備えていない、という構成でもよい。要するに、製造方法は、貫通孔形成ステップS30及び圧着ステップS40を必須のステップとしており、それ以外のステップS10,S20,S50,S60は、必須のステップではない。
(9)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90においては、支持体50が回転(自転)する、という構成である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法及び製造装置90は、斯かる構成に限られない。例えば、各ローラ20,30,40は、支持体50の周りを周方向に回転(公転)する、という構成でもよい。
(10)また、上記実施形態に係る空気入りタイヤT1の製造方法においては、制御部80が備えられ、各ローラ20,30,40の移動は、制御部80によって、制御される、という方法である。しかしながら、空気入りタイヤT1の製造方法は、斯かる構成に限られない。例えば、制御部80が備えられておらず、各ローラ20,30,40の移動は、人によって行われる、という方法でもよい。
1…ビード部、1a…リムストリップゴム、2…サイドウォール部、3…トレッド部、4…ビード部材、5…基材、5a…第1領域、5b…第2領域、5c…第3領域、5d…段差、6…カーカスプライ、6a…端部領域、6b…中央領域、7…インナーライナー、8…チェーファ、9…ゴム部材(サイドウォールゴム)、9a…端部領域、10…タイヤ構成部材、11…ベルト、12…補強層、13…トレッドゴム、20…仮留めローラ、20a…凸部、20b…凹部、21…第1接続部、22…第1加力部、23…第1固定部、24…第1可動部、25…第1軸受、26…弾性体、30…針付きローラ、30a…ローラ本体、30b…針、31…第2接続部、32…第2加力部、33…第2固定部、34…第2可動部、35…第2軸受、36…駆動源、40…圧着ローラ、40a…中央領域、40b…端部領域、41…第3接続部、42…第3加力部、43…第3固定部、44…第3軸受、50…支持体、52…回転軸、53…外周面、61…軸駆動機構、62…径駆動機構、63…軸移動部、64…第1駆動源、65…伝達部、66…径移動部、67…第2駆動源、80…制御部、81…入力部、90…タイヤ製造装置、91…巻きつけ装置、92…ローラ装置、93…ローラユニット、94…移動機構、95…ベース部、96…ローラ移動機構、C1…タイヤ赤道面、T1…タイヤ

Claims (7)

  1. 支持体の外周面上に基材及びゴム部材がこの順に巻かれて前記支持体に支持された筒状のタイヤ構成部材に対して、前記ゴム部材に針付きローラを押しつけて、前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することと、
    前記ゴム部材のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、前記針付きローラとは異なる圧着ローラを押しつけて、前記基材と前記ゴム部材とを圧着することと、を含み、
    前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することと、前記基材と前記ゴム部材とを圧着することとを、同じ前記タイヤ構成部材に対して並行して行う、空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記圧着ローラが前記ゴム部材を押す力は、前記針付きローラが前記ゴム部材を押す力よりも、大きい、請求項1に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記タイヤ構成部材の軸方向において、前記針付きローラの幅及び前記圧着ローラの幅は、それぞれ前記ゴム部材の幅よりも、小さく、
    前記針付きローラ及び前記圧着ローラを前記ゴム部材に押しつけながら前記軸方向に沿って移動させる、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記基材の外周面は、第1領域と、前記第1領域との間に段差を有するように、前記第1領域よりも径方向の外側に位置する第2領域と、を備え、
    前記針付きローラ及び前記圧着ローラを前記ゴム部材に押しつけながら前記軸方向に沿って前記第2領域から前記第1領域へ向けて移動させる、請求項3に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記基材と前記ゴム部材とを圧着することの後に、前記ゴム部材の一部領域を覆うように部材を積層することを、さらに含み、
    前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することにおいて、前記一部領域に貫通孔を形成しない、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記ゴム部材に仮留めローラを押しつけて、前記ゴム部材を前記基材に仮留めすることを、さらに含み、
    前記ゴム部材を前記基材に仮留めすることと、前記ゴム部材を貫通する貫通孔を形成することと、前記基材と前記ゴム部材とを圧着することとを、同じ前記タイヤ構成部材に対して並行して行う、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 支持体の外周面上に基材及びゴム部材がこの順に巻きつけられて前記支持体に支持された筒状のタイヤ構成部材に対して、前記ゴム部材に貫通孔を形成するために、前記ゴム部材に押しつけられる針付きローラと、
    前記針付きローラとは異なるローラであり、かつ、前記基材と前記ゴム部材とを圧着するために、前記ゴム部材のうち少なくとも前記貫通孔が形成された領域に、押しつけられる圧着ローラと、を備え、
    前記針付きローラと前記圧着ローラとは、前記タイヤ構成部材に対して同時に押しつけられる、空気入りタイヤの製造装置。
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