JP2021066048A - 液体吐出装置、液体吐出方法、及びプログラム - Google Patents

液体吐出装置、液体吐出方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】生産性を低下させずにミストを抑制すること。【解決手段】開示の技術の一態様に係る液体吐出装置は、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する液体吐出ヘッドと、白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる間隔制御部と、を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、液体吐出装置、液体吐出方法、及びプログラムに関する。
従来、吐出したインク等の液体を布等の記録媒体上に付着させて画像を形成する装置が知られている。このような装置では、布上でカラーインクを適切に発色させるために、カラーインクを付着させる前に白インクで布を被覆する場合がある。この際に、付着させる白インクの量が多いことに起因してインク吐出に伴うミスト発生量が増える場合がある。
ミストを抑制する技術には、黒インクを吐出する第1吐出ヘッドと、インク中の成分を凝集又は析出させる液体を吐出する第2吐出ヘッドと、カラーインクを吐出する複数の第3吐出ヘッドを備え、第1吐出ヘッドのみを用いるモノクロ印刷を行う場合には、第3吐出ヘッドを退避させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、吐出ヘッドと記録媒体との距離の測定結果に基づき、複数の印刷モードのうち、使用可能なものを制限する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、ミストの発生に関連する記録条件(画像形成条件)を取得し、複数のミスト低減条件の中から、記録条件に応じたミスト低減条件を設定する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1の技術では、吐出ヘッドへのミストの付着を抑制できるものの、ミストの発生自体を抑制できず、装置内でミストが飛散する場合がある。また、特許文献2の技術では、使用可能な印刷モードが制限されるため、所望の印刷モードを選択できずに印刷の生産性が低下する場合がある。さらに、特許文献3の技術では所望のミスト抑制効果が得られない場合がある。
開示の技術は、生産性を低下させずにミストを抑制することを課題とする。
開示の技術の一態様に係る液体吐出装置は、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する液体吐出ヘッドと、白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる間隔制御部と、を備える。
開示の技術によれば、生産性を低下させずにミストを抑制できる。
実施形態に係る画像付与システムの構成例の斜視図である。 同システムからカセットを取り外して加熱装置に挿入する場合の斜視図である。 実施形態に係る画像形成装置の構成例の斜視図である。 図3とは異なる方向から見た同装置の構成例の斜視図である。 実施形態に係る画像形成装置のキャリッジの構成例の図である。 同装置の制御部のハードウェア構成例のブロック図である。 第1実施形態に係る制御部の機能構成例のブロック図である。 同装置による画像形成処理例のフローチャートである。 画像形成枚数と画像形成装置内の汚染度の関係例の図である。 白色インク使用量の予測処理の一例のフローチャートである。 第2実施形態に係る制御部の機能構成例のブロック図である。 白色インク使用量の予測処理の他の例のフローチャートである。 第3実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す斜視図である。 第3実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す上面図である。 第3実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す正面図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一の構成部には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
実施形態に係る液体吐出装置では、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する液体吐出ヘッドを備え、白色液体の吐出によるミスト発生量に基づいて、液体吐出ヘッドと記録媒体との間隔を狭くするように変化させる。例えば、液体吐出時のミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、液体吐出ヘッドと記録媒体との間隔を狭くするように変化させる。これにより、生産性を低下させずにミストを抑制する。
以下、インク(液体の一例)を吐出して布地(記録媒体の一例)に画像を形成する画像形成装置(液体吐出装置の一例)と、画像形成後の布地を加熱して画像を布地に定着させる加熱装置とを備える画像付与システムを例に、実施形態を説明する。
なお、実施形態の用語における画像形成、印刷、印字、記録は同義である。
<画像付与システム1000の全体構成例>
まず、実施形態に係る画像付与システム1000の構成の一例について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、画像付与システム1000の構成の一例を説明する斜視図、図2は、同システムからカセットを取り外して加熱装置に挿入する場合を説明する斜視図である。
画像付与システム1000は、カセット200と、画像形成装置1と、加熱装置500とを備えている。カセット200は、布地400における画像形成する部分を、平坦な状態で保持するための部材であり、画像形成装置1と加熱装置500の両装置で共用されるものである。
画像形成装置1は、保持部の一例としてのカセット200が着脱可能であり、カセット200に保持された布地400に画像を形成する。また加熱装置500は、カセット200が着脱可能であり、画像が形成された布地400をカセット200ごと加熱して、布地400に画像を定着させる。
なお、ここでは、加熱装置500上に画像形成装置1を載置した状態で示したが、画像形成装置1と加熱装置500は別体であり、並置したり、離間させて配置したりすることもできる。
この画像付与システム1000によって布地400に画像を付与する際には、図1に示すように、布地400を保持したカセット200を画像形成装置1のステージ111に装着して、画像形成装置1により画像を形成する。
画像形成が終了後、加熱装置500の前扉502を開き、画像形成装置1から布地400を保持したままのカセット200を取り出して、カセット200をそのまま加熱装置500に装着する(図2参照)。その後、加熱装置500の前扉502を閉じて、加熱装置500によりカセット200ごと布地400を加熱することで、布地400に形成された画像を布地400に定着させる。
<画像形成装置1の構成例>
次に、画像形成装置1の構成について、図3〜図5を参照して説明する。
図3は画像形成装置1の構成の一例を説明する斜視図、図4は図3とは異なる方向から見た画像形成装置1の構成の一例を説明する斜視図、図5は画像形成装置1の備えるキャリッジ121の構成例を説明する図である。
画像形成装置1は、装置本体100内に、布地400を保持するカセット200を着脱可能に保持して進退するステージ111と、カセット200に保持されている布地400に画像を形成する画像形成部112とを備えている。
ここで、布地400としては、ハンカチ、タオル等の一枚の布地で形成されるもの、或いはTシャツ、トレーナー等の衣服として加工されたもの、トートバック等の製品の一部となっているもの等が挙げられる。
ステージ111は、装置本体100に対して矢印Y方向(副走査方向)に往復移動可能に保持された搬送構造体113上に設けられている。具体的には、ステージ111は、搬送構造体113に接続され、搬送構造体113のスライダ部116が、装置本体100の底部筐体部114に矢印Y方向に沿って配置された搬送ガイド部材115によって移動可能に保持されている。なお、ステージ111(搬送構造体113)は、副走査モータM2(図6参照)によって矢印Y方向に往復移動される。
画像形成部112は、ステージ111に対して矢印X方向(主走査方向)に移動するキャリッジ121を備えている。可動部の一例としてのキャリッジ121は、矢印X方向に沿って配置されたガイド部材123で移動可能に保持され、主走査モータM1によってタイミングベルト125等の走査機構部を介して矢印X方向に往復移動される。また、キャリッジ121には、布地表面にインクを吐出して画像を形成する液体吐出ヘッドとしてのインク吐出ヘッド122が搭載されている。
キャリッジ121には、図5に示すように、複数のインク吐出ヘッド122(122c、122m、122y、122k、122w1、122w2)が搭載されている。インク吐出ヘッド122の各々はインクを吐出するための多数のノズル(吐出口)を備え、ステージ111に対して矢印X方向に配列されている。
インク吐出ヘッド122cはシアンインクを吐出し、インク吐出ヘッド122mはマゼンタインクを吐出する。また、インク吐出ヘッド122yはイエローインクを吐出し、インク吐出ヘッド122kはブラックインクを吐出する。さらに、インク吐出ヘッド122w1及びインク吐出ヘッド122w2は、ともにホワイトインクを吐出する。なお、インク吐出ヘッド122w1とインク吐出ヘッド122w2を区別しない場合には、総称してインク吐出ヘッド122wと表記する。
各色のインクは、キャリッジ121に色毎に搭載されたタンクから、インク吐出ヘッド122の各々に供給される。なお、インクの色及び数は任意でよく、必要に応じて変更可能である。
図3、図4に戻り、画像形成装置1においては、カセット200のプラテン部材300に布地400をセットした状態で、装置本体100内のステージ111にカセット200を装着して保持する。そして、ステージ111の矢印Y方向への移動とインク吐出ヘッド122の矢印X方向への往復移動を繰り返すことで、布地400上に所望の画像を形成する。ここで、プラテン部材300は載置部材の一例である。
この場合、ステージ111はステージ昇降モータM3(図6参照)によって矢印Z方向に昇降可能であり、布地400の厚さに応じてステージ111を昇降させることで、布地400とインク吐出ヘッド122とのギャップを所定のギャップに調整可能にしている。なお、キャリッジ121を備える画像形成部112を昇降可能な構成としてもよい。
<制御部700のハードウェア構成例>
次に、画像形成装置1の制御部700のハードウェア構成について、図6を参照して説明する。図6は、制御部700のハードウェア構成の一例を説明するブロック図である。
図6に示すように、制御部700は、CPU(Central Processing Unit)701と、ROM(Read Only Memory)702と、RAM(Random Access Memory)703と、NVRAM(Non‐Volatile RAM)704と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)705とを備えている。
CPU701は、画像形成装置1全体を統括的に制御する。ROM702は、CPU701によって実行されるプログラムや、その他の固定データを記憶するメモリである。RAM703は、画像データや印刷データ等を一時記憶するメモリである。ここで、CPU701、ROM702及びRAM703は、画像形成装置1の主制御部700A(コンピュータ)に対応する。
NVRAM704は、画像形成装置1の電源が遮断されている間もデータを保持可能な不揮発性メモリである。ASIC705は、各種の信号処理や並び替え等を行なう画像処理、その他、画像形成装置1全体を制御するための入出力信号を処理する。
また、制御部700は、ホストI/F(Interface)706と、I/O(Input/Output)707と、ヘッド駆動制御部708と、主走査モータ駆動部709と、副走査モータ駆動部710と、昇降モータ駆動部711とを備える。
ホストI/F706は、ホストH側とデータや信号の送受を行なう。ヘッド駆動制御部708は、インク吐出ヘッド122を駆動制御するための駆動波形を生成する。
主走査モータ駆動部709は主走査モータM1を駆動させ、主走査モータM1は駆動によりキャリッジ121をX方向に移動させる。副走査モータ駆動部710は副走査モータM2を駆動させ、副走査モータM2は駆動によりステージ111をY方向に移動させる。昇降モータ駆動部711は、ステージ昇降モータM3と画像形成部昇降モータM4のそれぞれを駆動させる。ステージ昇降モータM3は、駆動によりステージ111をZ方向に昇降させ、また画像形成部昇降モータM4は、駆動により画像形成部112をZ方向に昇降させる。
I/O707は、画像形成装置1に設けられた温度センサ713,湿度センサ714等の各種センサからの情報を取得し、画像形成装置1の各部の制御に必要な情報を抽出する。また、制御部700には、各種情報の入力及び表示を行なうための操作パネル712が接続されている。
制御部700は、PC(Personal Computer)等の情報処理装置、イメージスキャナ等の画像読取装置、デジタルカメラ等の撮像装置等のホストH側から画像データを、ケーブル又はネットワークを介してホストI/F706で受信する。CPU701やASIC705は、ホストI/F706が受信した画像データを解析し、印刷データを生成する。
[第1実施形態]
<制御部700の機能構成例>
次に、画像形成装置1の制御部700の機能構成について、図7を参照して説明する。図7は、制御部700の機能構成の一例を説明するブロック図である。
図7に示すように、制御部700は、白インク使用判定部751と、設定情報格納部752と、画像形成位置取得部753と、使用量予測部754と、ミスト発生量予測部755と、間隔制御部756と、保持部高さ可変部757と、可動部高さ可変部758とを備えている。
これらのうち、白インク使用判定部751、画像形成位置取得部753、使用量予測部754、ミスト発生量予測部755、及び間隔制御部756の各機能は、図6のCPU701が所定のプログラムを実行することにより実現される。また、設定情報格納部752の機能はNVRAM704等により実現され、保持部高さ可変部757及び可動部高さ可変部758の各機能は昇降モータ駆動部711等により実現される。
白インク使用判定部751は、ホストHから入力した画像データに基づき、画像形成で白インクを使用するか否かを判定し、使用する場合は、該画像データを画像形成位置取得部753及び使用量予測部754のそれぞれに出力する。
設定情報格納部752は、画像形成装置1が画像形成を行うための各種設定情報のうち、少なくとも、インク吐出ヘッド122と布地400との標準間隔情報と、プラテン部材300の外周部の位置情報とを格納している。ここで、標準間隔情報とは、標準値として設定されたインク吐出ヘッド122と布地400の間隔を示す情報である。また、プラテン部材300の外周部の位置情報は、画像形成装置1において任意に設定した基準位置に対するプラテン部材300外周部の相対位置を示す情報である。
画像形成位置取得部753は、画像データに基づき、布地400に形成される画像の端部の位置情報を取得し、また設定情報格納部752を参照してプラテン部材300の外周部の位置情報を取得して、両者の間の距離を算出する。そして、該距離に基づき、プラテン部材300上での画像形成位置の情報を取得し、これをミスト発生量予測部755に出力する。
また、使用量予測部754は、画像データから取得される画像濃度情報に基づいて、画像形成で使用される(吐出される)白インク使用量を予測し、該予測値をミスト発生量予測部755に出力する。
ミスト発生量予測部755は、白インク使用量の予測値と、画像形成位置の情報と、設定情報格納部752から取得した標準間隔情報と、温度センサ713から入力した画像形成装置1の周辺温度(環境温度)情報と、湿度センサ714から入力した画像形成装置1の周辺湿度(環境湿度)情報の少なくとも1つに基づき、画像形成での白インクのミスト発生量を予測する。なお、温度は画像形成装置1内の温度であってもよいし、湿度は画像形成装置1内の湿度であってもよい。
白インクのミスト発生量は以下の(1)式を用いて予測できる。
M=ΔW・α・β・γ ・・・(1)
なお、(1)式において、Mは白インクのミスト発生量を表し、ΔWは画像形成で使用される白インク量を表し、αはインク吐出ヘッド122と布地400との間隔に応じて予め定められた係数を表す。また、βは画像形成装置1内の温度及び/湿度に応じて予め定められた係数を表し、γは画像形成位置に応じて予め定められた係数を表す。
予測処理の終了後に、ミスト発生量予測部755は、間隔制御部756に予測値を出力する。
間隔制御部756は、設定情報格納部752等に格納されたミスト発生量の所定の閾値と、ミスト発生量予測部755による予測値とを比較する。そして、予測値が閾値以上である場合に、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を標準間隔と比較して狭くするように変化させる。換言すると、間隔制御部756は、画像形成においてミスト発生量が多くなって閾値以上になる場合には、ミストを抑制するために、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を標準間隔と比較して狭くするように変化させる。
この間隔の変化のために、間隔制御部756は、保持部高さ可変部757を制御し、保持部としてのカセット200が装着されたステージ111を昇降させるステージ昇降モータM3を駆動させて、カセット200を上昇させる。なお、所定の高さまでステージ111が上昇したときにステージ昇降モータM3を停止させるために、ステージ111が所定の位置に到達したことを検知するセンサを備えてもよい。
或いは、間隔制御部756は、可動部高さ可変部758を制御し、可動部としてのキャリッジ121を備える画像形成部112を昇降させる画像形成部昇降モータM4を駆動させて、画像形成部112を下降させる。
画像形成装置1が、記録媒体が封筒である場合のキャリッジ121の高さと記録媒体が用紙である場合のキャリッジ121の高さを、記録媒体の種類情報に応じて自動切替する機能を備える場合は、この機能を利用して画像形成部112の高さを変化させてもよい。
このようにして、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を標準間隔と比較して狭くすることができる。他に間隔制御部756は、カセット200の上昇と画像形成部112の下降の両方を行わせることで、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を、標準間隔と比較して狭くすることもできる。
<画像形成枚数と画像形成装置1内の汚染度の関係例>
次に、画像形成装置1による画像形成枚数と画像形成装置1内の汚染度の関係について、図8を参照して説明する。図8は、画像形成枚数と画像形成装置1内の汚染度の関係の一例を説明する図である。図8の横軸は画像形成した布地400の枚数を示し、縦軸は画像形成装置1内の汚染度を示している。
ここで、汚染とは、ミストの飛散による画像形成装置1内の汚れをいう。また、汚染度とは、ミストにより画像形成装置1の画像形成に異常が発生するときのミストの飛散状態を100%とし、これと比較したミストの飛散状態をパーセンテージで表示したものをいう。縦軸の数値が大きいほど、画像形成装置1内に飛散しているミスト量が多く、ミストによる汚染がひどくなっていることを示す。
なお、汚染度が100%になった場合でも、画像形成装置1の内部を清掃することで、汚染度0%近くまで改善することは可能である。
また、図8において、実線で示したグラフ81はインク吐出ヘッド122と布地400との間隔が10.0mmの場合を示し、破線で示したグラフ82は該間隔が7.5mmの場合を示している。また、一点鎖線で示したグラフ83は該間隔が5.0mmの場合を示し、二点鎖線で示したグラフ84は該間隔が3.0mmの場合を示し、点線で示したグラフ85は該間隔が2.0mmの場合を示している。
図8から分かるように、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が大きくなるほど、画像形成枚数に伴って汚染度が大きくなる。
ここで、例えば白インクを5ml使用する画像よりも画像形成時に吐出するインクが多い場合には、ミストによる汚染度が100%に到達する画像形成枚数が少なくなる。換言すると、画像形成を開始後、より早い段階でミストによる汚染度が100%に到達する。
逆に、画像形成時に吐出するインクが少ない場合には、ミストによる汚染度が100%に到達する画像形成枚数は多くなる。換言すると、画像形成を開始後、ミストによる汚染度が100%に到達するまでに、より多くの画像形成を行うことができる。
なお、図8に示した例は、常温常湿環境(例えば、23±2℃、50±5%)でのものである。この環境温度や環境湿度によってもミストの発生量は変化する。例えば、環境温度が高い場合にはミストの発生が少なくなり、環境温度が低い場合にはミストの発生が多くなる。逆に、インクやインク吐出ヘッド122の組み合わせによっては、環境温度が高い場合にミストの発生が多くなり、低い場合にミストの発生が少なくなる場合もある。
<ミスト発生量予測のための各係数について>
次に、上述した(1)式における各係数について、より詳しく説明する。
(係数α)
まず、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔に応じて定められた係数αを説明する。係数αは、画像形成装置1の設計時等に、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔に伴うミスト量変化の実験やシミュレーションを行うことで定めることができる。或いは、画像形成装置1のユーザが、画像形成装置1の実使用時のミストの発生状況を画像形成結果等に基づき認識して設定できるように、操作パネル712等のユーザインタフェース上に係数αの入力部を設けてもよい。
(係数β)
次に、画像形成装置1内の温度及び/湿度に応じて定められた係数βを説明する。
インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が広い場合であっても、温度及び/又は湿度に応じてミスト発生が少なくなる場合がある。この場合は、係数βを1より小さくしてミスト発生量の予測値を減少させることで、閾値に対する余裕を大きくする。
また、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が通常よりも少し狭い場合(例えば標準間隔が5mmで、狭くした間隔が2mmである場合に、4mm程度の間隔で画像形成を行う場合)であっても、温度及び/又は湿度に応じてミスト発生が多くなる場合がある。この場合は、係数βを1より大きくしてミスト発生量の予測値を増加させることで、閾値に対する余裕を小さくする。
このようにして、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が、広い状態で画像形成を行うための条件と、狭い状態で画像形成を行うための条件をより適正化することができる。
なお、温度及び/又は湿度に応じた係数βは、インクの種類やインク吐出ヘッドの種類、インク吐出ヘッドの駆動波形によって異なる。そのため、画像形成装置1の設計段階で実験やシミュレーション等により係数βを定めておくことが好適である。例えば、画像形成装置1の設計時における評価の結果、温度が高いほどミストが増加する傾向があることが分かった場合、係数βを大きくする。
温度,湿度毎での係数βの具体例として、以下のものが挙げられる。
25℃,50%:1.0
35℃,50%:2.0
15℃,50%:0.5
25℃,10%:1.2
25℃,25%:0.8
また、画像形成装置1のユーザが画像形成装置1の実使用時のミストの発生状況を画像形成結果等に基づき認識して設定できるように、操作パネル712等のユーザインタフェース上に係数βの入力部を設けてもよい。
(係数γ)
次に、画像形成位置に応じて定められた係数γについて説明する。
ミスト発生量は、プラテン部材300上で画像形成を行う位置によっても変化する。画像形成装置1では、キャリッジ121が移動しながらインクを吐出するため、吐出後のインクは慣性の影響でキャリッジ121の移動方向へ流れる。この場合、インクが流れた先に布地400やプラテン部材300があれば、布地400やプラテン部材300上に着弾するため、インクが所定位置に着弾しないことに起因するミストが生じることはない。
しかし、プラテン部材300の外周部付近にインクを吐出する場合には、プラテン部材の外側にインクが流れ、布地400やプラテン部材300上にインクが着弾しない場合がある。これらのインクは所定位置に着弾せずに、画像形成装置1内を浮遊するミストになる場合がある。
そのため、画像形成位置に応じて係数γを変化させることで、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が広い状態で画像形成を行うための条件と、狭い状態で画像形成を行うための条件を、より適正化することができる。
画像形成位置毎での係数γとして、以下の例が挙げられる。
画像形成位置がプラテンの左右の外周部付近の場合:1.0
画像形成位置が左右の外周部から十分離れた位置の場合:0.8
なお、係数γを変化させることでインク吐出ヘッド122と布地400との間隔の変更条件を適正化する以外に、画像形成位置をプラテン部材300の中央に変更することで、ミストを抑制することもできる。画像形成位置の変更機能は、画像形成装置1本体の機能として搭載してもよいし、ASIC705等に実装されたRIP(Raster Image Processor)やプリンタドライバの機能として搭載してもよい。
<制御部700による画像形成処理例>
次に、制御部700による画像形成処理について、図9を参照して説明する。図9は、制御部700による画像形成処理の一例を説明するフローチャートである。
まず、ステップS91において、白インク使用判定部751は、ホストHから画像データを入力する。
続いて、ステップS92において、白インク使用判定部751は、入力した画像データに基づき、画像形成で白インクを使用するか否かを判定する。
ステップS92で白インクを使用しないと判定された場合は(ステップS92、No)、処理はステップS98に移行する。一方、白インクを使用すると判定された場合は(ステップS92、Yes)、白インク使用判定部751は、該画像データを画像形成位置取得部753及び使用量予測部754のそれぞれに出力する。
続いて、ステップS93において、画像形成位置取得部753は、入力した画像データに基づき、布地400に形成される画像の端部の位置情報を取得し、また設定情報格納部752を参照してプラテン部材300の外周部の位置情報を取得する。そして両者の間の距離を算出し、該距離に基づいて白インクによる画像形成位置の情報を取得する。その後、取得した情報をミスト発生量予測部755に出力する。
続いて、ステップS94において、使用量予測部754は、入力した画像データから取得される画像濃度情報に基づいて、画像形成で使用される白インク使用量を予測し、予測値をミスト発生量予測部755に出力する。なお、使用量予測部754の処理は、別途図10でも詳述する。
ここで、ステップS93とステップS94は適宜順番を入れ替えてもよいし、両者が並行して実行されてもよい。また、ミスト発生量予測部755が、ミスト発生量の予測のために画像形成位置の情報を用いない場合は、ステップS93の処理を省略してよい。また白インクの使用量を用いない場合は、ステップS94の処理を省略してもよい。
続いて、ステップS95において、ミスト発生量予測部755は、白インク使用量の予測値と、画像形成位置の情報と、設定情報格納部752から取得した標準間隔情報と、温度センサ713から入力した画像形成装置1の周辺の温度情報と、湿度センサ714から入力した画像形成装置1の周辺の湿度情報の少なくとも1つに基づき、画像形成での白インクのミスト発生量を予測する。そして、間隔制御部756に予測値を出力する。
続いて、ステップS96において、間隔制御部756は、設定情報格納部752等に格納されたミスト発生量の所定の閾値と、ミスト発生量予測部755による予測値とを比較して、ミスト発生量が閾値以上であるか否かを判定する。
ステップS95でミスト発生量が閾値以上ではないと判定された場合(ステップS96、No)、処理はステップS98に移行する。一方、ミスト発生量が閾値以上であると判定された場合(ステップS96、Yes)、処理はステップS97に移行する。
続いて、ステップS97において、間隔制御部756は、保持部高さ可変部757を制御し、カセット200が装着されたステージ111を昇降させるステージ昇降モータM3を駆動させて、カセット200を上昇させる。
或いは、間隔制御部756は、可動部高さ可変部758を制御し、キャリッジ121を備える画像形成部112を昇降させる画像形成部昇降モータM4を駆動させて、画像形成部112を下降させてもよい。
このようにして、間隔制御部756は、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を標準間隔と比較して狭くするように変化させる。
続いて、ステップS98において、制御部700は、画像形成処理を実行し、画像形成後に処理は終了する。
このようにして、制御部700は、画像形成処理を実行できる。
<制御部700による白インク使用量の予測処理>
次に、制御部700による白インク使用量の予測処理について、図10を参照して説明する。図10は、制御部700による白インク使用量の予測処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図10は、図9におけるステップS94の処理に対応する。
まず、ステップS101において、使用量予測部754は、白インク使用判定部751を介してカラー画像である画像データを入力する。
続いて、ステップS102において、使用量予測部754は、画像データを8ビットのグレースケール画像に変換する。
続いて、ステップS103において、使用量予測部754は、グレースケール画像の濃度(画素値)情報から白インクの使用量を算出して予測する。
この算出は、グレースケール画像の画素値の0〜255階調に基づき、予め定められた比例係数を用いた計算を行うことで実行できる。或いは、0〜63階調の場合は白インクを使わない(吐出しない)、64〜127階調の場合は小さいインク滴(小滴)を使用する、128〜256階調では大きいインク滴(大滴)を使用する等に基づき行ってもよい。
このようにして、制御部700は白インクの使用量を予測することができる。
なお、図10では8ビットの画像データの例を示したが、16ビット等の他の階調数の画像データを用いた場合にも階調数を変えることで適用可能である。
また、図10では、使用量予測部754が画像データを8ビットのグレースケール画像に変換する例を示したが、ホストH側でカラー画像をグレースケール画像に変換する処理を行って、使用量予測部754はグレースケール画像の画像データを入力するようにしてもよい。
<画像形成装置1の作用効果>
以上説明してきたように、実施形態に係る液体吐出装置では、少なくとも白インクを布地400に吐出するインク吐出ヘッド122を備え、白色液体の吐出によるミスト発生量に基づいて、インク吐出ヘッドと記録媒体との間隔を狭くするように変化させる。例えば、インク吐出時のミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を狭くするように変化させる。
インク吐出ヘッド122と布地400との間隔が狭いほど、ミスト発生量が減少するため、この間隔を狭くすることでミストを抑制することができる。また、この際に、使用可能な画像形成モードを制限しないため、画像形成モードの制限に伴う生産性の低下を生じさせることもない。
このようにして、生産性を低下させずにミストを抑制できる。
ここで、一般的な布地用の画像形成装置用では、インク吐出ヘッドが記録媒体である布地の毛羽に接触することを防ぐために、インク吐出ヘッドと布地との間隔を、広めに設定する場合がある。
そのため、実施形態では、白インクのミスト発生量が画像形成等の画像形成装置1の動作に影響を与えるほどに多くなると予測される場合にのみ、インク吐出ヘッド122と布地400との間隔を狭くするように変化させる。これにより、画像形成時の白インクのミスト発生量を抑制でき、ミストの画像形成装置1の動作への影響を低減させることができる。
より具体的には、通常時(ミスト発生量が少ない時)の画像形成では、インク吐出ヘッドと布地との間隔を、標準間隔である5mm程度にして画像形成する。これに対し、白インクの使用量が多く、ミスト発生量が閾値以上になる場合には、汚染度が100%に到達するまでの画像形成枚数が減少する。つまり少ない画像形成枚数で汚染度が100%に到達する。そのため、このような場合には、インク吐出ヘッドと布地との間隔を2mm程度に狭くして、ミスト発生量を抑制するようにする。
但し、インク吐出ヘッドと布地との間隔を狭くすると、記録媒体としての布地の表面の毛羽の状態や、プラテン部材への布地の載置状態に応じて生じる布地のシワや弛み等の影響で、インク吐出ヘッドと布地が擦れて画像を劣化させる場合がある。
そのため、実施形態では、ミスト発生量が閾値以上でない場合には、擦れを抑えて画像形成の安定性を向上させるために、インク吐出ヘッドと布地との間隔を5mm等の標準間隔に設定する。これにより、インク吐出ヘッドと布地が擦れることによる画像の劣化を抑制できる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る画像形成装置1aについて、図11〜図12を参照して説明する。まず、図11は、本実施形態に係る画像形成装置1aの備える制御部700aの機能構成の一例を説明するブロック図である。
図11に示すように、制御部700aは使用量予測部754aを備えている。使用量予測部754aは、ホストHから白インク使用判定部を介して入力した画像データを量子化処理することで取得される吐出データに基づき、白色インク使用量を予測して、予測結果をミスト発生量予測部755に出力する機能を備える。
図12は、制御部700aによる白インク使用量の予測処理の一例を説明するフローチャートである。なお、図12は、図9におけるステップS94の処理に対応する。
まず、ステップS121において、使用量予測部754aは、白インク使用判定部751を介してカラー画像である画像データを入力する。
続いて、ステップS122において、使用量予測部754aは、画像形成用のドット情報を並べた印刷データに画像データを変換する。この変換処理には、ASIC705等に実装されたRIP(Raster Image Processor)やプリンタドライバを利用できる。
続いて、ステップS123において、使用量予測部754aは、印刷データ中の白ドット数をドットのカウントにより取得する。
続いて、ステップS124において、使用量予測部754aは、白ドット数に白インク1ドット分のインク量を乗算することで、白インク量を算出して予測する。
このようにして、制御部700aは白インクの使用量を予測できる。
上記以外の画像形成装置1aの作用効果は、第1実施形態で説明したものと同様であるため、ここでは重複した説明を省略する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る画像形成装置1bについて、図13〜図15を参照して説明する。ここで、図13は画像形成装置1bの構成例を示す斜視図、図14は上面図、図15は正面図である。
インクを吐出するヘッド820が搭載されたキャリッジ803は、主走査モータ817によりタイミングベルト802を駆動させることで主および副のガイドロッドに沿って画像形成装置1bの左右方向に移動する。この際に位置を検出するために周期的にスリットが形成もしくは印刷されたエンコーダーシート801をキャリッジ803上のセンサ(図示を省略)で読み取りながら吐出位置でタイミングを合わせ、コントローラボード805からの制御信号に応答してヘッド820がインク滴を吐出することで画像を形成する。
キャリッジ803上にヘッド820が4個搭載されており、それぞれのヘッドが副走査方向に複数のノズルが配列した2列のノズル列を有している。キャリッジ803内のヘッド820の直上には、吐出に使用するインクを一時的に貯留しておくためのヘッドタンク(図示を省略)が備えられている。このヘッドタンクは、インク供給チューブ(図示を省略)とインク供給ポンプ(図示を省略)を介して、インクカートリッジ806に接続されており、必要に応じてインクカートリッジ806からインクの補給を受けることができる。
印刷媒体(Tシャツ)はプラテン812上にセットされる。プラテン812は、プラテン昇降機構(Z軸)819上に搭載され、上下方向に位置を調整可能となっている。またプラテン昇降機構(Z軸)819は、副走査のスライダ809上に搭載されており、スライダ809は副走査のガイドレール810に沿って副走査のタイミングベルト811、副走査の駆動機構(図示を省略)及びコントローラボード805により制御されて、副走査方向に移動可能となっている。
Tシャツへの印刷時は、次のような手順での動作となる。
まず、Tシャツをプラテン812にセットする。
続いて、操作部808での操作により、スライダ809によりプラテン812を画像形成装置1bの後方へ完全に引き込むように動作させる。
この引き込みの際に、プラテン812上のTシャツがヘッド820にぶつかるか否かを高さ検知センサ813で検出し、ヘッド820に衝突する場合はNGとしてプラテン812の引き込みをその場で停止する。或いはプラテン812を画像形成装置1bの前面におけるTシャツセット位置まで戻す。
プラテン812の画像形成装置1bの後方への引き込みが問題なく完了した場合は、印刷データ待機状態となる。
ここでPC(図示を省略)から印刷データを画像形成装置1bに送信する。或いは、予めコントローラボード805に蓄積されていた印刷データがある場合は、そのデータを操作部808で選択することによって印刷動作が開始される。
印刷が開始されると、まずスライダ809によりプラテン812が印刷開始位置まで移動される。
続いて、キャリッジ803の右もしくは左方向への1回の移動(1スキャン)により、インクの吐出による画像形成が行われる。そして、画像形成の完了タイミングを合わせて、画像形成装置1bの手前側に適切な移動量でスライダ809によりプラテン812を移動させる(改行処理)。これにより、Tシャツを次の印刷位置に移動させる。
スライダ809の移動完了後、キャリッジ803がまた1スキャンの印刷を行う。このキャリッジ803の1スキャンとその後のスライダ809の移動の繰り返しを行うことで、Tシャツの所望の領域に画像形成を行い、画像形成が完了するとプラテン812は、画像形成装置1bの手前まで戻される。これにより画像形成が完了する。
ここで、画像形成装置1bの正面左側には左空吐出受け815が設けられている。左空吐出受け815は、画像形成の途中で空気に触れることで乾燥し粘度が上がってしまったヘッド820内のインクを捨て吐出(空吐出)する場所である。左空吐出受け815には、適切なタイミングでコントローラ805からの指示によりインクが捨て吐出される。
画像形成装置1bの正面右側には維持機構(メンテナンスユニット)804が設けられている。維持機構804はヘッドの機能の維持回復機構を備えている。維持回復機構には、画像形成装置1bが画像形成を行わない時に、ヘッド820のインク露出部を、乾燥から保護するために、ヘッド820におけるノズルが設けられたノズル面を覆うためのキャップが設けられている。キャップには、純粋にノズル面を覆い、乾燥から保護するためだけの機能を備えた保湿キャップ821と、保湿キャップ821の機能に加え、吸引ポンプ(図示を省略)に接続され、ヘッド820から増粘したインク等を吸引することでヘッド820を適切な状態に回復する機能を備えた吸引キャップ822の2種類が含まれる。
吸引ポンプで吸引されたインクは、廃液チューブ(図示を省略)を経由し、廃液ボトル(図示を省略)に排出される。また維持機構は、吸引後のノズル面に残った余分なインクを清掃し、ノズル状態を回復するためのワイパ823を備えている。ヘッド吸引後にワイパ823でノズル面を払拭することで、余分なインクを掻き落とし、ノズルにおけるメニスカスを正常な状態にする。
このような画像形成装置1bに対しても、第1及び第2実施形態を適用することができる。作用効果は、第1実施形態で説明したものと同様であるため、ここでは重複した説明を省略する。
以上、実施形態を説明したが、本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
なお、実施形態における「液体」は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、等を含む溶液、懸濁液、エマルジョン等であり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
また、「液体吐出ヘッド」とは、ノズルから液体を吐出・噴射する機能部品である。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータ等を使用するものが含まれる。
また、実施形態は、液体吐出方法も含む。例えば、液体吐出方法は、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する工程と、白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる工程と、を行う。このような液体吐出方法により、上述した液体吐出装置と同様の効果を得ることができる。
また、実施形態は、プログラムも含む。例えば、プログラムは、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出し、白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる処理をコンピュータに実行させる。このようなプログラムにより、上述した液体吐出装置と同様の効果を得ることができる。
1 画像形成装置(液体吐出装置の一例)
100 装置本体
111 ステージ
112 画像形成部
121 キャリッジ(可動部の一例)
122 インク吐出ヘッド(液体吐出ヘッドの一例)
200 カセット(保持部の一例)
300 プラテン部材(載置部材の一例)
400 布地(記録媒体の一例)
500 加熱装置
700 制御部
712 操作パネル
713 温度センサ
714 湿度センサ
751 白インク使用判定部
752 設定情報格納部
753 画像形成位置取得部
754 使用量予測部
755 ミスト発生量予測部
756 間隔制御部
757 保持部高さ可変部
758 可動部高さ可変部
1000 画像付与システム
H ホスト
M1 主走査モータ
M2 副走査モータ
M3 ステージ昇降モータ
M4 画像形成部昇降モータ
M ミスト発生量
ΔW 白インク使用量
α 間隔に応じた係数
β 温度及び/又は湿度に応じた係数
γ 画像形成位置に応じた係数
特許5024408号公報 特許3552694号公報 特開2007−296754号公報

Claims (9)

  1. 少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する液体吐出ヘッドと、
    白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる間隔制御部と、を備える
    液体吐出装置。
  2. 前記記録媒体を保持する保持部と、
    前記保持部の高さ方向の位置を変化させる保持部高さ可変部と、を備え、
    前記間隔制御部は、
    前記保持部高さ可変部により、高さ方向における前記保持部の位置を変化させることで、前記間隔を変化させる
    請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 所定方向に前記液体吐出ヘッドを移動させる可動部と、
    前記可動部の高さ方向の位置を変化させる可動部高さ可変部と、を備え、
    前記間隔制御部は、
    前記可動部高さ可変部により、高さ方向における前記可動部の位置を変化させることで、前記間隔を変化させる
    請求項1、又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記液体吐出ヘッドによる白色液体使用量と、前記間隔と、前記記録媒体を載置する載置部材上での画像形成位置と、前記液体吐出装置の温度又は湿度と、の少なくとも1つに基づき、前記ミスト発生量を予測するミスト発生量予測部を備える
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  5. 前記液体吐出ヘッドは、
    画像データに基づき前記白色液体を吐出し、
    前記画像データにおける画像濃度情報に基づいて、前記白色液体使用量を予測する使用量予測部を備える
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  6. 前記液体吐出ヘッドは、
    画像データに基づき前記白色液体を吐出し、
    前記画像データを量子化処理することで取得される吐出データに基づいて、前記白色液体使用量を予測する使用量予測部を備える
    請求項4に記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出ヘッドは、
    画像データに基づき前記白色液体を吐出し、
    前記画像データに基づき前記記録媒体に形成される画像の端部と、前記記録媒体を載置する載置部材の外周部との距離に基づき、前記画像形成位置を取得する画像形成位置取得部を備える
    請求項4乃至6の何れか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 液体吐出ヘッドにより、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出する工程と、
    白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる工程と、を行う
    液体吐出方法。
  9. 液体吐出ヘッドにより、少なくとも白色の液体を記録媒体に吐出し、
    白色液体の吐出によるミスト発生量が所定の閾値以上の場合に、前記液体吐出ヘッドと前記記録媒体との間隔を狭くするように変化させる
    処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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