JP2021065916A - 材および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】菌の繁殖が防止され、かつ、機械的特性の劣下が問題にならないチタン材を提供する。【解決手段】金属A(Aはチタン又はチタン合金)材1と金属B(Bは前記Aと同種であっても異なっていても良い。例えばFe、Ni、Cu、Al等の構造材料金属(合金)であってよい)材2とが、Ag線材やCu線材等の抗菌性金属の線材がTi線材に螺旋状に巻かれた溶加棒4を用い、TIG溶接トーチ3により溶接された材であって、前記材における溶接部の表面に抗菌性金属が存在してなる。【選択図】図1

Description

本発明はチタン材に関する。
チタン(純チタン又はチタン合金(単に、Tiとも表記。))材は、密度が小さく、融点は高く、機械的特性(強度や延性)に優れている。熱伝導率や導電率が低い。化学的には非常に活性である。安定な膜(例えば、TiO膜)が表面に出来やすい。この為、耐食性が改善される。斯かる観点から、各種の分野(装置)において、Ti材が用いられている。例えば、食品分野、医薬品分野などにおいて、Ti材が用いられている。例えば、Ti製管が用いられている。例えば、Ti製板が用いられている。前記以外の分野、例えば航空機の分野でも用いられている。
特開2016−73999号公報 特開2004−66304号公報 特開2000−280076号公報
前記Ti材が溶接されて出来た製品(例えば、Ti製溶接管)が食品分野や医薬品分野で用いられた場合、これまで、誰にも、気付かれて無かった新たな問題に気付くに至った。
その新たな問題とは菌(細菌とか雑菌。その他にも、ここでは、黴も含まれる。)であった。
従って、本発明が解決しようとする第1の課題は、前記菌の繁殖を防止することである。
本発明が解決しようとする第2の課題は、前記第1の課題を解決する為の手段が実施されても、チタン材の機械的特性の劣下が問題にならない技術を提供することである。
Ti材は、前述の通り、表面にTiO膜が出来ている。このTiOは光触媒機能(殺菌機能)を奏することが知られている。従って、TiO膜が表面に出来ているチタン製品にも菌が繁殖している事は驚きであった。
しかし、菌の繁殖が確認された。特に、Ti製管の場合に、管の内部に菌が発生していることが確認された。
そこで、菌の繁殖個所の追及が行われた。その結果、菌が溶接部に繁殖している事が判って来た。溶接部以外の個所では菌の繁殖は殆ど認められなかった。
更なる研究が鋭意推し進められて行った結果、溶接部以外の個所の表面は平坦(平滑)であるのに対して、溶接部の表面には凹凸が出来ている事に気付いた。前記凹凸は溶接に起因していた。
従って、前記凹凸を無くしてしまえば、見栄えも良く、かつ、菌の繁殖も抑えられるであろうと考えられた。溶接部表面を鏡面研磨すれば良いであろうとの発想が生まれた。コストを考えなければ、平板の溶接部の鏡面研磨は可能であろう。しかし、管内部の溶接部を鏡面研磨するのは、殆ど、不可能であろう。
よって、溶接部表面の研磨の考えは全面的に採用できるものではなかった。
更なる研究が推し進められて行った結果、溶接に際して抗菌性金属を用い、溶接部表面に抗菌性金属を存在させておけば良いのではとの啓示を得るに至った。
斯かる知見に基づいて、本発明が達成された。
本発明は、
金属A(Aはチタン又はチタン合金)材と金属B(Bは前記Aと同種であっても異なっていても良い。)材とが溶接された材であって、
前記材における溶接部の表面に抗菌性金属が存在してなる
材を提案する。
本発明は、前記材であって、前記溶接部の主成分がTiである材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記溶接部の表面から2mm以内の層における前記抗菌性金属の含有割合が2〜20原子%である材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記抗菌性金属が前記溶接部のみに存在してなる材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記抗菌性金属がCu,Ag,Au,Pt,Ni,Al,Sn,Znの群の中から選ばれる一種または二種以上である材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記抗菌性金属がCuである材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記抗菌性金属がAgである材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記溶接部は表面に凹凸が存在してなる材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記溶接部は、前記材の少なくとも一面側の表層に、侵入型元素との化合物が、下記要件を満たす範囲内で、存在してなり、前記表層よりも深い位置の内層には、侵入型元素との化合物が存在しないか、存在しても、その量は下記要件を満たす範囲内であり、前記化合物の量は、前記溶接部でのアノード分極曲線における電流密度が4.0×10−6A/cm以下となる量であり、前記溶接部でのビッカース硬度が117HV〜180HVとなる量であり、前記溶接部での引張強度試験における最大応力σが0.3GPa〜0.5GPaとなる量である材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記溶接部は、その厚さが2mm以上であり、前記材の少なくとも一面側の表面からの深さが1μm迄の位置の表層に侵入型元素が下記要件を満たす範囲内で存在し、前記表面からの深さが100μmより深い位置の内層には、侵入型元素が存在しないか、存在しても、その量は下記要件を満たす範囲内であり、前記表層における前記侵入型元素の量は、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の90〜100%であり、前記内層における前記侵入型元素の量は、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の5%以下である材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記侵入型元素がO,N,Cの群の中から選ばれる一種または二種以上である材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、表層における侵入型元素はTiMx(MはO,N,Cの群の中から選ばれる一種または二種以上の元素。MがOの場合には、xは1.8〜2の数。MがN,Cの場合には、xは0.9〜1のかず)の形態で存在してなる材を提案する。
本発明は、前記材であって、好ましくは、前記材が管材である材を提案する。
本発明は、
前記材の製造方法であって、
前記金属A材と前記金属B材とが溶接装置を用いて溶接される際に抗菌性金属が用いられる
方法を提案する。
本発明は、
前記材の製造方法であって、
Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突合部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成され、前記抗菌性金属含有Ti溶接部形成後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突合部における溶接が行われる
方法を提案する。
本発明は、
前記材の製造方法であって、
Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突合部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成される工程Aと、前記工程A後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突合部における溶接が行われる工程Bとを具備してなり、
前記工程Bによって前記抗菌性金属含有Ti溶接部の抗菌性金属が分散する
方法を提案する。
本発明は、前記材の製造方法であって、抗菌性金属含有Ti溶接部の形成に際しては、例えば抗菌性金属の線材がTi材の表面に配された溶加材が用いられる方法を提案する。
チタン材溶接部における菌の繁殖が抑制された。
チタン材の機械的特性の劣下が問題にならなかった。
溶接の概略図
第1の発明は材である。
前記材は、金属A材と金属B材とが溶接された材である。前記金属Aはチタン及びチタン合金の群の中から選ばれた金属である。前記金属Bは、前記金属Aと異種であっても良い。例えば、Fe,Ni,Cu,Al等の構造材料金属(合金)であっても良い。前記金属Aと前記金属Bとが異種金属の場合、溶接部では脆い金属間化合物が形成され易い。従って、前記金属Bは、好ましくは、チタン及びチタン合金の群の中から選ばれた金属である。前記金属Aと前記金属Bとは、好ましくは、同じ金属である。
前記材としては、例えば管材が挙げられる。勿論、これに限られない。例えば、板材、棒材などであっても良い。但し、前記材は溶接された材である。前記材は溶接部を持つ。
前記金属A材と前記金属B材との溶接部の表面は、基本的には、平滑ではない。例えば、鏡面研磨などは行われていない。表面には凹凸が存在している。前記凹凸は粗面と言う意味でも用いられる。前記表面は一面側のみの場合も有る。管材の場合には、前記表面は、基本的には、内面側における表面である。勿論、外面側の表面にも凹凸が有っても良い。
前記溶接部の主成分は、例えばTiである。前記溶接部の表面には抗菌性金属が存在している。前記抗菌性金属は、基本的には、前記溶接部のみに存在している。前記抗菌性金属は殺菌性金属あるいは除菌性金属と表現されても良い。抗菌性と殺菌性と除菌性とは、厳密には異なる概念であるが、本明細書では同じような意味で用いられる。従って、抗菌性金属でも殺菌性金属でも除菌性金属であっても良い。前記抗菌性金属は、例えばCu,Ag,Au,Pt,Ni,Al,Sn,Znの群の中から選ばれる一種または二種以上である。コストの面から、好ましくは、Cu,Ag,Ni,Al,Sn,Znの群の中から選ばれる一種または二種以上である。抗菌性の面からは、好ましくは、Cu,Ag,Znの群の中から選ばれる一種または二種以上である。特に好ましくはCu又はAgである。
前記抗菌性金属は溶接部の内部にも存在していても良い。しかし、前記抗菌性金属を存在せしめる目的は抗菌性(菌の繁殖の抑制)である。菌が溶接部の内部に繁殖する恐れは殆ど考えられない。そうすると、前記抗菌性金属は溶接部の表面に存在しておれば十分である。抗菌性(菌の繁殖の抑制)の観点からは、前記抗菌性金属が溶接部の奥深い内部に存在する必要は乏しい。Cu,Ag等の抗菌性金属が溶接部中に大量に含まれると、溶接部の機械的特性が低下する傾向が有る。従って、Cu,Ag等の抗菌性金属は溶接部の奥深い内部に存在しない方が好ましい。但し、表面のみに抗菌性金属を存在させる事は困難であった。現実的には溶接部の表面層に抗菌性金属を存在させる事になる。抗菌性金属の含有割合(例えば、溶接部の表面から2mm以内の層における抗菌性金属の含有割合)は、好ましくは、2原子%以上であった。更に好ましくは、2.4原子%以上であった。もっと好ましくは、3原子%以上であった。よりもっと好ましくは、3.5原子%以上であった。更にもっと好ましくは、4原子%以上であった。抗菌性金属の含有割合(例えば、溶接部の表面から2mm以内の層における抗菌性金属の含有割合)の上限値は、好ましくは、20原子%であった。更に好ましくは、18原子%以下であった。もっと好ましくは、15原子%以下であった。よりもっと好ましくは、13原子%以下であった。更にもっと好ましくは、10原子%以下であった。すなわち、前記層中に抗菌性金属を或る程度は存在させないと、溶接部の表面に存在する抗菌性金属が少なくなり、抗菌性(菌の繁殖の抑制)が効果的に奏されないからであった。逆に、抗菌性金属が多くなると、金属間化合物が形成される恐れが多くなり、溶接部における機械的特性低下の恐れが有った。
溶接部に抗菌性金属が含有されている場合の抗菌(除菌)性試験がJIS Z2801に準じて評価された。
試料1は、TIG溶接装置を用いて純Ti板の溶融・固化が行われた例である。試料1における溶融・固化部の金属成分はTiのみである。
試料2は、試料1で用いた純Ti板に凹部(窪み)が形成され、前記凹部内にAg粉末が置かれ、この後でTIG溶接装置が用いられて溶融・固化が行われた例である。試料2における溶融・固化部の表面層はAg含有Ti(表面から2mm以内の層におけるAg含有割合は約4at%)であった。
前記試料1の溶融・固化部の表面および試料2の溶融・固化部の表面に黄色ぶどう球菌が接種された。24時間後の生菌数が調べられた。初期生菌数は、共に、1.0×10個/cmであった。試料1における24時間後の生菌数に変動は殆ど認められなかった。試料2における24時間後の生菌数は6.0×10個/cmであった。溶融・固化部(溶接部)に抗菌性金属が含有されていると、溶接部表面は抗菌(除菌)性に優れていることが理解できる。
上記試料1,2の溶融・固化部におけるビッカース硬度がJIS Z 2244に準じて測定された。硬度試験を行う目的は強度の推定である。降伏強さや引張強さは引張試験により、疲労強度は疲労試験により測定されるが、ビッカース硬度と降伏強さ及び疲労強度との間にはほぼ比例関係が成立すると謂われている。従って、ビッカース硬度の測定によって、機械的強度の特性が推定できる。上記試料1の溶融・固化部におけるビッカース硬度は約140HVであった。上記試料2の溶融・固化部におけるビッカース硬度は約170HVであった。Ag含有量の増加に伴ってビッカース硬度は高くなっていた。
前記溶接部(前記金属A材と前記金属B材との溶接部)の少なくとも一面側の表層に、好ましくは、侵入型元素が、存在する。前記表層における侵入型元素は、例えばTiMx(MはO,N,Cの群の中から選ばれる一種または二種以上の元素。MがOの場合には、xは1.8〜2の数。MがN,Cの場合には、xは0.9〜1の数)の形態で存在する。例えば、TiOx(x=1.8〜2)である。例えば、TiNx(x=0.9〜1)である。例えば、TiCx(x=0.9〜1)である。TiOxの場合には、最表面にあっては、酸素が十分であろうから、TiOが形成されるであろう。下方に行くにつれて、酸素が不十分であろうから、TiOが形成されると言うよりも、TiOx(x<2)が形成されるであろう。深い個所では、TiOxすら形成されないであろう。すなわち、前記侵入型元素は殆ど存在しないであろう。TiNx,TiCxにあっても、同様であろう。
前記溶接部の表層や内層に存在する侵入型元素の量は、例えば下記要件を満たす量である。
ここで、表層と内層とに分けて記載しているが、結局は、全体における量であろう。但し、最表面に形成されているのは、例えばTiO,TiN,TiC等であろう。これ等の化合物による膜は耐食性に優れている。深い位置に進むにつれて、O,N,C量は減少するであろう。O,N,C量を少なくする事によって、脆化の問題が解決されるであろう。
前記侵入型元素の量は、前記溶接部のアノード分極曲線における電流密度が4.0×10−6A/cm以下となる量であった。好ましくは、3.0×10−6A/cm以下となる量であった。更に好ましくは、2.0×10−6A/cm以下となる量であった。前記溶接部のアノード分極曲線における電流密度は低ければ低い方が良い。例えば、1.0×10−9A/cmであっても良い。
前記侵入型元素の量は、前記溶接部のビッカース硬度が117HV以上で180HV以下となる量であった。好ましくは、175HV以下となる量であった。
前記侵入型元素の量は、前記溶接部の引張強度試験での最大応力σが0.3GPa以上で0.5GPa以下となる量であった。好ましくは、0.45GPa以下となる量であった。更に好ましくは、0.4GPa以下となる量であった。
前記アノード分極曲線における電流密度はJIS T 0302に準じて求められた。
前記ビッカース硬度はJIS Z 2244に準じて求められた。
前記引張強度試験における応力σはJIS Z 2241に準じて求められた。
前記溶接部の表面からの深さが1μm迄の位置(ここでは、これを表層と言う。)や前記溶接部の表面からの深さが100μmより深い位置(ここでは、これを内層と言う。)における侵入型元素の量は、例えば下記要件を満たす量であった。
前記材の少なくとも一面側の前記表層には侵入型元素が下記要件を満たす範囲内で存在する。
前記内層には、侵入型元素が存在しないか、存在しても、その量は下記要件を満たす範囲内であった。
前記表層における前記侵入型元素の量は、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の90〜100%であった。
例えば、TiOの場合(侵入型元素がOの場合)には、TiOx(x=1.8〜2)である。前記90%はTiO1.8を意味する。前記100%はTiOを意味する。例えば、TiNの場合(侵入型元素がNの場合)には、TiNx(x=0.9〜1)である。前記90%はTiN0.9を意味する。前記100%はTiNを意味する。例えば、TiCの場合(侵入型元素がCの場合)には、TiCx(x=0.9〜1)である。前記90%はTiC0.9を意味する。前記100%はTiCを意味する。
最表面に形成されているのは、例えばTiO,TiN,TiC等であろう。これ等の化合物による膜は耐食性に優れている。深い(下方)位置に進むにつれて、O,N,C量は減少するであろう。すなわち、TiO1.8,TiN0.9,TiC0.9と言った如く、O等の量が減少する。
前記内層における前記侵入型元素の量は、好ましくは、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の5%以下であった。更に好ましくは1%以下であった。もっと好ましくは0.1%以下であった。勿論、0%であっても良い。
例えば、TiOの場合(侵入型元素がOの場合)には、TiOx(x=0〜0.05)である。前記0%はOが0を意味する。前記5%はTiO0.1を意味する。例えば、TiNの場合(侵入型元素がNの場合)には、TiNx(x=0〜0.05)である。前記0%はNが0を意味する。前記5%はTiN0.05を意味する。例えば、TiCの場合(侵入型元素がCの場合)には、TiCx(x=0〜0.05)である。前記0%はCが0を意味する。前記5%はTiC0.05を意味する。
前記溶接部の厚みは、0.7mm以上である。勿論、これより厚くても良い。例えば、1mm以上でも良い。2mm以上であっても良い。3mm以上であっても良い。1cmであっても良い。上限値に格別な制限はない。前記溶接部の厚さが薄過ぎると、溶接強度が弱い。
本発明者は、前記侵入型元素の量が、どの程度の深さにおいて、どの程度であれば、耐食性が確保され、かつ、機械的特性(脆化)に問題が起きないかを検討した。その結果が次の通りであった。表面から深さが1μmまでの位置において、前記侵入型元素が化学量論的組成比の90%以上存在しておれば、溶接部における耐食性が良かった。表面から深さが100μm以上深い位置において、前記侵入型元素が化学量論的組成比の0.1%以下であれば、溶接部における酷い脆化の問題が解決されていた。前記深さにおける前記侵入型元素の量はJIS Z 2613に準じて求められた。
第2の発明は方法である。前記方法は前記材の製造方法である。
前記方法は、前記金属A材と前記金属B材とが溶接装置を用いて溶接される際に抗菌性金属が用いられる方法である。溶接に際して用いられる溶加材として、Tiと抗菌性金属とが用いられる。
前記方法は、Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突き合せ部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成され、前記抗菌性金属含有Ti溶接部形成後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突き合せ部における溶接が行われる方法であっても良い。複数段階(例えば、2段階)に亘る溶接が行われる。菌の発生・増殖を防止したい個所の溶接表面部は抗菌性金属含有Tiで構成される。この後で、Ti材のみが用いられての溶接が行われる。板材溶接部の表裏両面において菌の発生・増殖を防止したい場合には次のように行われる。先ず、Ti板A材とTi板B材との突き合せ部の下面(下方)側の溶接が、Tiと抗菌性金属とが用いられて、行われる(工程X)。次に、Ti板A材とTi板B材との突き合せ部の中層(内層)部の溶接が、Tiのみが用いられて、行われる(工程Y)。最後に、Ti板A材とTi板B材との突き合せ部の上(上方)側の溶接が、Tiと抗菌性金属とが用いられて、行われる(工程Z)る。このように行われると、溶接部の上下両面部は抗菌性金属含有Tiで構成されており、溶接部の中層(内層)部はTiのみで構成されている。板材溶接部の片面における菌の発生・増殖を防止したい場合には、前記工程Xと工程Zとのどちらかが、Tiのみが用いられて行われる。例えば、管材と管材との溶接にあっては、前記工程Xが行われ、次いで前記工程Yが行われる。前記工程Zは省略される。なぜならば、管材の場合は、管内部を輸送される剤に菌が入っては困るからである。管外部の菌繁殖防止はそれ程注意されなくても済む場合が多いであろう。
前記方法は、Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突き合せ部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成される工程Aと、前記工程A後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突き合せ部における溶接が行われる工程Bとを具備してなり、前記工程Bによって前記抗菌性金属含有Ti溶接部の抗菌性金属が分散する方法であっても良い。この場合、前記工程Aによる溶接部に含有している抗菌性金属が、工程Bの溶接時の熱によって分散する。つまり、工程Bの溶接時の熱によって、抗菌性金属が分散すると、即ち、抗菌性金属が表面部に分散(均一に分散)していると、抗菌(除菌:殺菌)作用が向上した。
前記抗菌性金属含有Ti溶接部の形成に際しては、例えば抗菌性金属の線材がTi材の表面に配された溶加材が用いられる。例えば、Ag線材やCu線材等の抗菌性金属の線材がTi棒材に螺旋状に巻かれた溶加棒が用いられる。
前記溶接部(前記金属A材と前記金属B材との溶接部)の少なくとも一面側の表層に、好ましくは、侵入型元素が、存在する。
その方法として次の方法がある。
不活性ガスが溶接装置の溶接具の先端側に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在する側で、かつ、前記溶接具による溶接済個所に供給される。
或いは、不活性ガスが溶接装置の溶接具の先端側に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在しない側に供給される。
又は、不活性ガスが溶接装置の溶接具の先端側に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在する側で、かつ、前記溶接具による溶接済個所に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在しない側に供給される。
次の表現も可能である。
不活性ガスが溶接装置の溶接具側の溶融池表面に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在する側で、かつ、前記溶接具による溶接済個所に供給される。
或いは、不活性ガスが溶接装置の溶接具側の溶融池表面に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在しない側に供給される。
又は、不活性ガスが溶接装置の溶接具側の溶融池表面に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在する側で、かつ、前記溶接具による溶接済個所に供給され、不活性ガスと侵入型元素のガスとが前記材を挟んで前記溶接具が存在しない側に供給される。
次の表現も可能である。
チタン材を溶接トーチにより溶接するチタン溶接方法であって、前記溶接トーチの先端部にシールドガスを供給するトーチシールドガス供給工程と、前記チタン材の溶接部の裏側表面にシールドガスを供給するバックシールドガス供給工程と、前記溶接トーチの後方の溶接部(溶接済個所)の表側表面にシールドガスを供給するアフターシールドガス供給工程とを具備してなり、前記バックシールドガス供給工程と前記アフターシールドガス供給工程との少なくとも何れか一方で供給される前記シールドガスに酸素を混入することで前記溶接部の表面に酸化皮膜を形成する。
チタン材を溶融溶接するチタン溶接方法であって、前記チタン材の溶接部の表側の溶融池表面にシールドガスを供給する溶融池シールドガス供給工程と、前記チタン材の前記溶接部の裏側表面にシールドガスを供給するバックシールドガス供給工程と、前記溶融池の後方の前記溶接部(溶接済個所)の表側表面にシールドガスを供給するアフターシールドガス供給工程とを具備してなり、前記バックシールドガス供給工程と前記アフターシールドガス供給工程との少なくとも何れか一方で供給される前記シールドガスに酸素を混入することで前記溶接部の表面に酸化皮膜を形成する。
前記方法において、前記不活性ガスと前記侵入型元素のガス(例えば、O,O,N,NO,CO等)とは混合ガスの形態で供給されても良い。
各々のガスが独立して(別々に)供給され、供給(吐出:噴射)された後で混ざる形態であっても良い。
前記侵入型元素のガスの雰囲気下に前記不活性ガスが供給され、前記侵入型元素のガスによる溶接部の変性が内部の深い位置に進む前に、前記不活性ガスによって前記侵入型元素のガスが溶接部から排除される形態であっても良い。
初期段階では前記侵入型元素のガスの供給量を抑えた状態で行い、或る時間経過以降では前記侵入型元素のガスの供給を停止すると共に、不活性ガスを供給する形態であっても良い。
不活性ガスの雰囲気下に前記侵入型元素のガスが供給され、前記侵入型元素のガスによる溶接部の変性が内部の深い位置にまで進まない形態であっても良い。
不活性ガスの供給と侵入型元素のガスの供給とが時間差で以って制御され、前記侵入型元素のガスによる溶接部の変性が内部の深い位置にまで進まない形態であっても良い。
しかし、不活性ガスと侵入型元素のガスとの混合ガスの形態で供給するのが最も簡単である。
前記溶接具が存在する側で、かつ、前記溶接具による溶接済個所に供給される侵入型元素のガスの量は、好ましくは、0.01体積%以上であった。更に好ましくは、0.05体積%以上であった。もっと好ましくは、0.1体積%以上であった。好ましくは、7体積%以下であった。更に好ましくは、5体積%以下であった。もっと好ましくは、1体積%以下であった。
前記方法において、侵入型元素のガスは、好ましくは、温度が350℃以上の個所に向けて供給される。更に好ましくは、400℃以上の個所であった。もっと好ましくは、450℃以上の個所であった。例えば、1000℃以下の個所であった。
前記侵入型元素のガスは、例えばO,O,N,NO,CO等の群の中から選ばれる一種または二種以上である。空気であっても良い。
前記不活性ガスは、例えばHe,Ne,Ar等である。特にArである。
第3の発明は製造方法である。
前記製造方法は前記溶接方法が実施される方法である。すなわち、前記溶接方法が実施される事による製造方法である。
前記溶接の技術は、好ましくは、ティグ溶接(TIG welding)を用いた技術である。しかし、ミグ溶接(MIG welding)を用いた技術、イナートガスアーク溶接を用いた技術、プラズマ溶接(Plasma
arc welding)を用いた技術、電子ビーム溶接(Electron beam welding)を用いた技術、レーザビーム溶接(Laser beam welding)を用いた技術、抵抗溶接(Resistance welding)を用いた技術であっても良い。
以下、具体的な実施例が挙げられる。
本発明は以下の実施例にのみ限定されない。本発明の特長が大きく損なわれない限り、各種の変形例や応用例も本発明に含まれる。
以下の実施例ではTIG溶接装置が用いられた。
Ti製管材とTi製管材との溶接の場合で説明される。食品製造工場で用いられるTi製管の場合で説明される。
不活性ガスとしてArガスが用いられた。侵入型元素ガスとして大気が用いられた。
Ti棒材の表面にAg線材が螺旋状に巻かれた溶加棒が用意された。Ti棒材の表面にCu線材が螺旋状に巻かれた溶加棒が用意された。Ti棒材の溶加棒も用意された。
図1は管材の溶接概略図である。
図中、1は肉厚が5mmのTi製丸管である。2は肉厚が5mmのTi製丸管である。前記管1,2の口径は同じである。前記管1,2は保持装置(図示せず)で保持されている。管1の端面と管2の端面とが突き合わされている。この突合面がチタン溶接装置(TIG(Tungsten Inert Gas)溶接装置)で溶接される。3はチタン溶接装置の溶接トーチである。溶接トーチ3が管1と管2との突合面に対向して配置されている。溶接の進行に伴って、保持装置で保持されている管1,2は回転させられる。この回転は連続的に回転していない。回転動作は不連続的(或る回転角度だけ瞬間的に回転し、一時停止して溶接が行われ、次いで或る回転角度だけ瞬間的に回転し、一時停止して溶接が行われる。)である。
4は溶加棒である。溶加棒4は、Ti棒材の表面にAg線材が螺旋状に巻かれた溶加棒(単に、Ag−Ti棒4(Ag)と記載)の場合と、Ti棒材の表面にCu線材が螺旋状に巻かれた溶加棒(単に、Cu−Ti棒4(Cu)と記載)の場合と、Ti棒材の溶加棒(単に、Ti棒4(Ti)と記載)の場合とがある。
溶接時において、不活性ガス(Arガス)が、前記管1,2の一方の開口部から供給されている。管内を流れた不活性ガス(Arガス)は前記管1,2の他方の開口部から出て行く。不活性ガス(Arガス)は、溶接トーチ3のタングステン電極周囲の流路からも噴出されている。すなわち、溶接トーチ3によって溶融した溶融池向けて不活性ガス(Arガス)が吹き付けられている。これによって、前記溶融池表面が不活性ガスで覆われている。従って、前記溶融池における金属成分の酸化が防止されている。
溶接の開始時(初期段階:第1段階)では、溶加棒(Ag−Ti棒4(Ag))が用いられた。すなわち、前記管1と前記管2との突合面における内面側(内部孔に近い側)において、Ag−Ti棒4(Ag)が用いられてTIG溶接が行われた。溶接の進行に伴って、管1,2は回転した。一周に亘っての溶接が完了した。この時の溶接部の厚さは約2mmであった。本溶接時にあっては、溶接部の両面側は不活性ガス(Arガス)で覆われている。従って、本溶接時にあっては、溶融金属成分(Ag,Ti)の酸化は防止されている。金属成分の酸化が防止されているから、本段階(初期段階:第1段階)での溶接による溶接部(溶融・固化部)と次段階(第2段階)で行われる溶接による溶接部(溶融・固化部)との間に異質な酸化膜が存在しない。よって、第1段階での溶融・固化部と第2段階での溶融・固化部との間の一体性が高かった。
前記第1段階の溶接終了後に、溶加棒(Ti棒4(Ti))が用いられてTIG溶接が行われた。本段階の溶接(第2段階)では、前記第1段階による溶接部(溶融・固化部:Ag含有Ti層)の上側(外面側)に、Tiが埋められる如く設けられる。本第2段階の溶接時には、前記第1段階の場合と同様、不活性ガス(Arガス)が、前記管1,2の一方の開口部から供給され、他方の開口部から出て行っている。不活性ガス(Arガス)は、溶接トーチ3のタングステン電極周囲の流路からも噴出されている。すなわち、溶接トーチ3によって溶融した溶融池向けて不活性ガス(Arガス)が吹き付けられている。これによって、前記溶融池表面が不活性ガスで覆われている。従って、前記溶融池における金属成分(Ti)の酸化が防止されている。但し、溶接の進行に伴って、管1,2は回転している。前記回転に伴い、溶接トーチ3が対向していない(溶接トーチ3後方側)個所に向けて、不活性ガス(Arガス)と酸素ガスとの混合ガスが吹き付けられた。これによって、溶接部内部の金属成分(Ti)は酸化されない(勿論、管1,2の内面側(内部孔側)における溶接部表面の金属成分(Ti,Ag)は酸化されない。)ものの、管1,2の外面側における溶接済部表面の金属成分(Ti)が酸化される。すなわち、前記管1,2の溶接部の外面側のTiが表面酸化する。表面に酸化皮膜が形成されることで、耐食性が向上した。
前記溶加棒(Ag−Ti棒4(Ag))の代わりに、溶加棒(Cu−Ti棒4(Cu))が用いられ、同様に行われた。
前記溶加棒(Ag−Ti棒4(Ag))の代わり、溶加棒(Ti棒4(Ti))が用いられ、同様に行われた(参考例)。
上記のようにして出来た上記実施例の管と参考例になる管とが食品工場での使用環境条件下に置かれた。一か月経過後に、前記管が取り出された。溶接部表面(内面側表面)に抗菌性金属が存在していた実施例になる管と、溶接部表面(内面側表面)に抗菌性金属が存在していない参考例になる管とを比べると、本実施例になる管の溶接部における菌の繁殖は参考例になる管の溶接部における菌の繁殖に比べたならば遥かに少ないものであった。
1,2 Ti製丸管
3 溶接トーチ
4(Ag),4(Cu),4(Ti) 溶加棒

Claims (15)

  1. 金属A(Aはチタン又はチタン合金)材と金属B(Bは前記Aと同種であっても異なっていても良い。)材とが溶接された材であって、
    前記材における溶接部の表面に抗菌性金属が存在してなる
    材。
  2. 前記溶接部の主成分がTiである
    請求項1の材。
  3. 溶接部の表面から2mm以内の層における前記抗菌性金属の含有割合が2〜20原子%である
    請求項1又は請求項2の材。
  4. 前記抗菌性金属が前記溶接部のみに存在してなる
    請求項1〜請求項3いずれかの材。
  5. 前記抗菌性金属がCu,Ag,Au,Pt,Ni,Al,Sn,Znの群の中から選ばれる一種または二種以上である
    請求項1〜請求項4いずれかの材。
  6. 前記溶接部は表面に凹凸が存在してなる
    請求項1〜請求項5いずれかの材。
  7. 前記溶接部は、
    前記材の少なくとも一面側の表層に、侵入型元素との化合物が、下記要件を満たす範囲内で、存在してなり、
    前記表層よりも深い位置の内層には、侵入型元素との化合物が存在しないか、存在しても、その量は下記要件を満たす範囲内であり、
    前記化合物の量は、
    前記溶接部でのアノード分極曲線における電流密度が4.0×10−6A/cm以下となる量であり、
    前記溶接部でのビッカース硬度が140HV〜180HVとなる量であり、
    前記溶接部での引張強度試験における最大応力σが0.3GPa〜0.5GPaとなる量である
    請求項1〜請求項6いずれかの材。
  8. 前記溶接部は、
    その厚さが2mm以上であり、
    前記材の少なくとも一面側の表面からの深さが1μm迄の位置の表層に侵入型元素が下記要件を満たす範囲内で存在し、
    前記表面からの深さが100μmより深い位置の内層には、侵入型元素が存在しないか、存在しても、その量は下記要件を満たす範囲内であり、
    前記表層における前記侵入型元素の量は、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の90〜100%であり、
    前記内層における前記侵入型元素の量は、前記元素による化合物の理論的な化学量論的組成比を100%とした場合の0〜0.1%である
    請求項1〜請求項7いずれかの材。
  9. 前記侵入型元素がO,N,Cの群の中から選ばれる一種または二種以上である
    請求項7又は請求項8の材。
  10. 表層における侵入型元素はTiMx(MはO,N,Cの群の中から選ばれる一種または二種以上の元素。MがOの場合には、xは1.8〜2の数。MがN,Cの場合には、xは0.9〜1のかず)の形態で存在してなる
    請求項7〜請求項9いずれかの材。
  11. 前記材が管材である
    請求項1〜請求項10いずれかの材。
  12. 請求項1〜請求項11いずれかの材の製造方法であって、
    前記金属A材と前記金属B材とが溶接装置を用いて溶接される際に抗菌性金属が用いられる
    方法。
  13. 請求項1〜請求項11いずれかの材の製造方法であって、
    Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突合部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成され、前記抗菌性金属含有Ti溶接部形成後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突合部における溶接が行われる
    方法。
  14. 請求項1〜請求項11いずれかの材の製造方法であって、
    Tiと抗菌性金属とが用いられて前記金属A材と前記金属B材との突き合せ部の表面層側における溶接が行われて抗菌性金属含有Ti溶接部が形成される工程Aと、前記工程A後にTiが用いられて(抗菌性金属は用いられないで)前記金属A材と前記金属B材との突合部における溶接が行われる工程Bとを具備してなり、
    前記工程Bによって前記抗菌性金属含有Ti溶接部の抗菌性金属が分散する
    方法。
  15. 抗菌性金属含有Ti溶接部の形成に際しては抗菌性金属の線材がTi材の表面に配された溶加材が用いられる
    請求項12〜請求項14いずれかの方法。

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