JP2021065607A - 手術器具 - Google Patents
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Abstract
Description
(1) 樹脂製の手術器具であって、前記樹脂内に封入された非磁性体金属を具備する、手術器具。
(2) 前記非磁性体金属が線条状又は板状の形態にある(1)記載の手術器具。
(3) 前記線条状が、直線状、コイル状又はループ状である(2)記載の手術器具。
(4) 前記非磁性体金属がステンレススチール、チタン、銅、アルミニウム、銀及び金並びにこれらの金属を主体とする合金から成る群より選ばれる少なくとも1種である(1)〜(3)のいずれか1項に記載の手術器具。
(5) 前記非磁性体金属がチタン、銅及びアルミニウム並びにこれらの金属を主体とする合金から成る群より選ばれる少なくとも1種である(4)記載の手術器具。
(6) 前記樹脂が、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂及びポリエーテルイミドから成る群より選ばれる樹脂から主として成る、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の手術器具。
(7) 室温3点曲げ物性において、先端部3.5cmおよび/または先端部6cmでの最大荷重が200 N以上である(1)〜(6)のいずれか1項に記載の手術器具。
(8) ピンセット、鉗子、剪刀又は持針器である(1)〜(7)のいずれか1項に記載の手術器具。
(9) 前記樹脂が、フィラーとして炭素繊維及び/又はガラス繊維を含む、(1)〜(8)のいずれか1項に記載の手術器具。
(10) 手術器具の外部を照明することができるLEDを具備する(1)〜(9)のいずれか1項に記載の手術器具。
(11) 光ファイバーを封入した(1)〜(10)のいずれか1項に記載の手術器具。
(12) RFIDチップを外形変更なく内蔵した(1)〜(11)のいずれか1項に記載の手術器具。
(13) 前記非磁性体金属がRFIDアンテナであり、該RFIDアンテナが外形変更なく内蔵されている(12)記載の手術器具。
(14) 電池を内蔵する(10)、(12)又は(13)記載の手術器具。
(15) インサート成形により前記手術器具を製造する、(1)〜(14)のいずれか1項に記載の手術器具の製造方法。
(16) 前記手術器具が板状の前記非磁性体金属を具備し、該板状の非磁性体金属の縁部を除去して段差を形成した後、樹脂と共にインサート成形することを含む、(15)記載の方法。
(17) 前記手術器具が板状の前記非磁性体金属を具備し、該板状の非磁性体金属の少なくとも1面に非磁性体金属メッシュを接着し、次いでインサート成形により該非磁性体金属メッシュを接着した非磁性体金属を前記樹脂内に封入する、(15)又は(16)記載の方法。
(18) 前記手術器具が光ファイバーを内蔵し、該光ファイバーに前記樹脂をコーティングした後、インサート成形を行うことを含む(15)〜(17)のいずれか1項に記載の方法。
(19) 前記手術器具がRFIDチップを具備し、RFIDチップを前記樹脂から成る成形物で覆った後、インサート成形を行うことを含む(15)〜(18)のいずれか1項に記載の方法。
(20) 前記成形に用いる金型をブロック化し、ブロック化した複数の金型を組み合わせて成形を行うことを含む(1)〜(14)のいずれか1項に記載の方法。
(21) 前記インサート成形に用いる金型をブロック化し、ブロック化した複数の金型を組み合わせてインサート成形を行うことを含む(15)〜(19)のいずれか1項に記載の方法。
測定方法: クロスヘッド移動量法
測定環境: 室温大気中
試験片形状: 先端部を切り出し供試した。
支点間距離: 60 mm
試験速度: 10 mm/min
圧子・支点半径: 2.5 mm
データ処理: Instron社製データ処理システム“Bluehill 2”
データ取得間隔: 0.01 s
算出方法: 最大荷重
3点曲げ試験で得られた荷重−クロスヘッド移動量線図より最大荷重を読みとった。
このように、ブロック化した複数の金型を組み合わせてインサート成形を行うことにより、複雑な形状の手術器具も容易に製造することができる。
図1及び図2に示すピンセットを作製した。図1は、本実施例のピンセットの透視斜視図、図2は同透視平面図である。図1及び図2に示されるように、ピンセット10は、基端部でつながっている第1の本体12と第2の本体14を具備し、第1の本体12内には、長手方向に沿って、非磁性体金属であるチタン板16が封入されている。チタン板16は、大部分において2本に分かれており、RFIDチップのアンテナとしても機能する。チタン板16の中央部には、チャンバー18が形成されており、ここにRFIDチップが収容される。チャンバー18よりも基端側に取付けガイド17が形成されており、また、先端側に2個の取付けガイド19及び21が形成されており、これらは、それぞれインサート成型するための固定用位置決めするためのものである。第1の本体12及び第2の本体14の先端部には、チタン板16とは別に、直線状のチタン棒20がそれぞれ封入されている。各チタン棒20の基端部には、それぞれ取付けガイド22が形成されている。取付けガイド22は、インサート成型するための固定用位置決めするためのものである。第1の本体12及び第2の本体14の先端部には、表面がぎざぎざになっているぎざぎざ部24が形成されている。ぎざぎざ部24は本体と同一で形成されている。チタン棒20の先端部は、ぎざぎざ部24から突出して露出している。この突出部分は、略円板状の位置決めガイド26をそれぞれ貫通している。位置決めガイド26は樹脂で形成されており、インサート成型の固定位置決めをするためのものである。
始めにインサート成形の10の固定用ガイドとして、RFIDアンテナ用非磁性体金属に、取付けガイド17、19、21と、先端破断時の飛散防止用のチタン線20に、取付け用ガイド22と位置決めガイド26を成形し、本体10の金型の固定ガイド受けへ取付け、本体10の成形をして封止をおこなった。
上記実施例にかかわらず、非磁性体金属を一部の部位のみに封入したものも同様に作製できる。非磁性体金属の使用を抑えることで、コストダウンが可能となる。
図4に示すLEDと光ファイバーを具備したピンセットを作製した。図4は本実施例のピンセットの透視図である。ピンセット30に用いた樹脂の組成は、ポリフェニレンサルファイド、炭素繊維(短繊維)であった。ピンセット30は、第1の本体31と第2の本体32が基端部でつながっている。第1の本体31と第2の本体32には長手方向に沿って光ファイバー33が封止されている。光ファイバー33は、該樹脂で覆われ、金型取付けガイド34、35が形成されている。基端前部には、砲丸型LED36及び端子37が一部封止されている。基端後部には、ボタン電池38を取付けた。
(1)光ファイバーを1次成形し、先端面と後端面を除く部分を該樹脂で覆い、金型取付けガイド34、35を付加する。
(2)成形金型に、光ファイバー金型取付けガイド34、35と砲丸型LED36を取り付けるための、ガイド受けを設ける。
(3)成形金型のガイド受けへ、光ファイバー金型取付けガイド34、35と砲丸型LED36を取り付ける。
(4)本体30の成形を実施し、光ファイバー33と砲丸型LED36を封止する。
(5)光ファイバー金型取付けガイド34、35は、ニッパー等で除去する。
(6)ボタン電池38を取り付けることにより、LED端子37が接触し、砲丸型LED36と光ファイバー33先端面が点灯する。
図5に示すRFIDを具備したピンセットを作製した。図5は本実施例のピンセットの透視図である。ピンセット40に用いた樹脂の組成は、ポリフェニレンサルファイド、炭素繊維(短繊維)であった。ピンセット40は、第1の本体41と第2の本体42が基端部でつながっている。第1の本体41の持ち手部後方には、RFIDチップ43が封止されている。RFIDチップ43は、該樹脂から成る箱状成形物44のチャンバー45内に入っており、チャンバー 45内は樹脂で包埋されている。箱状成形物44には、金型取付けガイド46が形成されている。
(1)該樹脂から成る箱状成形物44のチャンバー45内に、RFIDチップ43を入れ、上から樹脂を流し、RFIDチップ43全体を封止する。
(2)成形金型に、箱状成形物44の金型取付けガイド46を取り付けるための、ガイド受けを設ける。
(3)成形金型のガイド受けへ、金型取付けガイド46を取り付ける。
(4)ピンセット40の成形を実施し、箱状成形物44を封止する。
12 第1の本体
14 第2の本体
16 チタン板
17 取付けガイド
18 チャンバー
19 取付けガイド
20 チタン棒
21 取付けガイド
22 取付けガイド
24 ぎざぎざ部
26 位置決めガイド
30 ピンセット
31 第1の本体
32 第2の本体
33 光ファイバー
34 金型取付けガイド
35 金型取付けガイド
36 砲丸型LED
37 LED端子
38 ボタン電池
40 ピンセット
41 第1の本体
42 第2の本体
43 RFIDチップ
44 箱状成形物
45 チャンバー
46 金型取付けガイド
Claims (21)
- 樹脂製の手術器具であって、前記樹脂内に封入された非磁性体金属を具備する、手術器具。
- 前記非磁性体金属が線条状又は板状の形態にある請求項1記載の手術器具。
- 前記線条状が、直線状、コイル状又はループ状である請求項2記載の手術器具。
- 前記非磁性体金属がステンレススチール、チタン、銅、アルミニウム、銀及び金並びにこれらの金属を主体とする合金から成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜3のいずれか1項に記載の手術器具。
- 前記非磁性体金属がチタン、銅及びアルミニウム並びにこれらの金属を主体とする合金から成る群より選ばれる少なくとも1種である請求項4記載の手術器具。
- 前記樹脂が、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニルスルホン樹脂及びポリエーテルイミドから成る群より選ばれる樹脂から主として成る、請求項1〜5のいずれか1項に記載の手術器具。
- 室温3点曲げ物性において、先端部3.5cmおよび/または先端部6cmでの最大荷重が200 N以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の手術器具。
- ピンセット、鉗子、剪刀又は持針器である請求項1〜7のいずれか1項に記載の手術器具。
- 前記樹脂が、フィラーとして炭素繊維及び/又はガラス繊維を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の手術器具。
- 手術器具の外部を照明することができるLEDを具備する請求項1〜9のいずれか1項に記載の手術器具。
- 光ファイバーを封入した請求項1〜10のいずれか1項に記載の手術器具。
- RFIDチップを外形変更なく内蔵した請求項1〜11のいずれか1項に記載の手術器具。
- 前記非磁性体金属がRFIDアンテナであり、該RFIDアンテナが外形変更なく内蔵されている請求項12記載の手術器具。
- 電池を内蔵する請求項10、12又は13記載の手術器具。
- インサート成形により前記手術器具を製造する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の手術器具の製造方法。
- 前記手術器具が板状の前記非磁性体金属を具備し、該板状の非磁性体金属の縁部を除去して段差を形成した後、樹脂と共にインサート成形することを含む、請求項15記載の方法。
- 前記手術器具が板状の前記非磁性体金属を具備し、該板状の非磁性体金属の少なくとも1面に非磁性体金属メッシュを接着し、次いでインサート成形により該非磁性体金属メッシュを接着した非磁性体金属を前記樹脂内に封入する、請求項15又は16記載の方法。
- 前記手術器具が光ファイバーを内蔵し、該光ファイバーに前記樹脂をコーティングした後、インサート成形を行うことを含む請求項15〜17のいずれか1項に記載の方法。
- 前記手術器具がRFIDチップを具備し、RFIDチップを前記樹脂から成る成形物で覆った後、インサート成形を行うことを含む請求項15〜18のいずれか1項に記載の方法。
- 前記成形に用いる金型をブロック化し、ブロック化した複数の金型を組み合わせて成形を行うことを含む請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
- 前記インサート成形に用いる金型をブロック化し、ブロック化した複数の金型を組み合わせてインサート成形を行うことを含む請求項15〜19のいずれか1項に記載の方法。
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