JP2021064885A - 画像読取装置 - Google Patents

画像読取装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2021064885A
JP2021064885A JP2019188870A JP2019188870A JP2021064885A JP 2021064885 A JP2021064885 A JP 2021064885A JP 2019188870 A JP2019188870 A JP 2019188870A JP 2019188870 A JP2019188870 A JP 2019188870A JP 2021064885 A JP2021064885 A JP 2021064885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
document
image
skew
reading
distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019188870A
Other languages
English (en)
Inventor
薫 ▲浜▼田
薫 ▲浜▼田
Kaoru Hamada
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2019188870A priority Critical patent/JP2021064885A/ja
Publication of JP2021064885A publication Critical patent/JP2021064885A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)

Abstract

【課題】斜行検知時の誤検知を検出することができる画像読取装置を提供する。【解決手段】画像読取装置500は、原稿トレイ201と、原稿トレイ201に載置された原稿を搬送する搬送路230と、搬送路230に設置され、搬送される原稿を検知するリードセンサ209と、搬送される原稿の画像を読み取る読取部105、212と、読取部が読み取った読取画像から斜行量を検知する斜行検知処理部403、404と、斜行検知処理部の検知結果を用いて求めた第1の原稿先端距離(L2)と、リードセンサがONになるタイミングを基準とする第2の原稿先端距離(L1)との差(距離Ld)を求め、距離Ldが画像読取装置500の製造公差のばらつきに起因する閾値Dよりも大きい場合、斜行検知は失敗であったと判定する判定手段を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、原稿の斜行検知における誤検知を検出することができる画像読取装置に関する。
従来から、自動原稿搬送装置(AUTO Document Feeder、以下、「ADF」という。)を備えた画像読取装置が知られている。
このような画像読取装置では、一般に、原稿トレイ上に載置された原稿をADFによって一枚ずつ搬送し、あらかじめ定められた画像読取位置に固定されたイメージセンサによって複数の原稿を連続して読み取るスキャン動作(流し読み)が行われている。流し読みにより原稿画像を読み取る場合、画像読取ユニットやADFの組み付け精度、原稿の搬送に用いるローラの製造誤差等に起因して読取画像に傾きが生じることがある。また、原稿が傾いたままADFの給紙トレイに載置されることによっても、読取画像に傾きが生じることがある。
画像読取装置における読取画像の傾きについては、原稿の読み取り後に、読取画像から原稿の斜行量を算出し、算出した斜行量に基づいて、読取画像の傾きを画像処理することによって補正する技術が知られている。例えば、特許文献1では、原稿画像から原稿のエッジを抽出し、抽出したエッジから原稿読取時に生じる原稿端部の影を検出することによって原稿画像領域を特定し、特定した画像領域から原稿の傾きを算出し、算出した傾きを用いて読取画像を補正している。
特開2013−115617号公報
しかしながら、薄紙原稿、透明原稿等の画像を読み取る場合、原稿端部に明瞭な影が形成されない場合がある。そのため、読取画像からエッジを抽出して原稿画像領域を特定しようとしても、読取画像内のエッジを誤って原稿端部として誤検出する場合があり、かかる場合、原稿の傾きを正確に検知することができない。また、誤った傾きに基づいた補正によって異常画像が出力されることにもなる。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、斜行検知時の誤検知を検出することができる画像読取装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載の画像読取装置は、原稿を載置する原稿トレイと、前記原稿トレイに載置された原稿を搬送する搬送路と、前記搬送路に設置され、搬送される原稿を検知する搬送センサと、前記搬送される原稿の画像を読み取る読取手段と、前記読取手段が読み取った読取画像から原稿の斜行量を検知する斜行検知手段と、前記斜行検知手段の検知結果を用いて算出した前記読取画像の斜行検知領域先端から原稿先端検知点までの第1の原稿先端距離が、所定の閾値を加味した前記搬送センサから画像読取開始位置までの第2の原稿先端距離の範囲を逸脱した場合、斜行検知は失敗であったと判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、第1の原稿先端距離が、画像読取装置の所定の閾値を加味した原稿先端距離の範囲を逸脱した場合、斜行検知手段による斜行検知は失敗であったと判定する判定手段を有するので、斜行検知の誤検知を検出することができる。また、斜行検知が失敗であった場合、例えば、斜行検知結果に基づく補正を実行しないことによって、斜行検知の誤検知に起因する異常画像の出力を回避することができる。
実施の形態に係る画像読取装置の斜視図である。 図1の画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 図1の画像読取装置の制御構成を示すブロック図である。 図3におけるリーダ用画像処理部の制御構成を示すブロック図である。 図1の画像読取装置を用いた原稿流し読み処理の手順を示すフローチャートである。 リードセンサが原稿を検出してから画像の読み取りが開始されるまでのリードセンサと、読取位置と、搬送中の原稿との位置関係を示す図である。 斜行検知処理の方法を説明するための図である。 斜行検知基準の原稿先端距離L2及び搬送センサ基準の原稿先端距離L1を説明するための図である。 L1とL2の差である距離Ldと閾値Dとの関係を説明するための図である。 斜行検知結果に基づいて行われる斜行補正方法を説明するための図である。 リードセンサが原稿の検出を終了してから画像の読み取りが終了されるまでのリードセンサと、読取位置と、搬送中の原稿との位置関係を示す図である。 斜行検知失敗時の動作モードを設定する設定画面を示す図である。 斜行検知失敗を通知する通知画面を示す図である。
以下、実施の形態に係る画像読取装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、実施の形態に係る画像読取装置の斜視図である。図1において、画像読取装置500は、原稿の画像を読み取る読取装置本体100と、読取装置本体100へ向けて原稿を搬送する自動原稿搬送装置(ADF)200とから主として構成されている。読取装置本体100には、図示省略したコントローラ部(後述する図3参照)が接続されている。ADF200は、読取装置本体100に対し、該読取装置本体100の上面奥側に設けられた開閉ヒンジを介して開閉自在に接続されている。
図2は、図1の画像読取装置500の概略構成を示す断面図である。
図2において、読取装置本体100は、原稿台ガラス101、表面読取部105、読取移動ガイド109、裏面白色対向部材103、図示省略した光学モータ(306)を有している。表面読取部105は、表面LED106a、106bと、表面レンズアレイ107と、表面ラインセンサ108を備えている。
読取装置本体100は、原稿台ガラス101に載置された原稿を読み取る圧板読取制御時、原稿台ガラス101に載置され、圧板によって押下された原稿の表面を1ラインずつ読み取る。すなわち、圧板読取制御時、読取装置本体100は、光学モータ(306)を用いて表面読取部105を読取移動ガイド109に沿って移動させながら、原稿台ガラス101に載置された原稿の片面(表面)を1ラインずつ読み取って原稿の表面画像を読み取る。一方、ADFを用いた流し読み制御時、読取装置本体100は、ADF200によって表面流し読みガラス102上に搬送されてきた原稿の画像を表面読取部105によって連続的に読み取る。
次に、ADF200の構成について説明する。
ADF200は、原稿トレイ201と、原稿トレイ201に設けられたトレイ幅ガイド板202と、ピックアップローラ204と、湾曲した搬送路230を備えている。湾曲した搬送路230には、原稿の搬送方向に沿って分離ローラ対206、搬送ローラ対207、リード上流ローラ対210、表面白色対向部材211、裏面読取部212、リード下流ローラ対216、及び排紙ローラ対218が配置されている。
表面白色対向部材211は、搬送路230を隔てて表面流し読みガラス102に対向するように配置されている。また、裏面読取部212は、搬送路230を隔てて裏面白色対向部材103に対向するように配置されている。裏面読取部212は、裏面LED213a、213bと、裏面レンズアレイ214と、裏面ラインセンサ215を備えている。搬送ローラ対207の下流側に搬送センサ208が設置されており、リード上流ローラ対210の上流側にリードセンサ209が設置されている。また、リード下流ローラ対216の下流側に排紙センサ217が設置されている。
原稿トレイ201は、1枚以上の原稿シートで構成される原稿束Sを載置する。分離ローラ対206は、分離機構として、原稿の搬送開始前に、原稿束Sが原稿トレイ201から突出して下流へ侵入するのを規制する。ピックアップローラ204は、原稿トレイ201に載置された原稿束Sの最上部の原稿を分離ローラ対206へ送り出す。ADF200では、図示省略した搬送モータ(307)を回転させ、同じく図示省略した分離クラッチ(308)を接続することによってピックアップローラ204を原稿トレイ201に積載された原稿束Sの最上面に落下して回転させる。これにより、原稿束Sの最上部の原稿が分離ローラ対206へと送り出される。
ピックアップローラ204によって送り出された原稿は、ピックアップローラ204と同様、分離クラッチ(308)を介して搬送モータ(307)によって駆動される分離ローラ対206の作用によって最上部の一枚が分離、搬送される。この分離は、公知の分離技術によって実現される。分離ローラ対206によって分離された原稿は、搬送ローラ対207へ送り込まれる。そして、搬送ローラ対207による原稿の搬送が開始された後、分離クラッチ(308)が切断され、原稿の給紙が終了する。
搬送ローラ対207によって搬送された原稿は、搬送路230を経てリード上流ローラ対210に送られ、該リード上流ローラ対210によって表面流し読みガラス102上へと搬送される。
原稿の表面画像を読み取る場合、原稿は、表面流し読みガラス102と裏面流し読みガラス219の間を通過する。このとき、裏面流し読みガラス219と一体となった表面白色対向部材211の下を通過する原稿に対し、表面読取部105の表面LED106a、106bからLED光が照射される。照射されたLED光の反射光は、表面レンズアレイ107を通して表面ラインセンサ108で読み取られ、これによって、原稿の表面画像が読み取られる。
原稿の表裏両面を読み取る場合、原稿の表面は上述したように表面読取部105で読み取られるが、原稿の裏面は、以下のように読み取られる。すなわち、表面流し読みガラス102と一体となった裏面白色対向部材103上を通過する原稿の裏面に対し、裏面読取部212の裏面LED213a、213bによってLED光が照射される。照射されたLED光の反射光は、裏面レンズアレイ214を通して裏面ラインセンサ215で読み取られ、これによって、原稿の裏面画像が読み取られる。
画像の読み取りが終了した原稿は、リード下流ローラ対216へと搬送される。リード下流ローラ対216に搬送された原稿は、排紙ローラ対218によってさらに搬送され、排紙トレイ220上に排出される。なお、本実施の形態において、表面読取部105及び裏面読取部212として、図2に示したような直接光学系のものを用いたが、レンズやミラーを用いた縮小光学系の読取部を用いることもできる。
次に、図1の画像読取装置500の制御構成について説明する。
図3は、図1の画像読取装置500の制御構成を示すブロック図である。図3において、画像読取装置500は、リーダコントローラ300及びシステムコントローラ310を備えている。
リーダコントローラ300は、リーダCPU301を備えている。リーダCPU301は、データバス又はアドレスバスを介して、リーダ用ROM−A302、リーダ用RAM−A303、リーダ用画像処理部304、リーダ用画像メモリ305、光学モータ306、搬送モータ307、分離クラッチ308とそれぞれ接続されている。また、リーダCPU301は、データバス又はアドレスバスを介して、トレイ上長さセンサ203、原稿有無センサ205、搬送センサ208、リードセンサ209、表面LED106(a、b)、裏面LED213(a、b)とそれぞれ接続されている。また、リーダCPU301は、データバス又はアドレスバスを介して、排紙センサ217、裏面ラインセンサ215、表面ラインセンサ108、トレイ幅ガイドセンサ309ともそれぞれ接続されている。
一方、システムコントローラ310は、システムCPU311を備えている。システムCPU311は、データバス又はアドレスバスを介して、システム用ROM−B312、システム用RAM−B313、システム用画像処理部314、システム用画像メモリ315、及び操作表示部316とそれぞれ接続されている。
リーダコントローラ300のリーダCPU301は、コマンドデータバス317を介してシステムコントローラ310のシステムCPU311と接続されている。また、リーダコントローラ300のリーダ用画像処理部304は、画像データバス318を介してシステムコントローラ310のシステム用画像処理部314と接続されている。
リーダCPU301は、演算処理装置である。リーダ用ROM−A302は、リードオンリーメモリである。リーダ用RAM−A303は、ランダムアクセスメモリである。リーダ用ROM−A302には制御プログラムが格納されており、リーダ用RAM−A303には入力データや作業用データが格納されている。リーダCPU301は、リーダ用ROM−A302に格納された制御プログラムのフローを実行することによって画像読取装置500を制御する。
搬送モータ307は、原稿搬送機能を実現するために、搬送用の各ローラを駆動させる。搬送用のローラのうちピックアップローラ204と分離ローラ対206は、分離クラッチ308を介して搬送モータ307に接続されている。従って、ピックアップローラ204と分離ローラ対206は、分離クラッチ308のON、OFFによって駆動、停止を切り替える。搬送ローラ対207、リード上流ローラ対210、リード下流ローラ対216、排紙ローラ対218は、搬送モータ307に直接接続されており、搬送モータ307の回転に連動して駆動、停止する。
搬送モータ307は、例えば、パルスモータであり、リーダCPU301は、駆動パルス数を制御することによって各モータの回転量を管理している。そのため、パルス数は搬送中の原稿の搬送距離として捉えることができ、リーダCPU301は、搬送モータ307の駆動パルス数を数えることによって、原稿の搬送距離を測定している。
原稿有無センサ205は、原稿トレイ201に積載された原稿を検知する、搬送センサ208、リードセンサ209、排紙センサ217は、それぞれ搬送路230上の原稿の先端後端を検知する。
トレイ幅ガイドセンサ309は、原稿トレイ201上のトレイ幅ガイド板202で規制された原稿幅を検出する。トレイ上長さセンサ203は、原稿トレイ上に載置された原稿束の副走査方向の略長さを検出する。
表面LED106(a、b)、裏面LED213(a、b)、表面ラインセンサ108、裏面ラインセンサ215は、それぞれ画像読取機能を実現するためのものである。すなわち、リーダCPU301は、表面ラインセンサ108、裏面ラインセンサ215によって読み取られた画像データをリーダ用画像処理部304で各種画像処理を実施させてからリーダ用画像メモリ305に格納する。リーダCPU301は、リーダ用画像メモリ305に格納された画像データを、システムコントローラ310からコマンドデータバス317経由で受信した画像出力要求に合わせて、画像データバス318を介してシステムコントローラ310へ送信する。また、リーダCPU301は、原稿画像データの先端の基準となる垂直同期信号および1ラインの画素先端の基準となる水平同期信号を、原稿読み取りタイミングに合わせて、画像データバス318を通してシステムコントローラ310へ通知する。
システムコントローラ310は、コマンドデータバス317を介してリーダCPU301と画像読取制御に関するデータの授受を行う。リーダ用画像処理部304で処理された画像データは画像データバス318を介して、システムコントローラ310内のシステム用画像処理部314へ転送され、色の判断などの所定の画像処理が施された後に、システム用画像メモリ315に格納される。操作表示部316は、ユーザインターフェースであり、ユーザは、操作表示部316を介してシステムCPU311に指示を与える。システムCPU311は、ユーザの指示に従ってシステムコントローラ310を制御する。
次に、図3におけるリーダ用画像処理部304の制御構成と、画像処理の流れについて説明する。
図4は、図3におけるリーダ用画像処理部304の制御構成を示すブロック図である。
図4において、リーダ用画像処理部304は、表面画像処理部401及び裏面画像処理部402と、表面斜行検知処理部403及び裏面斜行検知処理部404と、出力画像処理部405を備えている。出力画像処理部405は、斜行補正処理部406を内蔵している。表面画像処理部401と表面斜行検知処理部403は、それぞれ表面ラインセンサ108と接続されている。また、裏面画像処理部402と裏面斜行検知処理部404は、それぞれ裏面ラインセンサ215と接続されている。表面画像処理部401と裏面画像処理部402は、それぞれリーダ用画像メモリ305及び出力画像処理部405と接続されている。出力画像処理部405は、システムコントローラ310のシステム用画像処理部314とも接続されている。
表面ラインセンサ108によって読み取られた原稿表面の画像データは、表面画像処理部401によって表面読取部の出力フォーマットから画像データへ返還されるなどの画像処理が施された後、リーダ用画像メモリ305に格納される。一方、裏面ラインセンサ215によって読み取られた原稿裏面の画像データは、裏面画像処理部402によって裏面読取部の出力フォーマットから画像データへ返還されるなどの画像処理が施された後、同様に、リーダ用画像メモリ305に格納される。
また、上述の処理と並行して表面斜行検知処理部403及び裏面斜行検知処理部404によって斜行検知処理が行われる。斜行検知処理の詳細については、後述する。斜行検知処理の結果は、それぞれ斜行検知処理部内に格納される。斜行検知処理が終了した後、リーダCPU301は、斜行検知結果としての基準点座標及び斜行量を対応する斜行検知処理部から読み出して参照する。
斜行検知処理が終了した後、リーダ用画像処理部304は、リーダ用画像メモリ305から画像データを読み出し、斜行補正処理部406によって斜行補正処理を実行させ、さらに出力画像処理部405で出力画像処理を行わせる。そして、リーダ用画像処理部304は、出力画像処理部405によって出力画像処理をされた画像データををシステムコントローラ310のシステム用画像処理部314へと出力する。なお、リーダ用画像処理部304の斜行補正処理部406は、基準点座標、斜行量に基づき、後述の斜行補正処理を実施して原稿の斜行を補正する。
次に、図1の画像読取装置500を用いた原稿流し読み処理について説明する。
図5は、図1の画像読取装置500を用いた原稿流し読み処理の手順を示すフローチャートである。この原稿流し読み処理は、リーダCPU301が、リーダ用ROM−A302に格納された原稿流し読み処理プログラムに従って実行する。
原稿流し読み処理が開始されると、リーダCPU301は、まず、搬送モータ307を回転(ON)させる(ステップS101)。これによって、搬送ローラ対207、リード上流ローラ対210、リード下流ローラ対216及び排紙ローラ対218が回転を開始する。
次いで、リーダCPU301は、分離クラッチ308を接続(ON)する(ステップS102)。これにより、ピックアップローラ204が原稿面に下降し、分離ローラ対206が回転して原稿束Sの原稿が1枚ずつ分離され、給紙が開始される。
原稿の給紙を開始した後、リーダCPU301は、搬送センサ208を監視し、原稿の先端が搬送センサ208に到達して搬送センサ208の出力がONになったか否か判定する(ステップS103)。
ステップS103の判定の結果、搬送センサ208の出力がONとなった場合(ステップS103で「YES」)、リーダCPU301は、分離クラッチ308を切断(OFF)して給紙動作を終了する(ステップS104)。
給紙動作を終了した後、リーダCPU301は、読取制御を開始する。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209を監視し、原稿先端がリードセンサ209に到達して当該リードセンサ209の出力がONになったか否か判定する(ステップS105)。
ステップS105の判定の結果、リードセンサ209の出力がONとなった場合(ステップS105で「YES」)、リーダCPU301は、処理をステップS106に進める。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209がONになったタイミングを基準として原稿先端が搬送される距離である原稿先端搬送距離Lx1の測定を開始する(ステップS106)。原稿先端搬送距離Lx1は、リードセンサ209の出力がONになった時点からの搬送モータパルスカウント値と、搬送モータから各ローラへ駆動を伝達する駆動ギアのギア比から求まる各ローラの1パルスあたりの進み量とから算出される。
原稿先端搬送距離Lx1の測定を開始した後(ステップS106)、リーダCPU301は、原稿先端搬送距離Lx1を監視し、リードセンサ209を通り過ぎた原稿の先端が画像読取開始位置に到達したか否か判定する(ステップS107)。すなわち、リーダCPU301は、原稿先端搬送距離Lx1が、リードセンサ209から画像読取開始位置までの距離以上になったか否か判定する。画像読取開始位置とは、画像読取装置500における読取位置よりも斜行検知マージンdだけ原稿の搬送方向の上流側へ移動した位置をいう(後述する図6(c)参照)。リーダCPU301は、リードセンサ209で検出される原稿の先端位置が当該画像読取開始位置に到達した時点から読取位置での原稿画像の読み取りを開始する。
ステップS107の判定の結果、原稿の先端が画像読取開始位置に到達した場合(ステップS107で「YES」)、リーダCPU301は、画像の読み取りを開始させる(ステップS108)。
図6は、リードセンサが原稿を検出してから画像の読み取りが開始されるまでのリードセンサと、読取位置と、搬送中の原稿との位置関係を示す図である。
図6において、画像読取装置500の読取位置周辺の断面図と、当該断面図に対応する読取位置周辺の湾曲した搬送路を平面に展開した平面図とが示めされており、破線によってそれぞれ断面図と平面図における対応する位置が結ばれている。
図6(a)に示したように、リードセンサ209は、搬送路の主走査方向の中央部に設けられている。原稿が搬送され、原稿先端がリードセンサ209の位置に到達すると、リードセンサ209の出力はOFFからONに変化する。これにより、リーダCPU301は、原稿先端がリードセンサ209に到達したと判断する。リードセンサ209から読取位置までの距離(以下、「リードセンサ読取位置間距離}という。)をLとすると、図6(b)に示したように、リードセンサ209の出力がONになってから原稿をリードセンサ読取位置間距離Lだけ搬送すると、リードセンサ209が検知した原稿先端は読取位置に到達する。しかし、原稿が斜行している場合、実際の原稿先端(図6(b)の斜線部)は、すでに読取位置を通過している。
そのため、本実施の形態では、リーダCPU301は、図6(c)に示したように、リードセンサ209の出力がONになってから、原稿がリードセンサ読取位間置距離Lだけ搬送されるよりも前に画像の読み取りを開始する。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209の出力がONになってから、原稿が、リードセンサ読取位間置距離Lから斜行検知マージンdだけ差し引いた搬送距離(L−d)だけ搬送されたタイミングで画像の読み取りを開始する。画像読取装置500における読取位置よりも斜行検知マージンdだけ上流側の位置を画像読取開始位置という。リードセンサ209で検出される原稿の先端が画像読取開始位置に到達した時点から画像の読み取りを開始することにより、実際の原稿先端が読取位置に到達する前に原稿の読み取りが開始されるので、先端部を欠くことなく原稿画像を読み取ることができる。
このとき、斜行検知マージンdは、画像読取装置500における許容斜行補正量、想定している原稿の最大傾き量、及び主走査方向におけるリードセンサ209の位置等に基づいて決定される。
図5に戻り、画像の読み取りを開始させた後(ステップS108)、リーダCPU301は、再度原稿先端搬送距離Lx1を監視し、斜行検知終了位置までの画像の読み取りが終了したか否か判定する(ステップS109)。斜行検知終了位置とは、原稿の斜行量を検知するために必要、十分な原稿先端部の画像読み取り量を示す位置であって、原稿の先端エッジ及び側端エッジ(以下、単に「原稿エッジ」ということがある。)の読み取りが終了した位置をいう(後述する図7(c)参照)。
ステップS109の判定の結果、斜行検知終了位置までの読み取りが終了している場合(ステップS109で「YES」)、リーダCPU301は、斜行検知処理を実行する(ステップS110)。
ここで、表面斜行検知処理部403及び裏面斜行検知処理部404が実行する斜行検知処理について説明する。なお、表面斜行検知処理部403及び裏面斜行検知処理部404は、それぞれ同様の構成で同様に作用するので、以下、表面斜行検知処理部403を例にして斜行検知処理について説明する。
図7は、斜行検知処理の方法を説明するための図である。
図7において、図7(a)は、原稿を示し、図7(b)は、図7(a)の原稿を流し読みで読み取った最終的な読取画像を示す。なお、図7(b)において、最終的な読取画像は、原稿サイズよりも大きい領域の読取画像となるように読み取られている。
原稿に光を照射し、反射光を受光して原稿画像を読み取る際、原稿自体の厚みに起因して原稿端部外側に影が生じる。表面斜行検知処理部403は、この影を検知して原稿の先端を判定して原稿の斜行量を算出する。
具体的には、表面斜行検知処理部403は、表面の読取画像のうち、読み取り開始から斜行検知終了位置までの斜行検知領域の画像についてエッジ抽出処理を行う。
図7(c)は、斜行検知領域におけるエッジ抽出結果を示しており、図7(d)は、図7(c)に示したエッジ抽出結果から、原稿先端を判定した判定結果及び斜行量(斜行角度)の算出方法を示している。
図7(c)において、斜行検知領域内から抽出したエッジのうち、最も原稿先端側の連続するエッジを原稿エッジとして判定する。
原稿エッジを判定した後、図7(d)に示したように、読取画像における原稿の先端エッジと、原稿の搬送方向に垂直な直線とがなす角度から原稿の斜行角度θを算出する。また、読取画像における原稿の先端エッジと原稿の横端エッジの交点から原稿位置を示す基準点の座標を算出する。基準点の座標は、斜行補正の際に回転処理の基準として用いられる。
表面斜行検知処理部403は、斜行角度及び基準点の座標を算出する斜行検知処理を行った後、斜行検知結果としての斜行角度θと基準点の座標を当該表面斜行検知処理部403内に保存する。リーダCPU301は、表面斜行検知処理部403が保存する斜行検知結果を読み出して斜行補正等に適用する。
図5に戻り、斜行検知処理を実行した後(ステップS110)、リーダCPU301は、斜行検知結果確認処理を実行する。すなわち、リーダCPU301は、まず斜行検知結果から、斜行検知基準の原稿先端距離L2の算出を行う(ステップS111)。斜行検知基準の原稿先端距離L2は、斜行検知結果である基準点の座標及び斜行角度θと、あらかじめ定義された画像上主走査方向中心のリードセンサ209の位置に基づいて算出される。
図8は、斜行検知基準の原稿先端距離L2及び搬送センサ基準の原稿先端距離L1を説明するための図である。
図8において、流し読みで読み取られた原稿の斜行検知領域の画像が示されている。図8中、一点鎖線は、主走査方向の中心に設けられたリードセンサ209の検知位置を読取画像上に投影したものである。また、太線は、表面斜行検知処理部403が検出した原稿エッジを示し、点Pは、リードセンサ209が検知した原稿先端検知点を示す。原稿先端検知点Pは、読取画像における斜行検知処理部が検知した原稿エッジとリードセンサ209の軌跡(リードセンサ209の検知位置)とが交叉する点である。
リードセンサ209が原稿を検出して出力がONになるタイミングと、原稿の先端部が画像読取開始位置に到達して原稿画像の読み取りが開始されるタイミングに基づいて、斜行検知領域の先端から原稿先端検知点Pまでの距離が求められる。この距離を原稿先端距離Ltとする。搬送センサであるリードセンサ209の出力がONになるタイミングを用いて求めた原稿先端距離を、搬送センサ基準の原稿先端距離L1(第2の原稿先端距離)とする。
一方、斜行検知処理で検出した原稿エッジ(図8中、太線)と、主走査方向におけるリードセンサ209の検知位置(軌跡、一点鎖線)との交点からも斜行検知領域先端から原稿先端検知点Pまでの距離(原稿先端距離:Lt)を求めることができる。このように、斜行検知処理で検出した原稿エッジに基づいて算出した原稿先端距離を斜行検知基準の原稿先端距離L2(第1の原稿先端距離)とする。なお、斜行検知処理において、原稿が遅延なく搬送され、かつ正常に原稿エッジが検出されていれば、搬送センサ基準の原稿先端距離L1と斜行検知基準の原稿先端距離L2は、等しく、原稿先端距離Ltと一致する。
図5に戻り、斜行検知基準の原稿先端距離L2を算出した後(ステップS111)、リーダCPU301は、上述した搬送センサ基準の原稿先端距離L1を算出する(ステップS112)。
搬送センサ基準の原稿先端距離L1を算出した後(ステップS112)、リーダCPU301は、斜行検知基準の原稿先端距離L2と搬送センサ基準の原稿先端距離L1との差(距離Ld)を求め、距離Ldが、閾値D以下か否か判定する(ステップS113)。
図9は、L1とL2の差である距離Ldと閾値Dとの関係を説明するための図である。
図9には、斜行検知処理において、原稿エッジを正確に検出できなかった場合の斜行検知領域の読取画像が示されている。図9中、一点鎖線は、主走査方向の中心を通るリードセンサ209を画像上に投影した軌跡であり、太線は、誤って原稿エッジと検知された原稿上の画像を示している。
搬送センサ基準の原稿先端距離L1は、搬送センサであるリードセンサ209の出力がONになるタイミングと、画像の読み取り開始タイミングを用いて算出される。しかし、実際の原稿先端距離Ltは、ローラ等のメカ公差のばらつきによる原稿の進み、遅れの影響を受けるので、搬送センサ基準の原稿先端距離に対してわずかにずれが生じる。ここで、ローラ等のメカ公差(製造公差)等のばらつきに伴う原稿エッジのばらつき最大値を最大搬送ばらつき量Dとする。このとき、原稿先端距離Ltは、搬送センサ基準の原稿先端距離L1から前後(±)最大搬送ばらつき量Dの範囲に収まる。
これに対して、斜行検知基準の原稿先端距離L2は、以下のようになる。例えば、図9の(A)を原稿エッジと認識すべきところをうまく検知できず、原稿上の画像(B)を原稿エッジとして誤検知した場合、斜行検知基準の原稿先端距離L2は、原稿が遅れなく搬送されても真の原稿先端距離Ltよりも長くなる。すなわち、一点鎖線と、原稿エッジと誤検知された太線の交点から求まる斜行検知基準の原稿先端距離L2は、原稿先端距離Ltよりもかなり長くなる。
従って、先ず、搬送センサ基準の原稿先端距離L1と、斜行検知基準の原稿先端距離L2との距離の差分である距離Ldと、製造公差などから求められる搬送のばらつきをもとに決定された最大搬送ばらつき量D(所定の閾値D)とを比較する。そして、L1とL2の差分である距離Ldが閾値D以内であれば、リーダCPU301は、斜行検知によって原稿の先端が正しく検出された、すなわち、斜行検知が正しく行われたと判断する。
一方、L1とL2の差分である距離Ldが閾値Dを超えた場合、リーダCPU301は、斜行検知によって原稿の先端が正しく検出されなかった、すなわち、斜行検知が正しく行われなかったと判断する。これにより、斜行検知基準の原稿先端距離L2のずれに基づいて、斜行検知が正しく行われたか否か判定することができる。また、誤った斜行検知に基づく誤った斜行補正を実行しないことによって、斜行検知の誤検知に起因する異常画像の出力を防止することができる。
図5に戻り、ステップS113の判定の結果、L2とL1との差である距離Ldが閾値D以内であった場合(ステップS113で「YES」)、リーダCPU301は、斜行検知が正しく行われたと判断する。すなわち、リーダCPU301は、正しく行われた斜行検知に基づく斜行補正処理部406による斜行補正処理を有効にして読取画像の出力を開始する(ステップS114)。
以下、斜行補正処理部406による斜行補正処理について説明する。
図10は、斜行検知結果に基づいて行われる斜行補正方法を説明するための図である。図10において、図10(a)は、原稿の表面を流し読みで読み取った斜行検知領域を示し、図10(b)は、斜行補正後の読取画像を示す。斜行補正処理では、斜行検知処理によって求められた基準点を中心に読取画像を回転させることによって読取画像の斜行が補正される。
具体的には、斜行補正処理部406は、アフィン変換処理を用いてリーダCPU301が表面斜行検知処理部403から読み出した基準点の座標を中心に、読取画像を、斜行角度θに相当する角度回転させることによって読取画像の斜行を補正する。
ここで、アフィン変換では、傾き量に応じた角度θを補正するための画素の位置(主走査(X)、副走査(Y))を算出する。x0およびy0は基準点が回転中心となるように、傾き補正されたデータを平行移動させるための移動量であり、基準点座標と斜行角度θから算出される。これにより、画像の先端部および横端部の出力位置を合わせることが可能となる。以下に、アフィン変換の一般式を示す。
[式1]
X = xcosθ ‐ ysinθ + x0
Y = xsinθ + ycosθ + y0
X:主走査方向の補正後の画素位置,Y:副走査方向の補正後の画素位置
x:補正前の主走査方向の画素位置,y:補正前の副走査方向の画素位置
x0:主走査方向の平行移動量(主走査傾き補正基準位置)
y0:副走査方向の平行移動量(副走査傾き補正基準位置)
θ:原稿先端部から算出された傾きに基づく角度
このように、補正前の主走査方向の画素位置(x)、副走査方向の画素位置(y)が、主走査方向の補正後の画素位置(X)及び副走査方向の補正後の画素位置(Y)となるように、基準点を回転の中心として読取画像を角度θ回転させて斜行が補正される。
なお、本実施の形態では原稿先端部の影による傾き検知、及びアフィン変換による画像回転により傾き検知及び補正を行ったが、この方法に限定されるものではなく、回転中心の位置と斜行角度が得られる方法であれば別の方法を用いてもよい。
図5に戻り、斜行補正処理を有効にして読取画像の出力を開始した後(ステップS114)、リーダCPU301は、処理をステップS118に進める。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209を監視し、原稿後端がリードセンサ209に到達し、当該リードセンサ209の出力がOFFになったか否か判定する(ステップS118)。ステップS118の判定の結果、リードセンサ209の出力がOFFになった場合(ステップS118で「YES」)、リーダCPU301は、処理をステップS119に進める。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209の出力がOFFになったタイミングを基準とした原稿後端搬送距離Lx2の測定を開始する(ステップS119)。
原稿後端搬送距離Lx2の測定を開始した後(ステップS119)、リーダCPU301は、原稿後端搬送距離Lx2を監視し、原稿の後端が画像読取終了位置に到達したか否か判定する(ステップS120)。すなわち、リーダCPU301は、原稿後端搬送距離Lx2が、リードセンサ209から画像読取終了位置までの距離以上になったか否か判定する。画像読取終了位置とは、画像読取装置500の読取位置よりも斜行検知マージンdだけ下流側の位置である(後述する図11(c)参照)。リーダCPU301は、リードセンサ209で検出される原稿の後端が画像読取終了位置に到達した時点で、原稿画像の読み取りを終了する。
図11は、リードセンサが原稿の検出を終了してから画像の読み取りが終了されるまでのリードセンサと、読取位置と、搬送中の原稿との位置関係を示す図である。
図11において、画像読取装置500の読取位置周辺の断面図と、当該断面図に対応する読取位置周辺の湾曲した搬送路を平面に展開した平面図とが示されており、破線によってそれぞれ断面図と平面図における対応する位置が結ばれている。
図11(a)において、原稿が搬送され、原稿の後端がリードセンサ209位置に到達すると、リードセンサ209の出力はONからOFFに変化する。これにより、リーダCPU301は、原稿の後端がリードセンサ209に到達したと判断する。図11(b)に示したように、リードセンサ209の出力がOFFになってから、原稿を、リードセンサ読取位置間距離Lだけ搬送すると、リードセンサ209が検知した原稿の後端が読取位置に到達する。しかし、原稿が斜行している場合、実際の原稿の後端(図11(b)の斜線部)はまだ読取位置を通過しておらず、読み取られていない。
そのため、本実施の形態では、リーダCPU301は、図11(c)に示したように、リードセンサ209の出力がOFFになってから原稿がリードセンサ読取位置間距離Lだけ搬送された後も画像の読み取りを続ける。すなわち、リーダCPU301は、リードセンサ209の出力がOFFになってから、原稿が、リードセンサ読取位間置距離Lに斜行検知マージンdだけ加算した搬送距離(L+d)搬送されたタイミングで原稿画像の読み取りを終了する。画像読取装置500における読取位置よりも斜行検知マージンdだけ下流側の位置を、画像読取終了位置という。原稿端が画像読取終了位置に到達するまで原稿画像の読み取りを継続することにより、実際の原稿の後端位置が読取位置を通過した所定時間後に原稿画像の読み取りを終了することになるので、原稿の後端が欠けることなく、原稿全体を読み取ることができる。
このとき、斜行検知マージンdは、画像読取装置500における許容斜行補正量、原稿の最大傾き量、及び主走査方向におけるリードセンサ209の位置等に基づいて決定される。
図5に戻り、ステップS120の判定の結果、原稿の後端が、画像読取終了位置に到達していた場合(ステップS120で「YES」)、リーダCPU301は、画像の読み取りを終了する(ステップS121)。この場合、斜行した原稿の後端が切れることなく原稿画像が読み取られる。
原稿画像の読み取りを終了した後(ステップS121)、リーダCPU301は、画像の出力状態を監視し、画像出力が終了したか否か判定する(ステップS122)。ステップS122の判定の結果、画像出力が終了していた場合(ステップS122で「YES」)、リーダCPU301は、次の原稿がないか否か判定する(ステップS123)。ステップS123の判定の結果、次の原稿がない場合、(ステップS123で「YES」)、リーダCPU301は、搬送モータ307を停止(OFF)し(ステップS124)、本原稿流し読み処理を終了する。
一方、ステップS113の判定の結果、斜行検知基準の原稿先端距離L2と搬送センサ基準の原稿先端距離L1との差である距離Ldが閾値Dよりも大きかった場合(ステップS113で「NO」)、リーダCPU301は、処理をステップS115に進める。すなわち、リーダCPU301は、斜行検知は失敗であり、正しく行われなかったと判断し、斜行検知失敗時の動作モードとして補正無モードが設定されているか否か判定する(ステップS115)。
図12は、斜行検知失敗時の動作モードを設定する設定画面を示す図である。図12において、斜行検知失敗時の処理として、「補正無」と、「中断」とを選択する選択画面が示されている。補正無とは、斜行補正を行うことなく画像読取処理を実行するモードをいい、中断とは、ジャム発生時と同様、画像読取処理を中断する操作をいう。
ユーザは、選択画面を操作表示部316から呼び出すことができる。ユーザは、呼び出した設定画面を用いて、ジョブ開始前に、斜行検知失敗時の処理として「補正無」又は「中断」を設定する。ユーザが、補正無ボタン及び中断ボタンのいずれかを押下することによって、補正無モードもしくは読取処理の中断が設定される。読取処理の中断が設定された場合は、ユーザに対して、読取処理を中断する旨の通知がなされる。
図5に戻り、ステップS115の判定の結果、補正無モードが設定されている場合(ステップS115で「YES」)、リーダCPU301は、斜行補正処理部406による斜行補正処理を無効にしてから画像出力を開始する(ステップS116)。画像出力を開始した後(ステップS116)、リーダCPU301は、処理をステップS118に進め、以下、斜行補正処理を伴わない原稿画像の読み取り及び出力を実行する。
一方、ステップS115の判定の結果、補正無モードが設定されていない場合(ステップS115で「NO」)、リーダCPU301は、処理をステップS117に進める。すなわち、リーダCPU301は、例えば、ジャム発生通知モードが設定されていると判定し、斜行検知失敗、及び、ジャムの発生をシステムコントローラ310へ通知する(ステップS117)。このとき、システムCPU311は、操作表示部316に、図13に示すような斜行検知失敗を通知する通知画面を表示し、ユーザに対し、斜行を補正できない原稿である旨を通知する。ユーザは、通知画面に従って圧板スキャンでの読み取り、及び、斜行検知失敗時の補正無モードへの切り替えの何れかを選択した後、OKボタンを押下することによって応答する。
ジャムの発生をコントローラへ通知した後(ステップS117)、リーダCPU301は、処理をステップS123に進め、次の原稿がないか否か判定する。ステップS123の判定の結果、次の原稿がない場合(ステップS123で「YES」)、リーダCPU301は、搬送モータを停止し(ステップS124)、本原稿流し読み処理を終了する。一方、ステップS123の判定の結果、次の原稿がある場合(ステップS123で「NO」)、リーダCPU301は、処理をステップS102に戻し、上述の処理を繰り返す。
一方、ステップS103の判定の結果、搬送センサ208の出力がONになっていない場合(ステップS103で「NO」)、リーダCPU301は、搬送センサ208の出力がONになるまで待機する。
また、ステップS105の判定の結果、リードセンサ209がONになっていない場合(ステップS105で「NO」)、リーダCPU301は、リードセンサ209がONになるまで待機する。
また、ステップS107の判定の結果、原稿の先端が画像読取開始位置に到達していない場合(ステップS107で「NO」)、リーダCPU301は、原稿の先端が画像読取開始位置に到達するまで待機する。
また、ステップS109の判定の結果、斜行検知終了位置までの読み取りが終了していない場合(ステップS109で「NO」)、リーダCPU301は、斜行検知終了位置までの読み取りが終了するまで待機する。
また、ステップS118の判定の結果、リードセンサ209がOFFになっていない場合(ステップS118で「NO」)、リーダCPU301は、リードセンサ209がOFFになるまで待機する。
また、ステップS120の判定の結果、原稿の後端が、画像読取終了位置に到達していない場合(ステップS120で「NO」)、リーダCPU301は、原稿の後端が、画像読取終了位置に到達するまで待機する。
また、ステップS122の判定の結果、画像出力が終了していない場合(ステップS122で「NO」)、リーダCPU301は、画像出力が終了するまで待機する。
また、ステップS123の判定の結果、次の原稿がある場合(ステップS123で「NO」)、リーダCPU301は、原稿有無センサ205の出力を確認し、処理をステップS102に戻す。
図5の処理によれば、第1の原稿先端距離L2と第2の原稿先端距離L1との差(距離Ld)が閾値Dよりも大きい場合(ステップS113で「ON」)、斜行検知は失敗であったと判定するので、斜行検知の誤検知を検出することができる。また、薄紙原稿など原稿端部の検出が困難で斜行検知が誤検知であった場合、斜行補正なしで読取画像を出力する(ステップS116)ので、斜行検知の誤検知に基づく補正に起因する画像の欠けや斜行などの異常画像の出力を未然に防止することができる。
本実施の形態によれば、原稿が定型原稿等であって、斜行検知が正確に行われた場合(ステップS113で「YES」)、斜行補正有りで画像を出力するので(ステップS114)、斜行が補正された読取画像を出力することができる。
本実施の形態によれば、表面斜行検知処理部403、裏面斜行検知処理部404は、斜行検知処理によって原稿の斜行角度と、原稿の基準点の座標を検出する。また、リーダ用画像処理部304は、原稿の斜行角度と、原稿の基準点の座標に基づいて読取画像の斜行を補正する。これによって、斜行検知が正しく行われた場合、斜行が補正された正確な読取画像が得られる。
本実施の形態によれば、リードセンサ209の出力がONになってから、原稿が、リードセンサ209から読取位置までの距離Lから斜行検知マージンdを差し引いた搬送距離(L−d)搬送されたタイミングで原稿の画像の読み取りを開始する。また、リードセンサ209の出力がOFFになってから、原稿が、リードセンサ209から読取位置までの距離Lに斜行検知マージンdを加算した搬送距離(L+d)搬送されたタイミングで原稿の画像の読み取りを終了する。これによって、原稿が斜行している場合であっても、原稿の先端部及び後端部が欠けることなく原稿画像を読み取ることができる。すなわち、本実施の形態によれば、表面読取部105によって原稿画像を流し読みする際、原稿に斜行が発生する可能性を考慮し、予め原稿サイズよりも大きい領域が読み取られる。具体的には、画像読取装置が許容する量の上限まで斜行が発生しても原稿全体を読み取ることができるように拡大した読取領域が読み取られる。これによって、原稿が斜行していても、原稿の先端部及び後端部を欠くことなく原稿画像を読み取ることができる。
本実施の形態において、斜行検知が失敗であった場合、原稿の画像の読取処理を中断することもできる。これによって、正しく行われなかった斜行検知に基づく不必要な原稿画像の読み取りを回避することができる。
本実施の形態において、読取領域の主走査幅は、表面ラインセンサ108及び裏面ラインセンサ215で読取可能な最大幅に設定される。一方、読取領域の副走査長については、リードセンサ209のON、OFFタイミングによって決定される。
なお、本実施の形態では、リードセンサ209の出力がONになるタイミングと読取開始タイミングから搬送センサ基準の原稿先端距離L1(第2の原稿先端距離)を算出したが、この方法に限定されるものではない。例えば、排紙センサ217の出力がONになったタイミングを基準に、排紙センサ217とリードセンサ209、読取開始位置の位置関係から搬送センサ基準の原稿先端距離L1を求めてもよい。このように、搬送路上に存在するセンサの出力がONになったタイミングを基準に搬送センサ基準の原稿先端距離L1を求めるものであれば、リードセンサ209以外のセンサの出力がONになったタイミングを基準とすることもできる。
次に、本発明の変形例について説明する。
上記実施の形態では、搬送センサ基準の原稿先端距離L1は、リードセンサ209が原稿を検知してその出力がONになるタイミングと、原稿の先端部が画像読取開始位置に到達して原稿の読み取りが開始されるタイミングに基づいた変数として求められている。しかしながら、搬送センサ基準の原稿先端距離L1は、リードセンサ209が原稿を検知してその出力がONになるタイミングから原稿の先端が画像読取開始位置に到達するまでの搬送距離であり、固定値として捉えることができる。この場合、搬送センサ基準の原稿先端距離は、リードセンサ209の出力がONになった後、原稿が画像読取開始位置に到達するまでに搬送される距離、すなわち、リードセンサ209から画像読取開始位置までの距離となり、原稿先端距離Ltとなる。
従って、本変形例では、先ず、固定値としての搬送センサ基準の原稿先端距離L1(=Lt)と、実測値である斜行検知基準の原稿先端距離L2との差分(距離Ld)を求める。次いで、差分である距離Ldと、製造公差などから求められる搬送のばらつきをもとに決定された最大搬送ばらつき量Dとを比較する。そして、差分である距離Ldが閾値D以内であれば、すなわち、閾値を加味した原稿先端距離が取り得る範囲を逸脱した場合、斜行検知が正しく行われなかったと判断される。本変形例によれば、測定の度に、L1を算出する必要がなくなる。
100 読取装置本体
105 表面読取部
200 自動原稿搬送装置(ADF)
201 原稿トレイ
208 搬送センサ
209 リードセンサ
301 リーダ用CPU
304 リーダ用画像処理部
311 システム用CPU
401 表面画像処理部
402 裏面画像処理部
403 表面斜行検知処理部
404 裏面斜行検知処理部
406 斜行補正処理部

Claims (12)

  1. 原稿を載置する原稿トレイと、
    前記原稿トレイに載置された原稿を搬送する搬送路と、
    前記搬送路に設置され、搬送される原稿を検知する搬送センサと、
    前記搬送される原稿の画像を読み取る読取手段と、
    前記読取手段が読み取った読取画像から原稿の斜行量を検知する斜行検知手段と、
    前記斜行検知手段の検知結果を用いて算出した前記読取画像の斜行検知領域先端から原稿先端検知点までの第1の原稿先端距離が、所定の閾値を加味した前記搬送センサから画像読取開始位置までの第2の原稿先端距離の範囲を逸脱した場合、斜行検知は失敗であったと判定する判定手段と、
    を有することを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記第2の原稿先端距離は、前記搬送センサから、前記読取手段が前記原稿の読み取りを開始する画像読取開始位置までを測定した距離であることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記第2の原稿先端距離は、前記搬送センサが原稿を検知したタイミングと前記読取手段が原稿画像の読み取りを開始したタイミングを用いて算出した距離であることを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
  4. 前記原稿先端検知点は、前記読取画像における前記斜行検知手段が検知した原稿エッジが前記搬送センサと交叉する点であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記斜行検知手段の検知結果を用いて前記読取画像に対して斜行補正処理を施す画像処理手段を有し、
    前記画像処理手段は、前記判定手段が、前記斜行検知手段による斜行検知は失敗であったと判定した場合、前記斜行補正処理を実行しないことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記斜行検知手段は、前記読取画像における原稿の先端エッジと、原稿の搬送方向に垂直な直線とがなす角度から原稿の斜行角度を検知し、前記読取画像における前記原稿の先端エッジと原稿の横端エッジの交点から原稿の基準点の座標を検知することを特徴とする請求項5記載の画像読取装置。
  7. 前記画像処理手段は、前記読取画像を、前記基準点を回転の中心として前記斜行角度に相当する角度回転させることによって前記読取画像の斜行を補正することを特徴とする請求項6記載の画像読取装置。
  8. 前記斜行補正処理を実行しない場合、前記画像処理手段は、前記斜行補正処理を実行することなく前記読取画像を出力することを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の画像読取装置。
  9. 前記閾値は、前記画像読取装置の製造公差のばらつきに起因する閾値であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の画像読取装置。
  10. 前記読取手段は、前記搬送センサの出力がONになってから、原稿が、前記搬送センサから読取位置までの距離Lから斜行検知マージンdを差し引いた搬送距離(L−d)搬送されたタイミングで前記原稿の画像の読み取りを開始することを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の画像読取装置。
  11. 前記読取手段は、前記搬送センサの出力がOFFになってから、原稿が、前記搬送センサから読取位置までの距離Lに斜行検知マージンdを加算した搬送距離(L+d)搬送されたタイミングで前記原稿の画像の読み取りを終了することを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項に記載の画像読取装置。
  12. 前記読取手段を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記判定手段が、前記斜行検知手段による斜行検知は失敗であったと判定した場合、前記読取手段による原稿の画像の読み取りを中断することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像読取装置。


JP2019188870A 2019-10-15 2019-10-15 画像読取装置 Pending JP2021064885A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019188870A JP2021064885A (ja) 2019-10-15 2019-10-15 画像読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019188870A JP2021064885A (ja) 2019-10-15 2019-10-15 画像読取装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021064885A true JP2021064885A (ja) 2021-04-22

Family

ID=75486618

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019188870A Pending JP2021064885A (ja) 2019-10-15 2019-10-15 画像読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021064885A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10771647B2 (en) Image reading apparatus and image forming apparatus
US8760727B2 (en) Sheet-conveying device having opening
US10154155B2 (en) Image reading apparatus capable of determining opening-closing state of original conveyance device and image forming apparatus equipped with image reading apparatus
JP2018125666A (ja) 画像読取装置
JP2020088784A (ja) 媒体搬送装置、画像読取装置、搬送制御方法
US8579285B2 (en) Document conveying device and image forming apparatus with first and second document detectors and pulse count detector
JP5024553B2 (ja) 画像読取装置
JP2015198390A (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP6361620B2 (ja) 読取装置、これを備えた画像形成装置
US8542414B2 (en) Image reading apparatus
JP2016001795A (ja) 制御装置、制御方法及びプログラム
JP2006335525A (ja) シート搬送装置および原稿読み取り装置
US9708149B2 (en) Sheet processing apparatus including stacking tray on which sheets are stacked, and image forming system
JP7110948B2 (ja) 媒体搬送装置及び画像読取装置
JP2021064885A (ja) 画像読取装置
JP6977478B2 (ja) 画像処理装置、画像処理装置における記録媒体の検知方法、および制御プログラム
US20180229956A1 (en) Document conveyance apparatus and image forming apparatus
JP2019201242A (ja) 画像読取装置
US11178302B2 (en) Image forming apparatus and image reading device that stops conveyance of a sheet based on a change amount of skew angle
JP2005263396A (ja) 自動原稿給送装置、これを用いた画像形成装置
JP7423246B2 (ja) 原稿読取装置
JP2020141182A (ja) 画像読取装置および読取制御方法
JP2019140431A (ja) 原稿読取装置
JP7320961B2 (ja) シート搬送装置
JP6558660B2 (ja) 読取装置