JP2021064653A - 基板処理装置、及び基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置、及び基板処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板の乾燥時に凹凸パターンのパターン倒壊を抑制できる、技術を提供する。【解決手段】乾燥液の液膜が載った状態の基板を保持する保持部と、前記基板を加熱する加熱部と、前記液膜に対して前記基板とは反対側から接触する当接部と、前記当接部の温度を前記基板の温度よりも低い温度で維持する冷却部と、前記保持部と前記当接部とを相対的に鉛直方向に移動させる第1移動機構と、前記保持部と前記当接部とを相対的に水平方向に移動させる第2移動機構と、を有する基板処理装置。【選択図】図2

Description

本開示は、基板処理装置、及び基板処理に関する。
特許文献1に記載の液処理システムは、基板に処理液を供給して液処理を行う液処理装置と、液処理装置を制御する制御部とを備える。液処理装置は、基板を保持する保持部と、保持部によって保持された基板の表面に揮発性流体を供給する第1供給部を備える。揮発性流体としては、例えば、IPA(イソプロピルアルコール)が用いられる。IPAは、基板のパターン形成面に供給される。制御部は、揮発性流体供給処理、及び露出処理を液処理装置に行わせる。揮発性流体供給処理は、第1供給部から基板の表面に揮発性流体を供給して基板表面に液膜を形成する処理である。露出処理は、基板の表面を揮発性流体から露出させる処理である。露出処理では、基板を回転させつつ、IPAの供給位置を基板の中心部から基板の外周部に移動させる。また、露出処理では、基板を回転させつつ、IPAの供給位置を基準として基板の径方向内方に設定される窒素ガスの供給位置を、基板の中心部から基板の外周部に移動させる。
特開2014−90015号公報
本開示の一態様は、基板の乾燥時に凹凸パターンのパターン倒壊を抑制できる、技術を提供する。
本開示の一態様に係る基板処理装置は、
乾燥液の液膜が載った状態の基板を保持する保持部と、
前記基板を加熱する加熱部と、
前記液膜に対して前記基板とは反対側から接触する当接部と、
前記当接部の温度を前記基板の温度よりも低い温度で維持する冷却部と、
前記保持部と前記当接部とを相対的に鉛直方向に移動させる第1移動機構と、
前記保持部と前記当接部とを相対的に水平方向に移動させる第2移動機構と、を有する。
本開示の一態様によれば、基板の乾燥時に凹凸パターンのパターン倒壊を抑制できる。
図1は、従来形態に係る基板の乾燥処理を示す断面図ある。 図2は、一実施形態に係る基板の乾燥処理を示す断面図である。 図3は、図2(B)の一部を拡大して示す断面図である。 図4は、一実施形態に係る基板処理装置の平面図であって、図2(B)の状態を示す平面図である。 図5は、図4の制御装置の構成要素を機能ブロックで示す図である。 図6は、図2の当接部の変形例を示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図面において同一の又は対応する構成には同一の符号を付し、説明を省略することがある。本明細書において、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な方向である。X軸方向及びY軸方向は水平方向、Z軸方向は鉛直方向である。
先ず、図1を参照して従来形態の乾燥処理について説明する。図1(A)は、従来形態に係る乾燥処理の開始時の、液膜LFを示す断面図である。図1(B)は、従来形態に係る乾燥処理の途中の、液膜LFを示す断面図である。
基板Wはその上面に凹凸パターンPを有し、凹凸パターンPは乾燥液Lの液膜LFで覆われる。乾燥液Lとしては、特に限定されないが、例えばIPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶媒が用いられる。液膜LFは、例えばスピンコート法などで形成される。
従来形態の乾燥処理では、基板Wを回転させながら、乾燥液Lの供給位置を基板Wの中心部から基板Wの外周部に向けて移動させる。基板Wを回転させるので遠心力が発生し、遠心力が基板Wの径方向外方に液膜LFを押す。
先ず、図1(A)に示すように、液膜LFが遠心力によって円盤状からドーナツ状に変形し、基板Wの上面の中心部に露出面Waが形成される。露出面Waは、液膜LFから露出する面であって、基板Wと同心円状に形成される。
次いで、図1(B)に示すように、基板Wの露出面Waが、遠心力によって基板Wの中心部から基板Wの外周部に向けて広がる。その後、基板Wの上面の全体が、液膜LFから露出する。
従来形態の乾燥処理では、乾燥液Lの供給位置に追従するように窒素ガスなどのガスの供給位置を移動させる。ガスの供給位置は、乾燥液Lの供給位置よりも基板Wの径方向内側である。ガスは、基板Wの上面に当たると基板Wの上面に沿って水平に流れ、ドーナツ状の液膜LFの内周面を基板Wの径方向外方に押す。
上記の通り、従来形態の乾燥処理では、基板Wの露出面Waを拡大するのに、遠心力及び風圧などの外力F1を利用する。外力F1は、水平方向に作用し、液膜LFの内周面を基板Wの径方向外方に押す。
外力F1は、水平方向に作用するので、図1A及び図1Bに示すように、基板Wの露出面Waの外周付近に、液面高さの低い薄膜LF1を発生させてしまう。薄膜LF1は、境界層(Boundary Layer)とも呼ばれる。薄膜LF1は、薄膜LF1よりも液面高さの高い厚膜LF2と、基板Wの露出面Waとの間に発生する。
薄膜LF1が発生するので、厚膜LF2が外力F1によって水平方向に流動する時に、凹凸パターンPの凹部Paに乾燥液Lが取り残されやすい。凹部Paに取り残された乾燥液Lは、外力F1によって凹部Paから排出されないので、蒸発によって凹部Paから排出される。
隣り合う複数の凹部Paの間で、乾燥液Lの蒸発速度の差が生じることがある。その結果、図1(B)に示すように乾燥液Lの液面の高低差が生じる。乾燥液Lの液面の高低差は、表面張力によるパターン倒壊を発生させてしまう。また、乾燥液Lが凹部Paに取り残されるので、乾燥液Lの残渣が凹部Paに生じ、パーティクルが発生してしまう。
次に、図2及び図3を参照して本実施形態の乾燥処理について説明する。図2(A)は、当接部が接触する前の液膜の一例を示す断面図である。図2(B)は、当接部が接触した時の液膜の一例を示す断面図である。図2(C)は、当接部が保持部に対して移動した時の液膜の一例を示す断面図である。図3は、図2(B)の一部を拡大して示す断面図である。
本実施形態の乾燥処理では、水平方向の外力F1を利用せずに、鉛直方向の2つの吸着力F2、F3の差を利用する。F2は基板Wと液膜LFとの吸着力であり、F3は当接部30と液膜LFとの吸着力である。F3はF2よりも大きい。
先ず、図2(A)に示すように、基板Wが保持部10に載置される。乾燥液Lの液膜LFは、基板Wを保持部10に載置する前に形成されてもよいし、基板Wを保持部10に載置した後に形成されてもよい。保持部10は、液膜LFが載った状態の基板Wの下面を保持する。
保持部10の内部には、基板Wを加熱する加熱部20が設けられる。加熱部20は、保持部10を加熱し、基板Wを加熱する。加熱部20は、保持部10の温度が設定温度になるように、保持部10を加熱する。加熱部20は、例えば電力の供給によって発熱するヒータである。
保持部10の温度制御は、基板Wを保持部10に載置した状態で実施されればよく、基板Wを保持部10に載置するまで実施されなくてもよいが、制御性を向上すべく、基板Wを保持部10に載置する前から実施されてよい。保持部10の温度は、加熱部20に対する供給電力で制御される。
次に、図2(B)に示すように、当接部30が液膜LFに対して基板Wとは反対側から接触し、冷却部40が当接部30の温度を基板Wの温度よりも低い温度で維持する。
当接部30と液膜LFの吸着力F3と、当接部30に対する乾燥液Lの接触角θとの関係は下記式(1)で表される。
Figure 2021064653
上記式(1)中、Rは円盤状の液膜LFの半径であり、γは液膜LFの表面張力であり、Hは液膜LFの高さである。上記式(1)から明らかなように、液膜LFの高さHが小さいほど、吸着力F3が大きい。
同様に、基板Wと液膜LFの吸着力F2と、基板Wに対する乾燥液Lの接触角θとの関係は下記式(2)で表される。
Figure 2021064653
上記式(2)中、Rは円盤状の液膜LFの半径であり、γは液膜LFの表面張力であり、Hは液膜LFの高さである。上記式(2)から明らかなように、液膜LFの高さHが小さいほど、吸着力F2が大きい。
ところで、一般的に、固体の温度Tが低いほど、固体の表面自由エネルギーが大きく、固体に対して液体が濡れやすく、固体に対する液体の接触角θが小さい。接触角θが小さいほど、吸着力が大きい。
本実施形態によれば、加熱部20が基板Wを加熱し、冷却部40が当接部30を基板Wの温度よりも低い温度に冷却する。当接部30の温度は基板Wの温度よりも低いので、乾燥液Lは基板Wに対して濡れ難く、当接部30に対して濡れやすい。
それゆえ、基板Wに対する乾燥液Lの接触角θに比べて、当接部30に対する乾燥液Lの接触角θは小さい。従って、基板Wと液膜LFとの吸着力F2に比べて、当接部30と液膜LFとの吸着力F3が大きい。
基板Wと液膜LFの界面の温度Tは、基板Wと液膜LFとの吸着力F2を低減すべく、高いほど好ましく、例えば40℃以上である。但し、基板Wと液膜LFの界面の温度Tは、乾燥液Lの沸騰を防止すべく、乾燥液Lの沸点よりも低い。乾燥液LがIPAである場合、IPAの沸点は82.5℃である。
基板Wと液膜LFの界面の温度Tが目標温度になるように、保持部10の設定温度が決められる。保持部10の設定温度は、加熱効率を考慮して決められ、基板Wと液膜LFの界面の温度T以上に決められる。
一方、当接部30と液膜LFの界面の温度Tは、基板Wと液膜LFの界面の温度Tよりも低ければよく、例えば30℃以下である。当接部30と液膜LFの界面の温度Tは、結露の発生を防止すべく、露点温度以上であってよく、例えば16℃以上である。
当接部30と液膜LFの界面の温度Tが目標温度になるように、当接部30の設定温度が決められる。当接部30の設定温度は、冷却効率を考慮して決められ、当接部30と液膜LFの界面の温度T以下に決められる。
次に、図2(C)に示すように、基板Wと当接部30とを相対的に水平方向に移動させる。例えば、当接部30を水平方向に移動させる。この間、基板Wを加熱しつつ、液膜LFに対して基板Wとは反対側から当接部30を接触させ、当接部30の温度を基板Wの温度よりも低い温度で維持する。
上記の通り、乾燥液Lは基板Wに対して濡れ難く、当接部30に対して濡れ易い。それゆえ、上記の通り、基板Wと液膜LFとの吸着力F2に比べて、当接部30と液膜LFとの吸着力F3が大きい。乾燥液Lは基板Wに対してスリップし易く、当接部30に対してスリップし難い。
当接部30と基板Wが液膜LFに接触した状態で、当接部30と基板Wとが相対的に水平方向に移動すると、液膜LFは当接部30に対してスリップすることなく基板Wに対してスリップし、基板Wから排出される。なお、当接部30の代わりに、基板Wを水平方向に移動させる場合も同様に、液膜LFが基板Wから排出される。
2つの吸着力F2、F3は、遠心力等の外力F1とは異なり、鉛直方向に作用するので、境界層と呼ばれる薄膜LF1(図1参照)を発生させない。それゆえ、凹凸パターンPの凹部Paに乾燥液Lが取り残されるのを抑制できる。従って、隣り合う複数の凹部Paの間で、取り残された乾燥液Lの液面の高低差が生じるのを抑制できる。よって、表面張力によるパターン倒壊を抑制できる。また、乾燥液Lが凹部Paに取り残されるのを抑制できるので、乾燥液Lの残渣が凹部Paに発生するのを抑制でき、パーティクルの発生を抑制できる。
なお、当接部30と基板Wの温度差の制御は、基板Wからの液膜LFの排出を目的とするので、その排出中に行われればよい。従って、加熱部20は、当接部30と液膜LFの接触後に、基板Wを加熱してもよい。但し、加熱部20は、保持部10の温度制御性を向上すべく、好ましくは保持部10で基板Wを保持する前に、保持部10を加熱する。
次に、図2に示す基板処理方法を実現する基板処理装置について、図2及び図4を参照して説明する。基板処理装置2は、保持部10と、加熱部20と、当接部30と、冷却部40と、第1移動機構50と、第2移動機構60とを有する。
保持部10は、液膜LFが載った状態の基板Wを保持する。保持部10は、基板Wの下面全体と接触してよい。保持部10の内部に加熱部20が設けられる場合、加熱部20が基板Wの下面全体を均一に加熱できる。保持部10は、例えばプレート状に形成され、水平に配置される。保持部10は、真空チャック、静電チャック又はメカニカルチャックなどである。
加熱部20は、保持部10で保持された状態の基板Wを加熱する。加熱部20は、保持部10の外部に設けられてもよいが、本実施形態では保持部10の内部に設けられる。加熱部20は、保持部10の内部にて発熱する。加熱部20が保持部10を介して基板Wを加熱するので、基板Wを当接部30とは反対側から集中的に加熱でき、当接部30と基板Wとの温度差を大きくできる。
当接部30は、液膜LFに対して基板Wとは反対側から接触する。当接部30は、液膜LFの上面の一部(例えばX軸方向一部)のみに接触してもよいが、本実施形態では液膜LFの上面全体に接触する。液膜LFの上面全体を当接部30で覆うので、液膜LFからの乾燥液Lの蒸発を抑制できる。また、液膜LFの上面全体に対して均一に吸着力F3を作用でき、液膜LFを基板Wから安定的に排出できる。
当接部30は、プレート状に形成され、水平に配置される。当接部30と保持部10との間隔は均一であり、液膜LFの高さHは均一である。液膜LFの上面全体に対して均一に吸着力F3を作用でき、液膜LFを基板Wから安定的に排出できる。なお、液膜LFを基板Wから排出できる限り、液膜LFの高さHは不均一であってもよく、例えば、当接部30又は保持部10が斜めに配置されてもよい。
図4に示すように、平面視にて、当接部30の周縁は基板Wの周縁よりも大きく、当接部30が基板Wの全体を覆う。基板Wの上面に乾燥液Lの液膜LFが形成されるので、液膜LFの周縁が基板Wの周縁からはみ出ることはない。従って、平面視にて当接部30が基板Wの全体を覆えば、当接部30が液膜LFの上面全体を覆うことができる。なお、液膜LFを基板Wから排出できる限り、当接部30は液膜LFの上面の一部のみに接触してもよい。
当接部30の下面31は、乾燥液Lに接触するので、好ましくは乾燥液Lに対して親和性を有する。「当接部30の下面は、乾燥液Lに対して親和性を有する」とは、当接部30の下面に対する乾燥液Lの接触角θが20°以下であることを意味する。θが20°以下であれば、十分に大きな吸着力F3が得られる。
当接部30は、例えば熱伝導性に優れた金属で形成される。金属表面には、乾燥液Lに対する親和性を高める表面処理が施されてもよい。そのような表面処理の具体例としては、例えば酸素プラズマ処理、及びコーティング処理が挙げられる。酸素プラズマ処理は、金属表面を活性化する。コーティング処理は、親水性のコーティング剤を金属表面に塗布する。
冷却部40は、当接部30の温度を基板Wの温度よりも低い温度に維持する。冷却部40は、例えば、当接部30の内部の流路に冷媒を供給する。冷媒は、当接部30の内部の流路を流れながら、当接部30の熱を吸収し、吸収した熱を当接部30の外部に排出する。なお、冷却部40は、ペルチェ素子などであってもよい。
第1移動機構50は、保持部10と当接部30とを相対的に鉛直方向に移動させる。例えば、第1移動機構50は、Z軸ガイド51と、Z軸スライダ52と、Z軸駆動源53とを含む。Z軸駆動源53は、Z軸ガイド51に沿ってZ軸スライダ52を移動させ、Z軸スライダ52と共に当接部30を移動させる。
第1移動機構50は、当接部30を下降させ、当接部30の下面31を液膜LFの上面に接触させる。なお、第1移動機構50は、本実施形態では当接部30を鉛直方向に移動させるが、保持部10を鉛直方向に移動させてもよい。後者の場合、第1移動機構50が保持部10を上昇させることにより、基板W及び液膜LFを上昇させ、液膜LFの上面を当接部30の下面31に接触させる。
第2移動機構60は、保持部10と当接部30とを相対的に水平方向に移動させる。例えば、第2移動機構60は、X軸ガイド61と、X軸スライダ62と、X軸駆動源63とを含む。X軸駆動源63は、X軸ガイド61に沿ってX軸スライダ62を移動させ、X軸スライダ62と共に当接部30を移動させる。X軸スライダ62にはZ軸ガイド51が固定される。
第2移動機構60が当接部30を水平方向に移動させる間、当接部30が液膜LFを引き連れて移動するので、液膜LFが基板Wから排出される。なお、第2移動機構60は、本実施形態では当接部30を水平方向に移動させるが、保持部10を水平方向に移動させてもよい。後者の場合、当接部30が液膜LFの水平方向の移動を制限した状態で、第2移動機構60が保持部10と共に基板Wを水平方向に移動させる。その結果、基板Wから液膜LFが排出される。
基板処理装置2は、制御部90を有する。制御部90は、例えばコンピュータであり、図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)91と、メモリなどの記憶媒体92とを備える。記憶媒体92には、基板処理装置2において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部90は、記憶媒体92に記憶されたプログラムをCPU91に実行させることにより、基板処理装置2の動作を制御する。また、制御部90は、入力インターフェース93と、出力インターフェース94とを備える。制御部90は、入力インターフェース93で外部からの信号を受信し、出力インターフェース94で外部に信号を送信する。
上記プログラムは、例えばコンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記憶され、その記憶媒体から制御部90の記憶媒体92にインストールされる。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、ハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどが挙げられる。なお、プログラムは、インターネットを介してサーバからダウンロードされ、制御部90の記憶媒体92にインストールされてもよい。
次に、図5を参照して、制御部90の詳細について説明する。なお、図5に図示される各機能ブロックは概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。各機能ブロックの全部または一部を、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。各機能ブロックにて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUにて実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されうる。
図5に示すように、制御部90は、間隔制御部95と、速度制御部96と、温度制御部97とを有する。間隔制御部95は、第1移動機構50を制御し、当接部30と保持部10との鉛直方向の間隔、ひいては当接部30と基板Wとの鉛直方向の間隔を制御する。後者の間隔は、液膜LFの高さHに等しい。速度制御部96は、第2移動機構60を制御し、当接部30と保持部10との相対的な水平方向の移動速度、ひいては当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動速度を制御する。温度制御部97は、加熱部20及び冷却部40を制御し、液膜LFの温度の鉛直方向分布を制御する。
図5に示すように、基板処理装置2は、検知部70を有してもよい。検知部70は、当接部30と基板Wに対する液膜LFの接触状態を検知する。検知する接触状態は、液膜LFの高さH、当接部30に対する乾燥液Lの接触角θ、及び基板Wに対する乾燥液Lの接触角θのうちの少なくとも1つを含む。検知部70は、カメラなどで液膜LFの周縁を撮像し、撮像した画像を画像処理し、当接部30と基板Wに対する液膜LFの接触状態を検知する。
間隔制御部95は、検知部70で検知した液膜LFの接触状態に基づき、当接部30と保持部10との鉛直方向の間隔を調整し、液膜LFの高さHを調整する。高さHが小さいほど、上記式(1)及び(2)から明らかなように吸着力F3及びF2が大きい。高さHは、液膜LFが当接部30に対してスリップすることなく基板Wに対してスリップし、基板Wから排出されるように調整される。高さHの調整は、当接部30と液膜LFとの吸着力F3が閾値以上になるように調整される。
液膜LFの接触状態の検知と、液膜LFの高さHの調整とは、液膜LFが当接部30と基板Wの両方に接触した後であって、且つ、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動前に行われる。なお、液膜LFの接触状態の検知と、液膜LFの高さHの調整とは、液膜LFの排出中、つまり、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動中に行われてもよい。
なお、基板処理装置2が検知部70を有しない場合、間隔制御部95は当接部30と保持部10との鉛直方向の間隔、ひいては当接部30と基板Wとの鉛直方向の間隔を、予め設定された間隔に制御する。
速度制御部96は、検知部70で検知した液膜LFの接触状態に基づき、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動速度を調整する。その移動速度は、液膜LFが当接部30に対してスリップすることなく基板Wに対してスリップし、基板Wから排出されるように調整される。その移動速度は、液膜LFが千切れないように調整される。
液膜LFの接触状態の検知と、移動速度の調整とは、液膜LFが当接部30と基板Wの両方に接触した後であって、且つ、当接部30と基板Wとが相対的に水平方向に移動される前に行われる。なお、液膜LFの接触状態の検知と、移動速度の調整とは、液膜LFの排出中、つまり、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動中に行われてもよい。
なお、基板処理装置2が検知部70を有しない場合、速度制御部96は当接部30と保持部10との相対的な水平方向の移動速度、ひいては当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動速度を、予め設定された移動速度に制御する。移動速度の設定値は、一定でもよいし、当接部30と保持部10との相対的な水平方向位置に応じて変化してもよい。
温度制御部97は、検知部70で検知した液膜LFの接触状態に基づき、液膜LFの温度の鉛直方向分布を調整する。液膜LFの温度の鉛直方向分布の調整は、保持部10又は基板Wの温度の調整と、当接部30の温度の調整との少なくとも1つを含む。温度の調整は、液膜LFが当接部30に対してスリップすることなく基板Wに対してスリップし、基板Wから排出されるように調整される。温度の調整は、2つの吸着力F2、F3の差が閾値以上になるように調整される。基板Wと当接部30との温度差が大きいほど、2つの吸着力F2、F3の差が大きく、液膜LFと当接部30とが一体的に、基板Wに対して相対的に水平方向に移動し易い。
液膜LFの接触状態の検知と、液膜LFの温度調整とは、液膜LFが当接部30と基板Wの両方に接触した後であって、且つ、当接部30と基板Wとが相対的に水平方向に移動される前に行われる。なお、液膜LFの接触状態の検知と、液膜LFの温度調整とは、液膜LFの排出中、つまり、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動中に行われてもよい。
なお、基板処理装置2が検知部70を有しない場合、温度制御部97は液膜LFの温度の鉛直方向分布を、予め設定された分布に制御する。つまり、基板処理装置2が検知部70を有しない場合、温度制御部97は当接部30と基板Wの温度差を、予め設定された温度差に制御する。
次に、図6を参照して、当接部30の変形例について説明する。図6(A)は当接部の第1変形例を示す断面図である。図6(B)は当接部の第2変形例を示す断面図である。図6(C)は当接部の第3変形例を示す断面図である。上記実施形態では図2に示すように当接部30の下面31は平坦面であるが、図6(A)、図6(B)及び図6(C)に示すように当接部30の下面31は凹凸32を有してもよい。
凹凸32の形状は、特に限定されないが、例えば、図6(A)の矩形波状、図6(B)の三角波状、又は図6(C)の半円が並ぶ形状などである。図6(B)に示すように、三角波の頂点は平らであってもよい。凹凸32によって、平面視での見かけの表面積S1に比べて、実際の表面積S2が大きくなる。
凹凸32に対する乾燥液Lの接触角θと、凹凸32の無い平面に対する乾燥液Lの接触角θT0との関係は、下記式(3)で表される。
Figure 2021064653
上記式(3)はWenzelの式と呼ばれるものである。上記式(3)中、rは、Wenzelのラフネスファクターと呼ばれるものであり、S2/S1(>1)である(r=S2/S1)。
上記式(3)から明らかなように、凹凸32によって、接触角θが小さくなる。接触角θが小さいほど、吸着力F3が大きく(上記式(1)参照)、当接部30と液膜LFとのスリップを抑制でき、当接部30と基板Wとの相対的な水平方向の移動によって、液膜LFを基板Wから確実に排出できる。rは、例えば1よりも大きく、10以下である。
以上、本開示に係る基板処理装置及び基板処理方法の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態などに限定されない。特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更、修正、置換、付加、削除、及び組み合わせが可能である。それらについても当然に本開示の技術的範囲に属する。
例えば、乾燥液Lは、IPAには限定されない。乾燥液Lは、例えば、HFE(ハイドロフルオロエーテル)、メタノール、エタノール、アセトン、またはトランス−1,2−ジクロロエチレンであってもよい。
2 基板処理装置
10 保持部
20 加熱部
30 当接部
40 冷却部
50 第1移動機構
60 第2移動機構
W 基板
L 乾燥液
LF 液膜

Claims (14)

  1. 乾燥液の液膜が載った状態の基板を保持する保持部と、
    前記基板を加熱する加熱部と、
    前記液膜に対して前記基板とは反対側から接触する当接部と、
    前記当接部の温度を前記基板の温度よりも低い温度で維持する冷却部と、
    前記保持部と前記当接部とを相対的に鉛直方向に移動させる第1移動機構と、
    前記保持部と前記当接部とを相対的に水平方向に移動させる第2移動機構と、を有する基板処理装置。
  2. 前記当接部の下面は、前記液膜に接触し、前記乾燥液に対して親和性を有する、請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 前記当接部の下面は、凹凸を有する、請求項1又は2に記載の基板処理装置。
  4. 平面視にて、前記当接部の周縁は前記基板の周縁よりも大きく、前記当接部が前記基板の全体を覆う、請求項1〜3のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  5. 前記加熱部は、前記保持部の内部に設けられる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  6. 前記当接部と前記基板に対する前記液膜の接触状態を検知する検知部を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  7. 前記検知部で検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記第1移動機構を制御し、前記当接部と前記保持部との鉛直方向の間隔を制御する間隔制御部を有する、請求項6に記載の基板処理装置。
  8. 前記検知部で検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記第2移動機構を制御し、前記当接部と前記保持部との相対的な水平方向の移動速度を制御する速度制御部を有する、請求項6又は7に記載の基板処理装置。
  9. 前記検知部で検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記加熱部又は前記冷却部を制御し、前記液膜の温度の鉛直方向分布を制御する温度制御部を有する、請求項6〜8のいずれか1項に記載の基板処理装置。
  10. 乾燥液の液膜が載った状態の基板を加熱しつつ、前記液膜に対して前記基板とは反対側から当接部を接触させ前記当接部の温度を前記基板の温度よりも低い温度で維持することと、
    前記基板と前記当接部とを水平方向に相対的に移動させ、前記液膜を前記基板の上面から排出することと、を有する基板処理方法。
  11. 前記当接部と前記基板に対する前記液膜の接触状態を検知することを有する、請求項10に記載の基板処理方法。
  12. 前記検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記当接部と前記基板との鉛直方向の間隔を制御することを有する、請求項11に記載の基板処理方法。
  13. 前記検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記当接部と前記基板との相対的な水平方向の移動速度を制御することを有する、請求項11又は12に記載の基板処理方法。
  14. 前記検知した前記液膜の接触状態に基づき、前記液膜の温度の鉛直方向分布を制御することを有する、請求項11〜13のいずれか1項に記載の基板処理方法。
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