JP2021064543A - 発光素子、表示装置および発光素子の製造方法 - Google Patents

発光素子、表示装置および発光素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】量子ドットを発光層に含む発光素子において、量子ドット層内の電子と正孔とのバランスを改善し、発光効率を向上させる技術を提供する。【解決手段】本開示の発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に設けられ、複数の量子ドットおよび前記複数の量子ドット間の領域である空孔を含む量子ドット層と、を備え、前記量子ドット層は、前記陰極から前記陽極へ向かう方向を法線とするすべての断面において、前記量子ドット層の全域で前記複数の量子ドットおよび前記量子ドット層における空孔の両方が含まれる。【選択図】図2

Description

本開示は、発光素子、表示装置および発光素子の製造方法に関する。
特許文献1に記載の発光素子は、量子ドットを含有する発光層を備えている。特許文献1に記載の発光素子では、発光層の厚さ方向における量子ドットの密度が陽極側から陰極側に向かって小さくされている。
特開2009−87755号
特許文献1の発光素子では、発光層の陰極側(電子輸送層側)において量子ドットのカバー率が10%程度から、量子ドットがなくてもよいとされている。それによって、特許文献1では、発光層の陰極側は、陽極側と比べて量子ドットが存在しない領域である空孔の割合を大きくしている。しかし、特許文献1に記載の発光素子のように、発光層の陰極側において量子ドットのカバー率が10%程度から、量子ドットがなくなる程度まで空孔の割合を大きくしてしまうと、電子に対する障壁が発光層内で非常に大きくなり、発光層内の電子の数が正孔に対して不足する。その結果、発光層内の電子と正孔との再結合率が低下し、発光素子の発光効率(外部量子効率)が低下する。
本開示の一形態に係る発光素子は、発光効率を向上させることを目的とする。
本開示の一形態に係る発光素子は、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に設けられ、複数の量子ドットおよび前記複数の量子ドット間の領域である空孔を含む量子ドット層と、を備え、前記量子ドット層は、前記陰極から前記陽極へ向かう方向を法線とするすべての断面において、前記量子ドット層の全域で前記複数の量子ドットおよび前記量子ドット層における空孔の両方が含まれる。
本開示の一態様によれば、発光効率を向上させた発光素子を実現できる。
実施形態1に係る表示装置の概略を示す断面図である。 実施形態1に係る発光素子の概略を示す断面図である。 実施形態1に係る量子ドット層内のエネルギー分布を示す模式図である。 実施形態1に係る発光素子の製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施例1−1〜1−5および比較例1、2に係る発光素子の特性値を示す図である。 実施形態2に係る発光素子の製造方法の一例を示すフローチャートである。 実施形態2に係る発光素子の一部を拡大した一例の概略を示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の一部を拡大した他の一例の概略を示す断面図である。 実施形態2に係る発光素子の一部を拡大した他の一例の概略を示す断面図である。
以下、本開示の例示的な実施形態および実施例について図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態および各実施例において重複する事項の説明を適宜省略する。また、以下においては、「同層」とは同一のプロセス(成膜工程)にて形成されていることを意味し、「下層」とは、比較対象の層よりも先のプロセスで形成されていることを意味し、「上層」とは比較対象の層よりも後のプロセスで形成されていることを意味する。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る表示装置10の概略を表す断面図である。本実施形態の表示装置10は、QLED(量子ドット:Quantum−dot Light Emitting Diode)を光源とする表示装置であり、例えば、フレキシブル性を有する第1フィルム11および樹脂層12の上方に、量子ドットを含む発光素子20を有する。
表示装置10は、第1フィルム11の上層に、樹脂層12と、バリア層13と、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTと呼称)を含むTFT層14と、発光素子20およびカバー膜151を含む発光素子層15と、封止層16と、第2フィルム17とがこの順に積層された構造である。
第1フィルム11は、フレキシブル性を有する表示装置10における支持部材である。第1フィルム11は、例えば、PETなどのフレキシブル性を有する材料により構成することができる。なお、表示装置10にフレキシブル性が必要ない場合は、第1フィルム11に替えて、ガラスなどの硬質材料による基板を支持部材としてもよい。
樹脂層12は第1フィルム11とバリア層13との間に設けられている。樹脂層12は、表示装置10の製造過程で用いられる支持基板(不図示)をバリア層13から剥離して、フレキシブル性を有する第1フィルム11をバリア層13へ貼り付けるために用いられる層である。樹脂層12は、前記支持基板をバリア層13から剥離する際、部分的に除去される。樹脂層12は、複数の樹脂膜が積層された多層構造であってもよいし、複数の樹脂膜の間に無機膜を挟んだ多層構造であってもよい。なお、表示装置10にフレキシブル性が必要ない場合は、樹脂層12を省いてもよい。
バリア層13は、水および酸素などの異物がTFT層14および発光素子層15に侵入することを防ぐための層である。バリア層13は、単層または多層の絶縁膜であり、例えば、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸窒化シリコンなどの絶縁材料により構成することができる。
TFT層14は、半導体膜141と、半導体膜141よりも上層のゲート絶縁膜142と、ゲート絶縁膜142よりも上層のゲート電極GEおよび図示しないゲート配線とを備える。また、ゲート電極GEおよびゲート配線よりも上層に、第1絶縁膜143と、第1絶縁膜143よりも上層の容量電極CEと、容量電極CEよりも上層の第2絶縁膜144と、を備える。第2絶縁膜144よりも上層に、ソース配線SWおよび図示しないドレイン配線DWと、ソース配線SWおよびドレイン配線DWよりも上層の平坦化膜145とを備える。
TFTは、半導体膜141、ゲート絶縁膜142、ゲート電極GE、第1絶縁膜143および第2絶縁膜144を含む。半導体膜141の図示しないソース領域およびドレイン領域は、半導体膜141の上面に高濃度のドーピングがされた領域であり、ソース電極およびドレイン電極として機能する。それらソース領域およびドレイン領域には、ゲート絶縁膜142、第1絶縁膜143および第2絶縁膜144を貫通したコンタクトホールを介して、ソース配線SWおよびドレイン配線DWがそれぞれ接続されている。ゲート電極GEは図示しないゲート配線に接続され、ゲート配線は図示しないドライバICに接続される。ソース配線SWは図示しないドライバICに接続される。ドレイン配線DWは図示しない画素電極に接続されている。
半導体膜141は、例えば、低温ポリシリコン(LTPS)または酸化物半導体(例えばIn−Ga−Zn−O系の半導体)などの半導体材料により構成することができる。ゲート電極GE、ゲート配線、容量電極CE、ドレイン配線DWおよびソース配線SWは、単層または多層の導電膜である。
第1絶縁膜143および第2絶縁膜144は、単層または多層の絶縁膜であり、例えば、酸化シリコンまたは窒化シリコンなどの絶縁材料により構成することができる。
平坦化膜145は、TFTに積層されることによって、TFTにより形成された凹凸を平坦化するための膜である。平坦化膜145によって、その上に発光素子層15を積層しやすくすることができる。
なお、図1では、TFT層14に含まれるTFTの構造をトップゲート型であるものとして図示しているが、TFTの構造は、ボトムゲート型またはダブルゲート型でもよい。TFTは、発光素子20の発光を制御するスイッチング素子である。1つのTFTが1つの発光素子20に接続されている。図1では、平坦化膜145に形成されたコンタクトホールおよびTFT層14に設けられたドレイン配線DWを介して、TFTのドレイン領域と発光素子20の陽極21とが接続されている。
発光素子層15は、複数の発光素子20とカバー膜151とを備える。複数の発光素子20は、表示装置10の画像の表示領域においてマトリクス状に設けられている。図1では、複数の発光素子20が1つの陰極26を共有する構造を例示している。陰極26の形状は図1の構造に限定されない。例えば、各発光素子20で別々の陰極26を有する構造であってもよい。また、図1では、各発光素子20が別々の陽極21を有する構造を例示している。陽極21の形状は図1の構造に限定されない。例えば、複数の発光素子20が1つの陽極21を共有する構造であってもよい。
カバー膜151が複数の発光素子20の間に設けられて、各発光素子20の側面および各陽極21の端部をカバーしている。カバー膜151は表示領域において格子状に設けられている。カバー膜151は、絶縁性の膜であり、例えば、有機材料により構成することができる。
封止層16は、発光素子層15を封止することによって、水および酸素などの異物がTFT層14および発光素子層15に侵入することを防ぐための層である。図1では、封止層16が3層構造の場合を例示する。封止層16は、陰極26を覆う第1封止膜161と、第1封止膜161を覆う第2封止膜162と、第2封止膜162を覆う第3封止膜163とを備える。封止層16は3層構造に限定されない。例えば、封止層16が単層を含む任意の数の層による構造であってもよい。
例えば、第1封止膜161および第3封止膜163は、単層または多層の無機絶縁膜であり、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜および酸窒化シリコン膜などの無機材料により構成することができる。第2封止膜162は、例えば、透光性有機膜であり、アクリルなどの透光性を有する有機材料により構成することができる。
第2フィルム17は、例えばPETフィルムにより構成することができる。それによって、フレキシブル性を有する表示装置10を実現することができる。なお、表示装置10がフレキシブル性を必要としない場合は、第2フィルム17に替えてガラスなどの硬質な基板を用いてもよい。
第1フィルム11および第2フィルム17のうち、発光素子20の光出射側に設けられているフィルムが、表示装置10の表示領域側となる。表示領域側のフィルムには、例えば、光学補償機能、タッチセンサ機能または保護機能などを有する機能フィルムを用いることができる。
本実施形態の発光素子20では、陽極21側から表示装置10の外側へと光を出射する構成を例示する。そのため、光を出射する側にある第1フィルム11、樹脂層12、バリア層13およびTFT層14は、透光性の大きい材料により構成されていることが好ましい。また、表示装置10の構成において、陽極21および陰極26のうち、逆側の陰極26側に設けられた、封止層16および第2フィルム17の少なくともいずれかが反射機能を有することが好ましい。
なお、発光素子20が陰極26側から表示装置10の外側へと光を出射する構成であってもよい。この場合、表示装置10の構成において、光を出射する方向に設けられている封止層16および第2フィルム17は透光性の大きい材料により構成されていることが好ましい。また、表示装置10の構成において、陽極21および陰極26のうち、逆側の陽極21側に設けられた、第1フィルム11、樹脂層12、バリア層13およびTFT層14の少なくともいずれかが、反射機能を有することが好ましい。
また、表示装置10の表示領域よりも外側に、図示しない電子回路基板および電力回路基板(例えばICチップ、ドライバICまたはFPCなど)が設置されている。前述のTFTおよび発光素子20が平面上に複数配列されて、表示装置10の表示領域を構成している。平面上に並べられた複数のTFTおよび発光素子20に対して前述の各回路から電力が供給され、それぞれの動作が当該各回路に制御される。それによって、表示装置10の画面表示が行われる。
本実施形態の表示装置10を作製する工程としては、最初に、支持基板の上層に樹脂層12を形成する(樹脂層12の形成工程)。次に、樹脂層12の上層にバリア層13を形成する。次に、バリア層13の上層にTFTを含むTFT層14を形成する。次に、TFT層14の上層にボトムエミッション型の発光素子20を含む発光素子層15を形成する。次に発光素子層15の上層に、封止層16を形成する。次に、封止層16の上層に第2フィルム17を貼り付ける。
レーザー光を、支持基板を透過させて樹脂層12へ照射する。それによって、樹脂層12が部分的に除去され、樹脂層12から支持基板が剥離される(支持基板の剥離工程)。次に、支持基板を剥離した樹脂層12の下面に第1フィルム11を貼り付ける(貼り付け工程)。次に、第1フィルム11、樹脂層12、バリア層13、TFT層14、発光素子層15、封止層16および第2フィルム17を含む積層体を分断し、複数の個片を得る。次に、表示領域よりも外側にある非表示領域の一部に電子回路基板を設置する。これらの工程は表示装置10の製造装置により行われる。
フレキシブル性を必要としない表示装置10を製造する場合は、樹脂層12の形成工程、支持基板の剥離工程および第1フィルム11の貼り付け工程は不要である。その場合、例えば、第1フィルム11をガラス基板などに替えて、バリア層13の形成工程以降の工程を行えばよい。また、上記工程における各層の積層方法は、塗布法、スパッタ法、フォトリソグラフィ法またはCVD法など、各層の材料に対応した方法を適宜用いることができる。
図2は、実施形態1に係る発光素子20の概略を表す断面図である。本実施形態の発光素子20は、陽極21、正孔注入層22、正孔輸送層23、量子ドット層24、電子輸送層25および陰極26を備え、この順に積層されて構成されている。なお、本実施形態においては、陰極26から陽極21へ向かう方向を下方向とし、陽極21から陰極26へ向かう方向を上方向とする。以下、発光素子20の詳細について説明する。
陽極21は、正孔を量子ドット層24へ注入するための電極である。陰極26は、電子を量子ドット層24へ注入するための電極である。陽極21および陰極26は導電性材料により構成することができる。陽極21は正孔注入層22と接する。陰極26は電子輸送層25と接する。
例えば、陽極21および陰極26のうち、一方は透光性の電極であり、他方は非透光性の電極である。透光性の電極は、例えば、ITO、IZO、ZnO、AZO、BZOまたはFTOなどの導電材料により構成することができる。非透光性の電極は、例えば、Al、Cu、Au、Ag、Mgまたはこれらの合金などの光反射率が高い金属材料により構成することができる。非透光性の電極に、光反射率の高い材料を用いることによって、量子ドット層24が発した光を、発光素子20から光を出射する方向へと反射できる。本実施形態では、量子ドット層24が発した光は、陰極26に反射されて陽極21を透過し、発光素子20から表示装置10の外側へと出射される。
正孔注入層22は、陽極21からの正孔を正孔輸送層23へ注入するための層である。正孔輸送層23は、正孔注入層22から注入された正孔を量子ドット層24へ輸送するための層である。なお、正孔注入層22および正孔輸送層23のうち、正孔注入層22のみが陽極21と量子ドット層24との間に設けられていてもよいし、正孔注入層22および正孔輸送層23を省略して陽極21と量子ドット層24とが直接接していてもよい。
正孔注入層22および正孔輸送層23は、例えば、PEDOT−PSS、TFBおよびPVKなどの導電性化合物を含む有機材料、または、NiO、Cr、MgO、MgZnO、LaNiO、MoOおよびWOなどの金属酸化物を含む無機材料により構成することができる。
電子輸送層25は、量子ドット層24と陰極26との間に設けられている。電子輸送層25は、一方の表面が量子ドット層24と接しており、他方の表面が陰極26と接している。電子輸送層25は、陰極26から量子ドット層24へと電子を輸送するための層である。
電子輸送層25は、例えば、TiO、ZnO、ZAO、ZnMgO、ITOまたはIn−Ga−Zn−O系半導体などの金属酸化膜により構成することができる。また、電子輸送層25はAlq3,BCP,t−Bu−PBDなどの導電性高分子材料により構成することもできる。
電子輸送層25の材料は、陰極26からの電子の注入を容易にするため、電子親和力または仕事関数が小さい材料であることが望ましい。また、電子輸送層25の材料は、水および酸素などの異物が量子ドット層24に侵入することを防ぐため、物理的に耐久性の高い安定な材料であることが望ましい。したがって、電子輸送層25の材料には無機材料が適している。無機材料は一般的に高い電子移動度を有しており、電子のキャリア密度も高い。よって、電子輸送層25に無機材料を用いることによって、量子ドット層24への電子の注入密度を高くすることができる。
量子ドット層24は、陽極21から注入された正孔57と、陰極26から注入された電子56とが再結合することによって発光する。量子ドット層24は、陽極21と陰極26との間に設けられている。量子ドット層24は、ナノサイズの半導体粒子である量子ドット27と、量子ドット27が含まれない領域である空孔28とを含む。量子ドット層24は、陽極21から陰極26へ向かう方向を法線NLとする、法線NLに直交するすべての断面29において、複数の量子ドット27および空孔28の両方が含まれるように積層されている。本実施形態では、正孔輸送層23の表面である接触面231に、量子ドット層24が接触して設けられている。
量子ドット27の粒径は、例えば2〜15nm程度である。量子ドット27の粒径が小さいほど発光波長は短くなり、発光色が赤から緑、緑から青へと変化する。そのため、量子ドット27の粒径を変えることによって、発光素子20の発光波長を制御することができる。本実施形態の表示装置10を構成する際には、発光素子層15において赤色の発光素子20、緑色の発光素子20および青色の発光素子20を1組として配列する。
断面29は、量子ドット層24における、陰極26の側の面と陽極21側の面とに対して、それら両方の面に平行な方向(図2における左右方向)に量子ドット層24を切った場合の仮想的な面である。本実施形態では、断面29に対して平行な方向を水平方向と称する場合がある。また、断面29は、量子ドット層24の厚さ方向に直交していると表現することもできる。法線NLは、断面29に直交する方向(図2における上下方向)に伸びる仮想的な線である。本実施形態では、法線NLが伸びる方向を鉛直方向と称する場合がある。また、法線NLは、量子ドット層24の厚さ方向に平行であるであると表現することもできる。すなわち、量子ドット層24は、量子ドット層24の厚さ方向におけるあらゆる位置(任意の位置)で、厚さ方向に対して直交する断面29を切っても、断面29内において、空孔28と量子ドット27との両方が必ず含まれるように、空孔28と量子ドット27とが配置されている。
量子ドット27の外形は球状であり、量子ドット27で量子ドット層24の全領域を埋めることは原理的にできない。よって、量子ドット層24には空孔28が必ず存在する。したがって、前述した「空孔28と量子ドット27との両方が必ず含まれる」とは、具体的には、量子ドット層24における断面29において、厚さ方向のどの位置であっても空孔28のみの断面29は存在せず、断面29に必ず量子ドット27が含まれるということである。
本実施形態では、空孔28は、複数の量子ドット27の間の空間であり、例えば、空気、窒素または水素などの気体が存在してもよい。空孔28は、電子の輸送に関して真空準位に近い準位を持つ空間であってもよい。また、空孔28には、絶縁性の溶媒が液体として存在してもよく、絶縁性の固体が存在してもよい。さらに、空孔28には溶媒、および、量子ドット27とは異なる材料であって量子ドット27よりも導電性が非常に低い材料などが存在してもよい。
前述した発光素子20の構成によると、陽極21と陰極26との間に電位差をかけると、図2に示すように、量子ドット層24に向かって、陽極21から正孔57が注入され、陰極26から電子56が注入される。正孔57が正孔注入層22および正孔輸送層23を介して量子ドット層24に到達する。また、電子56は電子輸送層25を介して量子ドット層24に到達する。量子ドット層24に到達した正孔57と電子56とが量子ドット27の内部で再結合し、量子ドット層24から光が出射される。以上のようにして、発光素子20が発光する。
量子ドット層の内部で正孔よりも電子の密度が大きくなり過ぎると、量子ドット層の中で正孔と再結合できない過剰な電子が多い状態となり、量子ドット層では正孔の密度が低下する。それによって、量子ドット層の再結合率が低下し、発光素子の発光効率が低下してしまう。また、量子ドット層の内部で空孔の占める割合が大きくなりすぎると、逆に電子が正孔に対して不足し、量子ドット層での再結合率が低下してしまう。
本実施形態の発光素子20では、量子ドット層24は、陰極26から陽極21へ向かう方向を法線NLとする、法線NLに直交するすべての断面29において、複数の量子ドット27および量子ドット層24における空孔28の両方が含まれる。この構成によって、空孔28の影響が大きくなりすぎないようにする(図3を用いて後述する)ことができる。それによって、量子ドット層24内の電子56と正孔57とのバランスを良好に保つことができ、発光素子20の発光効率を高くすることができる。
発光素子20が陰極26側から外部へと光を出射する場合は、電子輸送層25、および陰極26が透光性の材料により構成され、例えば、光透過率95%以上の材料により構成されることが好ましい。それによって、電子輸送層25および陰極26が、量子ドット層24から外部へと放射される光を減衰させることを抑制することができる。
次に、図2および図3を用いて、量子ドット層24内における電子の流れについて説明する。図3は、図2の量子ドット層24内において、空孔28を挟んで隣接する2つの量子ドット27の間における電子の伝わり方を示す模式的なエネルギー図である。図3では高さ方向がエネルギーポテンシャルを表している。ここで、図2における量子ドット層24内において、空孔28を挟んで隣接する2つの量子ドット27を、陰極26に近い側からそれぞれ第1量子ドットおよび第2量子ドットと称する。
図3において、第1量子ドットは、コアを含む第1量子ドット本体271と、第1量子ドット本体271の外面に結合する第1リガンド51と、に対応している。第2量子ドットは、コアを含む第2量子ドット本体272と、第2量子ドット本体272の外面に結合する第2リガンド52と、に対応している。第1リガンド51と第2リガンド52との間に空孔28が存在する。第1リガンド51および第2リガンド52は導電性を有する有機化合物である。
図3において、一番右側には第1量子ドット本体271のエネルギーを示し、第1量子ドット本体271の左に第1リガンド51のエネルギーを示し、第1リガンド51の左側に空孔28による障壁55のエネルギーを示し、障壁55の左に第2リガンド52のエネルギーを示し、一番左側に第2量子ドット本体272のエネルギーを示している。
図2に示すように、発光素子20の陰極26から注入された電子56は、電子輸送層25を介して、量子ドット層24内に注入される。図3に示すように、電子56は、第1量子ドット本体271から第1リガンド51および第2リガンド52を介して、第2量子ドット本体272に移動する。隣り合った量子ドット27の間を電子56が伝わることによって、量子ドット層24内を電子56が移動する。
第1リガンド51および第2リガンド52は、それぞれ有機分子群を含む。障壁53は、第1リガンド51および第2リガンド52にそれぞれ含まれる有機分子群のうち、化学結合せずに凝集した有機分子群により形成される障壁である。障壁54は、第1リガンド51および第2リガンド52にそれぞれ含まれる有機分子群のうち、化学結合した有機分子群により形成される障壁である。凝集した有機分子群には電子の輸送経路となる結合が存在しないので、化学結合した有機分子群よりも電子56の移動がしにくくなる。よって、障壁53は障壁54よりも大きくなる。なお、凝集した有機分子群は密着しており、ある程度の電界を印加すれば、電子56は障壁53を容易に超えることができる。よって、電子56のうち、障壁53を超える電子561は、第1リガンド51および第2リガンド52の中を容易に移動することができる。
空孔28は、導電性が非常に低い領域または絶縁性の領域である。よって、第1リガンド51と第2リガンド52との間において、空孔28により形成される障壁55は非常に大きくなる。そのため、障壁55は、導電性を有する有機分子群を含む第1リガンド51および第2リガンド52内に形成される障壁53および障壁54よりも、はるかに大きくなる。そのため、第1リガンド51内に形成される障壁53および障壁54を超えた電子56のうち、一部の電子562だけが障壁55を超えて、第1リガンド51側から第2リガンド52側に移動できる。第1リガンド51内の障壁53および障壁54を超えた電子56のうち、障壁55を超えられない残りの電子563は第1リガンド51側に留まる。このように、空孔28により形成される障壁55によって、複数の量子ドット27の間における電子56の移動を抑制することができる。
量子ドット層24内における、電子56の数は、電子輸送層25側の位置では多く、正孔輸送層23側の位置では少なくなる。また、量子ドット層24内において、電子輸送層25との界面の近傍に電子563が滞留することから、電子輸送層25から量子ドット層24に向かって電子56が輸送されにくくなる。したがって、空孔28によって、量子ドット層24内の電子56の密度を抑制することができる。
もし、特許文献1に記載の発光素子のように、量子ドット層における積層方向の領域の一部に空孔の割合が大きすぎる領域が含まれると、空孔により形成される障壁の高さが大きくなり過ぎて、電子が空孔により形成される障壁を越えられなくなる。この結果、量子ドット層における発光効率の低下を招く。一方、図2を用いて前述したように、本実施形態に係る発光素子20では、量子ドット層24は、陰極26から陽極21へ向かう方向を法線NLとする、法線NLに直交するすべての断面29において、複数の量子ドット27および量子ドット層24における空孔28の両方が含まれる。それによって、図3に示す空孔28により形成される障壁55の高さ、および、幅が大きくなり過ぎないように、すなわち、空孔28の影響が大きくなりすぎないようにすることができる。この結果、それによって、量子ドット層24内の電子56と正孔57とのバランスを良好に保つことができ、発光素子20の発光効率を高くすることができる。
量子ドット層24は、法線NLに直交するすべての断面29において、量子ドット層24における複数の量子ドット27が占める割合である面積充填率が、40%以上80%以下であることが好ましい。具体的には、面積充填率とは、断面29における量子ドット27が占める割合である。それによって、図3に示す空孔28により形成される障壁55の高さ、および、幅を、より最適な範囲にすることができる。それによって、さらに、発光効率の高い発光素子20を実現することができる。なお、面積充填率が40%以上80%以下であることが好ましいことについて、詳細は、図5、および、実施例1−1〜1−5にて後述する。
図3では、第1量子ドット本体271および第2量子ドット本体272の表面にそれぞれ第1リガンド51および第2リガンド52が存在する場合を例示したが、量子ドット27がリガンドを含まない場合にも、本実施形態の構成は適用される。すなわち、図3において、第1リガンド51および第2リガンド52がない場合でも、第1量子ドット本体271と第2量子ドット本体272との間に空孔28があれば、障壁55が生じる。それによって、第1量子ドット本体271と第2量子ドット本体272との間で、電子56の移動が抑制される。
図4は、実施形態1に係る発光素子20の製造方法を示すフロー図である。発光素子20の製造方法は、陽極21を形成する工程(ステップS31)、陽極21の上に正孔注入層22を形成する工程(ステップS32)、正孔注入層22の上に正孔輸送層23を形成する工程(ステップS33)、正孔輸送層23上に量子ドット層24を形成する工程(ステップS34)、量子ドット層24の上に電子輸送層25を形成する工程(ステップS35)、電子輸送層25の上に陰極26を形成する工程(ステップS36)を、この順番で行う。ステップS34において、量子ドット層24の断面29において複数の量子ドット27と量子ドット層24における空孔28との両方が含まれるように形成する。
本実施形態の発光素子20の製造方法について、より具体的に説明する。最初に、TFT層14が形成された支持基板を土台として、TFT層14の上に陽極21を形成する(ステップS31)。陽極21は、例えば、スパッタ法、蒸着法またはメタルCVD法などで導電材料をTFT層14に積層して形成することができる。
次に、陽極21の上に、正孔注入層22を形成する(ステップS32)。正孔注入層22は、例えば、スパッタ法、蒸着法またはメタルCVD法などで無機材料を積層することによって形成することができる。また、液状の有機材を塗布する方法などで有機材料を積層することによっても、正孔注入層22を形成することができる。
次に、正孔注入層22の上に正孔輸送層23を形成する(ステップS33)。正孔輸送層23は、前述した正孔注入層22と同様の方法で、同様の材料を用いて形成することができる。なお、ステップS32およびステップS33のいずれか片方を省略してもよい。
次に、正孔輸送層23の上に、量子ドット層24を形成する(ステップS34)。量子ドット層24は、例えば、スピンコート法またはインクジェット法などで、有機溶媒に量子ドット27を分散させた分散液を正孔輸送層23の上に塗布して形成することができる。
ステップS34において、複数の量子ドット27の配列に影響するパラメータとしては、例えば、量子ドット27の粒径、量子ドット27の表面に付着したリガンドの長さ、溶媒中の量子ドット27の密度、温度、静電気力および溶媒の粘性などが挙げられる。これらのパラメータを適宜調整することによって、量子ドット層24内での量子ドット27の配列を調整することができる。それによって、量子ドット層24のすべての断面29において、量子ドット層24の全域で複数の量子ドット27および量子ドット層24における空孔28の両方が含まれるように、量子ドット27を積層することができる。
例えば、量子ドット層24をスピンコーター法で形成する。その場合、溶媒に量子ドット27を分散させたコロイド溶液、または、量子ドット27を分散させたレジストを回転する形成面に滴下し、形成面の全体に広げて量子ドット層24を形成する。この際、溶液の粘度がより低く、回転数がより大きいほど、溶液が広がるときにランダムな微小渦が多く発生し、溶液の広がり方が不均一となる。溶液が不均一に広がることで、量子ドット層24において、複数の量子ドット27の間に空孔28を形成できる。そして、溶媒の粘度や回転数を適宜調整して、量子ドット層24内における、空孔28の分布を調整できる。例えば、溶媒としては、トルエン、ヘキサンまたはペンタンなどの粘度が0.5mPa・secより小さい材料を用いることが好ましい。また、溶液を塗布するときの回転数は、例えば、3000rpmより低いことが好ましい。
また、スピンコーター法において、量子ドット層24の塗布形成を2回に分けるとともに、1回目の塗布と2回目の塗布とで、異なる撥液性を有する溶媒を用いることによっても、量子ドット層24内の空孔28の分布を調整できる。例えば、1回目の塗布において、量子ドット27を分散させる溶媒として、比較的撥液性の高いドデカンチオールを用いる。すると、溶媒の撥液性によって、量子ドット27の分布が不均一となる。それによって、1回目の塗布で形成された層の表面では量子ドット27が粗密分布となる。2回目の塗布においては、溶媒として比較的撥液性の低いヘキサデシルアミンやオレイルアミンなどを用いる。1回目の塗布で形成された層の表面の粗密分布によって、2回目に塗布された量子ドット27の分布が影響を受けて、空孔28が形成される。
次に、量子ドット層24の上に電子輸送層25を形成する(ステップS35)。電子輸送層25は、例えば、スパッタ法、蒸着法および塗布法などにより形成することができる。
次に、電子輸送層25上に、陰極26を形成する(ステップS36)。陰極26は、前述の陽極21と同様に、例えば、スパッタ法、蒸着法またはメタルCVD法などで導電材料を積層して形成することができる。
<実施例1−1〜1−5>
以下、実施例1−1〜1−5および比較例1、2に基づき、実施形態1にて説明した発光素子20の具体的な一例について説明する。図5は、実施例1−1〜1−7および比較例1、2の量子ドット層24を用いた各発光素子20の特性値を表す図である。
図5を用いて、前述した発光素子20に係る量子ドット層24の断面29において、複数の量子ドット27が含まれる割合である面積充填率の値を変化させた場合の発光素子20の電気的特性について説明する。図5に示す実施例1−1〜1−7および比較例1、2では、量子ドット層24の面積充填率を90〜30%の範囲において、10%刻みで変化させている。図5には、発光素子20の電気的特性として、電流−電圧特性における電流の立ち上がり電圧Vth(V)、電圧−輝度特性における輝度の立ち上がり電圧V(V)、最大輝度Lmax(cd/m)、最大輝度時の電流密度Jmax(mA/cm)および最大発光効率EQEmax(%)を示した。
面積充填率は、量子ドット層24の断面29の面積全体で、断面29において量子ドット27が占める総面積を割った値の百分率で示される。なお、面積充填率は、量子ドット層24のあらゆる位置の断面29で、前述した数値範囲を充たす必要はない。量子ドット層24のあらゆる法線NL上の位置で切った断面29における面積充填率を平均し、その平均値が前述の面積充填率の数値範囲を充たせばよい。なお、量子ドット27の表面にリガンドが存在する場合、リガンドの占める面積と量子ドット27の占める面積とを合計した面積によって、量子ドット27の面積充填率を算出すればよい。
前述のとおり、量子ドット層24を発光層とした発光素子20はもともと正孔57が注入されにくい。そのため、発光素子20にかける電圧を大きくしていくと、電子56が先に量子ドット層24に注入され始め、ある程度電圧が上がってから正孔57が量子ドット層24に注入され始める。電流の立ち上がり電圧Vthは電子56または正孔57のいずれかが量子ドット層24に注入され始めるときの電圧値である。輝度の立ち上がり電圧Vは電子56と正孔57の両方が量子ドット層24に注入されて発光再結合が始まるときの電圧値である。図5において、すべての実施例でV>Vthの関係を充たしたことから、実施例1−1〜1−7に係る発光素子20では、電子56の注入が常に先に始まることがわかる。すなわち、各実施例において、Vthは電子56の注入が始まるときの電圧値であり、Vは正孔57の注入が始まるときの電圧値となる。図5に示すように、面積充填率の減少に伴いVthの値が上昇することから、空孔28の増加によって量子ドット層24への電子の注入が抑制されていることがわかる。
図5に示すように、すべての実施例において、面積充填率の値に関わらず、V=3.5V、Jmax=500mA/cmとなった。実施例1−1〜1−7および比較例1、2において、Vの値が変化しなかったことから、空孔28の増加は正孔57の注入に大きな影響を与えていないことがわかる。
図5に示すように、比較例1の発光素子20は、ほぼ最密充填値であって、面積充填率90%であり、Vth=3.4V、Lmax=56000cd/m、EQEmax=12%となった。また、実施例1−1の発光素子20は面積充填率80%であり、Vth=3.42V、Lmax=58000cd/m、EQEmax=13%となった。このように、量子ドット層24の面積充填率を90%から80%にした結果、Vthが高くなり、Lmaxが向上し、EQEmaxが向上した。これは、量子ドット層24の面積充填率を下げることによって、量子ドット層24内の電子密度が抑制されて正孔57と電子56のバランスが改善して、量子ドット層24内の再結合率が向上したことによる。
実施例1−2の発光素子20は面積充填率70%であり、Vth=3.43V、Lmax=59000cd/m、EQEmax=14.3%となった。次に、実施例1−3の発光素子20は面積充填率60%であり、Vth=3.45V、Lmax=60000cd/m、EQEmax=13.3%である。さらに、実施例1−4の発光素子20は面積充填率50%であり、Vth=3.46V、Lmax=60000cd/m、EQEmax=14%である。以上のように、実施例1−3の発光素子20においてEQEmaxが最大となり、発光素子20の発光効率が最も高くなった。
実施例1−5の発光素子20は面積充填率40%であり、Vth=3.48V、Lmax=58000cd/m、EQEmax=13%となった。さらに、比較例2の発光素子20は面積充填率30%であり、Vth=3.48V、Lmax=52000cd/m、EQEmax=10%となった。よって、比較例2の発光素子20においては、比較例1の発光素子20よりも発光効率が低下した。これは、面積充填率を30%にまで下げたことによって、量子ドット層24内の電子56の密度が抑制されすぎて正孔57と電子56のバランスが崩れ、量子ドット層24内の再結合率が比較例1よりも低下したからである。
以上の結果より、発光素子20においては、実施例1−1〜1−5となる、量子ドット層24の面積充填率が40%以上、80%以下の範囲であることが好ましい。量子ドット層24の面積充填率が40%以上、80%以下の範囲では、比較例1の面積充填率90%および比較例2の面積充填率30%の場合よりも発光素子20の発光効率を高くすることができる。また、実施例1−2〜1−4となる、量子ドット層24の面積充填率が50%以上、70%以下の範囲であれば、発光素子20の発光効率がさらに高くなる点でより好ましい。
量子ドット層24において、量子ドット27の含まれる割合を、陽極21側よりも陰極26側のほうが小さくなるようにしてもよい。例えば、量子ドット層24の厚さ方向において、陽極21側の半分の領域における量子ドット27の面積充填率が80%となるようにし、量子ドット層24の陰極26側の半分の領域における量子ドット27の面積充填率が40%となるようにしてもよい。それによって、電子輸送層25から量子ドット層24への過剰な電子56の注入を抑制するとともに、量子ドット層24内の電子56が陽極21側に向かって移動して正孔輸送層23側へと流出することを抑制することができる。その結果、量子ドット層24における、正孔57と電子56との再結合率を上昇させて、発光素子20の発光効率をさらに向上させることができる。
<実施形態2>
以下、実施形態2に係る発光素子20について説明する。本実施形態の発光素子20の積層構造は、図2を用いて説明した実施形態1に係る発光素子20の積層構造と同様である。本実施形態に係る発光素子20は、量子ドット層24と陽極21との間にあって、量子ドット層24に隣接する中間層において、量子ドット層24が接触する表面である接触面231に複数の凸部または複数の凹部が設けられている点が、実施形態1に係る発光素子20と異なる。なお、以下の説明において、実施形態1と共通する事項は説明を適宜省略する。
凸部は接触面231から量子ドット層24側に向かって中間層の一部が突出した構造部分または接触面231上に設置された構造体であり、凹部は接触面231から量子ドット層24の反対側に向かって中間層の一部が凹んだ構造部分である。なお、中間層とは、例えば、正孔注入層22および正孔輸送層23などの、陽極21と量子ドット層24との中間に配置される層であり、量子ドット層24が積層される接触面231をその上面とする機能層である。
図6は、実施形態2に係る発光素子20の製造方法を示すフロー図である。図2および図に示すように、本実施形態の発光素子20の製造方法は、陽極21を形成する工程(ステップS71)、陽極21の上方に正孔注入層22を形成する工程(ステップS72)、正孔注入層22の上方に正孔輸送層23を形成する工程(ステップS73)、正孔輸送層23の上方に凹部または凸部を形成する工程(ステップS74)、正孔輸送層23の上方に量子ドット層24を形成する工程(ステップS75)、量子ドット層24の上方に電子輸送層25を形成する工程(ステップS76)、電子輸送層25の上方に陰極26を形成する工程(ステップS77)を有する。ステップS74以外については実施形態1と同様であり、その説明を省略する。なお、後述する図7〜図9に示すように、本実施形態では、一例として正孔輸送層23が中間層となる構成を例示しており、当該構成を作製するには、ステップS74にて中間層の接触面231に凹部または凸部を形成する。
ステップS73で形成した正孔輸送層23の表面粗さが、量子ドット層24の量子ドット27の粒径よりも小さい場合、量子ドット27の配列には影響がない。例えば、正孔輸送層23の表面の平均表面粗さが0.1nmのオーダーであれば、一般的な量子ドット27の粒径の10分の1程度となり、量子ドット27の配列には影響を与えない。
ステップS74において、中間層である正孔輸送層23において、量子ドット層24が接触する表面である接触面231に複数の凹部81または複数の凸部82を形成する。図7〜図9は、本実施形態に係る発光素子20の正孔輸送層23と量子ドット層24との界面付近の一部を拡大した概要断面図である。以下、図7〜図9の各図面に基づき、本実施形態に係る発光素子20についてより具体的に説明する。
図7は、本実施形態に係る発光素子の一部を拡大した一例であって、中間層である正孔輸送層23の量子ドット層24が接触する表面である接触面231に、正孔輸送層23の内部へかけて凹む複数の凹部81を形成した構成を示している。これら複数の凹部81は、例えば、正孔輸送層23を形成したのち、ステップS74として、高温の熱処理を高速の昇温レートで行うなどの熱的負荷を与えて、正孔輸送層23の接触面231に微細な亀裂を発生させることによって形成することができる。その後、ステップS75で複数の量子ドット27を正孔輸送層23の接触面231に塗布したとき、複数の量子ドット27のいくつかが凹部81に落ち込んで移動し、隣接する他の量子ドット27から離間する。その結果、複数の量子ドット27の間隔が調整されて、空孔28の大きさを制御することができる。
別の方法としては、正孔輸送層23を形成した後、ステップS74として、有機溶媒または浸透性液体を正孔輸送層23の接触面231に塗布し、その後に100度程度の熱処理をすることによって、正孔輸送層23の一部を収縮させて、接触面231に凹部81を形成することができる。
また、ステップS73とステップS74とを一連のステップとして行うこともできる。例えば、正孔輸送層23の材料を塗布した後に熱処理をして固化する際に、その熱処理の最後で急速昇温して、溶媒を高速に揮発させて正孔輸送層23を部分的に凝集させることによって、接触面231に凹部81を形成することができる。
図8は、本実施形態の一例であって、中間層である正孔輸送層23の量子ドット層24が接触する表面である接触面231に複数の凸部82を形成した構成を示している。これら複数の凸部82は、正孔輸送層23の接触面231を部分的に突出させて、正孔輸送層23と一体として形成している。凸部82を形成するステップS74は、例えば、ステップS73に連なるステップとして行うことができる。例えば、正孔輸送層23を塗布法で形成する際に、正孔輸送層23の材料となるコロイド溶液の粘性を高くする。そうすると滴下したコロイド溶液が平坦になりにくくなる。その状態で、スピンコートの回転速度を低速にすると、正孔輸送層23の接触面231の表面粗さが大きくなり、図8に示すように、正孔輸送層23の接触面231に複数の凸部82を形成することができる。
例えば、一般的なコロイド溶液の粘度が2mPa・s程度であるのに対して、正孔輸送層23の材料に用いられる溶媒の濃度を変えて4mPa・s程度に粘度を上げると、正孔輸送層23の接触面231に凸部82が分布するようになる。ステップS75で塗布した量子ドット27が凸部82の上に乗ると、その量子ドット27は凸部82から落ちて移動する。移動した量子ドット27と隣接する他の量子ドット27との距離が離れることによって、それら量子ドット27の間に生じる空孔28の大きさを制御することができる。
図9は、本実施形態の一例であって、中間層である正孔輸送層23の量子ドット層24が接触する表面である接触面231の複数の凸部82を、正孔輸送層23と別体として形成した場合を示している。これら凸部82は、ステップS73で正孔輸送層23を形成したのち、ステップS74で正孔輸送層23の接触面231に誘電体または半導体などの微細粒子を散布することによって形成することができる。なお、発光素子20が陽極21側に光を出射する構造の場合、図9の凸部82を形成する材料は量子ドット層24から出射した光を妨げにくい材料が好ましく、例えば、ガラスビーズなどの透光性の材料からなる粒子が好適である。
図7から図9を用いて説明した凹部81または凸部82によって、正孔輸送層23の表面の平均表面粗さが大きくなる。ステップS75において、正孔輸送層23の表面に塗布された量子ドット27が、凹部81または凸部82に当たって動くことによって、複数の量子ドット27の間の間隔が調整され、空孔28が生じる。それによって、隣接する複数の量子ドット27の間の間隔を任意に調整し、任意の大きさの空孔28を設けることができる。その結果、量子ドット層24の最下部において、量子ドット27および空孔28がそれぞれ占める断面積の割合を決定することができる。
本実施形態では、ステップS74において、正孔輸送層23の接触面231に複数の凹部81または複数の凸部82を設けている。それら凹部81または凸部82によって、正孔輸送層23の接触面231の平均表面粗さが大きくなる。正孔輸送層23の接触面231に塗布された量子ドット27が、凹部81または凸部82に当たって動くことによって、複数の量子ドット27の間隔が調整されて空孔28が生じる。それによって、隣接する複数の量子ドット27の間隔を任意に調整し、任意の大きさの空孔28を設けることができる。その結果、量子ドット層24の最下部において、量子ドット27および空孔28がそれぞれ占める断面積の割合を決定することができる。
量子ドット層24の最下部よりさらに上方の層に積み重なる複数の量子ドット27の間の間隔は、下方の層の複数の量子ドット27の配列に影響を受ける。よって、下方の層の量子ドット27の配列によって、量子ドット層24の最下部よりも上方の位置においても、量子ドット27および空孔28がそれぞれ占める断面積の割合を決定することができる。したがって、正孔輸送層23の接触面231にある複数の凹部81または複数の凸部82によって、量子ドット層24の厚さ方向全体で、量子ドット27および空孔28がそれぞれ占める断面積の割合を決定することができる。その結果、量子ドット層24のすべての断面29において、量子ドット層24の全域で複数の量子ドット27および量子ドット層24における空孔28の両方が含まれるように積層することができる。
例えば、複数の凹部81または複数の凸部82は、それらの高さ方向または幅方向のサイズが、量子ドット27の粒径のサイズ以上であればよい。例えば、量子ドット27の粒径が2〜15nm程度である場合、凹部81または凸部82の高さおよび幅が平均的に2〜15nm程度であればよい。それによって、凹部81または凸部82が量子ドット27の配列に影響を及ぼしやすくなり、量子ドット層24の面積充填率を調整しやすくすることができる。
複数の凹部81または複数の凸部82の間の間隔を、量子ドット層24が積層される正孔輸送層23の接触面231全体で平均して量子ドット27の粒径の10倍以内となるように、それら凹部81または凸部82の中間層の接触面231における面内密度を調整してもよい。それによって、複数の凹部81または複数の凸部82の形成面内の分布をより均一にすることができる。その結果、量子ドット層24のすべての断面29において、複数の量子ドット27および空孔28をより均一に分布させることができる。なお、接触面231全体とは、接触面231が量子ドット層24と接触している領域全体のことである。
以上のように、複数の凹部81または複数の凸部82の大きさ、もしくは、量子ドット層24が積層される正孔輸送層23の接触面231全体における複数の凹部81または複数の凸部82の面内密度などを適宜調整することによって、量子ドット層24の面積充填率を任意の値に調整することができる。
本実施形態では正孔輸送層23を中間層とした場合を例示しているが、本開示はこの構成に限られない。例えば、正孔輸送層23がない場合は正孔注入層22を中間層とすればよい。また、量子ドット層24を形成する面上にあらかじめ透明導電膜を形成しておき、その透明導電膜を中間層としてもよい。
本発明は前述した実施形態に限定されない。前述の実施形態を変形させた形態および前述の実施形態に開示の技術的手段を適宜組み合わせた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
10 表示装置
20 発光素子
21 陽極
23 正孔輸送層(中間層)
231 接触面
24 量子ドット層
26 陰極
27 量子ドット
28 空孔
29 断面
81 凹部
82 凸部

Claims (11)

  1. 陽極と、
    陰極と、
    前記陽極と前記陰極との間に設けられ、複数の量子ドットおよび前記複数の量子ドット間の領域である空孔を含む量子ドット層と、を備え、
    前記量子ドット層は、前記陰極から前記陽極へ向かう方向を法線とする、前記法線に直交するすべての断面において、前記複数の量子ドットおよび前記量子ドット層における空孔の両方が含まれる、発光素子。
  2. 前記量子ドット層は、前記法線に直交するすべての断面において、前記量子ドット層における前記複数の量子ドットが占める割合である面積充填率が、40%以上80%以下である、請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記量子ドット層と前記陽極との間に、前記量子ドット層に隣接する中間層をさらに有し、
    前記中間層における前記量子ドット層との接触面に複数の凸部が形成されている、請求項1または2に記載の発光素子。
  4. 前記複数の凸部は、前記中間層と一体として形成されている、請求項3に記載の発光素子。
  5. 前記複数の凸部は、前記中間層とは別体として形成されている、請求項3に記載の発光素子。
  6. さらに、前記量子ドット層と前記陽極との間に、前記量子ドット層に隣接する中間層を有し、
    前記中間層における前記量子ドット層との接触面から前記中間層の内部にかけて凹む凹部が形成されている、請求項1または2に記載の発光素子。
  7. 前記量子ドット層において、前記量子ドットの含まれる割合が、前記陽極側より前記陰極側の方が小さい、請求項1から6のいずれか1項に記載の発光素子。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の発光素子を備える表示装置。
  9. 陽極を形成し、
    前記陽極より上方に量子ドット層を形成し、
    前記量子ドット層より上方に陰極を形成し、
    前記量子ドット層は、前記陰極から前記陽極へ向かう方向を法線とする、前記法線に直交するすべての断面において、前記複数の量子ドットおよび前記量子ドット層における空孔の両方が含まれるように形成する、発光素子の製造方法。
  10. さらに、前記量子ドット層を形成する前に、
    前記量子ドット層が積層される中間層を形成し、
    前記中間層における、前記量子ドット層と接触する接触面に複数の凸部を形成する、請求項9に記載の発光素子の製造方法。
  11. さらに、前記量子ドット層を形成する前に、
    前記量子ドット層が積層される中間層を形成し、
    前記中間層における、前記量子ドット層と接触する接触面から前記中間層の内部にかけて凹む複数の凹部を形成する、請求項9に記載の発光素子の製造方法。
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