JP2021063211A - 共重合体ラテックスおよび組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】液体容器用塗工紙(塗工板紙含む)向けバインダーとして用いることで、液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる、共重合体ラテックスを提供する。【解決手段】エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜5質量%、その他共重合可能な単量体95〜99.5質量%を含有し、エチレン系不飽和カルボン酸単量体中のイタコン酸の割合が80質量%以上である単量体成分100質量部に対して、乳化剤1.4質量部以下を含有し、平均粒子径が70〜130nmであり、液体容器用塗工紙向けバインダーとして用いられる、共重合体ラテックス。【選択図】なし

Description

本発明は、共重合体ラテックスおよび組成物に関する。
ヨーグルト等に用いる耐酸性を有する液体容器用原紙は耐酸カップ原紙とも呼ばれ、通常これを基紙として、表裏にポリエチレンなどの合成樹脂をラミネートして内容物の浸透を防止するが、原紙断面部からの浸透が発生してしまうという問題がある。
特許文献1では、非塗工紙に耐酸サイズ剤を添加することにより、原紙断面部からの浸透を防止できることが開示されている。
特許文献2では、多層抄きの板紙において中間層に規定量の着色顔料及び白色填料並びに硫酸アルミニウムを配合することで、紙の断面部からの浸透を防止する耐酸性を改善できることが開示されている。
特開昭63−303198号公報 特開2005−256234号公報
しかしながら、耐酸カップを含む液体容器においては、その商品としての訴求性、見栄えの面から印刷して使用されるケースが多く、そのため液体容器用原紙として印刷適性に優れた塗工紙や塗工板紙が使用される。上述した公知技術においては紙基材の浸透性を抑える手法は記載されているものの、液体容器用原紙として塗工紙を用いた場合には、印刷適性等の塗工紙として必要な特性を維持した上で、塗工層および塗工層〜合成樹脂ラミネート界面からの液体の浸透性を抑制する必要がある。
本発明の目的は、液体容器用塗工紙(塗工板紙含む)向けバインダーとして用いることで、液体容器のエッジウイック適性(原紙断面部から原紙内部への内容物の浸透のしにくさ)を向上させることができる、共重合体ラテックスを提供することにある。
本発明は、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜5質量%、その他共重合可能な単量体95〜99.5質量%を含有し、エチレン系不飽和カルボン酸単量体中のイタコン酸の割合が80質量%以上である単量体成分100質量部に対して、乳化剤1.4質量部以下を含有し、平均粒子径が70〜130nmであり、液体容器用塗工紙向けバインダーとして用いられる共重合体ラテックスを提供する。
本発明の共重合体ラテックスにおいて、シアン化ビニル系単量体が25質量%未満であることが好ましい。これにより、液体容器用原紙と合成樹脂ラミネートとの密着性、液体容器のエッジウイック適性をより向上させることができる。
また、本発明の共重合体ラテックスを含有する、液体容器用塗工紙向け組成物を提供する。
本発明によれば、液体容器用塗工紙(塗工板紙含む)向けバインダーとして用いることで、液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる、共重合体ラテックスを提供することができる。
本実施形態に係る共重合体ラテックスは、エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜5質量%、その他共重合可能な単量体95〜99.5質量%を含有し、エチレン系不飽和カルボン酸単量体中のイタコン酸の割合が80質量%以上である単量体成分100質量部に対して、乳化剤1.4質量部以下を含有し、平均粒子径が70〜130nmであり、液体容器用塗工紙向けバインダーとして用いられる、共重合体ラテックスである。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、イタコン酸を必須成分とする。その他エチレン系不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸及びクロトン酸などのモノカルボン酸単量体、マレイン酸、フマル酸などのジカルボン酸単量体並びにこれらの無水物が挙げられ、これらの単量体は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
その他共重合可能な単量体としては、脂肪族共役ジエン系単量体、アルケニル芳香族単量体、シアン化ビニル系単量体、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体、不飽和カルボン酸アミド単量体などの単量体が挙げられる。これらの単量体は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
脂肪族共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、並びに、置換および側鎖共役ヘキサジエン類などの単量体が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本実施形態においては、工業的に容易に製造され、入手の容易性及びコストの観点から、1,3−ブタジエンを用いることが好ましい。
アルケニル芳香族単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、メチル−α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びジビニルベンゼンなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本実施形態においては、工業的に容易に製造され、入手の容易性及びコストの観点から、スチレンを用いることが好ましい。これらの単量体は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
シアン化ビニル系単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エチルアクリロニトリルなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本実施形態においては、工業的に容易に製造され、入手の容易性及びコストの観点から、アクリロニトリル又はメタクリロニトリルを用いることが好ましい。
不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマレエート、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート及び2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。本実施形態においては、工業的に容易に製造され、入手の容易性及びコストの観点から、メチルメタクリレートを用いることが好ましい。
ヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体としては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジ−(エチレングリコール)マレエート、ジ−(エチレングリコール)イタコネート、2−ヒドロキシエチルマレエート、ビス(2−ヒドロキシエチル)マレエート及び2−ヒドロキシエチルメチルフマレートなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
不飽和カルボン酸アミド単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド及びN,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
さらに、上記単量体の他に、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン等、通常の乳化重合において使用される単量体を使用することができる。
エチレン系不飽和カルボン酸単量体の含有量は、共重合体を構成する単量体成分全量に対し、0.5〜5質量%であり、1〜4質量%であることが好ましく、1.5〜3質量%であることがより好ましい。含有量を上記範囲とすることにより、共重合体ラテックスの安定性と液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる。
本実施形態においては、エチレン系不飽和カルボン酸単量体中のイタコン酸の割合は80質量%以上であり、85質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。イタコン酸の割合を上記範囲とすることにより、液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる。
脂肪族共役ジエン系単量体の含有量は、共重合体を構成する単量体成分全量に対し、15〜60質量%であることが好ましく、20〜50質量%であることがより好ましく、25〜45質量%であることが更に好ましい。脂肪族共役ジエン系単量体の含有量を上記範囲とすることにより、成膜性と耐ベタツキ性とのバランスに優れた共重合体ラテックスを得ることができる。
シアン化ビニル系単量体の含有量は、共重合体を構成する単量体成分全量に対し、25質量%未満であることが好ましく、20質量%未満であることがより好ましく、10質量%未満であることが更に好ましい。シアン化ビニル系単量体の含有量を上記範囲とすることにより、液体容器用原紙と合成樹脂ラミネートとの密着性及び液体容器のエッジウイック適性を十分に向上させることができる。また、シアン化ビニル系単量体の含有量は、共重合体を構成する単量体成分全量に対し、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、5質量%以上であることが更に好ましい。シアン化ビニル系単量体の含有量を上記範囲とすることにより、塗工紙の耐刷性能を向上させることができる。
本実施形態に係る乳化重合の反応系には、上記共重合体を構成する単量体成分以外に、乳化剤(界面活性剤)、重合開始剤、更に必要に応じて、連鎖移動剤、還元剤などを配合することができる。
乳化剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、脂肪族カルボン酸塩、デヒドロアビエチン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物、非イオン性界面活性剤の硫酸エステル塩等のアニオン性界面活性剤、ポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルフェニルエーテル型、及びアルキルエーテル型等のノニオン性界面活性剤などが挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
乳化剤の含有量は、共重合体を構成する単量体成分100質量部に対して、1.4質量部以下であり、1.2質量部以下であることが好ましく、1.0質量部以下であることがより好ましい。乳化剤の含有量を上記範囲とすることにより、液体容器のエッジウイック適性を十分に向上させることができる。また、乳化剤の含有量は、共重合体を構成する単量体成分100質量部に対して、0.1質量部以上である事が好ましく、0.2質量部以上であることがより好ましく、0.4質量部以上であることが更に好ましい。乳化剤の含有量を上記範囲とすることにより、共重合体ラテックスの安定性を向上させることができる。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸リチウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤、クメンハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、t−ブチルハイドロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、及び1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド等の油溶性重合開始剤が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、クメンハイドロパーオキサイド、又はt−ブチルハイドロパーオキサイドを用いることが好ましい。重合開始剤の配合量は、単量体組成、重合反応系のpH、他の添加剤などの組み合わせを考慮して適宜調整される。
連鎖移動剤としては、例えば、n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、t−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタン;ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン化合物;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド等のチウラム系化合物;2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール等のフェノール系化合物;アリルアルコール等のアリル化合物;ジクロルメタン、ジブロモメタン、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素化合物;α−ベンジルオキシスチレン、α−ベンジルオキシアクリロニトリル、α−ベンジルオキシアクリルアミド等のビニルエーテル;トリフェニルエタン、ペンタフェニルエタン、アクロレイン、メタアクロレイン、チオグリコール酸、チオリンゴ酸、2−エチルヘキシルチオグリコレート、ターピノレン、α−メチルスチレンダイマーなどの連鎖移動剤が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。連鎖移動剤の配合量は、他の添加剤などの組み合わせを考慮して適宜調整することができる。
還元剤としては、例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩、亜ニチオン酸塩、ニチオン酸塩、チオ硫酸塩、ホルムアルデヒドスルホン酸塩、ベンズアルデヒドスルホン酸塩;L−アスコルビン酸、エリソルビン酸、酒石酸、クエン酸などのカルボン酸類およびその塩;デキストロース、サッカロースなどの還元糖類;ジメチルアニリン、トリエタノールアミンなどのアミン類が挙げられる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、L−アスコルビン酸、エリソルビン酸が好ましい。還元剤の配合量は、他の添加剤などの組み合わせを考慮して適宜調整することができる。
また、本実施形態に係る反応系には、共重合体の分子量及び架橋構造を制御する目的で、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等の飽和炭化水素;ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、4−メチルシクロヘキセン、1−メチルシクロヘキセン等の不飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などの炭化水素化合物を配合することができる。これらは1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、シクロヘキセン、トルエンを用いることが好ましい。
更に、本実施形態に係る反応系には、必要に応じて、電解質、酸素補足剤、キレート剤、分散剤、消泡剤、老化防止剤、防腐剤、抗菌剤、難燃剤、紫外線吸収剤等の添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、種類及び使用量ともに適宜適量使用することができる。
本実施形態においては、重合開始剤投入開始時の反応系に、共重合体を構成する単量体成分の一部、乳化剤、還元剤、連鎖移動剤を含有させることが好ましい。
重合開始剤投入開始時の反応系に、共重合体を構成する単量体成分として脂肪族共役ジエン系単量体の一部を含有させる場合、脂肪族共役ジエン系単量体の全量の5〜20質量%を含有させることが好ましく、7〜15質量%を含有させることがより好ましい。
乳化剤及び重合開始剤は全量を重合開始剤投入開始時の反応系に含有させることが好ましい。
反応系に共重合体を構成する単量体成分を添加する方法としては、例えば、一括添加方法、分割添加方法、連続添加方法、パワーフィード方法を採用することができる。反応系内の単量体をある一定濃度以下に抑制して安全性を向上する観点からは、連続添加方法(以下、連添という場合もある)を採用することが好ましい。更に、連添を複数回行ってもよい。
また、共重合体ラテックスは、加熱減圧蒸留などの方法により、未反応単量体及び他の低沸点化合物が除去されていることが好ましい。
共重合体ラテックスの平均粒子径は、130nm以下であり、120nm以下であることが好ましく、110nm以下であることがより好ましい。また、共重合体ラテックスの平均粒子径は、70nm以上であり、80nm以上であることが好ましく、90nm以上であることがより好ましい。共重合体ラテックスの平均粒子径が130nmを超えると、液体容器のエッジウイック適性が劣る。また、共重合体ラテックスの平均粒子径が70nm未満であると、共重合体ラテックスの分散安定性が低下する。共重合体ラテックスの平均粒子径は、例えば、共重合体ラテックスを作製する際の水や乳化剤の量を変えることで調整することができる。共重合体ラテックスの平均粒子径は、JIS Z8826に準拠し、光子相関法による平均粒子径を動的光散乱法により測定する。
共重合体ラテックスのゲル含有量は、95質量%未満である事が好ましく、80質量%未満であることがより好ましく、60質量%未満であることが更に好ましい。共重合体ラテックスのゲル含有量を上記範囲とすることにより、共重合体ラテックスの成膜性や液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる。また、共重合体ラテックスのゲル含有量は、5質量%以上である事が好ましく、10質量%以上であることがより好ましく、20質量%以上であることが更に好ましい。共重合体ラテックスのゲル含有量を上記範囲とすることにより、塗工紙の表面強度を向上させることができる。共重合体ラテックスのゲル含有量は、例えば、連鎖移動剤の量を変えることで調整することができる。共重合体ラテックスのゲル含有量は、以下の方法で測定される。
温度70℃の乾燥機にて共重合体ラテックスのフィルムを作成する。その後フィルムを約1g秤量し、Xgとする。これを400mlのトルエンに入れ48時間膨潤溶解させる。その後、これを秤量済みの300メッシュのステンレス製金網で濾過し、その後トルエンを蒸発乾燥させ、その乾燥後重量から金網重量を減じて、試料の乾燥後重量を秤量しYgとし、下記式よりゲル含有量を計算する。
ゲル含有量(%)=(Y/X)×100
共重合体ラテックスには、必要に応じて、防腐剤、老化防止剤、印刷適性向上剤、界面活性剤などの機能性添加剤を配合してもよい。これらの添加剤は、種類及び使用量ともに適宜適量使用することができる。
本実施形態に係る共重合体ラテックスは、液体容器用塗工紙向けバインダーとして用いることで、塗工紙として必要な特性を備えた上で、液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる。
本実施形態に係る組成物は、本実施形態に係る共重合体ラテックスを含有し、必要に応じて、顔料、他のバインダー、助剤等を含有することが好ましい。
顔料としては、カオリンクレー、炭酸カルシウム、タルク、硫酸バリウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイトなどの無機顔料、ポリスチレンラテックスなどの有機顔料を用いることができる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
他のバインダーとしては、澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉等の変性澱粉、大豆蛋白、カゼインなどの天然バインダー、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性合成バインダー、ポリ酢酸ビニルラテックス、アクリル系ラテックスなどの合成ラテックスなどが挙げられる。これらは、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
助剤としては、消泡剤(ポリグリコール、脂肪酸エステル、リン酸エステル、シリコーンオイルなど)、レベリング剤(ロート油、ジシアンジアミド、尿素など)、防腐剤、蛍光染料、カラー保水性向上剤(アルギン酸ナトリウムなど)などが挙げられる。
組成物における共重合体ラテックスの含有量(固形分)は、顔料100質量部(固形分)に対して、1〜30質量部であることが好ましく、2〜20質量部であることがより好ましい。
本実施形態に係る組成物は、液体容器用塗工紙に用いることで、塗工紙として必要な特性を備えた上で、液体容器のエッジウイック適性を向上させることができる。
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、特段の断りが無い限り、%や部は質量を基準とする。
<共重合体ラテックスの平均粒子径の測定>
得られた共重合体ラテックスを200メッシュ金網でろ過した後、FPAR−1000(大塚電子製)にて測定した。
<共重合体ラテックスの製造>
表1に示す材料を同表に示す配合量(単位:質量部)で配合して反応を行い、実施例1〜4、比較例1〜4の共重合体ラテックスを合成した。具体的な合成手順を以下に示す。
(実施例1〜4、比較例1〜4)
表1に示す各単量体の10質量%および乳化剤、重合開始剤、重合水を耐圧性の重合反応器に仕込み、十分に攪拌した後、反応器内温度が65℃となった時点から、表1に示す各単量体の残りの成分を360分かけて連続的に添加した。その後、重合反応器内を80℃に昇温し、重合転化率が95%を超えた時点で重合を終了した。次いで、得られた共重合体ラテックスについて、NaOHでpHを7.0に調整することで、実施例1〜4、比較例1〜4の共重合体ラテックスを得た。
下記表1中の各成分は下記の略語にて示す。
BDE:1,3−ブタジエン
STY:スチレン
ACN:アクリロニトリル
MMA:メチルメタクリレート
HEA:ヒドロキシエチルアクリレート
AAM:アクリルアミド
IA:イタコン酸
FA:フマル酸
AA:アクリル酸
PW:純水
EML:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王株式会社製、ネオペレックスG−15)(アニオン性乳化剤)
Figure 2021063211
<組成物の作製>
下記に示した配合処方に従って、実施例1〜4、比較例1〜4の共重合体ラテックスを用いて、組成物を作製した。
(組成物の配合処方)
カオリンクレー 50部
重質炭酸カルシウム 50部
変性デンプン 3部
共重合体ラテックス 14部
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
固形分濃度 65%
<塗工紙の作製>
塗工原紙(坪量105g/m)に、上記の組成物を片面あたりの塗被量が15g/mとなるようにワイヤーバーを用いて塗工し乾燥した後、線圧60kg/cm、温度50℃の条件でカレンダー処理を行って塗工紙を得た。
<エッジウイック適性の評価方法>
塗工紙を2cm×20cmの紙片に断裁し、この紙片の表面と裏面とに耐水性のテープを貼着し、水温80±1℃の水に1時間浸漬した際の水の湿潤浸透距離を求める。
◎:3mm/1hr以下
〇:6mm/1hr以下
△:9mm/1hr以下
×:9mm/1hr以上

Claims (3)

  1. エチレン系不飽和カルボン酸単量体0.5〜5質量%、その他共重合可能な単量体95〜99.5質量%を含有し、エチレン系不飽和カルボン酸単量体中のイタコン酸の割合が80質量%以上である単量体成分100質量部に対して、乳化剤1.4質量部以下を含有し、平均粒子径が70〜130nmであり、液体容器用塗工紙向けバインダーとして用いられる、共重合体ラテックス。
  2. シアン化ビニル系単量体が25質量%未満である、請求項1に記載の共重合体ラテックス。
  3. 請求項1又は2に記載の共重合体ラテックスを含有する、液体容器用塗工紙向け組成物。


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