JP2021061427A - 圧電アクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】マイグレーションの発生を抑制しつつ、駆動特性の向上が図れる圧電アクチュエータを提供する。【解決手段】圧電アクチュエータは、素体内に配置された内部電極と、素体の外表面に配置され、対応する内部電極と電気的に接続された外部電極と、を備え、内部電極は、同一の圧電体層上に配置された4つの第1内部電極と、4つの第1内部電極と圧電体層を挟んで対向して配置された第2内部電極と、を有し、第2内部電極は、素体内において、4つの第1内部電極を挟むように、一対の主面に最も近い位置に配置されており、素体の主面と第2内部電極との間の領域が不活性領域であり、第1内部電極と第2内部電極との間の領域が活性領域であり、積層方向における不活性領域の厚みは、活性領域の厚みよりも小さい。【選択図】図7

Description

本発明は、圧電アクチュエータに関する。
従来の圧電アクチュエータとして、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の圧電アクチュエータは、印加される電圧によって縦振動モードと屈曲振動モードとが合成された振動モードを発生させる圧電アクチュエータであり、同一の圧電体層上に配置された4つの第1内部電極と、4つの第1内部電極と圧電体層を挟んで対向して配置され、第1内部電極との間に電圧が印加される第2内部電極と、を含んで構成されている。特許文献1に記載の圧電アクチュエータでは、最外層となる圧電体層の表面に4つの第1内部電極が配置されており、第1内部電極が外部に露出して設けられている。
特表2003−501988号公報
従来の圧電アクチュエータのように、内部電極が露出している構成では、外部に露出する内部電極間において、マイグレーションが生じ得る。マイグレーションが発生すると、瞬間的に内部電極の極性が反転することがあるため、圧電アクチュエータの駆動に不具合が生じ得る。そのため、圧電アクチュエータでは、マイグレーションの発生を抑制するために、内部電極を圧電体層(絶縁体層)で覆う構成が採用され得る。しかしながら、圧電体層を最上層に設けると、圧電体層が変位を拘束し、圧電アクチュエータの振動を阻害するおそれがある。
本発明の一側面は、マイグレーションの発生を抑制しつつ、駆動特性の向上が図れる圧電アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る圧電アクチュエータは、印加される電圧によって振動する圧電アクチュエータであって、複数の圧電体層を積層することによって形成されると共に、圧電体層の積層方向において対向する一対の主面を有する素体と、素体内に配置された内部電極と、素体の外表面に配置され、対応する内部電極と電気的に接続された外部電極と、を備え、内部電極は、同一の圧電体層上に配置された4つの第1内部電極と、4つの第1内部電極と圧電体層を挟んで対向して配置された第2内部電極と、を有し、第2内部電極は、素体内において、4つの第1内部電極を挟むように、一対の主面に最も近い位置に配置されており、素体の主面と第2内部電極との間の領域が不活性領域であり、第1内部電極と第2内部電極との間の領域が活性領域であり、積層方向における不活性領域の厚みは、活性領域の厚みよりも小さい。
一実施形態においては、印加される電圧によって縦振動モードと屈曲振動モードとが合成された振動モードを発生させてもよい。
一実施形態においては、屈曲振動モードの振幅は、縦振動モードの振幅よりも大きくてもよい。
一実施形態においては、不活性領域の厚みは、活性領域の厚みの1/5以上1/2以下であってもよい。
一実施形態においては、4つの第1内部電極のうち、2つの第1内部電極が第1の対角に位置し、他の2つの第1内部電極が第1の対角に交差する第2の対角に位置しており、第1の対角又は第2の対角に位置する2つの第1内部電極が接続部材によって電気的に接続されていてもよい。
一実施形態においては、接続部材は、第1の対角又は第2の対角の対角方向に沿って延在していてもよい。
一実施形態においては、第1の対角に位置する2つの第1内部電極が、接続部材によって電気的に接続されており、第2の対角に位置する他の2つの第1内部電極において、接続部材と対向する辺が接続部材と平行を成していてもよい。
一実施形態においては、素体は、互いに対向する一対の端面と、互いに対向する一対の側面と、一対の主面と、を有し、素体の一方の端面に配置されている摩擦部を備え、摩擦部の少なくとも一部は、素体の一方の端面において、不活性領域と対向するように配置されていてもよい。
本発明の一側面によれば、マイグレーションの発生を抑制しつつ、駆動特性の向上が図れる。
図1(a)及び図1(b)は、一実施形態に係る圧電アクチュエータの斜視図である。 図2は、圧電アクチュエータの断面構成を示す図である。 図3は、圧電素子の分解斜視図である。 図4(a)及び図4(b)は、圧電アクチュエータの動作を示す図である。 図5は、不活性領域の厚みと振動モードの振幅との関係を示す図である。 図6は、他の実施形態に係る圧電アクチュエータにおける圧電素子の分解斜視図である。 図7は、変形例に係る圧電アクチュエータにおける圧電素子の分解斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、圧電アクチュエータ1は、圧電素子3と、摩擦部10と、を備えている。圧電アクチュエータ1は、交流電圧が印加されて変位することによって、被駆動体100(例えば、ローター等(図4(a)及び図4(b)参照))を移動させる機能を有している。
圧電素子3は、積層体(素体)2を備えている。積層体2は、直方体形状を呈している。積層体2は、互いに対向している一対の端面2a,2bと、互いに対向している一対の主面2c,2dと、互いに対向している一対の側面2e、2fと、を有している。主面2c,2dは、長方形状を呈している。本実施形態では、一対の主面2c,2dの長辺方向で互いに対向する一対の端面2a,2bの対向方向が、積層体2(圧電素子3)の長手方向である。一対の主面2c,2dが対向している対向方向が、積層体2(圧電素子3)の高さ方向である。一対の主面2c,2dの長辺方向で互いに対向する一対の側面2e,2fの対向方向が、積層体2(圧電素子3)の幅方向である。
一対の端面2a,2bは、一対の主面2c,2dの間を連結するように延びている。一対の端面2a,2bは、一対の主面2c,2dの短辺方向にも延びている。一対の側面2e,2fは、一対の主面2c,2dの間を連結するように延びている。一対の側面2e,2fは、一対の端面2a,2bの長辺方向にも延びている。
積層体2は、圧電セラミック材料からなる。圧電セラミック材料としては、PZT[Pb(Zr、Ti)O]、PT(PbTiO)、PLZT[(Pb、La)(Zr、Ti)O]、又はチタン酸バリウム(BaTiO)などが挙げられる。本実施形態では、積層体2は、圧電セラミック材料を含むセラミックグリーンシートの焼結体である、矩形状を呈する圧電体層20a〜20h(図3参照)が積層されて構成されている。積層体2では、複数の圧電体層20a〜20hの積層方向が一対の側面2e,2fの対向方向と一致する。実際の積層体2では、各圧電体層20a〜20hは、各圧電体層20a〜20hの間の境界が視認できない程度に一体化されている。本実施形態では、圧電体層20aの外表面が積層体2の主面2cを構成しており、圧電体層20hの外表面が積層体2の主面2dを構成している。
図3に示されるように、圧電素子3は、第1内部電極22と、第2内部電極24と、第3内部電極26と、第4内部電極28と、第5内部電極30と、を備えている。各内部電極22,24,26,28,30は、積層型の電子素子の内部電極として通常用いられる導電性材料(例えば、Ag、Au、Ni、Pt又はPdなど)からなる。各内部電極22,24,26,28,30は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。なお、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28は、特許請求の範囲に記載の4つの第1内部電極を構成している。第5内部電極30は、特許請求の範囲に記載の第2内部電極を構成している。
圧電体層20b上には、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28が配置されている。第1内部電極22及び第2内部電極24は、圧電体層20b上において、互いに電気的に絶縁されている(離間している)。第3内部電極26及び第4内部電極28は、圧電体層20b上において、互いに電気的に接続されている。
第1内部電極22は、圧電体層20b上において、積層体2の端面2aと主面2cとが形成する角部側に配置されている。第1内部電極22は、主電極部22aと、接続部22bと、を有している。主電極部22aと接続部22bとは、一体に形成されている。接続部22bは、主電極部22aから積層体2の他方の側面2f側に延在し、積層体2の側面2fに露出している。具体的には、接続部22bは、積層体2の一方の端面2a側寄りの位置において側面2fに露出している。
第2内部電極24は、圧電体層20b上において、第1内部電極22が配置された角部と対角(第1の対角)の角部、すなわち積層体2の端面2bと主面2dとが形成する角部側に配置されている。第2内部電極24は、主電極部24aと、接続部24bと、を有している。主電極部24aと接続部24bとは、一体に形成されている。接続部24bは、主電極部24aから積層体2の一方の側面2e側に延在し、積層体2の側面2eに露出している。具体的には、接続部24bは、積層体2の他方の端面2b側寄りの位置において側面2eに露出している。
第3内部電極26は、圧電体層20b上において、積層体2の端面2bと主面2cとが形成する角部側に配置されている。第3内部電極26は、主電極部26aと、接続部26bと、を有している。主電極部26aと接続部26bとは、一体に形成されている。接続部26bは、主電極部26aから積層体2の他方の側面2f側に延在し、積層体2の側面2fに露出している。具体的には、接続部26bは、積層体2の他方の端面2b側寄りの位置において側面2fに露出している。
第4内部電極28は、圧電体層20b上において、第3内部電極26が配置された角部と対角(第2の対角)の角部、すなわち積層体2の端面2aと主面2dとが形成する角部側に配置されている。第4内部電極28は、主電極部28aと、接続部28bと、を有している。主電極部28aと接続部28bとは、一体に形成されている。接続部28bは、主電極部28aから積層体2の一方の側面2e側に延在し、積層体2の側面2eに露出している。具体的には、接続部28bは、積層体2の一方の端面2a側寄りの位置において側面2eに露出している。
圧電体層20c上には、第5内部電極30が配置されている。第5内部電極30は、主電極部30aと、接続部30b,30cと、を有している。主電極部30aは、積層体2の長手方向を当該主電極部30aの長手方向とする長方形状を呈している。主電極部30aは、圧電体層20bを介して、第1内部電極22(主電極部22a)、第2内部電極(主電極部24a)、第3内部電極26(主電極部26a)及び第4内部電極(主電極部28a)と対向している。
接続部30bは、主電極部30aの長手方向に沿う一方の側面から積層体2の他方の側面2f側に延在し、積層体2の側面2fに露出している。具体的には、接続部30bは、積層体2の長手方向の中央の位置において側面2fに露出している。接続部30cは、主電極部30aの長手方向に沿う他方の側面から積層体2の一方の側面2e側に延在に、積層体2の側面2eに露出している。具体的には、接続部30cは、積層体2の長手方向の中央の位置において側面2eに露出している。
圧電体層20d、圧電体層20f及び圧電体層20h上には、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28が配置されている。圧電体層20e及び圧電体層20g上には、第5内部電極30が配置されている。図2に示されるように、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28は、積層体2内において、一対の主面2c,2dに最も近い位置に配置されている。すなわち、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28は、積層方向において最も外側に位置している。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、圧電素子3は、第1外部電極4と、第2外部電極5と、第3外部電極6と、第4外部電極7と、を備えている。
第1外部電極4は、第1電極部分4aと、第2電極部分4bと、第3電極部分4cと、第4電極部分4dと、第5電極部分4eと、を有している。第1電極部分4aは、積層体2の他方の側面2f配置されている。具体的には、第1電極部分4aは、側面2f上において、一方の端面2a側に配置されている。第1電極部分4aは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第1電極部分4aは、側面2fに露出する接続部22bと直接的に接続されている。これにより、第1外部電極4は、第1内部電極22と電気的に接続されている。
第2電極部分4bは、積層体2の一方の側面2eに配置されている。具体的には、第2電極部分4bは、側面2e上において、他方の端面2b側に配置されている。第2電極部分4bは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第2電極部分4bは、側面2eに露出する接続部24bと直接的に接続されている。これにより、第1外部電極4は、第2内部電極24と電気的に接続されている。
第3電極部分4cは、積層体2の一方の主面2cに配置されている。第3電極部分4cは、第1電極部分4aと第2電極部分4bとを電気的に接続している。第4電極部分4dは、他方の主面2dに配置されている。第4電極部分4dは、第1電極部分4aの主面2d側の端部と電気的に接続されている。第5電極部分4eは、他方の主面2dに配置されている。第5電極部分4eは、第2電極部分4bの主面2d側の端部と電気的に接続されている。
第2外部電極5は、第1電極部分5aと、第2電極部分5bと、第3電極部分5cと、第4電極部分5dと、第5電極部分5eと、を有している。第1電極部分5aは、積層体2の他方の側面2f配置されている。具体的には、第1電極部分5aは、側面2f上において、他方の端面2b側に配置されている。第1電極部分5aは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第1電極部分5aは、側面2fに露出する接続部26bと直接的に接続されている。これにより、第2外部電極5は、第3内部電極26と電気的に接続されている。
第2電極部分5bは、積層体2の一方の側面2eに配置されている。具体的には、第2電極部分5bは、側面2e上において、他方の端面2a側に配置されている。第2電極部分5bは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第2電極部分5bは、側面2eに露出する接続部28bと直接的に接続されている。これにより、第2外部電極5は、第4内部電極28と電気的に接続されている。
第3電極部分5cは、積層体2の一方の主面2dに配置されている。第3電極部分5cは、第1電極部分5aと第2電極部分5bとを電気的に接続している。第4電極部分5dは、一方の主面2cに配置されている。第4電極部分5dは、第1電極部分5aの主面2c側の端部と電気的に接続されている。第5電極部分5eは、一方の主面2cに配置されている。第5電極部分5eは、第2電極部分5bの主面2c側の端部と電気的に接続されている。
第3外部電極6は、第1電極部分6aと、第2電極部分6bと、第3電極部分6cと、を有している。第1電極部分6aは、積層体2の他方の側面2fに配置されている。具体的には、第1電極部分6aは、側面2f上において、積層体2の長手方向の中央部に配置されている。すなわち、第1電極部分6aは、積層体2の長手方向において、第1外部電極4の第1電極部分4aと第2外部電極5の第1電極部分5aとの間に配置されている。第1電極部分6aは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第1電極部分6aは、側面2fに露出する接続部30bと直接的に接続されている。これにより、第3外部電極6は、第5内部電極30と電気的に接続されている。
第2電極部分6bは、一方の主面2cに配置されている。第2電極部分6bは、第1電極部分6aの主面2c側の端部と電気的に接続されている。第3電極部分6cは、一方の主面2dに配置されている。第3電極部分6cは、第1電極部分6aの主面2d側の端部と電気的に接続されている。
第4外部電極7は、第1電極部分7aと、第2電極部分7bと、第3電極部分7cと、を有している。第1電極部分7aは、積層体2の一方の側面2eに配置されている。具体的には、第1電極部分7aは、側面2e上において、積層体2の長手方向の中央部に配置されている。すなわち、第1電極部分7aは、積層体2の長手方向において、第1外部電極4の第2電極部分4bと第2外部電極5の第2電極部分5bとの間に配置されている。第1電極部分7aは、一方の主面2cから他方の主面2dにわたって形成されている。第1電極部分7aは、側面2eに露出する接続部30cと直接的に接続されている。これにより、第4外部電極7は、第5内部電極30と電気的に接続されている。
第2電極部分7bは、一方の主面2cに配置されている。第2電極部分7bは、第1電極部分7aの主面2c側の端部と電気的に接続されている。第3電極部分7cは、一方の主面2dに配置されている。第3電極部分7cは、第1電極部分7aの主面2d側の端部と電気的に接続されている。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、摩擦部10は、積層体2の一方の端面2aに配置されている。摩擦部10は、例えば、円柱状を呈している。摩擦部10は、ジルコニア、アルミナなどから構成されている。摩擦部10は、例えば、円柱部材を端面2aに接着することにより設けられている。
図2に示されるように、圧電素子3では、積層体2の主面2cと第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28との間の領域が、不活性領域である。圧電素子3では、積層体2の主面2cと第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28との間の領域が、不活性領域である。圧電素子3では、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28と第5内部電極30との間の領域が、活性領域である。活性領域は、電圧が印加されたときに変位する。
圧電素子3では、積層方向における不活性領域の厚みT1は、活性領域の厚みT2よりも小さい。すなわち、積層体2の主面2c,2dと第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28との間の距離は、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28と第5内部電極30との間の距離よりも短い。不活性領域の厚みT1は、活性領域の厚みT2の1/5以上で且つ1/2以下であることが好ましい。不活性領域及び活性領域の厚みは、圧電体層20a〜20hの厚みを変更することにより調整できる。具体的には、圧電体層20a及び圧電体層20hの厚みを、圧電体層20b〜20gの厚みよりも小さくする。これにより、不活性領域の厚みT1を、活性領域の厚みT2の1/5以上で且つ1/2以下とすることができる。
上記構成を有する圧電アクチュエータ1は、駆動時においては2つの共振モードを有している。具体的には、圧電アクチュエータ1は、圧電素子3の長手方向に振動する縦振動モードと、圧電素子3の高さ方向への屈曲振動モードとの重ね合わせによって振動する。
圧電アクチュエータ1では、第3外部電極6及び第4外部電極7をグランドに接続すると共に、第1外部電極4と第2外部電極5とに、位相を90°ずらした電圧をそれぞれ印加して圧電素子3を駆動させると、摩擦部10に楕円運動が生じる。これにより、図4(a)及び図4(b)に示されるように、摩擦部10と被駆動体100との間に摩擦力が作用して、被駆動体100が移動(回転)することとなる。
以上説明したように、本実施形態に係る圧電アクチュエータ1では、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28は、積層体2内に配置されている。そのため、圧電アクチュエータ1では、内部電極間においてマイグレーションが発生することを抑制できる。また、圧電アクチュエータ1では、積層体2の主面2c,2dと第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28との間の領域が不活性領域であり、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28と第5内部電極30との間の領域が活性領域である。この構成において、圧電アクチュエータ1では、不活性領域の厚みT1は、活性領域の厚みT2よりも小さい。これにより、圧電アクチュエータ1では、不活性領域が変位を拘束することを抑制できる。したがって、圧電アクチュエータ1では、駆動特性の向上が図れる。
本実施形態に係る圧電アクチュエータ1では、不活性領域の厚みT1は、活性領域の厚みT2の1/5以上1/2以下である。図5は、不活性領域の厚みと振動モードの振幅との関係を示す図である。図5では、横軸が不活性領域の厚みを示し、縦軸が振幅を示している。
図5に示されるように、不活性領域の厚みT1と活性領域の厚みT2とが同じ場合(図5の「1」の場合)には、縦振動モードの振幅と屈曲振動モードの振幅とに差が生じている。これに対して、不活性領域の厚みT1を活性領域の厚みT2の1/2とした場合(図5の「1/2」の場合)には、縦振動モードの振幅と屈曲振動モードの振幅との差が小さくなると共に、不活性領域の厚みT1と活性領域の厚みT2とが同じ場合に比べて、屈曲振動モードでの振幅が特に大きくなっている。更に、不活性領域の厚みT1を活性領域の厚みT2の1/3、1/4及び1/5とした場合には、縦振動モードの振幅及び屈曲振動モードの振幅の両方が、不活性領域の厚みと活性領域の厚みとが同じ場合に比べて大きくなっている。したがって、不活性領域の厚みT1を活性領域の厚みT2の1/2以下とした場合には、不活性領域における変位の拘束が抑制され、圧電アクチュエータ1の駆動特性が向上する。
また、本実施形態に係る圧電アクチュエータ1では、不活性領域の厚みT1を活性領域の厚みT2の1/5以上とすることにより、積層体2の主面2c,2dに第1外部電極4〜第4外部電極7が配置される構成において、第1外部電極4〜第4外部電極7と第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28との間の耐電圧性を確保できる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態では、圧電体層20a〜20hが積層されることで積層体2が形成される形態を一例に説明した。しかし、圧電体層の積層数はこれに限定されず、設計に応じて適宜設定される。
上記実施形態では、不活性領域の厚みT1が活性領域の厚みT2の1/2以下である形態を一例に説明した。しかし、少なくとも、不活性領域の厚みが活性領域の厚みよりも小さければよい。
上記実施形態では、圧電素子3の第1内部電極22、第2内部電極24及び第3内部電極26及び第4内部電極28が、図3に示される構成である形態を一例に説明した。しかし、内部電極の構成はこれに限定されない。内部電極は、以下の構成であってもよい。
図6に示されるように、圧電素子3Aは、第1内部電極22と、第2内部電極24と、第3内部電極26と、第4内部電極28と、第5内部電極30と、第6内部電極32と、第7内部電極34と、第8内部電極36と、第9内部電極38と、備えている。第6内部電極32、第7内部電極34、第8内部電極36及び第9内部電極38は、第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極28と同様の構成を有している。
圧電素子3Aでは、第3内部電極26と第4内部電極28とは、接続部材29により電気的に接続されている。具体的には、第3内部電極26の主電極部26aと第4内部電極28の主電極部28aとが、接続部材29により電気的に接続されている。接続部材29は、所定の間隔をあけて対角に配置された第1内部電極22と第2内部電極24との間に配置されている。接続部材29は、導電性材料(例えば、Ni、Pt又はPdなど)からなる。接続部材29は、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成される。第6内部電極32と第7内部電極34とは、接続部材40により電気的に接続されている。具体的には、第6内部電極32の主電極部32aと第7内部電極34の主電極部34aとが、接続部材40により電気的に接続されている。接続部材40は、所定の間隔をあけて対角に配置された第8内部電極36と第9内部電極38との間に配置されている。
圧電素子3Aでは、第3内部電極26と第4内部電極28とが接続部材29で電気的に接続され、第6内部電極32と第7内部電極34とが接続部材40されている。そのため、圧電素子3Aでは、第3内部電極26と第4内部電極28、及び、第6内部電極32と第7内部電極34とを、外部電極によって電気的に接続しなくてもよい。したがって、圧電アクチュエータの設計の自由度が高まる。
また、図3及び図6に示される例では、内部電極が積層体2の側面2e,2fに露出する形態を一例に説明した。しかし、内部電極は、積層体2の端面2a,2bに露出する構成であってもよい。
上記実施形態では、第1外部電極4、第2外部電極5、第3外部電極6及び第4外部電極7が、図1(a)及び図1(b)に示される構成を有する形態を一例に説明した。しかし、外部電極の構成はこれに限定されない。外部電極は、内部電極の構成に応じて適宜設計されればよい。
本発明の他の例として、圧電素子は、図7に示される構成を有していてもよい。図7に示されるように、圧電素子3Bは、圧電体層20a〜20fがこの順番に積層されている。圧電素子3Bでは、圧電体層20b、圧電体層20d及び圧電体層20f上に、第5内部電極30が配置されおり、圧電体層20c上に第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26、第4内部電極28及び接続部材29が配置されており、圧電体層20e上に第6内部電極32、第7内部電極34、第8内部電極36、第9内部電極38及び接続部材40が配置されている。
圧電素子3Bでは、第5内部電極(第2内部電極)30は、積層体2内において、一対の主面2c,2dに最も近い位置に配置されている。圧電素子3Bでは、主面2c,2dと第5内部電極30との間の領域が不活性領域であり、第5内部電極30と第1内部電極22、第2内部電極24、第3内部電極26及び第4内部電極との間の領域、及び、第5内部電極30と第6内部電極32、第7内部電極34、第8内部電極36及び第9内部電極38との間の領域が活性領域である。この構成においても、積層方向における不活性領域の厚みは、活性領域の厚みよりも小さい。
1…圧電アクチュエータ、2…積層体(素体)、10…摩擦部、22…第1内部電極、24…第2内部電極(第1内部電極)、26…第3内部電極(第1内部電極)、28…第4内部電極、29…接続部材、30…第5内部電極(第2内部電極)、32…第6内部電極(第1内部電極)、34…第7内部電極(第1内部電極)、36…第8内部電極(第1内部電極)、38…第9内部電極(第1内部電極)。

Claims (8)

  1. 印加される電圧によって振動する圧電アクチュエータであって、
    複数の圧電体層を積層することによって形成されると共に、前記圧電体層の積層方向において対向する一対の主面を有する素体と、
    前記素体内に配置された内部電極と、
    前記素体の外表面に配置され、対応する前記内部電極と電気的に接続された外部電極と、を備え、
    前記内部電極は、同一の前記圧電体層上に配置された4つの第1内部電極と、4つの前記第1内部電極と前記圧電体層を挟んで対向して配置された第2内部電極と、を有し、
    前記第2内部電極は、前記素体内において、4つの前記第1内部電極を挟むように、一対の前記主面に最も近い位置に配置されており、
    前記素体の前記主面と前記第2内部電極との間の領域が不活性領域であり、前記第1内部電極と前記第2内部電極との間の領域が活性領域であり、
    前記積層方向における前記不活性領域の厚みは、前記活性領域の厚みよりも小さい、圧電アクチュエータ。
  2. 印加される電圧によって縦振動モードと屈曲振動モードとが合成された振動モードを発生させる、請求項1に記載の圧電アクチュエータ。
  3. 前記屈曲振動モードの振幅は、前記縦振動モードの振幅よりも大きい、請求項2に記載の圧電アクチュエータ。
  4. 前記不活性領域の厚みは、前記活性領域の厚みの1/5以上1/2以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧電アクチュエータ。
  5. 4つの前記第1内部電極のうち、2つの前記第1内部電極が第1の対角に位置し、他の2つの前記第1内部電極が前記第1の対角に交差する第2の対角に位置しており、
    前記第1の対角又は前記第2の対角に位置する2つの前記第1内部電極が接続部材によって電気的に接続されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧電アクチュエータ。
  6. 前記接続部材は、前記第1の対角又は前記第2の対角の対角方向に沿って延在している、請求項5に記載の圧電アクチュエータ。
  7. 前記第1の対角に位置する2つの前記第1内部電極が、前記接続部材によって電気的に接続されており、
    前記第2の対角に位置する他の2つの前記第1内部電極において、前記接続部材と対向する辺が前記接続部材と平行を成している、請求項6に記載の圧電アクチュエータ。
  8. 前記素体は、互いに対向する一対の端面と、互いに対向する一対の側面と、一対の前記主面と、を有し、
    前記素体の一方の前記端面に配置されている摩擦部を備え、
    前記摩擦部の少なくとも一部は、前記素体の一方の前記端面において、前記不活性領域と対向するように配置されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の圧電アクチュエータ。
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