JP2021061226A - 無機質量分析計 - Google Patents
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Abstract
【課題】無機質量分析計の測定感度及び測定精度を向上させる技術を提供する。【解決手段】3+又は3+以上の異なる原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成するための多価イオン源1と、多価イオン源に接続され、定量粒子ビーム電流、小量粒子ビーム電流及び微量粒子ビーム電流をスクリーニングし、吸収し、測定し、超微量粒子ビーム電流を出力するためのフロントエンド分析システム2−2と、フロントエンド分析システムに接続され、超微量粒子ビーム電流における超微量バックグラウンドを排除するための、静電分析器3−1、エネルギー吸収膜3−2及び速度セクター3−3を含むバックエンド分析システムと、バックエンド分析システムに接続され、超微量同位体を受け取り、且つ超微量同位体を測定するためのイオン検出器と、を含むことを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は質量分析計の分野に関し、特に無機質量分析計に関する。
従来の無機質量分析計は、イオン源システム、分析器システム(主に静電分析器、磁気分析器、飛行時間分析器及び四重極分析器等を含む)及びイオン検出器システムで構成される。無機質量分析計での測定では、分子イオンバックグラウンドと同重体イオンバックグラウンドの干渉により、無機質量分析計の測定感度に影響を与え、その最低検出ラインは10−12g/gの範囲に達し、微量分析範囲に達することができる。測定精度は0.5%に達する。
材料、原子力、環境、地質、生物医学、考古学、海洋学などの学科研究のさらなる発展には、元素に対する測定感度と測定精度を改善し、最低検出ラインは10−12g/gから10−13〜10−17g/gの範囲に減少し、即ち極微量の範囲に達する必要がある。測定精度を0.5%から0.1%よりも優れた程度に向上させることが必要である。現在では、無機質量分析計の測定感度と精度は、測定要件を満たすことができない。
本発明は、無機質量分析計を提供して、無機質量分析計の測定感度及び精度を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の解決手段を提供する。
大電流イオンビーム電流が、定量粒子ビーム電流、小量粒子ビーム電流、微量粒子ビーム電流及び超微量粒子ビーム電流を含み、前記超微量粒子ビーム電流が超微量同位体及び超微量バックグラウンドを含み、3+又は3+以上の異なる原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成するための多価イオン源と、前記多価イオン源に接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流をスクリーニングし、且つ前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し、測定し、前記超微量粒子ビーム電流を出力するためのフロントエンド分析システムと、前記フロントエンド分析システムに接続され、前記超微量粒子ビーム電流における前記超微量バックグラウンドを排除するためのバックエンド分析システムと、前記バックエンド分析システムに接続され、前記超微量同位体を受け取り、且つ前記超微量同位体を測定するためのイオン検出器と、を含む無機質量分析計。
任意選択で、前記多価イオン源はサイクロトロン共鳴型イオン源であり、HからPuまでのすべての元素、アクチニド元素及び超アクチニドのすべての元素はいずれも3+又は3+以上の異なる原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成することができる。
任意選択で、前記フロントエンド分析システムは、前記多価イオン源に接続され、前記大電流イオンビーム電流を加速するための加速部と、それぞれ前記加速部及び前記バックエンド分析システムに接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を前記超微量粒子ビーム電流と分離し、且つ前記超微量粒子ビーム電流を前記バックエンド分析システムに伝送するためのフロントエンド分析器と、前記フロントエンド分析器の出力端子に設置され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し且つ測定するためのイオンレシーバと、を含む。
任意選択で、前記加速部は大電流の単段静電加速管であり、前記単段静電加速管のビーム電流の強度範囲は0.1μA〜5000μAで、前記単段静電加速管の動作電圧は10kV〜400kVである。
任意選択で、前記フロントエンド分析器は磁気分析器、静電分析器、四重極分析器、又は飛行時間分析器のいずれか一種又はいずれか二種の組合せである。
任意選択で、前記イオンレシーバはファラデーカップのセットである。
任意選択で、前記バックエンド分析システムは、第一静電分析器、エネルギー吸収膜、磁気分析器及び第二静電分析器を含み、前記第一静電分析器の入力端子は前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜は前記第一静電分析器の出力端子と前記磁気分析器の入力端子との間に固定され、前記磁気分析器の出力端子は前記第二静電分析器の入力端子に接続され、前記第二静電分析器の出力端子は前記イオン検出器に接続される。
任意選択で、前記バックエンド分析システムは、静電分析器、エネルギー吸収膜及び速度セレクタを含み、前記静電分析器の入力端子は前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜は前記静電分析器の出力端子と前記速度セレクタの入力端子との間に固定され、前記速度セレクタの出力端子は前記イオン検出器に接続される。
任意選択で、前記イオン検出器は固体検出器又はガス検出器である。
本発明によって提供される具体的な実施例によれば、本発明は、以下の技術的効果を開示する。
第一に、本発明の無機質量分析計が多価イオン源を用い、分子バックグラウンドによる干渉が生じないので、測定感度が顕著に向上して最低検出ラインが10−13〜10−17g/gの範囲に達するため、従来の質量分析法の最低検出ラインである10−12g/gより101−105倍低下させることができる。従来の無機質量分析計で測定された元素の含有量は、小量〜微量範囲に属する。だが、本出願の多価イオン源に基づく無機質量分析計では、測定範囲が超微量範囲に属するため、測定感度が向上する。
第二に、本出願の無機質量分析計が多価イオン源を用い、ビーム電流範囲が102〜103μAであり、微量、超微量元素の測定に対して、伝送効率が30%以上に達することができる。これは、従来の高精度無機質量分析計のビーム電流及び計数率より10〜100倍高い。したがって、その測定精度が顕著に向上し、微量レベル(10−9g/g)の含有量の元素に対して、測定精度が0.1%以上に達し、測定精度を向上させることができる。
第三に、複数の電荷状態を使用するため、イオンエネルギーが増加する(イオンエネルギーは電荷状態数と加速電圧の積に等しい)こととなる。エネルギーを増加させた後は、同重体バックグラウンドによる干渉を排除することに有利で、散乱バックグラウンドによる干渉を低減させることに有利で、検出器のエネルギー分率等を向上させることに有利で、さらに測定感度を向上させることに有利であり、各種のバックグラウンドを排除する能力を向上させることができる。
第四に、サンプル使用量を少なくすることである。使用される多価イオン源は、ビーム電流が強く、サンプルのイオン化効率が高いため、同じ測定精度を達成するためのサンプルの使用量を少なくすることができる。
本発明の実施例又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、実施例で使用される図面を以下に簡単に紹介する。以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施例を示しているに過ぎないことは明らかであり、当業者にとって、創造的な労力を支払うことなく、これらの図面から他の図面を入手することもできる。
以下に本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確で、完全に説明するが、説明される実施例は全部の実施例ではなく、単に本発明の一部の実施例に過ぎない。本発明における実施例に基づき、当業者は創造的な努力なしで得られた他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲内に入る。
無機質量分析計の測定感度及び精度に影響を与える主な要因は3つあり、1つ目は分子バックグラウンド及び同重体バックグラウンドのレベルであり、2つ目はイオン伝送効率であり、3つ目はイオン源ビーム電流強度である。この3つの要因において、分子バックグラウンド及び同重体バックグラウンドのレベルは感度に影響を与える最も主な要因で、伝送効率及びイオン源ビーム電流の強度は精度に影響を与える主な要因である。
測定感度及び測定精度を向上させるために、本発明は無機質量分析計の測定感度及び測定精度に影響を与える主な問題、即ち分子バックグラウンド及び同重体バックグラウンドの問題、イオン伝送効率及びイオン源ビーム電流の強度の問題、等に対して研究を行い、多価イオン源に基づく無機質量分析計、即ちMCI−MSを初めて提供する。
本発明の上記目的、特徴及び利点をより明白且つ理解可能にするために、以下に図面及び発明を実施するための形態を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
図1に示すように、本発明の無機質量分析計は、多価イオン源1、フロントエンド分析システム、バックエンド分析システム及びイオン検出器4を含む。
前記多価イオン源1は前記フロントエンド分析システムに接続され、前記フロントエンド分析システムは前記バックエンド分析システムに接続され、前記バックエンド分析システムはイオン検出器4に接続される。
前記多価イオン源1は、3+、4+又はより多くの原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成することに用いられる。前記大電流イオンビーム電流は、定量粒子ビーム電流、小量粒子ビーム電流、微量粒子ビーム電流及び超微量粒子ビーム電流を含み、前記超微量粒子ビーム電流は超微量同位体及び超微量バックグラウンドを含む。
例えば、CO2ガスについて、C+、C2+、C3+、C4+、C5+及びC6+等のイオンを生成することができる。ここで、C2+及びC+はそれぞれ二重電荷状態及び単一電荷状態で、C3+、C4+及びC5+は複数の電荷状態で、C6+は高電荷状態又は完全に剥離した状態である。
現在では、複数の電荷状態を引き起こし得るイオン源は主に2種類があり、1つの種類は電子サイクロトロン共鳴イオン源(electron cyclotron resonance ion soucrce、ECR)で、もう1つの種類は高周波火花放電イオン源(high freqency spark discharge ion source、HF)である。
本出願において、前記多価イオン源は、サイクロトロン共鳴イオン源であり、HからPuまでのすべての元素、アクチニド元素及び超アクチニドのすべての元素はいずれも3+、4+又はより多くの原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成することができる。ECRイオン源は、複数の電荷状態の生成効率が高く、ビーム電流の品質が良いため、現在ではMCI−MSの優先イオン源であり、そのイオン源のマイクロ波周波数は5GHz〜25GHzの範囲であり、該範囲のマイクロ波周波数は複数の電荷状態を生成する好ましい周波数である。また、ECRイオン源は、ガスサンプリングであり、多くのサンプル調製プロセスが削減され、サンプル調整のプロセスによる汚染も削減される。
フロントエンド分析システムは、前記大電流イオンビーム電流を選択し、分離し、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流をスクリーニングし、且つ前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し、測定し、前記超微量粒子ビーム電流を出力する。
フロントエンド分析システムは、前記多価イオン源に接続され、前記大電流イオンビーム電流を加速するための加速部と、それぞれ前記加速部及び前記バックエンド分析システムに接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を前記超微量粒子ビーム電流と分離し、且つ前記超微量粒子ビーム電流を前記バックエンド分析システムに伝送するためのフロントエンド分析器と、前記フロントエンド分析器の出力端子に設置され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し且つ測定するためのイオンレシーバと、を含む。
フロントエンド分析システムは、前記多価イオン源に接続され、前記大電流イオンビーム電流を加速するための加速部と、それぞれ前記加速部及び前記バックエンド分析システムに接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を前記超微量粒子ビーム電流と分離し、且つ前記超微量粒子ビーム電流を前記バックエンド分析システムに伝送するためのフロントエンド分析器と、前記フロントエンド分析器の出力端子に設置され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し且つ測定するためのイオンレシーバと、を含む。
本実施例において、前記加速部2−1には、ガス又は固体ストリッパー部品がなく、大電流の単段静電加速管であり、前記単段静電加速管は、ビーム電流強度の範囲が0.1μA〜5000μAであり、動作電圧が10kV〜400kVであり、イオンがフロントエンド分析器を通過した後に良好な質量分解が得られるようにイオンのエネルギーを向上させるためのものである。
前記フロントエンド分析器は、磁気分析器、静電分析器、四重極分析器又は飛行時間分析器のいずれか一種であり、上記4つの分析器のうちの任意の2つの組合せであってもよい。
イオンレシーバ2−3は、可動ファラデーカップのセットであり、一般的には3〜7つのファラデーカップであってもよく、且つ各ファラデーカップの位置はいずれも変化可能である。
前記バックエンド分析システムは、前記超微量粒子ビーム電流における前記超微量バックグラウンドによる干渉を排除し、さらに超微粒子レベルの元素(10−13〜10−17g/g)を分析することに用いられ、前記超微量バックグラウンドは同重体イオン及び前記超微量同位体と同じ電荷対質量比を有するイオンを含む。例えば、材料における14C放射性不純物を測定し、14C4+イオンを選択し、同重体14N4+の干渉が存在し、さらに同じ電荷対質量比を有するイオン、例えば7Li2+、21Ne6+等の干渉が存在する。該システムは、これらの超微量バックグラウンドを効果的に排除することができる。
前記バックエンド分析システムは、静電分析器3−1、エネルギー吸収膜3−2及び速度セレクタ3−3を含む。
前記静電分析器3−1の入力端子は、前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜3−2は、前記静電分析器3−1の出力端子と前記速度セレクタ3−3の入力端子との間に固定され、前記速度セレクタ3−3の出力端子は、前記イオン検出器に接続される。
ここで、速度セレクタ3−3に代わって磁気分析器及び第二静電分析器を用いることができ、この時にバックエンド分析システムは、具体的には、第一静電分析器、エネルギー吸収膜、磁気分析器及び第二静電分析器を含み、前記第一静電分析器の入力端子は前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜は、前記第一静電分析器の出力端子と前記磁気分析器の入力端子との間に固定され、前記磁気分析器の出力端子は、前記第二静電分析器の入力端子に接続され、前記第二静電分析器の出力端子は、前記イオン検出器に接続される。
エネルギー吸収膜は、ナノレベルの均一な膜又はガス室の一部であり、イオンはエネルギー吸収膜(又はガス)を通過した後、第一に、同じエネルギーを有する同重体(例えば14C4+及び14N4+ )は膜(又はガス)で失われたエネルギーが異なり、第二に、同じ核質量比を有するイオン(例えば14C4+及び7Li2+、21Ne6+及び28Si8+等)は膜(又はガス)で失われたエネルギーが大きく異なる。上記二種類の状況は、いずれもバックエンド分析システムの静電分析器、磁気分析器又は速度セレクタによって識別して排除することができる。
前記イオン検出器4は、固体検出器又はガス検出器であり、前記固体検出器は、薄いウィンドウ(10nm〜50nm)又はウィンドウのない固体検出器であり、前記ガス検出器は、薄いウィンドウ(SiN材料30〜50nm)ガス検出器である。
本出願のイオン検出器4は、高エネルギー分解の固体又はガス検出器、電子孔及びデータ取得部品を含む。超微量粒子ビーム電流は、バックエンド分析システムを通過した後、同重体イオン及び超微量同位体と同じ電荷対質量比を有するイオンの干渉を完全に排除できないが、これらの干渉イオンのエネルギーと超微量同位体のエネルギーとが大きく異なるという特徴を利用し、高いエネルギー分解及び電荷分解の検出器を用いて測定することで、超微量バックグラウンドの干渉をさらに識別して排除することができる。
本無機質量分析計は、多価イオン源に基づく無機質量分析計であり、その具体的な構造は、多価イオン源、フロントエンド分析システム、バックエンド分析システム及びイオン検出器を含む。前記多価イオン源は、フロントエンド分析システムに接続され、前記フロントエンド分析システムは、バックエンド分析システムに接続され、前記バックエンド分析システムは、イオン検出器に接続され、該機器は分子バックグラウンドを排除して同重体バックグラウンドを抑制する能力を有するとともにビーム電流が強く、伝送効率が高い等の利点も有する。それにより、無機質量分析計の測定感度及び測定精度を顕著に向上させることができる。
本明細書における各実施例は、漸進的に説明されており、各実施例は、いずれも他の実施例との相違点に焦点を合わせ、各実施例の間の同じ部分や類似した部分は互いに参照してもよい。
本明細書において具体的な例を用いて本発明の原理及び実施例を説明したが、上記実施例の説明は、本発明の方法及びその中心となる考え方を理解するのを助けるためにのみ使用されるものであり、当業者であれば、本発明の思想に従って発明を実施するための形態及び応用範囲でいずれも変更があり得る。要約すると、本明細書の内容は本発明を限定するものとして理解すべきではない。
1多価イオン源
2−1加速部
2−2フロントエンド分析器
2−3イオンレシーバ
3−1静電分析器
3−2エネルギー吸収膜
3−3速度セレクタ
4イオン検出器
2−1加速部
2−2フロントエンド分析器
2−3イオンレシーバ
3−1静電分析器
3−2エネルギー吸収膜
3−3速度セレクタ
4イオン検出器
Claims (9)
- 無機質量分析計であって、前記無機質量分析計は、
定量粒子ビーム電流、小量粒子ビーム電流、微量粒子ビーム電流及び超微量粒子ビーム電流を含み、前記超微量粒子ビーム電流は超微量同位体及び超微量バックグラウンドを含み、3+又は3+以上の異なる原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成するための多価イオン源と、
前記多価イオン源に接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流をスクリーニングし、且つ前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し、測定し、前記超微量粒子ビーム電流を出力するためのフロントエンド分析システムと、
前記フロントエンド分析システムに接続され、前記超微量粒子ビーム電流における前記超微量バックグラウンドを排除するためのバックエンド分析システムと、
前記バックエンド分析システムに接続され、前記超微量同位体を受け取り、且つ前記超微量同位体を測定するためのイオン検出器と、
を含むことを特徴とする無機質量分析計。 - 前記多価イオン源はサイクロトロン共鳴型イオン源であり、HからPuまでのすべての元素、アクチニド元素及び超アクチニウムすべての元素に対していずれも3+又は3+以上の異なる原子価状態の大電流イオンビーム電流を生成することができることを特徴とする請求項1に記載の無機質量分析計。
- 前記フロントエンド分析システムは、
前記多価イオン源に接続され、大電流イオンビーム電流を加速するための加速部と、
それぞれ前記加速部及び前記バックエンド分析システムに接続され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を前記超微量粒子ビーム電流と分離し、且つ前記超微量粒子ビーム電流を前記バックエンド分析システムに伝送するためのフロントエンド分析器と、
前記フロントエンド分析器の出力端子に設置され、前記定量粒子ビーム電流、前記小量粒子ビーム電流及び前記微量粒子ビーム電流を吸収し且つ測定するためのイオンレシーバと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の無機質量分析計。 - 前記加速部は大電流の単段静電加速管であり、前記単段静電加速管のビーム電流強度範囲は0.1μA〜5000μAであり、前記単段静電加速管の動作電圧は10kV〜400kVであることを特徴とする請求項3に記載の無機質量分析計。
- 前記フロントエンド分析器は磁気分析器、静電分析器、四重極分析器又は飛行時間分析器のいずれか一種又はいずれか二種の組合せであることを特徴とする請求項3に記載の無機質量分析計。
- 前記イオンレシーバはファラデーカップのセットであることを特徴とする請求項3に記載の無機質量分析計。
- 前記バックエンド分析システムは、第一静電分析器、エネルギー吸収膜、磁気分析器及び第二静電分析器を含み、前記第一静電分析器の入力端子が前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜は前記第一静電分析器の出力端子と前記磁気分析器の入力端子との間に固定され、
前記磁気分析器の出力端子は前記第二静電分析器の入力端子に接続され、前記第二静電分析器の出力端子は前記イオン検出器に接続されることを特徴とする請求項1に記載の無機質量分析計。 - 前記バックエンド分析システムは、静電分析器、エネルギー吸収膜及び速度セレクタを含み、
前記静電分析器の入力端子は前記フロントエンド分析システムの出力端子に接続され、前記エネルギー吸収膜は前記静電分析器の出力端子と前記速度セレクタの入力端子との間に固定され、
前記速度セレクタの出力端子は前記イオン検出器に接続されることを特徴とする請求項1に記載の無機質量分析計。 - 前記イオン検出器は固体検出器又はガス検出器であることを特徴とする請求項1に記載の無機質量分析計。
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