JP2021060543A - フード装置、レンズカバー、レンズ装置、および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 例えば、フードの効果の点で有利なフード装置を提供することを目的とする。【解決手段】 フード部を有し、レンズ鏡筒を収容するレンズカバーに装着可能であるフード装置であって、前記フード部に接続され、前記鏡筒の軸に沿った第1方向にスライド可能なスライダー部を有し、前記フード部の先端は、前記スライダー部に対して、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能である、ことを特徴とする。【選択図】 図1
Description
本発明は、フード装置、レンズカバー、レンズ装置、および撮像装置に関する。
レンズ装置のフードとして、撮像素子の大きさなどによって変わる画角に応じて、フードの先端部を光軸とは平行な方向(以下、光軸方向ともいう)にスライド可能にしたものが知られている(特許文献1)。
特許文献に開示されたフードは、そのスライド量は、撮像装置の画角によって決定する。即ち、有効光線を遮らない範囲内でしかフードをスライドさせることができない。このため、特に広角のレンズ装置においては、雨除けやシェード等の効果(総じてフードの効果)を十分に発揮できるだけのスライド量を確保できなくなりうる。
本発明は、例えば、フードの効果の点で有利なフード装置を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、フードの効果の点で有利なフード装置を提供することを目的とする。
本発明のフード装置は、フード部を有し、レンズ鏡筒を収容するレンズカバーに装着可能であって、前記フード部に接続され、前記鏡筒の軸に沿った第1方向にスライド可能なスライダー部を有し、前記フード部の先端は、前記スライダー部に対して、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能であることを特徴とする。
本発明によれば、例えば、フードの効果の点で有利なフード装置を提供することができる。
以下に、本発明の、フード部を有し、レンズ鏡筒を収容するレンズカバーに装着可能であるフード装置の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
以下、図1から図2を参照して、本発明の第1の実施例による、フード装置を設けた撮像レンズ1について説明する。
図1は本実施例による撮像レンズ1を示す斜視図である。なお、説明を明瞭にする目的で、後述するレンズカバー6を一部破断させた状態で示している。図2は本実施例による撮像レンズ1において、スライドシェード11の作動形態を示す断面図である。
なお、以降の説明を容易にする目的で、図中には説明上の方向性を示す右手座標系2を提示している。この右手座標系2において、X軸方向は撮像レンズ1に設けられたレンズ鏡筒3の光軸5と平行な方向、即ち光軸方向を示しており、被写体側から像側へ向かう方向を正としている。またY軸方向は、光軸5に直交する方向で、撮像レンズ1の撮影時の姿勢において、光軸方向が水平である場合に、鉛直方向上向きの方向を正方向としている。なお、以降の説明において、特に断りの無い場合には、“X軸”、“+Y方向”、“Z軸方向周り”、等の表記は、この右手座標系2における各軸の方向を表している。
撮像レンズ1には、幾つかの光学素子4を内包するレンズ鏡筒3が設けられている。このレンズ鏡筒3の光軸5周りの外周部には、レンズ鏡筒3や、不図示の撮像レンズ1の各種構成部材を保護する目的で、略矩形状をしたレンズカバー6が設けられている。
レンズカバー6の内側であって、レンズ鏡筒3の上部となる位置には、スライドシェード11が構成されている。このスライドシェード11は、主に被写体側のシェード部(フード部)12と、像側のスライダー部13とに大別される形で構成されている。スライダー部13とシェード部12との間は、ヒンジ形状をした回転接続部14によって接続されている。このため、シェード部12はスライダー部13に対して、この回転接続部14を基準に回転可能であり、Z軸周りの方向の角度が可変となるように保持されている。このように、スライダー部13の移動方向(第1方向)におけるシェード部12のスライダー部13から離間する側の端部は、第1方向に直交する第2方向(光軸から離れる方向)の成分を有して移動可能である。
レンズカバー6の内側側面には、光軸5と平行な方向、即ちX軸方向に延びるように、ガイドレール7が設けられている。一方、スライダー部13には、前述のガイドレール7に係合するコロ部材8が設けられている。コロ部材8をガイドレール7に係合させた上でガイドレール7上を移動することで、スライダー部13が、ひいてはスライドシェード11全体が、レンズカバー6に対してX軸方向に移動自在(スライド可能)に保持されている。
シェード部12には、その上部の回転接続部14の近傍に、後述するシェード部12の角度変更時の角度設定基準となるストッパー部15が設けられている。
以降、図2を用いて、スライドシェード11の作動形態について、順に説明する。ここで図2において、有効光線境界10を二点鎖線で示しており、この有効光線境界10より光軸5に近い範囲が、レンズ鏡筒3において有効光線が通過する領域となっている。
図2(a)はスライドシェード11がレンズカバー6の内部に収納された状態を示している。この状態において、スライドシェード11はレンズカバー6の内部に完全に内包されている。またこの際に、シェード部12が有効光線境界10よりも、光軸5から見て外側にあるため、シェード部12が有効光線を遮ることはない。このことは、図2(a)に示すスライドシェード11がレンズカバー6の内部に収容された状態であっても、スライドシェード11が撮影上に支障を与えないことを示している。
この図2(a)に示す状態から、スライドシェード11を使用形態とするには、まず、スライドシェード11をレンズカバー6から光軸5と平行に被写体側の方向(−X方向)、即ち図2(b)に示した直線矢印16の方向にスライドさせる。ここで図2(b)は、スライドシェード11をスライドさせた後の状態を示している。
この図2(b)に示した状態では、スライドシェード11が被写体側に移動することで、シェード部12の一部が有効光線境界10より光軸5から見て内側に侵入している。即ち、シェード部12が有効光線を遮っている状態となる。
そこで次に、シェード部12をレンズ鏡筒3の有効光線より退避させるために、回転接続部14を中心に図2(c)に回転矢印17で示している方向に回転させる。ここで、図2(c)は、このシェード部12を回転させた後の状態を示している。
シェード部12は、その上部に設けたストッパー部15がカバー先端部9に当接するまで回転させることで、シェード部12の被写体側先端部が、有効光線境界10より外側に退避するように設定されている。これによって、シェード部12を有効光線から退避させる際に、回転角度の設定が容易に行えるようになっている。
本実施例においては、スライドシェード11を単に光軸5に沿って被写体側にスライドさせるだけでなく、被写体側のシェード部12を回転させることで有効光線境界10から外側へと退避させている。これによって、レンズ鏡筒3の画角に適した回転角度を設定することで、スライドシェード11をより被写体側にスライドさせることができるようになり、降雨時の雨除け効果や、有害光に対するフード効果を拡大することが可能である。
また前述の通り、スライドシェード11を使用しない場合はレンズカバー6の内部に収容可能となっており、かつ、その収納状態において、スライドシェード11がレンズ鏡筒3の有効光線を遮ることは無い。このことは、撮像レンズ1の収納や運搬時の省スペース化が図れると同時に、スライドシェード11を使用しない(レンズ鏡筒3の先端に突出させない)状態においても、撮像レンズ1を使用することが可能となる。
さらに、本実施例においては、シェード部12に設けたストッパー部15は、シェード部12の回転時にカバー先端部9に当接させる構成とした。これによって、ストッパー部15には、降雨時などはシェード部12にかかった雨粒が、シェード部12の上面を伝ってレンズカバー6の内部に侵入することを防ぐ効果も併せ持っている。
なお、本実施例においては、スライダー部13にコロ部材8を、レンズカバー6にガイドレール7を構成することで、スライダー部13の光軸方向への移動を可能にしたが、これは別の手段であっても良い。これは例えば、リニアブッシュ等を利用したバースリーブ構造や、他の直動スライダーを用いる方法などが考えられる。また、スライダー部13をレンズカバー6ではなくレンズ鏡筒3に保持させる、すなわちガイドレール7に相当する光軸方向へのスライダー部13の移動の案内部材をレンズ鏡筒3に設けるようにしても良い。
また、本実施例においては、スライドシェード11を光軸方向にスライドさせてから、スライダー部13に対するシェード部12の角度を変更する方法を提示した。これを例えば、スライドシェード11の光軸方向への移動と同時にシェード部12が連動して回転するようにしても良い。この方法の例としては、例えば回転接続部14にねじりコイル発条を搭載し、シェード部12に対して予め先端部を持ちあげる回転方向に付勢をしておく方法等が提示できる。
また、本実施例においては、シェード部12の上部にストッパー部15を設け、シェード部12が有効光線から退避できる回転角度を容易に設定できるようにした。これは例えば、シェード部12の上方にストッパー部をX軸方向に並ぶように複数設け、それぞれのストッパーにおいてスライドシェード11のスライド量を段階的に調整できるようにしても良い。この際には、それぞれのストッパーにおいて、設定されたスライド量に応じて、シェード部12が有効光線境界10より退避するのに十分な回転角度になるように、シェード部12の回転角度規制を設定することが有効である。
以下、図3を参照して、本発明の第2の実施例による、スライドシェード21を被写体側にスライドさせた後に、シェード部22を平行移動させる機構を有するフード装置を備える撮像レンズ1について説明する。図3は、本実施例の撮像レンズ1において、スライドシェード21の被写体方向(−X方向)への移動、及び、シェード部(フード部)22のレンズ鏡筒3上部方向(+Y方向)への移動の形態を示す断面図である。なお、前述の実施例と同等の構成の部分については、説明を省略し、図中の付番も同じものとする。
本実施例のスライドシェード21において、シェード部22とスライダー部23との接続部には略L字形状をした連結部材24が設けられている。連結部材24には、スライダー部23との接続部にガイドピン26が設けられている。またスライダー部23には、ガイドピン26を係合し、かつ光軸方向に延びるガイド溝25が設けられている。これによって、連結部材24はスライダー部23に対して、ガイド溝25の範囲でX軸方向に移動自在であるように保持されている。またそれと同時に、スライダー部23に対してガイドピン26を中心に、Z軸方向周りに角度が可変となるように保持されている。また、連結部材24とシェード部22との接続部には接続ピン27が設けられ、シェード部22が連結部材24に対して、この接続ピン27を中心に、Z軸方向周りに角度が可変となるように保持されている。
ここで、スライドシェード21の作動形態について、順に説明する。図3はスライドシェード21の作動形態を、(a)から(c)まで順に示している。
図3(a)はスライドシェード21がレンズカバー6の内部に収納された状態を示している。この状態では、ガイドピン26は、ガイド溝25の像側の端位置に配置されており、スライドシェード21はレンズカバー6に内包される形となっている。なお、この状態においては、前述の実施例1と同様に、シェード部22は有効光線境界10の光軸より外側に配置されている。
この図3(a)に示す状態から、スライドシェード21を光軸5と平行に被写体側へ向かう方向(−X方向)、即ち図3(b)に直線矢印28で示す方向にスライドさせた状態を示しているのが図3(b)である。この際、スライダー部23がレンズカバー6に対して移動するのに合わせて、シェード部22がスライダー部23に対してガイドピン26がガイド溝25の範囲で移動する分だけ、−X軸方向に移動する。これによって、シェード部22はスライダー部23よりも移動量が多くなる。これによって、シェード部22とスライダー部23が離間する。
この状態から、シェード部22を上部に移動させた状態を示すのが図3(c)である。シェード部22の移動に際しては、連結部材24をスライダー部23に対してガイドピン26を中心に、Z軸方向周りであって回転矢印29の方向に回転させる。これと同時に、シェード部22を連結部材24に対して接続ピン27を中心に、Z軸方向周りであって回転矢印30の方向に回転させる。この両者の回転を逆方向に、かつ同じ大きさを等しくさせることで、シェード部22の姿勢は変化させずに、レンズ鏡筒3の上方へ移動させることができる。すなわち、シェード部22(フード部)を鏡筒の軸に沿った第1方向に直交する第2方向に並進可能な構成となっている。最終的には、シェード部22をカバー先端部9に当接するまで移動させることで、シェード部22を有効光線境界10より外側に退避させることが可能となる。
このように、本実施例においては、スライドシェード21を光軸5と平行な方向に移動させた後に、シェード部22の姿勢(傾き)を変更することなく、有効光線境界10から退避させることが可能となる。これにより、シェード部22の内部の構成物を、スライドシェード21の使用/不使用に関わらず、常に撮像レンズ1の被写体側先端に前方に遮るものが無い状態で、かつ方向性を変化させずに配置することが可能となる。このことは、シェード部22の内部にマイクやタリー装置といった、指向性や視認性が重要となる構成物を配置するのに適した構成であるといえる。
なお、本実施例において、シェード部22を平行移動させる手法として、連結部材24を用いる方法を提示したが、これについては、例えば上下にスライドする機構を設ける方法や、平行リンク機構を設ける方法など、他の移動機構で実現させても良い。
また、本実施例においては、シェード部22を平行移動可能に構成して、シェード部22を有効光線境界10から光路外へ退避させる方法を提示した。これを例えば、実施例1で示した回転移動でシェード部22を移動させる方法と組み合わせて、平行移動と回転移動の組み合わせによって、移動させるようにしても良い。
以下、図4及び図5を参照して、本発明の第3の実施例による、スライドシェード31をレンズカバー6に対して着脱可能なフード装置(レンズアクセサリ)として構成し、レンズ鏡筒を収容したレンズカバーに該レンズアクセサリを装着した撮像レンズ1について説明する。なお、前述の実施例と同等の構成の部分については、説明を省略し、図中の付番も同じものとする。
図4は、本実施例における撮像レンズ1において、スライドシェード31を内蔵するユニットボックス34を、レンズカバー6に対して装着する様子を示した図であり、図4(a)が装着前、図4(b)が装着後の状態を示している。また、図5は、ユニットボックス34のレンズカバー6に取り付ける状態から、実際にスライドシェード31を使用する状態までを順に示した断面図である。ここで、図5(a)がユニットボックス34の装着前、図5(b)がユニットボックス34の装着後、図5(c)がスライドシェード31を使用している状態を、それぞれ示している。
ユニットボックス34には、シェード部32とスライダー部33からなるスライドシェード31が内蔵されている。シェード部(フード部)32とスライダー部33とは、実施例1と同様に、回転接続部14によって接続され、シェード部32はスライダー部33に対してZ軸周り方向の角度が可変となっている。また、スライダー部33にはコロ部材8を設けてあり、スライドシェード31がユニットボックス34に対して光軸方向に移動自在となっている。
ユニットボックス34の下部には、レンズカバー6への取り付け時の位置決めの役割をする装着ガイド35が設けられている。ユニットボックス34のレンズカバー6への装着は、この装着ガイド35と、レンズカバー6の側面部外側とが嵌りあうようにして、ユニットボックス34をレンズカバー6の上部に載せることでなされる。その後で、装着ネジ36をレンズカバー6の側面部に設けた装着タップ37に螺合させることでユニットボックス34を完全に固定し、レンズカバー6からの落下や位置ずれの防止をする。
ユニットボックス34の装着後、スライドシェード31の使用に関しては実施例1と同様である。即ち、図5(c)に示す矢印38のように、スライドシェード31を被写体側にスライドさせた後、シェード部32の先端を持ちあげるように傾ける。これによってシェード部32をレンズ鏡筒3に対して十分に被写体側に突出することと、シェード部32を有効光線境界10より外側まで退避させることを両立させている。
本実施例のように、スライドシェード31を撮像レンズ1から分離し、レンズ鏡筒を収容するレンズカバーに着脱可能なレンズアクセサリとすることで、スライドシェード31を使用する撮像レンズ1を限定することなく、撮影環境に応じて複数の撮像レンズから選択することが可能となる。また、シェード部32のスライド量に対する傾け角度を、撮像レンズ1及び不図示の撮影カメラの仕様に応じて変更することで、有効光線境界10からシェード部32を逃がすことが可能である。
なお、本実施例においては、実施例1と同様にシェード部32はスライダー部33に対して相対的に回転することで有効光線境界10から退避する構造とした。これは、実施例2と同様に、スライダー部33に対してシェード部32を平行移動することで有効光線境界10から退避させる構造にしても良い。
また、本実施例において、ユニットボックス34をレンズカバー6の上部外側に取り付ける構造としたが、これは、レンズカバー6の内部にユニットボックス34を取り付けるような構造にしても良い。またその際には、ユニットボックス34をレンズカバー6ではなく、レンズ鏡筒3に取り付けるようにしても良い。
以下、図6及び図7を参照して、本発明の第4の実施例による、レンズ鏡筒3の左右位置に側面シェード(フード部)44を設けたフード装置を備える撮像レンズ1について説明する。なお、前述の実施例と同等の構成の部分については、説明を省略し、図中の付番も同じものとする。
図6は本実施例による撮像レンズ1を示す斜視図である。なお、説明を明瞭にする目的で、レンズカバー6を一部破断させた状態で示している。図7は本実施例による撮像レンズ1において、スライドシェード41の作動形態を表す、撮像レンズ1の下側より見た状態の斜視図である。
本実施例において、スライダー部43はレンズ鏡筒3の上部からに加え、左右の両側部まで覆うような、略“コ”の字形状をしている。このスライダー部43に、上部には前述の実施例1と同様に上面シェード(フード部)42が、ヒンジ形状をした回転接続部14を介して接続されている。これと同時に、左右側面部においても、側面シェード44がヒンジ形状をした側面回転接続部45を介して、スライダー部43に接続されている。即ち、本実施例におけるスライドシェード41は、主に1つのスライダー部43、上面シェード42、2つの側面シェード44から構成される。
前述したように、スライダー部43に対して上面シェード42は回転接続部14を介して接続される。これによって、上面シェード42はスライダー部43に対して、回転接続部14を中心としてZ軸回り方向に、相対的に回転自在となるように保持されている。これと同様に、スライダー部43に設けられた側面シェード44も、側面回転接続部45を介して接続されている。これによって、側面シェード44はスライダー部43に対して、側面回転接続部45を中心として、Y軸回り方向に相対的に回転自在となる形で保持されている。
上面シェード42のY軸方向における内側(レンズ鏡筒3に近い側)には、後述する上面シェード42と側面シェード44との隙間を補間する上面補間部材(右)46、上面補間部材(左)47が搭載されている。この際、上面補間部材(右)46及び上面補間部材(左)47は、上面シェード42の内部に設けられた、Z軸方向に延びる左右スライドガイド49に係合している。これによって、上面補間部材(右)46、上面補間部材(左)47のそれぞれが、上面シェード42に対して、Z軸方向に移動自在となるように保持されている。
すなわち、上面シェード42(フード部)は、上面シェード42が延在する平面内でスライダー部43の移動方向(第1方向)に直交する成分を有する方向(第3方向)に平行移動な上面補間部材(右)46、上面補間部材(左)47(副フード部)を有する。
また、左右の側面シェード44のZ軸方向における内側(それぞれの側面シェード44におけるレンズ鏡筒3に近い側)には、側面補間部材48がそれぞれ設けられている。ここで、側面シェード44には、側面補間部材48に係合する上下スライドガイド50が設けられており、これによって、側面補間部材48は、側面シェード44に対して、Y軸方向に移動自在となるように保持されている。
すなわち、側面シェード44(フード部)は、側面シェード44が延在する平面内でスライダー部43の移動方向(第1方向)に直交する成分を有する方向(第3方向)に平行移動な側面補間部材48(副フード部)を有する。上記概略構成を元に、本実施例における撮像レンズ1における、スライドシェード41の作動形態について、図7を用いて順に説明する。
図7(a)は、スライドシェード41がレンズカバー6に収納された状態を示している。この際に、上面シェード42及び2つの側面シェード44は、その全てがレンズカバー6の内部に収納され、かつレンズ鏡筒3の有効光線を遮らないように配置されている。
この状態から、スライドシェード41を光軸方向被写体側に向かう方向(−X方向)、即ち図7(b)における直線矢印51の方向にスライドさせる図7(b)はこのスライドがなされた後の状態を示している。この状態においては、上面シェード42に加え、2つの側面シェード44もまた、レンズ鏡筒3の有効光線を遮る位置まで到達している。
この図7(b)に示した状態から、実施例1と同様に、上面シェード42及び2つの側面シェード44を有効光線から退避させた状態を示すのが図7(c)である。この際、まず上面シェード42をスライダー部43に対してZ軸方向周りであって回転矢印52で示す方向に回転させることで、上面シェード42の先端部を有効光線から退避させる。また、これと同様に、左右の側面シェード44は、スライダー部43に対してそれぞれY軸周りであって回転矢印53、回転矢印54で示す方向に回転させることで、有効光線より退避させている。
次に、図7(c)に示す状態において、上面シェード42と側面シェード44を回転させることで、その間に生じている隙間を補間する。この補間がなされた状態を示しているのが、図7(d)である。
隙間の補間には、まず、上面シェード42より、上面補間部材(右)46を直線矢印55の方向(−Z方向)に、上面補間部材(左)47を直線矢印56の方向(+Z方向)に、それぞれスライドさせる。これによって、上面におけるシェード効果の範囲を上面シェード42よりもZ軸方向に幅広となるようにする。次に、2つの側面シェード44より、それぞれ側面補間部材48を直線矢印57の方向(+Y方向)にスライドさせ、上面補間部材(右)46及び上面補間部材(左)47とそれぞれ連結させる。これによって、上面シェード42と側面シェード44との間の隙間部が補間できる。
本実施例のように、上面シェード42に加え、側面シェード44を設けることにより、撮像レンズ1の横方向に対するフード効果や、強風時の防雨効果等を得ることができる。
また、本実施例においては、上面シェード42、側面シェード44に、それぞれ上面補間部材(右)46、上面補間部材(左)47、側面補間部材48を設けた。これによって、上面シェード42、側面シェード44を有効光線から退避させた後に生じる、それらの間を補間することが可能となる。
なお、本実施例においては、上面シェード42と2つの側面シェード44を用いることで、上部と左右部にシェードを設ける機構を提示したが、さらに下部にもシェード部材を設け、光軸周囲を全周覆うようなシェード構造にしても良い。
また、本実施例において、上面シェード42と側面シェード44との間の補間を、上面シェード42及び側面シェード44からスライドして突出する上面補間部材(右)46、上面補間部材(左)47、側面補間部材48を用いる方法を示した。この補間部材は、各シェード部材から折り畳み式で展開する方法や、あるいはレンズカバーから展開される別部材をさらに設ける方法など、別の手段で行うようにしても良い。
さらに、本実施例においては、スライドシェード41の構成としては、上面シェード42及び2つの側面シェード44は、1つのスライダー部43に接続される構成とした。これは、各シェード部材に対して、スライド部材を個別に設け、シェード部材のスライド量を個別に設定できるようにしても良い。
また、本発明のレンズシェード装置を備えたレンズカバーに収容されたレンズ装置を構成することによって、本発明の効果を有するレンズ装置を実現することができる。また、本発明のレンズシェード装置を備えたレンズカバーに収容されたレンズ装置と、該レンズ装置により形成された像を受ける撮像素子を有する撮像装置を構成することによって、本発明の効果を有する撮像装置を実現することができる。
また、本発明のレンズシェード装置を備えたレンズカバーに収容されたレンズ装置を構成することによって、本発明の効果を有するレンズ装置を実現することができる。また、本発明のレンズシェード装置を備えたレンズカバーに収容されたレンズ装置と、該レンズ装置により形成された像を受ける撮像素子を有する撮像装置を構成することによって、本発明の効果を有する撮像装置を実現することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
11、21、31、41 ・・・・ スライドシェード
12、22、32 ・・・・ シェード部(フード部)
13、23、33、43 ・・・・ スライダー部
12、22、32 ・・・・ シェード部(フード部)
13、23、33、43 ・・・・ スライダー部
Claims (10)
- フード部を有し、レンズ鏡筒を収容するレンズカバーに装着可能であるフード装置であって、
前記フード部に接続され、前記レンズ鏡筒の軸に沿った第1方向にスライド可能なスライダー部を有し、
前記フード部の先端は、前記スライダー部に対して、前記第1方向に直交する第2方向に移動可能である、
ことを特徴とするフード装置。 - 前記フード部は、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に沿った軸の周りに回転可能に前記スライダー部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のフード装置。
- 前記フード部は、前記第2方向に並進可能に前記スライダー部に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のフード装置。
- 前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向に前記フード部に対してスライド可能な副フード部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のうちいずれか1項に記載のフード装置。
- 前記レンズカバーに収容可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載のフード装置。
- レンズ鏡筒を収容するレンズカバーであって、請求項1ないし請求項5のうちいずれか1項に記載のフード装置を含むことを特徴とするレンズカバー。
- 前記フード部および前記スライダー部は、前記レンズカバーの上部に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のレンズカバー。
- 前記フード部および前記スライダー部は、前記レンズカバーの上部および両側部に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のレンズカバー。
- 請求項6ないし請求項8のうちいずれか1項に記載のレンズカバーと、
前記レンズカバーに収容されたレンズ鏡筒と、
を有することを特徴とするレンズ装置。 - 請求項9に記載のレンズ装置と、
前記レンズ装置によって形成された像を受ける撮像素子と、
を有することを特徴とする撮像装置。
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JP (1) | JP2021060543A (ja) |
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2019
- 2019-10-09 JP JP2019185737A patent/JP2021060543A/ja active Pending
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